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【発明の名称】 皮膚外用剤
【発明者】 【氏名】上馬塲 和夫

【氏名】許 鳳浩

【氏名】舩津 保浩

【氏名】本江 薫

【氏名】高野 隆司

【要約】 【課題】刺激性、不快臭がなく、保存性、抗菌性に優れ、且つ皮膚の保湿性、保温性を高める皮膚外用剤を開発する。

【解決手段】海藻を一価のアルカリ水溶液で溶解してペースト状とし、中和してある皮膚外用剤。一価のアルカリが炭酸ナトリウムである。オイル、ミネラル水、精油、粘土鉱物を添加する。ナトリウム濃度が1.4〜2.1%であり、前記オイルが全体の2〜10%である。パック化粧料として用いてもよい。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 海藻を一価のアルカリ水溶液で溶解してペースト状とし、中和してあることを特徴とする皮膚外用剤。
【請求項2】 一価のアルカリが炭酸ナトリウムであることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤。
【請求項3】 オイルを配合してあることを特徴とする請求項1又は2記載の皮膚外用剤。
【請求項4】 ミネラル水を配合してあることを特徴とする請求項1、2又は3記載の皮膚外用剤。
【請求項5】 精油を配合してあることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の皮膚外用剤。
【請求項6】 粘土鉱物を添加したことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の皮膚外用剤。
【請求項7】 ミネラル水とオイルを配合し、ナトリウム濃度が1.4〜2.1%であり、前記オイルが全体の2〜10%であることを特徴とする請求項1、2、5又は6記載の皮膚外用剤。
【請求項8】 パック化粧料であることを特徴とする請求項1から7のうち何れか1項に記載の皮膚外用剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、皮膚に塗布して、保湿性を高めるパック化粧料などの皮膚外用剤に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、海泥を主成分とするファンゴパック、海藻を主成分とするアルゴパックを皮膚に塗布し、一定時間おいた後に洗い流すことで、乾燥肌に対しては保湿機能を高めたり、脂性肌に対しては余分な皮脂を除去するなど、皮膚の老化防止、代謝促進、清浄化を図ることが行われている。
【0003】しかし、従来の海藻を主成分とするアルゴパックは、人によっては刺激性が強く、ピリピリするといった問題点、海藻の香りが強く、人によっては好まれないために不快臭となり、リラックスできる効果がなくなってしまうといった問題点、カビが生えやすく、保存性が悪いといった問題点があった。そこで、本発明者らはこれらの様々な問題点を解消し、且つパック本来の効能をさらに高めるパック剤について検討を重ねた結果、遂に本発明に至ったものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、皮膚への刺激性、不快臭がなく、保存性、抗菌性に優れ、且つ皮膚の保湿性、保温性を高めることができる皮膚外用剤を開発することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明のうち請求項1記載の発明による皮膚外用剤は、海藻を一価のアルカリ水溶液で溶解してペースト状とし、中和してあることを特徴とする。このように構成すれば、保湿性に優れ、刺激性を抑えることができる。
【0006】本発明のうち請求項2記載の発明による皮膚外用剤は、一価のアルカリが炭酸ナトリウムであることを特徴とする。このように構成すれば、他の一価のアルカリ水溶液よりも溶解速度が早い。
【0007】本発明のうち請求項3記載の発明による皮膚外用剤は、オイルを配合してあることを特徴とする。このように構成すれば、刺激性、不快臭がなく、保湿性が向上する。
【0008】本発明のうち請求項4記載の発明による皮膚外用剤は、ミネラル水を配合してあることを特徴とする。このように構成すれば、抗菌性に優れ、皮膚の保湿性が高まる。
【0009】本発明のうち請求項5記載の発明による皮膚外用剤は、精油を配合してあることを特徴とする。
【0010】本発明のうち請求項6記載の発明による皮膚外用剤は、粘土鉱物を添加したことを特徴とする。このように構成すれば、さらに皮膚の保湿性を高め、遠赤外線放出による保温効果も付与することができる。
【0011】本発明のうち請求項7記載の発明による皮膚外用剤は、ミネラル水とオイルを配合し、ナトリウム濃度が1.4〜2.1%であり、オイルが全体の2〜10%であることを特徴とする。このように構成すれば、一層、皮膚への刺激性、不快臭を抑え、且つ皮膚の保湿性、保温性を高めることができる。
【0012】本発明のうち請求項8記載の発明による皮膚外用剤は、パック化粧料であることを特徴とする。このように構成すれば、塗布して、数分後に水洗するだけで、皮膚の保湿性、保温性を高めることができ、皮膚を滑らかにすることができる。
【0013】海藻としては、褐藻、紅藻、緑藻などが挙げられるが、アルギン酸に富む海藻が望ましく、昆布やわかめが好ましい。昆布が、皮膚の保湿性を高め、皮膚細胞のヒスタミン遊離を抑制することができる。
【0014】ミネラル水としては、海水又は人工海水が挙げられるが、海水であって、さらには深層水が望ましい。これにより、保湿性も維持でき、ミネラル水成分のマンガン、ヨウ素が抗菌活性を付与することができる。
【0015】オイルとしては、オリーブオイル、ゴマ油、スクアラン、ホホバ油などが挙げられるが、価格や皮膚への安全性の面からオリーブオイルが望ましい。配合割合は、海藻、ミネラル水を加えた全量に対して、2〜10%が好ましい。オイルの添加により、皮膚の脂質維持、抗酸化作用、抗菌活性を付与することができる。また、オイルには酸化防止のためにビタミンEを添加するのが望ましい。ビタミンEの添加割合は問わないが、オイルの量に対して1%程度が望ましい。
【0016】精油としては、例えば、ラベンダー、ローズマリー、カモミール、ジンジャーなどが挙げられ、それぞれの芳香を、使用者の嗜好、求める効能に応じて選択することができる。また、精油により抗菌活性、抗ウィルス活性を高めることができる。
【0017】粘土鉱物としては、例えば、珪藻土、カオリン、マグネシア・クリンカー、モンモリロナイト、ベントナイト、トルマリンなどが挙げられるが、珪藻土が望ましい。粘土鉱物を添加することで、脱臭、代謝促進、遠赤外線放出作用といった機能、効能を付与することができる。
【0018】本発明の皮膚外用剤としては、例えば、塗り薬、顔または全身パック化粧料、などが挙げられる。パック化粧料は、例えば次のようにして調製することができる。まず、昆布を水洗し、水切りを行った後、炭酸ナトリウムや炭酸カリウムなどでアルカリ処理してpHを9〜10とし、水を加え、高速カッターにて30〜40分間、切断、撹拌処理を行う。この時、昆布ペーストの最終品温は80〜85℃程度である。このようにして、アルギン酸を溶出させた後、中和のために乳酸などの酸を加え、pHを5.2〜6.1に調整する。中和しない状態の昆布ペーストはpHが10程度で皮膚に悪影響を与えるので、皮膚と同じ弱酸性に調整してある。次に濃縮深層水などのミネラル水を加え、オリーブオイルなどのオイルを添加し、酸化防止剤のビタミンE、好みや用途に応じて精油を、保湿性、保温性を高めるために珪藻土を添加して、均一に混合することで調製することができる。
【0019】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明を詳細に説明する。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0020】実施例1湿昆布(乾物量4.5kg)と、乾昆布(乾物量1.3kg)を併せた昆布(マコンブ)5.8kgに、炭酸ナトリウム0.7kgと、水53.5kgを混合し、高速カッターで30分間、切断、撹拌した。この時の昆布ペーストの最終品温は81℃であった。次に50%乳酸を1.8kg添加して、pHを5.7とした。次に、中和した昆布ペーストに5倍に濃縮した海洋深層水(富山湾の日本海固有冷水)を15.5kg添加し、ビタミンEを30g添加したオリーブオイル3.0kg、ジンジャーオイル80gを順に均一に混合し、分注してパック容器に入れてシールした後、85℃で1時間加熱して殺菌し、タラソテラピー用海藻パック化粧料を製造した。炭酸ナトリウムは昆布の溶解のために用い、高速カッターでの切断、撹拌は溶解促進のために用いている。なお、中和昆布ペーストに何も添加せずに、そのままパック容器に入れて同様に処理して製品としても良い。
【0021】実施例2湿昆布(乾物量4.5kg)と、乾昆布(乾物量1.3kg)を併せた昆布(マコンブ)5.8kgに、炭酸ナトリウム0.7kgと、水53.5kgを混合し、高速カッターで40分間、切断、撹拌した。この時の昆布ペーストの最終品温は85℃であった。次に50%乳酸を1.8kg添加して、pHを6.0とした。次に、5倍に濃縮した海洋深層水(富山湾の日本海固有冷水)を15.5kg添加し、ビタミンEを30g添加したオリーブオイル3.0kg、ジンジャーオイル80g、800℃で焼成した珪藻土4kgを順に均一に混合し、分注してパックに入れてシールした後、85℃で1時間加熱して殺菌し、タラソテラピー用珪藻土配合海藻パック化粧料を製造した。
【0022】なお、本発明者は、一価のアルカリとして炭酸ナトリウムの代わりに、例えば炭酸カリウム、水酸化ナトリウムを用いて同様の実験を行っており、この場合もペースト状になることを確認してある。
【0023】参考例1海藻を主成分とする従来品のアルゴパックと、本発明品の海藻パック(中和昆布ペーストに海洋深層水、オリーブオイル、ジンジャーオイルを添加したもの)を比較し、被験者にアンケート調査を行って、皮膚刺激性や香り、肌触りなどを評価した。結果を表1に示した。その結果、製品自体の保存性、機能性、保温性等や、被験者の使用感についても、本発明品は従来品よりはるかに良好であることが示された。
【0024】
【表1】

【0025】参考例2海藻を主成分とする従来品のアルゴパックと、本発明品の海藻パック(中和昆布ペーストをそのままパック容器に入れて製品としたもの)を比較し、被験者にアンケート調査を行って、皮膚刺激性や香り、肌触りなどを評価した。結果を表2に示した。その結果、製品自体の保存性、機能性、保温性等や、被験者の使用感についても、本発明品は従来品よりはるかに良好であることが示された。
【0026】
【表2】

【0027】試験例1表3に示す4つの処方に基づいて4種の海藻パックを作成した。健常成人13名を被験者として、両前腕部屈側の皮膚角質を除去し、4箇所にマーキングした。次に、前測定として、インテグラル社製の皮膚水分計ビューティーセンサーを用いて皮膚水分量を測定した。皮膚水分量は、当該機器の測定方法にて皮膚水分量スコアで示した。次に、室温下で静置した4種の海藻パックを、マーキングした4箇所の皮膚にそれぞれ塗布し、塗布して5分静置後に海藻パックを拭き取った直後、拭き取ってから5分静置後(塗布してから10分静置後)に、皮膚水分量を測定した。さらにその測定部分(海藻パックを拭き取った部分)を水洗した後に、再度皮膚水分量を測定した。それぞれの測定は3反復行った。水洗は、測定部分に付着している可能性のある海藻パックの残存成分を除去するために行った。
【0028】前測定と拭き取り直後(図では前-直後と表示)、前測定と拭き取りから5分静置後(前-5分後)、前測定と水洗後(前-水洗後)の、各皮膚水分量の差で示した皮膚水分量スコアを図1に示した。統計解析を2群間について対応のあるt検定により行った結果、「深層水+昆布(中和昆布ペースト)+オリーブ4%」は、「昆布+水」に比べて、直後と水洗後に有意に皮膚水分量スコアが高く、「昆布+水+オリーブ4%」に比べて、直後、5分後、水洗後のいずれにおいても有意に皮膚水分量スコアが高かった。従って、「深層水+昆布+オリーブ4%」の保湿性が極めて高いことが示された。また、「深層水+昆布」は、「昆布+水」に比べて、5分後では同等であるが、水洗後には皮膚水分量スコアが高かった。「昆布+水+オリーブ4%」は、「昆布+水」に比べて、直後、5分後、水洗後のいずれにおいても皮膚水分量スコアが高かった。この試験結果からは、深層水とオリーブには保湿効果が有ることが確認された。なお、深層水の保湿効果の有無を確認するために、深層水を用いないもの(「昆布+水」等)には同量の水を添加してある。
【0029】
【表3】

【0030】また、「深層水+昆布+オリーブ4%」のパックについては、前腕部だけでなく顔面での試験も行った。健常成人9名(男性3名、女性6名、年齢25〜50歳、平均34±7歳)を被験者として、上記パックを夜就寝前に顔面に塗り、その上をサランラップで15分間覆う。その後、お湯で洗顔。この一連の行為を3日間連続で繰り返す。この試験は、平成14年9月21日から9月30日の間に行った。試験開始後、毎朝、顔面の皮疹や発疹の有無を目視で確認したところ、皮疹や発疹は3日間とも9名全員で認められなかった。また、毎朝、しっとり感を聞いてみたところ、パックせずに寝たときに比べれば、皮膚がしっとりしていると9名全員が感じた。
【0031】試験例2表4に示す処方に基づいて、従来品のナトリウム濃度が2.5%のアルゴパックと、昆布を主成分とし、ナトリウム濃度が2.5%、2.8%で作成した2種の昆布パックの皮膚刺激性を評価した。なお、昆布(中和昆布ペースト)のみの場合は、従来品よりも皮膚刺激度が顕著に低かったので、図2には示してない。従って、従来品との比較を正確に行なうために、昆布にNaClを添加してナトリウム濃度を同じ又はそれ以上に調整して今回は評価した。アルゴパックは紅藻類のリトタムヌ、ラミナリアを主成分とし、2倍量の深層水を加えてペースト状にしたものである。一方、昆布パックは、マコンブを主成分とし、水を用いたため、塩化ナトリウムを添加することで、ナトリウム濃度を2.5%、2.8%に設定した。健常成人12名を被験者として、両前腕部屈側の皮膚角質を除去し、3箇所にマーキングした。
【0032】次に、室温下で静置した3種のパックを、マーキングした3箇所の皮膚にそれぞれ塗布し、5分間静置後、水洗し、皮膚がチクチクしたかどうかを、最もチクチクする感触を4点として、0.5点刻みの皮膚刺激スコア(チクチク感)で被験者に回答させた。結果を図2に示した。フリードマン検定を行った結果、「2.5%Naアルゴパック」は最も皮膚刺激度が高く、「2.5%Na昆布パック」は、他のパックより有意に皮膚刺激度が低かった。従って、同じナトリウム濃度でもアルゴパック主成分の紅藻よりも、マコンブを用いた方が皮膚刺激度が低くなることが示された。
【0033】
【表4】

【0034】試験例3表5に示す処方に基づいて、ナトリウム濃度が1.7%のアルゴパックと、昆布を主成分とし、ナトリウム濃度が2.5%、2.1%で作成した2種の昆布パックの皮膚刺激性を評価した。アルゴパックは紅藻類のリトタムヌ、ラミナリアを主成分とし、2倍量の水を加えてペースト状にしたものである。一方、昆布パックは、マコンブを主成分とし、塩化ナトリウムを添加することで、ナトリウム濃度を2.5%、2.1%に設定した。健常成人11名を被験者として、両前腕部屈側の皮膚角質を除去し、3箇所にマーキングした。
【0035】次に、室温下で静置した3種のパックを、マーキングした3箇所の皮膚にそれぞれ塗布し、5分間静置後、水洗し、皮膚がチクチクしたかどうかを、最もチクチクする感触を4点として、0.5点刻みの皮膚刺激スコア(チクチク感)で被験者に回答させた。結果を図3に示した。フリードマン検定を行った結果、「1.7%Naアルゴパック」は最も皮膚刺激度が高く、「2.1%Na昆布パック」は、他のパックより有意に皮膚刺激度が低かった。従って、アルゴパック主成分の紅藻よりも、マコンブを用いた方が皮膚刺激度が低く、ナトリウム濃度が2.1%であっても、皮膚刺激度が抑えられることが示された。そこで、深層水を用い、且つ皮膚刺激度を抑えるために、オリーブオイルを添加したもので、次の試験を行った。
【0036】
【表5】

【0037】試験例4表6に示す4つの処方に基づいて4種の海藻パックを作成し、これらの皮膚刺激性を評価した。健常成人13名を被験者として、両前腕部屈側の皮膚角質を除去し、4箇所にマーキングした。次に、室温下で静置した4種の海藻パックを、マーキングした4箇所の皮膚にそれぞれ塗布し、5分間静置後、水洗し、皮膚がチクチクしたかどうかを、最もチクチクする感触を4点として、0.5点刻みの皮膚刺激スコア(チクチク感)で被験者に回答させた。結果を図4に示した。フリードマン検定を行った結果、「深層水+昆布+オリーブ4%」は、他の海藻パックより有意に皮膚刺激度が低かった。
【0038】従って、「深層水+昆布」に比べて、オリーブオイル4%添加により顕著に皮膚刺激度を抑え、全被験者が全く刺激性を感じないことが示された。従って、皮膚刺激度を高めてしまう深層水を用いても、オリーブオイル添加によって、皮膚刺激性を解消できることが示され、皮膚刺激性の問題なく、深層水の長所をパック剤に生かすことが可能となった。さらに、珪藻土を添加しても、当初の「深層水+昆布」より刺激性を高めてしまうことはないことも示された。
【0039】試験例5表6に示す4つの処方に基づいて4種の海藻パックを作成し、試験例1と同様にして、皮膚水分量スコアを測定した。結果を図5に示した。2群間について対応のあるt検定を行った結果、「深層水+昆布+オリーブ4%+珪藻土5%」は、5分後、水洗後には、皮膚水分量スコアが最も高く、且つ「深層水+昆布」より有意に皮膚水分量スコアが高くなり、「深層水+昆布+オリーブ4%」は5分後には「深層水+昆布」よりも有意に皮膚水分量スコアが高かった。珪藻土添加によって、さらに保湿性が高まることが示された。深層水をパック剤に配合しても、試験例4より、オリーブオイル添加によって皮膚刺激度が抑えられることが示されたが、さらに保湿性も高まり、また、珪藻土添加によって、より一層、保湿性が高まることが示された。
【0040】
【表6】

【0041】なお、表6に示す処方のうちオイルの配合割合のみを変え、それ以外は同条件で試験を行った。オイルの配合割合が10%より上では、ヌルヌルして不快感が出現することが分かった。この知見に、オリーブオイルの添加による皮膚刺激度の抑制効果(試験例4で分かった)、保湿性の向上(試験例5で分かった)を加味して総合的に判断すれば、オイルを全体の2〜10%とすることが望ましいと考えられる。
【0042】試験例6表7に示す3つの処方に基づいて3種の海藻パックを作成し、試験例1と同様にして、皮膚水分量スコアを測定した。結果を図6に示した。2群間について対応のあるt検定を行った結果、「ナトリウム濃度1.4%」以上が「ナトリウム濃度1.2%」よりも水洗後に有意に皮膚水分スコアが高かった。
【0043】
【表7】

【0044】なお、試験例3では「2.1%Na昆布パック」は、「2.5%Na昆布パック」よりも皮膚刺激性が低いことが分かっている。従って、試験例3と6を考慮し、保湿性の向上と皮膚刺激性の抑制を兼備するには、ナトリウム濃度1.4%〜2.1%が望ましい。
【0045】
【発明の効果】本発明のうち請求項1と2記載の発明によれば、刺激性、不快臭を抑え、保存性に優れ、且つ皮膚の保湿性、保温性を高めることができる。なお、請求項2記載の発明によれば、海藻の溶解速度が早くなる。
【0046】本発明のうち請求項3記載の発明によれば、皮膚の保湿性、抗菌性、保存性を向上し、皮膚への刺激性を抑制でき、不快臭を抑えられる。
【0047】本発明のうち請求項4記載の発明によれば、抗菌性、保存性、皮膚の保湿性に優れる。
【0048】本発明のうち請求項5記載の発明によれば、場合に応じた精油を添加することで、好みの香りを楽しんだり、ストレス解消、リラックス効果を図ることができる。
【0049】本発明のうち請求項6記載の発明によれば、保湿性を高め、粘土鉱物の遠赤外線放出による保温性を付与することができ、サウナ効果を得ることができる。また、不快臭を抑えることもできる。
【0050】本発明のうち請求項7記載の発明によれば、一層、皮膚への刺激性、不快臭を抑え、且つ皮膚の保湿性、保温性を高めることができる。
【0051】本発明のうち請求項8記載の発明によれば、パック化粧料とすることで、簡易な方法で皮膚の保湿性、保温性を高め、リラックスさせ、ストレス解消効果も図ることができる。
【出願人】 【識別番号】000236920
【氏名又は名称】富山県
【識別番号】000236908
【氏名又は名称】富山蒲鉾株式会社
【出願日】 平成15年3月17日(2003.3.17)
【代理人】 【識別番号】100090206
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 信道
【公開番号】 特開2003−342160(P2003−342160A)
【公開日】 平成15年12月3日(2003.12.3)
【出願番号】 特願2003−72319(P2003−72319)