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【発明の名称】 弾球遊技機の昇降装置
【発明者】 【氏名】伊藤 周平
【住所又は居所】静岡県浜松市中沢町10番1号 ヤマハ株式会社内

【要約】 【課題】遊技者の身長に合わせて弾球遊技機の高さ調整を行うことができる弾球遊技機の昇降装置を提供する。

【解決手段】遊技機Yの枠部2を島台13に上下方向に移動可能に支持し、前記遊技機Yの枠部2と島台13との間に、遊技機Yを島台13に対して任意の位置で固定可能なロック機構11を設け、前記遊技機Yに遊技機Yの上方への移動をアシストするアシスト機構を設けたことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 遊技機の枠部を島台に上下方向に移動可能に支持し、前記遊技機の枠部と島台との間に、遊技機を島台に対して任意の位置で固定可能なロック機構を設け、前記遊技機に遊技機の上方への移動をアシストするアシスト機構を設けたことを特徴とする弾球遊技機の昇降装置。
【請求項2】 上記アシスト機構が、遊技機に一端が取り付けられた線状部材と島台に支持され前記線状部材が巻回されるスプロケットと、この線状部材の他端に吊下されたウエイトであること特徴とする請求項1に記載の弾球遊技機の昇降装置。
【請求項3】 前記島台の上部に設けられた球の補給路と遊技機の上部に設けられた貯留部との供給通路と、島台の下部に設けられた球の回収樋と遊技機の下部に設けられた排出路との排出通路とが各々伸縮機構により接続されたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機の昇降装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、遊技者の体格に合わせて遊技者が高さを調整することができる弾球遊技機の昇降装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、弾球遊技機を設置する場合には、店内に配置された島台に対して複数の弾球遊技機を並べて固定している。このように固定された複数の弾球遊技機の各々に対して、島台の上部に設けられた共通の補給路から球が供給され、弾球遊技機の各々から排出された球を島台の下部に設けられた共通の回収樋に回収するようにしている。
【0003】ところで、近年弾球遊技機における遊技形態が、時間を費やしてこそ成果が得られるような傾向にある中で、長時間の遊技が一般的になってきている。つまり、デジタル表示部に表示された図柄が特定の図柄と一致した場合にいわゆる大当たりとなって多くの出球が確保できる弾球遊技機が主流になっている近年では、長時間遊技をして数多くの抽選回数を経ないと大当たりは望めずそれなりの成果が得られないのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述のように長時間の遊技は遊技者に多くの身体的負担をかけてしまうという問題がある。つまり、弾球遊技機が島台に固定されている関係で、弾球遊技機の位置は一定であるため、例えば、身長が低い遊技者にとっては、操作ハンドルの位置が高く盤面の位置も高くなるため手や首に負担がかかるため疲労し易く長時間の遊技が困難となっている。そこで、この発明は、遊技者の身長に合わせて弾球遊技機の高さ調整を行うことができる弾球遊技機の昇降装置を提供するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載した発明は、遊技機(例えば、実施形態における遊技機Y)の枠部(例えば、実施形態における枠部2)を島台(例えば、実施形態における島台13)に上下方向に移動可能に支持し、前記遊技機の枠部と島台との間に、遊技機を島台に対して任意の位置で固定可能なロック機構(例えば、実施形態におけるロック機構11)を設け、前記遊技機に遊技機の上方への移動をアシストするアシスト機構(例えば、実施形態におけるアシスト機構38)を設けたことを特徴とする。このように構成することで、遊技者が遊技を行うに先だって遊技機を島台に対して上下方向に移動させて最適な位置にセットしロック機構により固定する。ここで、遊技機を上方に移動させる際にはアシスト機構によりこれを補助することが可能となる。
【0006】請求項2に記載した発明は、上記アシスト機構が、遊技機に一端が取り付けられた線状部材(例えば、実施形態におけるワイヤ36)と島台に支持され前記線状部材が巻回されるスプロケット(例えば、実施形態におけるスプロケット34)と、この線状部材の他端に吊下されたウエイト(例えば、実施形態におけるウエイト37)であることを特徴とする。このように構成することで、遊技機を上方に移動する場合に、ウエイトの荷重がスプロケットにより遊技機を引き上げる方向に作用して遊技機の上昇動作を助けることが可能となる。
【0007】請求項3に記載した発明は、前記島台の上部に設けられた球の補給路(例えば、実施形態における補給路24)と遊技機の上部に設けられた貯留部(例えば、実施形態における貯留部27)との供給通路(例えば、実施形態における供給管29、受管30)と、島台の下部に設けられた球の回収樋(例えば、実施形態における回収樋25)と遊技機の下部に設けられた排出路(例えば、実施形態における排出路28)との排出通路(例えば、実施形態における受管31、排出管32)とが各々伸縮機構(例えば、実施形態における伸縮機構33)により接続されたことを特徴とする。このように構成することで、遊技機を昇降させた場合に、遊技機と島台との相対位置が上下方向でずれたとしても、島台の補給路と遊技機の貯留部とを結ぶ供給通路と、島台の回収樋と遊技機の排出路とを結ぶ排出通路とが伸縮機構により伸縮して対応することが可能となる。
【0008】
【発明の実施の形態】次に、この発明の1実施形態を説明する。図5は弾球遊技機(遊技機)Yの斜視図を示している。同図において1は前枠を示し、この前枠1は枠部2の前面側に開閉自在に支持されている。前枠1にはガラス扉3及び前面板4が装着され、これらの後側に遊技盤5が着脱自在に装着されている。
【0009】前面板4には上皿6が装着され、上皿6の前縁部に球払いレバー7が設けられている。前枠1の下部には下皿8と発射手段9の操作ハンドル10が設けられている。発射手段9は操作ハンドル10を操作したときに上皿6から遊技球を1個ずつ発射部に供給し、遊技球を発射モータの作動により遊技盤5側に発射するようになっている。枠部2の前面の下部には、後述するロック機構11のロックアーム12が設けられている。このように構成された複数の弾球遊技機Yが図1に示すように遊技場に配置された枠状の島台13に取り付けられている。
【0010】図1は島台13に遊技機Yが取り付けられた状態を示している。遊技機Yは前記枠部2の側部が島台13の縦枠13aに上下方向に移動可能に支持されている。具体的には図2〜図4に示すように、遊技機Yの枠部2の側部裏面に断面C字状のガイド部材14が上下方向に取り付けられる一方、島台13の縦枠13aには断面T字状のレール部材15が設けられている。そして、上記島台13の縦枠13aのレール部材15に、遊技機Yの枠部2のガイド部材14を係合させて、島台13に遊技機Yが上下方向移動可能に支持されている。尚、ガイド部材14とレール部材15との間には滑りを良くし、ガイド部材14とレール部材15との雑縁を行う絶縁シュー16が設けられている。
【0011】ここで、上記遊技機Yの枠部2の両側下部には遊技機Yを島台13に対して固定するロックアーム12が長さ方向を水平に向けて取り付けられている。このロックアーム12は図2に示すようにブラケット17により把持部18と作用部19とが回動可能に支持されたもので、把持部18と作用部19とは折り畳みリンク20により連結され、把持部18を遊技機Yの枠部2から離れるように回動操作すると作用部19も遊技機Yの枠部2から離れるように回動し、その逆に把持部18を遊技機Yの枠部2に近づくように回動操作すると作用部19も遊技機Yの枠部2に近づくように回動するものである。
【0012】そして、作用部19にはロックピン21の基部が揺動可能に支持され、ロックピン21の先端は遊技機Yの枠部2及びガイド部材14を貫く挿通孔22に挿入されている。ここで、ロックピン21は更にガイド部材14と係合するレール部材15のロック孔23に挿入されるようになっている。レール部材15には図1に示すように所定間隔をもって上記ロック孔23が上下方向に複数個設けられ、島台13に対して上下方向に移動した遊技機Yを上記ロック孔23にロックピン21を挿入することで任意のロック孔23の位置で固定できるようになっている。
【0013】ここで、上記ロックピン21がレール部材15のロック孔23に挿通されると、ロックピン21とレール部材15とが導通して、遊技機Yの操作ハンドル10の操作により球を打ち出す発射モータの電源回路がONとなるように構成されている。上記ロックアーム12とロックピン21と挿通孔22とロック孔23とによりロック機構11が構成されている。
【0014】図1に示すように、島台13の上部には球の補給路24が、島台13の下部には球の回収樋25が設けられている。回収樋25には球を回収して研磨した状態で再度供給する揚送装置26の下端が接続されている。そして、揚送装置26の上端には補給路24が接続されている。一方、上記遊技機Yの上部には球の貯留部27が設けられ、遊技機Yの下部には球の排出路28が設けられている。
【0015】そして、島台13の補給路24の樋部24aから下側に延びる供給管(供給通路)29が遊技機Yの貯留部27の上側に延びる受管(供給通路)30内に挿通され、島台13の回収樋25から上側に延びる受管(排出通路)31内に遊技機Yの排出路28から下側に延びる排出管(排出通路)32が挿通されている。したがって、遊技機Yが上下移動しても、上部においては供給管29と受管30とで伸縮する供給通路として機能し、下部においては排出管32と受管31とで伸縮する排出通路として機能するため、遊技機Yに対する球の供給・排出には何ら影響はない。上記供給管29と受管30、排出管32と受管31とで伸縮機構33を構成している。
【0016】図3に示すように、島台13の上部の横枠13b上面にはスプロケット34が支持され、上部の横枠13bの背面にはサブスプロケット35が取り付けられている。そして、上遊技機Yの枠部2の上部にはワイヤ(線状部材)36の一端が取り付けられ、上記スプロケット34、サブスプロケット35に巻回されたワイヤ36の他端に遊技機Yの背面側でウエイト37が吊下されている。上記ワイヤ36とスプロケット34とサブスプロケット35とウエイト37がアシスト機構38を構成している。
【0017】次に、作用について説明する。先ず、図示しない椅子に着座した遊技者は、ロック機構11のロックアーム12の把持部18を把持してロックアーム12を回動させて作用部19によりロックピン21をロック孔23から抜いて遊技機Yの島台13に対するロックを解除する。そして、遊技機Yを上下に移動させる。
【0018】このとき、遊技者が遊技機Yを上に移動させる場合は、アシスト機構38のウエイト37の荷重がワイヤ36を介して遊技機Yを上方向に移動させるように作用するため、遊技者の上方向の移動動作をアシストして、遊技者にかかる負担を軽減することができる。そして、遊技機Yの高さが決まったら、ロックアーム12を回動させロックピン21を対応するロック孔23に挿入して遊技機Yを島台13に固定する。これにより遊技機Yは最適位置にセットされる。よって、遊技者は、最適の位置で操作ハンドル10を操作し、一番見やすい高さで遊技盤5を見ながら遊技を行えるため、遊技者の疲労を最小限に抑えることができる。したがって、長時間の遊技が一般的になってきている現状でも、長時間の遊技が少ない疲労度で行うことができる。
【0019】また、このように遊技機Yの高さ位置を調整している間は、ロックアーム12はロックされておらず、前記ロックピン21がロック孔23に挿入されていないため、前述したように球を打ち出す発射モータの電源回路がONにならないため、無駄な球が球が発射されることはない。そして、遊技者が遊技機Yを上下に移動しても、前記伸縮機構33により上記供給管29と受管30、排出管32と受管31とがこれに対応して伸縮するため、遊技機Yへの球の供給、遊技機Yからの球の排出を何ら支障なく行うことができる。
【0020】したがって、上記実施形態によれば、遊技者が遊技を行うに先だって遊技機Yを島台13に対して上下方向に移動させて最適な位置にセットしロック機構11により固定し、遊技機Yを上方に移動させる際にはアシスト機構38のウエイト37によりによりこれを補助することが可能となるため、遊技者の身長に合わせて遊技機Yの操作ハンドル10や遊技盤5の盤面の高さを簡単、かつ、最適に調整でき、したがって、長時間の遊技にも遊技者を疲れさせることがなくなる。
【0021】また、遊技機Yを上下移動させた場合に、遊技機Yと島台13との相対位置が上下方向でずれたとしても、島台13の補給路24と遊技機Yの貯留部27とを結ぶ供給通路と、島台13の回収樋25と遊技機Yの排出路28とを結ぶ排出通路とが伸縮機構33により伸縮して対応することが可能となるため、遊技機Yへの球の供給、遊技機Yからの球の排出を支障なくスムーズに行うことができる。
【0022】尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、伸縮機構としては蛇腹状の供給通路、排出通路を設けるようにしてもよい。また、アシスト機構としてウエイトではなくスプリング力を利用したものを用いることができる。更に、ロック機構は一例であってこれに変えて様々な機構が採用可能である。
【0023】
【発明の効果】以上説明してきたように、請求項1に記載した発明によれば、遊技者が遊技を行うに先だって遊技機を島台に対して上下方向に移動させて最適な位置にセットしロック機構により固定し、遊技機を上方に移動させる際にはアシスト機構によりこれを補助することが可能となるため、遊技者の身長に合わせて遊技機の操作ハンドルや盤面の高さを簡単、かつ、最適に調整でき、したがって、長時間の遊技にも遊技者を疲れさせることがなくなるという効果がある。
【0024】請求項2に記載した発明によれば、遊技機を上方に移動する場合に、ウエイトの荷重がスプロケットにより遊技機を引き上げる方向に作用して遊技機の上昇動作を助けることが可能となるため、遊技者に対してよけいな負担をかけることがなくなるという効果がある。
【0025】請求項3に記載した発明によれば、遊技機を昇降させた場合に、遊技機と島台との相対位置が上下方向でずれたとしても、島台の補給路と遊技機の貯留部とを結ぶ供給通路と、島台の回収樋と遊技機の排出路とを結ぶ排出通路とが伸縮機構により伸縮して対応することが可能となるため、遊技機への球の供給、遊技機からの球の排出を支障なくスムーズに行うことができる効果がある。
【出願人】 【識別番号】000004075
【氏名又は名称】ヤマハ株式会社
【住所又は居所】静岡県浜松市中沢町10番1号
【出願日】 平成13年9月13日(2001.9.13)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外1名)
【公開番号】 特開2003−79914(P2003−79914A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−278356(P2001−278356)