| 【発明の名称】 |
ゴルフクラブの製造方法 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉田 誠
【氏名】二見 照明
【氏名】米山 裕一郎
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| 【要約】 |
【課題】生産性を向上する。
【解決手段】シャフト2と、このシャフト2の一端にヘッド3を固着したゴルフクラブ1を製造するゴルフクラブの製造方法である。前記シャフト2と前記ヘッド3とを常温速乾性接着剤を用いて固着するヘッド固着工程を含むことを特徴とする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】シャフトと、このシャフトの一端にヘッドを固着したゴルフクラブを製造するゴルフクラブの製造方法であって、前記シャフトと前記ヘッドとを常温速乾性接着剤を用いて固着するヘッド固着工程を含むことを特徴とするゴルフクラブの製造方法。 【請求項2】前記常温速乾性接着剤は、20〜25℃の雰囲気中で、0.1(MPa)以上の引張せん断強度を5〜20分の硬化時間で発生することを特徴とする請求項1記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。 【請求項3】前記ゴルフクラブは、番手が異なる複数本をセットとして販売されるアイアンセットを構成するアイアン型のゴルフクラブであって、各番手において、連続して製造する本数を同一かつ各々20本以下とすることにより、1〜20の前記セット単位で製造することを特徴とする請求項1又は2記載のゴルフクラブの製造方法。 【請求項4】前記セット単位が1〜5であることを特徴とする請求項3記載のゴルフクラブヘッドの製造方法。 【請求項5】前記ゴルフクラブは、前記シャフトの他端にグリップを押し込んで装着するグリップ固着工程を含んで製造され、かつ該グリップ固着工程は、シャフトを、その他端側からグリップを挿入可能に支持できかつ該シャフトの長手方向と直角な水平軸回りでシーソ状に傾動可能なシャフト支持台を有するグリップ装着用治具を用いて行われるとともに、グリップの押し込みに先立ち、前記シャフト支持台の傾動により、シャフトの前記他端を潤滑液溜まりに浸すことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のゴルフクラブの製造方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、生産性を向上しうるゴルフクラブの製造方法に関する。 【0002】 【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、ゴルフクラブを製造する際には、シャフトの一端にヘッドを固着するヘッド固着工程が行われる。このヘッド固着工程は、例えば図9に示すように、先ず作業者aがシャフトbの一端に接着剤dを塗布し、この部分をヘッドeのシャフト差込孔e1に挿入し台車fに積み込んで常温で静置することにより初期硬化させる。 【0003】前記接着剤dは、通常、硬化時間が数時間と比較的長く使用可能時間が大きい取り扱い性に優れたエポキシ系2液混合型接着剤が用いられる。また接着剤dは、主剤と硬化剤とを例えば数十ないし数百のヘッドの固着に必要な量で予め混合して準備し、これをカップcに小分けして使用される。そして、作業者aは、シャフトbの一端をこのカップc内へと浸けることにより、接着剤dをシャフトbに塗布できる。次に、シャフト・ヘッド組立体gがある程度まとまった本数(例えば50本程度)になると、台車fごと乾燥炉(図示せず)内に運搬し加熱して最終硬化が行われる。 【0004】ところが、上述のような生産方法では、接着剤の塗布から最終硬化までの時間は、凡そ数十時間ないし数日を必要とする場合があり、クラブの製造時間が長くなるという欠点があった。またそのような影響で、工場内に仕掛品が大量に発生し易く、保管場所や管理面での煩雑化を招きかつ生産コスト的にも不利となる欠点があった。 【0005】またヘッドeを装着し終えたシャフトbの他端には、図8に示すように、グリップ自動装着機mを用いてグリップiが装着される。該グリップ自動的に装着機mは、治具j1により、ヘッドeを下に向けかつシャフトbを水平面GLに対してほぼ垂直状態で保持するとともに、治具j2により保持したグリップiを、前記シャフトbの上端部側から下方に押し下げて自動装着する。なお、このようなグリップ自動装着機mは、クラブの番手が異なると、シャフトbの長さLに応じて、その都度、治具j2の押し込みストローク量等の調整が必要となる。このため、従来では、このような調整により工程が著しく煩雑化するのを防ぐため、アイアン型のゴルフクラブではロフト角が同じである同一番手のゴルフクラブを、例えば数百本程度の単位で連続して製造されている。 【0006】しかしながら、アイアン型のゴルフクラブは、番手が異なる複数本をセットとして販売されるため、上記の方法では、セットを構成する他の番手が全て揃うまで出荷できず、大量にセット待ちの仕掛品が発生するという欠点がある。 【0007】本発明は、上述のような実状に鑑み案出なされたもので、シャフトとヘッドとを常温速乾性接着剤を用いて固着するヘッド固着工程を含むことを基本として、クラブの生産時間の短縮化を図り、仕掛品の大量発生を防止するなど生産性の向上に役立つゴルフクラブヘッドの製造方法を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記載の発明は、シャフトと、このシャフトの一端にヘッドを固着したゴルフクラブを製造するゴルフクラブの製造方法であって、前記シャフトと前記ヘッドとを常温速乾性接着剤を用いて固着するヘッド固着工程を含むことを特徴としている。 【0009】前記常温速乾性接着剤は、特に限定はされないが、好ましくは20〜25℃の雰囲気中で、0.1(MPa)以上の引張せん断強度を5〜20分の硬化時間で発生するものが望ましい。 【0010】また前記ゴルフクラブは、番手が異なる複数本をセットとして販売されるアイアンセットを構成するアイアン型のゴルフクラブの場合には、各番手において、連続して製造する本数を同一かつ各々20本以下とすることにより、1〜20の前記セット単位で製造することが好適である。とりわけ、1〜5のセット単位がより好適である。 【0011】またゴルフクラブは、前記シャフトの他端にグリップを押し込んで装着するグリップ固着工程を含んで製造されるときには、該グリップ固着工程は、シャフトを、その他端側からグリップを挿入可能に支持できかつ該シャフトの長手方向と直各な水平軸回りでシーソ状に傾動可能なシャフト支持台を有するグリップ装着用治具を用いて行われるとともに、グリップの押し込みに先立ち、前記シャフト支持台の傾動により、シャフトの前記他端を潤滑液溜まりに浸すことが能率的となる。 【0012】 【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面に基づき説明する。図1は本実施形態の製造方法により製造されるアイアン型のゴルフクラブ(以下、単に「ゴルフクラブ」ということがある。)1の分解斜視図、図2は本実施形態の製造方法の一例としてのフローチャートである。図において、本実施形態のゴルフクラブ1は、シャフト2と、このシャフト2の一端2aに固着されるヘッド3と、前記シャフト2の他端2bに装着されるグリップ4とから構成される。またこのようなゴルフクラブ1は、主に番手が異なる複数本をセットとしたアイアンセットとして販売される。 【0013】前記シャフト2は、例えばスチール又は繊維強化樹脂からなり、長尺かつ内部を中空としたパイプ状で構成される。該シャフト2は、例えばヘッド3が装着される一端2a側からグリップ4が装着される他端2b側に向かって外径が徐々に大で構成されるものが一般的であるが、これに限定されるものではない。 【0014】前記ヘッド3は、ボールを打球するフェース面を有するヘッド本体3aと、このヘッド本体3aのヒール側に一体に連設されかつ前記シャフト2の一端2aが差し込まれて固着されるホーゼル3bとからなる。該ヘッド3は、例えばステンレス、軟鉄等の各種の金属材料からなり、例えば鋳造又は鍛造などにより形成される。 【0015】前記グリップ4は、例えばゴム、樹脂、皮革、或いはこれらの複合材等で構成される。本例のグリップ4は、前記シャフト2の他端2bが差し込まれる内孔4aがその略全長さ方向に亘って形成されるとともに、その後端部分で閉塞されるものを示す。 【0016】前記ヘッド固着工程S1は、前記シャフト2の一端2aと、前記ヘッド3とを常温速乾性接着剤5(図3に示す)を用いて固着することを特徴事項としている。このように、シャフト2とヘッド3とを常温速乾性接着剤5を用いて固着することにより、短時間でヘッド固着工程を完了しうる結果、生産時間の大幅な短縮化が可能となる。また、常温速乾性接着剤5は、常温で速乾性を有するため、従来の2液混合型のエポキシ接着剤などのように加熱炉等で加熱硬化させる必要がないため、生産設備を簡素化でき、生産性を大幅に向上させうる。また接着剤が、早期に硬化する結果、固着し終えた仕掛品を直ちに次工程へと持ち運びできるため、工場内に仕掛品を多量にストックする必要が無く、保管場所の節減を図りかつ生産コストの低減を図りうる。 【0017】前記常温速乾性接着剤5としては、常温、例えば20〜25℃程度にて速乾性を有しかつシャフト2とヘッド3との接着に適したものであれば、原材料、性状、硬化時間など特に限定されることなく種々のものを用いることができる。好ましくは、ヘッド固着工程を行う生産ラインの規模、仕掛品の保管スペースの面積等に応じた硬化時間のものを選定するのが良い。例えば、先ずシャフト2とヘッド3とを接着したヘッド・シャフト組立体が、接着後、通常の持ち運びが可能になるまでの硬化時間が、後工程(本例ではグリップ固着工程)の作業時間よりも短いか或いは同程度とするのが望ましい。 【0018】特に好ましくい常温速乾性接着剤5としては、例えば20〜25℃の雰囲気中で、0.1MPa以上の引張せん断強度を5〜20分の硬化時間で発生するものが望ましい。これにより、より短時間で強い接着強度を発揮しうる点で好ましいものとなる。なお「常温速乾性接着剤」には、硬化時間が2分以下の「常温瞬間接着剤」は含まないものとする。 【0019】前記硬化時間が5分未満であると、接着剤の硬化が早すぎる結果、シャフト2とヘッド3とを接着した後の微小な位置の調整などが困難になる傾向があり、逆に20分を超えると、硬化を待つために仕掛品の大量のストックが生じやすくなるため好ましくない。特に好ましくは、前記効果時間を5〜15分とするのが良い。また引張せん断強度が0.1MPa以上としたのは、この程度の強度を有していれば、通常の持ち運び等の取り扱いにおいてシャフト2とヘッド3とが相対的に位置ずれすることがないためである。なお引張せん断強度は、ヘッド3を固定し、シャフト2をその軸方向に平行に引き抜く力を作用させてシャフト2とヘッド3とが外れるのに要した最大荷重Pをシャフト2とヘッド3との接着面積Sで除した値(P/S)とする。このような常温速乾性接着剤5としては、例えば電気化学工業社製の2液主剤・変性アクリレート系の構造用接着剤「ハードロック」、セメダイン(株)製の2液硬化の反応型アクリル接着剤Yシリーズ(標準Y−650)などが好適である。 【0020】このような常温速乾性接着剤5は、速乾性を有するため、従来のように予め多量に2液を混合して準備することができない。そこで、本例では図3に示すように、各生産ライン(全体図示せず)に常温速乾性接着剤5の2液を自動的に混合しかつ吐出する接着剤自動供給装置6を設けたものを示す。 【0021】前記接着剤自動供給装置6は、本例では常温速乾性接着剤5の一方の液である第1液を貯える第1液タンク7と、常温速乾性接着剤5の他方の液である第2液を貯える第2液タンク8と、一端がそれぞれ第1液タンク7、第2液タンク8の底部で開口しかつ他端にバルブV1、V2が設けられた流路L1、L2と、前記バルブV1、V2から吐出される第1液、第2液を混合するミキサー部12とを含んで構成されている。 【0022】前記第1液タンク7、第2液タンク8内には、高圧空気源Aから高圧空気が供給されており、前記バルブV1、V2を開くことにより、第1液、第2液が流路L1、L2から混合ブロックBへと吐出される。前記バルブV1、V2は、電子制御式のコントローラ14により開閉が制御される例えば電磁弁からなる。またコントローラ14には、例えば作業者(図示せず)の足元に設置された足踏みペダル11からの信号が入力される。そして、コントローラ14は、該足踏みペダル11が踏み込まれている間だけ前記バルブV1、V2を開くように構成される。前記ミキサー部12は、例えば螺旋状にねじれたセグメント羽根を向きをずらして交互に配したスタティックミキサーからなり、この内部で第1液、第2液を混合攪拌して常温速乾性接着剤5を形成しかつこれを吐出ノズル12aから液状に流下させる。即ち、ミキサー部12は、常温速乾性接着剤5を吐出直前で混合しうる。 【0023】このような接着剤自動供給装置6は、シャフト2の一端2aを前記吐出ノズル12aの下方に位置させ、前記足踏みペダル11を踏み込むことによって、流下する常温速乾性接着剤5をシャフト2の一端2aに万遍なく塗布できる。そして、直ちに常温速乾性接着剤5が塗布されたシャフト2の一端2aを、ヘッド3のホーゼル3bに差し込むことにより数分程度で両者を固着できる。なお吐出ノズル12aからの余剰の常温速乾性接着剤5は、下方に準備した受け具13によって回収する。またコントローラ14は、例えば足踏みペダル11が元の位置に復帰した直後から数秒間程度、高圧空気源Aからの高圧空気を混合ブロックB内へと供給することにより、混合ブロックBないしミキサー部12内部に残留した常温速乾性接着剤5を外部へと圧送、吐出することにより、目詰まりなどを防止しうる。 【0024】上述のようにヘッド固着工程S1が行われた後、グリップ固着工程S2が行われる。グリップ固着工程S2では、前記シャフト2の他端2bにグリップを押し込んで装着するグリップ固着工程を含んで製造される。本実施形態のグリップ固着工程S2は、例えば図4、図5に示すように、グリップ装着用治具9を用いて行われる。 【0025】前記グリップ装着用治具9は、支持台20と、この支持台20に軸受け部21を介してシーソ状に傾動自在に取り付けられたシャフト支持台10とを含んで構成される。前記シャフト支持台10は、本例ではシャフト2の長手方向に沿ってのびる板状をなしかつシャフト2よりも小長さのベース枠16と、前記ベース枠16に取り付けられかつ本例ではシャフト2を挟んで固定するチャック部17と、前記ベース枠16の一端部側に固着されかつシャフト2に接着されたヘッド3の位置を合わせ得るヘッド位置決め部18と、前記ベース枠16の下面から垂下し前記軸受け部21の支持軸22に枢支されるブラケット19とを含んで構成されている。 【0026】前記チャック部17は、ベース枠16の上面に固着された第1の爪片17aと、該第1の爪片17aに対して例えばハンドル17cの操作により接離可能、かつ接近により前記第1の爪片17aとの間でシャフト2を挟んで保持する第2の爪片17bとを具える。このチャック部17は、シャフト2の軸方向に距離を隔てて複数個形成されている。第2の爪片17bの接離移動には、空気圧、油圧、ネジ機構、リンク機構など種々のものが採用できる。 【0027】前記ヘッド位置決め部18は、ベース枠16の上面に固着された取付片18aと、この18aから斜め上向きに折れ曲がりかつヘッド3のソール部が当接するソール保持片18bと、ソール保持片18bから立ち上がりかつ図6に拡大して示すように、前記ヘッド3のリーディングエッジと当接する立片18cとから構成される。そして、前記チャック部17、17でシャフト2を狭持するとともに、ヘッド3のリーディングエッジを立片18cにかつヘッド3のソール部をソール保持片18bにそれぞれて当接させることにより、シャフト2の軸中心線とリーディングエッジLEとを実質的に平行に位置合わせすることができる。つまり、作業者が、上面からみた際に、図6のように、ヘッド・シャフト組立体をアドレス時に近い状態に固定支持することができる。またこの際、シャフト2の他端側は、ベース枠16の端部からさらに外方にはみ出す。このため、作業者がこのシャフト2の他端2bにグリップ4を容易に装着するスペースを形成しうる。 【0028】またグリップ装着用治具9には、図5に示すように、ベース枠16を略水平状態とし前記傾動を防止する傾動防止具26が設けられている。該傾動防止具26は、本例では支持台20に設けられた受け台24と、前記ベース枠16の下面に設けられかつ前記水平状態においてこの受け台24と当接する凸部25とで構成される。これにより、ベース枠16は、図5に示す水平状態からのさらなる反時計回りの傾動が規制される。なお図5の態様では、ベース枠16は時計回りには傾動できるが、この向きの傾動も規制する脱着自在なストッパKなどを設けても良い。 【0029】また本例では、前記他端2bの下方に、潤滑液Yを容器Cに貯えた潤滑液溜まり15を設けている。シャフト2の他端2bには、グリップ4との密着を高めるため、予め両面テープTが下巻きされることが多い。従って、グリップ4の挿入に先立ち、シャフト2の他端2bに潤滑液Yを塗布しておくことが望ましい。これにより、該他端2b表面の粘つきを減じグリップ4の挿入を円滑化するなど小さな力で装着できる。なおグリップ4には、好ましくは揮発性の溶剤等が用いられ、グリップ4の差し込み後に揮発させるのが良い。 【0030】以上のようなグリップ装着用治具は、先ず、図7に示すように、ベース枠16を反時計回りに傾動させることにより、シャフト2の他端2bを前記潤滑液溜まり15に浸漬する。しかる後、ベース枠16を反時計回りに傾動させ、再び水平状態へと戻す。そして、グリップ4を、シャフト2の他端2b側から押し込んで装着する。これらの作業は、作業者が行うが、ベース枠16を傾動させたり、或いはシャフト2をチャック部17でチャックする動作などは適宜自動化することもできる。 【0031】このようにしてグリップ装着工程S1が終了すると、ゴルフクラブ1を検査、仕上げ工程S3が行われる。図6に示したように、シャフト支持台16上では、作業者はゴルフクラブ1をアドレスに近い状態で視認することができる。従って、グリップ4を差し込んだ直後、シャフト2の軸中心線と、グリップ4のセンターマークMとが正しく一致しているか(グリップ4のバックラインなどが正しく位置しているか)を構えた状態を想定しつつ確認することができる。 【0032】さらに本実施形態では、上述のようなグリップ装着用治具を用いてグリップ固着工程S2を行っているため、アイアン型のゴルフクラブ1を製造する場合、各番手において、連続して製造する本数を同一かつ各々20本以下とすることにより、1〜20、より好ましくは1〜5のセット単位で製造するものを示す。 【0033】アイアンセットが、例えば#3〜#9までの7本セットで構成される場合、1セット単位とは、例えば#3、#4、#5、#6、#7、#8、#9(順番は特に限定されない)のゴルフクラブ1を順次製造することを意味する。このように、本実施形態では、シャフト2に作業者が直接グリップ4を差し込むグリップ装着用治具を用いるため、工程を煩雑化することなく異なる番手を連続して生産しうる。また、従来のグリップ自動装着機では、グリップ4の手直しを行う場合、グリップ4を装着機から取り外し、作業者がゴルフクラブ1をアドレスの状態で構え、グリップ4の位置を確認し、位置ずれ時には万力等でシャフトを固定して手直しする必要がある。これに対して、本実施形態のようなグリップ装着用治具9を用いることによって、ゴルフクラブ1は既にアドレス状態で固定されているため、グリップ4の差し込み後、そのままの状態で直ちに目視による確認、手直しが行える結果、手直し工程をより能率化し生産時間の短縮化に役立つ。 【0034】また本実施形態では製造されてきたゴルフクラブ1はすぐにセットとして梱包、出荷が可能となるため、他の番手の製造を待ついわゆるセット待ちが減少し仕掛品の保管量の低減に役立つ。 【0035】セット内における番手の製造順番は特に限定されない。つまり、1セット単位で製造する場合には、上記の例では7本のゴルフクラブ1を製造したときに、1セットが完成すれば足りる。同様に、2セット単位で製造する場合には、14本のゴルフクラブ1を製造したときに2セットが完成するよう、また20セット単位で製造するときには、140本のゴルフクラブ1を製造したときに20セットが完成するようにする。このように製造することにより、セットの完成待ちの仕掛品が大量に発生するのを防止でき、保管場所の削減、などにも役立つ。なお20セットを超える単位数で製造すると、仕掛品が多量に発生し、保管場所により多くの収容スペースを必要とする他、生産時間が大となりコストの上昇を招くなど好ましくない。 【0036】以上、本発明の実施形態について、アイアン型のゴルフクラブを例に挙げ説明したが、本発明はこのような形態に限定されるものではなく、ウッド型やユーティリティ型、パター型などにも適用することが可能である。 【0037】 【実施例】本発明に従いアイアン形ゴルフクラブを製造した。常温速乾性接着剤には、電気化学工業社製の「ハードロック」G-55-05 (25℃における硬化時間が11分)、同G-55-03 (25℃における硬化時間が24分)を用いた。また5セット単位、10セット単位でそれぞれ製造し、リードタイム、接着剤の取り扱い性、保管スペース、総合的な生産性について、生産者らの主観で次の基準で評価した。 ◎:非常に良い○:良い△:やや難がある×:悪いまた、比較のために、接着剤に速乾性接着剤でないもの(比較例1〜2)を用いた場合についても同様にテストした。なお比較例1はエポキシ接着剤(住友化学工業(株)社製の「エスプレン」、(常温硬化1〜3時間、加熱硬化13時間)、比較例2は瞬間接着剤(硬化時間2分)をそれぞれ用いた。テストの結果を表1に示すが、本発明の方法では、いずれも生産性が向上していることが確認できた。 【0038】 【表1】
【0039】 【発明の効果】上述したように、請求項1記載の発明では、シャフトとヘッドとを常温速乾性接着剤を用いて固着するヘッド固着工程を含むことにより、短時間でヘッド固着工程を完了しうる結果、生産時間の短縮化が可能となる、また、従来のように接着剤を加熱炉等で硬化させる必要がないため、生産性が大幅に向上しうる。さらに、早期に接着が完了する結果、固着し終えた仕掛品を直ちに次工程へと持ち運びできるため、工場内に仕掛品が多量に滞留するのを効果的に防止しうる。 【0040】また請求項2記載の発明のように、前記常温速乾性接着剤は、20〜25℃の雰囲気中で、0.1(MPa)以上の引張せん断強度を5〜20分の硬化時間で発生するときには、より短時間で強い接着力をうることができるため、より確実に生産性を向上しうる。 【0041】また請求項3ないし4記載の発明のように、前記ゴルフクラブは、番手が異なる複数本をセットとして販売されるアイアンセットを構成するアイアン型のゴルフクラブであって、各番手において、連続して製造する本数を同一かつ各々20本以下とすることにより、1〜20、より好ましくは1〜5の前記セット単位で製造するときには、仕掛品が多量に発生するのを効果的に防止しうる。 【0042】また請求項5記載の発明のように、シャフトの他端にグリップを押し込んで装着するグリップ固着工程は、シャフトを、その他端側からグリップを挿入可能に固定支持しうるシャフト支持台を用いて行われるとともに、グリップの押し込みに先立ち、前記シャフト支持台をシーソ状に傾動させることにより、シャフトの前記他端を潤滑液を満たした潤滑液溜まりに漬けて湿らせるときには、グリップ装着次の作業性を向上でき、生産時間のさらなる短縮かが可能となる。またこのような人手によるグリップの装着では、目視により確認しながら作業を行うことができるため、グリップ自動装着機などでは行い得ない微妙な位置合わせ等が可能となり、後の手直しなどを低減するのに役立つ。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183233 【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年2月4日(2002.2.4) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100082968 【弁理士】 【氏名又は名称】苗村 正 (外1名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−225331(P2003−225331A) |
| 【公開日】 |
平成15年8月12日(2003.8.12) |
| 【出願番号】 |
特願2002−27248(P2002−27248) |
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