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【発明の名称】 遊技機
【発明者】 【氏名】小林 正胤

【要約】 【課題】リサイクル可能な筺体を有するパチンコ機やスロットマシン等の遊技機を提供すること。

【解決手段】遊技機の筺体内部に、電源装置、回胴装置、基板等の遊技機構成部品を任意な位置に着脱可能な基台を挿脱自在に配置する。この基台は、複数の板状部材と該板状部材を着脱可能に支持する支持部材とで構成され、板状部材、支持部材にこれら部品をネジ等で着脱可能に取り付ける。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 筺体内部に、遊技機構成部品を任意な位置に着脱可能な基台を挿脱自在に配置することを特徴とする遊技機。
【請求項2】 該基台の大きさが調整可能であることを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】 該基台が、複数の板状部材と該板状部材を着脱可能に支持する支持部材とからなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の遊技機。
【請求項4】 該板状部材、該支持部材に、該遊技機構成部品の取付用通孔を複数設けることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の遊技機。
【請求項5】 該支持部材の該取付用通孔が該板状部材の取付孔を兼ねていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の遊技機。
【請求項6】 板状部材に配線用切り欠き部を設けることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の遊技機。
【請求項7】 該板状部材に取り付けた基板と、他の板状部材に取り付けた基板とが直接接続していることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の遊技機。
【請求項8】 少なくとも一つの該板状部材に換えて容器状のトレイを配置することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の遊技機。
【請求項9】 少なくとも一つの板状部材の上面に容器状のトレイを着脱可能に配置することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、リサイクル可能なパチンコ機やスロットマシン等の遊技機、特に筺体のリサイクルが可能であり、且つ遊技機構成部品の組立や補修を簡単に行うことができる遊技機に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に、パチンコ遊技機、スロットマシン等に代表される遊技機は、機種変更、新装開店などにより新規の遊技機に交換されるサイクルが早く、早いものでは、3ヶ月間に1回の頻度で行われている。このため、多種多様な仕様の遊技機が出回わることになるが、遊技機を構成する構成部品の大部分は、各仕様に応じて、直接遊技機の筺体内部に取り付けられている。このため、筺体には各仕様に応じた多数の取付孔が設けられているため、筺体を再使用することができず、この結果、商品価値のない遊技機の筺体が、短期間で大量に発生していた。
【0003】機種変更、新装開店等により発生した大量の商品価値のない筺体は、廃棄処分とされ、ドアパネル等と共に粉砕された後、焼却処分されているが、近年、この焼却処分に伴って発生するダイオキシンが人体に悪影響を与える環境汚染物質であることが明らかになり、また資源保護や省エネルギーの観点から、筺体を含め遊技機に使用されている合成樹脂部材を焼却することなく再利用することが強く求められている。
【0004】また、機種変更等を行う場合、筺体を再利用できないため、古い機種の全てをを取り外した後、確保されたスペースに新機種を取り付けなくてはならないため、営業時間を短縮したり、夜間の作業を強いられることとなり、多大な労力と費用とがかかっていた。また、従来は、遊技機の構成部品は直接筺体内部に取り付ける構造であるため、構成部品の取り付け作業が煩雑であり、また補修や分解を行う場合にも簡単に行うことができないという問題があった。
【0005】そこで、筺体を構成する組立自在な合成樹脂製の面板の内面に、格子状の凸部を形成し、この凸部に囲まれる凹部に遊技機の構成部品を止着する取り付け片を配置し、また該凹凸部に嵌合する凸辺と切欠とを周縁に形成した中間板を配置する遊技機が開発されている(特開平2000−70541号公報)。
【0006】しかし、この遊技機では、筺体を構成する面板の内面に、格子状の凸部の成形が必要であるため、筺体を安価に作成することができない。また、遊技機の構成部品を取り付けるための取付片や中間板は、面板の組立時に固定的に配置されるため、依然としてこれら遊技機の構成部品の取り付けは、組み立てられた筺体内部に直接取り付けなくてはならないため、組立作業や補修作業等が煩雑であるという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、遊技機の筺体がリサイクルが可能であり、且つ遊技機を構成する構成部品の組立や補修を簡単に行うことができる遊技機を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を解決するため鋭意研究したところ、遊技機の筺体内部に、遊技機構成部品を着脱自在に取り付けできる基台を挿脱可能に設けることで、筺体を多種多様な遊技機の筺体としてリサイクルすることができ、且つ遊技機構成部品の組立や補修を簡単に行うことを見出し本発明を完成した。具体的には、本発明は、筺体内部に、遊技機構成部品を任意な位置に着脱可能な基台を挿脱自在に配置することを特徴とする。
【0009】ここで、遊技機とは、パチンコ機やスロットマシン、パチスロ機、コインゲーム機等の遊技機を意味する。また、筺体とは、その内部に遊技機構成部品、例えば、パチスロ機においては、回胴装置、電源装置、コイン収納装置、基板等の遊技機構成部品を収納する箱型の部材であり、通常は、一面にドアパネル等を開閉自在に取り付ける開口部が設けられている。
【0010】該基台は、該遊技機構成部品を任意な位置に着脱可能に取り付けるためのものであり、複数枚の板状部材と該板状部材を着脱可能に支持する支持部材とで構成される枠状の部材である。該支持部材はその縦横方向の長さや高さが調整可能に構成されると共に、任意の位置に該板状部材や遊技機構成部品を着脱可能に取り付けるための取付用通孔が多数設けられている。また、基台は筺体に対して挿脱自在であり、仕様に適合する位置に該遊技機構成部品を取り付けた後、該筺体内に挿入され取外し可能に固定される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態をスロットマシンについて、図を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態におけるスロットマシンの筺体とこの筺体内に挿脱可能に配置される基台の外観を示す斜視図である。筺体10は前面に開口部11を有する箱状に構成され、開口部11には、図示されない蝶番でフロントパネル20が開閉可能に配置されている。筺体10は、その内部に基台30を挿入配置できる大きさに形成され、底板12には挿入された基台30を定位置に案内固定する1対のガイドレール13、13が配置されている。
【0012】各ガイドレール13は、底板12から互いに平行状に立設された起立片14と、各起立片14の上縁より底板12と僅かな間隙15を保持して互いに対向する方向に水平状に突出した保持片16とで構成されている。基台30は、矩形状の台座31と、この台座31の4角部近傍から垂直状に立設する4本の支持部材40と、各支持部材40に着脱可能に配置される複数枚の板状部材50とで構成されている。
【0013】図2は支持部材の概要を示す斜視図、図3は板状部材の概要を示す斜視図、図4は支持部材に板状部材を配置した概要を示す平面図である。先ず、各支持部材40は、幅広で長尺な第1面部41と、この第1面部41の両側部から起立する第2面部42と、第2面部42の両側部から、間に僅かな間隙44が形成されるように第1面部41と平行状に設けられた第3面部43とを有する長尺なチャネル部材である。
【0014】各支持部材40の両端部は開口され、各支持部材40には、各面部41〜43に囲まれた長手方向に沿って延在する空隙部45が形成されている。また該第1面部41には、その長手方向に沿って定間隙、例えば1cm間隙で取付用通孔46が多数形成されている。該支持部材40は、アルミニュウム合金やマグネシウム合金からなる長尺な帯状の板材を成形加工して作成できるがこれに限定されるものではない。このように構成された各支持部材は40は、2本を1組として、1組を台座31の一側面32に各支持部材40、40の第3面部43が対向する状態に、もう1組を台座31の他側面33に各支持部材40、40の第3面部43が対向する状態に配置して、例えばL型固定金具等を用いて台座31に起立した状態で設置されている(図1)。
【0015】該板状部材50は、矩形の板体51と、この板体51の1側面52の両側に設けた第1接続部材54、55と、この側面52に対向する側面52’の両側に設けた第2接続部材54’、55’とで構成されている。該板体51は、アルミニュウム合金、マグネシウム合金等で形成された板材の周縁部を下方垂直方向に屈曲して形成した側面部52、52’、53、53’を有している。また、板体51の表面には、電源装置A、回胴装置B、基板C、C’等のスロットマシンの構成部品を固定するための取付用通孔56が定間隙、例えば1cm間隙で設けられている。
【0016】第1接続部材54、55及び第2接続部材54’、55’は、側面部52、52’を貫通する2本の棒状部材57,58と、各棒状部材57、58の両端部に固定された矩形の固定板59とで構成され、各固定板59の中央部には取付用通孔60が設けられている。該2本の棒状部材57,58の間隙は、台座31の一側面32と他側面33に立設した各支持部材40の間隙44、44間の長さとほぼ同じ長さに形成されている。
【0017】また、該固定板59は、各支持部材40の長手方向に沿って延在する空隙部45に沿って摺動可能な大きさに形成されており、該支持部材40に設けられた取付用通孔46に挿入されるネジ47を固定板59の取付用通孔60に螺合することで該板状部材50を任意の高さで水平状に着脱可能に配置される。
【0018】図5はスロットマシンの構成部材を配置した基台と筺体及びフロントパネルの概要を示す斜視図である。図5の実施の形態によると、4本の支持部材40には、3枚の板状部材50〜50”が水平状に配置されており、最下段の板状部材50には、電源装置A、コイン収納装置Dが、中段の板状部材50’には回胴装置Bが、更に最上段の板状部材50”には、基板C、基板C’が配置されている。
【0019】このように構成された基台30は、次のように操作されて筺体10の内部に収納される。先ず、台座31の両側縁部を筺体10の底板12に設けた対向状のガイドレール13、13の各間隙15、15内に挿入した後、台座31を底板12と平行状に保持して筺体10の内部方向に押し入れると、台座31の両側縁部は各間隙15、15に沿って案内され所定の位置まで挿入できる。この場合、台座31の両側縁部を各間隙15,15に挿入し易くするため、台座31の両側表面に沿って、各保持片16、16の先端部と摺接する1組の凸条を設けることもできる。
【0020】挿入された台座31の底板12への固定は、従来周知の固定手段を適用できる。例えば、着脱可能なネジによる固定や、台座31と底板12に形成した凹部と凸部との嵌合固定を使用できる。筺体10の内部に基台30の収納が終了すると、従来と同様に筺体10の開口部11は、開口部11に設けられた図示されない蝶番により開閉自在に配置されたフロントパネル20で閉鎖される。
【0021】上記実施の形態では、最下段の板状部材50に電源装置Aを最上段の板状部材50”に基板C、基板C’を配置する構成であるが、仕様に応じて配置状態、例えば、最上段に電源装置を最下段に基板C、C’を配置する等に変更できる。また、遊技機の構成部品を、板状部材50の裏面に配置することもできる。この場合、例えば1つの基板Cを板状部材50”裏面に、他の基板C’を他の板状部材50’の上面に配置し、基板Cと基板C’とを直接電気的に接続した状態で、各板状部材50’、50”をそれぞれ支持部材40に配置することもできる。
【0022】このように構成すると、基板Cと基板C’とを電気的に接続する接続ケーブルが不要となるため、組立や分解が容易であり、また安価に遊技機を作成することができる。また、支持部材40に対して板状部材50を垂直状に配置することもできる。図6は基台の他の実施の形態の概要を示す斜視図である。この実施の形態では、板状部材50”の図示されない第1接続部材54、55及び第2接続部材54’、55’をそれぞれ1本の支持部材40に配置固定することで板状部材50”を垂直状に配置している。
【0023】図7は支持部材の他の実施の形態の一部概要を示す斜視図である。この実施の形態によると、支持部材40の空隙部45の内部に、別の支持部材40’が摺動可能に配置されている。この実施の形態では、支持部材40’が矢印の方向に摺動できるため、支持部材40の長さを所望の長さに調整できる。なおこの場合、整合する取付用通孔46と46’にネジ47を挿入することで支持部材40’を固定できる。この実施の形態の支持部材40を用いると、仕様に適合する任意の高さの基台30を作成できる。
【0024】図8は板状部材に換わる他の実施の形態の概要を示す斜視図である。この実施の形態によると、板状部材50に換えて、内部に遊技機構成部品を収納できる容器状のトレイTを用いる構成が示されている。このトレイTは、トレイ本体70と、トレイ本体70の互いに対向する側面部71,71’にそれぞれ第3接続部材72,73、第4接続部材72’73’が配置されている。即ち、トレイ本体70の対向する外側面には、それぞれ外方向に突出する1組の突出桿74、75及び74’、75’が設けられ、各突出桿の先端に前記した固定板59が配置されている。各固定板59には、このトレイ本体70を支持部材40に取り付けるための取付用通孔60が穿設されている。またトレイ本体70の開口された上面には、図示されない天板が開閉可能に配置されると共に、底板76には基板等の遊技機構成部品を取り付けるための取付用通孔56が設けられている。
【0025】この実施の形態によれば、各種の基板C、基板C’例えばメイン基板やサブ基板等をトレイ本体70内部に収納できるため、これら基板C、C’に設けられたROM等の不正操作が困難になり、遊技機の安全性が一層向上する。また、この実施の形態の変形例として、板状部材50の上面に、第3接続部材72,73及び第4接続部材72’、73’を具備しないトレイ本体70を、底板76に設けられた取付用通孔77と板状部材50の取付用通孔56とをネジ47で着脱可能に配置することもできる。この構成では、第3接続部材72,73及び第4接続部材72’、73’を設ける必要がないため、構成が簡単である。
【0026】また、他の実施の態様として、スロットマシンの構成部品を、支持部材40に形成した取付用通孔46に直接ネジ固定することもできる。更に、板状部材50に表面から裏面を貫通する配線用の切り欠き部を予め形成したり、あるいは板状部材50を、取付用通孔や切欠部が形成されていないもので構成し、必要に応じて遊技機構成部品の組立時に仕様に併せて穿設することもできる。
【0027】また、基台30を、底面12の大きさの異なる筺体10にも適用可能とするため、台座31に対する4本の各支持部材40の取り付け間隔を調整して取り付けたり、台座31に換えて、4本の各支持部材40の基端部間を、図7に示されるような伸縮構造を有する4本の支持材で連結することにより、各種大きさの底板12を有する筺体10に適応できるように各支持部材40の縦横の長さを調整可能にすることができる。なお、この場合、前記板状部材50の大きさを予め、調整された4本の各支持部材40に支持される大きさに形成することは当然である。
【0028】
【発明の効果】請求項1に係る発明によると、遊技機を構成する構成部品は、基台の任意な位置に着脱可能に取り付けることができるので、仕様変更が有った場合でも基台を共通利用することができる。また、遊技機構成部品の基台への組立が、基台を筺体から取り外した状態で行うことができるため、組立効率が格段に優れる。また該遊技機構成部品の交換、補修を簡単に行うことができる。また、仕様変更等があった場合でも、筺体には遊技機構成部品を取り付けるための取り付け孔が設けられていないため、筺体を再利用することができる。
【0029】請求項2に係る発明によると、仕様に合致した大きさの基台を簡単に形成することができる。請求項3に係る発明によると、複数の板状部材が支持部材に着脱可能に設けれられているので、遊技機構成部品を任意の位置に確実に安定した状態で取り付けることができる。このため、筺体内部の空間を有効に活用できる。
【0030】請求項4に係る発明によると、遊技機構成部品は複数形成され取付用通孔にネジ等で取り付け可能であるため、仕様に適合した任意の位置に各遊技機構成部品を簡単に取り付けることができる。請求項5に係る発明によると、遊技機構成部品の取付用通孔は板状部材の取付孔と兼用であるため、一種類のネジで遊技機構成部品と板状部材とを取り付けできるため、作業効率が向上すると共に安価に作成できる。
【0031】請求項6に係る発明によると、配線をコンパクトにまとめた状態で簡単に行うことができる。請求項7に係る発明によると、基板Cと基板C’とを直接接続できるため接続ケーブルが不要となり、組立や分解が容易であり、また安価に遊技機を作成できる。請求項8に係る発明によると、メイン基板C等をトレイ内部に収納できるため、メイン基板に設けられたROM等の不正操作が困難になり、遊技機の安全性が一層向上する。請求項9に係る発明によると、板状部材を兼用できるのでトレイを安価に作成できる。
【出願人】 【識別番号】598098526
【氏名又は名称】アルゼ株式会社
【出願日】 平成13年9月13日(2001.9.13)
【代理人】 【識別番号】100082304
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 松司 (外5名)
【公開番号】 特開2003−79790(P2003−79790A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−278746(P2001−278746)