| 【発明の名称】 |
粉末状化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】井手 信之 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】岡 隆史 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
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| 【要約】 |
【課題】きしみ感がなく、みずみずしさ・清涼感に優れ、指や手で直接皮膚に塗擦してもカスやよれがなく、均一な塗布性に優れるとともに、特にパール剤・ラメ剤等を配合した場合、それらが有する質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損うことなく、透明性高く発揮せしめることができ、極めて良好なメーキャップ仕上がり効果を有する粉末状化粧料を提供する。
【解決手段】(a)表面積60m2/g以上の疎水化無水ケイ酸を0.1〜20質量%、(b)粉末成分を20〜60質量%、および(c)水性成分を40〜80質量%含有し、粉末状形態をなす、粉末状化粧料。(b)成分中に少なくともパール剤・ラメ剤の中から選ばれる1種または2種以上を含むものが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 (a)表面積60m2/g以上の疎水化無水ケイ酸を0.1〜20質量%、(b)粉末成分を20〜60質量%、および(c)水性成分を40〜80質量%含有し、粉末状形態をなす、粉末状化粧料。 【請求項2】 (b)成分中に少なくともパール剤・ラメ剤の中から選ばれる1種または2種以上を含む、請求項1記載の粉末状化粧料。 【請求項3】 (b)成分が疎水化された粉末を含む、請求項1または2記載の粉末状化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、水滴状の水性成分の表面に疎水性粉末が配向して均一に被覆した、粉末状形態をなす粉末状化粧料に関する。さらに詳しくは、きしみ感がなく、みずみずしさ、清涼感に優れ、肌上に指や手で直接塗擦してもカスやよれがなく、スムーズに塗布することができ、均一な塗布性に優れるとともに、特にパール剤・ラメ剤等を配合した場合、それらが有する質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損うことなく、透明性高く発揮せしめることができ、極めて良好なメーキャップ仕上がり効果を有する粉末状化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、いわゆるドライウォーターと称される粉末状化粧料では、水や水溶性成分等の水性成分を、疎水化処理した粉末等で被覆して粉末状化し、使用時に塗擦すると液化するようになされている。これら粉末状化粧料は、美白パウダー(粉末状美白化粧水)やスキンケア製品等、種々のものが知られており、通常、80〜90質量%を超える多量の水性成分を疎水性粉末で被覆して粉末状化している。このような、内包される水性成分量が多量な粉末状化粧料に、メーキャップ効果を付与する目的でパール剤・ラメ剤を配合すると、これらパール剤・ラメ剤を肌上に均一に塗布できないという現象がみられ、また特に指や手で直接肌上に塗布すると、ムラになったり、よれて部分的にカスになったりしやすく、メーキャップ化粧料として効果的に肌上で均一に塗布することが難しい。 【0003】ところで、アイシャドー、フェイスカラー等のメーキャップ化粧料は、棒状、スティック状、粉末固型状等、種々の形状のものがあるが、通常、色材、体質顔料、パール剤・ラメ剤などの粉末成分に加えて、結合剤としての油分を配合している。このような従来タイプのメーキャップ化粧料においては、油分や他の配合成分(体質顔料など)の影響により、色材やパール剤・ラメ剤が本来有する色感、質感(パール感・ラメ感)を損うことなくメーキャップ効果を演出することが難しく、透明度が低く、色のトーンが下がり、暗く濁った色感となりがちであった。したがってこのような不具合を抑えるために、これら色材、パール剤・ラメ剤を化粧料中に40〜50質量%、あるいはそれ以上に高配合する必要があった。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来の問題点を解決することを目的とするもので、きしみ感がなく、みずみずしさ・清涼感に優れ、指や手で直接皮膚に塗擦してもカスやよれがなく、均一な塗布性に優れるとともに、特にパール剤・ラメ剤等を配合した場合、それらが有する質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損うことなく、透明性高く発揮せしめることができ、極めて良好なメーキャップ仕上がり効果を有する粉末状化粧料を提供することを目的とする。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、水滴状の水性成分の表面に疎水性粉末が配向して均一に被覆した、粉末状形態をなす粉末状化粧料(いわゆるドライウォーター)において、粉末成分と水性成分との配合量バランスをとることによって、粉末成分中にパール剤・ラメ剤等を配合した場合、それらが有する質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損うことなく、透明性高く発揮せしめることができ、しかも、従来タイプのメーキャップ化粧料でのパール剤・ラメ剤の配合量に比べて低配合でもこれら効果を奏することができることを見出し、本発明を完成するに至った。 【0006】すなわち本発明は、(a)表面積60m2/g以上の疎水化無水ケイ酸を0.1〜20質量%、(b)粉末成分を20〜60質量%、および(c)水性成分を40〜80質量%含有し、粉末状形態をなす、粉末状化粧料に関する。 【0007】また本発明は、(b)成分中に少なくともパール剤・ラメ剤の中から選ばれる1種または2種以上を含む、上記粉末状化粧料に関する。 【0008】また本発明は、(b)成分が疎水化された粉末を含む、上記粉末状化粧料に関する。 【0009】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。 【0010】本発明に用いられる(a)成分としての疎水化無水ケイ酸は、微粒子無水ケイ酸表面を疎水化処理したものである。 【0011】疎水化処理の方法としては、無水ケイ酸に撥水性を付与できる方法であればいかなるものでもよく、その方法は問わないが、例えば気相法、液相法、オートクレーブ法、メカノケミカル法等、通常の表面処理方法を用いることができる。 【0012】例えば疎水化処理剤を原料粉末に添加して処理を行う場合、適当な溶媒(ジクロルメタン、クロロホルム、ヘキサン、エタノール、キシレン、揮発性シリコーン等)に希釈して添加してもよく、あるいは直接添加してもよい。粉末と処理剤の混合攪拌には、ボールミル、ホジャーサイトボールミル、振動ボールミル、アトライター、ポットミル、ロッドミル、パンミル、ホモミキサー、ホモディスパー、ヘンシェルミキサー、ナウターミキサー等も使用することができる。この他にも、粉末表面の活性を利用し、気相反応により100℃以下の低温で環状オルガノシロキサンを粉末表面上で重合させる方法(特公平1−54380号)や、前記方法の後に表面のシリコーンポリマーのSi−H部分にグリセロールモノアリルエーテル等のペンダント基を付加させる方法(特公平1−54381号)等も用いることができる。 【0013】疎水化処理剤としては、特に限定されるものではないが、脂肪酸デキストリン処理粉末、トリメチルシロキシケイ酸処理粉末、フッ素変性トリメチルシロキシケイ酸処理粉末、メチルフェニルシロキシケイ酸処理粉末、フッ素変性メチルフェニルシロキシケイ酸処理粉末、ジメチルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等の低粘度〜高粘度油状ポリシロキサン処理粉末、ガム状ポリシロキサン処理粉末、メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末、フッ素変性メチルハイドロジェンポリシロキサン処理粉末、メチルトリクロルシラン、メチルトリアルコキシシラン、ヘキサメチルジシラン、ジメチルジクロルシラン、ジメチルジアルコキシシラン、トリメチルクロルシラン、トリメチルアルコキシシラン等の有機シリル化合物あるいはそれらのフッ素置換体による処理粉末、エチルトリクロルシラン、エチルトリアルコキシシラン、プロピルトリクロルシラン、プロピルトリアルコキシシラン、ヘキシルトリクロルシラン、ヘキシルトリアルコキシシラン、長鎖アルキルトリクロルシラン、長鎖アルキルトリエトキシシラン等の有機変性シランあるいはそれらのフッ素置換体による処理粉末、アミノ変性ポリシロキサン処理粉末、フッ素変性ポリシロキサン処理粉末、フッ化アルキルリン酸処理粉末等が挙げられる。 【0014】本発明では、例えば微粒子無水ケイ酸の表面をオルガノシラン系化合物、シリコーン化合物等で覆うことにより調製することができる。具体的には、トリメチルシロキシル化無水ケイ酸、ジメチルシロキシル化無水ケイ酸、オクチルシロキシル化無水ケイ酸、シリコーンオイル処理無水ケイ酸、メチルポリシロキサン処理無水ケイ酸等が例示される。 【0015】本発明では、疎水化無水ケイ酸は表面積が60m2/g以上であることが必要であり、表面積がこれより小さいと、疎水化無水ケイ酸の粒径が大きくなり、(c)成分である水の表面に多量に配向することができず、水を安定に粉末状化することが難しくなる。 【0016】本発明粉末状化粧料中、(a)成分の配合量の下限は、意図する粉末状形態を得るという点から0.1質量%であり、好ましくは5質量%である。また、その上限は、塗擦使用時の官能の点から20質量%であり、好ましくは10質量%である。 【0017】(b)成分としても粉末成分は、通常化粧料に用いられるものであれば特に限定されることなく使用することができ、例えば、タルク、マイカ、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、球状シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、リン酸カルシウム、弗素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウムなど)、窒化ホウ素等の無機粉末;ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、球状ポリエチレン、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末、球状ポリエステル、架橋ポリスチレン球状樹脂粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体球状樹脂粉末、ベンゾグアナミン球状樹脂粉末、ポリ四弗化エチレン球状粉末、球状セルロース等の球状の有機粉末;二酸化チタン、酸化亜鉛、硫酸バリウム、無水ケイ酸を被覆あるいは複合した酸化亜鉛等の無機白色顔料;酸化鉄(ベンガラ)、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;黒酸化鉄、カーボンブラック、低次酸化チタン等の無機黒色系顔料;マンゴバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;雲母チタン、ベンガラ被覆雲母、ベンガラ被覆雲母チタン、カーミン被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化チタン被覆合成金雲母、ベンガラ・酸化チタン被覆合成金雲母、酸化チタン被覆ガラスフレーク、ベンガラ・酸化チタン被覆ガラスフレーク、酸化チタン被覆アルミナフレーク、酸化チタン被覆シリカフレーク、酸化鉄・シリカ被覆アルミニウム、酸化鉄・シリカ被覆酸化鉄、金属被覆板状粉末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末(色材を含有してもよい)、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末(色材を含有してもよい)、エポキシ樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、ウレタン樹脂被覆アルミニウム蒸着ポリエチレンテレフタレート(色材を含有してもよい)、アクリル樹脂被覆アルミニウム末(色材を含有してもよい)、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等のパール剤・ラメ剤などが例示される。 【0018】中でも、使用性の点からは、球状シリカ、球状ポリエチレン、ポリアミド球状樹脂粉末(ナイロン球状粉末)、架橋型ポリ(メタ)クリル酸メチル球状樹脂粉末等の球状粉末や、タルク、マイカ、カオリン、セリサイト、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の体質顔料、金属石鹸などが好ましく用いられる。 【0019】特に、メーキャップ化粧料として、(b)成分として少なくともパール剤・ラメ剤の中から選ばれる1種または2種以上を配合する場合、これらパール剤・ラメ剤は、従来タイプのメーキャップ化粧料に比して比較的低配合量でも、その質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損わずに透明性高く発揮せしめることができ、極めて良好なメーキャップ仕上がり効果を奏することができる。パール剤・ラメ剤は、そのメーキャップ効果上、好ましくは(b)成分に対して少なくとも0.2(質量比)程度以上配合するのが好ましい。 【0020】なお、(b)成分として粉末を疎水化処理したもの、未処理のもののいずれも用いることができるが、疎水化処理した粉末が好ましく用いられる。疎水化処理の方法としては、粉末に撥水性を付与できる方法であればいかなるものでもよく、上記した(a)成分での疎水化処理方法を用いることができる。(b)成分に疎水化処理した粉末を用いることにより、製造中粉末成分が水分を吸って凝集を起す等の問題がなく、粉末状化粧料の大量生産が可能となるという効果がある。 【0021】本発明粉末状化粧料中、(b)成分の配合量の下限は20質量%であり、好ましくは30質量%である。配合量が20質量%未満では使用時に塗擦した際に色材、パール剤・ラメ剤が肌に均一に塗布できない現象がみられ、特に、手や指で直接肌上に塗布した場合、でムラになったり、よれやカスになりやすい。また(b)成分の配合量の上限は60質量%であり、好ましくは50質量%である。配合量が60質量%超では、使用時の清涼感、みずみずしさを得ることが難しく、官能上好ましくない。 【0022】(c)成分としては、水の他、一般に化粧料として用いられる水溶性成分が任意に用いられる。かかる水溶性成分としては、例えば水溶性高分子、水溶性薬剤成分等が挙げられるが、これら例示に限定されるものでない。 【0023】水溶性高分子としては、化粧品に配合され得るものであれば特に限定されるものでなく、例えば天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子等が挙げられる。 【0024】天然の水溶性高分子としては、例えばアラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、ローカストビンガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、マンナン、寒天、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系水溶性高分子;キサンタンガム、ヒアルロン酸、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、プルラン等の微生物系水溶性高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系水溶性高分子等が挙げられる。 【0025】半合成の水溶性高分子としては、例えばアセチル化ヒアルロン酸;カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系水溶性高分子;メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系水溶性高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系水溶性高分子等が挙げられる。 【0026】合成の水溶性高分子としては、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー(商品名「カーボポール」)等のビニル系水溶性高分子;ポリエチレングリコール(分子量20,000、600,000、4,000,000)等のポリオキシエチレン系水溶性高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系水溶性高分子;ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド等のアクリル系水溶性高分子;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。 【0027】無機の水溶性高分子としては、例えばベントナイト、ケイ酸AlMg(商品名「ビーガム」)、ラポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。 【0028】また水溶性薬剤成分としては、水存在下で不安定な成分、例えば、美白剤、抗炎症剤、抗菌剤、ホルモン剤、ビタミン類、酵素、抗酸化剤、植物抽出液などの薬剤が挙げられる。本発明の粉末状化粧料では、このような水存在下で不安定成分を長期に安定して含有させることができる。 【0029】美白剤としては、アルブチン等のハイドロキノン誘導体、コウジ酸、L−アスコルビン酸およびその誘導体、トラネキサム酸およびその誘導体などが例示される。 【0030】L−アスコルビン酸は、一般にビタミンCといわれ、その強い還元作用により細胞呼吸作用、酵素賦活作用、膠原形成作用を有し、かつメラニン還元作用を有する。L−アスコルビン酸誘導体としては、例えばL−アスコルビン酸モノリン酸エステル、L−アスコルビン酸−2−硫酸エステルなどのL−アスコルビン酸モノエステル類や、L−アスコルビン酸−2−グルコシドなどのL−アスコルビン酸グルコシド類、あるいはこれらの塩(L−アスコルビン酸リン酸マグネシウムなど)などが挙げられる。 【0031】トラネキサム酸誘導体としては、トラネキサム酸の二量体(例えば、塩酸トランス−4−(トランス−アミノメチルシクロヘキサンカルボニル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、等)、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸4’−ヒドロキシフェニルエステル、等)、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステル体(例えば、2−(トランス−4−アミノメチルシクロヘキシルカルボニルオキシ)−5−ヒドロキシ安息香酸およびその塩、等)、トラネキサム酸のアミド体(例えば、トランス−4−アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸メチルアミドおよびその塩、トランス−4−(P−メトキシベンゾイル)アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、トランス−4−グアニジノメチルシクロヘキサンカルボン酸およびその塩、等)などが挙げられる。 【0032】抗炎症剤としては、例えばグリチルリチン酸塩(例えばグリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸アンモニウム、等)、アラントインなどが挙げられる。 【0033】抗菌剤としては、例えばレゾルシン、イオウ、サリチル酸などが挙げられる。 【0034】ホルモン剤としては、例えばオキシトシン、コルチコトロピン、バソプレッシン、セクレチン、ガストリン、カルシトニンなどが挙げられる。 【0035】ビタミン類としては、例えばビタミンB6、ビタミンB6塩酸塩等のビタミンB6誘導体、ニコチン酸、ニコチン酸アミド等のニコチン酸誘導体、パントテニールエチルエーテルなどが挙げられる。 【0036】酵素としては、例えばトリプシン、塩化リゾチーム、キモトリプシン、セミアルカリプロテナーゼ、セラペプターゼ、リパーゼ、ヒアルロニダーゼなどが挙げられる。 【0037】抗酸化剤としては、チオタウリン、グルタチオン、カテキン、アルブミン、フェリチン、メタロチオネインなどが挙げられる。 【0038】植物抽出液としては、茶エキス、イザヨイバラエキス、オウゴンエキス、ドクダミエキス、オウバクエキス、メリロートエキス、オドリコソウエキス、カンゾウエキス、シャクヤクエキス、サボンソウエキス、ヘチマエキス、キナエキス、ユキノシタエキス、クララエキス、コウホネエキス、ウイキョウエキス、サクラソウエキス、バラエキス、ジオウエキス、レモンエキス、シコンエキス、アロエエキス、ショウブ根エキス、ユーカリエキス、スギナエキス、セージエキス、タイムエキス、海藻エキス、キューカンバエキス、チョウジエキス、キイチゴエキス、メリッサエキス、ニンジンエキス、マロニエエキス、モモエキス、桃葉エキス、クワエキス、ヤグルマギクエキス、ハマメリスエキス、カンゾウエキス、イチョウエキス、イチヤクエキスなどが挙げられる。 【0039】また、上記以外にも、ジプロピレングリコール、グリセリン、ダイナマイトグリセリン、1,3−ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、ムコ多糖、コンドロイチン硫酸、キトサン等も好ましく用いられる。 【0040】(c)成分は1種または2種以上を用いることができる。 【0041】本発明粉末状化粧料中、(c)成分の配合量の下限は40質量%であり、好ましくは50質量%である。配合量が40質量%未満では塗擦した際にみずみずしさ、清涼感を得ることが難しい。また(c)成分の配合量の上限は80質量%であり、好ましくは70質量%である。配合量が80質量%超では、使用時に塗擦した際に、色材、パール剤・ラメ剤が肌に均一に塗布できない現象がみられ、特に、手や指で直接肌上に塗布した場合、でムラになったり、よれやカスになりやすく、メーキャップ化粧料として効果的に肌上に均一に塗布することが難しい。 【0042】本発明化粧料は、粉末形態の化粧料であるが、塗擦により液化するものであり、きしみ感がなく、きわめて良好な使用性を示し、また粉末分散性に優れ、長期安定性にも優れ、かつ水存在下不安定成分を安定に保持することができる。 【0043】本発明の粉末状化粧料は、(a)成分が、(b)成分とともに、(c)成分の周りに吸着した状態となって、該(c)成分を粉末状化したものであり、塗擦により力を加えると、この吸着状態が破壊され、粉末状化されていた(c)成分がにじみ出るとともに、(b)成分の使用感触および(c)成分の有効性が発揮されるものである。 【0044】本発明では、粉体成分である(a)成分および(b)成分と、水性成分である(c)成分との配合量のバランスをとることにより、指や手で塗擦して使用しても、皮膚上でよれたりカスがでたりすることなく、極めてスムーズに均一に塗布することができ、使い勝手に優れる。また、清涼感、みずみずしさ等の使用性にも優れる。本発明では、(c)成分を従来のドライウォーターに比べて低配合量とし、(a)成分とともに用いる粉体成分である(b)成分を従来のドライウォーターに比べて高配合とすることにより、塗擦時、従来のドライウォーターに比べて塗擦時の液化による影響が少ないことから、特にボディパウダー、アイシャドー等のメーキャップ化粧料として用いた場合、塗擦部位に化粧料が吸着されるというよりはむしろ、所望の塗布部位に、スムーズな使用感触で均一に広く塗布することができる。また本発明の粉末状化粧料は長期保存安定性、スケールアップによる量産性に優れる。 【0045】本発明の粉末状化粧料は、(a)成分、(b)成分により(c)成分を粉末状化するものであれば特にその製造方法は限定されるものでない。例えば、(a)成分と(b)成分を攪拌、混合したものと、(c)成分を溶解したものとを混ぜ合わせる;(c)成分に(b)成分を分散あるいは溶解したものに(a)成分を添加、混合する、等の製造方法が挙げられるが、これらの例示に限定されるものでない。 【0046】本発明の粉末状化粧料には、上記成分の他、さらに、通常化粧料に配合される各種成分、例えば、アクリル系樹脂、シリコーン樹脂、ポリビニルピロリドン等の樹脂や、大豆タンパク、ゼラチン、コラーゲン、絹フィブロイン、エラスチン等のタンパク質またはタンパク質分解物、酸化防止剤、紫外線吸収剤、紫外線遮蔽剤、防腐剤、香料等を、本発明の効果を妨げない範囲で配合することができる。 【0047】本発明の粉末状化粧料は、アイシャドウ、チークカラー、フェイスカラー、アイグロス、白粉等のメーキャップ化粧料に特に好適に適用される。 【0048】 【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、配合量はすべて重量%で示す。 【0049】実施例に先立ち、本発明で用いた試験法および評価法を説明する。 【0050】[清涼感、みずみずしさ]各実施例品、比較例品をパネル(30名)に指で瞼に塗布してもらい、使用感(清涼感、みずみずしさ)について下記基準により評価した。 (評価) ◎: 20名以上が、清涼感、みずみずしさを感じると回答○: 10〜19名が、清涼感、みずみずしさを感じると回答△: 5〜9名が、清涼感、みずみずしさを感じると回答×: 4名以下が、清涼感、みずみずしさを感じると回答【0051】[よれ、カスのなさ]各実施例品、比較例品をパネル(30名)に指で瞼に塗布してもらい、塗擦時のよれ、カスがないかどうかについて下記基準により評価した。 (評価) ◎: 20名以上が、よれ、カスがないと回答○: 10〜19名が、よれ、カスがないと回答△: 5〜9名が、よれ、カスがないと回答×: 4名以下が、よれ、カスがないと回答【0052】[塗布均一性(パール剤・ラメ剤)]各実施例品、比較例品をパネル(30名)に指で瞼に塗布してもらい、塗布均一性(パール剤・ラメ剤)について下記基準により評価した。 (評価) ◎: 20名以上が、均一にきれいに塗布できたと回答○: 10〜19名が、均一にきれいに塗布できたと回答△: 5〜9名が、均一にきれいに塗布できたと回答×: 4名以下が、均一にきれいに塗布できたと回答【0053】[質感(パール感・ラメ感)]各実施例品、比較例品をパネル(30名)に指で瞼に塗布してもらい、質感(パール感・ラメ感)について下記基準により評価した。 (評価) ◎: 20名以上が、質感(パール感・ラメ感)があると回答○: 10〜19名が、質感(パール感・ラメ感)があると回答△: 5〜9名が、質感(パール感・ラメ感)があると回答×: 4名以下が、質感(パール感・ラメ感)があると回答【0054】[色感(透明性)]各実施例品、比較例品をパネル(30名)に指で瞼に塗布してもらい、色感(透明性)について下記基準により評価した。 (評価) ◎: 20名以上が、色感が損われずに透明性高く発揮されていると回答○: 10〜19名が、色感が損われずに透明性高く発揮されていると回答△: 5〜9名が、色感が損われずに透明性高く発揮されていると回答×: 4名以下が、色感が損われずに透明性高く発揮されていると回答【0055】(実施例1〜3、比較例1〜3)下記表1に示す組成で粉末状化粧料を調製した。上記試験方法により、実施例1〜3、比較例1〜2の使用性(清涼感、みずみずしさ)、よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)を評価した。なお、表1中、ジメチルシリコーンオイル処理無水ケイ酸(*)は、「アエロジルRY200S」(日本アエロジル社製;表面積80m2/g)を用いた。結果を表1に示す。 【0056】 【表1】
【0057】(製法)(2)〜(6)、(11)を混合、溶解し、ここに(1)を加え、混合、攪拌して粉末状とし、次いでここに(7)〜(10)を加え、均一混合した。 【0058】表1の結果より明らかなように、実施例1〜3の粉末状化粧料は、比較例1〜3に比べて使用性(清涼感、みずみずしさ)、よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)のすべての項目で総合的に優れていた。 【0059】(実施例4〜6、比較例4〜6)下記表2に示す組成で粉末状化粧料を調製した。上記試験方法により、実施例4〜6、比較例4〜6の使用性(清涼感、みずみずしさ)、よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)を評価した。なお、表2中、トリメチルシリル基処理無水ケイ酸(*)は、「アエロジルR812S」(日本アエロジル社製;表面積220m2/g)を用いた。結果を表2に示す。 【0060】 【表2】
【0061】(製法)(2)〜(9)、(11)を混合、溶解し、ここに(1)を加え、混合、攪拌して粉末状とし、次いでここに(10)、(11)を加え、均一混合した。 【0062】表2の結果より明らかなように、実施例4〜6の粉末状化粧料は、比較例4〜6に比べて使用性(清涼感、みずみずしさ)よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)のすべての項目で総合的に優れていた。 【0063】(実施例7〜9、比較例7〜9)下記表3に示す組成で粉末状化粧料を調製した。上記試験方法により、実施例7〜9、比較例7〜9の使用性(清涼感、みずみずしさ)、よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)を評価した。なお、表3中、ジメチルシリコーンオイル処理無水ケイ酸(*)は、「アエロジルR202」(日本アエロジル社製;表面積100m2/g)を用いた。結果を表3に示す。 【0064】 【表3】
【0065】(製法)(2)〜(8)、(11)を混合、溶解し、ここに(1)を加え、混合、攪拌して粉末状とし、次いでここに(9)〜(10)を加え、均一混合した。 【0066】表3の結果より明らかなように、実施例7〜9の粉末状化粧料は、比較例7〜9に比べて使用性(清涼感、みずみずしさ)よれ、カスのなさ、塗布均一性、質感(パール感・ラメ感)、色感(透明性)の全項目で総合的に優れていた。 【0067】(実施例10〜13)下記表4に示す組成で粉末状化粧料を調製し、(b)成分として疎水化処理粉末(疎水性粉末含む)配合による量産性効果について評価した。なお、表4中、トリメチルシリル基処理無水ケイ酸(*)は、「アエロジルRX200」(日本アエロジル社製;表面積140m2/g)を用いた。結果を表4に示す。 【0068】 【表4】
【0069】(製法)(2)〜(8)、(14)を混合、溶解し、ここに(1)を加え、混合、攪拌して粉末状とし、次いでここに(9)〜(13)を加え、均一混合した。得られた各試料を、1kg、2kg、10kgをそれぞれロット単位として製造し、各ロットにつき、均一な粉末状が得られたかどうかを確認するために300μmのふるいで通して、ふるい上の残渣の状態を調べ、下記評価基準により評価した。 【0070】[量産性] (評価) ○: ふるい上になにも残らなかった△: ふるい上に、水を吸って径1〜3mm程度に凝集した粉末の塊が存在した×: ふるい上に、水を吸って径4mm以上に凝集した粉末の塊が存在した【0071】表4の結果から明らかなように、(b)成分としてすべて疎水化処理された粉末を配合した試料D(実施例13)では10kg製造した場合であってもすべて均一な粉末状組成物が得られた。他方、(b)成分として一部疎水化処理していない未処理粉末を含む場合、少〜中規模での製造では均一な粉末状組成物を得ることができたが、大量に製造した場合では粉末が吸水状態で凝集して塊となったものがみられた。 【0072】 【発明の効果】本発明の粉末状化粧料は、きしみ感がなく、みずみずしさ・清涼感に優れ、指や手で直接皮膚に塗擦してもカスやよれがなく、均一な塗布性に優れるとともに、特にパール剤・ラメ剤等を配合した場合、それらが有する質感(パール感・ラメ感)、色感、色あいなどを損うことなく、透明性高く発揮せしめることができ、極めて良好なメーキャップ仕上がり効果を有する。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号
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| 【出願日】 |
平成14年3月14日(2002.3.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098800 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 洋子
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| 【公開番号】 |
特開2003−267826(P2003−267826A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−70076(P2002−70076) |
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