| 【発明の名称】 |
ライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム |
| 【発明者】 |
【氏名】厚地 悟 【住所又は居所】東京都港区虎ノ門四丁目3番1号コナミ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】誘導線検出システムの受光素子を利用して走行位置を検出するシステムを工夫する。
【解決手段】誘導線追跡用の3つの受光素子10a,10b,10cのうちの左右の受光素子10b,10cの検出幅の中心を誘導線の左右の縁線eとそれぞれ一致させ、中央の受光素子の検出幅を誘導線1の幅と等しくし、3つの受光素子の受光量の変化量に基づいて、自走体の誘導線の中心線sからのずれ量を演算して検出し、誘導線1,1の中心線s,s間の多数の仮想誘導線を、自走体の走行制御手段(MPU3)において規定し、上記3つの受光素子の受光量と上記仮想線との相関関係に基づいて、3つの受光素子の受光量の検出値から上記仮想線を特定して、これを誘導線1,1の中心線s,s間における自走体の位置と認識すること。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】自走体下面に3つの受光素子10a,10b,10cを横一列に並べて当該受光素子で誘導線を検出し、これら3つの受光素子の受光量を入力データとし、自走体の走行制御装置によって自己完結的にフィードバック制御しながら誘導線を追跡走行する、ライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システムにおいて、誘導線追跡用の3つの受光素子10a,10b,10cのうちの左右の受光素子10b,10cの検出幅の中心を誘導線の左右の縁線eとそれぞれ一致させ、中央の受光素子10aの検出幅を誘導線1の幅と等しくし、3つの受光素子の受光量の変化量に基づいて、誘導線の中心線sからの自走体のずれ量を演算して検出し、誘導線1,1の中心線s,s間の多数の仮想誘導線を、自走体の走行制御手段(MPU3)において規定し、上記3つの受光素子の受光量と上記仮想誘導線との相関関係に基づいて、3つの受光素子の受光量の検出値から上記仮想誘導線を特定して、これを誘導線1,1の中心線s,s間における自走体の位置と認識するようにした、ライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項2】上記3つの受光素子の受光量の差の変化に基づいて、誘導線1の中心線sからの自走体の位置ずれの方向を求めるようにした、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項3】上記の左右の受光素子10b,10cによる検出幅の中心を、中央の受光素子が検知している誘導線1の左右の縁線eに一致させた、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項4】上記の左右の受光素子10b,10cによる検出幅の中心を、中央の受光素子が検知する誘導線に隣接する他の誘導線の左右の縁線eにそれぞれ一致させた、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項5】上記の左方又は右方の受光素子10b,10cの検出幅の中心を誘導線1の中心線sと一致させ、中央の受光素子10aと右方の受光素子10c、または中央の受光素子10aと左方の受光素子10bの検出幅の中心を、左方又は右方の受光素子10b,10cが検知する誘導線1に隣接する誘導線の左右の縁線eとそれぞれ一致させた、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項6】上記誘導線1の間の非誘導線1bの幅を誘導線1の幅と等しくし、かつ、左右の受光素子10b,10cによる検出幅を中央の受光素子10aの検出幅と等しくした、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。 【請求項7】上記誘導線1を黒色線、誘導線1の間の非誘導線1bを白色線とした、請求項1のライン誘導型競走ゲーム装置における自走体による走行位置検出システム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【産業上の利用分野】この発明は、上段走行面を走行する模型体を、下段走行面を走行する自走体で磁石を介して牽引して、模型体によるレースを環状トラックで展開する競走ゲーム装置に関するものであり、自走体を誘導レーンによって誘導し、中央制御装置からの指令によって誘導レーンを乗り換えながら自走体が走行する競走ゲーム装置について、誘導レーン及び誘導レーン間の走行を安定させ、相互干渉、スリップなどの外乱による走行の乱れを可及的に抑制できるものである。 【0002】 【従来の技術】上段の模型体走行面上で模型体を走行させ、下段を走行する自走体で上記模型体を磁石を介して牽引する競走ゲーム装置として、個々の自走体を下段の走行面に付設したレールで誘導するタイプのものがあり、また、2次元座標上の自走体の位置を逐次検出し、2次元座標上の目標位置と位置検出手段で検出した位置とによってフィードバック制御しながら目標位置を順次追跡走行させるようにして、自走体を無軌道走行させるものもある(特許第2645851号公報)。また、走行面に密に付設した光学的な誘導線(またはライン)を、自走体が備えているライン検知手段で検出し、自走体の走行制御装置で自己完結的にフィードバック制御しながら、誘導ラインを追跡走行させるものもある(特開平10−232712号公報)。2次元座標上の目標位置と、逐次検出した位置(2次元座標位置)とでフィードバック制御して、目標位置を順次経由しながら所定の走行経路を走行させる上記従来技術は、2次元座標上の位置を細かく表示する位置表示装置が必要であるとともに、これに対応する自走体の位置を検出する位置検出装置が必要である。また、2次元座標上の目標位置を逐次経由して走行させるために、自走体の向きを検出して、自走体の向きと次の目標位置との関係で、走行速度を勘案しながら操向角度を演算して操向制御することが必要であるので、走行制御のための情報処理が単純でなく、その制御は複雑なものとなる。また2次元座標上の目標位置を順次経由するように、プログラム上、微小間隔で目標位置を定め、これをフィードバック制御するものであるから、走行の円滑性、安定性に問題がある。さらに、中央制御装置は複雑な情報処理を行いながら自走体の走行をフィードバック制御するものであるから制御システムが複雑であり、それだけコスト高になることが避けられない。 【0003】他方、誘導ラインを追跡走行させるものは、基本的には走行経路を誘導線で誘導するからその走行の円滑性、安定性において優れている。しかし、走行経路の単純さ、競走の不自然さがあることは否めず、これを解消するために誘導線の乗り換えを適宜行わせることが必要である。また、誘導レーンを追跡走行する自走体の走行制御は、基本的には速度制御と乗り換え制御であるからその走行制御及びその制御システムは単純であるが、他方、レースの進行状況からして乗り換えのタイミングがずれると、レースのリアルさが著しく損なわれることになる。したがって、レースの進行状況からして違和感のないように適切なタイミングでの乗り換え制御、速度制御などの走行制御を行って、レースのリアルさを如何にして実現するかが、残された問題である。 【0004】上記の特開平10−232712号公報に記載されたものは、レースのスタート段階で、乗り換え位置と乗り換え方向、及び途中の走行速度を、スタート時に自走体の制御メモリに一括して記憶させ、個々の自走体はこの一括記憶された走行制御指令どおりに、所定の速度で、所定のとおりに誘導レーンを順次乗り換えながらゴールまで走行することになる。しかし、実際には、スタート時に一括記憶させた走行制御指令どおりの速度で自走体が走行するとは限らない(スリップなどの外乱による)ので、レースが予定どおりに実行されるとは限らない。このためにレースの進行状況からすれば乗り換えのタイミングがずれ、不自然な状態で乗り換えが行われ、その結果、レース進行が極めて不自然なものになりかねない。これは、レーススタート時点で一括して入力された走行制御指令によって、実際に進行するレース状況に関わり無く、ゴールまで走行制御されるために生じる問題である。また、自走体のメモリに予め一括して記憶させた制御データと、検出した自走体の走行進度を基準にして速度制御して、自走体の走行制御装置で自己完結的にフィードバック制御して走行させるものであるから、自走体の走行制御装置がハード面、ソフト面で必ずしも簡単でなく、その走行制御の精度も高くない。 【0005】ところで、多数の自走体をまとまりのとれた一群のものとして一括して走行制御するには、全ての自走体の散らばりがある範囲内にあることが必要である。特定の自走体が予定速度よりも速く走行することはないが、特定の自走体が予定よりも大きく遅れ、そのためにレースが壊されることも少なくない。自走体のメモリに予め一括して記憶させた制御データと、検出した自走体の走行速度を基準にして速度制御するもの、あるいは、予め用意した制御データを中央制御装置から機械的に順次自走体に送信し、この制御データを検出して走行速度を基準にして速度制御するものにおいては、少数の自走体の走行遅延によるレースの乱れを修正することはできない。 【0006】 【先行技術】以上の公知技術の存在を前提として、自走体が誘導レーンを追跡しながら、磁力を介して模型体を牽引する競走ゲーム装置について、自走体の走行制御手段による自走体の走行制御を可及的に単純にするとともに、レース状況に応じた乗り換え制御、速度制御などの走行制御データを適宜送信できるように、レース実行システムを工夫したものがある(特願2001−221752号。以下これを「先行技術」という)。先行技術は、上段走行面を模型体が走行し、下段走行面を自走体が走行し、磁力を介して自走体で模型体を牽引して走行させる、いわば二階建構造の競走ゲーム装置であって、自走体が下段走行面に付設した多数の誘導線を乗り換えながら、指定された誘導線を追跡走行する競走ゲーム装置を基本とするものである。そして、中央制御装置のレース作成部(MPU1)で模擬レースを実行し、上記模擬レースに基づいて模型体の走行制御データを作成し、この走行制御データを中継部(MPU3)を介して自走体の走行制御手段(MPU3)に送信し、走行制御手段(MPU3)の自己完結的なフィードバック制御によって指定された誘導線を追跡走行し、乗り換えを行うものであり、上記の走行制御データは、目標誘導線、目標進度、走行速度などの極めて単純なものである。自走体は走行している誘導線、走行進度を認識し、これらのデータと中央制御装置からの走行制御データとに基づいて、走行レーンを逐次乗り換えながら、指令された速度でゴールまで走行する。 【0007】次いで、上記「先行技術」を図1乃至図7を参照して具体的に説明する。下段走行面に多数の環状の誘導線1が密に付設されており、また、下段走行面には誘導線1に対して直角方向の進度計測線2が所定間隔で多数設けられている。この実施の形態においては進度計測線2は磁気ラインである。 【0008】また図1に示すように、競走トラックTの一周に、誘導線1に直角方向の位置表示線3が計6個配置されている。この位置表示線3は、光信号(赤外線信号)発信器であって、誘導レーン番号と正確な進度とを、当該位置表示線3を横切る自走体に送信するものである。この位置表示線3は自走体のメモリに記録された誘導レーン番号、進度を所定間隔で修正して、走行精度を向上させるものであるから、その個数は適宜選択すればよいことであるが、4個以上であれば実用上支障はない。 【0009】自走体10の下面前方の中央に3つの受光素子10a,10b,10cを互いに近接して設けており、中央の受光素子10aが誘導線1の中心線に位置し、左右の受光素子10b,10cで誘導線1を左右から挟む位置関係にある。受光素子は反射光を検知するものであり、自走体が誘導線1に対してずれると、受光素子10aと、左右の受光素子10bまたは10cのいずれかとの2つが誘導線1を検知するようになるので、自走体の走行制御装置によって、受光素子10aだけで誘導線1が検知されるように自走体の走行が制御される。自走体の下面に磁気センサ11があって、進度計測線である磁気ライン2を横切る度に一つのパルス信号が発生する。このパルス信号を上記走行制御装置で加算することで、進度線(磁気線)2を横切る度に進度(スタート位置からの進度)が一つ加算されて、その時点での進度が検出されることになる。 【0010】さらに、自走体の下面に赤外線受信器12が設けられており、誘導線1を追跡しながら走行して上記位置表示線3(赤外線発信器)を横切るときに、そのときの誘導線番号と進度を位置表示線3から受信する。そして、自走体の走行制御手段のメモリに記録されている誘導線、進度が位置表示線3から受信した真値に書き換えられる。したがって、走行制御装置のメモリに記録された誘導線番号、進度が位置表示線3から受信した真値と一致しないときはこれで修正されるから、走行中の誘導線、進度に狂いを生じることがあっても、レース全体としては中央制御装置の指令部20からの指令どおりに走行して、中央制御装置からの指令どおりにレースが実行されることになる。 【0011】ゲーム機本体の中央制御装置の中継制御装置(MPU2)20と自走体の走行制御装置の走行制御手段(MPU3)30との間の信号のやり取りは図6に示すとおりである。中継制御装置(MPU2)20からの走行制御指令(目標誘導線番号、目標進度、走行速度など)がコマンド送信部から自走体の走行制御手段(MPU3)30に送信される。中継制御装置(MPU2)20の送信部は走行指令を送信したことを契機として受信モードに切り替わり、他方、走行制御手段(MPU3)30の受信部は走行指令の受信を契機として送信モードに切り替わる。そして、メモリに記録されている進度が走行指令中の目標進度と一致しないときは、NG信号を中継制御装置(MPU2)20に返信する。自走体の進度が目標進度に到達するまで同じ走行指令が0.2秒間隔(自走体の数が10個の場合)で繰り返し送信され、進度計測値が走行指令中の進度目標に一致すると、走行制御手段(MPU3)30からOK信号が中継制御装置20に返信される。この走行指令は、走行トラックTを走行方向において多数の区分に区画した1区画毎に、模型体の走行に2〜5区画(段階)ほど先行して、レース進行管理部(MPU1)40のレース作成部で作成され、作成された2〜5区画のそれぞれの走行制御データのうちの最先の区画の走行制御データが中継制御装置(MPU2)20のメモリに順次設定されるが、上記区画は時間にして0.6〜1.0秒(通常走行時の走行距離にして90〜150mm)である。 【0012】自走体の走行は、走行制御手段(MPU3)30によって自己完結的に走行制御されるが、基本的には誘導線1を光センサで検知しながら、中継制御装置(MPU2)20からの走行指令の走行速度で、指定された誘導線1を追跡しながら上記目標進度まで走行する。目標進度に達すると走行制御手段(MPU3)30からOK信号が送信されるから、このOK信号を受信したことを契機として、中継制御装置(MPU2)20のメモリに設定されている走行指令が次の区画のものに更新され、これが走行制御手段(MPU3)送信されることになる。なお、走行指令が更新されるときは、次の走行指令を走行制御手段が受信するまでの間、直前の走行指令における走行速度で走行を継続するので、走行は滑らかに継続される。受信した走行指令の目標誘導線が、自走体の走行制御手段(MPU3)30のメモリに記録されている誘導線番号とが一致しない場合は、当該誘導線と目標誘導線との差がゼロになるように、必要な誘導線の乗り換えを行い、一致したところでその誘導線を追跡走行するようになる。誘導線を一つ乗り換えるとき、中央の受光素子10aの出力が変化するので、この変化をカウントすることで自走体が誘導線を乗り換えた数を検知することができる。 【0013】また、自走体は誘導線1に対して所定の乗り換え角度(図7参照)で乗り換え走行するが、この乗り換え方向の角度(図7参照)については、中央制御装置から指定してもよく、また、走行速度との関係で走行制御手段(MPU3)30が適宜選択するようにしてもよい。中央制御装置から指令する場合は、自走体の走行制御手段(MPU3)30のメモリに予め多数の乗り換え角度を用意しておいて、乗り換え角度をコード番号で自走体の走行制御装置に送信し、これを受信した自走体が当該コードに対応する乗り換え角度をメモリから選択するようにすればよい。 【0014】中央制御装置のレース進行管理部(MPU1)40のレース作成部は、個々の模擬レースにおける制御条件(出走馬、出走馬それぞれの特性、着順など)等を基礎データとして、個々の出走馬の脚足などの特性による走行を基本としつつ、追突、干渉を避けるために必要な所定の計算条件に従って演算を繰り返して、馬群の纏まりを保ちつつ整然とした模擬レースをコンピュータ内で進行させる。そして、この模擬レースにおける走行制御データから、ライン誘導型競走ゲーム装置における目標誘導線、目標進度、走行速度等の走行制御データを作成して、これを順次バッファメモリに設定する。なお、模擬レースの演算は、自走体走行面の誘導線と進度線とによるxy座標と符合するレース作成部のCPUのXY座標(レース作成部のCPU内の座標)の下でなされるから、模擬レースが展開されるXY座標上の位置は、自走体走行面の誘導線と進度線とによる位置との相関関係から、誘導線と進度線とによる走行面上の位置に単純に変換される。また、模擬レースのための演算はこの例では、上記走行区画にして4区画(レース進行の観点からすれば4段階)だけ模型体のレースよりも先行して行われ、模擬レースの制御データがレース進行管理部(MPU1)40のバッファメモリに蓄積され、一区画(レース進行の一段階)分レースが進行する毎に、メモリに蓄積されている制御データが順次更新される。また、MPU2からのOK信号の返信に応答して、レース進行管理部(MPU1)40のメモリ内の制御データを順に中継制御装置(MPU2)20に送信して、そのメモリに記録されている指令を更新させる。 【0015】なお、レース進行管理部(MPU1)40のレース作成部による模擬レースは、スタート時点において制御条件の一つとして与えられた着順になるようにする。上記レース作成部は各模型体に与えられた馬脚などの特性(模型体の馬脚、年齢、性別などによる特性)によって模擬レースを行うことを基本とし、中継制御装置(MPU2)20が管理するレース進行タイマー50が、模擬レースの制御タイマーを兼ねている。何等かの障害によって、特定の自走体が目標進度に遅れて到達した場合は、その遅れに合わせるように、レース進行タイマー50の計時速度が遅らされ、これによって上記レース作成部内で実行される模擬レースの進行速度が遅らされる。他方、中継制御装置(MPU2)20が目標進度への到達が遅れていない他の自走体に対する走行速度を、レース進行タイマー50の計時速度の遅延に応じた割合で減速処理して、当該自走体の走行速度を遅延させ、これによって模型体によるレース進行を遅らせる。 【0016】上記のように中継制御装置(MPU2)20が管理するレース進行タイマー50がレース進行管理部(MPU1)40のレース作成部による模擬レースの制御タイマーを兼ねており、かつ、上記中継制御装置(MPU2)が模型体のレースを遅延させることによって、模擬レースの進行速度と自走体によるレースの進行速度が常に同期するようになる。自走体のレースの進行状況に合わせて上記レース作成部による模擬レースが進行される。 【0017】 【先行技術の問題点】ところで、誘導線を追跡走行する場合、先行技術においては、中央の受光素子10aと、左右の受光素子10bまたは10cのいずれかとの2つが誘導線1を検知することによって自走体の左右へのずれを検知し、自走体の走行制御装置によって、受光素子10aだけで誘導線1が検知されるように自走体の走行が制御されるから、左右へのずれの検知幅が大きくて直進性能が必ずしも高くなく、このため、例えば、相互干渉などの外乱の影響を受けて上記検知幅の範囲で左右にふらつくなどの問題がある。このことは、誘導線の曲線部分の追跡走行において殊に顕著になる。また、誘導線の乗り換え時、異なる目標誘導線が指定されてから目標誘導線に到達するまで誘導線による拘束はなく、またその間の位置を検知することもできないので無拘束状態になり、したがって、この間の外乱への対応に不都合を生じ、あるいは誘導線間の位置を基準とした細かな走行制御を行うことができない等の問題がある。また、誘導線1を光学的に検出し、その誘導線番号を演算によって検知することを基本とする従来技術について、誘導線検出システムと別個の誘導線間位置の検出システムを付加するについては、当該走行位置検出システムを単純にするために、上記の3つの受光素子による誘導線検出システムを誘導線間位置検出に有効に活用することが望まれる。 【0018】 【解決しようとする課題】そこで、この発明は、ライン誘導型競走ゲーム装置における自走体の走行位置の検出システムについて、走行中の誘導線の中心線に対する走行位置を自走体自身で緻密に検出できるように、誘導線検出システムの受光素子を利用して走行位置を検出するシステムを工夫することをその課題とするものである。 【0019】 【課題解決のために講じた手段】上記課題解決のための手段は、自走体下面に3つの受光素子10a,10b,10cを横一列に並べて当該受光素子で誘導線を検知し、これら3つの受光素子の受光量を入力データとし、自走体の走行制御手段によって自己完結的にフィードバック制御しながら誘導線を追跡走行する、ライン誘導型競走ゲーム装置の走行制御装置を前提として、次の(イ)〜(ニ)によって構成されるものである。 (イ)誘導線追跡用の3つの受光素子10a,10b,10cのうちの左右の受光素子10b,10cの検出幅の中心を誘導線の左右の縁線eとそれぞれ一致させたこと、(ロ)中央の受光素子の検出幅を誘導線1の幅と等しくしたこと、(ハ)3つの受光素子の受光量の変化量に基づいて、誘導線の中心線sからの自走体のずれ量を演算して検出すること、(ニ)誘導線1,1の中心線s,s間の多数の仮想誘導線を、自走体の走行制御手段(MPU3)において規定し、上記3つの受光素子の受光量と上記仮想誘導線との相関関係に基づいて、3つの受光素子の受光量の検出値から上記仮想誘導線を特定して、これを誘導線1,1の中心線s,s間における自走体の位置と認識すること。 【0020】 【作用】図8、図9を参照して作用を説明する。自走体裏面の中央の受光素子10aの検出範囲の中心が誘導線1の中心線sに一致している状態から、例えば進行方向右方(図9におけるx方向)に移動すると、受光素子10aによる誘導線1の検出幅が減少し、その分だけ受光素子10aの受光量が変化する。他方、右方の受光素子10cによる誘導線1の検出幅が減少し、その分だけ右方の受光素子10cの受光量が変化し、他方、左方の受光素子10bによる誘導線1の検出幅が増大し、その分だけ左方の受光素子10bの受光量が変化する。上記の右方向への移動量(誘導線1の中心線sからのずれ量)が誘導線1の1ピッチに達したとき、3つの受光素子の受光量は元に戻る。この間の受光量を電気量に変換することによって、上記ずれ量を電気量(電圧値、電流値)として検出することができる。他方、誘導線1,1の中心線間の仮想誘導線を自走体の走行制御手段において規定し、各仮想誘導線を表す基準値と受光素子の受光量に比例する出力とを比較することによって、上記走行制御手段は、自走体の誘導線1の中心線sからのずれ量を緻密に検出することができる。したがって、自走体の誘導線1の中心線sからのずれ量を基準としたフィードバック制御によって走行制御を行うこともできる。 【0021】 【実施態様1】実施態様1は、解決手段において、上記3つの受光素子の受光量の差の変化に基づいて、誘導線1の中心線sからの自走体の位置ずれの方向を求めるようにしたことである。 【作用】上記の左右の受光素子による受光量の上記の変化は互いに反対方向であるから、この変化量の差の変化によって、自走体の誘導線の中心線sからのずれの方向が検知される。 【0022】 【実施態様2】実施態様2は、解決手段における左右の受光素子10b,10cによる検出幅の中心を、中央の受光素子10aが検知している誘導線1の左右の縁線eに一致させたことである。 【0023】 【実施態様3】実施態様3は、解決手段における左右の受光素子10b,10cによる検出幅の中心を、中央の受光素子が検知する誘導線に隣接する他の誘導線の左右の縁線eにそれぞれ一致させたことである。 【0024】 【実施態様4】実施態様4は、解決手段について、左方又は右方の受光素子10b,10cの検出幅の中心を誘導線1の中心線sと一致させ、中央の受光素子10aと右方の受光素子10c、または中央の受光素子10aと左方の受光素子10bの検出幅の中心を、左方又は右方の受光素子10b,10cが検知する誘導線1に隣接する誘導線の左右の縁線eとそれぞれ一致させたことである。 【0025】 【実施態様5】実施態様5は、解決手段における誘導線1の間の非誘導線1bの幅を誘導線1の幅と等しくし、かつ、左右の受光素子10b,10cによる検出幅を中央の受光素子10aの検出幅と等しくしたことである。 【作用】自走体の誘導線の中心線sからのずれ量に対する3つの受光素子の受光量が、誘導線1の1ピッチの間で連続的に変化するので、上記ずれの全域において、上記ずれ量変化を受光素子の出力の変化によって高精度に検出することができる。 【0026】 【実施態様6】実施態様6は、解決手段における誘導線1を黒色線、誘導線1の間の非誘導線1bを白色線としたことである。 【作用】自走体の誘導線1の中心線からのずれ量の変化に対する3つの受光素子の受光量の変化が顕著になるので、自走体のずれ量の高い検出精度を確保しながら上記仮想誘導線(p1,p2,p3・・・)の間隔を微細にすることができる。 【0027】 【実施の形態】 【実施例1】次いで、この発明の実施例1を説明する。ただし、先行技術については従来技術の項において詳細に説明したので、先行技術の部分と共通する事項についての説明は省略する。誘導線1は幅6mmの黒色線であり、この誘導線1,1間の非誘導線1bは幅6mmの白色線である。3つの受光素子10a,10b,10cの検知幅は、誘導線1の幅と等しく、中央の受光素子10aは自走体10の裏面の幅方向中心線上にあり、左右の受光素子10b,10cの検知範囲の中心は、受光素子10aが検知する誘導線1の左右の縁線e,eにそれぞれ一致している。したがって、中央の受光素子10aは誘導線1の全幅をカバーし、左右の受光素子10b,10cは、誘導線1の半分と隣接する非誘導線1bの幅の半分とをカバーしている。誘導線1の中心間の仮想誘導線は、自走体に搭載した走行制御手段(MPU3)によるコンピュータ上の仮想線であって、走行面に設けられた現実の誘導線ではない。誘導線1の中心間の仮想誘導線の数はこの例では10本である。そして、走行トラックの最内側誘導線から最外側の誘導線まで通して番号が付されているので、通しの仮想誘導線番号の10番目毎のものが個々の誘導線1とそれぞれ一致することになる。 【0028】受光素子10aが誘導線1を追跡しているときの受光量は小さいので、これを反転させて電気量に変換している。受光素子10a,10b,10cに対する照射光の強さは等しいので、受光素子10aが誘導線1を追跡しているとき、中央の受光素子10aの受光量は、左右受光素子10b,10cの受光量のほぼ1/2倍であり、これを反転させて電気量に変換するので検知電気量v1は左右受光素子10b,10cの検知電気量v2,v3の2倍となる。これを模式的に図示すれば図10のようである。乗り換え走行のために自走体の誘導線1からのx方向のずれ量が増大すると、これに伴って上記検知出力(電気量)vは図10に示すとおりに変化する。ただし、図10におけるxは上記ずれ量を表す。受光素子10a,10b,10cの出力(電気量)v1,v2,v3を入力データとして、演算手段61で演算し、その演算結果を、仮想誘導線テーブルと照合して、その時々のずれ量、すなわち、仮想誘導線番号を判定する。すなわち、上記演算値に対応するずれ量に相当する仮想誘導線番号が比較判断手段62の仮想誘導線テーブルに格納されており、上記の比較判断は、比較判断手段62によってなされる(図11参照)。 【0029】例えば、誘導線を追跡走行している間に、誘導線1の中心線sからのずれ量p1(図9参照)が検出されると、この時点でずれ量p1分のフィードバックがかかる。したがって、自走体が誘導線の中心線sから微小なp1分だけずれたとき、これを検知してただちに修正することができる。また、ずれ量p2,p3のずれ量が検知されたときは、これに応じたフィードバックがかけられるので、ずれの修正を安定的にかつ精度よく行うことができる。 【0030】また、この位置検出システムを利用した、誘導線の乗り換え走行制御は次のようになされる。すなわち、上記のとおり、上記演算値に対応するずれ量に相当する仮想誘導線番号が仮想誘導線テーブルに格納されており、判別手段71(図12参照)で上記ずれ量から現在位置が判別され、比較・判断手段72によって現在位置と仮想誘導線指定手段73で指定された仮想誘導線とを比較し、そのずれ分を補正するようにフィードバック信号を出力して、指定された仮想誘導線を指向させる。仮想誘導線指定手段73が、誘導線の中心線sの一つ隣りの仮想誘導線p1(図9参照)、次の仮想誘導線p2、・・pnを順次指定すると、自走体は上記中心線sから仮想誘導線p1へ移動し、なお、次にp2,・・・・pnへ順次移動する。なおこのとき、一瞬ではあるが指定された仮想誘導線を追跡して走行することになる。このように自走体10順次指定される仮想誘導線を順次指向し、これを乗り継ぎながら、目標誘導線に到達するまで所定の乗り換え方向(図7参照)に走行することになる。そして、この乗り換え行中は、仮想誘導線p1,p2・・・pnのいずれかに拘束されるから、外乱による走行方向の乱れが抑制され、途中で外乱を受けても指定された仮想誘導線に拘束されるので、乗り換え走行は安定する。 【0031】 【実施例2】この実施例2は、受光素子10a,10b,10cの出力の変化量の分析によって、自走体の誘導線に対する方向の変化を検知する例である。自走体の前端に受光素子10a,10b,10cを設け、さらに後端に同様に受光素子10a,10b,10cを設けて、前端及び後端の誘導線間の位置を検出すれば、自走体の前端及び後端の誘導線からのずれ量が定量的に検知されるので、この検出データを用いて、誘導線に対する自走体の向き(誘導線に対する自走体の向き)を演算して検知することもできる。したがって、例えば、自走体の相互干渉、スリップなどの外乱によって誘導線に対する自走体の向きが変化しても、直ちにこれを検知して誘導線の方への復帰を迅速に行わせることができる。 【0032】 【発明の効果】ライン誘導型の競走ゲーム装置における自走体の走行制御は、ライン追従走行を基本として、適宜誘導線を乗り換えながら適宜の経路を走行させるが、ライン追跡走行中であっても、誘導線に対する自走体のずれが検知される範囲を超えなければ、そのずれが検知されないので、この範囲ではフィードバック制御されない。したがって、このずれが検知されない範囲での走行の振れがあり、直進性が必ずしも高くない。しかし、この発明によれば、走行制御手段内の緻密な仮想誘導線を基にして誘導線に対するずれ量を細かく検知することができるので、この検知データを使って、直進走行中のフィードバック制御を細かく行うことができる。それゆえ、ライン走行中における走行の直進性を向上させることができる。この効果は、殊にコーナー走行時に顕著である。また、乗り換え走行中は、誘導線を離れてから目標誘導線に到達するまでの間は無拘束状態で走行し、このために外乱の影響を受けやすく、乗り換え走行が不安定になるが、この発明によれば、誘導線間における自走体の位置を上記仮想誘導線を基にして細かく検知できるので、この検知データを使って乗り換え走行中においてもフィードバック制御できるから、外乱による影響を抑制しながら乗り換え走行を安定させることができる。また、上記仮想誘導線を誘導線に代わる誘導手段とするときは、誘導線の間を指定された仮想誘導線を基準として直進走行させることもできるから、自走体の進路の選択幅が大幅に拡大し、無軌道走行とほぼ同様な自由度をもって、走行経路を自在に選択することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000105637 【氏名又は名称】コナミ株式会社 【住所又は居所】東京都千代田区丸の内2丁目4番1号
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| 【出願日】 |
平成13年11月30日(2001.11.30) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100110386 【弁理士】 【氏名又は名称】園田 敏雄
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| 【公開番号】 |
特開2003−164660(P2003−164660A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月10日(2003.6.10) |
| 【出願番号】 |
特願2001−367258(P2001−367258) |
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