| 【発明の名称】 |
高所作業場の安全装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】高口 博行
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| 【要約】 |
【課題】作業者の落下阻止時に親綱が大きく弛むのを防止することができるようにした安全性に優れた高所作業場の安全装置を提供することである。
【解決手段】親綱1の一端部に設けられたフック2を係合対象物Aに係合し、他端部を係合対象物Aに係止された親綱緊張器10内に挿通して、係合爪14の係合により親綱1を緊張状態に保持する。親綱1の親綱緊張器10から外部に引き出された部分にロープ抜け止め具20を着脱自在に取付け、作業者の落下阻止時、親綱1と係合爪14の係合部で滑りが生じた場合にロープ抜け止め具20を親綱緊張器10に直ちに係合させて親綱1に弛みが生じるのを防止し、作業者が大きく落下するのを防止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 親綱の一端部を係止し、他端部を停止保持された親綱緊張器のロープ案内部と、そのロープ案内部に対して揺動可能とされ、スプリングによってロープ案内部に向けて付勢される係合爪間に挿通し、その親綱に対する係合爪の係合によって親綱を緊張状態に保持する高所作業場の安全装置において、前記親綱の前記親綱緊張器から外部に引き出された部分に、その親綱緊張器に近接してロープ抜け止め具を着脱自在に取付けたことを特徴とする高所作業場の安全装置。 【請求項2】 前記ロープ抜け止め具が、親綱緊張器内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレートに、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を形成した構成とされ、前記親綱にループ部を形成し、そのループ部を抜け止めプレートの一方の面側からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部内に親綱の端部を挿入して取付け状態とする請求項1に記載の高所作業場の安全装置。 【請求項3】 前記ロープ抜け止め具が、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を有する抜け止めプレートと、その抜け止めプレートの片面に重なる位置に向けて揺動可能に支持され、抜け止めプレートの片面に重なる状態において前記ループ挿入孔を横切る状態とされる係合片とから成り、前記親綱に形成されたループ部を抜け止めプレートの一方の面からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部内に係合片を挿入して取付け状態とする請求項1に記載の高所作業場の安全装置。 【請求項4】 前記係合片をスプリングによって抜け止めプレートの片面に重なる方向に向けて付勢した請求項3に記載の高所作業場の安全装置。 【請求項5】 前記ロープ抜け止め具が、親綱緊張器内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレートに、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を形成し、かつ抜け止めプレートの外周にループ係合片を設けた構成とされ、前記親綱にループ部を形成し、そのループ部を抜け止めプレートの一方の面側からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部を前記ループ係合片に係合して取付け状態とする請求項1に記載の高所作業場の安全装置。 【請求項6】 前記ロープ抜け止め具が、親綱緊張器内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレートに、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を形成した構成とされ、前記親綱にループ部を形成し、そのループ部を抜け止めプレートの一方の面側からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部内に係合板を挿入し、その係合板の両側に設けられた係合片を抜け止めプレートの両側に係合して取付け状態とする請求項1に記載の高所作業場の安全装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、高所作業場の安全装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】一般に、建築現場等の高所で作業を行なう場合、その作業位置に親綱を張設し、一方、作業者の腰部に締付けられた安全帯にはフック付きロープを接続し、そのロープ先端のフックを前記親綱に係合して作業者の墜落を防止する安全対策が採られている。 【0003】上記親綱の張設に際して親綱緊張器が採用される。その親綱緊張器を用いる親綱の張設は、親綱の一端部に取付けられたフックおよび親綱緊張器に連結されたフックのそれぞれを構築物等の係合対象物に係合し、前記親綱緊張器に設けられたロープ案内部と、そのロープ案内部に対して揺動可能とされ、スプリングによりロープ案内部にむけて付勢される係合爪間に親綱の他端部を挿通し、親綱緊張器から取り出された親綱の他端部を引く操作により親綱を緊張させ、その親綱に係合爪を係合させて親綱を緊張状態に保持するようにしている。 【0004】親綱を張設した高所作業場の安全装置においては、作業者が万一落下して親綱に衝撃的な荷重が付与されると、親綱緊張器の係合爪が親綱に強く係合して親綱の移動を阻止するようになっているが、親綱が使い古されて表面が滑らかになっていると、親綱に対する係合爪の係合が充分でなく、親綱の移動を確実に阻止することができない場合が考えられる。 【0005】ここで、作業者を受け止めときの衝撃によって親綱が引かれ、係合爪と親綱の係合部で滑りが生じて親綱の他端部が親綱緊張器から引き抜かれると作業者が墜落することになる。 【0006】このような危険な事態を避けるため、親綱の他端部を折り返し、その折り返し端をさつま編することにより親綱の他端にリングを作り、そのリングによって親綱の他端部が親綱緊張器から抜け出るのを防止するようにしている。 【0007】 【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のような高所作業場における安全装置においては、親綱の抜け止め用のリングが親綱の他端に設けられているため、係合爪の係合が不充分であって親綱の移動を完全に阻止することができない場合、親綱は親綱緊張器から親綱他端までの長さに相当する量の弛みが生じ、その弛み量に相当する分、作業者は落下することになる。 【0008】ここで、親綱の張設長さは一定ではないため、親綱としては各作業現場で使用し得るよう長さの長いものが採用されている。 【0009】このため、親綱緊張器に対するリングの係合によって作業者の墜落が防止されるとき、作業者の落下距離は大きく、その落下時に障害物に衝突して怪我したり、あるいは親綱によって受け止められたとき、作業者に大きな衝撃が付与されて怪我する危険がある。 【0010】この発明の課題は、作業者の落下阻止時に、係合爪と親綱の係合部で滑りが生じても親綱に大きな弛みが生じるのを防止することができるようにしたきわめて安全性の高い高所作業場の安全装置を提供することである。 【0011】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、この発明においては、親綱の一端部を係止し、他端部を停止保持された親綱緊張器のロープ案内部と、そのロープ案内部に対して揺動可能とされ、スプリングによってロープ案内部に向けて付勢される係合爪間に挿通し、その親綱に対する係合爪の係合によって親綱を緊張状態に保持する高所作業場の安全装置において、前記親綱の前記親綱緊張器から外部に引き出された部分に、その親綱緊張器に近接してロープ抜け止め具を着脱自在に取付けた構成を採用したのである。 【0012】上記のように、親綱の親綱緊張器から引き出された部分に、親綱緊張器に近接してロープ抜け止め具を着脱自在に取付けたことにより、作業者の墜落阻止時に係合爪と親綱の係合部で滑りが生じると、抜け止め具が親綱緊張器に直ちに当接して親綱の移動を阻止することになる。 【0013】このため、親綱に大きな弛みが形成されることがなく、作業者の落下距離を最小限に抑えることができるので、きわめて安全である。 【0014】ここで、ロープ抜け止め具として、親綱緊張器内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレートに、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を形成した構成とされ、前記親綱にループ部を形成し、そのループ部を抜け止めプレートの一方の面側からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部内に親綱の端部を挿入して取付け状態とするようにしたものを採用することにより、親綱に対してロープ抜け止め具を簡単に取付けることができる。 【0015】また、ロープ抜け止め具として、前記親綱に形成されるループ部が挿入可能なループ挿入孔を有する抜け止めプレートと、その抜け止めプレートの片面に重なる位置に向けて揺動可能に支持され、抜け止めプレートの片面に重なる状態において前記ループ挿入孔を横切る状態とされる係合片とから成り、前記親綱に形成されたループ部を抜け止めプレートの一方の面からループ挿入孔内に挿入し、抜け止めプレートの他方の面側に突出するループ部内に係合片を挿入して取付け状態とするようにしたものを採用することにより、親綱に対してロープ抜け止め具をより簡単に取付けることができる。 【0016】さらに、ロープ抜け止め具は、ループ挿入孔を有する抜け止めプレートの外周にループ部が係合されるループ係合片を設けたものであってもよく、あるいは、抜け止めプレートに形成されたループ挿入孔内に親綱に形成されたループ部を挿入し、そのループ部内に係合板を挿入し、その係合板の両側に形成された係合片を抜け止めプレートの両側に係合してループ部を抜け止めするようにしたものであってもよい。 【0017】ここで、抜け止めプレートに形成されたループ挿入孔は長円形の長孔から成るものであってもよく、円形の孔から成るものであってもよい。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1に示すように、この発明に係る安全装置は、親綱1と、その親綱1を緊張状態に保持する親綱緊張器10とを有している。 【0019】親綱1は、一端部にフック2を有し、他端にはリング3が設けられている。 【0020】親綱緊張器10は、図2に示すように、ロープホルダ11を有している。ロープホルダ11はU字形ロープ案内部12の両側に一対の側板13を設けており、その一対の側板13間に係合爪14と、ローラ15とが組込まれている。 【0021】係合爪14は一対の側板13によって両端部が支持された軸16を中心として揺動可能に支持され、上記軸16に支持されたスプリング17によってロープ案内部12に向けて付勢されている。 【0022】親綱緊張器10には連結具18を介してフック19が連結されている。 【0023】親綱1の張設に際しては、図1に示すように、その一端部に設けられたフック2および親綱緊張器10に連結されたフック19を構築物等の係合対象物Aに係合する。そして、親綱1の他端部を親綱緊張器10のロープ案内部12と係合爪14間に挿入し、ローラ15の外周に沿わせたのちロープホルダ11の外部に引き出して折り返し、その折り返し端部を引いて親綱1を緊張させ、係合爪14を親綱1に係合させて、親綱1を緊張状態に保持する。 【0024】前記親綱1のロープホルダ11から外部に引き出された他端部にはロープホルダ11に近接してロープ抜け止め具20が着脱自在に取付けられている。 【0025】図3に示すように、ロープ抜け止め具20は、ロープホルダ11内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレート21にループ挿入孔22を形成している。ループ挿入孔22は親綱1に形成されるループ部が挿入可能な大きさであればよく、図示のような長円状長孔の他、図8に示すような円形孔を採用することができる。 【0026】上記の構成から成るロープ抜け止め具20の取付けに際しては、親綱1のロープホルダ11から外部に引き出された部分にループ部Lを形成し、そのループ部Lを抜け止めプレート21の一方の面側からループ挿入孔22内に挿入し、抜け止めプレート21の他方の面側に突出するループ部L内に親綱1の他端部を挿通して引張り、親綱1の抜け止めプレート21を巻き込む部分aに弛みのない状態とする。 【0027】安全装置は上記の構成から成り、高所での作業に際しては、作業者の腰部に締付けられた安全帯にロープを接続し、そのロープの先端に設けられたフックを親綱1に係合して作業者の安全性を確保する。 【0028】ここで、高所作業者が万一足を踏み外して落下すると、親綱1が引かれ、係合爪14が親綱1に強く係合する。このため、親綱1は緊張状態に保持されたままで大きく弛みが生じるのが防止され、作業者は緊張状態とされるロープで受け止められて墜落するのが防止される。 【0029】上記のような作業者の墜落防止時、親綱1が使い古されて摩擦係数が小さい場合、親綱1に対する係合爪14の係合が不完全でその係合部で滑りが生じ、親綱1がロープホルダ11から引き出される場合が予想される。 【0030】このとき、親綱1のロープホルダ11から外部に引き出された部分には、ロープホルダ11に近接してロープ抜け止め具20が取付けられているため、親綱1がロープホルダ11から引き出されるとロープ抜け止め具20がロープホルダ11に直ちに係合する。 【0031】このため、親綱1に大きな弛みが生じるのが防止され、作業者の落下距離は最小限に抑えられるので、落下時の衝撃も小さく、作業者が怪我をすることもない。 【0032】図4乃至図6は、ロープ抜け止め具20の他の例を示す。このロープ抜け止め具20は、ロープホルダ11内に侵入不可能な大きさの抜け止めプレート23に長円状のループ挿入孔24を形成し、その抜け止めプレート23の一側縁両端部に筒体25を設け、その筒体25によって両端部が支持された軸26を中心として係合片27を揺動可能に設け、上記軸26に支持されたスプリング28によって係合片27を抜け止めプレート23の片面に重なる方向に向けて付勢している。 【0033】ここで、ループ挿入孔24は親綱1に形成されるループ部が挿入可能な大きさとされており、一方、係合片27は上記ループ部内に挿通可能な大きさとされている。この係合片27は抜け止めプレート23の片面に重なる状態でループ挿入孔24の中央部を横切る状態とされる。また、係合片27には、その両側に親綱1の外周一部に沿う円弧状の切欠部29が形成されている。 【0034】上記の構成から成るロープ抜け止め具20の取付けに際しては、親綱1にループ部Lを形成し、そのループ部Lを抜け止めプレート23の係合片27が設けられた面の背面側からループ挿入孔24に挿入する。 【0035】上記ループ挿入孔24に対するループ部Lの挿入により、図6(I)に示すように、係合片27はループ部Lによって押し開けられる。上記ループ部Lの先端の円弧部が係合片27の先端を通過する位置までループ部Lを挿通すると、スプリング28の弾力により係合片27が抜け止めプレート23の片面に重なる位置まで揺動して、係合片27がループ部L内に挿通された状態となる。そこで、ループ部Lを引き下げることにより、図6(II)に示すように、ループ部Lが係合片27に係合し、ロープ抜け止め具20が取付け状態とされる。 【0036】このように、親綱1に形成されたループ部Lをループ挿入孔24に挿入し、そのループ部Lの先端の円弧部が係合片27の先端を通過する位置から引き下げることによってロープ抜け止め具20を取付け状態とすることができるため、ロープ抜け止め具20をきわめて簡単に強固に取付けることができる。 【0037】図7(I)乃至(III )は、ロープ抜け止め具20のさらに他の例を示す。図7(I)に示すロープ抜け止め具20は、ループ挿入孔31を有する抜け止めプレート30の外周にループ係合片32を形成し、親綱1に形成されたループ部Lをループ挿入孔31に挿入し、そのループ部Lをループ係合片32に係合してループ部Lを抜け止めするようにしている。 【0038】図7(II)に示すロープ抜け止め具20は、ループ挿入孔34を有する抜け止めプレート33の外周にループ係合片35を形成し、そのループ係合片35をL形とし、そのL形ループ係合片35の先端部両側に突片36を設け、親綱1に形成されたループ部Lをループ挿入孔34に挿入し、そのループ部Lをループ係合片35の先端部に係合し、突片36によってループ部Lを係合状態に保持して、ループ挿入孔34からループ部Lが抜け出るのを防止するようにしている。 【0039】図7(III )に示すロープ抜け止め具20は、抜け止めプレート37に形成されたループ挿入孔38に親綱1に形成されたループ部Lを挿入し、そのループ部L内に係合板39を挿入し、その係合板39の両側に設けられた係合片40を抜け止めプレート37の両側に係合してループ部Lを抜け止めするようにしている。 【0040】図7(I)乃至(III )に示すいずれのロープ抜け止め具20も親綱1に対して簡単に取付けることができると共に、強固に取付けることができる。 【0041】なお、抜け止めプレート30、33、37に形成されたループ挿入孔31、34、38は長円状の長孔に限定されず、図8に示すような円形孔から成るものであってもよい。 【0042】 【発明の効果】以上のように、この発明においては、親綱の親綱緊張器から外部に引き出された部分にロープ抜け止め具を前記親綱緊張器に近接して取付けたことにより、落下する作業者の受け止め時に係合爪と親綱の係合部で滑りが生じると、ロープ抜け止め具が親綱緊張器に直ちに係合して親綱の移動を阻止することができる。その結果、親綱が大きく弛むのを防止することができ、作業者の落下距離を抑え、落下時に作業者が二次災害に遭遇するのを防止し、安全装置の安全性を高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000208101 【氏名又は名称】大洋製器工業株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年12月5日(2001.12.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074206 【弁理士】 【氏名又は名称】鎌田 文二 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−169859(P2003−169859A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月17日(2003.6.17) |
| 【出願番号】 |
特願2001−371340(P2001−371340) |
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