| 【発明の名称】 |
日焼け止め化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】吉野 修之 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】高田 定樹 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】横塚 暁人 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】三浦 由将 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
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| 【要約】 |
【課題】微量のオクチルメトキシシンナメートにより、十分な紫外線防御効果を有する日焼け止め化粧料を提供することでる。また、使用性に優れ、皮膚刺激がなく、さらには安定性にも優れた日焼け止め化粧料を提供することである。
【解決手段】紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、油分及び/又は水とを含有する日焼け止め化粧料である。また、紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、有機変性粘土鉱物と、油分と、水とを含有する日焼け止め乳化化粧料である。さらに、紫外線散乱剤を含有する日焼け止め化粧料に、微量のオクチルメトキシシンナメートを添加することによる、日焼け止め化粧料における紫外線防御効果を向上させる方法である。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、油分及び/又は水とを含有する日焼け止め化粧料。 【請求項2】 紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、有機変性粘土鉱物と、油分と、水とを含有する日焼け止め乳化化粧料。 【請求項3】 紫外線散乱剤を含有する日焼け止め化粧料に、微量のオクチルメトキシシンナメートを添加することによる、日焼け止め化粧料における紫外線防御効果を向上させる方法。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は日焼け止め化粧料に関する。さらに詳しくは、微量のオクチルメトキシシンナメートの添加により、紫外線防御効果を向上させた日焼け止め化粧料、さらには使用感に極めて優れた日焼け止め化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】日焼け止め化粧料は、紫外線散乱剤や紫外線吸収剤を配合することにより、目的とする紫外線防御効果を与えている。日焼け止め化粧料の紫外線防御効果は、一般に、SPF(Sun Protection Factor)値として評価されている。 【0003】紫外線散乱剤としては、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄などの無機粉末が、日焼け止め化粧料に配合されている。また、紫外線吸収剤としては、安息香酸系紫外線吸収剤、アントラニル酸系紫外線吸収剤、サリチル酸系紫外線吸収剤、桂皮酸系紫外線吸収剤等の極めて多くの種類の紫外線吸収剤が日焼け止め化粧料に配合されている。例えば、特公平6−27064号公報においては、超微粒子の二酸化チタンとオクチルメトキシシンナメート(メトキシ桂皮酸オクチル)が配合された日焼け止め化粧料が開示されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ヒトの皮膚に局所的使用する日焼け止め化粧料において、十分な紫外線防御効果を発揮させるためには十分な量の紫外線吸収剤若しくは紫外線散乱剤を配合する必要があることが当業者の常識であった。特にオクチルメトキシシンナメートを配合する日焼け止め化粧料においては、高性能のSPF値を達成するために化粧料全量に対し少なくとも2%以上の配合量を確保する必要があった。 【0005】例えば、酸化チタンとオクチルメトキシシンナメート(メトキシ桂皮酸オクチル)が配合された日焼け止め化粧料の特許である特公平6−27064号公報において、その段落番号「0026」の記載に、メトキシ桂皮酸オクチルの配合量は2〜15%(A領域)とあり、「組成物が2重量%未満のメトキシ桂皮酸オクチルを含有する場合はヒトの皮膚に局所使用後に組成物によってもたらされる防護性能は非常に低い。」との記載がある。そして、段落番号「0024」の記載からも分かるように、最も好ましいメトキシ桂皮酸オクチル配合量はE領域の5〜6%とされている。 【0006】一方、日焼け止め化粧料においては、要求される紫外線防御効果を発揮することは必要条件ではあるが、化粧料である以上、その使用性が極めて重要なファクターとなる。しかしながら、希望するSPF値を発揮するために十分な量の紫外線吸収剤を日焼け止め化粧料に配合すると、べたついたり、油っぽさがあったり、さらには、ぬめり感を生じたりして、皮膚に塗布した時の使用感が良くないという問題点があった。 【0007】本発明者等は上述の観点に鑑みて鋭意研究した結果、紫外線散乱剤に極微量のオクチルメトキシシンナメートを配合すると、驚くべきことに紫外線散乱剤による日焼け止め化粧料のSPF値が大きく増大するという格別顕著な効果を見出し、本発明を完成するに至った。さらに有機変性粘土鉱物により乳化した乳化組成物においては、微量のオクチルメトキシシンナメートと紫外線散乱剤により、製品設計において目的とする十分なSPF値を達成できると同時に、その使用性も極めて優れているという、従来の常識に反する極めて優れた効果を見出し、本発明を完成するに至った。 【0008】 【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、油分及び/又は水とを含有する日焼け止め化粧料を提供するものである。 【0009】また、本発明は、紫外線散乱剤と、化粧料全量に対して0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートと、有機変性粘土鉱物と、油分と、水とを含有する日焼け止め乳化化粧料を提供するものである。 【0010】さらに、本発明は、紫外線散乱剤を含有する日焼け止め化粧料に、微量のオクチルメトキシシンナメートを添加することによる、日焼け止め化粧料における紫外線防御効果を向上させる方法を提供するものである。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。 【0012】本発明に用いる紫外線散乱剤としては、酸化チタン、微粒子酸化チタン、酸化亜鉛、微粒子酸化亜鉛、酸化鉄、微粒子酸化鉄、酸化セリウムなどの粉末が挙げられる。粉末は、通常、針状、紡錘状、球状、粒状の粉末が使用される。また、粒子径が0.1μm以下の微粒子粉末が好ましい。メチルハイドロジェンポリシロキサンやシランカップリング剤などのシリコーン処理;金属石鹸処理;パーフルオロアルキルリン酸ジエタノールアミン塩やパーフルオロアルキルシラン等のフッ素処理、デキストリン脂肪酸エステル処理等により、疎水化処理した紫外線散乱剤も好ましい。本発明において最も好ましい紫外線散乱剤は疎水化処理された微粒子酸化チタンである。 【0013】紫外線散乱剤の配合量は特に限定されない。日焼け止め化粧料全量に対して、通常0.01〜50%(質量百分率)の範囲で適宜決定される。本発明の日焼け止め乳化化粧料においては、目的とするSPF値、使用性及び安定性の観点から、化粧料全量に対して3〜20%(質量百分率)が好ましい。 【0014】本発明に用いるオクチルメトキシシンナメートは多くの市販品があり、それらを利用できる。例えば、パルソールMCXの商品名(ジボタン社)で市販されている紫外線吸収剤を使用できる。 【0015】本発明においては、微量のオクチルメトキシシンナメートの添加によって紫外線防御効果が飛躍的に増大する。微量とは、日焼け止め化粧料全量に対して0.25%以上1.5%以下(質量百分率)の範囲であり、この僅かな配合量により、製品設計で意図する十分なSPF値を容易に達成できる。例えば、酸化チタンが5〜10%程度配合された日焼け止め化粧料において、0.5〜0.75%程度の微量のオクチルメトキシシンナメートを添加することにより、SPF値が15以上の日焼け止め化粧料が容易に調整可能となる。極めて僅かな配合量のオクチルメトキシシンナメートにより十分なSPF値を達成できるという本発明の第一の効果は、十分なSPF値を達成するために従来必要とされた2%以上の配合量により引き起こされるデメリット、すなわち、使用性、皮膚刺激などの安全性、さらには乳化組成物の安定性の問題等も同時に解決できる。 【0016】本発明の日焼け止め化粧料は、油分及び/又は水とを含み、オイル系(ワックス系組成物、オイル−水2層系組成物、乳化剤によりO/W又はW/O型乳化組成物とすることが好ましい。油分及び乳化剤は適宜任意のものを使用できる。 【0017】また、乳化剤に有機変性粘土鉱物を用い、油分と水とを配合し、その剤形をクリーム、乳液などのW/O型乳化組成物にすることが好ましい。油分には揮発性シリコーンを含有することが好ましい。 【0018】本発明に用いる有機変性粘土鉱物は、三層構造を有するコロイド性含水ケイ酸アルミニウムの一種で、一般に下記一般式で表される粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られるものである。 【化1】(X,Y)2-3(Si,Al)4O10(OH)2Z1/3 ・nH2 Oただし、X=Al,Fe(III),Mn(III),Cr(III) Y=Mg,Fe(II),Ni,Zn,LiZ=K,Na,Ca【0019】具体的には、例えば、モンモリロナイト、ラポナイト、およびヘクトライト等の天然または合成(この場合、式中の(OH)基がフッ素で置換されたもの)のモンモリロナイト群(市販品ではビーガム、クニピア、ラポナイト等がある)およびナトリウムシリシックマイカやナトリウムまたはリチウムテニオライトの名で知られる合成雲母(市販品ではダイモナイト:トピー工業(株)等がある)等の粘土鉱物を第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で処理して得られる。 【0020】粘土鉱物を有機変性するために用いる第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤は、下記一般式で表されるものである。 【0021】 【化2】
(式中、R1は炭素数10〜22のアルキル基またはベンジル基、R2はメチル基または炭素数10〜22のアルキル基、R3とR4は炭素数1〜3のアルキル基またはヒドロキシアルキル基、Xはハロゲン原子またはメチルサルフェート残基を表す。) 【0022】例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、アラキルトリメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロリド、ミリスチルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルジメチルアンモニウムクロリド、アラキルジメチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジメチルアンモニウムクロリド、セチルジエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルアンモニウムクロリド、ステアリルジエチルアンモニウムクロリド、アラキルジエチルアンモニウムクロリド、ベヘニルジエチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルミリスチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルセチルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルステアリルルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルベヘニルアンモニウムクロリド、ベンジルジメチルエチルセチルアンモニウムクロド、ベンジルジメチルエチルステアリルアンモニウムクロド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、ジベヘニルジヒドロキシエチルアンモニウムクロリド、および相当するブロミド等、さらにジパルミチルウロピルエチルアンモニウムメチルサルフェート等が挙げられ、これらのうち一種または二種以上が任意に選択されて処理される。 【0023】なお、上記の第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤で粘土鉱物を処理する際には非イオン性界面活性剤を併用して処理することも好ましい。単に日焼け止め化粧料中に、有機変性粘度鉱物とともに非イオン性界面活性剤を配合しても好ましい。非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン2〜30モル付加{以下POE(2〜30)と略す。}オレイルエーテル、POE(2〜35)ステアリルエーテル、POE(2〜20)ラウリルエーテル、POE(1〜20)アルキルフェニルエーテル、POE(6〜18)ベヘニルエーテル、POE(5〜25)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(3〜30)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル、等のエーテル型活性剤、およびPOE(4〜60)硬化ヒマシ油、POE(3〜14)脂肪酸モノエステル、POE(6〜30)脂肪酸ジエステル、POE(5〜20)ソルビタン脂肪酸エステル等のエステル型活性剤、更にPOE(2〜30)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜60)グリセリルトリイソステアレート、POE(7〜50)硬化ヒマシ油モノイソステアレート、POE(12〜60)硬化ヒマシ油トリイソステアレート等のエーテルエステル型活性剤等のエチレンオキシド付加型界面活性剤およびデカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート、グリセリルモノオレエート等のグリセリン脂肪酸エステル等の多価アルコール脂肪酸エステル型界面活性剤があげられる。これらの中で、デカグリセリルテトラオレート、ヘキサグリセリルトリイソステアレート、ジグリセリルジイソステアレート等のジグリセリン以上のポリグリセリン脂肪酸エステル、POE(2〜12)ラウリルエーテル、POE(6〜15)ベヘニルエーテル、POE(5〜20)2−デシルペンタデシルエーテル、POE(5〜17)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(8〜16)2−オクチルデシルエーテル等のPOE付加エーテル型活性剤、およびPOE(10〜20))硬化ヒマシ油、POE(5〜14)オレイン酸モノエステル、POE(6〜20)オレイン酸ジエステル、POE(5〜10)ソルビタンオレインエステル等のPOE付加エステル型活性剤、POE(3〜15)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜40)グリセリルトリイソステアレート等のPOE付加エーテルエステル活性剤等のエチレンオキシド付加型の非イオン性界面活性剤の一種または二種以上を用いることが好ましい。 【0024】有機変性粘土鉱物は、例えば、水、アセトンあるいは低級アルコール等の低沸点溶媒中で上述の粘土鉱物と、第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤とを分散撹拌処理し低沸点溶媒を除去することによって得られる。 【0025】有機変性粘土鉱物中の第四級アンモニウム塩型カチオン界面活性剤の含有量は粘土鉱物100gに対して60〜140ミリ当量(以下 meqと略す。)であることが好ましい。 【0026】本発明に好ましく使用される有機変性粘土鉱物の代表的なものとしては、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等が挙げられる。市販品としては、ベントン38(ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド処理モンモリロナイト:ナショナルレッド社)等がある。 【0027】有機変性粘土鉱物は、乳化系の日焼け止め化粧料の全量中0.05〜10.0%(質量百分率)配合される。好ましくは0.1〜3.0重量%配合される。乳化剤若しくは粘度調整剤として作用する。 【0028】本発明に用いる油分は、化粧料、医薬品等で用いられる一般的な油分は全て用いることができ、その範囲も極性油から非極性油まで幅広く用いることができる。以下に具体的に例示する。液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン等が挙げられる。固体油脂としては、例えば、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。ロウ類としては、例えば、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。炭化水素油としては、例えば、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、フィッシャートロプッシュワックス等が挙げられる。高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。高級アルコールとしては、例えば、直鎖アルコール(例えば、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等);分枝鎖アルコール(例えば、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2-デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等)等が挙げられる。合成エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12-ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N-アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル2-エチルヘキサノエート、2-エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オレイル、アセトグリセライド、パルミチン酸2-ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N-ラウロイル-L-グルタミン酸-2-オクチルドデシルエステル、アジピン酸ジ-2-ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2-エチルヘキシル、ミリスチン酸2-ヘキシルデシル、パルミチン酸2-ヘキシルデシル、アジピン酸2-ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸2-エチルヘキシル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。シリコーン油としては、例えば、鎖状ポリシロキサン(例えば、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等);環状ポリシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等)、3次元網目構造を形成しているシリコーン樹脂、シリコーンゴム、各種変性ポリシロキサン(アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等)等が挙げられる。 【0029】これらの油分は1種または2種類以上が配合される。その配合量は適宜決定され限定されないが、乳化系の日焼け止め化粧料全量中、0.1〜70%(質量百分率)配合することが好ましく、さらに好ましくは1〜60%配合される。油分は、他の油相成分とともに、有機変性粘土鉱物により水相成分と乳化される。 【0030】本発明に用いる水は、通常、イオン交換水が使用される。水の配合量は適宜決定され限定されないが、日焼け止め化粧料全量中、通常5〜80%(質量百分率)配合することが好ましい。 【0031】本発明の日焼け止め化粧料には、さらに皮膜剤を配合してもよい。耐水性の観点から皮膜剤としてはシリコーン系樹脂が好ましい。シリコーン系樹脂を配合した場合は油分として揮発性シリコーンを用いることが好ましい。揮発性シリコーン油としては、デカメチルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、25℃での粘度が2mm2/s以下の鎖状ジメチルポリシロキサンなどが好ましく使用される。日焼け止め化粧料を皮膚に塗布された後、揮発性の油分が揮発し、水や汗に強い被膜が形成されて、紫外線防御効果を持続できる利点がある。皮膜剤及び揮発性シリコーン油の配合量は特に限定されず適宜決定されるが、好ましくは皮膜剤が0.1〜10%、揮発性シリコーン1〜50%程度である。 【0032】本発明の日焼け止め化粧料には、上記必須成分の他に、本発明の目的を損なわない範囲で、必要に応じて、通常化粧料に配合される他の成分を配合して常法により製造される。具体的には、例えば、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール等の保湿剤;セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、クインスシード、カラギーナン、ペクチン、マンナン、カードラン、コンドロイチン硫酸、デンプン、ガラクタン、デルマタン硫酸、グリコーゲン、アラビアガム、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、キサンタンガム、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、グアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム、サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天等の増粘剤、エタノール等の低級アルコール;ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン等の酸化防止剤;安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸アルキルエステル、ヘキサクロロフェン等の抗菌剤;アシルサルコシン酸(例えばラウロイルサルコシンナトリウム)、グルタチオン、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、乳酸等の有機酸;ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB6塩酸塩、ビタミンB6トリパルミテート、ビタミンB6ジオクタノエート、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンB12、ビタミンB15及びその誘導体等のビタミンB類、アスコルビン酸、アスコルビン酸硫酸エステル(塩)、アスコルビン酸リン酸エステル(塩)、アスコルビン酸ジパルミテート等のビタミンC類、α−トコフェロール、β−トコフェロール、δ−トコフェロール、ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン等のビタミン類;ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ−オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体、ヒノキチオール、ビサボロール、ユーカルプトーン、チモール、イノシトール、サイコサポニン、ニンジンサポニン、ヘチマサポニン、ムクロジサポニン等のサポニン類、パントテニルエチルエーテル、エチニルエストラジオール、トラネキサム酸、アルブチン、セファランチン、プラセンタエキス等の各種薬剤、ギシギシ、クララ、コウホネ、オレンジ、セージ、ノコギリソウ、ゼニアオイ、センブリ、タイム、トウキ、トウヒ、バーチ、スギナ、ヘチマ、マロニエ、ユキノシタ、アルニカ、ユリ、ヨモギ、シャクヤク、アロエ、クチナシ、サワラ等の植物の抽出物、色素、モノラウリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキセチレンソルビタン、ポリエチレングリコールモノオレート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリコールジエーテル、ラウロイルジエタノールアマイド、脂肪酸イソプロパノールアマイド、マルチトールヒドロキシ脂肪酸エーテル、アルキル化多糖、アルキルグルコシド、シュガーエステル等の非イオン性活性剤、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン性界面活性剤、パルミチン酸ナトリウム、ラウリン酸ナトリウム、ラウリル酸ナトリウム、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル、ロート油、リニアドデシルベンゼン硫酸、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油マレイン酸、アシルメチルタウリン等のアニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、中和剤、酸化防止剤、保湿剤、防腐剤、香料、顔料、薬剤等が配合可能である。 【0033】本発明の日焼け止め化粧料の剤型は任意であるが、有機変性粘土鉱物で乳化した乳化組成物が好ましい。日焼け止めクリームの形態で好ましく使用される。 【0034】 【実施例】次に実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。配合量は特に断りのない限り、%(質量百分率)である。 【0035】「表1」に示すW/O乳化型日焼け止めローションを常法により製造し、紫外線防御効果(SPF値)、皮膚に塗布した際の使用感(使用性)について、下記方法にて評価した。紫外線散乱剤には疎水化処理二酸化チタンを使用し、有機変性粘土鉱物には、モンモリロナイト100gを100megのジステアリルジメチルアンモニウムクロライドで処理した有機変性粘土鉱物(ベントン38、米国ナショナルレッド社製)を使用した。 【0036】「紫外線防御効果(SPF)」日焼け止め化粧料を透明テープ上に2mg/cm2の塗付量で塗付し評価試料とした。この評価試料を紫外線領域において太陽光とほぼ同一のスペクトルを有する光源であるソーラーライト社製ソーラーシミュレーターと分光光度計との間に挿入し、評価試料の有無によるスペクトルを比較し、SPF値(太陽光シミュレーション値)を算出し、紫外線防御効果を評価した。それぞれのスペクトルからの算出方法は、特公平6−27064号公報の段落番号「0076」及び「0077」に記載されている方法と同様である。 【0037】「使用性」評価専門パネリスト10名により、調製した日焼け止め化粧料を実際に使用して官能試験を行った。 評価結果(べたつき、油っぽさ、ぬめり感)は下記の4水準で評価した。 ◎:10名中8名以上が良好と判断した。 ○:10名中6名以上8名未満が良好と判断した。 △:10名中4名以上6名未満が良好と判断した。 ×:10名中4名未満が良好と判断した。 【0038】「表1」に示す結果から、0.25〜1.5%(質量百分率)のオクチルメトキシシンナメートを添加するとSPF値が10以上になり、製品設計で意図する十分な紫外線防御効果が得られると同時に、優れた使用性を発揮することが分かる。図1は、「表1」における実施例1〜5と比較例1〜3のSPF値とオクチルメトキシシンナメートの配合量との関係を表わしている。実施例1〜5の配合量である0.25〜1.5%の範囲において、SPF値が顕著に増大することを示している。また、実施例1〜5の日焼け止め乳化化粧料は、乳化組成物の安定性に関しても何ら問題なく、さらに皮膚刺激もない優れた日焼け止め化粧料である。 【0039】 【表1】
【0040】以下に本発明の実施例を挙げる。常法により製造される下記の日焼け止め化粧料は、いずれも紫外線防御効果に優れ、その使用性、安定性、安全性に優れた日焼け止め化粧料である。 【0041】 実施例6 「O/W型乳化ファンデーション(乳液)」 タルク 5%球状樹脂粉末 5二酸化チタン 10ベンガラ 0.4黄酸化鉄 1.2黒酸化鉄 0.2ベントナイト 0.5モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン 1.5モノステアリン酸グリセリン 3ステアリン酸 1イソステアリン酸 1セタノール 0.5シクロメチコン 3オクタン酸セチル 5流動パラフィン 5オクチルメトキシシンナメート 1ブチレングリコール 5トリエタノールアミン 1グリセリン 2精製水 47防腐剤 適量キレート剤 適量香料 適量【0042】 実施例7 「O/W型乳化ファンデーション(クリーム)」 精製水 48%ブチレングリコール 5ベントナイト 1苛性カリ 0.3ステアリン酸 1ベヘニン酸 1ステアリン酸グリセリル 2イソステアリン酸ポリグリセリル 2セタノール 2流動パラフィン 8オクチルメトキシシンナメート 1.5オクタン酸セチル 8二酸化チタン 10ベンガラ 0.2黄酸化鉄 0.8黒酸化鉄 0.05球状樹脂粉末 8防腐剤 適量キレート剤 適量香料 適量【0043】 実施例8 「O/W型乳化日中用美容液」 ミリスチン酸イソプロピル 2%オクタン酸セチル 5トリオクタノイン 3オクチルトリアゾン 0.5フェニルトリメチコン 5ステアリン酸 2ステアリルアルコール 1グリセリルモノステアレート 2オクチルメトキシシンナメート 0.5精製水 60ベントナイト 0.5ジプロピレングリコール 5トリエタノールアミン 1二酸化チタン 5酸化亜鉛 5ヘキサメタリン酸ソーダ 0.1防腐剤 適量キレート剤 適量香料 適量【0044】 実施例9 「O/W型乳化サンスクリーン(2層)」 シクロメチコン 25%ジメチコン 10オクチルメトキシシンナメート 1.5イソステアリン酸 2ジメチコンポリオール 1有機変性モンモリロナイト 0.1精製水 33ブチレングリコール 5疎水化処理二酸化チタン 10疎水化処理酸化亜鉛 10防腐剤 適量キレート剤 適量香料 適量【0045】 実施例10 「O/W型乳化サンスクリーン(クリーム)」 シクロメチコン 15%ジメチコン 5フェニルトリメチコン 3オクチルメトキシシンナメート 0.5オクタン酸セチル 5球状樹脂粉末 5イソステアリン酸 1ジメチコンポリオール 3有機変性モンモリロナイト 1精製水 40ブチレングリコール 5疎水化処理二酸化チタン 15防腐剤 適量キレート剤 適量香料 適量【0046】 実施例11 「油性固形ファンデーション」 シクロメチコン 15%フェニルトリメチコン 10トリオクタノイン 10オレフィンオリゴマー 10セレシン 4マイクロクリスタリンワックス 3キャンデリラロウ 1カルナバロウ 1球状樹脂粉末 16セリサイト 12二酸化チタン 15オクチルメトキシシンナメート 1黄酸化鉄 0.2ベンガラ 0.8黒酸化鉄 0.05酸化防止剤 適量香料 適量【0047】 【発明の効果】本発明の日焼け止め化粧料は、微量のオクチルメトキシシンナメートの配合により、紫外線防御効果が飛躍的に増大する。極めて僅かな配合量のオクチルメトキシシンナメートにより十分なSPF値を達成できるという本発明の第一の効果は、十分なSPF値を達成するために従来必要とされた2%以上の配合量のオクチルメトキシシンナメートにより引き起こされるデメリット、すなわち、使用性、皮膚刺激などの安全性、さらには乳化組成物の安定性の問題等も同時に解決できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成14年5月10日(2002.5.10) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100094570 【弁理士】 【氏名又は名称】▲高▼野 俊彦
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| 【公開番号】 |
特開2003−327521(P2003−327521A) |
| 【公開日】 |
平成15年11月19日(2003.11.19) |
| 【出願番号】 |
特願2002−135378(P2002−135378) |
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