| 【発明の名称】 |
化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】小川 克基 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】長谷川 修嗣 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
【氏名】桜井 紀 【住所又は居所】神奈川県横浜市都筑区早渕2−2−1 株式会社資生堂リサーチセンター(新横浜)内
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| 【要約】 |
【課題】なめらかな使用感、つや感を抑えた均一で自然な仕上り、フィット感等に優れた化粧料を提供する。
【解決手段】平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトを配合し、さらに所望により、板状粉末(合成マイカ、焼成マイカ、焼成セリサイト等)を配合することを特徴とする化粧料。球状加水ハロイサイトは湿式媒体攪拌ミルを用いて分散配合するのが好ましい。またその配合量は化粧料全量に対し1〜60質量%(固形分)であるのが好ましい。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトを配合することを特徴とする化粧料。 【請求項2】 さらに板状粉末を配合する、請求項1記載の化粧料。 【請求項3】 板状粉末が、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、アルミナ、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、窒化ホウ素の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1または2記載の化粧料。 【請求項4】 平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトを湿式媒体攪拌ミルを用いて分散配合する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料。 【請求項5】 平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトの配合量が化粧料全量に対し1〜60質量%(固形分)である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は化粧料に関する。さらに詳しくは、極微小の球状加水ハロイサイトを配合した、フィット感、なめらかな使用感触、つや感を抑えた自然な仕上り等に優れる化粧料に関する。 【0002】 【従来の技術】ファンデーションなどのメーキャップ化粧料では、一般に粉末成分とこれを分散させる基剤を主構成とする。従来、この粉末成分としては、体質顔料として板状(薄片状)のマイカ、タルク、カオリン、セリサイト等が用いられ、着色剤として不定型の酸化チタンや酸化鉄等が用いられ、使用性改質剤としてナイロンやシリコーン、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリエチレンなどの粒径5〜10μmの球状粉末が一般に用いられてきた。 【0003】そしてこの場合、ファンデーション類の使用性や仕上がりを決定づける要因として、上記の板状体質顔料と球状粉末との配合比が重要である。すなわち、板状体質顔料の比率が多い場合には、フィット感とつや感のある仕上がりになるものの、なめらかさ、伸ばしやすさ等の使用性に劣る。一方、球状粉末の比率が多い場合には、なめらかで伸びのよい使用性は得られるものの、フィット感に欠け粉っぽい仕上がりとなってしまう。 【0004】したがって、ファンデーションなどのメーキャップ化粧料では、従来の板状体質顔料と球状粉末との組合せ配合では、なめらかな使用感触に優れ、かつ、フィット感のある粉っぽくない仕上がりを得ることの両立は難しかった。特に、化粧料に用いられる体質顔料はそのほとんどが薄片状〜板状であるため、これら体質顔料の配合によって過大につやが付与されたり、てかりを生じてしまう等の問題があり、つや感を適切にコントロールすることが難しかった。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、なめらかな使用感、つや感を抑えた均一で自然な仕上り、フィット感等に優れた化粧料を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために本発明は、平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトを配合することを特徴とする化粧料を提供する。 【0007】また本発明は、さらに板状粉末を配合する上記化粧料を提供する。 【0008】また本発明は、板状粉末が、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、アルミナ、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、窒化ホウ素の中から選ばれる1種または2種以上である上記化粧料を提供する。 【0009】また本発明は、平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトを湿式媒体攪拌ミルを用いて分散配合する上記化粧料を提供する。 【0010】また本発明は、平均粒子径0.1〜5μmの球状加水ハロイサイトの配合量が化粧料全量に対し1〜60質量%(固形分)である上記化粧料を提供する。 【0011】 【発明の実施の形態】以下、本発明について詳述する。 【0012】加水ハロイサイト(ハイドロハロイサイト)は、エンデライトともいい、アルミニウムの含水ケイ酸塩で、Al2SiO2O5(OH)4・2H2Oの組成式で示され、カオリン族に属する天然の粘土鉱物である。 【0013】一般的なハロイサイトの形状は棒状〜板状形状を呈し、またカオリン(カオリナイト)の形状は板状〜薄片状を呈するのに対し、本発明に用いられる加水ハロイサイトは、球状を呈する点に特徴があり、その平均粒子径が0.1〜5μmであり、好ましくは1.0μm以下である。 【0014】本発明に用いられる球状加水ハロイサイトは、その特異形状から、ある自然条件で生成されたもので、日本の長野県伊那地方で採掘されるものが好ましい。この球状加水ハロイサイトは、「オーハル球状加水ハロイサイト #I−シリーズ」、「オーハル球状加水ハロイサイト スーパーファイン #C−01」(いずれも(株)大春化学工業所製)等として市販されており、商業的に入手可能である。 【0015】なお、図1に「オーハル球状加水ハロイサイト I−17」((株)大春化学工業所製)の粒子構造を示す顕微鏡写真を示す。また、図2に「オーハル球状加水ハロイサイト スーパーファイン #C−01」((株)大春化学工業所製)の粒子構造を示す顕微鏡写真を示す。 【0016】球状加水ハロイサイトの配合量は、化粧料全量中に1〜60質量%程度が好ましく、特には4〜30質量%程度である。配合量が少なすぎると、なめらかな使用感触、仕上がりのつや感を低減させた均一な仕上がりを十分に得ることが難しく、一方、配合量が多すぎると隠蔽性が出過ぎたりするなどの問題がある。 【0017】球状加水ハロイサイトは、湿式媒体攪拌ミルによって分散配合するのが好ましい。湿式媒体攪拌ミルとしては連続式ミル(OBミル、ダイノウミル、等)、バッチ式ミル(リングミル、等)、ジェット式ミル(ジーナス、等)などが好適なものとして挙げられ、これらを用いて均一に高分散化することができる。分散媒としては水、低級アルコール、シリコーン、油分等、任意の溶媒を用いることができる。 【0018】なお、球状加水ハロイサイトの分散配合は、あらかじめ球状加水ハロイサイトを湿式媒体攪拌ミルを用いて分散媒に分散させて分散体を調製して、これを化粧料中に配合してもよく、あるいは、球状加水ハロイサイトを他成分とともに混合した後、湿式媒体攪拌ミルで分散してもよい。前者のほうが、均一性と一次粒子化の点においてより効果的であり、なめらかさ、仕上がりが格段に向上する。 【0019】従来、化粧料、特にメーキャップ化粧料において、使用性向上剤として球状粉末(例えばPMMAなど)が用いられているが、これらは、本発明に用いられる球状加水ハロイサイトに比べて材質的に堅く、なめらかさを損なう傾向にあり、体質顔料としても不適であり、また、合成品であるため高価であり工業的にも採算性の点から難点がある。本発明に用いられる球状の加水ハロイサイトは、天然の粘土鉱物であるため、材質的にも柔らかくなめらかな使用感触を付与することが可能であり、体質顔料としても好適であり、工業的にも非常に安価であり採算性も高い。 【0020】本発明化粧料では、さらに板状粉末を配合するのが好ましい。板状粉末としては、板状〜薄片状の体質顔料が好ましく、例えば、マイカ、セリサイト、タルク、シリカ、アルミナ、オキシ塩化ビスマス、雲母チタン、窒化ホウ素の中から選ばれる1種または2種以上が好ましい。なお上記において、マイカとしては合成マイカ、焼成マイカ、未焼成マイカ等すべての範疇のものを含み、また、セリサイトとしては合成セリサイト、焼成セリサイト、未焼成セリサイト等すべての範疇のものを含む。 【0021】中でも焼成セリサイト、焼成マイカ、合成マイカが好ましい。これらは吸油量が高く、このように吸油量の高い粉末を用いることで、系内に油を多く配合することが可能となる。それによって、しっとりとした感触を付与することができるが、一方で油や経時での皮脂によるてかりが仕上がりを悪化させてしまう。したがって、そのような系内に、球状加水ハロイサイトを配合することでてかりを抑えてたり、なめらかさを向上させたりすることができる。 【0022】板状粉末は1種または2種以上を用いることができる。板状粉末は、その平均粒子径5μm以上のものが好ましい。 【0023】これら板状〜薄片状の体質顔料と球状加水ハロイサイトとの併用により、コロの原理によって本発明効果が奏されるものと考えられる。 【0024】すなわち、薄片状粉末の体質顔料は、肌に非常にフィットするが、その分、横方向への動きが悪い傾向にある。しかしながら、本発明で用いる極微細粒径の球状加水ハロイサイトと併用することにより、該球状加水ハロイサイトが板状粉末と肌との間に存してコロのような働きをし、動きの悪い薄片状粉末を、球状加水ハロイサイトを介して肌上でなめらかにフィットさせながら転がしてスライドさせることができる。これにより、なめらかな使用性で、かつ、フィット感のある粉っぽくない仕上りを得ることができ、さらに、つやをコントロールして、仕上がりのつや感を低減できるものと思われる。 【0025】板状粉末を配合する場合、その配合量は、化粧料のタイプ等によっても異なるが、本発明化粧料全量中、3〜95質量%程度が好ましく、特には10〜90質量%程度である。 【0026】なお、上記板状粉末は、本発明の効果を損なわない範囲で、通常、化粧料に配合される粉末の表面処理に用いられる処理剤、例えばシリコーン、ラウロイルリジン、金属セッケン、レシチン、アミノ酸、コラーゲン、フッ素化合物等で表面処理したものを用いることもできる。 【0027】本発明化粧料は、上記成分に加えて、さらに、他の粉末成分を配合することができる。このような粉末成分としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、ベンガラ、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、酸化セリウム、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、ベントナイト、クレー、ケイ酸、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、含フッ素金雲母、合成タルク、硫酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、チッ化ホウ素、オキシ塩化ビスマス、アルミナ、酸化ジルコニウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、カラミン、炭酸マグネシウムおよびこれらの複合体等の無機粉体;シリコーン粉末、シリコーン弾性粉末、ポリウレタン粉末、セルロース粉末、ナイロン粉末、PMMA粉末、スターチ、ポリエチレン粉末等およびこれらの複合体等の有機粉体を用いることができ、これらの1種以上を含有せしめる。 【0028】また、本発明の化粧料には粉末成分を分散させる基剤となる油性成分が配合されるが、これら油性成分としては、特に限定されるものでなく、流動パラフィン、スクワラン、エステル油、ジグリセライド、トリグリセライド、パーフルオロポリエーテル、ワセリン、ラノリン、セレシン、カルナバロウ、固型パラフィン、脂肪酸、多価アルコール、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ビニルピロリド等を任意に用いることができる。油性成分は1種または2種以上を用いることができる。 【0029】本発明の化粧料には、さらに、色素、pH調整剤、保質剤、増粘剤、界面活性剤、分散剤、安定化剤、着色剤、防腐剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料等も本発明の目的を達する範囲内で適宜配合することができる。 【0030】本発明の化粧料は通常の方法で製造し、例えば乳化ファンデーション、パウダーファンデーション、油性ファンデーション、アイシャドウ、チークカラー、ボディーパウダー、パヒュームパウダー、ベビーパウダー、フェースパウダー等が適用される。 【0031】 【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれによってなんら限定されるものでない。配合量は特記しない限り質量%で表す。 【0032】初めに本実施例で用いた評価方法について説明する。 【0033】[なめらかな使用性]各試料を20名の女性パネルにより実際に使用してもらい、官能評価した。 (評価) ◎: 16〜20名が、なめらかな使用性であると回答○: 11〜15名が、なめらかな使用性であると回答△: 6〜10名が、なめらかな使用性であると回答×: 0〜5名が、なめらかな使用性であると回答【0034】[フィット感]各試料を20名の女性パネルにより実際に使用してもらい、官能評価した。 (評価) ◎: 16〜20名が、フィット感があると回答○: 11〜15名が、フィット感があると回答△: 6〜10名が、フィット感があると回答×: 0〜5名が、フィット感があると回答【0035】[仕上がりの均一性]各試料を20名の女性パネルにより実際に使用してもらい、官能評価した。 (評価) ◎: 16〜20名が、仕上がりの均一性があると回答○: 11〜15名が、仕上がりの均一性があると回答△: 6〜10名が、仕上がりの均一性があると回答×: 0〜5名が、仕上がりの均一性があると回答【0036】[経時でのてかり感]各試料を20名の女性パネルにより実際に使用してもらい、肌への塗布直後〜塗布3時間後のてかり感について官能評価した。 (評価) ◎: 16〜20名が、塗布後3時間経過後もてかり感がないと回答○: 11〜15名が、塗布後3時間経過後もてかり感がないと回答△: 6〜10名が、塗布後3時間経過後もてかり感がないと回答×: 0〜5名が、塗布後3時間経過後もてかり感がないと回答【0037】(実施例1、比較例1〜2)下記表1に示す組成のパウダリーファンデーションを調製し、上記評価方法により、なめらかな使用性、フィット感、仕上がりの均一性、経時でのてかり感について評価した。結果を表1に示す。なお、表1中、「球状加水ハロイサイト」は「オーハル球状加水ハロイサイト スーパーファイン #C−01」((株)大春化学工業所製)を用いた。 【0038】 【表1】
【0039】(実施例2、比較例3〜4)下記表2に示す組成のパウダリーファンデーション(水使用も可)を調製し、上記評価方法により、なめらかな使用性、フィット感、仕上がりの均一性、経時でのてかり感について評価した。結果を表2に示す。なお、表2中、「球状加水ハロイサイト」は「オーハル球状加水ハロイサイト #I−17」((株)大春化学工業所製)を用いた。 【0040】 【表2】
【0041】(実施例3、比較例5)下記表3に示す組成のフェースパウダー(白粉)を調製し、上記評価方法により、なめらかな使用性、フィット感、仕上がりの均一性、経時でのてかり感について評価した。結果を表3に示す。なお、表3中、「球状加水ハロイサイト」は「オーハル球状加水ハロイサイト #I−17」((株)大春化学工業所製)を用いた。 【0042】 【表3】
【0043】(実施例4〜5)下記表4に示す組成の乳化クリームファンデーションを調製し、上記評価方法により、なめらかな使用性、フィット感、仕上がりの均一性、経時でのてかり感について評価した。結果を表4に示す。なお、表4中、「球状加水ハロイサイト」は「オーハル球状加水ハロイサイト スーパーファイン #C−01」((株)大春化学工業所製)を用いた。また、該球状加水ハロイサイトの水分散体は、水を分散媒としてジルコニアビース(径1mm)を用いて湿式媒体攪拌ミルによって調製した。 【0044】 【表4】
【0045】(実施例6〜7)下記表5に示す組成の乳化リキッドファンデーションを調製し、上記評価方法により、なめらかな使用性、フィット感、仕上がりの均一性、経時でのてかり感について評価した。結果を表5に示す。なお、表5中、「球状加水ハロイサイト」は「オーハル球状加水ハロイサイト #I−17」((株)大春化学工業所製)を用いた。また、該球状加水ハロイサイトのシクロメチコン分散体は、シクロメチコンを分散媒としてジルコニアビース(径1mm)を用いて湿式媒体攪拌ミルによって調製した。 【0046】 【表5】
【0047】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、なめらかな使用感、つや感を抑えた均一で自然な仕上り、フィット感等に優れた化粧料を提供することができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000001959 【氏名又は名称】株式会社資生堂 【住所又は居所】東京都中央区銀座7丁目5番5号 【識別番号】399108679 【氏名又は名称】株式会社大春化学工業所 【住所又は居所】東京都港区白金台2丁目3番11号
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| 【出願日】 |
平成14年3月14日(2002.3.14) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100098800 【弁理士】 【氏名又は名称】長谷川 洋子
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| 【公開番号】 |
特開2003−267815(P2003−267815A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月25日(2003.9.25) |
| 【出願番号】 |
特願2002−69917(P2002−69917) |
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