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【発明の名称】 ゴルフクラブ用シャフト包装体およびゴルフクラブ用シャフト包装装置ならびにゴルフクラブ用シャフトの包装方法
【発明者】 【氏名】伊吹 努
【住所又は居所】愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 エムアールシーコンポジットプロダクツ株式会社内

【氏名】田中 誠
【住所又は居所】愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 エムアールシーコンポジットプロダクツ株式会社内

【氏名】本間 孝志
【住所又は居所】愛知県豊橋市牛川通4丁目1番地の2 エムアールシーコンポジットプロダクツ株式会社内

【要約】 【課題】輸送中だけでなく、ゴルフクラブ組み立て時にもシャフトを傷などから保護でき、かつ、包装工程を容易に自動化可能な包装部材で包装されたゴルフクラブ用シャフト包装体と、包装部材をシャフトに容易に包装可能な装置および包装方法を提供する。

【解決手段】ゴルフクラブ用シャフト11が、筒状フィルム12からなる包装部材で包装されたゴルフクラブ用シャフト包装体10。この包装体10は、筒状フィルム12の一方の端部を広げる開口手段と、広げられた前記端部の近傍を把持しながら、ゴルフクラブ用シャフト11に対して相対移動して、前記筒状フィルム12の中空部内にゴルフクラブ用シャフト11を収める収納手段と、前記筒状フィルム12を所定の長さで切断する切断手段とを備えたゴルフクラブ用シャフト包装装置により、容易に得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ゴルフクラブ用シャフトが包装部材で包装されたゴルフクラブ用シャフト包装体であって、前記包装部材は、筒状フィルムからなることを特徴とするゴルフクラブ用シャフト包装体。
【請求項2】 前記ゴルフクラブ用シャフトにヘッド部材およびグリップ部材が装着した状態で露出する部分が、少なくとも前記包装部材によって包装されていることを特徴とする請求項1に記載のゴルフクラブ用シャフト包装体。
【請求項3】 前記筒状フィルムは、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムからなる群より選ばれる1種であることを特徴とする請求項1または2に記載のゴルフクラブ用シャフト包装体。
【請求項4】 前記筒状フィルムの内径は、前記ゴルフクラブ用シャフトの最大外径の1.2〜3倍であることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフト包装体。
【請求項5】 前記筒状フィルムは熱収縮した樹脂フィルムからなり、前記ゴルフクラブ用シャフトに密着していることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載のゴルフクラブ用シャフト包装体。
【請求項6】 筒状フィルムの一方の端部を広げる開口手段と、広げられた前記端部の近傍を把持しながら、ゴルフクラブ用シャフトに対して相対移動して、前記筒状フィルムの中空部内にゴルフクラブ用シャフトを収める収納手段と、前記筒状フィルムを所定の長さで切断する切断手段とを備えていることを特徴とするゴルフクラブ用シャフト包装装置。
【請求項7】 前記開口手段は、筒状フィルムの少なくとも一方の端部から該筒状フィルムの中空部内に気体を吹き込む手段、または、筒状フィルムの側面を外方に引張る手段の少なくとも一方を備えていることを特徴とする請求項6に記載のゴルフクラブ用シャフト包装装置。
【請求項8】 ゴルフクラブ用シャフトが収められた筒状フィルムを加熱する加熱手段を備えていることを特徴とする請求項6または7に記載のゴルフクラブ用シャフト包装装置。
【請求項9】 筒状フィルムの一方の端部を広げる工程と、広げられた前記端部の近傍を把持しながら、ゴルフクラブ用シャフトに対して相対移動して、前記筒状フィルムの中空部内にゴルフクラブ用シャフトを収める工程と、前記筒状フィルムを所定の長さで切断する工程とを有することを特徴とするゴルフクラブ用シャフトの包装方法。
【請求項10】 ゴルフクラブ用シャフトが収められた筒状フィルムを加熱する工程を有することを特徴とする請求項9に記載のゴルフクラブ用シャフトの包装方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブ用シャフトが包装されたゴルフクラブ用シャフト包装体と、ゴルフクラブ用シャフトを包装する装置および包装する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】最近のゴルフクラブ用シャフト(以下、シャフトという。)は、例えば炭素繊維強化プラスチックなどから製造され、軽量で、意匠性に富んだものが多く流通している。シャフトの両端にはヘッド部材とグリップ部材とがそれぞれ装着され、ゴルフクラブとして出荷されているが、通常、シャフト、ヘッド部材、グリップ部材はそれぞれ個別に製造された後、ゴルフクラブメーカーなどに輸送され、そこで組み立てられる。
【0003】ところが、シャフトを製造場所から組み立て場所に輸送する際や、シャフトにヘッド部材やグリップ部材を装着する際に、シャフトの表面に傷がついたり、組み立て作業で使用する接着剤が付着したりして、シャフトの外観を損ない、その商品価値が低下する場合があった。また、特にシャフトが炭素繊維強化樹脂からなる場合にこのような傷がつくと、ゴルフクラブの使用時にその傷に応力が集中して、シャフトが折損する可能性があった。そこで、従来シャフト表面の傷を防止するために、シャフト表面に硬度の高い塗装を施したり、シャフトを1本ずつ細長い樹脂製の袋に入れたりして、シャフトを輸送していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このような樹脂製の袋でシャフトを包装した場合、輸送中の傷は防止できるものの、シャフトにヘッド部材やグリップ部材を取りつけるクラブ組み立て時には、シャフトを袋から取り出して作業する必要があり、組み立て時における傷や接着剤の付着などを防止することはできなかった。また、樹脂製の袋にシャフトを収める作業は自動化が難しく、一本ずつ手作業で行われる場合が多かった。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、輸送中だけでなく、ゴルフクラブ組み立て時にもシャフトを傷などから保護でき、かつ、包装工程を容易に自動化可能な包装部材で包装されたゴルフクラブ用シャフト包装体と、包装部材をシャフトに容易に包装可能な装置および包装方法を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明のゴルフクラブ用シャフト包装体(以下シャフト包装体という。)は、シャフトが包装部材で包装されたシャフト包装体であって、前記包装部材は、筒状フィルムからなることを特徴とする。また、前記シャフト包装体においては、前記ゴルフクラブ用シャフトにヘッド部材およびグリップ部材が装着した状態で露出する部分が、少なくとも前記包装部材によって包装されていることが好ましい。前記筒状フィルムは、ポリエチレン系樹脂フィルム、ポリプロピレン系樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート系樹脂フィルムからなる群より選ばれる1種であることが好ましい。前記筒状フィルムの内径は、前記ゴルフクラブ用シャフトの最大外径の1.2〜3倍であることが好ましい。また、前記筒状フィルムは熱収縮した樹脂フィルムからなり、前記ゴルフクラブ用シャフトに密着していてもよい。
【0007】本発明のゴルフクラブ用シャフト包装装置(以下、シャフト包装装置という。)は、筒状フィルムの一方の端部を開く開口手段と、開かれた前記端部の近傍を把持しながら、シャフトに対して相対移動して、前記筒状フィルムの中空部内にシャフトを収める収納手段と、前記筒状フィルムを所定の長さで切断する切断手段とを備えていることを特徴とする。前記開口手段は、筒状フィルムの少なくとも一方の端部から該筒状フィルムの中空部内に気体を吹き込む手段、または、筒状フィルムの側面を外方に引張る手段の少なくとも一方を備えていることが好ましい。また、本発明のシャフト包装装置は、ゴルフクラブ用シャフトが収められた筒状フィルムを加熱する加熱手段を備えていてもよい。
【0008】本発明のシャフトの包装方法は、筒状フィルムの一方の端部を開く工程と、開かれた前記端部の近傍を把持しながら、シャフトに対して相対移動して、前記筒状フィルムの中空部内にシャフトを収める工程と、前記筒状フィルムを所定の長さで切断する工程とを備えていることを特徴とする。本発明のシャフトの包装方法は、中空部内にシャフトが収められた筒状フィルムを加熱する工程を有していてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。図1は、本発明のシャフト包装体10の一例を示す平面図であって、シャフト11が、両端が開口した筒状フィルム12からなる包装部材で包装されたものである。シャフト11としては特に制限はなく、例えば、エポキシ樹脂などのマトリクス樹脂が、炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維、ボロン繊維、炭化ケイ素繊維、アルミナ繊維、スチール繊維などの繊維で強化された繊維強化プラスチックからなるものや、スチールシャフトなどを例示できる。また、シャフト11は、繊維強化プラスチックからなる単層構造でもよいし、例えば繊維の向きが異なる複数層が積層したような多層構造でもよい。また、シャフト11の表面には、意匠性を付与したり、シャフト11の表面を保護したりするために、各種の塗装や印刷などが施されていてもよい。なお、ここではシャフト11として、その外径が一方の端部11aから他方の端部11bに向けて徐々に縮径したものが例示されている。
【0010】筒状フィルム12としては、紙フィルム、樹脂フィルムなどのフィルムが筒状に形成されたものであって、樹脂フィルムとしては特に制限はないが、透明で柔らかく、リサイクルが容易である点から、ポリエチレン系樹脂またはポリプロピレン系樹脂またはポリエチレンテレフタレート系樹脂からなるものが好ましい。また、筒状フィルム12は単層フィルムであっても、異なる材質からなる複数の層が積層した多層フィルムであってもよい。
【0011】筒状フィルム12の厚さには特に制限はないが、10〜100μm、より好ましくは20〜50μmである。このような厚さであると、シャフト11の表面を確実に保護でき、かつ、後述するような方法で包装部材をシャフト11に包装する場合の作業性や取り扱い性が優れる。
【0012】このような筒状フィルム12からなる包装部材は、少なくとも、後の工程でシャフト11にヘッド部材およびグリップ部材を装着した状態において露出する部分を包装可能な長さであることが好ましい。少なくともこのような露出部分が包装されていると、最終的に得られるゴルフクラブは傷や接着剤の付着などがなく、その結果、外観が優れるだけでなく、傷に起因する強度の低下もないものとなる。
【0013】また、包装部材の長さは、シャフト11におけるこのような露出部分の長さの1〜1.2倍の長さであることが好ましい。包装部材の長さがこのような範囲であれば、露出部分を保護できるとともに、シャフト11にヘッド部材などを装着する際に、包装部材が邪魔になることなく容易に装着できる。
【0014】このような筒状フィルム12からなる包装部材の内径は、シャフト11の最大直径Rの1.2〜3倍が好ましい。1.2倍未満では、シャフト11を筒状フィルム12の中空部内に挿入し難くなる。一方、3倍を超えると、包装部材がシャフト11からずれやすく、シャフト包装体10の取り扱い性が低下したり、所望の箇所を保護できなくなる場合がある。
【0015】また、図示は略すが、筒状フィルム12は熱収縮した樹脂フィルムからなり、シャフト11に密着したものであってもよい。すなわち、周方向に分子を配向させた樹脂製の筒状フィルム12からなる包装部材の中空部にシャフト11を収納した後、筒状フィルム12を加熱して分子配向による内部応力を緩和することにより、これを熱収縮させ(シュリンク加工ともいう。)、シャフト11に密着させてもよい。このようにシュリンク加工を行う場合は、後にシャフト11にヘッド部材とグリップ部材とを装着する際に、包装部材が邪魔にならないように、シャフト11にヘッド部材およびグリップ部材を装着した後であっても露出する部分のみを包装するものであることが好ましい。
【0016】このようなシャフト包装体10においては、包装部材が、両端が開口した筒状フィルム12からなるので、輸送中など、シャフト11にヘッド部材やグリップ部材を装着する前の段階における傷を防止できることはもちろん、包装部材からシャフト11を取り出すことなく、シャフト11にヘッド部材やグリップ部材を装着できるので、ゴルフクラブ組み立て時における傷や接着剤の付着なども防止することができる。さらに、組み立て時に包装部材からシャフト11を取り出す必要がないので、組み立て作業の効率が優れる。このようなシャフト11に包装部材を包装する方法には特に制限はなく、あらかじめ、所定長さに切断された筒状フィルム12を用意して、各シャフト11に1つずつ被せる方法でもよいが、例えば、次に説明するような方法によれば、多数のシャフト11を連続的かつ効率的に包装することができる。
【0017】図2は、筒状フィルム12でシャフト11を包装する本発明の一実施形態であるシャフト包装装置20の所定位置に、シャフト11が配された状態を概略的に示すものであって、ここでシャフト11は、シャフト11を把持して固定するシャフト固定手段21によって太径側の端部11aの近傍が把持、固定され、細径側の端部11bはフリーな状態となっている。
【0018】符号23は、筒状フィルム12が巻回されたフィルムロール22から筒状フィルムを供給するフィルム供給手段であって、ここでは、フィルム供給手段23として一対の供給ロールが使用されている。また、符号24は、供給ロールによって供給された筒状フィルム12の一方の端部12aを広げる開口手段であって、この例においては、筒状フィルム12の側面を吸引する吸引面を備えた2つの吸引治具25から構成される手段が使用されている。2つの吸引治具25は、吸引面に接続した接続管25aをそれぞれ具備し、この接続管25aに真空ポンプなどの図示略の減圧手段が接続されていて、減圧手段を作動させることによって吸引面に筒状フィルム12の側面を吸着して、筒状フィルム12の端部12aを外方に広げることができるようになっている。
【0019】符号26は、開口手段24によって広げられた筒状フィルム12の端部12aの近傍を把持具26aで把持しながら移動して、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収める収納手段である。この例の収納手段26は、このシャフト包装装置20の所定位置に配されたシャフト11、すなわち、図示するようにシャフト固定手段21によって太径側の端部12aの近傍が固定された状態のシャフト11に対して略平行となるように設けられたレール27に沿って移動するものであって、開口手段24によって広げられた筒状フィルム12の端部12aの近傍を把持具26aで把持しながらレール27に沿って移動することによって、シャフト固定手段21で固定されたシャフト11に筒状フィルム12を被せ、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収めるられるようになっている。そして、その中空部内にシャフト11が収められた筒状フィルム12は、カッタなどの切断手段28によって、所定位置が切断されるようになっている。
【0020】次に、このシャフト包装装置20を使用して、筒状フィルム12でシャフト11を包装する方法について図2〜4を使用して具体的に説明する。まず、図3に示すように、1本のシャフト11を図示略のシャフト供給手段によって転がして、図中上下方向に移動可能な台座29に供給する。ここでシャフト11は、収納手段26による筒状フィルム12の移動方向に対して垂直方向から供給される。ついで、図2に示すように、シャフト固定手段21が、シャフト11の太径側の端部11aの近傍を把持して固定した後、台座29を下方向に移動させ、台座29がシャフト11から離れた状態とし、その後、供給ロールを作動させて筒所フィルム12をシャフト11の方向に向かって連続的に供給するとともに、図示略の減圧手段を作動させて、供給された筒状フィルム12の一方の端部12aの近傍を、2つの吸引治具25の吸引面でそれぞれ吸引して外方へ広げる。
【0021】そして、図4に示すように、収納手段26の把持具26aが、広げられた筒状フィルム12の端部12aの近傍を把持しながら、シャフト11と略平行に設けられたレール27に沿って移動して、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収めていく。その後、シャフト11の太径側の端部11aの近傍の所定位置に収納手段26が達した時点で、図示略の位置センサなどの作動によって収納手段26の移動が停止するとともにその把持具26aが筒状フィルム12を放す。ついで、切断手段28を作動させて、筒状フィルム12を切断するとともに、シャフト固定手段21を解放することによって、筒状フィルム12が包装されたシャフト11、すなわち、シャフト包装体10が得られる。なお、ここで所定位置は任意に決定できるが、シャフト11を十分に保護するために、上述したように、後にシャフト11にヘッド部材およびグリップ部材を装着した後に露出する部分を少なくとも覆うように設定することが好ましい。
【0022】筒状フィルム12を放した後の収納手段26は反転してレール27に沿って戻り、再び、開口手段24で端部12aが広げられた筒状フィルム12をその把持具26aで捕らえ、シャフト供給手段によって供給された次のシャフト11を包装する。このような動作を繰り返すことにより、複数のシャフト11を連続的に包装する。
【0023】このようにして筒状フィルム12の一方の端部12aを広げる工程と、広げられた端部12aの近傍を把持しながら移動して、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収める工程と、筒状フィルム12を所定の長さで切断する工程とを連続的に行うことによって、筒状フィルム12が巻回されたフィルムロール22を使用して、効率的かつ連続的に、大量のシャフト11にそれぞれ筒状フィルム12を被せることができる。
【0024】なお以上の例では、シャフト11は、シャフト固定手段21によって太径側の端部11aの近傍が固定されているが、反対に、細径側の端部11bの近傍が固定され太径側の端部11aがフリーな状態となっていて、太径側の端部11aから筒状フィルム12が被せられる形態であってもよい。
【0025】また、開口手段24としては、ここでは筒状フィルム12の側面を吸引する吸引面を備えた2つの吸引治具25から構成される手段が使用されているが、開口手段24の形態には特に制限はない。例えば、減圧手段による吸引によって筒状フィルム12の側面を外方に引張る以外に、筒状フィルム12の側面に脱着可能な吸着面を備えた吸着治具からなる手段を使用してもよい。また、その他に、筒状フィルム12の一方の端部12aから筒状フィルム12の中空部内に空気などの気体を吹き込むことによって、筒状フィルム12の端部を広げる、エアノズルなどの吹き込み手段を使用してもよい。また、これらを併用してもよい。このような開口手段24を使用することによって、フィルムロール22から供給され、フィルム同士が密着した状態の筒状フィルム12の端部12aを広げることができ、容易にシャフト11をその中空部内に収納することができる。
【0026】また、収納手段26としても、開口手段24によって開かれた筒状フィルム12の端部12aの近傍を把持具26aで把持しながら移動して、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収めるものであれば、その形態は限定されない。さらにここでは、固定されたシャフト11に対して収納手段26が移動して、筒状フィルム12の中空部内にシャフト11を収める形態となっているが、反対に、端部12aが広げられた筒状フィルム12に対してシャフト11が移動する形態や、双方が移動する形態であってもよい。しかしながら、装置構成がコンパクトとなるとともに、装置の作動も単純化できるため、シャフト11が固定された図2〜4に示す形態が好ましい。
【0027】また、筒状フィルム12として、周方向に分子を配向させた樹脂製のものを使用するとともに、シャフト包装装置20として図示略の加熱手段を備えたものを使用して、得られたシャフト包装体10の筒状フィルム12を加熱して熱収縮させ、シャフト11に密着させてもよい。
【0028】以上説明したように、このようなシャフト包装体10においては、輸送中など、シャフト11にヘッド部材やグリップ部材を装着する前の段階において、シャフト11に傷がつくのを防止できるだけでなく、ゴルフクラブ組み立て時にも、包装部材を取り外す必要がないため、組み立て時における傷や接着剤の付着なども防止することができる。また、このように包装部材からシャフト11を取り出さなくても組み立て作業を行えるため、作業効率が優れる。また、このシャフト包装体10においては、包装部材が袋状でなく両端が開口した筒状フィルム12であるので、上述したようなシャフト包装装置20および包装方法によって、効率的かつ連続的にシャフト11を包装可能である。したがって、シャフト11を組み立ててゴルフクラブとするまでの全工程においてシャフト11を傷などから保護でき、しかも、各工程を効率的に行うことができる。
【0029】
【実施例】(実施例1)図2に示すシャフト包装装置20を使用して、炭素繊維強化プラスチック製のシャフト11(長さ1143mm、細径側の端部11bの外径8.5mm、太径側の端部11aの外径15mm、重さ45g、太径側の端部から180mmにわたる部分を除いて表面に塗装を施したもの)を包装した。なお、筒状フィルム12としては、ポリエチレンフィルム(厚さ30μm、幅40mm)を使用した。シャフト固定手段21によってシャフト11の太径側の端部11aの近傍を固定し、固定部位は、シャフト11の太径側の端部11aより約50mmの位置とした。また、収納手段26をシャフト11の太径側の端部11aより180mmの位置まで移動させて、筒状フィルム12をシャフト11に被せた後、切断手段28により、シャフト11の細径側の端部11bを10mm余らせる長さで切断し、シャフト包装体10を得た。
【0030】得られたシャフト包装体10を100本まとめて段ボール箱に梱包・輸送したが、シャフト11の表面に傷が付くことはなかった。
【0031】また、次のようにして、シャフト包装体10に対してヘッド部材とグリップ部材を装着するゴルフクラブ組み立て作業を行った。まず、包装部材を約100mmシャフト11の太径側の端部11aの方にずらすことにより、塗装されたシャフト11の細径側の端部11bを約100mm露出させた。ついで、シャフト11の細径側の端部11bより40mmの長さにわたってシャフト11の表面をサンドペーパーで処理し、エポキシ系樹脂の接着剤を用いてシャフト11にヘッド部材を取り付けた。接着作業中も筒状フィルム12からなる包装部材がシャフト11を保護するので、シャフト11を傷つけることや、シャフト11に余分な接着剤が付着することを防止できた。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシャフト包装体においては、輸送中など、シャフトにヘッド部材やグリップ部材を装着する前の段階において、シャフトを傷つけることを防止できるだけでなく、ゴルフクラブ組み立て時にも、包装部材を取り外す必要がないため、組み立て時における傷も防止することができる。また、このように包装部材からシャフトを取り出さなくても組み立て作業を行えるため、作業効率が優れる。また、本発明のシャフト包装体においては、包装部材が袋状でなく両端が開口した筒状フィルムであるので、本発明の包装装置および包装方法によって、効率的かつ連続的にシャフトを包装可能である。したがって、シャフトを組み立ててゴルフクラブとするまでの全工程においてシャフトを傷から保護でき、しかも、各工程を効率的に行うことができる。
【出願人】 【識別番号】000006035
【氏名又は名称】三菱レイヨン株式会社
【住所又は居所】東京都港区港南一丁目6番41号
【出願日】 平成13年11月26日(2001.11.26)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外6名)
【公開番号】 特開2003−159356(P2003−159356A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−360055(P2001−360055)