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【発明の名称】 スプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具
【発明者】 【氏名】水城 哲郎
【住所又は居所】佐賀県鳥栖市柚比町字梅坂1022−2 株式会社九電工内

【氏名】▲桑▼野 泰行
【住所又は居所】福岡県大野城市仲畑2丁目14−17 株式会社永木精機九州工場内

【氏名】坪岡 光司
【住所又は居所】大阪府大東市太子田3丁目4番31号 株式会社永木精機内

【要約】 【課題】縦方向の連続した遠隔操作で、容易かつ確実に保護キャップをスプリンクラーヘッドから取外すことのできるスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具を提供する。

【解決手段】消火用のスプリンクラーヘッド9に装着された保護キャップ10を取外すためのスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具1であって、保護キャップ10を押圧する押圧体2と、押圧体2をばね部材(付勢手段)2aにより上方に付勢する工具基体3と、押圧体2の押圧動作に連動して、保護キャップ10の環状溝(係合部)10aに爪部4aが係合するように工具基体3に取付けたロック爪4とを備え、工具基体3の下方に、長さ調節可能な操作棒7を着脱可能に取付けた構成とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 消火用のスプリンクラーヘッドに装着された保護キャップを取外すためのスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具であって、前記保護キャップを押圧する押圧体と、この押圧体を付勢手段により上方に付勢する工具基体と、押圧体の押圧動作に連動して、保護キャップの係合部に爪部が係合するように前記工具基体に取付けたロック爪とを備え、工具基体の下方には、長さ調節可能な操作棒が着脱可能に取付けられていることを特徴とするスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具。
【請求項2】 工具基体は押圧体を保持する保持用凹部を有し、ロック爪の爪部は、周方向に等間隔に配されて前記保持用凹部内に突出する複数のもの、あるいは互いが向き合うように突出する一対のものとし、押圧体の押圧動作に連動して保持凹部内に進入した保護キャップの係合部に係合する構成とした請求項1記載のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具。
【請求項3】 操作棒の下端には、操作棒を床面上に起立した状態を維持させる折り畳み可能なペダルが設けられている請求項1または2に記載のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、消火用のスプリンクラーヘッドに装着された保護キャップを取外すためのスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】消火用のスプリンクラーヘッドには、その先端にある感熱分解部を外部からの衝撃から保護するために、その製造後に全体を覆う保護キャップが装着されている。この保護キャップの取外しは、スプリンクラーヘッドを天井内の配管に接続した後、天井板の施工工事後に行われる。
【0003】保護キャップの取外しを、作業者が脚立や足場を使って素手で行う場合には、手間やコストがかかるという問題がある上、天井内へ埋め込んだフラッシュ型スプリンクラーヘッドに取付けた保護キャップでは、天井板からの露出が少ないので、取外し作業が非常に困難であった。
【0004】そこで従来より、登録実用新案第3027985号公報や実公平4−15234号公報に示されるように、保護キャップを取外すことができる工具本体に、長尺な操作棒を取付けた保護キャップ取外し工具が用いられている。
【0005】この取外し工具aは、図5に示すように、保護キャップbの下部外周に設けられた環状溝cに係合する一対の挟持片dを有する工具本体eの下端面に、長尺な操作棒fが設けられている。この取外し工具aは、作業者が床面で操作棒fの下端部を持ち、その先端の工具本体eを側方から動かせて挟持片d、d間に保護キャップbを挟み込み、環状溝cに挟持片dを係合させた後、工具本体eを引き下げて保護キャップbを取外すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記従来の取外し工具aを用いてスプリンクラーヘッド保護キャップbを取外す場合、挟持片d間に保護キャップbを挟み込む横方向の動作と、挟み込まれた保護キャップbを引き下げる縦方向の動作とを連続して手元の遠隔操作で行う必要があるため、操作が容易でないという問題がある。
【0007】しかも、操作棒fをやや斜めにして前記挟み込む動作をした場合に、その斜め位置のままで引き下げると、保護キャップbが傾いてしまい外れにくくなるおそれがある。
【0008】そこで本発明は、縦方向の連続した遠隔操作で、容易かつ確実に保護キャップをスプリンクラーヘッドから取外すことのできるスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成するため、消火用のスプリンクラーヘッドに装着された保護キャップを取外すためのスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具であって、前記保護キャップを押圧する押圧体と、この押圧体を付勢手段により上方に付勢する工具基体と、押圧体の押圧動作に連動して、保護キャップの係合部に爪部が係合するように前記工具基体に取付けたロック爪とを備え、工具基体の下方には、長さ調節可能な操作棒が着脱可能に取付けられていることを特徴とするものである。
【0010】本発明によれば、操作棒をスプリンクラーヘッドの真下に位置させて工具基体を押し上げると、押圧体が付勢手段の付勢力に抗して保護キャップを押圧するのに伴って、保護キャップの係合部にロック爪の爪部が係合して保護キャップを挟持する。このロック爪による挟持状態で工具基体を引き下げることにより、保護キャップをスプリンクラーヘッドから取外すことができる。このときの保護キャップの挟持動作は、保護キャップを押圧する縦方向の動作に連動して自動的に行われるので、手元がぶれにくく、操作棒を用いた遠隔操作であっても、極めて容易に保護キャップの取外し作業を行うことができる。しかも、従来例のように操作棒を斜めにして保護キャップの係合部に挟持片(本発明ではロック爪)を側方から係合させる横方向の動作が不要であるので、保護キャップを傾かせるおそれがなく、確実に保護キャップを挟持して取外すことができる。
【0011】また、上記工具基体の動作は、長さ調節可能な操作棒による遠隔操作によって行われるので、天井板からの露出が少ないフラッシュ型スプリンクラーヘッドに取付けられた保護キャップであっても、脚立や足場を用いずに容易に取外すことができることは勿論である。さらに、その操作棒が工具基体に対し着脱可能に取付けられているので、分解すれば持ち運びに便利である。また例えば、スプリンクラーヘッドの他の付属品であるシーリングプレートの取付工具と交換することによって、1本の操作棒を兼用することができるので持ち運びが楽になり、より作業労力を低減できる。
【0012】上記発明において、工具基体は押圧体を保持する保持用凹部を有し、ロック爪の爪部は、周方向に等間隔に配されて前記保持用凹部内に突出する複数のもの、あるいは互いが向き合うように突出する一対のものとし、押圧体の押圧動作に連動して保持凹部内に進入した保護キャップの係合部に係合する構成とすれば、付勢手段の付勢力に抗して保護キャップが保持用凹部内に進入し、その進入した保護キャップの係合部にロック爪の爪部が係合することで、挟持動作が確実に実現される。そして保護キャップの周囲に均等に爪部が係合するので、取外し工具による引き下げ力も保護キャップに対し均等にかかるようになるので、より確実な取外し作業を行うことができる。
【0013】上記各発明において、操作棒の下端に、操作棒を床面上に起立した状態を維持させる折り畳み可能なペダルが設けるようにすれば、操作棒をスプリンクラーヘッドの真下に位置させた上で、ペダルを足で踏んで固定した操作棒を天井の高さに合わせて伸長させることができ、安定して簡単に操作することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具に係る実施形態について図1〜図4を参照して具体的に説明する。
【0015】図1は本実施形態のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具の要部(操作棒を取付けていない状態)の斜視図、図2は縦断面図、図3はその取外し動作を一部断面して示す説明図、図4は現場での使用状態を示す説明図である。
【0016】図3に示すように、消火用のスプリンクラーヘッド9には、その先端にある感熱分解部9aを外部からの衝撃から保護するために、その全体を覆う保護キャップ10が装着されている。保護キャップ10は有底筒状で、下部外周には環状溝(係合部)10aが設けられると共に、その底面には、天井板11に開設されたスプリンクラーヘッド用挿入孔11aを決定するための突起10bが設けられている。
【0017】上記のように天井内に埋め込むフラッシュ型のスプリンクラーヘッド9における保護キャップ10の取外しは、スプリンクラーヘッド9を天井内の配管8へ通じる立ち下がり管8aに螺合接続した後、天井板11の施工工事後に行われる。
【0018】本実施形態のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具1を図1と図2を用いて説明する。
【0019】この取外し工具1は、ばね部材(付勢手段)2aにより上方に付勢されて保護キャップ10を押圧する押圧体2と、ばね部材2aの下端部を接合すると共にその外周を収容して押圧体2を保持する保持用凹部3aを備えた工具基体3と、前記押圧に伴いばね部材2aが圧縮されて押圧体2が下動し、保護キャップ10が保持用凹部3a内に進入したときに、保護キャップ10の環状溝10aに係合するように保持用凹部3a内に爪部4aを突出させるロック爪4とを備えている。押圧体2の上面には、保護キャップ10の下端部10cに当接させるためにその厚み分だけ凹設した押圧用凹部2bが形成され、その中心部には、保護キャップ10の突起10bのための突起用穴2cを有している。
【0020】ロック爪4は側方に張出して垂下する断面L字状に形成され、内側先端部が爪部4となる平面部には、後記ばね部材4cを収容するスリット4dが形成されている。ロック爪4は、側方への張出し部を有する環状の取付具6に前記平面部が収容保持され、4組のネジ5を用いて工具基体3の開口部に、爪部4aが向き合うように取付けられている。爪部4aは互いが向き合うように突出した一対のもの以外に、周方向に等間隔に配されて保持用凹部3a内に突出する複数のものでも良い。このような爪部4aは、保護キャップ10の環状溝10aの周囲に均等に係合するので、取外し工具1による引き下げ力も保護キャップ10に対し均等にかかるようになるので、より確実な取外し作業を行うことができる。
【0021】ばね部材4cは、取付具6の上板6aと下板6bとの間で形成されるスリット4d内の空間に収容される。取外し工具1の使用前は図2に示すように、押圧体2の外周面で爪部4aが外側に押圧された状態であるので、ばね部材4cは前記空間内に圧縮状態で収容されている。ロック爪4のうち取付具6より外側に突出する外側先端部は手掛け部4bとして機能し、スプリンクラーヘッド9から取外した保護キャップ10を、取外し工具1から手動で取り外す際に用いる。
【0022】工具基体3の下方には、図4に示すように、例えば望遠鏡のように順次細くなる円筒体が太い円筒体内に挿入され、使用時に中の細い円筒体を順次引き出して外側の円筒体の螺子で締め付ける構造で伸縮可能にした操作棒7が取付けられている。この操作棒7は工具基体3の下方に開口する取付用凹部3bに、その一部を切欠いて設けられた取付穴3cに軸部を挿通させたボルト(図3)12を用いて着脱可能に取付けられる。
【0023】尚、操作棒7は、長さを調節できる構造であれば、分割した短尺の棒をジョイントを用いて長尺の棒にする等、他の構造でも良い。また操作棒7の下端には図4に示すように、操作棒7を床面13上に起立した状態を維持させる折り畳み可能なペダル7aが設けられている。また、スプリンクラーヘッドの他の付属品であるシーリングプレートの取付工具にも接続可能とすることによって、両者を交換可能にし、1本の操作棒7を兼用して使用することも可能である。
【0024】上記のように構成された取外し工具1を用いて保護キャップ10を取外す動作を、図3と図4を用いて具体的に説明する。
【0025】まず図4に示すように、操作棒7をスプリンクラーヘッド9の真下に位置させて、ペダル7aを脚で踏んでから、操作棒7を床面13に起立させた状態で天井の高さに合った適切な長さに伸長させて、図3に示すように、工具基体3を矢印A方向に押し上げる。すると、押圧体2の押圧用凹部2bが保護キャップ10の下端部10cに当接し、保護キャップ10がばね部材2aの付勢力に抗して押圧体2を押圧して、保持用凹部3a内に進入する。それに伴い、押圧体2の上部外周面で押圧されていた爪部4aがばね部材4cの付勢力により保持用凹部3a内に突出し、保持用凹部3a内に進入した保護キャップ10の環状溝10aに係合する。その爪部4aと環状溝10aとの係合によってロック爪4が保護キャップ10を挟持する。そしてこのロック爪4による挟持状態で操作棒7を収縮させて工具基体3を引き下げ、手元に降ろした時点でロック爪4の手掛け部4bを両側に引っ張る等して、前記挟持状態を解除して工具基体3から保護キャップ10を取外すことができる。
【0026】尚、本実施形態ではペダル7a付きで段階的に伸縮可能なタイプの操作棒7を用いて床面13に固定させて使用していたが、ペダル付きでない伸縮棒や、短尺棒をジョイントにより接続して長さ調節可能にしたものを用いても良い。その場合には、作業者が手で持った状態天井に届かせやすい適正な長さに設定する必要がある。
【0027】本発明は上記実施形態に示すほか種々の態様に構成することができ、例えば、係合部(本実施形態では環状溝)とロック爪との係合関係は上記実施形態に示すものに限定されず、保護キャップの係合部の形状に合わせて、そのロック爪の形状を設定すると良い。また、本実施形態では、天井内へ埋め込むスプリンクラーヘッド保護キャップで説明したが、天井より露出するタイプのスプリンクラーヘッド保護キャップの取外しに用いることもできる。
【0028】
【発明の効果】本発明のスプリンクラーヘッド保護キャップ取外し工具によれば、保護キャップを押圧する縦方向の動作に連動して保護キャップを自動的に挟持することができるので、手元がぶれにくく、高い天井に取付けられた埋め込み型のスプリンクラーヘッドであっても、脚立や足場を用いない操作棒を用いた縦方向の連続した遠隔操作で、容易かつ確実に保護キャップをスプリンクラーヘッドから取外すことができる。
【出願人】 【識別番号】591095823
【氏名又は名称】株式会社九電工
【住所又は居所】福岡県福岡市南区那の川1丁目23番35号
【識別番号】591083772
【氏名又は名称】株式会社永木精機
【住所又は居所】大阪府大東市太子田3丁目4番31号
【出願日】 平成14年4月23日(2002.4.23)
【代理人】 【識別番号】100080827
【弁理士】
【氏名又は名称】石原 勝
【公開番号】 特開2003−310786(P2003−310786A)
【公開日】 平成15年11月5日(2003.11.5)
【出願番号】 特願2002−120180(P2002−120180)