| 【発明の名称】 |
ハイドロゲル粒子 |
| 【発明者】 |
【氏名】鹿野 賢治 【住所又は居所】和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所内
【氏名】重野 千年 【住所又は居所】和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所内
【氏名】久保 英明 【住所又は居所】和歌山市湊1334番地 花王株式会社研究所内
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| 【要約】 |
【課題】化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等に適用される、それら用途に使用される油性成分を含むハイドロゲル粒子であって、油性成分の漏出をなくし、更に、しっとり感があり、べとつき感のない粒子を提供すること。さらに、皮膚等に塗布した際の指等による崩壊をスムーズに行うことができる、延びが良好でカス残りのない崩壊性が良好で球形度が高い粒子を提供すること。
【解決手段】ハイドロゲルを含む連続相及び油性成分Aを含む分散相を有し、油性成分Aに、極性が油性成分Aよりも高い油性成分Bを含有してなるハイドロゲル粒子。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ハイドロゲルを含む連続相及び油性成分Aを含む分散相を有し、油性成分Aに、極性が油性成分Aよりも高い油性成分Bを含有してなるハイドロゲル粒子。 【請求項2】 乳化分散剤を用いて油性成分Aを乳化又は分散させてなる請求項1記載のハイドロゲル粒子。 【請求項3】 乳化分散剤が高分子乳化分散剤を含有する請求項2記載のハイドロゲル粒子。 【請求項4】 油性成分Bが、極性が油性成分Aよりも高い固体脂からなる請求項1〜3いずれか記載のハイドロゲル粒子。 【請求項5】 極性成分Bが、更に極性が油性成分Aよりも高い固体脂よりも極性が高い液体油を含有する請求項4記載のハイドロゲル粒子。 【請求項6】 油性成分Bが、更に極性が油性成分Aよりも高い固体脂よりも極性が低く、かつ油性成分Aよりも極性が高い液体油を含有する請求項4記載のハイドロゲル粒子。 【請求項7】 油性成分Bが、更に極性が油性成分Aよりも低いか同じである液体油を含有する請求項4記載のハイドロゲル粒子。 【請求項8】 油性成分Bが、極性が油性成分Aよりも低いか同じである固体脂と、極性が油性成分Aよりも高い液体油とからなる請求項1〜3いずれか記載のハイドロゲル粒子。 【請求項9】 極性が油性成分Aよりも高い固体脂が、極性が高い高級アルコールである請求項4〜8いずれか記載のハイドロゲル粒子。 【請求項10】 油性成分A及び/又は油性成分Bの融点が35℃以上である請求項1〜3いずれか記載のハイドロゲル粒子。 【請求項11】 油性成分A及び/又は油性成分B中の固体脂の含有量が5.5 重量%以上である請求項1〜9いずれか記載のハイドロゲル粒子。 【請求項12】 ハイドロゲル粒子が非架橋型ハイドロゲルである請求項1〜11いずれか記載のハイドロゲル粒子。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ハイドロゲル粒子に関する。更に詳しくは、化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等に適用しうる、それらの油性成分を有するハイドロゲル粒子に関する。 【0002】 【従来の技術】油性成分を含有するハイドロゲル粒子としては、皮膜成分が寒天からなるハイドロゲル、芯成分が油性成分であるソフトカプセルタイプのハイドロゲル粒子が知られている(特開平1-193216号公報)。しかしながら、このソフトカプセルには、皮膚に適用したときに寒天のカスが皮膚上に残留するため、塗布感に違和感が生じるという欠点がある。また、化粧品において、しっとり感やべとつき感を改良するために、極性が高い油性成分を用いた場合、芯成分の油性成分がカプセルの外に漏出しやすいという欠点がある。 【0003】更に、油性成分を油相とする油中水型エマルジョンを内包したカプセルであって、カプセルの皮膜がカプセル全量に対して0.1 〜1.0 重量%であるアルギン酸カルシウムからなるカプセル(特許第2619705 号明細書)や、鉄、銀、ストロンチウム、アルミニウム、マンガン、セレン、カルシウム及び亜鉛からなる群より選ばれた1種以上の多価の金属塩の水溶液と、1種以上のアルギン酸塩水溶液とからなるカプセル(特許第2934899 号明細書)が知られている。 【0004】しかしながら、これらのカプセルは、水溶性アルギン酸塩と水溶性カルシウム塩とを反応させ、不水溶性のアルギン酸カルシウムの皮膜を生成させることによって製造されているため、芯部分に2価以上の金属イオンを含む界面活性剤、水溶性高分子化合物、無機塩等を加えることが制限されている。また、カプセルは、アルギン酸塩水溶液をノズルを介して多価金属塩の水溶性に滴下することによって製造されているため、球形度が高くて単分散性が良好なカプセルを製造することが困難である。 【0005】また、前述したカプセルのいずれにも、油性成分を高比率で含有させて安定に製造することが困難であるという欠点がある。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等(以下「化粧品等」という)に適用される、それら用途に使用される油性成分を含むハイドロゲル粒子であって、油性成分の漏出をなくし、更に、しっとり感があり、べとつき感のない粒子を提供することにある。さらに、皮膚等に塗布した際の指等による崩壊をスムーズに行うことができる、延びが良好でカス残りのない崩壊性が良好で球形度が高い粒子を提供することである。 【0007】 【課題を解決するための手段】本発明は、ハイドロゲルを含む連続相及び油性成分Aを含む分散相を有し、油性成分Aに、極性が油性成分Aよりも高い油性成分Bを含有してなるハイドロゲル粒子に関する。 【0008】 【発明の実施の形態】本発明のハイドロゲル粒子は、連続相にハイドロゲルが含まれる点及び分散相に極性が油性成分Aよりも高い油性成分Bが含まれる点に大きな特徴がある。 【0009】かかる構成を有することにより、分散相中で極性による分布が生じ、極性が高い油性成分Bは水を含む連続相と接する分散相表面で濃度が高く、極性の低い油性成分Aが分散相内部で濃度が高いカプセル構造となるので、ハイドロゲル粒子を崩壊させる際に、極性が高い油性成分Bが優先的に肌と接触し、べとつき感を改良しつつ、油性成分を塗布することができる。更に固体脂を使用することにより、カプセル構造の維持を容易にし、油性成分のべとつきを抑制することも可能となる。 【0010】本明細書にいう「ハイドロゲル粒子」とは、ハイドロゲル中に油性成分を分散させた1個又は複数個の粒子をいう。なお、ハイドロゲル粒子の概念には、外層である外皮と内層である芯成分とからなる、内層と外層が同心状のカプセルは含まれない。 【0011】本明細書にいう「ハイドロゲル」とは、水を溶媒としてゲル化剤から得られたゲルをいい、架橋型ハイドロゲルと非架橋型ハイドロゲルがある。 【0012】「架橋型ハイドロゲル」とは、ゲル化剤がアルギン酸である場合のように、ゲル化がイオン、例えば、バリウムイオンやカルシウムイオン等との反応によって生じるものをいう。また、「非架橋型ハイドロゲル」とは、ゲル化剤が寒天である場合のようにゾル−ゲルの熱可逆性によってゲル化が生じるものをいう。 【0013】架橋型ハイドロゲルのゲル化剤の例としては、アルギン酸、カラギーナン、ジェランガム、ペクチン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、耐熱性及び耐酸性の観点から、ジェランガムが好ましい。ジェランガムには、脱アシル型ジェランガムとネイティブ型ジェランガムがあるが、使用時の感触の観点から、脱アシル型ジェランガムがより好ましい。 【0014】このように、本発明のハイドロゲル粒子に、非架橋型ハイドロゲルが使用されている場合には、配合上の制約が解消するとともに、架橋型ハイドロゲル粒子のように粒子内部よりも表面のほうが硬いというようなことがなく、粒子内の硬度が均一であるので、皮膚等に塗布した際に手指等で円滑に崩壊させることができる。 【0015】非架橋型ハイドロゲルのゲル化剤としては、寒天、ゼラチン等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、寒天が好ましい。なお、寒天のゼリー強度は、使用時の感触の観点から、68.6kPa(700g/cm2)以下が好ましく、19.6kPa (200g/cm2)〜63.7kPa (650g/cm2)がより好ましい。 【0016】ここで、ゼリー強度は、日寒水式法により求められる。日寒水式法によれば、ゼリー強度は、ゲル化剤の1.5 重量%水溶液を調製し、その水溶液を20℃で15時間放置して凝固せしめたゲルに、日寒水式ゼリー強度測定器〔(株)木屋製作所製〕により荷重をかけ、20℃においてゲルが20秒間その荷重に耐えるときの表面積1cm2 あたりの最大重量(g)である。 【0017】連続相を構成している非架橋型ハイドロゲルには、特開2000-126586 号公報に記載の糖類、多価アルコール、水溶性高分子化合物等の水溶性有機化合物や以下に記載の着色剤、防腐剤、水溶性香料等が含有されていてもよい。しかし、非架橋型ハイドロゲルには、アルギン酸ナトリウムやカラギーナン等の架橋型ハイドロゲルが含まれていてはならない。 【0018】糖類としては、グルコース、ガラクトース、フルクトース、マンノース、マンニトール、サッカロース、マルトース、ラクトース等が挙げられる。 【0019】多価アルコールとしては、グリセリン、ソルビトール、エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、オリゴサッカライド等が挙げられる。 【0020】水溶性高分子化合物としては、ポリアクリル酸ソーダ、ポリエチレンイミン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。 【0021】ハイドロゲル粒子中における連続相の含有量は、ハイドロゲル粒子の洗浄時及び化粧品等への配合時の壊れを防止する観点から、40〜99重量%が好ましく、40〜92.5重量%がより好ましく、60〜90重量%が更に好ましく、60〜80重量%が特に好ましい。 【0022】また、ハイドロゲル粒子中におけるハイドロゲルのゲル化剤の含有量は、使用時の感触をよくし、ハイドロゲル粒子の洗浄時及び化粧品等への配合時の壊れを防止する観点から、0.1 〜5.0 重量%、好ましくは0.3 〜2.0 重量%が望ましい。 【0023】なお、連続相における非架橋型ハイドロゲル以外の成分には、水及び必要に応じて用いられる後述する着色剤、防腐剤等が用いられる。 【0024】分散相には、油性成分A及び油性成分Bが含まれるが、その他に着色剤や防腐剤等が含まれていてもよい。油性成分Aは固体脂又は液体油からなり、油性成分Bは固体脂又は固体脂と液体油からなる。以下、「油性成分A及び油性成分B」を「油性成分」という。 【0025】ここで、本明細書にいう固体脂とは、融点が35℃以上である油性成分をいい、また液体油とは融点が35℃未満である油性成分をいう。 【0026】油性成分Bは、ハイドロゲル粒子からの油性成分が漏出することを防止する観点、及び油性成分Aが連続相中の水性成分と接触して加水分解することを防止する観点から、油性成分Aよりも極性が高い固体脂又は固体脂と液体油であることが好ましい。 【0027】ここで、本明細書にいう極性とは、有機概念図に用いられている、化合物の性質を共有結合性を表す有機性値とイオン結合性を表す無機性値とに分け、全ての有機化合物を有機軸と無機軸と名づけた直交座標上の1点ずつに位置づけて示したものであり、式:〔無機性値/有機性値〕=tanα (単位:度, 分, 秒) に基づいて求められる「α」値に置き換えることによって整理しやすくなる。そのα値が大きいほど、極性が高く、より親水性に近い物性を示し、α値が小さいほど、極性が低く、より親油性に近い物性を示す。 【0028】α値の異なるものを混合した場合、α値の差の大きさに応じて濃度分布が変化する。 【0029】有機性値の決め方としては、-CH2- 基1個を有機性値20と決め、それを基準として他の置換基の有機性値を求めたものである。無機性値は、水酸基(-OH) が沸点に及ぼす影響から、その無機性値を100 と決め、それを基準として他の置換基の無機性値を求めたものである(参考図書:有機概念図、甲田善生著、三共出版、1984年)。 【0030】極性が高いものは、分散相のカプセル構造を形成させる観点から、α値が10以上80未満が好ましく、10以上50未満がより好ましく、10以上30未満が更に好ましい。例えば、固体脂では、高級アルコールとしてベヘニルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール等が挙げられ、液体油では、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ラウロイルファルコシンイソプロピル等が挙げられる。 【0031】極性が中程度のものは、α値が5以上10未満が好ましく、例えば、ステアリン酸オクチル、オリーブ油等が挙げられる。 【0032】極性が低いものは、α値が5未満が好ましく、β−カロチン、スクワレン、スクワラン、流動パラフィン、固形パラフィン、ステアロキシメチルポリシロキサン、アルキルメチルシロキサン等が挙げられる。 【0033】極性を比較して、極性が「高い」又は「低い」とは、α値の差が0.1 以上の場合をいい、またα値の差が0.1 未満の場合、極性が同じという。 【0034】なお、αの差が小さくても、混合する化合物の組合せによっては、濃度分布が生じることなく、概ね均一な状態で存在している場合もある。 【0035】分散相の融点は、保存時にハイドロゲル粒子から油性成分Aが漏出するのを抑制する観点から、35℃以上が好ましく、40〜90℃がより好ましく、45〜90℃が更に好ましく、50〜80℃が特に好ましい。固体脂、液体油及び油性成分の融点は、それぞれ、以下の実施例で示された示差走査熱量測定法(DSC:Differential Scanning Calorimetry)によって測定したときの値である。 【0036】固体脂の融点は、分散相の融点を35℃以上とするものが好ましい。しかし、ハイドロゲル粒子からの油性成分Aの漏出の抑制の観点から、固体脂の融点は、好ましくは40〜120 ℃、より好ましくは50〜90℃、特に好ましくは50〜80℃である。 【0037】固体脂としては、固体の高級アルコール、固体のセラミド、固体のスフィンゴ脂質、固形パラフィン、ワセリン、固体のシリコーン、固体の油剤及び固体の香料からなる群より選ばれた1種以上であって、融点が35℃以上であるものが挙げられる。これらのなかでは、皮膚を保護する観点から、固体の高級アルコール、固体のセラミド、ワセリン、固体のシリコーン及び固体の香料が好ましく、固体の高級アルコールがより好ましい。 【0038】固体の高級アルコールの例としては、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。これらのなかでは、ハイドロゲル粒子から油性成分Aが漏出するのを抑制する観点から、セチルアルコール、ステアリルアルコール及びベヘニルアルコールからなる群より選ばれた1種以上が好ましい。 【0039】固体のセラミドの例としては、糖セラミド、タイプI〜タイプVIの天然セラミド、N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミド、N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルデカナミド、N−(テトラデシロキシヒドロキシプロピル−N−ヒドロキシエチルデカナミド等のセラミドの脂肪族アミド誘導体等が挙げられる。これらのなかでは、分散安定性の向上、すなわちハイドロゲル粒子からの油性成分Aが漏出するのを抑制する観点から、N−(2−ヒドロキシ−3−ヘキサデシロキシプロピル)−N−2−ヒドロキシエチルヘキサデカナミドが好ましい。 【0040】固形パラフィンの例としては、JIS K 2235に記載されている120 パラフィン〜155 パラフィン、軟ロウ及び日本薬局方のパラフィンからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0041】固体のシリコーンの例としては、ステアロキシメチルポリシロキサン、オキサゾリン変性シリコーン、ポリエチレン−メチルポリシロキサン共重合体、アルキル変性シリコーン、高分子シリコーン・アルキル共変性アクリル樹脂、シリコーンゴム及びシリコーンビーズからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0042】固体の油剤としては、硬化油及び高級脂肪酸が挙げられる。硬化油の例としては、原料油がヤシ油、パーム油及び牛脂からなる群より選ばれた1種以上である硬化油が挙げられる。 【0043】高級脂肪酸の例としては、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ベヘニン酸及びステアリン酸からなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0044】固体の香料としては、メントール及びセドロールから選ばれた1種以上が挙げられる。 【0045】液体油としては、液体の皮膚保護剤、液体の油剤及び液体の香料からなる群より選ばれた1種以上であって、べとつき感やしっとり感を補いやすくするもので、融点が35℃未満であるものが挙げられる。なお、極性が高い油性成分Bには、皮膚を保護する観点から、液体の皮膚保護剤が含有されていることが好ましい。さらに、ハイドロゲル粒子中の連続相との界面に位置することによって油性成分を保護するという観点から、分散相中の油性成分よりも極性が高い液体油が好ましい。 【0046】液体の皮膚保護剤は、皮膚を柔軟にしたり、平滑にすることにより、肌荒れを防止する成分である。液体の皮膚保護剤の例としては、液体のパラフィン、液体のエステル油、液体の高級アルコール、液体のスクワラン、液体のグリセライド等の液体油脂類;液体のセラミド;液体のスフィンゴ脂質;アクリル系、スチレン系、エーテル系、エステル系又はシリコーン系ポリマーのエマルジョン及びサスペンジョンからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0047】液体のセラミドの例としては、セチロキシプロピルグリセリルメトキシプロピルミリスタミド等が挙げられる。 【0048】液体のスフィンゴ脂質の例としては、1−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−3−イソステアリルオキシ−2−プロパノール等が挙げられる。 【0049】液体の油剤は、揮発性及び不揮発性のいずれであってもよい。その例としては、液体の炭化水素油、液体の植物油、液体の脂肪酸等;液体のエチレングリコールジ脂肪酸エステル(脂肪酸の炭素数は12〜36)、液体のジアルキルエーテル(炭素数は12〜36)等の液体の油脂類;及び液体のシリコーン類からなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0050】液体の植物油としては、大豆油、ヤシ油、パーム核油、アマニ油、綿実油、ナタネ油、キリ油、ヒマシ油等が挙げられる。液体の脂肪酸としては、オレイン酸、カプリル酸等が挙げられる。 【0051】液体のシリコーン類は、シラノール骨格を有するものであればよい。液体のシリコーン類の例としては、メチルポリシロキサン、メチルフェニルシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、シリコーン樹脂、アミノ変性シリコーン及びアルキル変性シリコーンからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0052】液体の香料としては、従来使用されているものであればよく、特に限定がない。 【0053】分散相における液体油を用いる場合の含有量は、油性成分が漏出するのを抑制する観点、しっとり感を向上させ、べたつき感を抑制する観点及び皮膚上での延ばしやすさの観点及びハイドロゲル粒子中の連続相との界面に位置することによって油性成分を保護する観点から、20〜99重量%が好ましく、20〜94重量%がより好ましく、30〜90重量%が更に好ましく、30〜81重量%がもっとも好ましい。 【0054】油性成分の形態には、特に限定がなく、例えば、油中水滴型エマルジョン等が挙げられる。 【0055】以下に示す着色剤及び防腐剤は、前記したように、分散相及び/又は連続相に含まれていてもよい。 【0056】着色剤としては、顔料及び染料が挙げられる。これらの着色剤は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0057】顔料としては、例えば、カーボンブラック、タルク、カオリン、雲母、雲母チタン、ベンガラ、オキシ塩化ビスマス、珪酸マグネシウム、酸化チタン等の無機顔料、及び赤色202 号、赤色204 号、赤色205 号、赤色206 号、赤色219 号、赤色228 号、赤色404 号、黄色205 号、黄色401 号、だいだい色401 号、青色404号等の有機顔料が挙げられる。 【0058】染料としては、油溶性染料、建染染料、レーキ染料等が挙げられる。油溶性染料としては、例えば、赤色505 号、赤色501 号、赤色225 号、黄色404 号、黄色405 号、黄色204 号、だいだい色403 号、青色403 号、緑色202 号、紫色201 号等が挙げられる。建染染料としては、例えば、赤色226 号、青色204 号、青色201 号等が挙げられる。レーキ染料としては、例えば、種々の酸性染料をアルミニウムやバリウムでレーキしたもの等が挙げられる。 【0059】防腐剤としては、パラオキシ安息香酸メチル、イソプロピルメチルフェノール、エタノール、フェノキシエタノール、デヒドロ酢酸及びその塩類、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、エチルアルコール等が挙げられ、これらは単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0060】分散相の平均粒径は、ハイドロゲル粒子の粒子径の10%以下であることが好ましい。また、ハイドロゲル粒子を皮膚上で滑らかに延ばすことができるようにする観点から、分散相の平均粒径は、好ましくは500 μm以下、より好ましくは100 μm以下、更に好ましくは50μm以下が望ましい。また、分散相の平均粒径は、油性成分A及び油性成分Bの皮膚へのなじみ性の向上の観点から、好ましくは0.5 μm以上、より好ましくは4μm以上、更に好ましくは5μm以上である。これらの事項を考慮すれば、分散相の平均粒径は、0.5 〜500 μmが好ましく、4〜100 μmがより好ましく、5〜50μmが更に好ましい。 【0061】なお、分散相の平均粒径は、以下の実施例に記載の方法で測定した。 【0062】ハイドロゲル粒子における分散相の含有量は、使用時における感触の向上、並びにハイドロゲル粒子の洗浄時及び化粧品等への配合時の壊れの防止の観点から、0.01〜60重量%が好ましく、7.5 〜60重量%がより好ましく、20〜40重量%が更に好ましい。 【0063】分散相における油性成分の含有量は、使用時における感触の向上の観点から、1〜100 重量%が好ましく、50〜100 重量%がより好ましく、90〜100 重量%が更に好ましい。なお、分散相における油性成分以外の成分には、必要に応じて用いられる前記着色剤、防腐剤等が用いられる。 【0064】油性成分における固体脂の含有量は、油性成分がハイドロゲル粒子中の連続相中に漏出するのを抑制する観点及び皮膚上での延ばしやすさやべとつき抑制の観点から、1〜80重量%が好ましく、5.5 〜80重量%がより好ましく、10〜70重量%が更に好ましく、13〜60重量%がもっとも好ましい。 【0065】ハイドロゲル粒子の平均粒径は、外観及び生産性の観点から、5 〜10000 μmが好ましく、100 〜10000 μm がより好ましく、200 〜5000μm が更に好ましく、500 〜3000μm が特に好ましい。なお、ハイドロゲル粒子の平均粒径は、実施例に記載の方法で測定した。 【0066】また、ハイドロゲル粒子の形状は、特に限定がないが、曲面で構成された回転体の形状を有することが好ましい。ここで、「曲面で構成された回転体」とは、仮想軸及び連続的な曲線で構成された閉じた図を仮想軸で回転させたものをいい、三角錐や円柱等の平面を有する形状は含まない。ハイドロゲル粒子の形状は、美観の観点から、球状体であることがより好ましい。 【0067】粒子の最長の径と最短の径の比(最長の径/最短の径)は、美観を向上させる観点から、1.7 以下、好ましくは1.5 以下、より好ましくは1.2 以下が望ましい。 【0068】また、最長の径と最短の径の比(最長の径/最短の径)が1.7 以下であるハイドロゲル粒子を80重量%以上、好ましくは90重量%以上含有することが、美観を向上させる観点から好ましい。最長の径と最短の径は、以下に示す実施例に記載の球形度の測定方法によって測定された値である。 【0069】また、使用時における感触の向上の観点から、ハイドロゲル粒子の圧縮破断応力は、2〜40kPa 、好ましくは5〜25kPa であり、ハイドロゲル粒子の弾性率は、10〜150 kPa 、好ましくは30〜100 kPa が望ましい。 【0070】圧縮破断応力が2kPa 以上である場合、ハイドロゲル粒子の洗浄時やハイドロゲル粒子を化粧品等に配合する時にハイドロゲル粒子が壊れがたく、40kPa 以下である場合、皮膚上での伸びやなじみが良好である。 【0071】弾性率が10kPa 以上である場合、ハイドロゲル粒子の洗浄時やハイドロゲル粒子を化粧品等に配合する時にハイドロゲル粒子が壊れがたく、洗浄時にハイドロゲル粒子に分散させた油性成分A及び油性成分Bが流れ出ることがない。また、弾性率が150 kPa 以下である場合、ハイドロゲル粒子の皮膚での延びやなじみが良好である。 【0072】圧縮破断応力及び弾性率は、試験機用スタンド〔日本電産シンポ(株)製、商品名:FGS-50V-L 〕に取り付けたデジタルフォースゲージ〔日本電産シンポ(株)製、商品名:FGX-0.2R、最小測定荷重2mN〕を用いて測定したときのハイドロゲル粒子の破断強度及び破断前の荷重曲線の傾きより求めた。なお、測定子には、平面形状のアダプタが用いられ、測定子の下降速度は10mm/min、測定温度は25℃である。 【0073】ハイドロゲル粒子の圧縮破断応力及び弾性率は、粒子の測定前の断面積を用いて求めた。 【0074】ハイドロゲル粒子は、以下のようにして製造することができる。例えば、連続相として非架橋型ハイドロゲルをイオン交換水と混合し、その溶解温度以上の温度に加熱して十分に溶解させる。別に油性成分Aと油性成分Bを含む分散相を混合し、加熱溶解する。ゲル化温度以上の温度で、連続相と分散相とを混合し、水中油型分散液を調製する。水中油型分散液を調製する方法には特に限定がない。水中油型分散液を調製する際には、各種攪拌機、分散機等を用いた公知の技術を用いることができる。なお、分散液の安定性の観点から、連続相及び/又は分散相に乳化分散剤を添加してもよい。連続相に乳化分散剤を添加することが好ましい。 【0075】ここで、乳化分散剤としては、高分子乳化分散剤、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。 【0076】乳化分散剤のなかでは、粒子の延ばしやすさと、洗浄時及び化粧品等への配合時のハンドリング性の観点から、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤からなる群より選ばれた1種以上の界面活性剤と高分子乳化分散剤との併用が好ましく、非イオン性界面活性剤と高分子乳化分散剤の併用がより好ましい。油性成分の漏出防止の観点から、高分子乳化分散剤単独が好ましい。高分子乳化分散剤を使用した場合には、界面活性剤の添加を低減又はなくすことができるので、皮膚上に塗布した際の界面活性剤によるべとつき感を低減させることができる。 【0077】高分子乳化分散剤としては、特に限定がないが、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、特開平7-100356号公報に記載の両性高分子化合物と高級脂肪酸との化合物、特開平8-252447号公報及び特開平9-141079号公報に記載の水溶性両親媒性高分子電解質、特開平9-141080号公報及び特開平9-141081号公報に記載の水溶性架橋型両親媒性高分子電解質、特開平10-53625号公報に記載のアクリル酸系共重合体、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール及びその誘導体、ポリアクリルアミド、アルキルフェノールホルムアルデヒド縮合物の酸化エチレン付加物等の合成高分子化合物、グアヤガム、カラヤガム、トラガントガム、アラビアガム、アラビノガラクタン、カゼイン等の天然高分子化合物等が挙げられる。これらの高分子乳化分散剤は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0078】高分子乳化分散剤の中では、水中油型分散液を調製する観点からポリビニルアルコール〔日本合成化学工業(株)製、商品名:ゴーセノール等〕、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体〔日光ケミカルズ(株)製、商品名:PEMULEN等〕、アクリル酸共重合体〔日光ケミカルズ(株)製商品名:カーボポール等〕等が好ましく、ポリビニルアルコールがより好ましい。 【0079】乳化性及び分散性を向上させる観点から、中和された高分子乳化分散剤を添加してもよく、分散前又は分散後の水性成分及び/又は油性成分に、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化アンモニウム、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、アミノメチルプロパノール、テトラヒドロキシプロピルエチレンジアミン、β−アラニン、リシン等の1種又は2種以上の混合物を添加し、高分子乳化分散剤を中和してもよい。中和後のpHは、通常、4〜8、好ましくは6〜7が望ましい。 【0080】アニオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸トリエタノールアミン、ラウリル硫酸アンモニウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、半硬化牛脂肪酸ナトリウム、半硬化牛脂肪酸カリウム、オレイン酸カリウム、ヒマシ油カリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ソーダ、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルリン酸ジエタノールアミン、アルキルリン酸カリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸トリエタノールアミン、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0081】カチオン性界面活性剤としては、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンゼンジメチルアンモニウムクロリド、ステアリルアミンオレエート、ステアリルアミンアセテート、ステアリルアミン酸等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0082】非イオン性界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、プロピレン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中では、皮膚刺激性が小さいことから、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル及びポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステルが好ましく、ソルビタンモノステアレートがより好ましい。 【0083】両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アルキルジメチルアミンオキサイド、アルキルカルボキシメチルヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン、レシチン、ラウリルアミノプロピオン酸、アルキルジアミノエチルグリシン等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。 【0084】乳化分散剤の量は、特に限定がないが、使用時の感触、分散液の安定性及びハイドロゲル粒子に分散させた油性成分の漏出防止の観点から、分散液全量100 重量部に対して0.001 〜20重量部が好ましく、0.01〜5重量部がより好ましい。 【0085】かくして得られた分散液から一般的な滴下法及び攪拌法により、粒子を製造する。 【0086】滴下法は、孔から分散液を吐出し、吐出された液がその表面張力又は界面張力によって液滴になる性質を利用して製造する方法である。滴下法により形成された液滴は、空気等の気相中又は液相中で冷却固化され粒子となる。 【0087】滴下法において、液滴を生成させる場所は、気相であってもよく、あるいは液相であってもよい。なお、液相で形成させる場合には、液流れのない静液中で形成させてもよいが、液滴形成管を用いて下降流、上昇流あるいは平行流に同伴させて形成させることが好ましい。また、孔の端面は、気相及び液相のいずれの中に存在していてもよいが、液相中で液滴を形成させる場合には、液相中に存在していることが好ましい。 【0088】攪拌法は、分散液とは実質的に混じり合わない性状を有し、かつ非架橋型ハイドロゲルのゲル化温度以上の温度に調整した液に分散液を投入し、攪拌によるせん断力により分散液を微粒化させ、界面張力によって液滴になる性質を利用して製造する方法である。攪拌法により形成された液滴は、分散液とは実質的に混じり合わない液中で冷却固化され粒子となる。 【0089】吐出時又は投入時の分散液の温度は、特に限定されないが、非架橋型ハイドロゲルのゲル化温度以上の温度でかつ100 ℃以下が好ましい。また、美観に優れた球状の粒子の製造のしやすさの観点から、該分散液の温度は、ゲル化温度+10℃以上、好ましくはゲル化温度+20℃以上であることが望ましい。なお、温度の上限値は、水の沸点以下である100 ℃であることが望ましい。 【0090】分散液の粘度は、実施例に記載の測定法により測定することができる。分散液の粘度は、特に限定されないが、その吐出時又は投入時の温度において、通常、0.1 〜1000 mPa・s、好ましくは1〜800 mPa・sであることが望ましい。 【0091】 【実施例】実施例1〜9及び比較例1〜3表1及び表2に示した組成比の分散相成分を80℃で加熱溶解させ、分散相成分溶液を調製した。また、表1に示した組成比の連続相成分を90℃で加熱溶解し、80℃まで冷却した後、分散相成分溶液を別容器にて80℃まで加熱溶解後に加えてアンカー式攪拌機で攪拌し、混合液を得た。加熱溶解前の分散相成分と連続相成分との合計量を500gとした。更に、この混合液を乳化機〔特殊機化(株)製、商品名:T.K.ホモミクサーMARKII2.5 型〕にて8000 r/minで1分間分散させ、表1に示す粘度(60℃) を有する分散液を調製した。この分散液を80℃に加熱しながら、5.0mL/min の流量で口径0.8 mmのノズルから15℃に冷却したオイル〔メチルポリシロキサン:信越化学工業(株)製、商品名:シリコーンKF-96A(20CS)〕中に吐出させ、固液分離後、粒子表面のオイルを除去し、ハイドロゲル粒子を得た。 【0092】実施例1の条件で生成した粒子の凍結乾燥試料の割断面の走査電子顕微鏡写真(図1)を観ると、分散相と連続相の界面に厚さの小さい層状の部分があることを確認することができる。 【0093】これに対して、実施例2の条件で生成した粒子の同様の割断面写真(図2)を観ると、分散相と連続相の界面に層状の部分が存在していないことを確認することができる。 【0094】比較例4表2に示した組成比の分散相成分と連続相成分の合計量500gを実施例1と同様にして分散液を調製したところ、分散液が高粘度化し、ノズルからの粒子化が不可能であった。 【0095】 【表1】
【0096】 【表2】
【0097】実施例1〜9及び比較例1〜3で得られた分散液及びハイドロゲル粒子について、下記方法により物性を評価した。その結果を表1〜3に示す。 【0098】(1) 分散相の融点示差走査熱量計(パーキン・エルマー社製、商品名:DSC7示差走査カロリーメーター)で昇温速度2℃/min、試料量10〜20mgで測定し、DSC曲線の融解ピーク温度を融点とした。油性成分の融点は、実施例1〜10と同様にして調製した油性成分溶液について測定した。 【0099】(2) 分散相の平均粒径粒子化前の分散液0.5 gを60℃の水50gで希釈し、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置〔堀場製作所(株)製、型番:LA-910〕で測定し、その粒径に基づいて求められた体積平均粒径である。 【0100】(3) 分散液の粘度分散液100gを60℃でB型粘度計〔トキメック(株)製)ローターNo.2で測定した。 【0101】(4) ハイドロゲル粒子の平均粒径ハイドロゲル粒子の平均粒径は、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置〔堀場製作所(株)製、型番:LA-910、バッチ式、測定範囲:5〜1020μm 〕で測定し、その粒子径に基づいて求められた体積平均粒径である。 【0102】(5) 皮膚上での延び20人のパネラーにより、ハイドロゲル粒子を皮膚に塗布したときの延ばしやすさを以下の評価基準で官能評価し、その平均値を求め、4以上を○、2.5 以上4未満を△、2.5 未満を×として示した。 【0103】〔評価基準〕 5:延ばしやすい4:やや延ばしやすい3:わずかに延ばしにくい2:やや延ばしにくい1:延ばしにくい【0104】(6) しっとり感20人のパネラーにより、各ハイドロゲル粒子を皮膚に塗布したときのしっとり感を以下の評価で官能評価した。平均値を求め、3以上を○、2.5 以上3未満を△、2.5 未満を×とした。 【0105】〔評価基準〕 4:充分しっとりする3:しっとりする2:少ししっとりする1:しっとりしない【0106】(7) べとつき感20人のパネラーにより、各ハイドロゲル粒子を皮膚に塗布したときのべとつきを以下の評価で官能評価した。平均値を求め、4以上を○、2.5 以上4未満を△、2.5 未満を×とした。 【0107】〔評価基準〕 5:べとつかない4:あまりべとつかない3:わずかにべとつく2:ややべとつく1:かなりべとつく【0108】(8) 球形度ハイドロゲル粒子数3gをサンプリングし、粒子が重ならないようにシャーレ上に水で分散させ、カメラにて撮影した。この写真に撮った約50個の各粒子の最長の径と最短の径を測定し、最長の径と最短の径の比が1.7 以下となる粒子を球形度が高い粒子とし、この球形度の高い粒子が全体の80重量%以上を占めるものを○、50重量%以上のものを△、50重量%未満のものを×として示した。 【0109】 【表3】
【0110】以上の結果から、実施例6と比較例2とを対比して明らかなように、極性の高い固体脂を用いることにより、しっとり感がやや改善され、べとつき感が飛躍的に改善されることがわかる。また、実施例2と比較例1とを対比して明らかなように、極性の高い液体油を用いると、しっとり感が飛躍的に向上することがわかる。更に、実施例1及び3と比較例1〜3とを対比して明らかなように、極性の高い固体脂及び極性の高い液体油の両方を用いることにより、しっとり感及びべとつき感が改善されていることがわかる。 【0111】 【発明の効果】本発明のハイドロゲル粒子は、化粧品、医薬品、医薬部外品、食品等に適用される、それら用途に使用される油性成分を含むハイドロゲル粒子であって、皮膚等に塗布した際の指等による崩壊をスムーズに行うことができるため、延びが良好である。また、本発明のハイドロゲル粒子は、油性成分である分散相中に極性が高い油性成分Bが用いられていることにより、しっとり感に優れたものである。これは、油水界面に極性の差異による層状の部分を形成することに基づくものと考えられる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000000918 【氏名又は名称】花王株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋茅場町1丁目14番10号
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| 【出願日】 |
平成14年2月27日(2002.2.27) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100095832 【弁理士】 【氏名又は名称】細田 芳徳
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| 【公開番号】 |
特開2003−252722(P2003−252722A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月10日(2003.9.10) |
| 【出願番号】 |
特願2002−51805(P2002−51805) |
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