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【発明の名称】 眼科用組成物
【発明者】 【氏名】仁科 康子
【住所又は居所】大阪市生野区巽西1丁目8番1号 ロート製薬株式会社内

【氏名】長尾 隆行
【住所又は居所】大阪市生野区巽西1丁目8番1号 ロート製薬株式会社内

【要約】 【課題】眼科用組成物の眼粘膜適用時の不快な使用感を改善する。

【解決手段】眼粘膜に適用した時に不快な眼刺激または眼痛、不快な味を伴う眼科用液剤に対して、キサンチン類(カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、プロキシフィリン、ペントキシフィリンなど)を配合することによって、かかる不快な使用感を改善することができる。この本発明の方法によれば、使用感に優れた点眼薬、洗眼薬やコンタクトレンズ用液剤などの眼科用組成物を提供することができ、使用者のコンプライアンスをあげることができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 A)式(1)
【化1】

(式中、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキル基を示す)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物、及びB)クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする眼科用組成物。
【請求項2】 式(1)の化合物が、カフェイン、ペントキシフィリン、テオフィリン、ジプロフィリン、テオブロミン、プロキシフィリンである請求項1に記載の眼科用組成物。
【請求項3】 クロモグリク酸、アシタザノラスト、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物1重量部に対して、式(1)で表される化合物またはその塩を0.1重量部以上の割合で配合した請求項1または2に記載の眼科用組成物。
【請求項4】 レボカバスチンまたはその薬理学的に許容される塩1重量部に対して、式(1)で表される化合物またはその塩を4重量部以上の割合で配合した請求項1または2に記載の眼科用組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、眼粘膜に適用した際に生じる不快な使用感を改善した眼科用組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】点眼薬を使用する者は、眼粘膜への適用時に眼に感じる使用感、例えば眼刺激性の程度、清涼感や冷感、しっとり感やねばつき感といった様々な使用感を総合的に評価して「差し心地」を判断し、より好ましい「差し心地」を望む。この「差し心地」ともいう使用感の総合評価は、眼科用組成物に特有の重要な課題であり、「差し心地」の善し悪しが使用者のコンプライアンスに重大な影響を及ぼすため、より優れた「差し心地」を目指した製剤設計をすることが欠かせない要素となっている。
【0003】使用者の感じる「差し心地」は、主に適用時の眼刺激性に左右される。さらに、眼は、角膜や結膜などの眼粘膜が表面に露出した構造となっていて、物理的刺激や、薬物などによる化学的刺激に対して非常に高感度に反応する器官であるため、ほんのわずかな刺激に対しても強く敏感に反応する。したがって、眼と直接接触する製剤である点眼薬やコンタクトレンズ用液剤、洗眼薬、眼軟膏などの眼科用組成物については、眼への刺激に充分な注意を払い製剤検討を行う必要があり、それにより、使用者の感じる「差し心地」をより優れたものとすることが重要である。
【0004】さらに、眼粘膜に適用された製剤は、原液のままあるいは涙液により希釈され、涙点より吸引されて鼻涙管から鼻腔内へと移行し、その後口腔内へといたる。そのため、使用者は製剤中に含有する成分を直接口腔内に適用しないにもかかわらず、眼粘膜適用後に苦味のある成分やえぐ味、渋み、甘ったるい味といった不快な味や臭気を感じる。このような眼粘膜適用後に感じる味や臭気といった不快な使用感は、点眼薬などの眼科用組成物の使用を躊躇する原因となり、ひいては使用者のコンプライアンスを低下させてしまう。したがって、眼科用組成物に配合される成分に起因する不快な味を緩和することによって、使用感を改善することが重要である。
【0005】ところで、眼科用組成物で汎用される化合物であるクロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸またはこれらの塩は、眼粘膜への適用時に不快な眼刺激や眼痛を感じることが問題であった。また、ベルベリン、グリチルリチン酸またはこれらの塩は、眼粘膜への適用時に不快な味を感じることが問題であった。これらの化合物は有用な薬理作用を有しており、眼粘膜に適用した場合に優れた効果を発現するにもかかわらず、不快な使用感を生じるという問題があるために、ひいては使用者のコンプライアンスを下げてしまう。そこで、これらの化合物を含有する眼科用組成物の眼粘膜適用時の不快な使用感を改善する方法が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かかる問題に鑑み、クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその塩を含有する眼科用組成物の「差し心地」、すなわち使用感を改善する方法を提供することにある。そして、本発明はかかる方法を用いることにより、使用感の改善された眼科用組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意検討の結果、式(1)の化合物またはその塩とクロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその塩を含有する眼科用組成物が前記課題を達成することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】すなわち、本発明は下記(I)〜(IV)に掲げる眼科用組成物である:(I) i)式(1)
【化2】

(式中、R、R及びRは、同一又は異なっていてもよく、それぞれ、水素原子又は置換されてもよいアルキル基を示す)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物、及びii)クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有することを特徴とする眼科用組成物、(II) (I)に記載の式(1)の化合物が、カフェイン、ペントキシフィリン、テオフィリン、ジプロフィリン、テオブロミン、プロキシフィリンである(I)に記載の眼科用組成物、(III) クロモグリク酸、アシタザノラスト、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物1重量部に対して、(I)に記載の式(1)で表される化合物またはその塩を0.1重量部以上の割合で配合した(I)または(II)に記載の眼科用組成物、(IV) レボカバスチンまたはその薬理学的に許容される塩1重量部に対して、(I)に記載の式(1)で表される化合物またはその塩を4重量部以上の割合で配合した(I)または(II)に記載の眼科用組成物。
【0009】さらに、本発明は、下記に掲げる使用感を改善する方法である:(V) クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩の中から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する眼科用組成物に、(I)に記載の式(1)で表される化合物またはその薬理学的に許容される塩とを配合することによって、前記眼科用組成物の使用感を改善する方法。なお、本明細書中、特に言及しない限り、%はw/v%を意味するものとする。また、本明細書中でコンタクトレンズとは、ハード、酸素透過性ハード、ソフト等のあらゆるタイプのコンタクトレンズを包含する意味とする。
【0010】
【発明の実施の形態】前記式(1)で表される化合物において、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、t−ブチル基などのC1−アルキル基(特にC1−4アルキル基)が例示できる。好ましいアルキル基には、メチル基及びエチル基が含まれる。
【0011】これらのアルキル基は、置換基、例えば、ハロゲン原子(塩素、臭素、フッ素原子など)、ヒドロキシル基、アルコキシ基(メトキシ、エトキシ、ブトキシ基などのC1−4アルコキシ基など)、アリールオキシ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基(C1−4アルコキシ−カルボニル基など)、アリールオキシカルボニル基、アシル基(ホルミル、アセチル、プロピオニル基などのC1−アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基などのアリール−カルボニル基など)、ニトロ基、アミノ基、N−置換アミノ基(モノ又はジC1−4アルキルアミノ基など)、シアノ基などを有していてもよい。
【0012】前記式(1)で表される化合物は薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される塩として使用できる。薬理学的又は生理学的に許容できる塩としては、例えば、有機酸塩(例えば、乳酸塩、酢酸塩、酪酸、トリフルオロ酢酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩、メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩、パルミチン酸、ステアリン酸など)、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩など)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、アミノ酸、トリピリジン、ピコリンなどの有機アミンとの塩など)、無機塩基との塩(例えば、アンモニウム塩、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属、カルシウム、マグネシウムなどのアルカリ土類金属、アルミニウムなどの金属との塩など)などが例示できる。
【0013】前記式(1)で表される具体的な化合物としては、例えば、カフェイン、テオフィリン、オクストリフィリン、ダイフィリン、ジイソブチルアミノベンゾイルオキシプロピルテオフィリン、テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、ペントキシフィリンなどが挙げられる。好ましい化合物は、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、ジプロフィリン、プロキシフィリン、ペントキシフィリンなどであり、特にカフェインが好ましい。なお、カフェインには無水カフェインも含まれる。
【0014】これらの前記式(1)で表される化合物又はその塩(以下、これらを総称して「キサンチン類」ということもある)は、単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。
【0015】さらに、前記式(1)で表される化合物は、他の化合物との混合物の形態で使用することもできる。このような混合物の例としては、例えば、カフェインと安息香酸ナトリウムとの混合物である安息香酸ナトリウムカフェイン、カフェインとクエン酸との混合物であるクエン酸カフェイン、テオフィリンとエチレンジアミンとの混合物であるアミノフィリン、テオフィリンとアミノイソブタノールとの混合物であるブフィリン、テオブロミンとサリチル酸塩との混合物であるサリチル酸カルシウムテオブロミンやサリチル酸ナトリウムテオブロミン、テオブロミンと酢酸ナトリウムの混合物である酢酸ナトリウムテオブロミンなどが挙げられる。
【0016】本発明の眼科用組成物中におけるキサンチン類の使用量は、前記式(1)で表される化合物の種類によっても異なり、一概には規定できないが、通常、眼科用組成物中の前記式(1)で表される化合物又はその塩の濃度は、0.000001〜20%程度の範囲から選択でき、好ましくは、0.0001〜10%、より好ましくは0.01〜5(例えば、0.05〜4%)、さらに好ましくは0.1〜3%程度である。
【0017】本発明におけるクロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその薬理学的に許容される塩(以下、これらを総称して、不快な使用感を有する成分という場合もある。)としては、式(1)の化合物に関して記載したのと同様の塩が例示でき、例えば、クロモグリク酸ナトリウム、フマル酸エメダスチン、硫酸ベルベリン、塩化ベルベリン、塩酸レボカバスチン、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸三ナトリウム等が挙げられ、水和物の形態で使用してもよい。これらは公知の方法で製造することもでき、市販品を用いてもよい。また、これらは1種または2種以上を眼科用組成物中に使用してもよい。
【0018】本発明の眼科用組成物中におけるクロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその塩の眼科用組成物中の使用量としては、クロモグリク酸またはその塩の場合、例えば、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日適用量として、0.04μg〜40mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、通常、眼科用組成物中の濃度は0.0001〜20%、好ましくは0.0001〜15%、さらに好ましくは、0.001〜10%、特に好ましくは0.01〜5%、アシタザノラストの場合、例えば、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.0004μg〜20mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、通常、眼科用組成物中の濃度は0.00001〜10%、好ましくは0.00001〜5%、さらに好ましくは、0.0001〜1%、特に好ましくは0.0005〜0.5%、レボカバスチンまたはその塩の場合、例えば眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.00004μg〜3mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、通常、眼科用組成物中の濃度は0.0000001〜1.5%、好ましくは0.000001〜0.5%、さらに好ましくは、0.00001〜0.1%、特に好ましくは0.0001〜0.05%、エメダスチンまたはその塩の場合、例えば、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.0004μg〜30mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、通常、眼科用組成物中の濃度は0.00001〜5%、好ましくは、0.0001〜1%、特に好ましくは0.001〜0.5%、イプシロン−アミノカプロン酸またはその塩の場合、例えば、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.04μg〜30mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、眼科用組成物中の濃度は0.0001〜15%、好ましくは0.001〜15%、さらに好ましくは、0.01〜10%、特に好ましくは0.05〜5%、ベルベリンまたはその塩の場合、例えば、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.004μg〜10mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、眼科用組成物中の濃度は0.00001〜5%、好ましくは0.00001〜1%、さらに好ましくは、0.0001〜0.1%、特に好ましくは0.0003〜0.03%、グリチルリチン酸またはその塩の場合、眼科用組成物が点眼薬であれば、一日投与量として、0.004μg〜20mgとなるように適宜製剤設計することが可能であり、眼科用組成物中の濃度は0.00001〜10%、好ましくは0.0001〜3%、さらに好ましくは、0.001〜1%、特に好ましくは0.005〜0.5%である。
【0019】眼科用組成物におけるキサンチン類と不快な使用感を有する成分との配合割合は、化合物の種類によって異なるが、不快な使用感を有する成分1重量部に対して、キサンチン類を0.1重量部以上の割合で配合することが好ましい。クロモグリク酸、アシタザノラスト、エメダスチン、イプシロンーアミノカプロン酸、グリチルリチン酸、ベルベリンまたはその塩の場合は、これらの成分1重量部に対して、キサンチン類を0.1重量部以上の割合で配合することで不快な使用感をより改善することができる。また、レボカバスチンまたはその塩の場合には、この成分1重量部に対して、キサンチン類を4重量部以上の割合で配合した場合に、不快な使用感をより改善することができる。そして、本発明の効果は、キサンチン類を上記の割合以上で配合することで得られるが、安全性の点から通常、不快な使用感を有する成分1重量部に対してキサンチン類を1000重量部以下、好ましくは500重量部以下、さらに好ましくは100重量部以下、特に好ましくは50重量部以下の割合で配合することができる。
【0020】本発明の眼科用組成物は、クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその塩のように眼粘膜に適用した際に不快な眼刺激や眼痛、または不快な味といった不快な使用感を有する成分を含有していても、キサンチン類を配合することにより、かかる不快な使用感を改善することができる。そして、本発明の不快な使用感を有する成分を含有する眼科用組成物は、使用者のコンプライアンスをあげ、使用感が改善されている。そのため、このような効果を利用するものであればその使用用途は特定されず、医薬品、医薬部外品等の各種分野において利用することができる。
【0021】本発明の眼科用組成物は、目的に応じて種々の形態で提供することができる。
【0022】本発明の眼科用組成物としては、例えば、点眼薬(コンタクトレンズ(CL)を装用中にも使用することができる点眼薬を含む)、洗眼薬(コンタクトレンズ(CL)を装用中にも使用することができる洗眼薬を含む)、眼軟膏、コンタクトレンズ(CL)装着液、コンタクトレンズ(CL)用剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソリューションなど)などが挙げられる。なかでも、適用直後に眼表面に製剤が広がる点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ用剤などの眼科用液剤に有用である。
【0023】本発明の眼科用組成物には、さらに清涼化成分を配合することによって使用感を改善し、コンプライアンスを顕著に増大することができる。かかる清涼化成分は、清涼感を付与することができる成分であり、精油及び/又は精油成分などが挙げられる。具体的には、ウイキョウ油、ユーカリ油、ベルガモット油、ハッカ油、ローズ油、ペパーミント油、クールミント油、ケイヒ油等の精油や、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、メントール、シトロネオール、リモネン等の精油成分(特にテルペン類)などが挙げられる。これらは、1種で又は2種以上を組み合わせて適宜添加することができ、d,l,dl体のいずれも使用することができる。好ましい清涼化成分は、メントール類(l−メントール、d−メントール、dl−メントールなど)、カンフル類(d−カンフル、dl−カンフルなど)、ボルネオール類(d−ボルネオール、dl−ボルネオールなど)、ゲラニオール類、これらの成分を多く含む精油(ハッカ油、ペパーミント油、ユーカリ油など)である。
【0024】眼科用組成物に清涼化成分を更に配合する場合は、清涼化成分それ自体が眼刺激を生じることのない濃度で配合することによって更に使用感を改善することができ、0.0001〜1.0%、好ましくは0.0005〜0.5%、さらに好ましくは0.001〜0.1%、特に0.01〜0.05%である。
【0025】また、眼科用組成物には、各成分の溶解性を向上させて、使用感をさらに高めるために、界面活性剤を配合することが好ましい。かかる界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレン(POE)−ポリオキシプロピレン(POP)ブロックコポリマー (例えば、ポロクサマー407 、ポロクサマー235 、ポロクサマー188 など) 、モノラウリル酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20) 、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン (ポリソルベート80) などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE(60)硬化ヒマシ油などのPOE硬化ヒマシ油、POE(9) ラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル類、POE(20)POP(4) セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエーテル類、POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPOEアルキルフェニルエーテル類などの非イオン性界面活性剤;アルキルジアミノエチルグリシンなどのグリシン型、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタインなどの酢酸ベタイン型、イミダゾリン型などの両性界面活性剤;POE(10)ラウリルエーテルリン酸ナトリウムなどのPOEアルキルエーテルリン酸及びその塩、ラウロイルメチルアラニンナトリウムなどのN−アシルアミノ酸塩、アルキルエーテルカルボン酸塩、N−ココイルメチルタウリンナトリウムなどのN−アシルタウリン塩、テトラデセンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、POE(3) ラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのPOEアルキルエーテル硫酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などの陰イオン界面活性剤;アルキルアミン塩、アルキル4級アンモニウム塩(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムなど)、アルキルピリジニウム塩(塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウムなど)などの陽イオン界面活性剤などが挙げられる。好ましい界面活性剤としては、ポリオキシエチレン(POE)−ポリオキシプロピレン(POP)ブロックコポリマー (例えば、ポロクサマー407 、ポロクサマー235 、ポロクサマー188 など)、モノラウリル酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20) 、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン (ポリソルベート80) などのPOEソルビタン脂肪酸エステル類、POE(60)硬化ヒマシ油などのPOE硬化ヒマシ油、POE(9) ラウリルエーテルなどのPOEアルキルエーテル類、POE(20)POP(4) セチルエーテルなどのPOE・POPアルキルエーテル類、POE(10)ノニルフェニルエーテルなどのPOEアルキルフェニルエーテル類などの非イオン性界面活性剤である。なお、括弧内の数字は付加モル数を示す。
【0026】本発明の眼科用組成物は、本発明の効果を妨げない限り、種々の成分(薬理活性成分や生理活性成分を含む)を組み合わせて含有してもよい。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、充血除去成分、眼筋調節薬成分、α−アドレナリン作動薬成分、抗炎症薬成分、収斂薬成分、抗菌薬又は殺菌薬成分、ビタミン類、アミノ酸類、糖類、局所麻酔薬成分、ステロイド成分、抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分、セルロースまたはその誘導体またはそれらの塩、多糖類またはその誘導体などが例示できる。本発明において好適な成分としては、例えば、次のような成分が例示できる。
【0027】充血除去成分:エピネフリン、エフェドリン、テトラヒドロゾリン、ナファゾリン、フェニレフリン、メチルエフェドリン及びそれらの塩など眼筋調節薬成分:アセチルコリンと類似した活性中心を有するコリンエステラーゼ阻害剤、例えば、メチル硫酸ネオスチグミンなどの第4級アンモニウム化合物及びそれらの塩などα−アドレナリン作動薬成分:例えば、イミダゾリン誘導体(ナファゾリン、テトラヒドロゾリンなど)、β−フェニルエチルアミン誘導体(フェニレフリン、エピネフリン、エフェドリン、メチルエフェドリンなど)、及びそれらの薬学上又は生理的に許容される塩(例えば、塩酸ナファゾリン、硝酸ナファゾリン、塩酸テトラヒドロゾリン、硝酸テトラヒドロゾリン、塩酸フェニレフリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリンなどの無機酸塩;酒石酸水素エピネフリンなどの有機酸塩など)など抗炎症薬成分:セレコキシブ(celecoxib)、ロフェコキシブ(rofecoxib)、インドメタシン、ジクロフェナク、プラノプロフェン、ピロキシカム、メロキシカム(meloxicam)、リゾチーム、アラントイン、および薬理学的に許容される塩(例えば、ジクロフェナクナトリウム、塩化リゾチームなど)など収斂薬成分:亜鉛及びそれらの塩(例えば、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛)など抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、ケトチフェン、クレマスチン、アゼラスチン、オロパタジン、トラニラスト、アンレキサノクス、メキタジン、ロラタジン(loratadine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)、セチリジン(cetirizine)、イブジラスト、スプラタスト、ペミロラスト、及び薬理学的に許容される塩(例えば、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イプロヘプチン、フマル酸ケトチフェン、フマル酸クレマスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸オロパタジンなど)など抗菌薬又は殺菌薬成分:例えば、スルホンアミド類(例えば、スルファメトキサゾール、スルフイソキサゾール、スルフイソミジン及び薬理学的に許容される塩(スルファメトキサゾールナトリウム、スルフイソミジンナトリウムなど)、アクリノール、第4級アンモニウム化合物(例えば、ベンザルコニウム、ベンゼトニウム、セチルピリジニウム)、及び薬理学的に許容される塩(塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウムなど)、アルキルポリアミノエチルグリシン、ニューキノロン剤(ロメフロキサシン、レボフロキサシン、シプロフロキサシン、オフロキサシン、ノルフロキサシン、塩酸シプロフロキサシンなど)、ビグアニド類(ポリヘキサメチレンビグアニド、クロルヘキシジン又はその塩など)、ベルベリン又はその塩、塩化ポリドロニウム、Glokill(商品名、例えばGlokillPQ、ローディア社製)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン−(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド]、パラベン類(安息香酸メチル、アミノ安息香酸エチルなど)などビタミン類:例えば、ビタミンA類[例えば、レチナール、レチノール、レチノイン酸、カロチン、デヒドロレチナール、リコピン及びその薬理学的に許容される塩類(例えば、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノールなど)など]、ビタミンB類[例えば、チアミン、チアミンジスルフィド、ジセチアミン、オクトチアミン、シコチアミン、ビスイブチアミン、ビスベンチアミン、プロスルチアミン、ベンフォチアミン、フルスルチアミン、リボフラビン、フラビンアデニンジヌクレオチド、ピリドキシン、ピリドキサール、ヒドロキソコバラミン、シアノコバラミン、メチルコバラミン、デオキシアデノコバラミン、葉酸、テトラヒドロ葉酸、ジヒドロ葉酸、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、ニコチニックアルコール、パントテン酸、パンテノール、ビオチン、コリン、イノシトール及びその薬理学的に許容されるこれらの塩類(例えば、塩酸チアミン、硝酸チアミン、塩酸ジセチアミン、塩酸フルスルチアミン、酪酸リボフラビン、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、塩酸ピリドキシン、リン酸ピリドキサール、リン酸ピリドキサールカルシウム、塩酸ヒドロキソコバラミン、酢酸ヒドロキソコバラミン、パントテン酸カルシウム、パントテン酸ナトリウムなど)など]、ビタミンC類[アスコルビン酸及びその誘導体、エリソルビン酸及びその誘導体及びその薬理学的に許容される塩類(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムなど)など]、ビタミンC類[アスコルビン酸及びその誘導体、エリソルビン酸及びその誘導体及びその薬理学的に許容される塩類(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、エリソルビン酸ナトリウムなど)など]、ビタミンD類[例えば、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール、ヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロキシコレカルシフェロール、ジヒドロタキステロール及びその薬理学的に許容される塩類など)など]、ビタミンE類[例えば、トコフェロール及びその誘導体、ユビキノン誘導体及びその薬理学的に許容される塩類(酢酸トコフェロール、ニコチン酸トコフェロール、コハク酸トコフェロール、コハク酸トコフェロールカルシウムなど)など]、その他のビタミン類[例えば、カルニチン、フェルラ酸、γ−オリザノール、オロチン酸、ルチン、エリオシトリン、ヘスペリジン及びその薬理学的に許容される塩類(塩化カルニチンなど)など]
アミノ酸類:例えば、ロイシン、イソイロイシン、バリン、メチオニン、トレオニン、アラニン、フェニルアラニン、トリプトファン、リジン、グリシン、アスパラギン、アスパラギン酸、セリン、グルタミン、グルタミン酸、プロリン、チロシン、システイン、ヒスチジン、オルニチン、ヒドロキシプロリン、ヒドロキシリジン、グリシルグリシン、アミノエチルスルホン酸(タウリン)及びその薬理学的に許容される塩類(例えばアスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、塩酸システインなど)など糖類:単糖類(例えば、グルコースなど)、二糖類(例えば、トレハロース、ラクトース、フルクトースなど)、オリゴ糖類(例えば、ラクツロース、ラフィノース、プルランなど)、セルロース又はその誘導体(例えば、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースなど)、高分子糖類(例えば、コンドロイチン硫酸、ヒアルロン酸など)およびその薬理学的に許容される塩類(例えば、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウムなど)、糖アルコール類(例えば、マンニトール、キシリトール、ソルビトールなど)など局所麻酔薬成分:リドカイン、オキシプロカイン、ジプカイン、プロカイン、アミノ安息香酸エチル、メプリルカイン、及びそれらの塩(塩酸リドカイン、塩酸オキシブプロカインなど)などステロイド成分:ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、及びそれらの塩など抗ヒスタミン薬成分又は抗アレルギー薬成分:例えば、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、イプロヘプチン、ケトチフェン、エメダスチン、クレマスチン、アゼラスチン、レボカバスチン、オロパタジン、クロモグリク酸、トラニラスト、アンレキサノクス、メキタジン、ロラタジン(loratadine)、フェキソフェナジン(fexofenadine)、セチリジン(cetirizine)、イブジラスト、スプラタスト、ペミロラスト、及び薬理学的に許容される塩(例えば、マレイン酸クロルフェニラミン、塩酸ジフェンヒドラミン、塩酸イプロヘプチン、フマル酸ケトチフェン、フマル酸エメダスチン、フマル酸クレマスチン、塩酸アゼラスチン、塩酸レボカバスチン、塩酸オロパタジン、クロモグリク酸ナトリウムなど)などセルロース又はその誘導体又はそれらの塩:メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、セルロースなど多糖類又はその誘導体:アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、キャロブガム、グアーガム、グアヤク脂、クインスシード、ダルマンガム、トラガント、ベンゾインゴム、ローカストビーンガム、カゼイン、寒天、アルギン酸、デキストリン、デキストラン、カラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ペクチン、デンプン、ポリガラクツロン酸、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、エラスチン、ヘパリン、ヘパリノイド、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸などその他の成分:ポリビニルアルコール(完全又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドンなど。
【0028】これらの成分の含有量は、製剤の種類、活性成分の種類などに応じて選択でき、例えば、製剤全体に対して0.0001〜30%、好ましくは、0.001〜10%程度の範囲から選択できる。
【0029】より具体的には,眼科用組成物において、各成分の含有量は、例えば、以下の通りである。
【0030】充血除去成分(血管収縮薬又は交感神経興奮薬):例えば、0.0001〜0.5%、好ましくは、0.0005〜0.3%、さらに好ましくは0.001〜0.1%眼筋調節薬成分:例えば、0.0001〜0.5%、好ましくは0.001〜0.1%抗炎症薬成分または収斂薬成分:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.0001〜5%抗ヒスタミン薬成分または抗アレルギー薬成分:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.001〜5%抗菌薬または殺菌薬成分:例えば、0.001〜10%、好ましくは、0.01〜10%ビタミン類:例えば、0.0001〜1%、好ましくは、0.0001〜0.5%アミノ酸類:例えば、0.0001〜10%、好ましくは0.001〜3%糖類:例えば、0.0001〜5%、好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜2%局所麻酔薬成分:例えば、0.001〜1%、好ましくは0.01〜1%セルロース又はその誘導体又はそれらの塩:例えば、0.001〜5%、好ましくは0.01〜1%多糖類又はその誘導体:例えば、0.0001〜2%、好ましくは0.01〜2%、さらに好ましくは0.01〜1%ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール:例えば、0.001〜10%、好ましくは0.001〜5%、さらに好ましくは0.01〜3%。
【0031】本発明の眼科用組成物は、発明の効果を損なわない範囲であれば、その形態は特に限定されず、種々の担体(水性担体、親水性担体、油性担体や、液状担体など)と組み合わせて製剤化できる。
【0032】本発明では、発明の効果を損なわない範囲であれば、必要に応じて、その用途や形態に応じて常法に従って様々な成分や添加物を任意に選択、または併用して使用することが可能である。例えば、増粘剤、界面活性剤、防腐剤、殺菌剤、抗菌剤、pH調節剤、等張化剤、無機塩類、キレート剤、緩衝剤、溶解補助剤、懸濁化剤、乳化剤、抗酸化剤、香料などの各種添加剤を挙げることができる。なかでも溶解補助剤は、本発明のキサンチン類の液剤中での溶解性を改善し、安定な液剤とする場合に好適な配合成分である。このような溶解補助剤としては、例えば、安息香酸、クエン酸、アミノイソブタノール、タウリン及びその塩、界面活性剤、プロピレングリコールなどの多価アルコールなどが挙げられる。
【0033】以下に本発明の眼科用組成物に使用される代表的な成分を例示するが、これらの成分に限定されるものではない。
【0034】増粘剤:例えば、多糖類又はその誘導体(アラビアゴム、カラヤガム、キサンタンガム、キャロブガム、グアーガム、グアヤク脂、クインスシード、ダルマンガム、トラガント、ベンゾインゴム、ローカストビーンガム、カゼイン、寒天、アルギン酸、デキストリン、デキストラン、カラギーナン、ゼラチン、コラーゲン、ペクチン、デンプン、ポリガラクツロン酸、キチン及びその誘導体、キトサン及びその誘導体、エラスチン、ヘパリン、ヘパリノイド、ヘパリン硫酸、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸など)、セラミド、セルロース誘導体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、セルロースなど)、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミン、リボ核酸、デオキシリボ核酸など、及びその薬理学的に許容される塩類など糖類:例えば、グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、リボース、リブロース、アラビノース、キシロース、リキソース、デオキシリボース、マルトース、トレハロース、スクロース、セロビオース、ラクトース、プルラン、ラクツロース、ラフィノース、マルチトールなど、及びその薬理学的に許容される塩類など【0035】防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、パラオキシ安息香酸エステル(パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチルなど)、アクリノール、塩化メチルロザニリン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化セチルピリジニウム、臭化セチルピリジニウム、クロルヘキシジン、ポリヘキサメチレンビグアニド、アルキルポリアミノエチルグリシン、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、クロロブタノール、イソプロパノール、エタノール、フェノキシエタノール、リン酸ジルコニウムの銀、亜鉛、酸化亜鉛などの担持体、銀亜鉛アルミノケイ酸塩、チメロサール、デヒドロ酢酸、クロルキシレノール、クロロフェン、レゾルシン、チモール、ヒノキチオール、スルファミン、ラクトフェリン、トリクロサン、8−ヒドロキシキノリン、ウンデシレン酸、カプリル酸、プロピオン酸、安息香酸、プロピオン酸、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸ナトリウム、ソルビン酸トリクロカルバン、ハロカルバン、チアベンダゾール、ポリミキシンB、5−クロロ−2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、2−メチル−4−イソチアゾリン−3−オン、ポリリジン、過酸化水素、塩化ポリドロニウム、Glokill(商品名例えばGlokill PQ、ローディア社製)、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロライド、ポリ[オキシエチレン(ジメチルイミニオ)エチレン−(ジメチルイミニオ)エチレンジクロリド]など、及びその薬理学的に許容される塩類などpH調整剤:例えば、無機酸(塩酸、硫酸、リン酸、ポリリン酸、ホウ酸など)、有機酸(乳酸、酢酸、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、プロピオン酸、酢酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、アミノエチルスルホン酸など)、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム、無機塩基(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウムなど)、有機塩基(モノエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン、リジンなど)、ホウ砂、及びその薬理学的に許容される塩類など等張化剤:例えば、グリセリン、プロピレングリコールなどの多価アルコール、糖類(ブトウ糖,マンニトール,ソルビトールなど)など無機塩類:例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、塩化カルシウム、硫酸マグネシウム、リン酸水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、チオ硫酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなどキレート剤:例えば、エデト酸(エチレンジアミン四酢酸,EDTA)、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)イミノ二酢酸(HIDA)、クエン酸、酒石酸、リン酸類(ポリリン酸、ヘキサメタリン酸、メタリン酸)、コハク酸、トリヒドロキシメチルアミノメタン、ニトリロトリ酢酸、1−ヒドロキシエタン−1,1−ジホスホン酸またはこれらの塩など香料又は清涼化剤:例えば、メントール、カンフル、ボルネオール、ゲラニオール、ユーカリ油、ベルガモット油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケイヒ油、ローズ油、ペパーミント油など。
【0036】本発明の眼科用組成物は、必要に応じて、生体に許容される範囲内のpH及び/又は浸透圧に調節する必要がある。pHは、通常、pH4.0〜9.0、好ましくは5.0〜8.5、特に好ましくは5.5〜8.5である。浸透圧は、100〜1200mOsm、好ましくは100〜600mOsm、特に好ましくは150〜400mOsm程度であり、生理食塩液に対する浸透圧比は、通常、0.3〜4.1、好ましくは0.3〜2.1、特に好ましくは0.5〜1.4程度である。なお、pHの調整は、緩衝剤、前記pH調整剤、前記等張化剤、前記無機塩類などを用いて行うことができる。
【0037】本発明の眼科用組成物は、使用感を更に改善するために緩衝剤を用いてpHを調製することができる。緩衝剤を用いた眼科用組成物は品質が安定に維持されるので、使用感に優れた眼科用組成物を長期的に安定に保持することができ、使用者が眼科用組成物を複数回継続的に使用するにあたり有用である。かかる緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、アスパラギン酸塩などが挙げられる。好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤及びクエン酸緩衝剤である。特に好ましい緩衝剤は、ホウ酸緩衝剤またはリン酸緩衝剤である。ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸、ホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩などのホウ酸塩、またはホウ酸とホウ酸塩の組み合わせが挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸、リン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩などのリン酸塩、またはリン酸とリン酸塩の組み合わせが挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤として、ホウ酸塩又はリン酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的には、ホウ酸又はその塩 (ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウムなど)、リン酸又はその塩 (リン酸水素ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウムなど)、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウムなど)、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウムなど)が挙げられる。緩衝剤として、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤を用いる場合、本発明の眼科用組成物中におけるこれらの緩衝剤の濃度は、例えば、0.0001〜10.0重量%程度である。
【0038】本発明の眼科用組成物は、公知の方法により製造できる。組成物は、基剤と各成分とを混合し、調製できる。さらに、必要により所定の浸透圧及びpHに調整し、無菌環境下ろ過滅菌処理工程や、容器への充填工程等を加えることができる。
【0039】
【発明の効果】本発明の眼科用組成物は、クロモグリク酸、アシタザノラスト、レボカバスチン、エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、ベルベリン、グリチルリチン酸またはその塩といった、眼粘膜に適用した際に使用者に不快感を与え、ひいてはコンプライアンスを低下させてしまう化合物とキサンチン類とを含有することを特徴とする。そして、これらの不快な使用感を有する成分とキサンチン類とを配合することによって、眼科用組成物を眼粘膜に適用する際に生じる不快な味、刺激といった不快な使用感を改善することができ、使用者のコンプライアンスをあげることができる。さらに、本発明の眼科用組成物は、点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズ用液剤(洗浄液、保存液、殺菌液、マルチパーパスソリューション)といった眼粘膜に直接適用される眼科用組成物として有用である。
【0040】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0041】実施例1〜実施例47下記表1〜表7に示す処方の配合成分を精製水に溶解させ全量を100mLとし、滅菌ろ過して、点眼薬、洗眼薬、コンタクトレンズ用液剤を調製した。配合成分のうち、濃塩化ベンザルコニウム液50及びエデト酸ナトリウムは、日本薬局方に準拠した試薬を用いた。
【0042】
【表1】

【0043】
【表2】

【0044】
【表3】

【0045】
【表4】

【0046】
【表5】

【0047】
【表6】

【0048】
【表7】

【0049】
【表8】

【0050】

【0051】

【0052】

【0053】
【試験例】試験例 使用感試験下記表8〜表14に示す処方成分を滅菌精製水に溶解させ全量を100mlとし、滅菌ろ過して、容器に充填し、点眼薬を調製した。
【0054】下記の表8〜表12に記載した、クロモグリク酸ナトリウム、アシタザノラスト水和物、塩酸レボカバスチン、フマル酸エメダスチンまたはイプシロン−アミノカプロン酸を含有する各点眼薬を点眼した際の眼刺激について試験した。試験は専門のパネラー10名に、各試験液2滴を点眼することによって行い、点眼時に感じる痛みまたは刺激の強度を評点で表し、その平均値を算出した。評点は、痛みまたは刺激を感じた場合を2点、わずかに痛みまたは刺激を感じた場合を1点、痛みも刺激も感じなかった場合を0点とした。これらの結果を表8〜表12に示す。
【0055】下記の表13〜表14に記載した、グリチルリチン酸二カリウムまたは硫酸ベルベリンを含有する各点眼薬を点眼した際の不快な味について、専用のパネラー10名により試験した。試験は、各試験液2滴を点眼することによって行い、点眼後にグリチルリチン酸二カリウムについては、「えぐみ」「甘ったるい」「甘すぎる」といった不快な味を感じた者の割合を算出し、硫酸ベルベリンについては、点眼後に「えぐみ」、「渋み」、「苦味」といった不快な味を感じた者の割合を算出した。これらの結果を表13〜表14に示す。
【0056】
【表9】

【0057】
【表10】

【0058】
【表11】

【0059】
【表12】

【0060】
【表13】

【0061】
【表14】

【0062】
【表15】

【0063】これらの試験の結果、キサンチン類であるカフェイン(無水カフェイン)を配合することによって、クロモグリク酸ナトリウム、アシタザノラスト水和物、塩酸レボカバスチン、フマル酸エメダスチンまたはイプシロン−アミノカプロン酸を含有する点眼薬を点眼した際の不快な眼刺激または眼痛が、抑制され緩和されていることがしめされた。また、クロモグリク酸ナトリウム、アシタザノラスト水和物、フマル酸エメダスチンまたはイプシロン−アミノカプロン酸1重量部に対して、キサンチン類を0.1重量部以上の割合で配合した場合に、不快な眼刺激または眼痛の改善効果が顕著であった。一方、塩酸レボカバスチンでは、塩酸レボカバスチン1重量部に対して、キサンチン類を4重量部以上の割合で配合した場合に、不快な眼刺激または眼痛の改善効果が顕著であった。
【0064】また、キサンチン類であるカフェイン(無水カフェイン)を配合することによって、グリチルリチン酸二カリウムまたは硫酸ベルベリンを点眼した際の不快な味が改善されていることが示された。そして、グリチルリチン酸二カリウムまたは硫酸ベルベリン1重量部に対して、キサンチン類を0.1重量部以上の割合で配合した場合に、不快な味の改善効果が顕著であった。
【0065】したがって、カフェインなどのキサンチン類が、クロモグリク酸ナトリウム、アシタザノラスト水和物、塩酸レボカバスチン、フマル酸エメダスチン、イプシロン−アミノカプロン酸、グリチルリチン酸二カリウムまたは硫酸ベルベリンを含有している眼科用組成物の不快な使用感を改善するのに優れた効果を発揮することが確認された。
【出願人】 【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
【住所又は居所】大阪府大阪市生野区巽西1丁目8番1号
【出願日】 平成14年8月9日(2002.8.9)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−137781(P2003−137781A)
【公開日】 平成15年5月14日(2003.5.14)
【出願番号】 特願2002−233516(P2002−233516)