| 【発明の名称】 |
ソレノイド駆動回路を有する遊技装置、および、ソレノイドの駆動制御方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】蓮沼 光次 【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8 株式会社平和内
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| 【要約】 |
【課題】ソレノイドを長時間駆動しても、ソレノイドの過熱を効率良く軽減させて省力化を図り、シンプルな制御構成とすること。また、ノイズ発生を極力抑え、耐久性を向上させること。
【解決手段】ソレノイド313の駆動初期状態ではコンデンサ312の出力電圧Vpの上限値Va(高電圧)から下限値Vb(低電圧)に至る放電期間に対応して高トルクNa動作とし、かつ、ソレノイド313のプランジャー313c吸引後の駆動後期状態ではコンデンサ312の出力電圧の下限値Vbに対応して低トルクNbを保持するように、制御信号317に基づく第1の駆動制御を行い、さらに、プランジャー313cを吸引しない駆動停止期間では出力電圧Vpの下限値Vbから上限値Vaへ至る充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号317に基づく第2の駆動制御を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 役物を作動させるソレノイド駆動回路を有する遊技装置であって、ソレノイドを高トルクで動作させるために必要な、出力電圧の上限値を設定する上限値設定手段と、前記ソレノイドを低トルクで動作させるために必要な、前記出力電圧の下限値を設定する下限値設定手段と、前記出力電圧の前記下限値から上限値に至るまでの充電処理と、前記上限値から前記下限値に至るまでの放電処理とを、前記ソレノイドの動作に連動して行う充放電手段と、前記ソレノイドが、プランジャー吸引時の駆動初期状態では前記出力電圧の前記上限値から前記下限値に至るまでの放電期間に対応して高トルクで動作し、かつ、プランジャー吸引後の駆動後期状態では前記出力電圧の前記下限値に対応して低トルクを保持するように、制御信号に基づいて駆動制御する第1の制御手段と、前記ソレノイドが、プランジャー非吸引時の駆動停止状態では、前記出力電圧の前記下限値から前記上限値に至るまでの充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号に基づいて駆動制御する第2の制御手段とを具えたことを特徴とするソレノイド駆動回路を有する遊技装置。 【請求項2】 遊技装置における役物を作動させるためのソレノイドの駆動制御方法であって、ソレノイドを高トルクで動作させるために必要な、出力電圧の上限値を設定する工程と、前記ソレノイドを低トルクで動作させるために必要な、前記出力電圧の下限値を設定する工程と、前記ソレノイドが、プランジャー吸引時の駆動初期状態では前記出力電圧の前記上限値から前記下限値に至るまでの放電期間に対応して高トルクで動作し、かつ、プランジャー吸引後の駆動後期状態では前記出力電圧の前記下限値に対応して低トルクを保持するように、制御信号に基づいて駆動制御する第1の制御工程と、前記ソレノイドが、プランジャー非吸引時の駆動停止状態では、前記出力電圧の前記下限値から前記上限値に至るまでの充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号に基づいて駆動制御する第2の制御工程とを具えたことを特徴とするソレノイドの駆動制御方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、高トルクを必要とする役物を作動させるソレノイド駆動回路を有する遊技機、および、ソレノイドの駆動制御方法に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、パチンコ機等の遊技機の分野においては、高トルクを必要とする役物を作動させるために、ソレノイドの駆動を利用している。 【0003】このソレノイドは、長時間の通電状態によって過熱することから、近年、その過熱を効率良く軽減させるための駆動回路の開発が盛んに行われている。 【0004】例えば、第1の従来例として、特許第1746475号に記載された「パチンコ機におけるソレノイド駆動装置」では、ソレノイドに高電圧を印加してプランジャが作動したとき、マイクロスイッチによって高電圧から低電圧に切り替え可能としたことにより、ソレノイドを長時間通電においても過熱しないようにしている。 【0005】第2の従来例として、特許第1749739号に記載された「パチンコ機におけるソレノイド駆動装置」では、ソレノイドを駆動するに際して、第1のスイッチング素子をオンさせる短期のパルス信号と、第2スイッチング素子をオンさせる所要期の矩形波信号とを同時に、各々制御装置から出力させることにより、ソレノイドを長時間通電させる場合においても過熱しないようにしている。 【0006】第3の従来例として、特許第1864093号に記載された「パチンコ機における入賞口開閉機構のソレノイド装置駆動方法」では、ソレノイドのプランジャ吸引状態が安定した後、この吸引状態を維持できる範囲でソレノイドへの供給電力を減少させることにより、余剰電力を小さくして発熱を抑えていた。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の技術では、以下の問題が生じる。 【0008】第1の従来例では、ソレノイドの吸引動作によってプランジャが作動したとき、マイクロスイッチによるメカ的な接触によって高電圧から低電圧への切り替え制御を行っている。このため、マイクロスイッチに高トルクで引くソレノイドのレバーが衝撃的に当たり、耐久性に問題が生じるおそれがある。 【0009】第2の従来例では、2種類のスイッチング素子を用い、ソレノイドの駆動制御系を2系統必要とするため、制御系の回路が複雑化し、負担が多くなるという問題がある。 【0010】第3の従来例では、ソレノイドの駆動制御をチョッパー制御にして電流制限を行って過熱を防止しているので、制御系の負担が多くなると共に、電流変化が多くなり、配線からノイズ信号を発生させるという問題点がある。 【0011】そこで、本発明の目的は、マイクロスイッチで電圧を切り替えたり、高低電圧の2系統を制御で切り替えたり、チョッパー制御したりすることなく、ソレノイドを長時間通電した場合においても、ソレノイドの過熱を効率良く軽減させて省力化を図ると共に、シンプルな制御回路構成を実現することが可能な、ソレノイド駆動回路を有する遊技機、および、ソレノイドの駆動制御方法を提供することにある。 【0012】また、本発明の他の目的は、ノイズ発生を極力抑え、耐久性にも優れた、ソレノイド駆動回路を有する遊技機、および、ソレノイドの駆動制御方法を提供することにある。 【0013】 【課題を解決するための手段】本発明は、役物を作動させるソレノイド駆動回路を有する遊技装置であって、ソレノイドを高トルクで動作させるために必要な、出力電圧の上限値を設定する上限値設定手段と、前記ソレノイドを低トルクで動作させるために必要な、前記出力電圧の下限値を設定する下限値設定手段と、前記出力電圧の前記下限値から上限値に至るまでの充電処理と前記上限値から前記下限値に至るまでの放電処理とを、前記ソレノイドの動作に連動して行う充放電手段と、前記ソレノイドが、プランジャー吸引時の駆動初期状態では前記出力電圧の前記上限値から前記下限値に至るまでの放電期間に対応して高トルクで動作し、かつ、プランジャー吸引後の駆動後期状態では前記出力電圧の前記下限値に対応して低トルクを保持するように、制御信号に基づいて駆動制御する第1の制御手段と、前記ソレノイドが、プランジャー非吸引時の駆動停止状態では、前記出力電圧の前記下限値から前記上限値に至るまでの充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号に基づいて駆動制御する第2の制御手段とを具えることによって、ソレノイド駆動回路を有する遊技装置を構成する。 【0014】本発明は、遊技装置における役物を作動させるためのソレノイドの駆動制御方法であって、ソレノイドを高トルクで動作させるために必要な、出力電圧の上限値を設定する工程と、前記ソレノイドを低トルクで動作させるために必要な、前記出力電圧の下限値を設定する工程と、前記ソレノイドが、プランジャー吸引時の駆動初期状態では前記出力電圧の前記上限値から前記下限値に至るまでの放電期間に対応して高トルクで動作し、かつ、プランジャー吸引後の駆動後期状態では前記出力電圧の前記下限値に対応して低トルクを保持するように、制御信号に基づいて駆動制御する第1の制御工程と、前記ソレノイドが、プランジャー非吸引時の駆動停止状態では、前記出力電圧の前記下限値から前記上限値に至るまでの充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号に基づいて駆動制御する第2の制御工程とを具えることによって、ソレノイドの駆動制御方法を提供する。 【0015】 【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を詳細に説明する。 【0016】本例では、役物を作動させるためのソレノイド駆動回路を有する遊技機として、パチンコ遊技機を例に挙げて説明する。 【0017】<システム構成>まず、パチンコ機の概略構成を、図6〜図7に基づいて説明する。 【0018】図6は、パチンコ機1の電気的構成を示すブロック図であり、遊技盤(後述する図7参照)の裏面側に設けられている。 【0019】本パチンコ機1は、主基板10と、入力側のサブ基板20と、出力側のサブ基板30とに大別される。主基板10と、サブ基板20,30との間は、それぞれインターフェース部を介して接続されている。 【0020】主基板10は、遊技の制御機能や指令コマンドの発生機能を備えた、遊技用制御の主制御装置である。この主基板10には、統括的な制御を行う主制御部(CPU)11と、システム用のプログラムや各種の制御用のプログラムが記憶されたROM12と、各種データの記憶域や演算処理の作業域等として用いられるRAM13と、本発明に係るソレノイド駆動回路300とが設けられている。 【0021】入力側のサブ基板20には、入力ポート21を介して、特別図柄始動スイッチ22、普通図柄作動スイッチ23、大入賞口スイッチ24が接続されている。さらに、商用AC電源100VをAC24Vに変換する電源回路25と、主プログラムのリセット動作を所定の周期で行わせるためのリセット回路26が設けられている。 【0022】出力側のサブ基板30には、出力ポート31を介して、特別図柄表示装置100、ミニデジタル形式の普通図柄表示装置205、ランプ表示装置207、効果音発生装置32、賞球払出装置33等の各種遊技機能が分割された装置が搭載されており、これらの各装置は、CPU,ROM,RAM、コマンド受信機能を含み、プログラム化されている。すなわち、主基板10側の装置とサブ基板30側との装置とは、マスタ−スレーブの関係になっている。 【0023】この他に、サブ基板30には、図示しないが、実際の検査部品、LED燈、ランプ燈、各種アクチュエータ(ソレノイド、回転モータ)、スピーカ、表示器等が搭載されている。 【0024】また、出力ポート31には、普通電動役物作動ソレノイド34や、大入賞口作動ソレノイド35が接続されている。これらソレノイド34,35は、ソレノイド駆動回路300によって駆動制御される。 【0025】(遊技盤)図7は、特別図柄表示装置100を備えたパチンコ機の遊技盤の正面図を示す。 【0026】特別図柄表示装置100において、LCDパネル110上には、左図柄110a、中図柄110b、右図柄110cの3つの図柄が形成されている。これら図柄は2次元画像や3次元画像により形成され、各々別個に変動する。 【0027】200は、遊技球201が入賞する始動入賞口である。この始動入賞口200は、普通電動役物(電動チューリップ)となっている。 【0028】そして、この始動入賞口200は、本発明に係るソレノイド駆動回路300によって普通電動役物作動ソレノイド34を駆動制御することによって、開閉動作する。 【0029】202は、大入賞口203を有する可変入賞球装置(アタッカー)である。この大入賞口203には、継続入賞領域(Vゾーン)204が設けられている。 【0030】そして、この可変入賞球装置202は、本発明に係るソレノイド駆動回路300によって大入賞口作動ソレノイド35を駆動制御することによって、開閉動作する。 【0031】205は、ミニデジタル形式の普通図柄表示装置である。206は、普通図柄作動ゲート(スルーチャッカー)である。 【0032】207は、ランプ表示装置である。208は、アウト口である。 【0033】(ソレノイド駆動回路)次に、本発明に係るソレノイド駆動回路300を、図1〜図5に基づいて説明する。 【0034】図1は、高トルク動作および低トルク保持が可能なソレノイド駆動回路300の回路構成を示す。 【0035】301は、ブリッジ整流器である。このブリッジ整流器301は、入力側のAC24Vを整流する。 【0036】302は、その整流された+DC電圧を出力する電源ラインである。303は、アースライン(GND)である。 【0037】304は、平滑用コンデンサであり、ピーク電圧として約DC32Vを作る。 【0038】305は、電源ライン302と、アースライン303と、平滑用コンデンサ304とからなる電源部である。 【0039】306は、定電圧電源である。この定電圧電源306は、入力される約DC32Vの電圧を、DC12VおよびDC5Vの定電圧に変換する。 【0040】307は、DC12Vの電圧を出力する出力ラインである。 【0041】308は、DC5Vの電圧を出力する出力ラインである。 【0042】309は、電源ライン302にアノード側が接続されたダイオード(D1)である。このダイオード309は、電源ライン302の電流に対して、逆流を防止する整流器としての機能をもつ。 【0043】310は、出力ライン307にアノード側が接続されたダイオード(D2)である。このダイオード310は、電源ライン307の電流に対して、逆流を防止する整流器としての機能をもつ。 【0044】311は、ダイオード309のカソードとダイオード310のカソードとの間に接続された、抵抗(R)である。この抵抗311は、出力ライン302の電流をダイオード309を通してコンデンサ312に充電するための電流を制限する。 【0045】312は、一端が抵抗311およびダイオード310のカソードと接続され、他端がアースライン303と接続された、コンデンサである。このコンデンサ312は、出力ライン302の電圧を充電し、ソレノイド313の引き始めに電流を流す。 【0046】313は、一端がコンデンサ312のP点に接続され、他端がパワーデバイス314と接続されたソレノイドである。このソレノイド313は、前述した普通電動役物作動ソレノイド34や大入賞口作動ソレノイド35に相当する。このソレノイド313の動作によって、役物として、始動入賞口200や、可変入賞球装置202が開閉動作する。 【0047】314は、ソレノイド313を駆動するパワーデバイスである。パワーデバイス314としては、例えば、パワー型MOSFET等のトランジスタ素子を用いる。 【0048】315は、各種のスイッチ信号等が入力され、パワーデバイス314を駆動するための制御信号317等の各種制御信号を出力する制御回路である。この制御回路315には、定電圧電源306から出力ライン307,308を通じてDC12V、DC5Vが供給されている。 【0049】316は、スイッチ信号等の各種の入力信号が、前述した主制御部11を介して入力される信号入力ラインである。スイッチ信号としては、普通図柄作動スイッチ23や、大入賞口スイッチ24等からの信号である。 【0050】317は、制御回路315からパワーデバイス314に対して出力される制御信号である。 【0051】318は、制御回路315から出力されるその他の制御出力としての制御信号である。 【0052】以上説明したようなソレノイド駆動回路300において、本発明を実現する上で最小限必要なものとして、以下の構成要素が挙げられる。すなわち、高トルク(図3中のNa)を発生するために必要な高電圧を出力する電源部305と、低トルク(図3中のNb)を発生するために必要な低電圧を出力する定電圧電源306と、ソレノイド313のプランジャー313cを吸引しきるだけのエネルギーを充電できるコンデンサ312と、コンデンサ312の充電電流制限およびソレノイド313の保持時間中に必要以上の発熱をしない抵抗311と、2系統の電圧が逆流しないようにするダイオード309,310と、ソレノイド313を動作させるパワーデバイス314と、パワーデバイス314の駆動を制御する制御信号317を出力する制御回路315とが最小限必要である。 【0053】そして、このようなソレノイド駆動回路300において、高トルクNa発生用の電源部305は、ダイオード309と抵抗311とを通してコンデンサ312に充電された約DC32Vの高電圧を使用し、低トルクNb保持用の定電圧電源306はDC12V等の低電圧をダイオード310を通して同じコンデンサ312に充電すると共に、安定した保持電圧を保つように制御する。 【0054】(ソレノイドの基本的構成)図2は、ソレノイド313の一般的な構成例を示す。ソレノイド313は、一般的に、ボビンに巻いたコイル313aと、コイル313aに通電した時に発生する磁界を効率良く通す金属製のフレーム313bと、コイル313aを巻いたボビンの中をスライドして移動するプランジャー313cとから構成されている。プランジャー313cの先端部は、スプリング400を介して、支持板401に接続されている。また、プランジャー313cには、回転軸402を基準として回動自在な回動板403が取付けられている。この回動板403は、ストッパー404によって回動が制限されている。 【0055】そして、プランジャー313cは、動作開始時(駆動初期状態)では、コイル313aを巻いたボビンから必要な動作距離部分が出ている状態から動作を開始する。この動作開始時では、コイル313aを巻いたボビンとプランジャー313cとの関係から、同じ電流を流しても吸引力が一番弱い状態から動作を開始し、プランジャー313cがコイル313aを巻いたボビンの中に吸引されるに従って吸引トルクも増大していくことになる。 【0056】プランジャー313cの動作開始時の位置(原点)をX0とし、動作終了時の位置(最長端)をX1とすると、全ストローク長はL=X1−X0として表すことができる。このストロークの変位量は、ΔXとして表すものとする。従って、プランジャー313cの吸引動作に伴って回動板403を回動することによって、変位量ΔXに対応して役物(始動入賞口200、可変入賞球装置202等の開閉口)を開閉動作させることができる。 【0057】<システム動作>以下、ソレノイド駆動回路300を含む本装置の動作について説明する。 【0058】本例では、前述した図2に示したようなソレノイド313の動作特性を十分活用し、かつ、ソレノイド313の発熱を抑えながら高トルクNaで動作可能な駆動回路を提供するものである。 【0059】(回路動作)まず、ソレノイド駆動回路300の動作について説明する。 【0060】図1において、AC24Vがブリッジ整流器301に入力され、電源ライン302の+DC電圧とアースライン303の−DC電圧とに整流される。この整流された電圧は、平滑用コンデンサにより平滑されて、ピーク電圧約DC32Vが作られ、定電圧電源306に供給されると共に、ダイオード309と抵抗311とを通してコンデンサ312に充電される。 【0061】定電圧電源306では、DC12Vの定電圧およびDC5Vの定電圧を作る。DC12Vの電圧は、ダイオード310を通してコンデンサ312に充電されると共に、ソレノイド313の保持電圧として供給される。 【0062】制御回路315は、DC12VおよびDC5Vの電源の供給を受けて動作する。この動作は、信号入力ライン316からのスイッチ信号等の入力信号によって各種制御を行い、その出力として制御信号317をパワーデバイス314に送る。パワーデバイス314のスイッチング動作によって、ソレノイド313が吸引動作を行う。制御回路315は、その他の制御信号318も出力している。 【0063】(ソレノイドの動作)次に、ソレノイド313の動作について説明する。 【0064】図3は、制御信号317に対するコンデンサ312の充電電圧およびソレノイド313のプランジャー313cの動作曲線を示す。 【0065】Vcは、制御回路315から出力される制御信号317である。 【0066】Vpは、コンデンサ312の充電・放電に基づくP点側の充電電圧に相当する出力電圧である。この出力電圧Vpは、最大値Va=DC32Vから、最小値Vb=DC12Vの範囲内で変化する。最大値Vaは、電源部305からダイオード309、抵抗311を介して作成される。最小値Vbは、定電圧電源306からダイオード310を介して作成される。 【0067】ΔXは、ソレノイド313のプランジャー313cにおけるストロークの変位量を示す。この変位量ΔXは、ストロークの最大値X1から最小値X0の範囲で変位する。全ストローク長は、L=X1−X0とする。 【0068】図1および図3において、電源部305のDC電圧を、ダイオード309と抵抗311とを通して、コンデンサ312に充電する。この充電電流は、抵抗311によって制限されており、オン・オフのパルス信号等からなる制御信号317に基づいてパワーデバイス314がスイッチング動作を行うと、ソレノイド313に電流が流れて、プランジャー313cの吸引動作が開始される。完全に吸引状態になったときには、抵抗311に流れる電流による発熱を生じるため、十分な容量を持った抵抗とする。 【0069】ここで、抵抗311とコンデンサ312との関係は、ソレノイド313を動作させる間隔および動作時間で決まり、この定数はソレノイド313の動作していない時間(図3では、t2〜t3のオフ時間)に、コンデンサ312にソレノイド313を動作させるだけの電圧を充電できる抵抗値を設定する必要がある。従って、動作間隔が短い設定になると、コンデンサ313に十分充電できなくなると共に、ソレノイド313の発熱を軽減する手段も講じられないことになる。 【0070】コンデンサ312は、電源部305からの電圧をダイオード309、抵抗311を通して充電され、その充電電圧が出力電圧Vpとしてソレノイド313に印加されるため、ソレノイド313が十分吸引できる容量を必要とする。 【0071】また、コンデンサ312とソレノイド313との関係は、パワーデバイス314がスイッチング動作を行ってオン状態となると、ソレノイド313にはコンデンサ312に充電された充電電圧すなわち動作に必要な最大電圧(最大値Va≒DC32V)である出力電圧Vpが印加される。この出力電圧Vpの印加により、時間の経過と共に、ソレノイド313のプランジャー313cはコイル313aを巻いたボビンに引き込まれていく。この動作と平行して、コンデンサ312の充電電圧すなわち出力電圧Vpの値は降下して行き、出力ライン307からダイオード310を通した電圧(最小値Vb≒DC12V)まで降下して安定する。この安定状態が保持状態になる。 【0072】なお、適切なコンデンサ312の容量とソレノイド313の電流容量とをマッチングさせることによって、無駄のない安定した、ソレノイド313の動作を行うことができる。 【0073】(具体例)次に、具体例について説明する。 【0074】図4は、前述した図3に関連した波形を示す。Vpは、充電・放電するコンデンサ312の出力電圧である。最大値Va(約DC32V)から、最小値Vb(DC12V)の範囲内で変化する。 【0075】Voは、パワーデバイス314の端子電圧である。 【0076】Vcは、制御回路315から出力される制御信号317のパルス波形である。 【0077】Isは、ソレノイド313に流れる動作電流(放電電流)である。 【0078】ただし、抵抗311をR=1.1kΩ、コンデンサ312の容量C=1000μF、ソレノイド313の直流抵抗Rs=50Ωに設定する。 【0079】このように設定した場合、コンデンサ312の充電電圧すなわち出力電圧Vp≒DC32Vによって、駆動初期状態として約50m秒間(図3では、オン期間中のt0〜t1の期間)だけソレノイド313に動作電流Isが流れる。その後は、DC12Vの出力ライン307から供給される電流によって安定し、コンデンサ312の出力電圧はVp≒DC12Vに落つく。 【0080】そして、ソレノイド313の動作終了後、ダイオード309、R=1.1kΩの抵抗311を通して、容量C=1000μFのコンデンサ312がフル充電され、これにより、コンデンサ312の出力電圧は再びVp≒DC32Vに設定される。このフル充電に要する時間は約3秒(図3では、t2〜t3のオフ期間)かかるため、ソレノイド313の間欠動作は、理想的には、そのオフ時間を少なくとも3秒以上とることが望ましい。従って、オフ時間が3秒以上となるように、制御回路315から出力される制御信号317のパルス波形のパルス幅を設定する必要がある。 【0081】(ソレノイドの駆動制御の手順)次に、ソレノイド313の駆動制御の手順を整理して説明する。 【0082】図5は、役物を作動させるソレノイド313の駆動制御処理の流れを示すフローチャートである。 【0083】ステップS1では、ソレノイド313を高トルクNaで動作させるために必要な、コンデンサ312のP点での充電電圧に相当する出力電圧Vpの上限値Vaを設定する。ここでの出力電圧Vpの上限値Vaとは、電源部305の電源ライン302から供給される値であり、Va≒DC32Vに相当する。 【0084】ステップS2では、ソレノイド313を低トルクNbで動作させるために必要な、コンデンサ312のP点での充電電圧に相当する出力電圧Vpの下限値Vbを設定する。ここでの出力電圧Vpの下限値Vbとは、定電圧電源306の出力ライン307から供給される値であり、Vb≒DC12Vに相当する。 【0085】ステップS3では、出力電圧Vpの下限値Vbから上限値Vaに至るまでの充電処理、および、上限値Vaから下限値Vbに至るまでの放電処理が、ソレノイド313の動作に連動して行えるように充放電回路を設計する。 【0086】ステップS4では、ソレノイド313が、プランジャー313c吸引時の駆動初期状態では出力電圧Vpの上限値Vaから下限値Vbに至る放電期間に対応して高トルクNaで動作し、かつ、プランジャー313c吸引後の駆動後期状態では出力電圧Vpの下限値Vbに対応して低トルクNbを保持するように、制御信号317に基づいてパワーデバイス314を駆動制御する。 【0087】すなわち、制御信号317をオン状態としてパワーデバイス314を駆動状態とすることによって、プランジャー313cを吸引する駆動初期状態、すなわち、図3に示す制御信号Vcのオン期間中のt0〜t1期間(例えば50m秒)では、コンデンサ312の出力電圧Vpの上限値Va≒DC32Vから下限値Vb≒DC12Vに至る範囲内の放電を行うことによって、その放電電流すなわち動作電流Isの大きさに対応した高トルクNaを発生する。 【0088】また、同じく制御信号317をオン状態としたままでパワーデバイス314の駆動状態を維持することによって、プランジャー313cを吸引後の駆動後期状態、すなわち、図3に示す制御信号Vcのオン期間中のt1〜t2期間では、コンデンサ312の出力電圧Vpの下限値Vb≒DC12Vに基づいて微弱な放電を行うことによって、その放電電流すなわち動作電流Isの大きさに対応した低トルクNbを発生する。 【0089】ステップS5では、ソレノイド313が、プランジャー313c非吸引時の駆動停止状態では、出力電圧Vpの下限値Vbから上限値Vaに至るまでの充電期間中はトルクを発生しないように、制御信号317に基づいてパワーデバイス314を駆動制御する。 【0090】すなわち、制御信号317をオフ状態としてパワーデバイス314を動作停止状態にすることによって、プランジャー313cを吸引しない動作停止期間、すなわち、図3に示す制御信号Vcのオフ期間中のt2〜t3期間(例えば3秒以上)において、コンデンサ312の出力電圧Vpの下限値≒DC12Vから上限値≒DC32Vへ至る範囲のフル充電を行う。 【0091】従って、ソレノイド313が動作状態にあっても、プランジャー313cを吸引後の駆動後期状態(図3中のt1〜t2期間)では低トルクNbを保持し続けるため、従来に比べてソレノイド動作中の発熱量を大幅に低減することが可能となる。これにより、大当りが発生して、継続入賞が連続して生じたような場合、大入賞口作動ソレノイド35を長時間通電してもソレノイド313を過熱するようなことをなくすことができる。 【0092】このようなことから、従来例のような、マイクロスイッチで電圧を切り替える制御機構、高低電圧の2系統を制御で切り替える制御機構、チョッパーによる制御機構等を無くし、制御回路の構成を単純化することができる。 【0093】(高トルク/低トルク)次に、高トルクNaおよび低トルクNbについて説明する。 【0094】ソレノイド313の吸引力をFとし、プランジャー313cの変位量をΔXとするとき、トルクNは、 N(トルク)=F(吸引力)×ΔX(変位量) …(1) として定義することができる。 【0095】ここで、吸引力Fは、ソレノイド313によってプランジャー313cに作用する磁化力に比例し、この磁化力はソレノイド313に発生する磁界の強さに比例し、磁界の強さはコイル313aに流れる動作電流Isに比例する。従って、動作電流Isが大きければ、吸引力Fが増加することになる。 【0096】図4に示すように、動作電流Isは、駆動初期状態である制御信号Vcのオン期間中のt0〜t1期間(約50m秒間)においては大きい値を示すが、駆動後期状態である制御信号Vcのオン期間中のt1〜t2期間においては当初の約1/2以下の小さな値しか示さない。 【0097】以上のことから、高トルクNaおよび低トルクNbは、それぞれ次のように定義することができる。 【0098】高トルクNaとは、プランジャー313cに対する吸引力Fが最大(動作電流Isは最大)となるときのエネルギー、すなわち、変位量ΔXが0から全ストローク長Lになるまでに必要な吸引エネルギーに相当する。 【0099】低トルクNbとは、プランジャー313cを吸引後にその状態を保持(動作電流Isは最小)するために必要なエネルギー、すなわち、吸引後の全ストローク長Lに相当する変位量ΔXをそのまま維持するために必要な保持エネルギーに相当する。 【0100】従って、例えば、図3において、制御信号Vcの1サイクルの時間を30秒とし、プランジャー313c非吸引時の駆動停止時間(t2〜t3期間)を3秒に設定した場合、プランジャー313c吸引時の高トルクに対応するオン時間(t0〜t1期間)は非常に短く50m秒位であるため、プランジャー313c吸引後の低トルクに対応するオン時間(t1〜t2期間)を非常に長くとることが可能となり、例えば約26.95秒にとることができる。 【0101】この1サイクルの期間は、入賞口の1回分の開閉動作に相当するため、大当りが発生し継続入賞が生じたような場合、例えば20回継続した場合は、20×30秒=600秒(10分)間だけ入賞口の開閉動作が継続することになり、その分、ソレノイド動作中の発熱量が増加することになる。しかし、本発明では、オン期間中の高トルクを動作させる時間(すなわち50m秒/30秒)は、低トルクを保持する時間(すなわち26.95秒/30秒)に比べてわずかな時間であるため、たとえ10分間に渡って連続動作した場合でも、従来に比べてソレノイド動作中の発熱量を大幅に低減することができる。 【0102】しかも、図4からわかるように、低トルク時(t1〜t2期間)の動作電流Icの値は高トルク時(t0〜t1期間)の約1/2であるため、低トルク時の発熱量(Icの2乗に比例)は高トルク時の約1/4に抑えることができる。 【0103】以上のことから、大入賞口作動ソレノイド35を長時間通電してもソレノイド313を過熱するようなことをなくすことができる。 【0104】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、ソレノイドの駆動初期状態ではコンデンサ出力電圧の上限値(高電圧)から下限値(低電圧)に至る放電期間に対応して高トルクNa動作とし、かつ、ソレノイドのプランジャー吸引後の駆動後期状態ではコンデンサ出力電圧の下限値に対応して低トルクNbを保持するように、制御信号に基づく第1の駆動制御を行い、さらに、プランジャーを吸引しない駆動停止状態では出力電圧の下限値から上限値へ至る充電期間に対応してトルクを発生しないように、制御信号に基づく第2の駆動制御を行うので、発熱の少ないソレノイド駆動回路を実現することができ、これにより、ソレノイドの過熱を軽減させた状態で長時間動作を行うことが可能となり、省力化を図り、作業効率を向上させることができる。 【0105】また、本発明によれば、ソレノイドの駆動初期状態において、コンデンサに充電された高電圧はソレノイドの動作に伴って放電し、なめらかな放電曲線を描くので、外部に対してのノイズの発生を低減することができ、さらに、機械的な制御に頼らずソフトウェア的な制御でソレノイドを駆動することができるので、耐久性にも優れた装置を作成することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000154679 【氏名又は名称】株式会社平和 【住所又は居所】群馬県桐生市広沢町2丁目3014番地の8
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| 【出願日】 |
平成13年9月14日(2001.9.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100077481 【弁理士】 【氏名又は名称】谷 義一 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−79901(P2003−79901A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−279884(P2001−279884) |
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