| 【発明の名称】 |
スキー板 |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 周二
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| 【要約】 |
【課題】長いスキー板と同様に安定したターン(回転滑降)が可能であるとともに小半径の回転が容易に行われ、また、高速ターンにも適するスキー板を得ること。
【解決手段】 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 スキー板の中央部が、35cm乃至70cmの範囲だけ、3cm乃至6cm拡幅され、この拡幅部分のサイドカーブ(2)とその他の部分のサイドカーブ(1)との二系統のサイドカーブによって、両側のサイドカーブが構成されていることを特徴とするスキー板 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、スキー板の形態に関する。 【0002】 【従来の技術】スキー滑走をバランス良く安定させて円滑にするために、スキー板にはある程度の長さが必要である。それで、スキー板の沈み込みが浅い固い雪面上で回転する際に前後両端部が雪面から離れないで雪面捉えが良いように、スキー板の両側面をサイドカットによって凹面にし、また、スキー板自体が具合よく回転するように、サイドカーブは平滑に連続した一本の湾曲線にしてある。 【0003】近年のカービングスキーにおいては、サイドカットを、以前のスキー(ノーマルスキー)のものよりも強くして、固い雪面上で回転中のスキー板の接雪部分が長く、また、撓み具合も良く、そのときのサイドカーブの湾曲線弧の半径が、以前のスキー板のものよりも小さくなるようにして、スキーヤーのスキー操作が不完全でも、スキー板自体が自然に具合よく回転し、カービングターンが、容易にうまく行われるようにしてある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】従来のノーマルスキーもカービングスキーも、普通の半径で回転する時にはスキー板の横ズレがあり、その除雪抵抗が滑走制動力となってスキーヤーに作用する。カービングスキーは、ノーマルスキーに比べ、サイドカーブの半径が小さいので、この回転中の横ズレによる除雪抵抗も滑走制動力も比較的小さいが、この除雪抵抗と滑走制動力を避けられないことに変わりはない。このことは、カービングターンの速度コントロールに利用できるので一般的には有用であるが、特に高速を追求する場合には問題である。 【0005】また、スキーヤーの回転半径は、加重(雪面踏み押し)を強めれば小さくなるが、それ以上に小さくするには加重を一層強めると同時に脚部の捻りでスキー板の回旋をいっそう強めねばならない。このとき、スキー板の横ズレに伴う除雪抵抗が大きいほど大きな捻り力が必要になる。このために、小さい半径の回転に対して大きな脚筋力が必要なことが問題である。 【0006】そして、短いスキー板では、上記の除雪抵抗が小さいから小半径の回転が容易に行われるが、滑走の安定性と高速に対する適性に欠けることが問題である。一方、長いスキー板ではこの反対で、小半径の回転に適さないことが問題である。 【0007】本発明が解決しようとする課題は、長いスキー板と同様に安定したターン(回転滑降)が可能であるとともに小半径の回転が容易に行われ、また、高速ターンにも適するスキー板を得ることである。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明のスキー板においては、スキー板の中央部を、35cm乃至70cmの範囲だけ、3cm乃至6cm拡幅し、この拡幅部分のサイドカーブとその他の部分のサイドカーブとの二系統のサイドカーブで、スキー板両側のサイドカーブを構成し、このスキー板中央部両側の拡幅部分の前端部の底面を橇状面にしてある。 【0009】 【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を実施例にもとづき図面を参照して説明する。図1に示される実施例では、スキー板中央部の拡幅範囲を35cm乃至70cm、拡幅幅を3cm乃至6cmとし、この拡幅部分のサイドカーブ2とその他の部分のサイドカーブ1との二系統のサイドカーブによって、スキー板両側のサイドカーブを構成し、拡幅部分の前端部の底面を図2に示されるように橇状面にしてある。また、拡幅部の前端の幅と後端の幅を、ほぼ同じにしてある。上記の拡幅範囲、拡幅幅、およびサイドカーブ2の半径を、色々に変えることによって、実施の形態は多様になる。 【0010】図3に示される実施例では、図1に示される実施例の拡幅部の前端の幅を後端の幅より広くして、サイドカーブ2の並びを、「逆ハの字」形にしてある。 【0011】図4に示される実施例では、図1に示される実施例の拡幅部の後端の幅を前端の幅より広くして、サイドカーブ2の並びを、「ハの字」形にしてある。 【0012】図5に示される実施例では、図3に示される実施例の拡幅部の後端を、スキー板本体部の幅と同じにし、サイドカーブ2の並びの「逆ハの字」形の度合いを最大に強くしてある。 【0013】図6に示される実施例では、図4に示される実施例の拡幅部の前端を、スキー板本体部の幅と同じにし、サイドカーブ2の並びの「ハの字」形の度合いを最大に強くしてある。 【0014】図7に示される実施例では、図1に示される実施例の拡幅部のブーツ中心位置の幅をスキー板本体部の幅と同じにし、拡幅部のサイドカットを最大に強くしてある。 【0015】なお、上記の他に、図7に示されるサイドカーブ2の並びを、図3に示される「逆ハの字」形、あるいは、図4に示される「ハの字」形にした、二種の実施例がある。 【0016】ちなみに、上記拡幅部のサイドカーブは、長さが短い場合は簡単のために直線としてもよい。 【0017】 【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。 【0018】図1に示されるように拡幅部の前端の幅と後端の幅がほぼ同じの場合は、スキーヤーが、回転するために、適当に角づけして体の重心を足元加重点上の鉛直線より回転中心方向へ入れて加重すると、固い雪面上では、足元の拡幅部で雪面抵抗(加重の反力)の大部分が受けとめられ、他の部分が浮き上がって底面の接雪圧力が減少するので、スキー板後半部の横ズレによる除雪抵抗が減少し、スキー板の回旋抵抗力が小さくなって、短いスキー板と同様に、小半径の回転が容易に行われる。その上、長いスキー板と同様に、進路の凹凸に対して安定した円滑な滑走性があり、また、スキーヤーが前後のバランスを損なったときにリカバリーが容易なので転倒を免れ易い。 【0019】また、スキー板中央部の短い範囲だけがその前後部分より幅が広いから、短いスキー板と同様に、角づけの切り換えが素早く行われ、また、スキー板の回旋が容易な上に、長いスキー板と同様に、前後のバランスが良いので、ターン切り換え(回転反転)が、安定して容易にうまく行われる。 【0020】なお、スキー板の中央部底面の面積が通常のスキー板より広いから、深雪斜面では、スキー板の雪面下への沈み込みが少ないので、滑降が容易に行われる。 【0021】図3に示されるように、拡幅部の前端の幅が後端の幅より広くて、そのサイドカーブの並びが、「逆ハの字」形の場合は、角づけするだけで加重点のスキー板底面に自然に迎え角(接雪底面の縦方向――接雪エッジの向き――と接雪底面進行方向の交差角)ができて回転始動が容易に行われるので、ターン切り換えが簡単容易である。この形態のスキー板は、シュテムターンや急斜面での制動を意図したスキッディングターンに適する。図5に示されるような場合も同様である。 【0022】図4に示されるように、拡幅部の後端の幅が前端の幅より広くて、そのサイドカーブの並びが、「ハの字」形の場合は、角づけにより、自然にスキー板後部が浮き上がって除雪抵抗が減少するとともにスキー板底面の前圧が高まって回旋が強まるので、回転が容易に行われ、また、回転中の滑走制動力が小さい。この形態のスキー板は、高速を意図したカービングターンに適する。図6に示されるような場合も同様である。 【0023】図7に示されるように、ブーツ中心位置の幅がスキー板本体部の幅と同じで、拡幅部のサイドカットが強い場合は、スキー板自体が小さく回転し、また、固い雪面上で角づけするときに足首の負荷(横曲げモーメント)が小さいから、小半径の回転が容易に行われる。ただし、サイドカットが強いために、直進のときにスキー板の向きがふらつく傾向が大きい。この形態のスキー板は、カービングターン小回り専用に適する。 【0024】なお、中央部の拡幅部分を、スキー板本体部分と一体化せずに別個に製作し、通常形態のスキー板本体部分に着脱自由な付属部品(キーを介在させてネジで装着など)とし、スキー板本体部分を通常のスキー板としても使用できるようにして、一対のスキー板に上述の各種多様な性能を持たせることも可能である。 【0025】また、拡幅部分の追加でスキー板が重くなり、持ち運びの点では好ましくないが、スキーヤーとスキー用具とを一体とした重心位置が低くなってターンの安定に効果的なこと、および、慣性力が大きくなって滑走制動力による減速度合いが弱くなることは、利点である。 【0026】そして、スキー板本体部分の幅と長さ、拡幅部の範囲、拡幅幅、およびサイドカーブの半径を、色々に変えることで、上述の各種性能の特性を微妙に異にするスキー板が、多様に得られる。 【0027】加重によって撓んだスキー板が、そのサイドカーブの湾曲線弧と同様な半径で自然に回転しようとする現象に着目し、スキー操作が不完全でも、スキー板が適度に撓み、また、その回転半径が小さくなるように、サイドカットを強くしたのに伴って長さが短くなったのが、近年のカービングスキーである。これに対し、本発明のスキー板は、スキーヤーの回転は、加重の反力(雪面抵抗)と重力に起因する向心力がスキーヤーに作用することによって行われるのであって、サイドカーブが関係するスキー板自体の回転軌道は、加重の足場にすぎない事実(物理現象・回転の理論)を根拠とした着想によったものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501410366 【氏名又は名称】鈴木 周二
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| 【出願日】 |
平成13年9月15日(2001.9.15) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−79781(P2003−79781A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−324223(P2001−324223) |
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