| 【発明の名称】 |
皮膚バリア機能強化剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】山村 達郎 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地の1 株式会社ノエビア神戸本社内
【氏名】丸山 勝弘 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地の1 株式会社ノエビア神戸本社内
【氏名】花野 彰紀 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地の1 株式会社ノエビア神戸本社内
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| 【要約】 |
【課題】表皮のバリア機能を強化し、周囲の環境から皮膚に加えられる種々のストレスにより引き起こされる障害を予防し、更には改善し得る皮膚バリア機能強化剤および皮膚外用剤を提供すること。
【解決手段】表皮細胞賦活剤から選ばれる1種もしくは2種以上と抗酸化剤から選ばれる1種もしくは2種以上の有効成分を併用することにより、表皮細胞のストレスに対する抵抗力に高めることができる。さらに、特定のコレステロール、フィトステロールおよびその誘導体から選ばれる1種もしくは2種以上を併用することで、効果的に皮膚のバリア機能を高めることができる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 表皮細胞賦活剤の1種もしくは2種以上と、抗酸化剤の1種もしくは2種以上を配合することを特徴とする皮膚バリア機能強化剤。 【請求項2】 表皮細胞賦活剤がアルニカ、ウコン、ウマスギゴケ、オウカホウシュン、オトギリソウ、ガンビールノキ、コウボク、シャクヤク、センキュウ、トウキ、トウチュウカソウ、ナツメ、ニンジン、ヒエンソウ、ヒカゲノカズラ、ビロウドアオイ、フキタンポポ、ブクリョウタケ、モモ、ヤナギラン、ユキノシタから選ばれる植物、生薬および菌類の抽出物である請求項1記載の皮膚バリア機能強化剤。 【請求項3】 抗酸化剤がアンズ、ウスバサイシン、ウンシュウミカン、オウレン、オノニス、カシア、キハダ、ゲンノショウコ、コウスイハッカ、コガネヤナギ、ジオウ、ショウガ、スギナ、セイヨウニワトコ、セイヨウヤドリギ、セージ、チョウジ、トウキンセンカ、トルメンチラ、パセリ、ハトムギ、ベニバナ、ボタン、マグワ、マンネンロウ、ムラサキ、ヨモギから選ばれる植物の抽出物である請求項1記載の皮膚バリア機能強化剤。 【請求項4】 コレステロール、フィトステロールおよびその誘導体から選択される1種もしくは2種以上を配合することを特徴とする請求項1から請求項3記載の皮膚バリア機能強化剤。 【請求項5】 請求項1から請求項4記載の皮膚バリア機能強化剤を有効成分として含有する皮膚外用剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線や乾燥などのストレスにより誘発される皮膚の障害の予防に有効な、特定の効果のある有効成分を組み合わせて配合することを特徴とする皮膚バリア機能強化剤に関し、さらには優れた皮膚バリア機能強化の効果を有する皮膚外用剤に関する。 【0002】 【従来の技術】表皮層は、外界と常に接している器官であり、皮膚バリアの主体である角質層を作り出す重要な細胞組織である。皮膚の表面に存在するために、紫外線や湿度の変化や、気温の変化といった種々のストレスを常に受けている。例えば、紫外線暴露すると皮膚内で活性酸素が発生することが知られており、その結果として、肌荒れや、乾燥、炎症、更には小じわ等の表皮の障害が引き起こされる。そこで紫外線障害の対策として、抗酸化作用や紫外線吸収効果を有する物質を有効成分として配合した皮膚外用剤が用いられてきた。その一方で、抗酸化剤や紫外線吸収剤に関しては、その安全性に関して再検討が成されつつある。更に、上述した紫外線以外にも湿度の変化や、気温の変化といった種々のストレスを表皮は常に受けており、これらが原因で、紫外線に暴露した場合と同様の障害が起こる。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の抗酸化物質は細胞内外の活性酸素を消去することによって、また、紫外線吸収剤においては活性酸素の生成を抑えることによって、細胞障害を未然に防ぐことには有効であるものの、既に障害を被った細胞の修復には無効である。また、肌荒れを改善するために、多価アルコール、アミノ酸や酸性ムコ多糖類などの水溶性高分子などの保湿剤を配合することが検討されているが、その効果は一時的であり、根本的な障害の解消には至らない。 【0004】そこで、本発明の課題は、表皮のバリア機能を強化し、周囲の環境から皮膚に加えられる種々のストレスにより引き起こされる障害を予防し、更には改善し得る皮膚バリア機能強化剤および皮膚外用剤を提供することにある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため、本発明者らは、さまざまな面から検討を加え、表皮細胞賦活剤から選ばれる1種もしくは2種以上と抗酸化剤から選ばれる1種もしくは2種以上の有効成分を併用することにより、表皮細胞のストレスに対する抵抗力を効果的に高めることができること見出した。この皮膚バリア機能改善剤を配合した皮膚外用剤を用いることで、上述の種々のストレスによる表皮の障害の改善に対して優れた効果を発揮すること見出し、本発明を完成するに至った。また、皮膚のバリア機能に対して細胞間脂質が、重要な役割を成しているが、この細胞間脂質を構成する成分のうち、コレステロールを本発明の皮膚バリア機能強化剤と併用することで、更に皮膚のバリア機能が高まることも、併せて見出すことができた。更に、検討を進めた結果、コレステロールのみならず、コレステロール誘導体にも、本発明にかかる皮膚バリア機能改善剤と併用した場合に、その効果を高めることを見出した。なお、これらの植物および菌類の抽出物を組み合わせて、皮膚バリア機能強化の効果、および、皮膚バリア機能強化の有効成分として皮膚外用剤に配合する技術及び、コレステロールおよびその誘導体と併用することで、皮膚バリア機能を強化させる技術に関しては、これまで全く知られておらず、本発明者らがはじめて見出したものである。 【0006】 【発明の実施の形態】本発明において用いる表皮細胞賦活剤としては、アルニカ、ウコン、ウマスギゴケ、オウカホウシュン、オトギリソウ、ガンビールノキ、コウボク、シャクヤク、センキュウ、トウキ、トウチュウカソウ、ナツメ、ニンジン、ヒエンソウ、ヒカゲノカズラ、ビロウドアオイ、フキタンポポ、ブクリョウタケ、モモ、ヤナギラン、ユキノシタ等の植物、生薬および菌類の抽出物を好適に用いることができる。以下、表皮細胞賦活剤として用いることができる植物及び菌類について説明する。 【0007】本発明において用いるアルニカ(Arnica montana L.)は、キク科(Compositae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根及び頭花から選択される1種又は2種の部位を用いることが好ましい。 【0008】本発明において用いるウコン(Curcuma domestica Valet.)は、ショウガ科(Zingiberaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、ウコンの根茎を乾燥させたものは「ウコン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0009】本発明において用いるウマスギゴケ(Polytrichum commune Hedw.)は、スギゴケ科(Polytriahceae)に属する雌雄異株のコケ植物で、葉、茎、さく、胞子等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが望ましい。また、近縁のスギゴケ(Polytrichum juniperinum Wild. ex Hedw.)、オオスギゴケ(Polytrichum formosum Hedw.)等も同様に用いることもできる。 【0010】本発明において用いるオウカホウシュン(Primula sikkimensis Hook.)は、サクラソウ科(Primulaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、種子、根等の各部位及び全草を用いることができるが、花を用いることが好ましい。また、その近縁としてジョウモンホウシュン(Primula vittata Bur. et Franch.)も同様に用いることができる。また、オウカホウシュンおよびジョウモンホウシュンの花を乾燥させたものは、「ホウシュンカ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0011】本発明において用いるオトギリソウ(Hypericum erectumThunb.もしくはHypericum perforatum L.)は、オトギリソウ科(Guttiferae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。 【0012】本発明において用いるガンビールノキ(Uncaria gambir (Hunt ) Rocb.)は、アカネ科(Rubiaceae)に属する高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、葉及び若枝を用いることが好ましい。また、ガンビールノキの葉及び若枝の乾燥水性エキスは、「アセンヤク」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0013】本発明において用いるコウボク(Magnolia officinalisRehd. et Wils.)は、モクレン科(Magnoliaceae)に属する落葉高木で、葉、枝、木部、樹皮、花、果実、根、根皮等の各部位を用いることができるが、樹皮を用いることが好ましい。また、コウボクの樹皮を乾燥させたものは、「コウボク」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0014】本発明において用いるシャクヤク(Paeonia lactifloraPall.)は、ボタン科(Paeoniaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、シャクヤクの根を乾燥させたものは、西洋において生薬として用いられてきた。 【0015】本発明において用いるセンキュウ(Cnidium officinaleMakino)は、セリ科(Umbelliferae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、センキュウの根茎を乾燥させたものは「センキュウ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0016】本発明において用いるトウキ(Angelica acutiloba (Sieb. et Zucc.) Kitagawa)は、セリ科(Umbelliferae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、トウキの根を乾燥させたものは「トウキ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0017】本発明において用いるトウチュウカソウは、蝶蛾類鱗翅目および鞘翅日の昆虫又はその幼虫と、その虫体に寄生するバッカクキン科(Clavicipitaceae)に属する菌類の複合物およびその乾燥物である生薬を指し、子実体、被子体、虫体を用いることもできるが、虫体を含む複合体のすべてを用いることが好ましい。また、本発明においてもっとも好ましく用いることのできるトウチュウカソウは、コウモリガ科の幼虫(Hepialus armoricanus Ober.)と、バッカクキン科のコルダイセプ・シネンシス(Cordyceps sinensis)が形成する複合体を乾燥させた生薬である「トウチュウカソウ」(学名:CORDYCEPS)であるが、コルダイセプ・シネンシス以外のトウチュウカソウを形成する菌類として、セミタケ(Cordyceps sobolifera B.)やサナギタケ(Cordyceps militaris Link)、ミミカキタケ(Cordyceps nutans Pat.)なども本発明において用いることもできる。 【0018】本発明において用いるナツメ(Ziziphus jujuba Mill.)は、クロウメモドキ科(Rhamnaceae)に属する高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、果実を用いることが好ましい。また、ナツメの果実を乾燥させたものは、「タイソウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0019】本発明において用いるニンジン(Daucus carota L.)は、セリ科(Umbelliferae)に属する越年性草本で、葉,茎,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根部を用いることが好ましい。 【0020】本発明において用いるヒエンソウ(Consolida ajacis (L.)Schur.またはDelphinium ajacis L.)は、キンポウゲ科(Ranunclaceae)に属する1年草で、葉、茎、花、種子、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根と種子を用いることが好ましい。 【0021】本発明において用いるヒカゲノカズラ(Lycopodium clavatum L.またはLycopodium clavayum L. var.nipponicum Nakai)は、ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)に属する常緑性の多年草で、根、茎、葉、胞子嚢、胞子等の各部位および全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。また、その全草を乾燥させたものは、「シンキンソウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0022】本発明において用いるビロウドアオイ(Althaea officinalis L.)は、アオイ科(Malvaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉又は根を用いることが好ましい。 【0023】本発明において用いるフキタンポポ(Tussilago farfaraL.)は、キク科(Compositae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉又は花を用いることが好ましい。 【0024】本発明において用いるブクリョウタケ(Poria cocos (Fr.)Wolf)は、サルノコシカケ科(Polyporaceae)に属する担子菌類である。また、ブクリョウタケの菌核を乾燥させたものは、「ブクリョウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0025】本発明において用いるモモ(Prunus persica BatschまたはPrunus persica Batsch var. davidiana Maxim.)は、バラ科(Rosaceae)に属する落葉果樹で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実、種子等の各部位を用いることができるが、種子を用いることが好ましい。また、モモの種子は、「トウニン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0026】本発明において用いるヤナギラン(Chamaenerion angustifolium (L.)Scop.またはEpilobium angustifolium L.)は、アカバナ科(Onagraceae)に属する大型の多年草で、葉、茎、花、種子、根等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。また、この全草を乾燥させたものは、「コウカイシと呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0027】本発明において用いるユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)は、ユキノシタ科(Saxifragaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実等の各部位及び全草を用いることができるが、葉、茎などの地上部位を用いることが好ましい。 【0028】本発明において用いる抗酸化剤は、アンズ、ウスバサイシン、ウンシュウミカン、オウレン、オノニス、カシア、キハダ、ゲンノショウコ、コウスイハッカ、コガネヤナギ、ジオウ、ショウガ、スギナ、セイヨウニワトコ、セイヨウヤドリギ、セージ、チョウジ、トウキンセンカ、トルメンチラ、パセリ、ハトムギ、ベニバナ、ボタン、マグワ、マンネンロウ、ムラサキ、ヨモギ等の植物の抽出物が好適に用いることができる。以下、抗酸化剤として用いることができる植物について説明する。 【0029】本発明において用いるアンズ(Prunus armeniaca L.)は、バラ科(Rosaceae)に属する高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実、種子等の各部位を用いることができるが、種子を用いることが好ましい。また、アンズの種子は、「キョウニン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0030】本発明において用いるウスバサイシン(Asiasarum sieboldii (Miq.) F. Maekawa)は、ウマノスズクサ科(Aristrochiaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、ウスバサイシンと近縁のケイリンサイシン(Asiasarum heterotropoides F. Maekawa var .mandshuricumF. Maekawa)の同様の部位を用いることができる。ウスバサイシンの根茎を乾燥させたものは「サイシン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0031】本発明において用いるウンシュウミカン(Citrus unshiu Marcovitch)は、ミカン科(Rutaceae)に属する高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実、種子、果皮等の各部位を用いることができるが、果実、果皮、葉を用いることが好ましい。また、ウンシュウミカンの果皮を乾燥させたものは、「チンピ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0032】本発明において用いるオウレン(Coptis japonica (Thunb.) Makino)は、キンポウゲ科(Ranunculaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、オウレンの根茎は、「オウレン」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0033】本発明において用いるオノニス(Ononis spinosa L.)は、マメ科(Leguminosae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。 【0034】本発明において用いるカシア(Cinnamomum cassia Presl.)は、クスノキ科(Lauraceae)に属する小高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、樹皮を用いることが好ましい。また、カシアの樹皮を乾燥させたものは、「ケイヒ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0035】本発明において用いるキハダ(Phellodendron amurense Rupr.)は、ミカン科(Rutaceae)に属する落葉高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、樹皮を用いることが好ましい。また、キハダの樹皮を乾燥させたものは。「オウバク」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0036】本発明において用いるゲンノショウコ(Geranium nepalense Sweet. var.thunbergii (Sieb. et Zucc.) Kudo)は、フウロソウ科(Geraniaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。 【0037】本発明において用いるコウスイハッカ(メリッサ)(Melissa officinalis L.)は、シソ科(Labiatae)に属する多年草で、葉、茎、根、花等の各部位及び全草を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。 【0038】本発明において用いるコガネヤナギ(Scutellaria baicalensis Georgi)は、シソ科(Labiatae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、コガネヤナギの根を乾燥させたものは「オウゴン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0039】ジオウ(Rehmannia glutinosa (Gaertn.) Libosch.)は、ゴマノハグサ科(Scrophulariaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、ジオウの根を乾燥させたものは「ジオウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0040】本発明において用いるショウガ(Zingiber officinaleRosc.)は、ショウガ科(Zingiberaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根茎を用いることが好ましい。また、ショウガの根茎を乾燥させたものは「ショウキョウ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0041】本発明において用いるスギナ(Equisetum arvense L.)は、トクサ科(Equisetaceae)に属する夏緑性の多年草で、栄養茎、胞子茎、葉、胞子嚢、胞子、小枝等の各部位および全草を用いることができるが、全草を用いることが望ましい。また、スギナの胞子茎は、「ツクシ」と呼ばれ、食用に利用されているが、かかる「ツクシ」を用いることもできる。 【0042】本発明において用いるセイヨウニワトコ(Sambucus nigra L.)は、スイカズラ科(Caprifoliaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、根、果実、漿果等の各部位及び全草を用いることができるが、花又は漿果を用いることが好ましい。 【0043】本発明において用いるセイヨウヤドリギ(Viscum album L.)は、ヤドリギ科(Loranthaceae)に属する常緑性の雌雄異株の半寄生低木で、葉、枝、茎、花、果実等の各部位を用いることができるが、雌雄の区別は無く、葉、枝、茎を用いることが好ましい。また、このセイヨウヤドリギの近縁植物であるヤドリギ(Viscum album L. var. coloratum (Komar.) Ohwi)の乾燥した茎葉は、「ソウキセイ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0044】本発明において用いるセージ(Salvia officinalis L.)は、シソ科(Labiatae)に属する多年草で、葉、茎、根、花等の各部位及び全草を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。 【0045】本発明において用いるチョウジ(Syzygium aromaticum(L.) Merril et Perry)は、フトモモ科(Myrtaceae)に属する高木で、葉、枝、幹、樹皮、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、蕾若しくは葉を用いることが好ましい。また、チョウジの蕾を乾燥させたものは、「チョウジ」とよばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0046】本発明において用いるトウキンセンカ(Calendula officinalis L.)は、キク科(Compositae)に属する1年生或いは2年生草本で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、花を用いることが好ましい。 【0047】本発明において用いるトルメンチラ(Potentilla tormentilla Schrk)は、バラ科(Rosaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。 【0048】本発明において用いるパセリ(Petroselinum sativumHoffmanもしくはPetroselinum crispum Mill.)は、セリ科(Umbelliferae)に属する2年草或いは多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位を用いることができるが、葉もよび根を用いることが好ましい。 【0049】本発明において用いるハトムギ(Coix lachryma−jobi L.)は、イネ科(Gramineae)に属する1年草で、葉、茎、花、種子、根等の各部位及び全草を用いることができるが、種子を用いることが好ましい。また、ハトムギの種皮を除いた種子は、「ヨクイニン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0050】本発明において用いるベニバナ(Carthamas tinctoriusL.)は、キク科(Compositae)に属する2年草で、葉、茎、花、根等の各部位及び全草を用いることができが、花もしくは全草を用いることが好ましい。 【0051】本発明において用いるボタン(Paeonia suffruticosaAndr.)は、ボタン科(Paeoniaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根皮を用いることが好ましい。ボタンの根皮を乾燥させたものは「ボタンピ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0052】本発明において用いるマグワ(Morus alba L.)は、クワ科(Moraceae)に属する落葉樹で、葉、枝、幹、樹皮、根、根皮、花、果実等の各部位を用いることができるが、根皮を用いることが好ましい。また、マグワの乾燥した若い枝は「ソウシ」、乾燥した葉は「ソウヨウ」、乾燥した果実は「ソウジンシ」、根の皮は「ソウハクヒ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0053】本発明において用いるマンネンロウ(Rosmarinus officinalis L.)はシソ科(Labiatae)に属する常緑の小低木で、葉、枝、茎、根、花、果実等の各部位を用いることができるが、葉もしくは花を用いることが好ましい。 【0054】本発明において用いるムラサキ(Lithospermum erythrorhizon Sieb. et Zucc.)はムラサキ科(Broaginaceae)に属する多年草で、葉、茎、花、種子、根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、ムラサキの乾燥した根は、「シコン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0055】本発明において用いるヨモギ(Artemisia princeps Pamp.)は、キク科(Compositae)に属する多年草で、葉、茎、花、果実、根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉を用いることが好ましい。また、ヨモギの葉を乾燥させたものは「ヨモギ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。 【0056】本発明において、コレステロール、フィトステロールおよびそれらの誘導体を皮膚バリア機能強化の目的で併用できるが、その中でも特に、コレステロール、フィトステロールおよび誘導体として長鎖脂肪酸エステルを好適に用いることができる。特に、原料入手の容易さの観点からコレステロール、フィトステロールのほかに、コレステロール誘導体では、市販されている日本精化製の「YOFCO CLE−ALF(長鎖α−ヒドロキシ脂肪酸コレステリル)」、「YOFCO CLE−S(軟質ラノリン脂肪酸コレステリル)」、味の素製の「エルデュウ CL−301(N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル))」、日清製油製の「サラコス HS(ヒドロキシステアリン酸コレステリル)」、「サラコス CS(ステアリン酸コレステリル)」等を、またフィトステロール誘導体では、市販されている日本精化製の「YOFCO MAS(マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル)」、味の素製の「エルデュウ PS−203(N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・2−オクチルドデシル))」「エルデュウ PS−304(N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル・ベヘニル・2−オクチルドデシル))」、タマ生化製のフィトステリルイソステアレート(イソステアリン酸フィトステリル)」等を好適に用いることが好ましい。 【0057】続いて本発明において用いる植物、生薬および菌類抽出物の抽出方法について述べる。 【0058】本発明において、上記の植物、生薬および菌類は生のまま抽出に供してもよいが、抽出効率を考えると、細切、乾燥、粉砕等の処理を行った後に抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズしてもよい。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類や抽出温度によっても異なるが、4時間〜14日間程度とするのが適切である。 【0059】抽出溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコール、エチルエーテル、プロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、エチルメチルケトン等のケトン類などの極性有機溶媒を用いることができ、これらより1種又は2種以上を選択して用いる。また、生理食塩水、リン酸緩衝液、リン酸緩衝生理食塩水や、尿素を溶解させたアルコール水溶液等を用いてもよい。 【0060】上記植物、生薬および菌類の上記溶媒による抽出物は、そのままでも本発明に係る皮膚外用剤に含有させることができるが、濃縮、乾固したものを水や極性溶媒に再度溶解したり、或いはそれらの皮膚生理機能向上作用を損なわない範囲で脱色、脱臭、脱塩等の精製処理を行ったり、カラムクロマトグラフィーによる分画処理を行った後に用いてもよい。また保存のため、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることもできる。また、リポソーム等のベシクルやマイクロカプセル等に内包させて用いることもできる。 【0061】本発明における皮膚バリア機能強化剤は、上述の表皮細胞賦活剤と、抗酸化剤を併用することで提供できる。かかる皮膚バリア機能強化剤の皮膚外用剤への配合量としては、表皮細胞賦活剤においては、好ましくは0.0001〜5重量%、特に0.001〜1重量%の範囲であり、抗酸化剤においては、同様に0.0001〜5重量%が好ましく、特に0.001〜1重量%の範囲が好ましい。この範囲であれば、皮膚バリア機能強化剤を配合した場合、製剤及び製剤中の有効成分の経時安定性に影響を及ぼすことが無く、より高い効果を発揮させることができる。また、表皮細胞賦活剤と抗酸化剤は任意の比率で混合することができるが、皮膚バリア機能強化の効果の観点から、20:1〜1:20の範囲が好ましく、10:1〜1:10の範囲が更に好ましい。 【0062】また、コレステロールおよびその誘導体を併用する場合は、コレステロール類として合計で0.0001〜10重量%の範囲で配合することが好ましく、さらには0.001〜5重量%の範囲で配合することが特に好ましい。また、上記の表皮細胞賦活剤と抗酸化剤の合計量と、コレステロールおよびコレステロール誘導体の配合比には特に限定は無く、任意の比率で配合できる。 【0063】このようにして調製される皮膚バリア機能強化剤を、有効成分として皮膚外用剤に配合する場合、その合計の配合量は0.0003〜20重量%が好ましく、0.001重量%〜10重量%が効果の面で特に好ましい。 【0064】本発明に係る皮膚外用剤は、ローション剤、乳剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏剤、粉末剤、顆粒剤等、種々の剤型で提供することができる。また、化粧水、乳液、クリーム、美容液、パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション、メイクアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液状、油性、固形状等の各剤型のファンデーション、アイカラー、チークカラー等のメイクアップ化粧料、クレンジングクリーム、クレンジングローション、クレンジングフォーム、洗顔石鹸、ボディシャンプー等の皮膚洗浄料、ヘアーシャンプー、ヘアーリンス、ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料等としても提供することができる。 【0065】なお本発明に係る皮膚外用剤には、上記植物、生薬および菌類の抽出物の他に、油性成分、界面活性剤、保湿剤、顔料、紫外線吸収剤、香料、防菌防黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料や、真皮線維芽細胞賦活剤、抗炎症剤、美白剤等の生理活性成分をも含有させることができる。また、本発明以外の表皮細胞賦活剤や抗酸化剤を組み合わせて使用しても何ら問題は無い。 【0066】 【実施例】次いで、実施例に用いる表皮細胞賦活剤および抗酸化剤としての植物、生薬および菌類の抽出物の製造方法、表皮細胞に対するストレス抑制効果の確認試験、皮膚外用剤としての実施例とその有効性確認試験により、本発明について更に詳細に説明するが、本発明の技術的範囲はこれによって何ら限定されることはない。 【0067】<表皮細胞賦活剤の製造例><製造方法1> 乾燥した植物もしくは菌類を粉砕し、10重量倍量の50容量%エタノール水溶液で1週間室温にて浸漬する。これをろ過し、減圧下、濃縮及び乾燥を行い抽出物を得る。この製造方法で得られた植物もしくは菌類の抽出物を製造例1から製造例21とした。これを使用部位とともに表1に示した。 【0068】 【表1】
【0069】<製造例22> 乾燥したニンジンの地上部位を粉砕し、10重量倍量のプロピレングリコールで1週間室温で浸漬する。これを濾過し、製造例22とした。 【0070】<製造例23> 乾燥したビロウドアオイの全草を粉砕し、10重量倍量の50容量%1,3−ブチレングリコール水溶液にて、50℃で1日浸漬する。これをろ過し、製造例23とした。 【0071】<製造例24> 乾燥したトウキの全草を粉砕し、10重量倍量のn−ヘキサンにて、室温で2週間浸漬する。これをろ過後、n−ヘキサンを留去して減圧下乾燥させて製造例24とした。 【0072】<抗酸化剤の製造例><製造方法2> 乾燥した植物を粉砕し、10重量倍量の50容量%エタノール水溶液で1週間室温にて浸漬する。これをろ過し、減圧下、濃縮及び乾燥を行い抽出物を得る。この製造方法で得られた植物もしくは菌類の抽出物を製造例25から製造例51とした。これを使用部位とともに表2に示した。 【0073】 【表2】
【0074】<製造例52> 乾燥したカシアの樹皮を粉砕し、10重量倍量の精製水で1週間室温で浸漬する。これを濾過し、製造例52とした。 【0075】<製造例53> 乾燥したパセリの全草を粉砕し、10重量倍量の50容量%1,3−ブチレングリコール水溶液にて、50℃で1日浸漬する。これをろ過し、製造例53とした。 【0076】<製造例54> 乾燥したのトウキンセンカの全草を粉砕し、10重量倍量のn−ヘキサンにて、室温で2週間浸漬する。これをろ過後、n−ヘキサンを留去して減圧下乾燥させて製造例54とした。 【0077】また、上記以外の製造例以外に、市販の原料が入手可能な場合は、それを用いても何ら問題は無い。 【0078】<紫外線ストレスの抑制試験>ヒト表皮細胞を用いて、紫外線に対する抵抗力の変化を評価する試験を行った。皮膚バリア機能強化剤としての表皮細胞賦活剤および抗酸化剤の組合せは次のとおりである。表皮細胞賦活剤として、トウキ抽出物(製造例10)、ブクリョウタケ抽出物(製造例18)、ビロウドアオイ抽出物(製造例16)、抗酸化剤として、カシア抽出物(製造例30)、ゲンノショウコ(製造例32)、セイヨウニワトコ抽出物(製造例38)をそれぞれ単独で用いた場合の試験(比較例1A〜比較例3B)と表3に示した組合せの試験(実施例1〜実施例3)を行った。 【0079】正常ヒト表皮ケラチノサイトを1穴当たり2.0×104個となるように96穴プレートに播種した。播種培地は市販培地のKG−2(クラボウ)を用いる。24時間培養後、植物抽出物を合計で0.08mg/mLの濃度になるように溶解したKG−2培地に交換し、さらに24時間培養を行った。その後、UVBランプ(東芝 FL 20SE)にてUVBを150mJ/cm2照射し、さらに24時間培養する。ニュートラルレッド試薬(20μg/mL)を溶解したKG−2培地と交換し、2時間培養した。その後、培地を除去してPBS(−)で洗浄し、1規定塩酸(30容量%エタノール水溶液)を添加して十分に細胞と混合した。その後、550nmと650nmにおける吸光度(濁度)を測定し、両測定値の差により細胞生存率を評価した。抽出液無添加の実験結果との間でt検定を行い、紫外線ストレス抑制効果を判定した。 【0080】 【表3】
【0081】表3より明らかなように、表皮細胞賦活剤もしくは抗酸化剤を単独で用いた場合よりも、表皮細胞賦活剤と抗酸化剤を組み合わせて使用した場合のほうが、紫外線照射後の表皮細胞の生存率が高まった。なお、有効成分未添加の場合と比較して、実施例1と実施例2は危険率5%で生存率が有意に向上し、実施例3では危険率1%で生存率が向上した。すなわち表皮細胞賦活剤と抗酸化剤を組み合わせて使用することにより、各有効成分を単独で使用する場合よりも、表皮細胞の紫外線ストレスを抑制する効果が高まることが明らかとなった。 【0082】次に、製造例1〜製造例24の表皮細胞賦活剤、製造例25〜製造例54の抗酸化剤、コレステロール及びコレステロールを用いた皮膚バリア機能強化剤の実施例を示す。 【0083】<紫外線ストレスの抑制試験2>UVBの暴露により皮膚のバリア機能が崩壊することが知られている。このバリア機能の崩壊を示す現象として、皮膚の水分蒸散量の増加が考えられる。そこで、皮膚バリア機能の崩壊の抑制を評価するため、へアレスマウスを用いて紫外線ストレスの抑制効果の確認試験を行った。 【0084】 [実施例]皮膚バリア機能強化剤(1)ステアリン酸 1.00(重量%) (2)セタノール 1.00(3)リンゴ酸ジイソステアリル 3.00(4)スクワラン 8.00(5)2−エチルヘキサン酸セチル 8.00(6)モノステアリン酸ポリオキシエチレン ソルビタン(20E.O.) 1.50(7)モノステアリン酸グリセリン 1.50(8)コレステロール誘導体 表7に記載の量(9)1重量%カルボキシビニルポリマー水溶液 15.00(10)ジプロピレングリコール 6.00(11)10重量%L−アルギニン水溶液 1.50(12)精製水 残部(13)表皮細胞賦活剤 表4に記載の量(14)抗酸化剤 表4に記載の量製造方法:(1)から(8)までを80℃まで加熱し均一に溶解もしくは分散し、油相とする。また、(9)、(10)および(12)を80℃まで加熱し、水相とする。水相に油相を撹拌しながら加え、予備乳化を行った後、(11)を加えてホモミキサーを用いて均一に乳化する。乳化終了後、冷却を行い45℃で(13)および(14)を加え、実施例4〜実施例41とした (表6および表7)。また、対応する実施例の(13)を倍量にし、(14)を精製水に代替したものを比較例4A〜比較例41A(表8)、および(14)を倍量にし、(13)を精製水に代替したものを比較例4B〜比較例41B(表9)として調製した。また、(13)および(14)を精製水に代替しコレステロール誘導体のみを配合したものを、比較例35C〜比較例41C(表10)として調製した。また、(8)、(13)、(14)を精製水に代替したものとコントロールとした。なお、コレステロール誘導体は下表5に記載のものを使用した。 【0085】 【表4】
【0086】 【表5】
【0087】 【表6】
【0088】 【表7】
【0089】 【表8】
【0090】 【表9】
【0091】 【表10】
【0092】以上の実施例、比較例およびコントロールを用いて試験を行った。 【0093】ヘアレスマウス(6週齢メス)の10匹を一群として試験を行った。へアレスマウスの背部に2.0cm×2.5cmの長方形の枠を計4箇所取り、それぞれの枠に、試料として上記の実施例、対応する2種類の比較例およびコントロールを1日1回、100μLずつ10日間塗布した。なお、比較例32Cから比較例35Cのサンプルに関しては、この4種の試料で1群とした。その後、へアレスマウスにUVB(200mJ/cm2)を照射した。照射直前と照射後72時間における経皮水分蒸散量(TEWL)をエバポリメーター EP−1(ServoMed社製)にて測定した。照射直前の水分蒸散量の平均値に対する、照射後72時間後の水分蒸散量の平均値の比値にて結果を表11および表12に示す。なお、コントロール塗布部位の比値は4.2であり、水分蒸散量が紫外線照射の後で4.2倍に増加していた。 【0094】 【表11】
【0095】 【表12】
【0096】表11および表12から、何れの試料を塗布した群も紫外線照射後の水分蒸散量の増加の度合いはコントロールよりも少なかったことが明らかであるが、特に実施例塗布群においては、それぞれに対応する比較例との比較に於いても、水分蒸散量の増加は抑えられていた。すなわち、実施例塗布群は比較例塗布群と比較して、皮膚のバリア機能が強化されていることが明らかとなった。 【0097】さらに、表皮細胞賦活剤と抗酸化剤の組合せが同じである、実施例8と実施例実施例35、実施例17と実施例36、実施例13と実施例37、実施例32と実施例38、実施例10と実施例39、実施例12と実施例40、実施例21と実施例41の結果を比較すると、その結果は表13に示したようにコレステロール誘導体を含有する実施例の方が水分蒸散量の増加を抑える効果が高いということが明らかとなった。 【0098】 【表13】
【0099】以下に、皮膚バリア機能強化剤の実施例を示す。 【0100】 [実施例42] クレンジングマッサージクリーム(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)1,3−ブチレングリコール 7.00(3)ショ糖脂肪酸エステル 3.00(4)N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 1.00(5)カルボキシビニルポリマー(1重量%水溶液) 15.00(6)L−アルギニン(10重量%水溶液) 1.50(7)パラオキシ安息香酸エステル 0.10(8)スクワラン 44.00(9)ベヘニルアルコール 1.50(10)親油型モノステアリン酸グリセリン 1.50(11)ステアリン酸 1.00(12)トリイソステアリン酸グリセリル 1.00(13)硬化油 0.50(14)ヒドロキシステアリン酸コレステリル 1.00(15)香料 0.10(16)表皮細胞賦活剤(製造例2(ウコン)) 0.05(17)表皮細胞賦活剤(製造例3(ウマスギゴケ)) 0.05(18)表皮細胞賦活剤 (製造例23(ビロウドアオイ)) 2.00(19)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.05(20)抗酸化剤(製造例29(オノニス)) 0.05(21)抗酸化剤(製造例52(カシア)) 2.00(22)抗酸化剤(製造例32(ゲンノショウコ)) 0.05製法:(8)〜(14)の油相成分を混合 、加熱溶解して70℃とする。一方(1)〜(7)の水相成分を混合 、溶解して70℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して40℃にて(15)〜(22)を添加 、混合する。 【0101】 [実施例43] 拭取り用化粧水(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)エタノール 8.00(3)グリセリン 4.00(4)モノラウリン酸ポリグリセリル 0.70(5)クエン酸ナトリウム 0.05(6)クエン酸 0.01(7)ショ糖脂肪酸エステル 0.04(8)パラオキシ安息香酸エステル 0.01(9)香料 0.05(11)表皮細胞賦活剤(製造例10(トウキ)) 0.03(12)表皮細胞賦活剤(製造例22(ニンジン)) 1.50(13)表皮細胞賦活剤(製造例14(ヒエンソウ)) 0.03(13)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.03(14)抗酸化剤(製造例44(パセリ)) 0.03製法:(2)〜(14)の成分を均一に溶解、混合し、(1)を加えて均一化する。 【0102】 [実施例44] 洗顔フォーム(1)ミリスチン酸 24.30(重量%) (2)パルミチン酸 3.65(3)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.00(4)コレステロール 0.25(5)精製水 100とする残部(6)グリセリン 17.00(7)水酸化カリウム 7.75(8)ジグリセリン 3.00(9)1,3−ブチレングリコール 1.00(10)N−ステアロイル −L−グルタミン酸二ナトリウム 1.00(11)モノラウリン酸ポリグリセリル 0.50(12)パラオキシ安息香酸エステル 0.10(13)表皮細胞賦活剤(製造例5(オトギリソウ)) 0.10(14)表皮細胞賦活剤(製造例24(トウキ)) 0.10(15)表皮細胞賦活剤 (製造例16(ビロウドアオイ)) 0.10(16)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.10(17)抗酸化剤(製造例53(パセリ)) 1.00(18)香料 0.10製法:(1)〜(4)の油相成分を混合 、75℃まで加熱し、分散、溶解させる。一方(5)〜(12)の水相成分を混合 、溶解して75℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加してケン化した後、冷却して40℃にて(13)〜(18)を添加 、混合する。 【0103】 [実施例45] クレンジングクリーム(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)グリセリン 15.80(3)ショ糖脂肪酸エステル 5.00(4)イソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル 3.00(5)1,3−ブチレングリコール 1.00(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.02(7)スクワラン 32.00(8)トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 18.55(9)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 9.30(10)ステアリン酸 1.00(11)ホホバ油 1.00(12)ミツロウ 1.00(13)混合脂肪酸トリグリセリド 1.00(14)ステアリン酸コレステリル 0.50(15)香料 0.10(16)表皮細胞賦活剤(製造例2(ウコン)) 0.05(17)表皮細胞賦活剤 (製造例15(ヒカゲノカズラ)) 0.05(18)表皮細胞賦活剤 (製造例16(ビロウドアオイ)) 0.05(19)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.05(20)抗酸化剤(製造例29(オノニス)) 0.05(21)抗酸化剤(製造例30(カシア)) 0.05(22)抗酸化剤(製造例32(ゲンノショウコ)) 0.05製法:(7)〜(14)の油相成分を混合 、加熱溶解して70℃とする。一方(1)〜(6)の水相成分を混合 、溶解して70℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して40℃にて(15)〜(22)を添加 、混合する。 【0104】 [実施例46] 洗顔料(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)グリセリン 17.00(3)水酸化カリウム 7.75(4)ジグリセリン 3.00(5)1,3−ブチレングリコール 1.00(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(7)ミリスチン酸 24.30(8)パルミチン酸 3.65(9)自己乳化型モノステアリン酸グリセリン 3.00(10)コレステロール 0.15(11)マルチトールヒドロキシアルキルエーテル 1.00(12)ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン液 (30重量%水溶液) 1.00(13)表皮細胞賦活剤(製造例5(オトギリソウ)) 0.10(14)表皮細胞賦活剤(製造例10(トウキ)) 0.10(15)表皮細胞賦活剤 (製造例16(ビロウドアオイ)) 0.10(16)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.10(17)抗酸化剤(製造例44(パセリ)) 0.10(18)香料 0.20製法:(7)〜(12)の油相成分を混合 、75℃まで加熱し、分散、溶解する。一方(1)〜(6)の水相成分を混合 、溶解して75℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加してケン化した後、冷却して40℃にて(13)〜(18)を添加 、混合する。 【0105】 [実施例47] 化粧水(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)エタノール 10.00(3)グリセリン 1.50(4)クエン酸ナトリウム 0.09(5)クエン酸 0.02(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.05(7)ショ糖脂肪酸エステル 0.04(8)香料 0.02(9)表皮細胞賦活剤(製造例6(ガンビールノキ)) 0.02(10)表皮細胞賦活剤 (製造例11(トウチュウカソウ)) 0.02(11)表皮細胞賦活剤(製造例12(ナツメ)) 0.02(12)表皮細胞賦活剤(製造例19(モモ)) 0.02(13)抗酸化剤(製造例31(キハダ)) 0.02(14)抗酸化剤(製造例38(セイヨウニワトコ) 0.02(15)抗酸化剤(製造例42(トウキンセンカ)) 0.02製法:(2)〜(15)の成分を混合 、溶解し 、(1)を加えて均一化する。 【0106】 [実施例48] 乳液(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)グリセリン 3.60(3)カルボキシビニルポリマー 0.10(4)N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.24(5)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(6)1,3−ブチレングリコール 0.01(7)N−ステアロイル−L−グルタミン酸二ナトリウム 0.01(8)キサンタンガム 0.01(9)ポリアクリル酸ナトリウム 0.01(10)L−アルギニン 0.24(11)スクワラン 3.24(12)ステアリン酸 0.72(13)セタノール 0.60(14)ミツロウ 0.48(15)親油型モノステアリン酸グリセリン 0.48(16)ホホバ油 0.10(17)混合脂肪酸トリグリセリド 0.10(18)ベヘニルアルコール 0.01(19)エタノール 4.00(20)香料 0.05(21)表皮細胞賦活剤(製造例4(ホウシュンカ)) 0.05(22)表皮細胞賦活剤(製造例8(シャクヤク)) 0.05(23)表皮細胞賦活剤(製造例12(ナツメ)) 0.05(24)表皮細胞賦活剤 (製造例16(ビロウドアオイ)) 0.05(25)表皮細胞賦活剤 (製造例18(ブクリョウタケ)) 0.05(26)表皮細胞賦活剤(製造例19(モモ)) 0.05(27)抗酸化剤(製造例29(オノニス)) 0.05(28)抗酸化剤(製造例31(キハダ)) 0.05製法:(11)〜(18)の油相成分を混合 、75℃まで加熱し、分散、溶解する。一方(1)〜(10)の水相成分を混合 、溶解して75℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して40℃にて(19)〜(28)を添加 、混合する。 【0107】 [実施例49] 水中油乳化型クリーム(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)1,3−ブチレングリコール 10.00(3)N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.40(4)ショ糖脂肪酸エステル 0.40(5)L−アルギニン 0.13(6)パラオキシ安息香酸メチル 0.10(7)ミリスチン酸オクチルドデシル 7.00(8)グリセリン 5.00(9)スクワラン 4.00(10)親油型モノステアリン酸グリセリン 3.50(11)ミツロウ 3.00(12)ステアリン酸 1.00(13)ベヘニルアルコール 1.00(14)パルミチン酸 0.50(15)コレステロール 0.30(16)表皮細胞賦活剤 (製造例6(ガンビールノキ)) 0.10(17)表皮細胞賦活剤(製造例9(センキュウ)) 0.10(18)表皮細胞賦活剤 (製造例17(フキタンポポ)) 0.10(19)表皮細胞賦活剤(製造例20(ヤナギラン)) 0.10(20)表皮細胞賦活剤(製造例21(ユキノシタ)) 0.10(21)抗酸化剤(製造例28(オウレン)) 0.10(22)抗酸化剤(製造例39(セイヨウヤドリギ)) 0.10製法:(7)〜(15)の油相成分を混合 、75℃まで加熱し、分散、溶解する。一方(1)〜(6)の水相成分を混合 、溶解して75℃に加熱する。この水相成分に前記油相を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して40℃にて(16)〜(22)を添加 、混合する。 【0108】 [実施例50] パック(1)精製水 100とする残部(重量%) (2)ポリビニルアルコール 12.50(3)エタノール 10.00(4)グリセリン 5.00(5)トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリン 0.10(6)ポリエチレングリコール(平均分子量1540) 3.00(7)モノラウリン酸ソルビタン 0.30(8)香料 0.25(9)ショ糖脂肪酸エステル 0.05(10)パラオキシ安息香酸メチル 0.02(11)N−ラウロイル−L−グルタミン酸 ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル) 0.01(12)表皮細胞賦活剤(製造例8(シャクヤク)) 0.05(13)表皮細胞賦活剤(製造例12(ナツメ)) 0.05(14)表皮細胞賦活剤 (製造例17(フキタンポポ)) 0.05(15)抗酸化剤(製造例54(トウキンセンカ)) 0.05製法:(1)に(2)〜(15)の成分を順次添加して、混合 、溶解 、均一化する。 【0109】なお本発明の各実施例については、25℃で6カ月間保存した場合に、着色、着臭、内容成分の凝集 、析出又は沈着、相分離といった状態の変化は全く認められなかった。 【0110】 【発明の効果】表皮細胞賦活剤から選ばれる1種もしくは2種以上と抗酸化剤から選ばれる1種もしくは2種以上の有効成分を併用することにより、表皮細胞のストレスに対する抵抗力に高めることができる。さらに、特定のコレステロール、フィトステロールおよびその誘導体から選ばれる1種もしくは2種以上を併用することで、効果的に皮膚のバリア機能を高めることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000135324 【氏名又は名称】株式会社ノエビア 【住所又は居所】兵庫県神戸市中央区港島中町6丁目13番地の1
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| 【出願日】 |
平成14年5月2日(2002.5.2) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−171310(P2003−171310A) |
| 【公開日】 |
平成15年6月20日(2003.6.20) |
| 【出願番号】 |
特願2002−130638(P2002−130638) |
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