| 【発明の名称】 |
ステント |
| 【発明者】 |
【氏名】鈴木 正夫
【氏名】浅若 博敬
【氏名】石橋 忠司
【氏名】梨原 宏
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| 【要約】 |
【課題】拡張力があり湾曲した血管に良く追従しながら、収縮が容易であり、拡張と収縮峙の長さに変化が小さく、拡張峙には均等に血管に圧を加えることが可能なステントを提供すること。
【解決手段】生体の管状部の血管、胆管、気管などの狭窄部や閉塞部を拡張保持するための実質的に筒状のステント10において、所定円筒に沿って円筒の軸方向に配置されかつ円筒周方向にのびた複数の主体部1,2と、前記複数の主体部1,2のうち隣り含うものの間にあって、これらを互いに繋ぐ複数の直線および曲線状の繋ぎ部3を有し、前記複数の主体部1,2の各々は前記円筒軸方向に振幅を持つ直線または直線と曲線からなるジグザグ形状を持ち、前記主体部1,2のうち隣り合うものとそれらを繋ぐ前記繋ぎ部3とによって、格子形状を形成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生体の管状部の血管、胆管、気管などの狭窄部や閉塞部を拡張保持するための実質的に筒状のステントにおいて、所定円筒に沿って円筒の軸方向に配置されかつ円筒周方向にのびた複数の主体部と、前記複数の主体部のうち隣り含うものの間にあって、これらを互いに繋ぐ複数の直線および曲線状の繋ぎ部を有し、前記複数の主体部の各々は前記円筒軸方向に振幅を持つ直線または直線と曲線からなるジグザグ形状を持ち、前記主体部のうち隣り合うものとそれらを繋ぐ前記繋ぎ部とによって、格子形状を形成することを特徴とするステント。 【請求項2】 請求項1に記載のステントにおいて、前記複数の繋ぎ部の各々は前記主体部の頂点部分を避けて前記主体部と連結されていることを特徴とするステント。 【請求項3】 請求項1又は2に記載のステントにおいて、前記格子形状が円周方向及び軸方向に欠損せず連続して形成されることを特徴とするステント。 【請求項4】 請求項1〜3の内のいずれか一つに記載のステントにおいて、前記格子形状が直線あるいは直線及び曲線からなる形状を有することを特徴とするステント。 【請求項5】 請求項1〜4の内のいずれか一つに記載のステントであって、カテーテルにマウントする縮小された径では、前記主体部のうち隣り合うものとそれらを繋ぐ前記繋ぎ部とによって格子形状を形成しないことを特徴とするステント。 【請求項6】 請求項1〜5の内のいずれか一つに記載のステントにおいて、少なくとも生体温度(37℃)近傍で超弾性を示すTiNi系形状記憶合金からなることを特徴とするステント。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、補綴具としてのステントに関し、特に所定の位置に容易に挿入でき且つ確実に補綴できる器具に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年、血管や気管などの狭窄郁や閉塞郭および血管内瘤の治療は、経皮的な低侵襲性医療手術によって行われることが多い。 【0003】上記、血管や気管の狭窄・閉塞部治療は、先端部にバルーンおよびステントを収納したカテーテルを大腿部動脈或いは口から要治療部位に導いた後、バルーン、ステントをカテーテルから手元操作で解放して、バルーンによる狭窄・閉塞郁の拡張およびその拡張径保持のためにステント留置する。 【0004】一方、血管に発生した瘤は、前記同様にカテーテル操作によってステントで瘤発生部を塞栓することで瘤への血流を止める。 【0005】従来、ステントの形状については、図3(a),(b)及び(c)に示すような網状・格子状・ジグザク形状を連結したもの等が提案されている。 【0006】タンタルあるいはステンレス線50からなるステント51,52,53の場合、二重管カテーテルの外管の中に、バルーンに巻き付けて縮径した状態て体内に進入させ、所定部位で外管からステント、バルーンを解放した後、バルーンで狭窄部などを拡張するのと同時にステントも元径に膨らませる。或いは、ステンレス線50等をジグザク状にして円筒を形成し、パンタグラフを折り畳む様にして縮径し、カテーテルからの拘束解放と同時に自発的ばね力で元径に形状回復するタイプもある。 【0007】また、ステントを形状記憶合金製とし超弾性を付与することで、より自発的形状回復力を持たせたものが最近開発されている。超弾性を使ったものは、円筒状ステントを小さく折り畳んで二重管カテーテルの内外管の間に拘束縮径したものを、所定部位での拘束解放と同時にステントを自発的に元径に形状回復させる。また、形状記憶合金のシートを格子形状に切り抜いたものに円筒形状を付与したステントも考案されている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】一般に、前記のようなステントは拡張力を満足しており、従来、種々の形態のステントが提案されている。 【0009】しかしながら、湾曲した血管の曲部にこのようなステントを使用する場合、これら網状・格子状・ジグザク状等の形状で構咸された円筒形態は、曲率を減少させるにつれ、円形状は徐々に楕円になり、ついには円筒を保てなくなり潰れてしまう。そのため、血管等の拡張の機能が果たせなくなる。 【0010】一方、ステントを患部まで運ぶために、内径2mm程度のカテーテル内部に挿入できる収縮し易い点も必要とされる。格子、ジグザグ等の形状は縮小が容易である。しかし、拡張時の円筒長さと縮小時の長さとが大きく異なる欠点がある。この点は留置手術の際、最適部分へのステント位置決めを難しくする。 【0011】これらの対策としての提案もなされている。具体的には、図4に示すような、格子形状の一部を切り離した切り離し部54aを形成し、切り離した格子の距離の大小を考慮した形状を有するステントや図5に示すような、波形状、ジグザグ形状の繋ぎの部分57の数を削減した切離部56を形成し、波形状、ジグザグ形状の間隔の大小を考慮したステントなどである。しかし、これらは、血管壁へ接触しない部分をふやし、ステント内において血管への圧力の多寡を生じさしむこととなる。 【0012】具体的に、従来のステントの例、図4、図5において例を上げる。 【0013】図4及び図5の部分54b,56は血管への圧を生じない。部分54a,57は、他に血管へ圧を加えるものが近傍に無いことと、比較的鋭利な形状であることにより多くの圧を血管に及ぼす。これらは血管損傷の原因になリ得る。この点からは、連続して形成される格子形状が望ましい。 【0014】上記の3項目は、相反するものであるため、いずれも高度に兼ね備えることは難しい。 【0015】そこで、本発明の一般的な技術的課題は、この問題を解決した新規なステントを提供することにある。 【0016】また、本発明の特別な技術的課題は、拡張力があり湾曲した血管に良く追従しながら、収縮.が容易であり、拡張と収縮峙の長さに変化が小さく、拡張峙には均等に血管に圧を加えることが可能なステントを提供することにある。 【0017】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、生体の管状部の血管、胆管、気管などの狭窄部や閉塞部を拡張保持するための実質的に筒状のステントにおいて、所定円筒に沿って円筒の軸方向に配置されかつ円筒周方向にのびた複数の主体部と、前記複数の主体部のうち隣り含うものの間にあって、これらを互いに繋ぐ複数の直線および曲線状の繋ぎ部を有し、前記複数の主体部の各々は前記円筒軸方向に振幅を持つ直線または直線と曲線からなるジグザグ形状を持ち、前記主体部のうち隣り合うものとそれらを繋ぐ前記繋ぎ部とによって、格子形状を形成することを特徴とするステントが得られる。 【0018】また、本発明によれば、前記ステントにおいて、前記複数の繋ぎ部の各々は前記主体部の頂点部分を避けて前記主体部と連結されていることを特徴とするステントが得られる。 【0019】また、本発明によれば、前記いずれかのステントにおいて、前記格子形状が円周方向及び軸方向に欠損せず連続して形成されることを特徴とするステントが得られる。 【0020】また、本発明によれば、前記いずれかのステントにおいて、前記格子形状が直線あるいは直線及び曲線からなる形状を有することを特徴とするステントが得られる。 【0021】また、本発明によれば、前記いずれか一つのステントであって、カテーテルにマウントする縮小された径では、前記主体部のうち隣り合うものとそれらを繋ぐ前記繋ぎ部とによって格子形状を形成しないことを特徴とするステントが得られる。 【0022】さらに、本発明によれば、前記いずれか一つのステントにおいて、少なくとも生体温度(37℃)近傍で超弾性を示すTiNi系形状記憶合金からなることを特徴とするステントが得られる。 【0023】 【発明の実施の形態】次に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。ここで、本発明の実施の形態においては、胸部、腹部の大動脈用の比較的径の太いステントを例に挙げて説明する。 【0024】図1(a)は本発明の実施の形態によるステントの収縮時の形状を平面上に展開した状態を示す図で、図1(b)は(a)を部分的に拡大した図である。図1(a)及び(b)に示すように、所定円筒に沿ってステントの軸方向に配置され、かつ円筒周方向にのびたジグザグ状の主体部1および主体部2は、頂点部を曲線にて形成し、拡張・収縮による歪みを緩和させ、それらを直線で結んでジグザグ形状を有する。隣り合う主体の間にあって、これらを互いに繋ぐ繋ぎ部3は、直線を主に部分的に曲線を形成し、図4(a)のように1体とはならないよう配置され、主体部1,2と連結される。この収縮時において、主体部1,2および繋ぎ部3によって格子形状は形成されていない。 【0025】図2(a)は図1(a)及び(b)のステントの拡張時の形状を平面上に展開した状態を示す図で、図2(b)は(a)を部分的に拡大した図である。ここで、図2(a)において、上下の幅は、拡張時の円周の長さに相当する。また、左右の長さはステントの長さに相当し、任意に設計できる。図2(a)及び(b)に示されるように、本発明の実施の形態によるステントとは、主体部1と隣り含う同様の主体部2、および繋ぎ部3によって、菱形状の格子が連続的に形成されている。 【0026】この形状では、ジグザグ状主体の頂点4同士は、直接接合されていないが、繋ぎ部3が有るため、図4、図5ステントの部分54a,56に示されるような血管壁へ接触しない部分が生じていず、ステント内において血管へ均―に圧を加えることが可能である。 【0027】また、本発明の実施の形態のステントは180度屈曲させても円筒形状が完全に潰れる難く円筒内部に空間を確保した。この本発明の実施の形態のステントは、図3の従来に示すような単純な菱形格子と異なり、主体部の頂点4が直接接合されていないため、ステントが屈曲・湾曲した際に、主体部の頂点4の間隔が変化することが可能である。また、これらが円筒形状の潰れる難くさを向上させている。 【0028】次に、本発明の実施の形態によるステントの具体的な作製について述べる。 【0029】まず、ステントの具体的寸法形状について記す。主体部1,2は図1(a)及び(b)のように、円周方向に6頂点を有するジグザグ形状であり、径方向長さはφ2の円周長さの6.28mmであり、ジグザグ形状の左右方向即ちステント円筒軸方向の長さは3.17mmとした。さらに主体部1,2は、ステント軸方向に3,51mmの間隔で交互に16個配置した。軸方向にとなりあう主体は、径方向に位置を0.35mmずらし、一つおきには径方向位置が同一になるよう配置した。これは、拡張時に菱形状格子の形成を容易にするためである。ステントの全体の長さは54.8mmとした。これらの主体部1,2を図1(a)及び(b)に示すように繋ぎ部3で連結した。 【0030】本発明の実施の形態では、肉厚150μm外径2mmのパイプ状に加工されTiNi合金を得た後、パイプを回転させながらNd:YAGレーザ光をパイプ表面に照射し、パイプをカットし、図1(a)及び(b)に示すの形状を作製した。レーザ加工の際、主体部1,2および繋ぎ部3の線幅は、0.16mmに設定した。レーザ加工後、フッ硝酸によるエッチングと電解研磨により、TiNiパイプの酸化被膜およびレーザ加工時に発生するバリおよび溶融物を除去、面取りを行った。 【0031】その後、径8.4mmの中実棒の外側に拡張拘束をし、拘束状態でアルゴン雰囲気中にて500℃、10〜20分熱処理を施し、形状固定と同時に37℃での超弾性を付与した。拘束を解いた状態で、図2の形状を有する外形8mm、長さ49mmのステントを得た。 【0032】主体部1,2および繋ぎ部3の拡張時の格子の形状は、本発明の実施の形態に限定されるものではなく、主体部のジグザグ形状の頂点の数、長さ、軸方向間隔を変化させることにより、拡張力、耐キンク性、湾曲時の曲げ荷重を変えられる。また、主体全体を直線のみで形成しても良く、また頂点部を直線で形成し、その他部分に曲率を持たせることもできる。 【0033】また、本発明の実施の形態では、TiNiパイプをレーザにて加工する方法を採用したが、TiNiシートに対し、レーザ、またはエッチング加工にてステントの形状を形成し、その後円筒状に溶接することも可能である。 【0034】また、本発明に用いる合金は生体温度(たとえば37℃)で超弾性を持つことが出来るTiNiX合金が望ましいく、第3元素添加のTiNiX合金,(X=Cr、V、Fe、Coなど)が好ましいが、Fe系などの多種の形状記憶合金およびベータTi合金などの合金、ステンレス鋼、タンタルまたはその他生体用金属等についても適用される。 【0035】更に、生体適合性或いは毒性を考慮し、チタンなどが本発明のステントにコートされていても良い。 【0036】 【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、十分な拡張力を有し、かつ良好な屈曲特性すなわち湾曲した血管の曲部に使用しても円筒を保ち潰れることがなく、かつカテーテル内部に挿入できる収縮し易さを備え、かつ収縮時と拡張時の長さの変化が小さく、かつ血管壁へ接触しない部分が少なく血管内壁へ均一に圧を加えることが可能である、格子状の形状を持つステントを提供できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000134257 【氏名又は名称】エヌイーシートーキン株式会社 【識別番号】599148123 【氏名又は名称】丸木医科器械株式会社
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| 【出願日】 |
平成14年3月5日(2002.3.5) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100071272 【弁理士】 【氏名又は名称】後藤 洋介 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−250906(P2003−250906A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【出願番号】 |
特願2002−58924(P2002−58924) |
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