| 【発明の名称】 |
ゴルフボール |
| 【発明者】 |
【氏名】大濱 啓司 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号 住友ゴム工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】耐久性および反発性を損なうことなく、打球感を向上させたゴルフボールを提供する。
【解決手段】コアとカバーとを含む2層構造以上のゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム100質量部に対して不飽和カルボン酸マグネシウム塩によって架橋された加硫ゴム粉末を1〜15質量部含んでおり、該コアに98N負荷から1274N負荷をかけたときの圧縮変形量が2.0〜7.0mmであることを特徴としている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 コアとカバーとを含む2層構造以上のゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム100質量部に対して不飽和カルボン酸マグネシウム塩によって架橋された加硫ゴム粉末を1〜15質量部含んでおり、該コアに98N負荷から1274N負荷をかけたときの圧縮変形量が2.0〜7.0mmであることを特徴とするゴルフボール。 【請求項2】 前記コアを作製する際に不飽和カルボン酸亜鉛塩を架橋剤として使用することを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール。 【請求項3】 前記加硫ゴム粉末はゴム成分100質量部に対して、不飽和カルボン酸マグネシウム塩を10〜50質量部含んでおり、粉砕前の加硫ゴムの曲げ剛性が1〜50MPaであることを特徴とする請求項1または2に記載のゴルフボール。 【請求項4】 前記加硫ゴム粉末の比重が1.1以上であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のゴルフボール。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明はゴルフボールに関し、特に耐久性および反発性を損なうことなく、打球感をソフトにしたゴルフボールに関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来から市販されているゴルフボールには、ツーピースゴルフボールやスリーピースゴルフボール等のソリッドゴルフボールと糸巻きゴルフボールとがある。従来のソリッドゴルフボールは糸巻きゴルフボールよりも飛距離に優れていたが、打球感がソフトでないという問題を有していた。しかし、現在ではソリッドゴルフボールは従来の糸巻きゴルフボールと同等のソフトな打球感を維持したまま、飛距離を増大させることが可能となったことから市場において大きなシェアを占めるようになった。 【0003】また、スリーピースゴルフボールのようなマルチピースゴルフボールにおいてはツーピースゴルフボールと比較して多種の硬度分布を得ることができ、飛行性を損なうことなく打球感に優れたゴルフボールが提供されている。このようなソリッドゴルフボールの耐久性および飛行性を損なうことなく打球感をソフトにする技術については以下のような技術が開示されている。 【0004】たとえば、特開平6−7481号公報および特開平11−128400号公報においては、不飽和カルボン酸金属塩で加硫された加硫ゴム粉末をコアに含有し耐久性を向上させたゴルフボールが開示されている。 【0005】しかし、これらの先行技術においては加硫ゴム粉末の作製に使用する不飽和カルボン酸金属塩の材質は主に不飽和カルボン酸亜鉛塩であるため、ゴルフボールの耐久性と飛行性に大きく影響する反発性とゴルフボールの打球感のソフトさとを兼ね備えた最適な材料選択とはなっていなかった。 【0006】また、特開平7−185039号公報においては、コアの基材ゴム100質量部に対して加硫ゴム粉末35〜200質量部を混合したゴルフボールが開示されている。 【0007】しかし、加硫ゴム粉末がコアを占める割合がコアの基材ゴム100質量部に対して加硫ゴム粉末35〜200質量部であるため、コア中に含まれる加硫ゴム粉末の量が多くなりすぎ、ゴルフボールの打球感のソフトさはあるが反発性および耐久性が低下することがあった。また、特開平7−185039号公報においても加硫ゴム粉末の作製に使用する不飽和カルボン酸金属塩の材質は主に不飽和カルボン酸亜鉛塩である。 【0008】さらに、特開平7−185041号公報においては、コアの基材ゴム100質量部に対して加硫ゴム粉末の架橋剤となる不飽和カルボン酸金属塩60〜120質量部および加硫ゴム粉末35〜200質量部を混合したゴルフボールが開示されている。 【0009】しかし、加硫ゴム粉末中の不飽和カルボン酸金属塩の量が多いため、ゴルフボールの打球感が硬くなり、ゴルフボールの打球感が低下することがあった。 【0010】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記のような従来のソリッドゴルフボールの有する問題を解決し、耐久性および反発性を損なうことなく、打球感を向上させたマルチピースソリッドゴルフボールを提供することを目的とする。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明は、コアとカバーとを含む2層構造以上のゴルフボールにおいて、該コアが基材ゴム100質量部に対して不飽和カルボン酸マグネシウム塩によって架橋された加硫ゴム粉末(以下、「Mg加流ゴム粉末」という。)を1〜15質量部含んでおり、該コアに98N負荷から1274N負荷をかけたときの圧縮変形量が2.0〜7.0mmであることを特徴としている。また、上記コアの作製には不飽和カルボン酸亜鉛塩を架橋剤として使用し得る。 【0012】また、本発明においてはMg加硫ゴム粉末はゴム成分100質量部に対して不飽和カルボン酸マグネシウム塩を10〜50質量部含んでいることが好ましく、粉砕前の不飽和カルボン酸マグネシウム塩で加硫された加硫ゴム(以下、「Mg加硫ゴム」という。)の曲げ剛性が1〜50MPaであることが好ましい。また、上記Mg加硫ゴム粉末の比重は1.1以上となることが好ましい。 【0013】 【発明の実施の形態】以下本発明についてさらに詳細に説明すると、本発明のゴルフボールはMg加硫ゴム粉末を混合したコア上にカバーを被覆することによって作製し得る。 【0014】<加硫ゴム粉末>本発明に係るMg加硫ゴム粉末は、ポリブタジエン等のゴム成分に架橋剤である不飽和カルボン酸マグネシウム塩を加えて架橋することによって得られる。 【0015】不飽和カルボン酸マグネシウム塩を架橋剤として使用した場合には、従来から使用されている不飽和カルボン酸亜鉛塩を架橋剤として使用した場合よりも加硫ゴムは軟らかくなる。すなわち、従来と同質量の不飽和カルボン酸マグネシウム塩を架橋剤として使用した場合には、従来よりも加硫ゴム粉末の材質を軟らかくすることができる。したがって、従来の不飽和カルボン酸亜鉛塩で架橋された加硫ゴム粉末(以下、「Zn加硫ゴム粉末」という。)と同質量のMg加硫ゴム粉末をコアに混合した場合でも、従来と同等レベルのゴルフボールの耐久性を保持しながら、従来よりもゴルフボールの打球感を向上させ得る。また、不飽和カルボン酸マグネシウム塩の配合量を増加させてMg加硫ゴム粉末の硬度を従来と同等にし、従来と同質量のMg加硫ゴム粉末をコアに混合した場合には、ゴルフボールの打球感は従来と同等のレベルとなるが、ゴルフボールの耐久性が向上し得る。 【0016】架橋剤としての不飽和カルボン酸マグネシウム塩はゴム成分100質量部に対して10〜50質量部配合され得る。好ましくは10〜45質量部であり、より好ましくは15〜45質量部である。配合される不飽和カルボン酸マグネシウム塩の質量部が10質量部よりも小さいと加硫ゴム粉末が軟らかくなりすぎてゴルフボールの耐久性および反発性が低下し、50質量部よりも大きいと加硫ゴム粉末が硬くなりすぎてゴルフボールの打球感が悪化するためである。 【0017】また、架橋剤としては不飽和カルボン酸マグネシウム塩のみを使用することもでき、不飽和カルボン酸マグネシウム塩と不飽和カルボン酸マグネシウム塩以外の不飽和カルボン酸金属塩とを併用することもできる。たとえば、加硫ゴム粉末の作製のための架橋剤として不飽和カルボン酸マグネシウム塩と不飽和カルボン酸亜鉛塩とを併用することができる。この場合、不飽和カルボン酸マグネシウム塩と不飽和カルボン酸亜鉛塩の配合比率である不飽和カルボン酸マグネシウム塩量/不飽和カルボン酸亜鉛塩量は質量で0.5以上がよい。好ましくは0.7以上であり、より好ましくは0.9以上である。不飽和カルボン酸マグネシウム塩の配合量が少なくなりすぎると本発明の効果が得られなくなるためである。 【0018】また、不飽和カルボン酸と酸化マグネシウムとをゴム組成物中に別々に配合して、ゴム組成物中で不飽和カルボン酸マグネシウム塩とすることもできる。ここで不飽和カルボン酸はアクリル酸またはメタクリル酸が好適に使用される。 【0019】上記のゴム成分の材質は特に限定されないが、ポリブタジエンが好ましい。また、イソプレンゴム、天然ゴムまたはスチレンブタジエンゴム等その他のゴムをブレンドすることもできる。 【0020】また、加硫開始剤としてジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物を加硫ゴム粉末のゴム成分100質量部に対し0.1〜3質量部、好ましくは0.5〜3質量部、より好ましくは0.5〜2.5質量部配合し得る。 【0021】また、比重調整のため金属酸化物等の無機充填剤や高比重金属等が配合され得る。 【0022】上述した材料をブレンドして加硫することによりMg加硫ゴム粉末を含む加硫ゴムが作製される。加硫は通常用いられる方法によって行なわれ、たとえば温度条件が130〜180℃の下で、10〜60分間加硫が行なわれ得る。 【0023】上述のようにして得られた粉砕前のMg加硫ゴムの曲げ剛性は1〜50MPaであり得る。好ましくは5〜45MPaである。この曲げ剛性が1MPaより小さいと曲げ剛性が小さすぎてゴルフボールの反発性および耐久性が悪化し、50MPaより大きいと曲げ剛性が大きすぎて打球感が悪化するためである。この曲げ剛性はMg加硫ゴムをシート状に成形してに測定され得る。 【0024】また、粉砕前のMg加硫ゴムの硬度はショアD硬度で15〜50、好ましくは15〜45、より好ましくは20〜45である。この硬度が15より小さいと粉砕後のMg加硫ゴム粉末が軟らかくなりすぎてゴルフボールの反発性が低下し、50より大きいと粉砕後のMg加硫ゴム粉末が硬くなりすぎてゴルフボールの打球感が悪化するためである。このMg加硫ゴムを粉砕して、Mg加硫ゴム粉末が得られる。 【0025】また、Mg加硫ゴム粉末の比重は1.1以上であり得る。好ましくは1.2〜1.5である。Mg加硫ゴム粉末の比重をコア比重よりも大きくすることによりゴルフボールの質量調整等のためにコアへ混合される充填材の量を減らすことができることから、コアのゴム分率が高くなりゴルフボールの反発性が向上し得るためである。ただし、Mg加硫ゴム粉末の比重が大きくなりすぎると加硫ゴム粉末へ混合される充填材の量が多くなってしまうため、Mg加硫ゴム粉末中のゴム分率が低くなりゴルフボールの耐久性が悪化し得る。 【0026】また、Mg加硫ゴム粉末を含む加硫ゴム粉末の粒子径は特に限定されるものではないが、0.5μm〜1.5mmであることが好ましい。0.5μmより小さいと加硫ゴム粉末としての機能を発揮し得ず、1.5mmより大きいと加硫ゴム粉末の粒子が大きすぎてコア自体がもろくなり耐久性が悪化するためである。 【0027】<コア>上述のMg加硫ゴム粉末と基材ゴム等とをブレンドさせて加硫成形することによりコアが得られる。 【0028】本発明のMg加硫ゴム粉末はコアの基材ゴム100質量部に対して1〜15質量部がコアに混合され得る。混合されるMg加硫ゴム粉末の質量部が少ないとMg加硫ゴム粉末を加えたことによる耐久性、反発性の向上およびソフトな打球感等の効果を得ることができない。よって、より好ましくは2質量部以上、特に5質量部以上がよい。また、混合されるMg加硫ゴム粉末の質量部が多いとコアが軟らかくなりすぎてゴルフボールの反発性および耐久性が低下する。よって、より好ましくは10質量部以下である。これらMg加硫ゴム粉末の質量部の上限および下限は、求められるゴルフボールの性能ごとにいずれの組み合わせでも規定されるものである。 【0029】また、Mg加硫ゴム粉末に加えて他の不飽和カルボン酸金属塩で架橋された加硫ゴム粉末もコアに混合され得る。たとえば、コアの基材ゴム100質量部に対して、Zn加硫ゴム粉末を0〜50質量部、好ましくは0〜40質量部、より好ましくは0〜30質量部をコアに混合することができる。この場合にはこれら加硫ゴム粉末全体の混合量をコアの基材ゴム100質量部に対して35質量部より少なくすることが好ましい。加硫ゴム粉末全体の混合量が35質量部よりも多くなるとコアに混合される加硫ゴム粉末の量が多くなりすぎてコアがもろくなるため、ゴルフボールの反発性および耐久性が悪化するためである。 【0030】また、コアの作製に用いられる架橋剤の材質は特に限定されないが、不飽和カルボン酸またはその金属塩が好ましい。たとえば、メタクリル酸亜鉛またはアクリル酸亜鉛等の不飽和カルボン酸亜鉛塩が好適である。 【0031】また、コアの作製に用いられる架橋剤は上記不飽和カルボン酸亜鉛塩のみを使用することもでき、不飽和カルボン酸亜鉛塩と不飽和カルボン酸亜鉛塩以外の不飽和カルボン酸金属塩との併用もし得る。不飽和カルボン酸亜鉛塩と不飽和カルボン酸亜鉛塩以外の不飽和カルボン酸金属塩との併用をする場合、その配合比率である不飽和カルボン酸亜鉛塩量/不飽和カルボン酸金属塩量は質量で0.5以上がよい。好ましくは0.7以上であり、より好ましくは0.9以上である。不飽和カルボン酸亜鉛塩の配合量が少なくなりすぎると反発性が低下するためである。また、不飽和カルボン酸と酸化亜鉛を別々に配合して、ゴム組成物中で不飽和カルボン酸亜鉛塩とすることもできる。 【0032】また、架橋剤の配合量はコアの基材ゴム100質量部に対し15〜40質量部である。好ましくは20〜40質量部であり、より好ましくは20〜35質量部である。配合量が15質量部より少ないとコアの架橋が少なくなりすぎてコアが軟らかくなりゴルフボールの反発性および耐久性が低下し、40質量部より多いと基材ゴムと架橋しすぎてコアが硬くなりゴルフボールの打球感が悪化するためである。ここで、不飽和カルボン酸はアクリル酸またはメタクリル酸が好適に使用される。 【0033】コアの基材ゴムの材質は特に限定されないが、ポリブタジエンが好ましい。また、イソプレンゴム、天然ゴムまたはスチレンブタジエンゴム等その他のゴムをブレンドすることもできる。 【0034】また、コア作製時には加硫開始剤としてジクミルパーオキサイド等の有機過酸化物をコアの基材ゴム100質量部に対して0.1〜3質量部、好ましくは0.5〜3質量部、より好ましくは0.5〜2.5質量部配合し得る。 【0035】また、上記コアにはゴルフボールの質量調整のため金属酸化物等の無機充填剤や高比重金属等を配合し得る。 【0036】なお、コアの直径は15〜42mm、さらに好ましくは20〜41mm、特に25〜40mmがよく、最も好ましくは35〜39mmがよい。直径が小さくなりすぎると反発性が低下し、直径が大きくなりすぎるとカバーの厚さが薄くなってカバーの耐久性が低下したりするためである。 【0037】また、コアを作製するための加硫は通常用いられる方法によって行なわれ、たとえば温度条件が130〜180℃の下で10〜60分間加硫が行なわれる。 【0038】このコアに初期荷重98Nを負荷した状態から終荷重1274Nを負荷したときのコアの圧縮変形量は2.0〜7.0mmである。好ましくは2.2〜6.5mmであり、より好ましくは2.5〜6.0mmである。コアの変形量が2.0mmより小さいとコアが硬くなりすぎてゴルフボールの打球感が悪化し、7.0mmより大きいとコアが軟らかくなりすぎてゴルフボールの反発性および耐久性が悪化し得るためである。 【0039】<カバー>上述のようにして得られたコアにはカバーが被覆される。 【0040】このカバーは1層または2層以上であって、その材質は特に限定されず従来同様の各種のものが用いられ、たとえば、熱可塑性樹脂、特にアイオノマー樹脂、ポリエステル、ポリウレタン、ポリオレフィンまたはポリスチレン系の熱可塑性樹脂を1種または2種以上混合した樹脂組成物を基材樹脂とし得る。また、これらの樹脂には無機充填剤、顔料等が適度に配合され得る。 【0041】また、カバーの被覆は通常用いられる方法によって被覆され得る。その後、本発明のゴルフボールは美観を高め、商品価値を上げるために、ペイント仕上げ、マーキングスタンプ等を施されて市場に投入され得る。 【0042】 【実施例】本発明を実施例を挙げてさらに具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。 【0043】(1) 加硫ゴム粉末の作製表1に示した配合の加硫ゴム粉末用ゴム組成物を混練し、160℃×30分間の条件で加硫することにより加硫ゴムを得た。この加硫ゴムを粉砕機によって粉砕することにより加硫ゴム粉末を得た。表1中の各成分の配合量は質量部によるものである。粉砕前の加硫ゴム粉末のショアD硬度、曲げ剛性、比重および加硫ゴム粉末の粒子径を同表中に示す。ショアD硬度は、粉砕前の加硫ゴムを用いてスラブを作製し、ASTMD−2240−68に規定されるスプリング式硬度計ショアD型を用いて測定した。また、曲げ剛性は粉砕前の加硫ゴムを用いて作製した厚さ2mmの熱プレス成型シートを23℃で2週間保管後、JIS−K7106に準じて測定した。なお、粒子径についてはふるいを用いて選別し、直径0.9mmとした。 【0044】その結果、Mg加硫ゴム粉末はZn加硫ゴム粉末より粉砕前の加硫ゴムのショアD硬度、曲げ剛性とも数値が低く、その材質が軟らかくなるという結果が得られた。 【0045】 【表1】
【0046】(注1)JSR(株)製のハイシス−ポリブタジエンゴム(2) コアの作製表1の加硫ゴム粉末を用いて、表2、表3および表4に示した配合のコア用ゴム組成物を混練し、金型内で155℃×30分間の条件で加熱プレスすることにより球状のコアを得た。表2、表3および表4中の各成分の配合量は質量部によるものである。また、硫酸バリウムはゴルフボールの質量が45.4gとなるように適量配合した。 【0047】 【表2】
【0048】 【表3】
【0049】 【表4】
【0050】(3) カバー用組成物の調製表5に示すカバー用配合材料を二軸混練押出し機によりミキシングし、ペレット状のカバー用組成物を得た。表5中の各成分の配合量は質量部によるものである。得られたカバー用組成物のショアD硬度を同表中に示す。ショアD硬度はASTMD−2240−68に準じて測定され、カバー用組成物から作製された厚さ約2mmの熱プレス成型シートを23℃で2週間保管後、スプリング式硬度計ショアD型を用いて、そのシートを3枚以上重ねて測定した。 【0051】 【表5】
【0052】(注2)三井デュポン(株)製のナトリウムイオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂(注3)三井デュポン(株)製の亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸共重合体アイオノマー樹脂(注4)三井デュポン(株)製の亜鉛イオン中和エチレン−メタクリル酸−アクリル酸エステル三元共重合体アイオノマー樹脂(4) 実施例および比較例のゴルフボールの作製得られたカバー用組成物をインジェクション成型機によりコアが設置されている金型に注入しカバーを1層または2層に形成した後、表面をペイントすることによって質量45.4gの実施例および比較例のゴルフボールが得られた。 【0053】(5) 試験方法得られたゴルフボールの反発係数、耐久性、打撃時の衝撃フィーリングおよび打撃時の反発フィーリングを次の方法で評価し、その結果を以下の表6(実施例1〜2、比較例1〜2)、表7(実施例3〜5、比較例3〜4)、表8(実施例6〜8)および表9(実施例9〜11)に示す。 【0054】(i)反発係数ゴルフボールに200gのアルミニウム製円筒物を40m/秒の速度で衝突させ、衝突後の円筒物およびゴルフボールの速度を測定し、それぞれの衝突前後の速度および重量から算出した。測定は各ゴルフボールについて12個ずつ行ない、その平均を算出して実施例および比較例のゴルフボールの値とした。尚、この値は比較例1のゴルフボールの反発係数の値を1としたときの値で示されており、この数値が大きいほど反発性に優れていることを示す。 【0055】(ii)耐久性ツルーテンパー社製のスイングロボットにメタルヘッド製ウッド1番クラブ(ドライバー)を取り付けて、ヘッドスピードを45m/秒に設定して各ゴルフボールを打撃し、衝突板に衝突させて評価した。評価基準はゴルフボールが壊れるまでの打撃回数を測定し、比較例1を100として指数化した。指数が大きいほどゴルフボールの耐久性が優れていることを示す。 【0056】(iii)打撃時の衝撃フィーリングおよび打撃時の反発フィーリング10人のゴルファーによるウッド1番クラブ(ドライバー)で実打テストを行ない打撃時の衝撃フィーリングおよび打撃時の反発フィーリングが良好であると答えたゴルファーの人数により評価した。ここで、打撃時の衝撃フィーリングとはゴルファーがゴルフボールを打撃したときに感じる衝撃感のことで、ゴルファーが受けた衝撃感がソフトであれば良好であり、衝撃感がハードであれば良好ではないとした。また、打撃時の反発フィーリングとはゴルファーがゴルフボールを打撃したときに感じるゴルフボールの弾力感のことで、ゴルファーが弾力感を十分に感じたときは良好であり、十分に感じなかったときは良好でないとした。 【0057】判定基準◎…8人以上が良好であると答えた。 【0058】 ○…6人以上が良好であると答えた。 △…4人以上が良好であると答えた。 【0059】 ×…3人以上が良好であると答えた。 【0060】 【表6】
【0061】 【表7】
【0062】 【表8】
【0063】 【表9】
【0064】(6) 試験結果(i)1層のカバーでコアが被覆されたゴルフボール(実施例1〜2および6〜8、比較例1〜2)の場合実施例1のゴルフボールはMg加硫ゴム粉末が混合されているので、加硫ゴム粉末が混合されていない比較例1のゴルフボールよりも反発性、耐久性および打撃時の反発フィーリングの点で優れている結果となった。また、実施例1のゴルフボールは、Zn加硫ゴム粉末が混合されている実施例2のゴルフボールよりも打撃時の衝撃フィーリングが優れている結果となった。 【0065】また、実施例2のゴルフボールはMg加硫ゴム粉末およびZn加硫ゴム粉末が混合されているので、加硫ゴム粉末が混合されていない比較例1のゴルフボールよりも反発性、耐久性および打撃時の反発フィーリングが優れている結果となった。また、実施例2のゴルフボールには比較例2のゴルフボールと同量の加硫ゴム粉末が混合されているが、実施例2のゴルフボールに混合された加硫ゴム粉末はMg加流ゴム粉末10質量部、Zn加硫ゴム粉末5質量部であるのに対し、比較例2のゴルフボールに混合された加硫ゴム粉末はZn加硫ゴム粉末15質量部であるため、実施例2のゴルフボールは、比較例2のゴルフボールと比べ反発性および耐久性は変わらないが、打撃時の衝撃フィーリングが顕著に優れている結果となった。 【0066】実施例6、7、8は、実施例1と同様Mg加硫ゴム粉末が混合されているが、該Mg加硫ゴム粉末の配合量が異なっている。Mg加硫ゴム粉末の配合量が1.0質量部である実施例6は、同配合量が2.0質量部である実施例8より若干耐久性が悪くなっている。 【0067】(ii)2層のカバーでコアが被覆されたゴルフボール(実施例3〜5および9〜11、比較例3〜4)の場合実施例3のゴルフボールには比較例3のゴルフボールと同量の加硫ゴム粉末が混合されているが、実施例3のゴルフボールに混合された加硫ゴム粉末はMg加流ゴム粉末であるのに対し、比較例3のゴルフボールに混合された加硫ゴム粉末はZn加硫ゴム粉末であるため、実施例3のゴルフボールは、比較例3のゴルフボールと比べ反発性、耐久性および打撃時の反発フィーリングが優れている結果となった。 【0068】また、実施例4および5のゴルフボールに混合されている加硫ゴム粉末の量は10質量部であるが、比較例4のゴルフボールに混合されている加硫ゴム粉末の量は25質量部であるため、実施例4および5のゴルフボールは比較例4のゴルフボールと比べて耐久性が顕著に優れている結果となった。 【0069】実施例9、10、11は、実施例3と同様Mg加硫ゴム粉末が混合されているが、該Mg加硫ゴム粉末の配合量が異なっている。Mg加硫ゴム粉末の配合量が1.0質量部である実施例9は、同配合量が2.0質量部である実施例11より若干耐久性が悪くなっている。 【0070】 【発明の効果】上述のように本発明では、耐久性および反発性を損なうことなく、打球感を向上させたゴルフボールを提供し得る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000183233 【氏名又は名称】住友ゴム工業株式会社 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区脇浜町3丁目6番9号
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| 【出願日】 |
平成13年9月13日(2001.9.13) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100064746 【弁理士】 【氏名又は名称】深見 久郎 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−79765(P2003−79765A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−277841(P2001−277841) |
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