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【発明の名称】 自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法
【発明者】 【氏名】横山 佳雄

【要約】 【課題】断線や接続不良等の電気回路上の故障が確実に判別できる方法を提供する。

【解決手段】昇降部材1が下降するとき、その昇降部材1の上昇時に与えたパルス数よりも少ないパルス数ですでに下限位置検出センサ13により昇降部材1を検出すると、昇降部材1の上昇時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ティを取り付けた昇降部材と、その昇降部材を上下動するための正逆転可能なパルスモータと、前記昇降部材が下限位置にあることを検出する下限位置検出センサと、前記昇降部材が下限位置にあるときに、前記ティ上にゴルフボールを1個供給するゴルフボール供給手段と、ティ上のゴルフボールの有無を検出するボールセンサとを備え、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されたことを前記ボールセンサで検出すると、前記パルスモータに所定のパルス数を与えて正転させることにより前記昇降部材を所定の位置まで上昇させてパルスモータの回転を停止させ、前記ボールセンサによりティ上のゴルフボールが無くなったことを検出すると前記パルスモータを逆転させて前記昇降部材を降下し、昇降部材が到達したことを前記下限位置検出センサで検出するとパルスモータの回転を停止させる自動ティアップ装置において、前記昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数よりも少ないパルス数ですでに前記下限位置検出センサにより昇降部材を検出すると、昇降部材の上昇時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とする自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法。
【請求項2】 ティを取り付けた昇降部材と、その昇降部材を上下動するための正逆転可能なパルスモータと、前記昇降部材が下限位置にあることを検出する下限位置検出センサと、前記昇降部材が下限位置にあるときに、前記ティ上にゴルフボールを1個供給するゴルフボール供給手段と、ティ上のゴルフボールの有無を検出するボールセンサとを備え、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されたことを前記ボールセンサで検出すると、前記パルスモータに所定のパルス数を与えて正転させることにより前記昇降部材を所定の位置まで上昇させてパルスモータの回転を停止させ、前記ボールセンサによりティ上のゴルフボールが無くなったことを検出すると前記パルスモータを逆転させて前記昇降部材を降下し、昇降部材が到達したことを前記下限位置検出センサで検出するとパルスモータの回転を停止させる自動ティアップ装置において、前記昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数と同じパルス数を与えても前記下限位置検出センサにより昇降部材を検出しないと、昇降部材の下降時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とする自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法。
【請求項3】 ティを取り付けた昇降部材と、その昇降部材を上下動するための正逆転可能なパルスモータと、前記昇降部材が下限位置にあることを検出する下限位置検出センサと、前記昇降部材が下限位置にあるときに、前記ティ上にゴルフボールを1個供給するゴルフボール供給手段と、ティ上のゴルフボールの有無を検出するボールセンサとを備え、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されたことを前記ボールセンサで検出すると、前記パルスモータに所定のパルス数を与えて正転させることにより前記昇降部材を所定の位置まで上昇させてパルスモータの回転を停止させ、前記ボールセンサによりティ上のゴルフボールが無くなったことを検出すると前記パルスモータを逆転させて前記昇降部材を降下し、昇降部材が到達したことを前記下限位置検出センサで検出するとパルスモータの回転を停止させる自動ティアップ装置において、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されてから、前記昇降部材が上昇位置に到達するまでの間に、前記ボールセンサからの検出信号が途絶えると、ボールセンサ系統の断線、接続不良あるいはゴルフボールがティから脱落したと判定することを特徴とする自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法。
【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか記載の自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法において、前記上昇時や下降時の断線、接続不良あるいはゴルフボールの脱落等の判定がなされると、ゴルフ練習場の中央制御室に故障の起こった自動ティアップ装置のアドレス情報とその判定結果を通達するように構成されていることを特徴とする自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフ練習装置に設置される自動ティアップ装置における断線、接続不良等の判別方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ゴルフ練習場の各打席には自動ティアップ装置が設置されている。この自動ティアップ装置は、ゴルフボールの昇降機構と、その昇降機構を駆動するパルスモータと、昇降機構が最下位に来たときゴルフボールを1個ティの上に載せるボール供給機構と、昇降機構が最下位に来たことを検出する下限位置センサ等を備えている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の自動ティアップ装置は、パルスモータを使用して電気的に駆動したり、前記センサの検出信号を電気的に処理しているが、それら電気回路上の断線や接続不良等を判別する手段が備わっていない。そのため電気回路の断線や接続不良等の原因で、ゴルフボールがセットした位置まで上昇しなかったり、また昇降機構が最下位の所定位置まで下がらず、そのためにゴルフボールをティの上に載せられない等の障害をきたすことがあった。
【0004】本発明の目的は、このような従来技術の欠点を解消し、自動ティアップ装置における断線や接続不良等の電気回路上の故障が確実に判別できる方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するため、本発明は、ティを取り付けた昇降部材と、その昇降部材を上下動するための正逆転可能なパルスモータと、前記昇降部材が下限位置にあることを検出する下限位置検出センサと、前記昇降部材が下限位置にあるときに、前記ティ上にゴルフボールを1個供給するゴルフボール供給手段と、ティ上のゴルフボールの有無を検出するボールセンサとを備え、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されたことを前記ボールセンサで検出すると、前記パルスモータに所定のパルス数を与えて正転させることにより前記昇降部材を所定の位置まで上昇させてパルスモータの回転を停止させ、前記ボールセンサによりティ上のゴルフボールが無くなったことを検出すると前記パルスモータを逆転させて前記昇降部材を降下し、昇降部材が到達したことを前記下限位置検出センサで検出するとパルスモータの回転を停止させる自動ティアップ装置を対象とするものである。
【0006】そして本発明の第1の手段は、前記昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数よりも少ないパルス数ですでに前記下限位置検出センサにより昇降部材を検出すると、昇降部材の上昇時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とするものである。
【0007】本発明の第2の手段は、前記昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数と同じパルス数を与えても前記下限位置検出センサにより昇降部材を検出しないと、昇降部材の下降時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とするものである。
【0008】本発明の第3の手段は、前記ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されてから、前記昇降部材が上昇位置に到達するまでの間に、前記ボールセンサからの検出信号が途絶えると、ボールセンサ系統の断線、接続不良あるいはゴルフボールがティから脱落したと判定することを特徴とするものである。
【0009】本発明の第4の手段は、前記第1の手段ないし第3の手段のいずれかにおいて、前記上昇時や下降時の断線、接続不良あるいはゴルフボールの脱落等の判定がなされると、ゴルフ練習場の例えばフロアなどの中央制御室に故障の起こった自動ティアップ装置のアドレス情報とその判定結果を通達するように構成されていることを特徴とするものである。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図とともに説明する。図1は実施形態に係る自動ティアップ装置の昇降部材の側面図、図2はその自動ティアップ装置の上面図、図3は昇降部材が待機位置にある状態を示している自動ティアップ装置の側面図、図4は昇降部材が上昇位置にある状態を示している自動ティアップ装置の側面図である。
【0011】最初に自動ティアップ装置の構造ならびに動作について説明する。図1に示すように箱型をした昇降部材1の上面には、所定の高さを有するティ2が取り付けられている。昇降部材1の内部には正逆転可能なパルスモータ3が設置されており、パルスモータ3の両側の駆動軸には合成樹脂製のピニオン4,4が取り付けられている。昇降部材1のピニオン4が突出している側と同じ側面の四隅には合成樹脂製のガイドローラ5a,5bが、ピニオン4と干渉しないように取り付けられている。
【0012】この昇降部材1は図2に示すように、上面形状がほぼクランク状をした板材からなる第1固定部材6と、上面形状がほぼコ字状をした板材からなる第2固定部材7との間の空間部に上下動可能に配置されている。図3に示すように第1固定部材6には供給ダクト8が接続されて、図示していないが第1固定部材6の供給ダクト8の開口と対向している部分にはゴルフボール9が挿通する開口が形成されている。仕分け手段(図示せず)によりゴルフボール9が1個ずつ供給ダクト8を通り、第1固定部材6の開口からティ2上に供給される。
【0013】第1固定部材6の両側に設けられたフランジ部10には、昇降部材1の上下動方向に延びた合成樹脂製のラック11が取り付けられており、このラック11はティ2(昇降部材1)の待機位置(図3参照)からティ2の上昇限位置(図4参照)にかけて直線状に延びている。
【0014】図2に示すように、昇降部材1の両側のピニオン4がそれぞれラック11と噛合し、昇降部材1の前側のガイドローラ5aが第1固定部材6の内面に接触し、昇降部材1の後側のガイドローラ5bが第2固定部材7の内面に接触するように、昇降部材1が第1固定部材6と第2固定部材7の間に配置される。
【0015】図3に示すようにティ2の待機状態では、昇降部材1は固定部材6,7の下方に位置して、ピニオン4はラック11の下部と噛合しており、ティ2の上端が供給ダクト8の開口部付近に位置している。このティ2の待機位置は、昇降部材1の側面に突設されているリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押圧することによって検出される。
【0016】制御部(図示せず)からのティアップ信号に基づいて仕分け手段を駆動して、供給ダクト8から1個のゴルフボール9をティ2上に転落せしめる。ゴルフボール9がティ2の上に載ったことは、超音波センサや光学センサ等からなるボールセンサ14によって検出される。
【0017】このボール検出信号に基づいてパルスモータ3を正転させ、ピニオン4の回転により昇降部材1はパルスモータ3とともにラック11に沿って上昇する。この昇降部材1の移動に伴ってガイドローラ5a,5bは固定部材6,7の内面を転動し、昇降部材1の移動を円滑にしている。
【0018】パルスモータ3に供給するパルス信号をカウンタ(図示せず)でカウントし、所定のカウント数になるとティ2が所定の位置まで上昇したと判断し、パルスモータ3の駆動を停止する(図4参照)。そしてティ2上のゴルフボール9が打たれて無くなったことをボールセンサ14で検出すると、その検出信号に基づいてパルスモータ3を逆転させる。それによりピニオン4が回転し、昇降部材1はラック11に沿って降下し、昇降部材1のリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下すると、下限検出リミットスイッチ13からの検出信号によりパルスモータ3の回転が停止される。
【0019】図3ならびに図4において符号15はパルスモータ3に接続されているフレキシブルケーブルで、昇降部材1の上下動が激しいため、フレキシブルケーブル15の断線や、パルスモータ3とフレキシブルケーブル15の接続部の接続不良が発生し易い。
【0020】次にこのフレキシブルケーブル15の断線や接続不良の判定について説明する。
(上昇時の断線、接続不良の判定)前述のように昇降部材1はパルスモータ3により上下動するのであるから、断線や接続不良が無い場合は、昇降部材1の上昇に要したパルス数と、昇降部材1が下限検出リミットスイッチ13の位置まで下降するに要したパルス数は同じである。
【0021】もし、昇降部材1が下降するとき、昇降部材1の上昇時に与えたパルス数よりも少ないパルス数でリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下したら、昇降部材1の上昇時に所定の数のパルスがパルスモータ3に伝わらなかったとして、フレキシブルケーブル15を中心とするパルスモータ3の給電回路で上昇時に断線、接続不良が生じたと判定する。
【0022】なお、昇降部材1の下降するとき、上昇時に与えたパルス数よりも1パルスでも少ないパルス数でリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下したら、上昇時の断線、接続不良と判定するのではなく、例えば数パルス余裕をみて、それよりも少ないパルス数でリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下した場合、上昇時の断線、接続不良と判定する。
【0023】(下降時の断線、接続不良の判定)昇降部材1の下降するとき、昇降部材1の上昇時に与えたパルス数と同じパルス数を与えてもリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下しないと、昇降部材1の下降時に所定の数のパルスがパルスモータ3に伝わらなかったとして、フレキシブルケーブル15を中心とするパルスモータ3の給電回路で下降時に断線、接続不良が生じたと判定する。
【0024】なお、昇降部材1のするとき、上昇時に与えたパルス数よりも1パルスでも多く与えてもリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下しないと、降下時の断線、接続不良と判定するのではなく、例えば数パルス余裕をみて、それよりも多いパルス数でリミットドッグ12が下限検出リミットスイッチ13を押下しない場合、降下時の断線、接続不良と判定する。
【0025】(ボールセンサの断線、接続不良等の判定)昇降部材1の上昇時、本来、ゴルフボール9は所定の上昇位置に到達するまでティ2の上に載っている筈である。もしも、上昇位置までの間にボールセンサ14の信号が所定時間(例えば数秒間)以上途絶えることがあったら、それはボールセンサ14の断線、接続不良あるいはティ2の変形や昇降部材1の傾きにより、ゴルフボール9がティ2から脱落したと判定する。
【0026】このようにして上昇時あるいは下降時に断線、接続不良やゴルフボールの脱落等の判定がなされると、ゴルフ練習場のフロント(中央制御室)に故障の起こった自動ティアップ装置が何処に設置されている自動ティアップ装置なのかそのアドレス情報とその判定結果が通達されるようになっている。
【0027】前記実施形態では、機械的な下限検出センサを用いた場合について説明したが、電気的あるいは光学的など他の手段による下限検出センサを用いることもできる。
【0028】
【発明の効果】請求項1記載の本発明(第1の手段)は、昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数よりも少ないパルス数ですでに下限位置検出センサにより昇降部材を検出すると、昇降部材の上昇時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とするものである。
【0029】請求項2記載の本発明(第2の手段)は、昇降部材が下降するとき、その昇降部材の上昇時に与えたパルス数と同じパルス数を与えても下限位置検出センサにより昇降部材を検出しないと、昇降部材の下降時に断線、接続不良が生じたと判定することを特徴とするものである。
【0030】請求項3記載の本発明(第3の手段)は、ゴルフボール供給手段によりティ上にゴルフボールが供給されてから、昇降部材が上昇位置に到達するまでの間に、ボールセンサからの検出信号が途絶えると、ボールセンサ系統の断線、接続不良あるいはゴルフボールがティから脱落したと判定することを特徴とするものである。
【0031】請求項4記載の本発明(第4の手段)は、上昇時や下降時の断線、接続不良あるいはゴルフボールの脱落等の判定がなされると、ゴルフ練習場の中央制御室に故障の起こった自動ティアップ装置のアドレス情報とその判定結果を通達するように構成されていることを特徴とするものである。
【0032】前述のように構成することにより、自動ティアップ装置における断線や接続不良等の電気回路上の故障が確実に判別でき、また自動ティアップ装置の故障に関する集中管理ができるなどの特長を有している。
【出願人】 【識別番号】593057447
【氏名又は名称】横山 佳雄
【出願日】 平成13年9月13日(2001.9.13)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−79777(P2003−79777A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−321193(P2001−321193)