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【発明の名称】 グリップ用被覆シート
【発明者】 【氏名】内田 広子

【要約】 【課題】感触や外観品質の向上を図るとともに、滑り止め効果の向上等を図る。

【解決手段】把持するグリップGの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体1を備え、シート本体1を、薄肉の木材で形成し、グリップGの軸方向に延びる細長状のシート単体2をグリップGの周方向に列設して構成し、各シート単体2を、薄肉の木材で形成した木材シートに、グリップGの軸方向に沿う溝4を多数列設することにより設け、各シート単体2同士の互いに対向する側面に、各シート単体2の表面の色と異なる色を付し、シート本体1の裏面にグリップGに着接される粘着剤5を設け、粘着剤5の表面に剥離可能な保護シート6を被覆し、シート本体1をグリップGに環着できるように予め湾曲形成した。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 把持するグリップの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体を備えたグリップ用被覆シートにおいて、上記シート本体を、薄肉の木材で形成したことを特徴とするグリップ用被覆シート。
【請求項2】 上記シート本体を、上記グリップの軸方向に延びる細長状のシート単体をグリップの周方向に列設して構成したことを特徴とする請求項1記載のグリップ用被覆シート。
【請求項3】 上記各シート単体を、薄肉の木材で形成した木材シートに、上記グリップの軸方向に沿う溝を多数列設することにより設けたことを特徴とする請求項2記載のグリップ用被覆シート。
【請求項4】 上記各シート単体同士の互いに対向する側面に、該各シート単体の表面の色と異なる色を付したことを特徴とする請求項2または3記載のグリップ用被覆シート。
【請求項5】 上記シート本体の裏面に、上記グリップに着接される粘着剤を設けたことを特徴とする請求項1,2,3または4記載のグリップ用被覆シート。
【請求項6】 上記粘着剤の表面に、剥離可能な保護シートを被覆したことを特徴とする請求項5記載のグリップ用被覆シート。
【請求項7】 上記シート本体を、上記グリップに環着できるように予め湾曲形成したことを特徴とする請求項1,2,3,4,5または6記載のグリップ用被覆シート。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、野球のバット,ゴルフクラブ,釣り竿,テニスラケット,自転車のハンドル等の運動具やレジャー用品のグリップ、あるいは、ドアの把手等のグリップ、種々の機器に設けられるグリップ等に被覆されるグリップ用被覆シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、この種のグリップ用被覆シートとしては、例えば、野球のバットの場合で説明すると、布,ポリウレタン,皮類からなり、巻付けられて付設されるテープ状のものが知られている。これにより、グリップの滑り止めを行ない、あるいは、外観品質を良くするようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような従来のグリップ用被覆シートにおいて、布においてはやわらかすぎ、また、汚れ易いという問題があり、ポリウレタンや皮類にあっては、夏場の暑いときには、やわらかくなってべとべとしたり、冬場の寒いときには硬くなってしまい、かえって感触が悪くなり、また、滑り止め効果を損ねて持ちにくくなってしまう等の問題があり、野球のバットの場合では、木質バットそのものと比較して、感触や外観品質が劣ってしまうという問題があった。本発明は上記の問題点に鑑みて為されたもので、感触や外観品質の向上を図ったグリップ用被覆シートを提供することを目的とする。また、必要に応じ、滑り止め効果の向上を図り、種々の太さのグリップに対応できるようにする点も課題とした。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成するため、本発明のグリップ用被覆シートは、把持するグリップの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体を備えたグリップ用被覆シートにおいて、上記シート本体を、薄肉の木材で形成した構成としている。これにより、グリップの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体を薄肉の木材で形成したので、木質感があり、把持した際に適度の弾性があり、それだけ、外観や感触が向上させられる。また、木製なので、吸湿性が良く滑り止め効果が向上させられる。更に木製であることから、通気性が良く、汗も吸収され易く、この点でも、感触が良く、滑り止め効果が向上させられる。更にまた、断熱機能が高く、熱くなり過ぎることが防止され、それだけ持ち易くなる。また、木製なので、衝撃吸収作用も発揮され、手に響かない極めて良好な使用感を付与することができる。
【0005】そして、必要に応じ、上記シート本体を、上記グリップの軸方向に延びる細長状のシート単体をグリップの周方向に列設して構成している。これにより、シート本体を巻回して付設すると、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、シート本体の幅をグリップの太さに合わせる際、シート単体を切り離して合わせることができ、溝での切り離しが容易であることから、容易にグリップの太さに合わせることができる。また、シート単体に分割されているので、溝のところから折曲され、グリップの形状に倣って巻回し易く、それだけ、付設作業が容易に行なわれ、また、剥れにくくなって付設が確実になる。更にまた、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、縞模様が外観に現れ、アクセントになり、この点でも外観品質が向上させられる。また、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、滑りにくく、滑り止め効果が向上させられる。更に、溝によって表面積が増すので、吸湿性が良く、この点でも滑り止め効果が向上させられる。更にまた、溝があることから、通気性が良く、把持した状態で汗が出ても、この通気作用により、汗が吸収され易く、この点でも、感触が良く、滑り止め効果が向上させられる。また、溝による通気性もあることから、断熱機能が高く、そのため、熱くなり過ぎることが防止される。
【0006】また、必要に応じ、上記各シート単体を、薄肉の木材で形成した木材シートに、上記グリップの軸方向に沿う溝を多数列設することにより設けた構成としている。溝の形成だけでシート単体が容易に列設されて形成される。更に、必要に応じ、上記各シート単体同士の互いに対向する側面に、該各シート単体の表面の色と異なる色を付した構成としている。溝の縞模様が外観に現れ、溝が各シート単体の表面の色とは異なる色なので、アクセントになり、この点でも外観品質が向上させられる。更にまた、必要に応じ、上記シート本体の裏面に、上記グリップに着接される粘着剤を設けた構成としている。逐一接着剤を塗布する場合に比較して付設を容易にすることができる。この場合、上記粘着剤の表面に、剥離可能な保護シートを被覆したことが有効である。付設前の粘着剤の着接を防止できる。また、上記シート本体を、上記グリップに環着できるように予め湾曲形成した構成としている。グリップに環着して巻回し易く、それだけ、付設作業が容易に行なわれ、また、剥れにくくなって付設が確実になる。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付図面に基づいて、本発明の実施の形態に係るグリップ用被覆シートについて詳細に説明する。図1乃至図3には、本発明の実施の形態に係るグリップ用被覆シートを示している。このグリップ用被覆シートSは、野球のバットB用のものである。実施の形態に係るグリップ用被覆シートSは、把持するグリップGの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体1を備えている。このシート本体1は、薄肉の木材で形成されている。詳しくは、シート本体1は、グリップGの軸方向に延びる細長状で幅が均等なシート単体2をグリップGの周方向に列設して構成されている。シート単体2の厚さtは、例えば、t=0.5〜2mm、幅Dは、例えば、D=1〜15mm程度に設定される。実施の形態では、例えば、t=1mm、D=5mmに設定されている。また、木材としては、種々の品種のものが用いられる。
【0008】この各シート単体2は、薄肉の木材で形成した木材シート3に、グリップGの軸方向に沿う溝4を所定間隔で多数列設することにより設けられる。そのため、シート単体2を容易に形成することができる。この溝4は、例えば、レーザ加工機によって形成され、各シート単体2同士の互いに対向する側面2aには、レーザによる茶色の焦げ目が付けられ、これにより、各シート単体2同士の互いに対向する側面2aには、各シート単体2の表面の色とは異なる色が付される。また、シート本体1の裏面の全面もしくは一部には、グリップGに着接される粘着剤5が設けられている。更に、粘着剤5の表面には、剥離可能な保護シート6が被覆されている。例えば、粘着剤5及び保護シート6は、両面テープを用いて付設可能である。保護シート6により、付設前の粘着剤5の着接を防止できる。更にまた、シート本体1は、グリップGに環着できるように予め湾曲形成されている。プレス機等で湾曲させてくせを付けるようにする。
【0009】従って、この実施の形態に係るグリップ用被覆シートSを用いるときは、以下のようになる。ここでは、金属製バットBに用いる場合で説明する。先ず、シート本体1の幅をグリップGの太さに合わせる。これは、例えば、グリップGの外周を計測し、あるいは、直接グリップGに環着して合わせ、余分なシート単体2を切除する。この場合、シート単体2は、溝4を介して列設されているので、シート単体2を溝4から切り離し易くなっており、容易にグリップGの太さに合わせることができる。
【0010】次に、保護シート6を剥し、シート本体1をグリップGに環着し、グリップGに巻回しながら粘着剤5を介して貼着して付設する。この場合、シート本体1は、予め湾曲形成されているので、環着して巻回し易く、それだけ付設作業が容易に行なわれるとともに、付設が確実に行なわれる。また、シート単体2に分割されているので、溝4のところから折曲されることになり、グリップGの形状に倣って巻回し易く、この点でも、付設作業が容易に行なわれるとともに、付設が確実に行なわれる。また、予めシート本体1に設けた粘着剤5で付設するので、逐一接着剤を塗布する場合に比較して付設を容易にすることができる。尚、グリップGが真円柱状ではなく順次拡径する円すい状になっている場合等、シート本体1の継ぎ目に隙間ができる場合には、例えば、切り離したシート単体2を隙間に合わせて切断して、隙間を埋めれる等すれば、容易に隙間をなくすることができる。
【0011】このように、グリップ用被覆シートSが付設された状態では、シート本体1は、薄肉の木材で形成されているので、金属バットBにはない木質感があり、外観品質が向上させられる。また、溝4が形成されているので、縞模様が外観に現れ、また、溝4は茶色の焦げ目が付けられ、各シート単体2の表面の色とは異なる色が付されているので、アクセントになり、この点でも外観品質が向上させられる。そして、バットBを使用するときは、グリップGを握って把持するが、シート本体1は、木材で形成されているので、適度の弾性があり、木製バットBに近い感触が得られる。また、溝4が形成されているので、滑りにくく、滑り止め効果が向上させられる。更に、木製であり、また、溝4によっても表面積が増すので、吸湿性が良く、この点でも滑り止め効果が向上させられる。
【0012】更にまた、木製で溝4があることから、通気性が良く、把持した状態で汗が出ても、この通気作用により、汗が吸収され易く、この点でも、感触が良く、滑り止め効果が向上させられる。また、金属バットBの場合には、夏等の炎天下においては、温度上昇が激しく、持ったときに熱くて持てないことがあるが、このグリップ用被覆シートSによれば、木製であり、また、溝4による通気性もあることから、断熱機能が高く、そのため、熱くなり過ぎることが防止され、それだけ持ち易くなる。更にまた、木製なので、打撃の際の衝撃吸収作用も発揮され、手に響かない極めて良好な使用感が得られる。
【0013】尚、上記実施の形態では、シート単体2の幅Dを一定にしたが必ずしもこれに限定されるものではなく、異なる幅のシート単体2を列設して構成しても良い。また、上記実施の形態では、野球の金属製バットBに適用した場合で説明したが、必ずしもこれに限定されるものではなく、例えば、野球の木製バット,ゴルフクラブ,釣り竿,テニスラケット,自転車のハンドル等の運動具やレジャー用品のグリップ、あるいは、ドアの把手等のグリップ、種々の機器に設けられるグリップ等、どのようなグリップに適用しても良いことは勿論である。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のグリップ用被覆シートによれば、グリップの外周に巻回されて付設される可撓性シート本体を薄肉の木材で形成したので、木質感があり、把持した際に適度の弾性があり、それだけ、外観や感触が向上させられる。また、木製なので、吸湿性が良く滑り止め効果が向上させられる。更に木製であることから、通気性が良く、汗も吸収され易く、この点でも、感触が良く、滑り止め効果が向上させられる。更にまた、断熱機能が高く、熱くなり過ぎることが防止され、それだけ持ち易くなる。また、木製なので、衝撃吸収作用も発揮され、手に響かない極めて良好な使用感を付与することができる。
【0015】そして、シート本体を、グリップの軸方向に延びる細長状のシート単体をグリップの周方向に列設して構成した場合には、巻回して付設すると、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、シート本体の幅をグリップの太さに合わせる際、シート単体を切り離して合わせることができ、溝での切り離しが容易であることから、容易にグリップの太さに合わせることができる。また、シート単体に分割されているので、溝のところから折曲され、グリップの形状に倣って巻回し易く、それだけ、付設作業を容易に行なうことができるとともに、付設を確実に行なわせることができる。更にまた、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、縞模様が外観に現れ、アクセントになり、この点でも外観品質が向上させられる。また、シート単体間に溝の隙間が形成されるので、滑りにくく、滑り止め効果が向上させられる。更に、溝により表面積が増すので、吸湿性が良く、この点でも滑り止め効果が向上させられる。更にまた、溝があることから、通気性が良く、把持した状態で汗が出ても、この通気作用により、汗が吸収され易く、この点でも、感触が良く、滑り止め効果が向上させられる。また、溝による通気性もあることから、断熱機能が高く、そのため、熱くなり過ぎることが防止され、それだけ持ち易くなる等の効果を奏する。
【0016】そしてまた、各シート単体を、薄肉の木材で形成した木材シートに、グリップの軸方向に沿う溝を多数列設することにより設けた場合には、シート単体を容易に形成することができる。また、各シート単体同士の互いに対向する側面に、各シート単体の表面の色と異なる色を付した場合には、溝の縞模様が外観に現れ、溝が各シート単体の表面の色とは異なる色なので、アクセントになり、この点でも外観品質が向上させられる。更に、シート本体の裏面に、グリップに着接される粘着剤を設けた場合には、逐一接着剤を塗布する場合に比較して付設を容易にすることができる。更にまた、粘着剤の表面に、剥離可能な保護シートを被覆した場合には、付設前の粘着剤の着接を防止できる。また、シート本体を、グリップに環着できるように予め湾曲形成した場合には、グリップに環着して巻回し易く、それだけ付設作業を容易に行なうことができるとともに、付設を確実にすることができる。
【出願人】 【識別番号】597030637
【氏名又は名称】内田 広子
【識別番号】501356020
【氏名又は名称】内田 嘉久
【出願日】 平成13年9月10日(2001.9.10)
【代理人】 【識別番号】100093148
【弁理士】
【氏名又は名称】丸岡 裕作
【公開番号】 特開2003−79773(P2003−79773A)
【公開日】 平成15年3月18日(2003.3.18)
【出願番号】 特願2001−273485(P2001−273485)