| 【発明の名称】 |
ガイドワイヤー誘導チップ |
| 【発明者】 |
【氏名】観野 敏幸 【住所又は居所】秋田市土崎港相染町字中島下27−4 秋田住友ベーク株式会社内
【氏名】浅井 秀昭 【住所又は居所】秋田市土崎港相染町字中島下27−4 秋田住友ベーク株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】ガイドワイヤーの中空針やカテーテルへの挿入時に、ガイドワイヤーから抜け落ちず、かつガイドワイヤーとの摩擦抵抗がガイドワイヤーを中空針やカテーテル内腔へ進める障害となることなくガイドワイヤーを中空針やカテーテルに誘導することが可能な誘導チップを提供すること。
【解決手段】全体に管状であって、後端部位にガイドワイヤーを収納・保護する保護ケースに嵌合可能な構造を有し、先端部位に中空針又はカテーテルに嵌合可能な構造を有し、内部にガイドワイヤーを固定する固定部3を有するガイドワイヤー誘導チップ1で、好ましくは、該固定部がチューブ状又はOリング状部材からなるガイドワイヤー誘導チップ1。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 全体に管状であって、後端部位にガイドワイヤーを収納・保護する保護ケースに嵌合可能な構造を有し、先端部位に中空針又はカテーテルに嵌合可能な構造を有し、内部にガイドワイヤーを固定する固定部を有することを特徴とするガイドワイヤー誘導チップ。 【請求項2】固定部がチューブ状又はOリング状部材からなる請求項1記載のガイドワイヤー誘導チップ。 【請求項3】チューブ状又はOリング状部材の内径が、ガイドワイヤーの外径より0.01〜0.04mm小さい請求項2記載のガイドワイヤー誘導チップ。 【請求項4】ガイドワイヤーと保護ケース内腔表面との最大静止摩擦力に対するガイドワイヤーと固定部との最大静止摩擦力の比(F)が1.0<F<40.0である請求項1〜3いずれか記載のガイドワイヤー誘導チップ。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ガイドワイヤーを中空針やカテーテル等へ挿入するためのガイドワイヤー誘導チップに関するものである。 【0002】 【従来の技術】ガイドワイヤーは、体内へカテーテル、内視鏡などを誘導するときや留置したカテーテルを抜去する際に一般的に用いられている。カテーテルを留置するときには中空針を通してガイドワイヤーを体内へ挿入し、カテーテルを体内へ挿入する案内とする。カテーテルを抜去するときには、留置しているカテーテルにガイドワイヤーを挿入し、カテーテルを直線化し抜去を助けるスタイレットとして使用する。このように予め穿刺した針の内腔を通してガイドワイヤーを体内へ挿入したり、体内に挿入されているカテーテルの内腔にガイドワイヤーを挿入して使用するため、ガイドワイヤーの外径と中空針の内径及びカテーテルの内径は挿入時の抵抗を無くする目的で、できるだけ大きな差を設けないように作製されているし、ガイドワイヤー先端部は、先端部で体内の組織を傷つけないよう非常に柔軟に作製されている。このようにガイドワイヤーの外径と中空針またはカテーテルの内径との径差は小さく、またガイドワイヤー先端は柔軟で腰が無いため、ガイドワイヤーの中空針やカテーテルへの挿入は非常に難しい。また、ガイドワイヤーの先端部がJ型や、アングル型のものでは、中空針やカテーテルに挿入する際、ガイドワイヤー先端部を真直ぐにしながら中空針やカテーテルに挿入する必要があるため特に難しい。そこで、ガイドワイヤー保護ケースの先端部分に、外側がテーパー状の誘導チップを設け、中空針及びカテーテルの後端部には内腔を徐々に太くした部材を設けガイドワイヤーの挿入を容易にする工夫がなされているのが一般的である。またガイドワイヤーの先端がJ型やアングル型であってもこの誘導チップを使用すれば、先端部分を誘導チップ内で一時的に直線状にできるため、中空針やカテーテルへの挿入を容易に行うことができる。 【0003】これらの誘導チップを使用してガイドワイヤーを中空針及びカテーテルに挿入するためには、先ずガイドワイヤーを保護ケースからある程度の長さ引き出しておき、次に誘導チップがガイドワイヤー先端から抜けないように注意しながら、誘導チップを保護ケースと分離し、誘導チップ先端を中空針またはカテーテルの後端に差し込む。最後に誘導チップと保護ケースとの間に露出したガイドワイヤーを把持し、ガイドワイヤーが渦巻き状に巻かれた保護ケースから少しずつガイドワイヤーを引き出して、誘導チップ先端から中空針またはカテーテル内に送り込む必要がある。しかしながら、通常、誘導チップ内腔表面は、ガイドワイヤーを中空針やカテーテル内に送り込みやすいようにガイドワイヤーとの摩擦抵抗が少なくなるように作製されているし、またガイドワイヤーは渦巻き状に巻かれた保護ケースから引き出すため、その摩擦抵抗は大きく、更にガイドワイヤー先端は非常に柔軟で腰が無いため、僅かな力で容易に誘導チップが抜けてしまうという問題がある。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ガイドワイヤーの中空針やカテーテルへの挿入時に、ガイドワイヤーから抜け落ちず、かつガイドワイヤーとの摩擦抵抗がガイドワイヤーを中空針やカテーテル内腔へ進める障害となることなくガイドワイヤーを中空針やカテーテルに誘導することが可能な誘導チップを提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】即ち本発明は、(1)全体に管状であって、後端部位にガイドワイヤーを収納・保護する保護ケースに嵌合可能な構造を有し、先端部位に中空針又はカテーテルに嵌合可能な構造を有し、内部にガイドワイヤーを固定する固定部を有するガイドワイヤー誘導チップ、(2)固定部がチューブ状又はOリング状部材である第(1)項記載のガイドワイヤー誘導チップ、(3)チューブ状又はOリング状部材の内径が、ガイドワイヤーの外径より0.01〜0.04mm小さい第(2)項記載のガイドワイヤー誘導チップ、(4)ガイドワイヤーと保護ケース内腔表面との最大静止摩擦力に対するガイドワイヤーと固定部との最大静止摩擦力の比(F)が、1.0<F<40.0である第(1)〜(3)項いずれか記載のガイドワイヤー誘導チップ、である。 【0006】 【発明の実施の形態】以下図面を用いて本発明を詳細に説明する。図1は、本発明の一実施例であるガイドワイヤー誘導チップ(1)の概略を示すものである。誘導チップ(1)は、先端部(2)、ガイドワイヤー固定部(3)、及び後端部の保護ケース接続部(4)から構成され、先端部(2)は中空針やカテーテルの内腔に挿入して使用する。先端部(2)の外径はガイドワイヤーを挿入する中空針やカテーテルの内径によるが、0.5〜6.0mmの範囲が好ましく、後端から先端に向けて徐々に細くなるテーパー形状を有していることが好ましい。先端部(2)の内径は使用するガイドワイヤーの外径によるが、ガイドワイヤーの外径より0.2〜1.5mm大きい内径の範囲が好ましい。 【0007】ガイドワイヤー固定部(3)は、チューブ状もしくはO−リング状の部品を使用する事が好ましく、チューブ状の場合は後端から先端に向けて徐々に内径が細くなるテーパー状の形状であっても良い。その材質は、熱可塑性樹脂、熱可塑性エラストマー、合成ゴムなどが利用できるが、ガイドワイヤーを中空針やカテーテルの内腔に進める障害にならず、かつガイドワイヤー誘導チップ(1)がガイドワイヤーから抜けることを防止するためには、ガイドワイヤー表面との間で生じる摩擦力を最適に調節する必要がある。ガイドワイヤー表面の材質にもよるが、ガイドワイヤー表面の材質がテフロン(R)系樹脂の場合、軟質ポリ塩化ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、スチレン−ブタジエン−エチレン共重合体、ナイロン系エラストマー、シリコーンゴム、天然ゴム等が好ましい。 【0008】更にガイドワイヤー固定部(3)の内径と長さもガイドワイヤーを中空針やカテーテルの内腔に進める障害にならず、かつガイドワイヤーが誘導チップから抜けることを防止するために適した摩擦抵抗を生み出すために非常に重要である。固定部の内径は、使用するガイドワイヤーの外径より0.01〜0.04mm小さい範囲が好ましく、長さは1〜10mmの範囲が好ましく、3〜5mmの範囲がより好ましい。またガイドワイヤー固定部(3)は使用するガイドワイヤーの外径に合わせて、適したサイズのものに交換するだけで、どのような外径のガイドワイヤーに対しても使用することが可能である。 【0009】保護ケース接続部(4)は、ガイドワイヤーを保護ケースから誘導チップに進める時に、ガイドワイヤー先端が保護ケース接続部(4)に引っ掛かることを防止するため、使用する保護ケースの外側に着脱可能に嵌合することが望ましく、内径は使用するガイドワイヤーの保護ケースの外径より0.1〜0.5mm大きい範囲が好ましく、着脱性を考慮し、先端部(2)側の断端から保護ケース接続側の断端へ向けて徐々に大きくなるようにテーパーを付けても良い。また、保護ケース接続部(4)の先端部(2)との接続側の内腔には、ガイドワイヤー固定部(3)を先端部(2)に固定するためと、保護ケース接続部(4)の内腔に挿入される保護ケースの先端部と突き当たり、保護ケースの先端部との段差を無くし、ガイドワイヤーの引っ掛かりの防止を兼ね備える凸部(5)を有することが好ましい。凸部(5)の先端部(2)側高さは特に限定しないが、保護ケース接続部(4)側の高さは、保護ケース接続部(4)の先端部側の肉厚と同じ高さか又は0.01〜0.03mm低いことが好ましく、保護ケース接続部(4)の内腔表面から内腔の中心側へ伸びていて、円板状であっても良いし、略四角形等の形状であっても良い。保護ケース接続部(4)の外径は、特に限定しないが、大きすぎると部品が重くなるし、経済的にも望ましくないため、3.0〜8.0mmの範囲が好ましい。 【0010】先端部(2)と保護ケース接続部(4)の材質は、ガイドワイヤーとの摩擦抵抗が少ない熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂などの材質が用いることができ、用いるガイドワイヤーの表面の材質によっても異なるが、ガイドワイヤーの表面の材質がテフロン(R)系樹脂である場合は、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等が利用できる。先端部(2)とガイドワイヤー固定部(3)は一体成形されても良く、更にガイドワイヤー固定部(3)をインサートして先端部(2)と保護ケース接続部(4)及びガイドワイヤー固定部(3)を一体成形しても良い。 【0011】(実施例1、比較例1、及び比較例2)図1及び2に基づきポリエチレン樹脂により先端部(2)及び保護ケース接続部(4)を作製し、内径が0.95mm、長さ5mmとなるように作製したポリウレタン樹脂のチューブをガイドワイヤー固定部(3)として先端部(2)と保護ケース接続部(4)の間の内腔に固定し、ガイドワイヤー誘導チップ(1)を作製し、実施例1とした。また比較例として実施例1で作製した先端部(2)と保護ケース接続部(4)の間に内径がそれぞれ1.12mm及び0.92mmで長さ5mmのポリウレタン製のチューブを作製し固定し、それぞれ比較例1、比較例2とした。実施例1、比較例1、及び比較例2のガイドワイヤー誘導チップを、内径2.8mm、外径4.0mmで長さ1000mmのポリエチレン製のチューブを一平面状で、最大外径160mmに巻きつけて保護ケースとしたものに接続し、テフロン(R)樹脂をコーティングした外径0.97mmのコイルスプリングタイプガイドワイヤーを保護ケース内に収納した。 【0012】次に、保護ケースをクランプで台に強固に固定し、ガイドワイヤー誘導チップ先端からガイドワイヤー先端を引き出し、引張試験機のチヤックに固定し、3mm/秒の一定速度で、真直ぐにガイドワイヤーを引き出し、実施例のガイドワイヤー誘導チップ及び比較例のガイドワイヤー誘導チップからガイドワイヤーを引き出す際の最大静止摩擦力を測定した。また、同様にガイドワイヤー誘導チップを取り外した保護ケースからガイドワイヤーを真直ぐに引き出す時の最大静止摩擦力を測定し、これをガイドワイヤーと保護ケース内腔表面との最大静止摩擦力とし、ガイドワイヤーと保護ケース内腔表面との最大静止摩擦力に対するガイドワイヤーとガイドワイヤー誘導チップ内腔表面との最大摩擦抵抗力との比(F)を計算した。 【0013】更にガイドワイヤー誘導チップを装着した保護ケースからガイドワイヤーを手で引き抜き、18G穿刺針へ誘導し、その誘導性を比較した。この結果は表1に示す通りであり、実施例1では容易に18G穿刺針へ誘導できたが、比較例1ではガイドワイヤーから誘導チップが抜け落ち、比較例2では、誘導チップからガイドワイヤーを送り出すことが困難であり、いずれも18G穿刺針へは容易に誘導できなかった。 【0014】 【表1】
【0015】 【発明の効果】本発明のガイドワイヤー誘導チップ使用すれば、ガイドワイヤー誘導チップを保護ケースから分離すると同時に、ガイドワイヤーが保護ケースから引き出され、ガイドワイヤー誘導チップがガイドワイヤーから抜け落ちることがない。また、ガイドワイヤーを穿刺針、カテーテル等へ送り込む際は、抵抗が少なく、容易に誘導することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002141 【氏名又は名称】住友ベークライト株式会社 【住所又は居所】東京都品川区東品川2丁目5番8号
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| 【出願日】 |
平成14年4月16日(2002.4.16) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−305123(P2003−305123A) |
| 【公開日】 |
平成15年10月28日(2003.10.28) |
| 【出願番号】 |
特願2002−112760(P2002−112760) |
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