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【発明の名称】 ゴルフクラブのヘッドカバー
【発明者】 【氏名】後藤 慎司
【住所又は居所】岡山県津山市南新座139 株式会社後藤製作所内

【要約】 【課題】スリット部を開いてヘッドカバーをゴルフクラブから取り外す際に音を発することなく、ヘッドカバーをゴルフクラブに容易かつ迅速に着脱することができるヘッドカバーを提供する。

【解決手段】ゴルフクラブのシャフトを突出させる開口を有し、該ゴルフクラブのヘッドの少なくとも一部を覆うゴルフクラブのヘッドカバーであって、該ヘッドカバーが装着されたゴルフクラブのシャフトの長手方向に略沿って該開口に連なるように形成されたスリット部と、該スリット部の両縁の一縁側に配設された一縁側磁石と、該一縁側磁石が吸着し得るように該両縁の他縁側に配設された吸着体と、を、備えてなる、ヘッドカバー。
【特許請求の範囲】
【請求項1】ゴルフクラブのシャフトを突出させる開口を有し、該ゴルフクラブのヘッドの少なくとも一部を覆うゴルフクラブのヘッドカバーであって、該ヘッドカバーが装着されたゴルフクラブのシャフトの長手方向に略沿って該開口に連なるように形成されたスリット部と、該スリット部の両縁の一縁側に配設された一縁側磁石と、該一縁側磁石が吸着し得るように該両縁の他縁側に配設された吸着体と、を、備えてなる、ヘッドカバー。
【請求項2】前記両縁に沿って複数の前記一縁側磁石及び前記吸着体が配設されるものである、請求項1に記載のヘッドカバー。
【請求項3】前記両縁に沿って棒状の前記一縁側磁石及び前記吸着体が配設されるものである、請求項1又は2に記載のヘッドカバー。
【請求項4】前記一縁側磁石が前記吸着体を吸着した際、磁力が通過可能なクッション部材が、前記一縁側磁石と前記吸着体との間に介在するものである、請求項1乃至3のいずれかに記載のヘッドカバー。
【請求項5】前記一縁側磁石及び前記吸着体の両方が、前記クッション部材によって覆われているものである、請求項4に記載のヘッドカバー。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブのヘッドカバーに関し、より詳細には、ゴルフクラブのシャフトを突出させる開口を有し、該ゴルフクラブのヘッドの少なくとも一部を覆うゴルフクラブのヘッドカバーに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフクラブは、シャフトの基端に設けられたグリップを手で把持し、シャフトの先端に取り付けられたヘッドのフェースによりゴルフボールを打つために用いられる。このゴルフクラブのヘッドは、他の部分に比して大きく形成されているので、ゴルフバッグの中に複数本のゴルフクラブを挿入等すると、他のゴルフクラブのヘッドやそれ以外の部分等と衝突したり擦れ合うことで傷つきやすい。このため、ゴルフクラブのヘッドを覆うことでヘッドが傷つくことを防止するヘッドカバーが用いられてきた。
【0003】図5は、従来用いられてきたヘッドカバーを示す平面図である。図5を参照して、従来のヘッドカバーについて説明する。従来のヘッドカバー101は、シャフト111を突出させる開口103を有する袋状に構成されている。そして、ヘッドカバー101をゴルフクラブ(図5中には、該ゴルフクラブの一部たるシャフト111及びヘッド113を点線により示した。)に装着又はヘッドカバー101をゴルフクラブから取り外す際、大きく形成されたヘッド113をヘッドカバー101内部に挿入したりヘッドカバー101内部から取り出す必要から、ヘッドカバー101が装着されるゴルフクラブのシャフト111の長手方向に略沿って開口103に連なるようにスリット部105が形成されている。スリット部105を広げることで、ヘッド113をヘッドカバー101内部に挿入したりヘッドカバー101内部から取り出すことを容易に行うことができる。
【0004】そして、ヘッドカバー101がゴルフクラブから不意に脱落しないように、スリット部105の両縁にはファスナー(チャック)107が取り付けられている。スリット部105の両縁のうち一縁側に沿ってファスナー107の一方側107aが設けられると共に、両縁のうち他縁側に沿ってファスナー107の他方側107bが設けられており、把持移動部107cを移動させることで一方側107aと他方側107bとを自由に係合させたり係合を解いたりすることができ、これによってスリット部105を自由に開閉することができる。前述のように、スリット部105を開けた状態でヘッド113をヘッドカバー101内部に挿入したりヘッドカバー101内部から取り出すことを行うことができ、ヘッドカバー101がゴルフクラブに装着された状態でスリット部105を閉じるようにすればヘッドカバー101がゴルフクラブから不意に脱落することを防止することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図5に示したヘッドカバー101は、スリット部105の開閉をファスナー107によって行うことから、スリット部105を開いてヘッドカバー101をゴルフクラブから取り外す際(例えば、ティーグランドにおいて、第1打を行う際)、把持移動部107cの移動により生じるジーというような音を発する問題があった。この音は、ゴルフ競技中、同伴競技者がボールを打つ際(とりわけボールを打つ直前)に集中することを妨げ、同伴競技者のミスショットを誘発する問題があった。加えて、ファスナー107の開閉は、把持移動部107cの移動によって行われることから、ヘッドカバー101をゴルフクラブに着脱するのが面倒であった。さらに、ファスナー107の手入れが十分なされていないと、把持移動部107cの移動を円滑に行うことができない場合があり、その場合、ヘッドカバー101をゴルフクラブに着脱するのが一層面倒になったり、ヘッドカバー101をゴルフクラブに着脱できないこともあった。
【0006】そこで、本発明では、スリット部105を開いてヘッドカバー101をゴルフクラブから取り外す際に音を発することなく、ヘッドカバー101をゴルフクラブに容易かつ迅速に着脱することができるヘッドカバーを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のヘッドカバー(以下、「本カバー」という。)は、ゴルフクラブのシャフトを突出させる開口を有し、該ゴルフクラブのヘッドの少なくとも一部を覆うゴルフクラブのヘッドカバーであって、該ヘッドカバーが装着されたゴルフクラブのシャフトの長手方向に略沿って該開口に連なるように形成されたスリット部と、該スリット部の両縁の一縁側に配設された一縁側磁石と、該一縁側磁石が吸着し得るように該両縁の他縁側に配設された吸着体と、を、備えてなる、ヘッドカバーである。なお、ここにいう「吸着体」とは、一縁側磁石が吸着し得るものであればいかなるものであってもよく特に限定されるものではないが、例えば、磁石や鉄等を例示することができる。こうすることで、スリット部の両縁の一縁側に配設された一縁側磁石が、該一縁側磁石が吸着し得るように該両縁の他縁側に配設された吸着体を、吸着することで、スリット部が閉じられる。このためスリット部を開いて本カバーをゴルフクラブから取り外す際には、スリット部を閉じている一縁側磁石を吸着体から引き離してスリット部を広げればよいので音を発することなく(一縁側磁石を吸着体から引き離す際には、前述のファスナーのように擦動することや衝突することがないので、音を発しない。)、さらにスリット部の開閉を一縁側磁石と吸着体との吸着及び引き離しによって行うので本カバーをゴルフクラブに容易かつ迅速に着脱することができる。
【0008】前記両縁に沿って複数の前記一縁側磁石及び前記吸着体が配設されるものであってもよい。こうすることで、前記両縁(一縁)に沿って配設された複数の前記一縁側磁石が、前記両縁(他縁)に沿って配設された複数の前記吸着体を吸着するので、前記両縁に沿ってスリット部を閉じる力が生じ、スリット部を確実に閉じることができ、本カバーがゴルフクラブから不意に脱落することを一層効果的に防止することができる。
【0009】前記両縁に沿って棒状の前記一縁側磁石及び前記吸着体が配設されるものであってもよい。こうすることで、前記両縁(一縁)に沿って配設された棒状の前記一縁側磁石が、前記両縁(他縁)に沿って配設された棒状の前記吸着体を吸着するので、前記両縁に沿ってスリット部を閉じる力が生じ、スリット部を確実に閉じることができ、本カバーがゴルフクラブから不意に脱落することを一層効果的に防止することができる。
【0010】前記一縁側磁石が前記吸着体を吸着した際、磁力が通過可能なクッション部材が、前記一縁側磁石と前記吸着体との間に介在するものであってもよい。こうすることで、一縁側磁石が吸着体を吸着し両者が衝突する際、クッション部材が一縁側磁石と吸着体との間に介在するので衝撃が大幅に和らげられ、音が発生しないか発生したとしても極めて小さい音しか生じない。このためスリット部を閉じる際(例えば、本カバーをゴルフクラブに装着する際)にも、音が発生しないか発生したとしても極めて小さい音しか生じないので、ゴルフ競技中、同伴競技者がボールを打つ際(とりわけボールを打つ直前)に集中することを妨げることがない。なお、ここにいう「磁力が通過可能なクッション部材」とは、前記一縁側磁石が前記吸着体を吸着することができる程度に磁力を通過させると共に、前記一縁側磁石及び前記吸着体よりも柔らかい(硬度が小さい)部材であれば足り、特に限定されるものではないが、例示としては、布、ゴムシート、樹脂シート等を挙げることができる。
【0011】前記一縁側磁石及び前記吸着体の両方が、前記クッション部材によって覆われているものであってもよい。こうすることで、前述の一縁側磁石が吸着体を吸着し両者が衝突する際、音が発生しないか発生したとしても極めて小さい音しか生じないということに加え、本カバーを装着されるゴルフクラブに一縁側磁石及び吸着体の一方又は両方が衝突したり擦れ合うことによって傷をつけることを効果的に防止又は減少させることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。しかしながら、これらによって本発明は何ら制限されるものではない。
【0013】図1は一実施形態の本発明のヘッドカバー(本カバー)11の平面図であり、図2は図1のA−A端面図であり、図3は図1のB−B断面図である。図1乃至図3を参照して、本カバー11について説明する。本カバー11は、おおまかに言うと、ゴルフクラブのヘッド(図示せず)を収容するヘッド収容部11aと、ゴルフクラブのシャフト(図示せず)のうちヘッドに近い部分を収容するシャフト収容部11bと、を一体に有し袋状に形成されてなる。そして、シャフト収容部11bの端部(シャフト収容部11bは筒状であり、筒の両端のうち一端はヘッド収容部11aに連なっており、該両端のうち該一端ではない他端が該端部である。)に、ゴルフクラブのシャフト(図示せず)を突出させる開口13を有している。
【0014】そして、本カバー11は、本カバー11が装着されるゴルフクラブのシャフト(図示せず)の長手方向に略沿って開口13に連なるようにスリット部15が形成されている。スリット部15を広げることで、ゴルフクラブのヘッド(図示せず)を本カバー11の内部11cに挿入したり本カバー11の内部11cから取り出すことを容易に行うことができる。
【0015】さらに、本カバー11は、ゴルフクラブ(図示せず)から不意に脱落しないように、スリット部15の両縁15a、15bの一縁15a側に配設された一縁側磁石17と、一縁側磁石17が吸着し得るように両縁15a、15bの他縁15b側に配設された吸着体19と、を備えている(特に、図2及び図3を参照されたい)。ここでは一縁側磁石17としては、金属(磁石合金)によって形成された短冊状の永久磁石を用いているが、これに限定されるものではなく、例えば、いわゆるゴム磁石のような柔軟なものを用いる等してもよい。そして吸着体19としては、鋼材により形成された短冊状の部材を用いているが、無論これに限定されるものではなく、前述したように、一縁側磁石17が吸着し得るように他縁15b側に配設された磁石等としてよい。この一縁側磁石17が吸着体19を吸着することで、スリット部15が閉じられる(後述の図4を参照されたい。)。
【0016】ここでは、一縁側磁石17は、図3に示すように、スリット部15の両縁15a、15b(一縁15a)に沿って複数(ここでは具体的には5個)配設されている。そして、図示していないが、吸着体19は、この複数の一縁側磁石17の位置に対応して(複数の一縁側磁石17それぞれが吸着できる位置に)、スリット部15の両縁15a、15b(他縁15b)に沿って複数(ここでは具体的には5個)配設されている。即ち、ここではスリット部15の両縁15a、15bに沿って複数の一縁側磁石17及び吸着体19が配設されている。また、ここではそうしていないが、棒状の一縁側磁石17を、スリット部15の両縁15a、15b(一縁15a)に沿って配設すると共に、棒状の吸着体19を、スリット部15の両縁15a、15b(他縁15b)に沿って配設するようにしてもよい(即ち、スリット部15の両縁15a、15bに沿って棒状の一縁側磁石17及び吸着体19を配設するようにしてもよい。)。
【0017】さらに、一縁側磁石17と吸着体19とのいずれも、布によって形成された本カバーの内部に埋設されるように配設されている(図2及び図3を参照されたい)。即ち、ここでは一縁側磁石17及び吸着体19の両方が、クッション部材たる布によって覆われており、本カバー11が装着されるゴルフクラブ(図示せず)に一縁側磁石17及び吸着体19のいずれも直接接触することがなく、該ゴルフクラブ(図示せず)を傷つけることがない。そして、一縁側磁石17及び吸着体19の両方が、クッション部材たる布によって覆われているので、一縁側磁石17が吸着体19を吸着した際、磁力が通過可能なクッション部材たる布が、一縁側磁石17と吸着体19との間に介在する。
【0018】最後に、本カバー11の使用方法について、簡単に説明しておく。図4は、ゴルフクラブ(図4中には、該ゴルフクラブの一部たるシャフト111及びヘッド113を点線により示した。)に装着された本カバー11の状態を示す平面図である。
【0019】まず、図4に示すようにゴルフクラブに本カバー11を装着する方法について説明する。第一に、図1に示すような状態の本カバー11のスリット部15を広げた状態でスリット部15からゴルフクラブのヘッド113を本カバー11の内部11cに挿入する。第二に、ヘッド113がヘッド収容部11aに収容されると共に、シャフト111の一部がシャフト収容部11bに収容され、そして開口13からシャフト111が突出するよう、本カバー11とゴルフクラブとの位置を整える。第三に、スリット部15の一縁15aと他縁15bとを接近させ、一縁側磁石17に吸着体19を吸着させる。これにより、スリット部15が閉じられ、本カバー11がゴルフクラブから不意に脱落することが防止される。このスリット部15が閉じられた状態が図4に示されている。
【0020】また、図4に示すような状態からゴルフクラブから本カバー11を取り外す方法は、第一に、スリット部15の一縁15aと他縁15bとを遠ざけるように力を加え一縁側磁石17と吸着体19とを引き離す。そして、第二に、スリット部15を十分広げ、スリット部15を経由してゴルフクラブのヘッド113を本カバー11から抜き取る。これによってゴルフクラブから本カバー11を取り外す工程が完了する。
【0021】以上説明したように、本カバー11は、ゴルフクラブのシャフト111を突出させる開口13を有し、該ゴルフクラブのヘッド113の全部(少なくとも一部)を覆うゴルフクラブのヘッドカバーであって、本カバー11が装着されたゴルフクラブのシャフト111の長手方向(図4中、矢印Cにて示した。)に略沿って開口13に連なるように形成されたスリット部15と、スリット部15の両縁15a、15bの一縁15a側に配設された一縁側磁石17と、一縁側磁石17が吸着し得るように両縁15a、15bの他縁15b側に配設された吸着体19と、を、備えてなる、ヘッドカバーである。
【0022】そして、本カバー11には、前記両縁15a、15bに沿って複数の一縁側磁石17及び吸着体19が配設されている。また、本カバー11では、一縁側磁石17が吸着体19を吸着した際、磁力が通過可能なクッション部材たる布が、一縁側磁石17と吸着体19との間に介在する。さらに、本カバー11では、一縁側磁石17及び吸着体19の両方が、前記クッション部材たる布によって覆われている。
【出願人】 【識別番号】502039481
【氏名又は名称】株式会社後藤製作所
【住所又は居所】岡山県津山市南新座139
【出願日】 平成14年2月1日(2002.2.1)
【代理人】 【識別番号】100107917
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 英俊
【公開番号】 特開2003−225335(P2003−225335A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−26044(P2002−26044)