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【発明の名称】 肌装着用電極
【発明者】 【氏名】山▲崎▼ 貴三代
【住所又は居所】東京都江東区古石場1丁目4番4号 ヤーマン株式会社内

【氏名】山▲崎▼ 岩男
【住所又は居所】東京都江東区古石場1丁目4番4号 ヤーマン株式会社内

【要約】 【課題】面状電極の電極端子が位置する部分の皮膚に痛痒感や発赤を生じさせることのない肌装着用電極を提供すること。

【解決手段】人体の一部に装着可能な電気絶縁性の布地からなる装着部材の内側に複数枚の面状電極を装着し、この面状電極に装着部材の外側に引き出される電極端子を取着した肌装着用電極において、電極端子が位置する面状電極の内側に電気絶縁層を配設する。装着部材の一部に開口部を設け、ここから面状電極の電極端子取付部を外側に引き出して電気絶縁層を装着部材そのもので構成してもよいし、面状電極は装着部材の内側に配置したままにして別に電極端子の内側部分に合成樹脂層のような電気絶縁性の層を配置してもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 人体の一部に装着可能な電気絶縁性の布地からなる装着部材と、前記部材の内側に取着された複数枚の面状電極と、一端が前記面状電極に接続され他端が前記装着部材の外側に露出された電極端子とを備えた肌装着用電極において、前記電極端子が位置する前記面状電極の内側に電気絶縁性の部材を配設してなることを特徴とする肌装着用電極。
【請求項2】 前記電気絶縁性の部材が電気絶縁性の布地からなることを特徴とする請求項1記載の肌装着用電極。
【請求項3】 人体の一部に装着可能な電気絶縁性の布地からなる装着部材と、前記装着部材の内側に取着された複数枚の面状電極と、一端が前記面状電極に接続され他端が前記装着部材の外側に露出された電極端子とを備えた肌装着用電極において、前記装着部材に開口部を設け該開口部を通して前記面状電極の電極端子の接続部を前記装着部材の外側に導出してなることを特徴とする肌装着用電極。
【請求項4】 前記電極端子を前記装着部材の外側に導いた面状電極の一部は、前記装着部材の内側に取着された面状電極より小面積とされていることを特徴とする請求項3記載の肌装着用電極。
【請求項5】 前記装着部材の外側に導いた面状電極の一部は、前記装着部材の内側に取着された面状電極と等厚とされていることを特徴とする請求項3又は4記載の肌装着用電極。
【請求項6】 前記面状電極は可撓性の導電組成物からなることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の肌装着用電極。
【請求項7】 前記装着部材の内側に取着された面状電極の周縁部は、電気絶縁性の薄膜により被覆されていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項記載の肌装着用電極。
【請求項8】 前記装着部材が、人体に直接触れるように着用する肌着であることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれか1項記載の肌装着用電極。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人体に直接装着される装着部材の内面に複数の面状電極を取り付け、これらの面状電極を皮膚に接触させ微弱電流を通電することにより、各種のトリートメント効果を発現させる肌装着用電極に関する。
【0002】
【従来の技術】人体にはその生体を維持するために、休みなく生体電流が流れて細胞活動や筋肉の収縮運動を行っている。このため、外部から人為的に微弱電流を流して生体を刺激すると、生体電流と同じように細胞活動を活性化し、筋肉の収縮運動を喚起して生体機能を高める効果がある。このような効果を利用して、人体に微弱電流を通電させて疲労回復、筋肉痛等の痛みの解消、美顔、痩身等の施療(本明細書ではこれらを総称して「トリートメント」という。)が行われている。
【0003】このように、人体に微弱電流を流して生体を刺激するには、多数の電極を身体の各部に適切に配置して皮膚に直接接触させなければならず、電極を装着するのに手間と時間がかかって面倒である。
【0004】このため、肌着の内側に複数の肌装着用電極を取着し、これを装着して各電極に低周波微弱電流を通電するようにした肌着付電極が提案されている。
【0005】肌着付電極としては、肌装着用電極の給電端子として平坦な基部を面状電極に固定し球状の上端を肌着を貫通して外側に突出させたホック型の給電端子が多く用いられている。このような電極端子を用いた肌着付電極では、ケーブルコネクタとホック型の電極端子の着脱が容易であり、しかもケーブルコネクタを外した状態では一般の肌着を着用しているのと同様に、肌着付電極を着用したまま日常の動作を行うことができるので、家庭や職場でも容易に用いることができるという利点がある。
【0006】図8乃至図13は、このような従来の肌着付電極を説明するための図である。
【0007】図8は、ランニングシャツ型の肌着付電極1を内側からみた図、図9は図8に示した肌着付電極1を外側から見た図である。
【0008】この肌着付電極1は、ランニングシャツ型に縫製した下着素材2の背中側の内面に、複数の面状電極3a、3b、3cと3a′、3b′、3c′を、その肩部から腰部にかけて左右対称に取り付け、これらの面状電極3a、……、3a′、……にホック型の電極端子4、……の平坦な基部を機械的、電気的に接続し、その球状の上端(着脱部)を下着素材2を貫通して外部に突出させて構成されている。
【0009】図10は、面状電極3a、……、3a′……とホック型の電極端子4、……の接続部分の拡大断面図である。同図に示すように、面状電極3a、……、3a′……は下着素材2に縫い糸5により縫い付けられ、電極端子4、……は、大径の平坦な基部4a、……を内側にして面状電極3a、……、3a′……と下着素材2を貫通し貫通部の外側には補強材6が当てられて球状の上端部分4b、……が下着素材2の外側に露出している。
【0010】このような肌着付電極1では、給電ケーブルのコネクタ(図示せず)を、下着素材2の外側に位置する給電端子4、……の上端部分4b、……に接続し、左右の面状電極間に低周波電源から微弱な低周波電流を通電させて所定のトリートメントが行われる。
【0011】図11は、このように面状電極3a、……、3a′……の給電端子4、……に給電ケーブル8のコネクタを接続し低周波電源9から左右の面状電極3a、……、3a′……間に低周波の微弱電流を通電させる際の回路構成図である。
【0012】図12は、パンツ型の肌着付電極11を内側からみた図、図13は図12に示したパンツ型の肌着付電極11を外側から見た図である。
【0013】この肌着付電極11は、パンツ型に縫製した下着素材12の背中側の内面に、複数の面状電極13a、13b、13a′、13b′を、肩部から腰部にかけて左右対称に取り付け、これらの面状電極13a、……、13a′、……の外側(下着素材側)の面にホック型の電極端子14、……の基部を機械的、電気的に接続しその上端(着脱部)を下着素材12を貫通して外部に突出させて構成されている。
【0014】この肌着付電極11も、給電ケーブルのコネクタ(図示せず)を、下着素材12を貫通して突出した給電端子14、……の上端部分に接続し左右の面状電極13a、……と13a′、……間に低周波電源から微弱な低周波電流を通電させて所定のトリートメントが行われる。
【0015】しかしながら、このような従来の肌着付電極では、面状電極の皮膚に対する圧接の具合により部分的に皮膚と面状電極との接触抵抗が変化して通電電流が一様でなくなり、特に、面状電極の電極端子が取り付けられた部分は、全体的に厚さが厚くなるため下着素材のような装着部材により周囲の部分よりも強く押されて電流が多く流れ、皮膚に痛痒感や発赤が生じることがあるという問題があった。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述した通り、従来の面状電極に給電用の電極端子を取り付けた肌着付電極では、面状電極の電極端子を取り付けた部分の厚さが全体的に厚くなるため該部の面状電極が強く押されて皮膚に対する接触抵抗が低くなり通電電流が多く流れて、往々にして皮膚に痛痒感や発赤が生じるという問題があった。
【0017】そこで本発明は、電極端子が位置する面状電極の部分を電気的に皮膚と絶縁して面状電極と皮膚との間の接触抵抗の小さい部分をなくすることにより、上記問題のない肌装着用電極を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するために、請求項1の肌装着用電極は、人体の一部に装着可能な電気絶縁性の布地からなる装着部材と、前記部材の内側に取着された複数枚の面状電極と、一端が前記面状電極に接続され他端が前記装着部材の外側に露出された電極端子とを備えた肌装着用電極において、前記電極端子が位置する前記面状電極の内側に電気絶縁性の部材を配設してなることを特徴とする。
【0019】請求項1の肌装着用電極によれば、装着部材やその上の被服により他の部分より強く押しつけられる電極端子を装着した面状電極の部分が、皮膚と電気的に絶縁されて、他の面状電極の平坦な部分から皮膚に給電されるので、局所的な皮膚の痛痒間や発赤の問題が解消される。
【0020】請求項2の肌装着用電極は、前記電気絶縁性が電気絶縁性の布地からなることを特徴とする。このように面状電極と皮膚との間を電気的に絶縁する素材を布地とすることにより、面状電極の装着部材を下着のように縫製することが可能となり、人体の広範な部分への肌装着用電極の装着及び肌装着用電極を身につけたままでの日常の動作が容易になる。
【0021】請求項3の肌装着用電極は、人体の一部に装着可能な電気絶縁性の布地からなる装着部材と、前記装着部材の内側に取着された複数枚の面状電極と、一端が前記面状電極に接続され他端が前記装着部材の外側に露出された電極端子とを備えた肌装着用電極において、前記装着部材に開口部を設け該開口部を通して前記面状電極の電極端子の接続部を前記装着部材の外側に導出してなることを特徴とする。
【0022】このように、布地の一部に開口部を設けてこの開口部から面状電極の電極端子の取付部を一部を装着部材の外側に導出することにより、面状電極の皮膚に接触する部分を等厚として、着用感を改善することができる。
【0023】請求項4の肌装着用電極は、請求項3の肌装着用電極において、前記電極端子を前記装着部材の外側に導いた面状電極の一部は、前記装着部材の内側に取着された面状電極より小面積とされたことを特徴とする。面状電極の装着部材の外へ導出される部分を小面積とすることにより、肌装着用電極の外観と着用感を改善することができる。
【0024】請求項5の肌装着用電極は、請求項3又は請求項4の肌装着用電極において、前記装着部材の外側に導いた面状電極の一部は、前記装着部材の内側に取着された面状電極と等厚とされたことを特徴とする。面状電極の全体を等厚とすることにより、面状電極を例えば大サイズの導電シートから打抜き加工により形成することができ、作業性を改善し材料コストを低減させることができる。
【0025】請求項6の肌装着用電極は、請求項1乃至5のいずれか1項記載の肌装着用電極において、前記面状電極は可撓性の導電組成物からなることを特徴とする。面状電極を、導電ゴムや導電プラスチックのような可撓性の導電材料で形成することにより、装着部材への取着が容易になり着用感も改善される。
【0026】請求項7の肌装着用電極は、請求項1乃至6のいずれか1項記載の肌装着用電極において、前記装着部材の内側に取着された面状電極の周縁部は、電気絶縁性の薄膜により被覆されていることを特徴とする。面状電極の周縁部には装着部材の面状電極より面状電極の厚さ分だけギャップが形成されており、この部分も皮膚に対して他の部分より強く押しつけられて痛痒感や発赤が生じる恐れがあるが、この部分を電気絶縁性の薄膜で覆うことによりこの問題が解消される。
【0027】請求項8の肌装着用電極は、前記装着部材が、人体に直接触れるように着用する肌着であることを特徴とする。装着部材を肌着で構成することにより、着用したまま日常の動作を行うことが可能となり、トリートメントの都度着脱する煩わしさが解消される。
【0028】なお、上記電極端子としては、銅合金等の導電金属からなるホック型のものが適しており、面状電極としては、ウレタンゴムの表面に導電塗料を塗布したものや導電性ゴムをシート状に成形したものが適している。
【0029】
【発明の実施の形態】以下に図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
【0030】
【実施例】図1は、本発明一実施例の内側から見た平面図、図2は外側から見た平面図であり、図3は装着部材に配置する面状電極の平面図である。また、図4は面状電極の電極端子周辺における断面図である。なお、図1乃至図4は、面状電極の下着素材に対する装着方法を除いて図8乃至図13と同一の構成であるので、図8乃至図13と共通する部分には同一符号を付している。
【0031】図1は、ランニングシャツ型の肌着付電極1を内側からみた図、図2は図1に示した肌着付電極1を外側から見た図である。
【0032】この実施例の面状電極3a、3b、3c、3a′、3b′、3c′は、皮膚に直接接触する部分の形状は、図8、図9に示した従来の面状電極とほぼ同一形状であるが、その一端には図3に示すように舌片状の引出し部3dが形成され、この引出し部3dの端部に電極端子4が取着されている点で従来の面状電極と相違している。符号10は周縁部に接着剤により接着された電気絶縁性の合成樹脂テープであり、図4に示すように面状電極を下着素材に縫い付けるときの補強部材を兼ねている。そして、ランニングシャツ型に縫製した下着素材2の面状電極の引出し部3dの基部に相当する部分には、面状電極の引出し部3dの幅よりやや長い開口部Sが形成されている。この実施例の面状電極3a、…、3a′…は、図4に示すように、舌片状の引出し部分3dを開口部Sから外側に引き出した状態で、皮膚に直接接触する本体部分がランニングシャツ型に縫製した下着素材2の背中側の内面の肩部から腰部にかけて左右対称に縫い付けられている。この実施例では、面状電極の引出し部分3dは、図示したように、下着素材2に固定しないままで使用されるが、下着素材2の外側に縫い付けて固定するようにしてもよい。この肌装着用電極では、通電時に面状電極3a、…、3a′…の電極端子4を取着した部分が下着素材2により皮膚と電気的に絶縁されているので、従来問題となっていた該部に加えられる押圧力により他の部分より大きい電流が流れて該部の皮膚に痛痒感や発赤を発生するようなことはない。
【0033】図5は、パンツ型の肌着付電極11を内側からみた図、図6は図5に示したパンツ型の肌着付電極11を外側から見た図である。
【0034】この実施例の面状電極13a、13b、13a′、13b′は、皮膚に直接接触する部分の形状は、図12、図13に示した従来の面状電極とほぼ同一構造であるが、電極端子14の平坦な基部の裏側に電気絶縁性の合成樹脂の被膜21が被着されている点で従来の面状電極と相違している。符号20は面状電極の周縁部に接着剤により接着された電気絶縁性の合成樹脂テープである。
【0035】この実施例の肌装着用電極11も従来と同様にして用いられる。この実施例の肌装着用電極11では、通電時に面状電極の電極端子14を取着した部分が合成樹脂の被膜21により皮膚と電気的に絶縁されているので、従来問題となっていた該部に加えられる押圧力により他の部分より大きい電流が流れて該部の皮膚に痛痒感や発赤を発生するようなことはない。
【0036】なお、図5、図6のパンツ型の肌着付電極において、電極端子に合成樹脂の被膜21を被着することに代えて、面状電極を図3に示したような形状に形成し、電極端子を取着した舌片状の部分を下着素材に設けた開口部から引き出し下着部材により面状電極の電極端子の取付部を皮膚と電気的に絶縁するように構成することも可能である。
【0037】
【発明の効果】上記のように、本発明における肌装着用電極は、電源電流が集中しやすい電極端子の部分が皮膚と電気的に絶縁され該部に他の部分より大きい電流が流れるようなことはないので、皮膚の痛痒感や発赤などの問題が解消される。
【出願人】 【識別番号】000114628
【氏名又は名称】ヤーマン株式会社
【住所又は居所】東京都江東区古石場1丁目4番4号 ヤーマンビル
【出願日】 平成13年10月31日(2001.10.31)
【代理人】 【識別番号】100077849
【弁理士】
【氏名又は名称】須山 佐一
【公開番号】 特開2003−159337(P2003−159337A)
【公開日】 平成15年6月3日(2003.6.3)
【出願番号】 特願2001−334928(P2001−334928)