| 【発明の名称】 |
運動機器 |
| 【発明者】 |
【氏名】梅田 昌弘 【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究所内
【氏名】宮田 喜一郎 【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究所内
【氏名】吉村 学 【住所又は居所】京都府京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地 株式会社オムロンライフサイエンス研究所内
|
| 【要約】 |
【課題】歩行により近似する運動を実現でき、大きな設置スペースを必要としない運動機器を提供する。
【解決手段】ハンドル部4の下方に揺動可能に連結された上ペダルポスト51,下ペダルポスト52の下端にペダル53が支持される。ハンドル部4と上ペダルポスト51との間には上負荷機構54が、上ペダルポスト51としたペダルポスト52との間には下負荷機構55が各々連結され、ペダルポスト51,52の揺動に対する負荷を与える。前方に開放されたハンドル部4の間に体を置き、ペダル52に足を載せて運動を行う。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 使用者の足を保持する足保持部と、足保持部を支持する足保持部支持機構と、足保持部支持機構を支持する足保持部支持機構支持手段と、を有し、前記足保持部支持機構は前記足保持部支持機構支持手段に吊設されるとともに、前記足保持部支持機構支持手段に対して揺動可能に軸支される第1の足保持部支持手段と、前記足保持部を支持し、かつ、第1の足保持部支持手段に対して揺動可能に軸支される第2の足保持部支持手段と、を含む運動機器。 【請求項2】 前記第1の足保持部支持手段に対する前記第2の足保持部支持手段の揺動範囲を規制する規制手段を含む請求項1に記載の運動機器。 【請求項3】 前記規制手段は、前記第1の足保持部支持手段に対する前記第2の足保持部支持手段の揺動範囲の所定位置に突出し、前記所定位置まで揺動した前記第2の足保持部支持手段が当接する部材を含む請求項2に記載の運動機器。 【請求項4】 前記足保持部支持機構の動作に負荷を与える負荷手段を含む請求項1乃至3のいずれかに記載の運動機器。 【請求項5】 前記負荷手段は、前記足保持部支持機構支持手段に対する前記第1の足保持部支持手段の揺動に負荷を与える第1の負荷手段を含む請求項4に記載の運動機器。 【請求項6】 前記負荷手段は、前記第2の足保持部支持手段に対する前記第1の足保持部支持手段の揺動に負荷を与える第2の負荷手段を含む請求項4又は5に記載の運動機器。 【請求項7】 前記負荷手段は、流体圧シリンダを含む請求項4乃至6のいずれかに記載の運動機器。 【請求項8】 前記負荷手段は、バネを含む請求項4乃至7のいずれかに記載の運動機器。 【請求項9】 使用者が身体を保持するための身体保持手段を備え、前記第1の足保持部支持手段は、足保持機構支持手段に対して、前記身体保持手段に保持された使用者の身体の股関節近傍の位置において揺動可能に支持される請求項1乃至8のいずれかに記載の運動機器。 【請求項10】 前記第2の足保持部支持手段は、前記第1の足保持部支持手段に対して、前記身体保持手段に保持された使用者の身体の膝関節近傍の位置において揺動可能に支持される請求項1乃至9のいずれかに記載の運動機器。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ペダルを移動させて運動する運動機器に関し、特に、そのペダルの移動機構に関する。 【0002】 【従来の技術】(第1の従来技術)従来、このような運動機器としては、図7に示すように踏み込み運動を目的とする、いわゆるステッパ100がある。 【0003】ステッパ100は、主として、ハンドル101,ハンドルポスト102,フロントベース103,リアベース104及びペダル105を備える。ステッパ100では、ペダル105は前方に設けられた軸を中心として揺動可能に支持されている。ペダル105の下部には、油圧式等のシリンダ106からなる負荷装置が設けられている。使用者は、フロントベース103に立設されたハンドルポスト102に支持されるハンドル101を握り、左右交互に昇降するペダル105の上に足を載せ、踏み込み運動を行う。 【0004】(第2の従来技術)また、従来の運動機器としては、図8に示すような運動機器200もあった。 【0005】U字形の2つのフレーム202,203が互いに開口側の端部を中心として回動するように組み付けられ、回動部が上方となるように逆V字形に設置されている。回動部間には上方に延びる逆V字形のハンド201が架設されている。また、それぞれの回動部には鉛直下方に延びる棒状のペダルポスト204が揺動可能に設けられており、ペダルポスト204の下部には、ペダル205が1つずつ取り付けられている。ここでは、ペダルポスト204は回動部を中心として前後に円弧運動を行う。使用者は、両足をそれぞれペダル205に載せ、左右の足を交互に振りだし、交互に振り下ろすことにより、円弧状の軌跡を描きながら、歩行に模した運動を行う。 【0006】(第3の従来技術)また、従来の運動機器としては、図9に示すようなものがあった。 【0007】運動機器300では、ベース302の前方に立設されたハンドルポスト303の下部の両側方に棒状のハンドル301が揺動自在に軸支されている。ハンドルポスト303の下端にはペダル304を支持するペダル支持部材305の前端部が揺動自在に連結されている。ペダル支持部部材305の後方には楕円運動機構部306が設けられている。楕円運動機構部306には、べダル304に作用する下方への踏み込み運動を、ベースフレーム302後方に設けられた軸に対するペダル支持部材305の楕円運動に変換する機構が収容されている。 【0008】使用者は、ペダル304に両足を載せ、ハンドル301を握り、左右のハンドルを交互に前後させるのと合わせてペダル304を交互に踏みこむことにより、ペダル304を楕円運動させる。 【0009】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、第1の従来技術に係る運動機器100において擬似的に実現される運動は階段昇降運動や踏み込み運動である。 【0010】踏み込み運動では1回の運動量は大きいが、体幹を上下させる方向である鉛直方向のみに運動が規制されてしまうため、膝や腰に重力による圧縮力が作用する。このため、長時間に亘る過度の使用は、膝や関節に負担を生じやすかった。 【0011】また、第1の従来技術に係る運動機器を含めて、一般的な運動機器を用いた運動において活動する主な脚部の筋は、関節を曲げる筋である屈筋と関節を伸ばす筋である伸筋に大別される。この点で、ヒトの歩行のように脚が前後へのストロークを有し、かつ遊脚を形成するために関節の曲げ伸ばしを行う運動は、屈筋と伸筋が交互にバランス良く使われる総合的な運動であるが、上述の踏み込み運動や階段昇降運動は膝関節伸筋群に活動が集中するため、偏った疲労が蓄積しやすく、長時間の運動には適していなかった。 【0012】また、第2の従来技術に係る運動機器を用いた運動も、膝関節の屈伸が行われず、脚を前後に振る動作のみであり、臀部の筋に活動が集中してしまうため、総合的な運動とは言えないものであった。 【0013】第3の従来技術に係る運動機器では、ヒトの歩行に比較的近い運動を実現できるものの、ペダル304を楕円運動させるために大型の機構を必要とし、設置に広い面積が必要であった。 【0014】本発明は、かかる従来技術の課題を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、歩行により近似する運動を実現でき、大きな設置スペースを必要としない運動機器を提供することにある。 【0015】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明は、使用者の足を保持する足保持部と、足保持部を支持する足保持部支持機構と、足保持部支持機構を支持する足保持部支持機構支持手段と、を有し、前記足保持部支持機構は前記足保持部支持機構支持手段に吊設されるとともに、前記足保持部支持機構支持手段に対して揺動可能に軸支される第1の足保持部支持手段と、前記足保持部を支持し、かつ、第1の足保持部支持手段に対して揺動可能に軸支される第2の足保持部支持手段と、を含む運動機器である。 【0016】このようにすれば、連結された第1の足保持部支持手段と第2の足保持部支持手段が人の脚の骨格に類似する構造を有し、これを足保持部支持手段支持機構に吊設することにより、股関節を介して骨盤に連結される人の脚と同様の支持構造を有するので、歩行に類似するバランスの良い運動を実現することができ、第1及び第2の足保持部支持手段が上下方向に配置されるので大きな設置スペースを必要としない。 【0017】前記第1の足保持部支持手段に対する前記第2の足保持部支持手段の揺動範囲を規制する規制手段を含むことが好適である。 【0018】このような規制手段を設けることによって使用時の可動範囲を適切な範囲とすることができ、使用者に無理な力が加わることがない。 【0019】前記規制手段は、前記第1の足保持部支持手段に対する前記第2の足保持部支持手段の揺動範囲の所定位置に突出し、前記所定位置まで揺動した前記第2の足保持部支持手段が当接する部材を含むことが好適である。 【0020】前記足保持部支持機構の動作に負荷を与える負荷手段を含むことが好適である。 【0021】このような負荷手段を用いることにより、運動に使用される筋肉に歩行時と同様な負荷を与えることができ、歩行と同様なバランス良く筋肉を鍛えることができる。 【0022】前記負荷手段は、前記足保持部支持機構支持手段に対する前記第1の足保持部支持手段の揺動に負荷を与える第1の負荷手段を含むことが好適である。 【0023】前記負荷手段は、前記第2の足保持部支持手段に対する前記第1の足保持部支持手段の揺動に負荷を与える第2の負荷手段を含むことが好適である。 【0024】前記負荷手段は、流体圧シリンダを含むことが好適である。 【0025】流体圧シリンダには、空気圧シリンダ,油圧シリンダ等が含まれる。 【0026】前記負荷手段は、バネを含むことが好適である。 【0027】使用者が身体を保持するための身体保持手段を備え、前記第1の足保持部支持手段は、足保持機構支持手段に対して、前記身体保持手段に保持された使用者の身体の股関節近傍の位置において揺動可能に支持されることが好適である。 【0028】前記第2の足保持部支持手段は、前記第1の足保持部支持手段に対して、前記身体保持手段に保持された使用者の身体の膝関節近傍の位置において揺動可能に支持されることが好適である。 【0029】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。 【0030】図1は本発明の実施形態に係る運動機器1の全体斜視図であり、図2は運動機器1の分解斜視図である。また、図3は運動機器1の背面側からの斜視図、図4は運動機器1の正面図である。 【0031】運動機器1は、主として、載置面上に運動機器1を支持するベース部2、ベース部から立設されたセンターポスト3、センターポスト3の上端に取り付けられたハンドル部(足保持部支持機構支持手段,身体保持手段)4、ハンドル部4に支持される可動部(足保持部支持機構)5を備える。 【0032】ベース部2は、運動機器1の中心線に沿って長手方向に延びる棒状のセンターベース21と、センターベース21の両端部にセンターベース部の長手方向に直交して配置される円柱状の2つのリアベース22,23を有する。 【0033】センターポスト3は、リアベース22の中央部から立設され、センターベース21の上方にフロントベース23側へ屈曲するように延びている。また、センターポスト3の下部とリアベース22及びセンターベース21との間には補強部材31,32,33が設けられている。センターポスト3をフロントベース23に対して、可動なピン等を用いて折り畳み可能な構成とすることもできる。 【0034】ハンドル部4は、略コの字形に屈曲された円筒状の部材からなる。ハンドル部4の基部41は、センターベース21に直交する方向に配置され、中央でセンターポスト3に支持されている。また、基部41の両端は屈曲されて、センターベース21と略平行な方向に延びるグリップ支持部42,43を形成し、さらに、グリップ支持部42,43の端部が斜め上方に屈曲され使用者が握るグリップ44,45を形成する。 【0035】可動部5は、ハンドル部4のグリップ支持部42,43に連結される(グリップ支持部42,43にそれぞれ取付けられる可動部5の部材は左右で同じ構成を有するので、以下の説明では左右で同様の構成を有する部材を同じ参照番号によって示す。左右の部材を区別する場合には、グリップ支持部42に支持される右側の部材は参照番号にLを付し、グリップ支持部43に支持される左側の部材は参照番号にRを付す。)。可動部5は、主として、上ペダルポスト(第1の足保持部支持手段)51,下ペダルポスト(第2の足保持部保持手段)52,ペダル(足保持部)53,上負荷機構(第1の負荷手段)54,下負荷機構(第2の負荷手段)55から構成される。 【0036】上ペダルポスト51は棒状部材からなり、一方の端部にはネジ孔511aが開設されグリップ支持部42に回動可能に支持される取付部511が設けられ、他方の端部には下ペダルポスト52の端部を回動可能に支持する支持部512が設けられている。取付部511のネジ孔511aにはグリップ支持部42に設けられた孔を貫通したネジ513が挿通され、ネジ孔511aを貫通したネジ513の端部にナット514を螺合させることによって、上ペダルポスト51がグリップ支持部42に回動可能に連結される。 【0037】下ペダルポスト52の一方の端部はネジ孔521aが開設され、上ペダルポスト51に取り付けられる取付部521をなす。対向する二つの板状部材からなる支持部512の間に取付部521を配置し、支持部512に開設されたネジ孔512aと取付部521のネジ孔521aとにネジ522を挿通し、端部にナット523を螺合させることにより、下ペダルポスト52を上ペダルポスト51に対して回動可能に連結する。上ペダルポスト51の支持部512側の端部には、支持部512に挟まれて回動する下ペダルポスト52が所定の回動位置で当接し、さらなる回動を規制するストップ機構部(規制手段)515が形成されている。ストップ機構部515は、使用時に下ペダルポスト52の使用者の前方側への回動を規制するように、支持部512に隣接する位置に支持部512に沿うように突出する板状部材によって構成される。下ペダルポスト52の他方の端部にはペダル53が取り付けられる。下ペダルポスト52の他方の端部には、ペダル支持部材524を取り付けるためのネジ525が挿通されるネジ孔526が開設されている。ペダル支持部材524は円柱状の部材5241の周面に板状の部材5242を接合した構造を有し、円柱状の部材5241に固定用のネジ525が螺合し、板状の部材5242にペダル53が取り付けられる。ペダル支持部材524は下ペダルポスト52の端部に一体に形成するようにしてもよい。 【0038】ペダル53は、略矩形の板状部材からなり、長手方向の一方の縁部を階段状に突出形成して使用者の足の前後方向の移動を規制するストッパ部531と、側部間に架け渡され使用者の足をペダルに固定するためのベルト532とが設けられている。ペダル53の底面がペダル支持部材524の板状部材5242にネジ533,534によって固定される。 【0039】上述にように回動可能に組み付けられる可動部5の各部材に、さらに運動の負荷を付与するための機構が設けられている。 【0040】ハンドル部4と上ペダルポスト51とに連結される負荷機構54は、空気圧シリンダ541とコイルバネ542とからなる。空気圧シリンダ541は円筒状のシリンダ部541aとシリンダ部541a内部を往復動するピストン(不図示)に連結されたロッド部541bとを備える。シリンダ部541aの端部にはハンドル部4への取付部5411が設けられ、ロッド部541bの端部には上ペダルポスト51への取付部5412が設けられている。シリンダ部の取付部5411及びロッド部の取付部5412には、シリンダ部541a及びロッド部541bの外周に巻装されるコイルバネ542を支持するフランジ状の支持部が形成されている。シリンダ部541aの取付部5411は、ハンドル部4のグリップ支持部42,43にネジ543により回動可能に取り付けられる。空気圧シリンダ541のハンドル部4への取付部位は、上ハンドルポスト51よりも使用者に対して前方側で、グリップ44,45の基端部近傍に位置する。ロッド部541bの取付部5412にはネジ孔5412aが開設されており、対応する上ペダルポスト51の前面には、互いに対向する2つの板状部材からなる負荷装置取付部516が突出形成されている。負荷装置取付部516にも同様にネジ孔516aが開設されており、ロッド部541bの取付部5412を負荷装置取付部516の板状部材の間に配置し、ネジ孔516a及びネジ孔5412aとにネジ517aを挿通し、ナット517bを螺合させることにより、回動可能に取り付ける。 【0041】上ペダルポスト51と下ペダルポスト52とに連結される負荷機構55は、空気圧シリンダ551とコイルバネ552とからなる。空気圧シリンダ551は円筒状のシリンダ部551aとシリンダ部551a内部を往復動するピストン(不図示)に連結されたロッド部551bとを備える。シリンダ部551aの端部には上ペダルポスト51への取付部5511が設けられ、ロッド部551bの端部には下ペダルポスト52への取付部5512が設けられている。シリンダ部の取付部5511及びロッド部の取付部5512には、シリンダ部551a及びロッド部551bの外周に巻装されるコイルバネ552を支持するフランジ状の支持部が形成されている。シリンダ部55aの取付部5511には、ネジ孔5511aが開設されており、対応する上ペダルポストの後面には、互いに対応する2つの板状部材からなる負荷装置取付部518が突出形成されている。負荷装置取付部518にも同様にネジ孔518aが開設されており、シリンダ部551aの取付部5511を負荷装置取付部518の板状部材の間に配置し、ネジ孔518a及びネジ孔5511aとにネジ519aを挿通し、ナット519bを螺合させることにより、回動可能に取り付ける。ロッド部551bの取付部5512にはネジ孔5512aが開設されており、対応する下ペダルポスト52の後面には、互いに対向する2つの板状部材からなる負荷装置取付部527が突出形成されている。負荷装置取付部527にも同様にネジ孔527aが開設されており、ロッド部551bの取付部5512を負荷装置取付部527の板状部材の間に配置し、ネジ孔527a及びネジ孔5512aとにネジ5281を挿通し、ナット5282を螺合させることにより、空気圧シリンダ551が下ペダルポスト52に対して回動可能に取り付けられる。 【0042】(運動機器の使用方法)本発明の実施形態に係る運動機器1の使用方法について説明する。 【0043】ハンドル部4は運動機器の前側が開放されており、後側でセンターポスト3に支持されるように構成されている。従って、使用時には、使用者は開放された前方から身体をグリップ部44,45間に形成される空間に移動させる。 【0044】使用者は、グリップ部44,45を握り、左右のペダル53L,53Rの後側から足を挿入し、前端部をストッパ部531L,531Rに突き当てるとともに、足の甲を上部からベルト532L,532Rで固定する。このとき、左右の可動部5L,5Rは独立して動作するので、左右いずれの足から装着してもよい。 【0045】ペダル53L,53Rに足を固定した使用者は、左右の足を交互に、前方へ振り出し、後方へ引き戻し、さらに後方へ蹴り出す、通常の歩行と同様の運動を行う。 【0046】ここで、空気圧シリンダ541L,541R,コイルバネ542L,542R及び空気圧シリンダ551L,551R,コイルバネ552L,552Rによって与えられる負荷について説明する。空気圧シリンダ541L,コイルバネ542L,及び空気圧シリンダ551L,コイルバネ552Lは、図3に示すように上ペダルポスト51Lが若干前方に持ち上げられ、下ペダルポスト52Lが上ペダルポスト51Lに対して後方に屈曲した状態で、それぞれ釣り合った中立状態となるように設定されている。中立状態から上ペダルポスト51Lを後方に引き戻すときには、空気圧シリンダ541L及びコイルバネ542Lが伸長されることによって生じる空気圧シリンダ541Lのピストン(不図示)を引き戻そうとする力及びコイルバネ542Lの縮もうとする力に抗して脚を運動させなければならないので、負荷が与えられる。また、中立状態から下ペダルポスト52Lを上ペダルポスト51Lに対して前方へ回動させる、すなわち、膝を伸ばすときには、空気圧シリンダ551L及びコイルバネ552Lが伸長されることによって生じる空気圧シリンダ551Lのピストン(不図示)を引き戻そうとする力及びコイルバネ552Lの縮もうとする力に抗して脚を運動させなければならないので、負荷が与えられる。 【0047】図6(a)は、運動機器1を使用する際の使用者の足の移動の軌跡を示す。上ペダルポスト51L,51Rはグリップ支持部42,43に対して回動可能に連結されているので、使用者の足の動きに合わせて、前後に揺動する。下ペダルポスト52L,52Rは、上ペダルポスト51L,51Rの下端部に回動可能に連結されるとともに、ストップ機構部515L,515Rによって回動範囲が規制されている。従って、使用者の足の動きに合わせて、上ペダルポスト51L,51Rと下ペダルポスト52L,52Rがほぼ一直線となる状態を前方の限界として、下ペダルポスト52L,52Rが上ペダルポスト51L,51Rに対して前後に揺動する。図6(b)は実際の歩行時の脚の動きを示す。6(b)に示すように、ヒトの歩行は、股関節を中心とする大腿部の揺動とともに、膝関節を中心とする下腿部の揺動とが複合された運動である。上述のように、運動機器1では、ハンドル部4に連結された上ペダルポスト51L,51Rが歩行時の大腿部の運動に追従して動作し、上ペダルポスト51L,51Rに連結された下ペダルポスト52L,52Rが歩行時の下腿部の運動に追従して動作する。このとき、図6(a)に示すように足の移動の軌跡は歩行に近似する楕円を描く。このように運動機器1では、ペダル53L,53Rが固定された下ペダルポスト52L,52Rが、上ペダルポスト51L,51Rに対して揺動可能に連結されているので、膝関節を有する脚と同様に、上下方向及び前後方向の運動を含む総合的な運動を実現することができる。すなわち、ペダルに運動機器1によって実現される運動は、上下(鉛直)方向のみならず前後方向の運動も含み、膝関節に過度の負担を与えることがない。また、歩行に近似する軌跡により、歩行のように脚の筋がバランス良く使われる総合的な運動が可能となる。 【0048】運動機器1では、ハンドル部4と上ペダルポスト51L,51Rとの連結部が使用者の股関節に、上ペダルポスト51L,51Rと下ペダルポスト52L,52Rとの連結部が使用者の膝関節に対応する位置に設けられていることが最も望ましい。従って、上ペダルポスト51L,51R及び下ペダルポスト52L,52Rの長さを調節できる機構を設け、使用者の体の大きさに応じて調節するようにしてもよい。 【0049】また、空気圧シリンダ54,56,コイルバネ55,57の負荷の与え方は、中立位置からの伸び方向で負荷が生じるように構成しているが、中立位置の設定を変更し、中立位置からの圧方向(縮み方向)へ作動させる際に負荷が生じるようにすることもできる。また、伸び方向及び圧方向の両方で負荷が生じるようにすることもできる。運動させたい筋の部位に応じて、これらの負荷装置の設定を変更するようにしてもよい。 【0050】また、本実施形態では、運動に対する負荷を空気圧シリンダとコイルバネとによって実現しているが、空気圧シリンダ又はコイルバネのいずれかのみによって負荷を与えるようにしてもよい。また、ペダルポストの回動部分に回動に対する抵抗を付与する機構によって運動に負荷を与えるようにすることもできる。 【0051】 【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれば、歩行により近似する運動を実現でき、大きな設置スペースを必要としない運動機器を提供することができる。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000002945 【氏名又は名称】オムロン株式会社 【住所又は居所】京都市下京区塩小路通堀川東入南不動堂町801番地
|
| 【出願日】 |
平成13年9月12日(2001.9.12) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085006 【弁理士】 【氏名又は名称】世良 和信 (外1名)
|
| 【公開番号】 |
特開2003−79762(P2003−79762A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月18日(2003.3.18) |
| 【出願番号】 |
特願2001−277166(P2001−277166) |
|