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【発明の名称】 ディボット補修用砂ブロック
【発明者】 【氏名】小島 和仁

【要約】 【課題】プレーヤーが容易に携行できるディボット補修用の砂ブロックを提供すること。

【解決手段】水溶性接着剤で固化された砂からなる中空のシェル(殻)の中に、該シェル(殻)よりも易壊性の砂からなるコア(核)を封入したことを特徴とする、コア(核)/シェル(殻)構造のディボット補修用砂ブロック。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 水溶性接着剤で固化された砂からなる中空のシェル(殻)の中に、該シェル(殻)よりも易壊性の砂からなるコア(核)を封入したことを特徴とする、コア(核)/シェル(殻)構造のディボット補修用砂ブロック。
【請求項2】 請求項1に記載のディボット補修用砂ブロックの表面に、より高濃度の水溶性接着剤溶液を塗布して、該ブロック表面の一部が剥落するのを防止したことを特徴とするディボット補修用砂ブロック。
【請求項3】 コア(核)の砂及び/又はシェル(殻)の砂に染料及び/ 又は肥料を混入したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のディボット補修用砂ブロック。
【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載のディボット補修用砂ブロックを包装材で被覆したことを特徴とするディボット補修用砂ブロック。
【請求項5】 包装材が水溶性プラスチックフィルムであることを特徴とする請求項3に記載のディボット補修用砂ブロック。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】ゴルフ場におけるフェアウェイやラフに残るディボットのような穴の補修用砂ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ場のフェアウェイやラフの表面は凹凸のない状態が理想であるが、どうしてもゴルフクラブの打ち跡にディボットが残る。このため、プレーヤーやキャディーがキャンバス製袋に入れた補修用砂を補修個所に持ち寄り穴埋め作業を行っている。ところが、近時電磁誘導される電動カートが多用されており、フェアウェイサイドに沿って設定された経路に沿って移動するので、打球位置と離れている場合が多く、補修用の砂を取りに行くのが面倒なため、ディボットを補修せずにゲームを続行することになる。また、セルフプレーの場合にも、マナーの低下により補修されることなく放置されることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ディボットの存在は、後続のプレーヤーのプレーの障害になるばかりでなく、フェアウエイの景観を損ね、芝の生育のためにも好ましいことではない。そこで、本発明は、プレーヤーが容易に携行できるディボット補修用の砂ブロックを提供することを課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明のディポット補修用砂ブロックは、水溶性接着剤を用いてコア(核)/シェル(殻)構造としたことを特徴とするディボット補修用砂ブロックである。即ち、本発明は、(1)水溶性接着剤で固化された砂からなる中空のシェル(殻)の中に、該シェル(殻)よりも易壊性の砂からなるコア(核)を封入したことを特徴とする、コア(核)/シェル(殻)構造のディボット補修用砂ブロック、(2)上記(1)のディボット補修用砂ブロックの表面に、より高濃度の水溶性接着剤溶液を塗布して、該ブロック表面の一部が剥落するのを防止したことを特徴とするディボット補修用砂ブロック、【0005】(3)コア(核)の砂及び/又はシェル(殻)の砂に染料及び/ 又は肥料を混入したことを特徴とする上記(1)又は(2)のディボット補修用砂ブロック、(4)上記(1)〜(3)のいずれかのディボット補修用砂ブロックを包装材で被覆したことを特徴とするディボット補修用砂ブロック、(5)上記(4)の包装材が水溶性プラスチックフィルムであることを特徴とする請求項3に記載のディボット補修用砂ブロック、である。使用形態としては、補修に必要な適当量の砂をブロック化して補修用砂ブロックとし、プレー中のプレーヤーが携行し、ディボットを作ってしまった時、ディボットに投入し踏みつぶすかクラブヘッドでたたき割りディボットを補修する。
【0006】
【発明の実施の形態】次に本発明を実施するに必要な各素材について説明する。
《砂》夾雑物を取り除いた川砂、山砂を使用することが好ましいが、原則砂であればどんな砂でも使用することができる。例えば、海砂は、塩分を含んでおりそのままの状態で使用すると芝を枯れさせるので、塩分の除去が必要となり高価となるが使用することを妨げるものではない。
《接着剤》使用する水溶性接着剤は、数多くの市販接着剤の中から選択したものであっても、必要に応じて接着成分を主に、希釈剤、溶剤、充填剤等の添加剤を適量加えて調整したものでもよい。このような接着剤の代表例として、ポリビニルアルコール水溶性接着剤がある。
【0007】《着色剤》芝に吸収されて芝の生育に悪影響を及ぼす虞のあるものを除けば、染料・顔料のいずれも使用でき、また、使用態様としては、顆粒状又は粉末状、あるいは液状のものを砂に混入し、又は接着剤に混入して使用することができる。
《肥料》市販の芝育成用の肥料または改良剤を採用することができ、使用形態は、上記着色剤と同様である。次に上記砂等の素材を、プレーヤーが携行可能な形態とする態様を説明する。
《ブロック化》砂、好ましくは川砂、山砂、又は必要により染料、肥料を混入した砂(以下、これらを総称して砂という。)の適当量を水溶性接着剤を用い、踏み割るかクラブヘッドでたたき割ることができる程度の強度を有するコア(核)/シェル(殻)構造のブロックにする。
【0008】砂を水溶性接着剤を用いてコア(核)/シェル(殻)構造のブロックとするためには、以下の■〜■の方法が用いられる。
■砂に水溶性接着剤溶液を混合しシェル(殻)を形成して乾燥し、このシェル(殻)の中に、コア(核)となる砂を封止する方法、又は砂のコア(核)を形成し、この外周に砂と水溶性接着剤溶液の混合物からなるシェル(殻)を形成し乾燥する方法。
■予め砂をブロックに成形しておき、このブロックの表面にのみ水溶性接着剤を含浸塗布(コ−ティング)し乾燥する方法。
【0009】■砂に水溶性接着剤溶液を混合し、これをブロックに成形し乾燥するに当たり、0.1〜15重量%、好ましくは2〜10量%、更に好ましくは2〜8量%、特に好ましくは2〜5重量%の特定濃度に調整された水溶性接着剤(好ましくは、ポリビニルアルコール水溶性接着剤)溶液を用いることにより、該ブロックが乾燥する際に水分がその表面に移動し蒸発するとともに、該水溶性接着剤が該ブロックの表面部分に向けて移行して固化することにより、該ブロックを水溶性接着剤で固化された砂からなる中空のシェル(殻)と、その中に封入された該シェル(殻)よりも易壊性の砂からなるコア(核)とからなる、コア(核)/シェル(殻)構造を形成する方法。尚、この方法において、特定濃度の水溶性接着剤溶液としては、例えば、商品名:「コーセノール GL−05」 日本合成化学工業株式会社製(3〜5%濃度のポリビニルアルコール水性接着剤溶液)を用いることができる。
【0010】以上の■〜■の成形方法において、得られたコア(核)/シェル(殻)構造のブロック表面に、より高濃度の、具体的には10〜40重量%、好ましくは15〜25重量%、更に好ましくは20〜25重量%の水溶性接着剤溶液を塗布して、該ブロック表面の一部が剥落するのを防止することが望ましい。これら■〜■の成形方法の中で、成形工程が少なく、コストが低く生産性が高いとの理由から上記■〜■の方法が好ましく、特に上記■の方法がより好ましい。ブロックの形状は、例えば、たばこの箱の半個分乃至数個分程度の箱状、円盤状、ゴルフボール大の球状等任意の形状が採用できるが、携行中角部や稜線部から崩れる虞が有る場合には、角や稜線の無い形状にするが好ましい。また、必要に応じて、このブロックを各種包装材(好ましくは、水溶性プラスチックフィルム)で被覆しても良い。
【0011】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ディボット補修用砂はたばこの箱の半個分乃至数個分程度の大きさのブロックの形態を取っているので、手軽に携行できるので、ディボットを即時に補修することができる。また、ブロックを踏み割るかクラブヘッドでたたき割ることによりミスショットによる不快感の解消にもなる。更に、水溶性接着剤で固化された砂からなる中空のシェル(殻)の中に、該シェル(殻)よりも易壊性の砂からなるコア(核)を封入したコア(核)/シェル(殻)構造であるので、高い濃度の水溶性接着剤溶液を使用して全体が均一に固化されたディボット補修用砂ブロックに比較して、水溶性接着剤の使用量が少なく、その上該コア(核)部の砂は水溶性接着剤を実質上含有しないか、又は含有しても極めて少量であり、より易壊性(或いは流動性)であるから、該ブロックをたたき割ることによりフェアウェイやラフの砂と直ぐに一体化するのでフェアウエイの景観を保つ上で好ましい。
【0012】請求項2の発明によれば、ブロック表面がより高濃度の水溶性接着剤溶液で塗布されるので、該ブロック表面の一部が剥落するのを防止することができる。請求項3の発明によれば、芝の色と同色の着色剤を混入すると、ディボットを周囲のフェアウエイと同色にでき、フェアウエイの景観を保つことができ、また、芝育成用の肥料を混入すると、クラブヘッドによって痛めつけられた芝の再生を促進することができる。請求項4の発明によれば、ブロックが包装材で被覆されているので、プレーヤーがこれを携行する際にブロックを乱暴に扱っても、剥落したブロックで手やポケット等を汚す恐れがなく好ましい。請求項5の発明によれば、包装材が水溶性プラスチックフィルムであるので、ディボット補修時に包装材を剥離せず、そのままディボットに投入しても、包装材が短期間の内に分解消失するのでフェアウエイの景観を損ねることが少ない。
【出願人】 【識別番号】501378848
【氏名又は名称】小島 和仁
【出願日】 平成14年4月17日(2002.4.17)
【代理人】 【識別番号】100108693
【弁理士】
【氏名又は名称】鳴井 義夫 (外1名)
【公開番号】 特開2003−169875(P2003−169875A)
【公開日】 平成15年6月17日(2003.6.17)
【出願番号】 特願2002−114521(P2002−114521)