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【発明の名称】 シリコーンコポリマーを含む水中油型エマルション形態の組成物とその使用、特にその化粧的使用
【発明者】 【氏名】ポーラ・レノン

【要約】 【課題】所望の質感によらず、そして特にエマルションの粘度によらず、従来技術の欠点を有することなく、良好な化粧特性を示す安定な水中油型エマルションを提供する。

【解決手段】生理学的に許容できる媒体に、水相に分散された油相を含む水中油型エマルション形態の組成物であって、前記水相が、非架橋のシリコーンコポリマーの粒子と、液晶を形成することができる少なくとも一つの両親媒性界面活性剤とを含むことを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生理学的に許容できる媒体に、水相に分散された油相を含む水中油型エマルション形態の組成物であって、前記水相が、非架橋のシリコーンコポリマーの粒子と、液晶を形成することができる少なくとも一つの両親媒性界面活性剤とを含むことを特徴とする組成物。
【請求項2】 シリコーンコポリマー粒子の量が、組成物の全重量に対して0.01から15重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1記載の組成物。
【請求項3】 シリコーンコポリマー粒子が、2ミクロン以下の数平均粒径を示すことを特徴とする、請求項1または2記載の組成物。
【請求項4】 シリコーンコポリマーが、−(a)分子当たり少なくとも一つの反応基および好ましくは一または二の反応基を有する少なくとも一つのポリシロキサン(i);および−(b)鎖伸長反応により前記ポリシロキサン(i)と反応する少なくとも一つのオルガノシリコーン化合物(ii)を出発物質として、触媒の存在下で、鎖伸長反応によって得られることを特徴とする、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】 オルガノポリシロキサン(i)が、以下の式(I):【化1】

[式中、ポリマー当たり平均して1から2の反応基が存在するという条件で、RおよびRは、互いに独立に、1から20の炭素原子を有する炭化水素基またはアリール基または反応基を示し、かつ、nは1より大きな整数である]の化合物から選択されることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
【請求項6】 オルガノシリコーン化合物(ii)が、式(I)のポリシロキサンまたは鎖伸長剤として作用する化合物から選択されることを特徴とする、請求項4記載の組成物。
【請求項7】 化合物(ii)が、以下の式(II):【化2】

[式中、nは1より大きい、好ましくは10より大きい整数である]の液状オルガノヒドロポリシロキサンであることを特徴とする、請求項6記載の組成物。
【請求項8】 シリコーンコポリマー粒子が、水、少なくとも一つの乳化剤、ポリシロキサン(i)、オルガノシリコーン化合物(ii)、および触媒を混合することによって得られる水性分散物の形態で提供されることを特徴とする、請求項4ないし7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】 シリコーンコポリマー粒子が、ジメチルビニルシロキシポリジメチルシロキサンと式(II)の化合物から得られることを特徴とする、請求項7または8記載の組成物。
【請求項10】 両親媒性界面活性剤の量が、組成物の全重量に対して、0.05から20重量%の活性物質の範囲であることを特徴とする、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】 両親媒性界面活性剤が、ポリグリセロールアルキルエーテル;エトキシル化アルキルフェノール;ポリオールエステルおよびそのオキシアルキレン化誘導体;脂肪アルコールおよび糖のエーテル;オキシエチレン化シリコーン;エチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックポリマー;8から22の炭素原子を有するカルボン酸とその塩;ホスホン酸またはリン酸のエステルおよび塩;リン酸ジエステル;アルカンスルホナートとその塩;スルホスクシナート;アルキルスルファートとその塩;ホスファチジルコリン誘導体;第四級アルキルイミダゾリン誘導体;エトキシル化アミン;アルキルアミン;第四級アルキルベンジル誘導体、アルキルベタイン、アルキルアミドプロピルベタイン;およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項12】 両親媒性界面活性剤が、糖エステル、糖エーテル、ソルビタンエステル、およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】 油相が、組成物の全重量に対して、3から60重量%、好ましくは5から30重量%を占めることを特徴とする、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項14】 油相が、少なくとも一つの揮発性シリコーン油を含むことを特徴とする、請求項13記載の組成物。
【請求項15】 化粧または皮膚科学組成物を構成することを特徴とする、請求項1ないし14のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項16】 ケラチン物質をケア、処理、保護、洗浄、メイクアップおよび/またはメイクアップ除去するための製品を構成することを特徴とする、請求項1ないし15のいずれか一項に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本願は、水相に分散された油相を含む水中油型エマルション形態の組成物であって、前記水相がシリコーンコポリマーの粒子を含む組成物、および、当該組成物の化粧および皮膚科学分野における、特に、身体または顔の皮膚、髪および/または唇のケアおよび/または処理のための使用に関する。
【0002】
【従来の技術】特に使用の快適さに関する種々の理由(柔軟性、軟化性、その他)から、現行の化粧組成物は、一般に、連続分散水相と不連続分散化油相とからなる水中油型(O/W)のエマルション、または連続分散油相と不連続分散化水相とからなる油中水型(W/O)のエマルションの形態で提供される。O/Wエマルションは、外部相として水相を含み、これが、皮膚に適用する際に、W/Oエマルションよりも新鮮な、脂っぽさの少ない、軽い感触を付与することから、化粧品分野で最も需要がある。
【0003】さらに、異方性ラメラ相(液晶)を形成することができる界面活性剤が、特に有利な安定なエマルションを得ることを可能にすることが知られている。これについては、G.Dahms,Cosmetics & Toiletries, 1986, vol.101,pp.113-115を参照。しかしながら、係るエマルションは、満足できない化粧特性を有するという欠点を示す(脂っぽい感触、適用時のブレーク、および柔軟性の欠如)。
【0004】一般に、これらのエマルションは、さらに増粘剤を含む。その機能は、水相内に、油性液滴を固定させ、エマルション全体の機械的維持を与えるゲル化したマトリックスを形成することである。しかしながら、係る試薬の添加は、所望の質感の全て、特に、残留膜を残すことなく皮膚に容易かつ速やかに適用される流動的かつ軽い質感を得ることを可能にしないという欠点を生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、所望の質感によらず、そして特にエマルションの粘度によらず、従来技術の欠点を有することなく、良好な化粧特性を示す安定な水中油型エマルションを調製することである。
【0006】本願出願人は、予期せぬことに、企図する質感によらず、良好な化粧特性を有する安定な水中油型エマルションを調製することを可能にする新たなファミリーのポリマーを見出した。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、生理学的に許容できる媒体に、水相に分散された油相を含む水中油型エマルション形態の組成物であって、前記水相が、非架橋のシリコーンコポリマーの粒子と、液晶を形成することができる少なくとも一つの両親媒性界面活性剤とを含むことを特徴とする組成物に関する。
【0008】本発明の組成物は、特に局所的適用のための組成物、特に化粧または皮膚科学組成物を構成する。
【0009】用語“液晶を形成することができる両親媒性界面活性剤”とは、本願では、組成物自身において、あるいはケラチン物質、特に皮膚に組成物を適用する際に、20から40℃の間で液晶の形成を生じることができるあらゆる界面活性剤を意味すると解される。これらの液晶相の例は、Glenn H.Brownにより編集された“Advances in Liquid Crystals”vol.1,1995,1-139頁に見出すことができる。
【0010】液晶の形成は、任意にX線回折と組み合わせて、交差分極光学顕微鏡(cross polarization optical microscopy)によって証明することができる。
【0011】本発明の液晶は、直接または逆、ラメラまたはヘキサゴナルまたはキュービックのリオトロピックタイプである。
【0012】実際のところ、架橋したオルガノシロキサンエラストマー粒子の水性懸濁物を含むO/Wエマルションは、欧州特許出願公開第1097703号公報から公知である。しかしながら、この刊行物に開示されているオルガノシロキサンは、架橋されたエラストマーであるのに対し、本願では、シリコーンコポリマーはエラストマーでも架橋されたものでもなく、ブロックコポリマーである。これは、欧州特許出願公開第1097703号公報の架橋したオルガノシロキサンではない。さらに、本発明にかかる組成物は、驚くべきことに、増粘剤を加える必要なく安定であり、かくして、上記の欠点を有さないという、従来技術を上回る利点を有する。さらに、本発明に係る組成物の化粧特性は、シリコーンエラストマー粒子を含む組成物よりも優れている;特に、本発明の組成物は、優れた柔軟性を示し、かつ、皮膚に適用する際に小塊を形成する傾向が低い。
【0013】さらに、国際公開第96/32561号公報は、ポリオルガノシロキサンエラストマーを含むシリコーン相を含むO/Wエマルションを開示している。しかしながら、この刊行物で用いられているポリオルガノシロキサンは、エラストマーであって、それゆえ架橋されており、本発明のシリコーンコポリマーとは対照的である。さらに、それは水性懸濁物ではなく、油性媒体中に存在し、水相にではなく、油相、特にエマルションのシリコーン相に導入される。これは、本発明で用いられるコポリマーの場合と異なって、この種の化合物を含む組成物の調製に関して、高度に特異的かつ制限的な工程を行う必要があるという欠点を有する。さらに、ポリオルガノシロキサンが油相に存在する場合には、特にシリコーン油が関係する場合には、他の構成成分との適合性は不確実であり、その安定性は確実ではない。
【0014】本発明に従って得られた組成物は、適用時に均質かつ快適な質感を有する。さらに、本発明に係る組成物で用いられるシリコーンコポリマー粒子の分散物は、エマルションの流動性によらず、周囲温度またはより高温で経時的に安定のままである水中油型エマルションを調製すること、および、かかるエマルションの特性を維持することを可能にする。かくして、特に乾燥肌の処理に有効な濃厚なエマルションと、非常に流動的なエマルションの両方を調製することができる。エマルションの粘度は、それゆえ、広範囲にわたることができ、例えば、0.05Pa.sから20Pa.s、好ましくは0.05から10Pa.sの範囲とすることができ、ここでこれらの粘度は、約25℃で、一般に、0.02Pa.sから0.7Pa.sの粘度範囲に対してはローター2、0.2Pa.sから4Pa.sの粘度範囲に対してはローター3、そして2Pa.sから23Pa.sの粘度範囲に対してはローター4を備えた“Rheomat 180”粘度計を用いて測定される。
【0015】本発明の組成物は、O/Wエマルションの形態で提供される。局所的適用に意図される限り、生理学的に許容できる媒体、すなわち、皮膚、爪、粘膜および髪のようなあらゆるケラチン物質、または身体の他のあらゆる皮膚領域と適合できる媒体を含む。
【0016】この組成物は、一以上の種類のシリコーンコポリマーの粒子を含むことができる。このシリコーンコポリマー粒子は、活性物質として、油の濃度および所望の粘度に従って広く変化できる濃度で、本発明の組成物中に存在する。活性物質としての、シリコーンコポリマー粒子の濃度は、好ましくは、組成物の全重量に対して、0.01から15重量%、さらに好ましくは0.1から10重量%、そしてさらに好ましくは0.5から5重量%の範囲である。
【0017】シリコーンコポリマー粒子のサイズは、広く変化することができる。好ましくは、本願では、シリコーンコポリマー粒子は、一般に、2ミクロン以下、好ましくは1ミクロン以下の数平均サイズを示す。
【0018】本発明に従って用いられるシリコーンコポリマー粒子は、特に、米国特許第6013682号公報に開示されたものから選択することができ、その教示を参考としてここに含める。この刊行物によれば、これらの粒子のシリコーンコポリマーは、特に、−(a)分子当たり少なくとも一つの反応基および好ましくは一または二の反応基を有する少なくとも一つのポリシロキサン(i);および−(b)鎖伸長反応により前記ポリシロキサン(i)と反応する少なくとも一つのオルガノシリコーン化合物(ii)を出発物質として、触媒の存在下で、鎖伸長反応によって得ることができる。
【0019】特に、ポリシロキサン(i)は、以下の式(I):【化3】

[式中、ポリマー当たり平均して1から2の反応基が存在するという条件で、RおよびRは、互いに独立に、1から20の炭素原子を有する炭化水素基、例えばメチル、エチル、プロピルまたはブチル;もしくはアリール基、例えばフェニル;もしくは反応基を示し、かつ、nは1より大きな整数である]の化合物から選択される。
【0020】用語“反応基”とは、化合物(ii)と反応してブロックコポリマーを形成することができるあらゆる基を意味すると解する。反応基としては、水素原子;脂肪族系不飽和基、すなわちエチレン性不飽和、すなわち少なくとも一つの二重結合炭素−炭素を有するものであって、特にビニル、アリルまたはヘキセニル基;ヒドロキシル基;1から20の炭素原子および好ましくは1から6の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状のアルコキシ基、例えばメトキシ、エトキシまたはプロポキシ基;1から20の炭素原子および好ましくは1から6の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状のアルコキシアルコキシ基;アセトキシ基;アミノ基、並びにこれらの混合物を挙げることができる。好ましくは、90%より多く、さらに好ましくは98%より多くの反応基が、鎖の末端に存在し、これは、すなわちR基が、一般に90%、さらに好ましくは98%より多くの反応基を構成する。
【0021】好ましくは、nは、ポリシロキサンが、25℃で1から1x10mm/cmの範囲の粘度を有するような値である。
【0022】式(I)のポリシロキサンは、好ましくは、直鎖状ポリマーであり、すなわちシロキサン単位に対して少数の分枝、一般的には2mol%未満の分枝を含む。さらに、RおよびR基は、任意に、アミノ基、エポキシ基、もしくは硫黄、ケイ素または酸素を含む基で置換することもできる。
【0023】好ましくは、少なくとも80%のR基がアルキル基、さらに好ましくはメチル基である。
【0024】好ましくは、反応基Rは、脂肪族系不飽和基、特にビニル基である。
【0025】ポリシロキサン(i)としては、ジメチルビニルシロキシポリジメチルシロキサン、すなわち式(I)の化合物であって、式中R基がメチル基であり、鎖の末端のR基がビニル基であるが、他の二つのR基がメチル基であるものを特に挙げることができる。
【0026】オルガノシリコーン化合物(ii)は、式(I)のポリシロキサンまたは鎖伸長剤として作用する化合物から選択することができる。式(I)の化合物の場合には、ポリシロキサン(i)が、第一の反応基を含み、オルガノシリコーン化合物(ii)が、前記第一の反応基と反応する第二の反応基を含む。伸長剤の鎖である場合には、これはシラン、シロキサン(ジシロキサンまたはトリシロキサン)、またはシラザンとすることができる。好ましくは、オルガノシリコーン化合物(ii)は、以下の式(II):【化4】

[式中、nは1より大きい、好ましくは10より大きい整数であって、例えば10から30の範囲である]の液状オルガノヒドロポリシロキサンである。本発明の特定の実施態様によれば、nは20に等しい。
【0027】ポリシロキサンとオルガノシリコーン化合物との間の反応の触媒は、金属、特に白金、ロジウム、スズ、チタン、銅および鉛から選択することができる。白金またはロジウムが好ましい。
【0028】本発明に従って用いられるシリコーンコポリマー粒子は、一般に、特に、例えば、(a)水、(b)少なくとも一つの乳化剤、(c)ポリシロキサン(i)、(d)オルガノシリコーン化合物(ii)、および(e)触媒を混合することにより得ることができる、粒子の水性分散物の形態で提供される。好ましくは、成分(c)、(d)または(e)の一つが、鎖伸長反応が分散物においてのみ開始するように、混合物に最後に添加される。
【0029】粒子の水性分散物を製造するための上記調製方法に用いることができる乳化剤として、非イオン性またはイオン性(アニオン性、カチオン性、または両性)乳化剤を挙げることができる。これらは、好ましくは、8から30の炭素原子、好ましくは10から22の炭素原子を含む脂肪アルコールのポリアルキレングリコールエーテル;ソルビタンのポリオキシアルキレン化、特にポリオキシエチレン化アルキルエステルであって、アルキル基が8から30の炭素原子、好ましくは10から22の炭素原子を含むもの;ポリオキシアルキレン化、特にポリオキシエチレン化されたアルキルエステルであって、アルキル基が8から30の炭素原子、好ましくは10から22の炭素原子を含むもの;ポリエチレングリコール;ポリプロピレングリコール;ジエチレングリコール;およびこれらの混合物から選択することができる非イオン性乳化剤である。乳化剤の量は、反応混合物の全重量に対して、一般に1から30重量%である。
【0030】粒子の水性分散物を得るために用いられる乳化剤は、好ましくは、脂肪アルコールのポリエチレングリコールエーテルおよびそれらの混合物、特に12または13の炭素原子を含むアルコールの、2から100のオキシエチレン単位、好ましくは3から50のオキシエチレン単位のポリエチレングリコールエーテルおよびそれらの混合物から選択される。例えば、C12−C13 Pareth-3、C1213 Pareth-23、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0031】本発明の特定の実施態様では、シリコーンコポリマー粒子は、化合物(i)としてジメチルビニルシロキシポリジメチルシロキサン(またはジビニルジメチコーン)および化合物(ii)として式(II)の化合物から、好ましくはプラチナ系の触媒の存在下で得られ、粒子の分散物は、好ましくは乳化剤としてC12−C13 Pareth-3およびC12−C13 Pareth-23の存在下で得られる。
【0032】シリコーンコポリマー粒子としては、特に、Dow Corning社からHMW2220の商品名で市販されている製品を使用することができる(CTFA名:ジビニルジメチコーン/ジメチコーン/C12−C13 Pareth-3/C12−C13 Pareth-23)。
【0033】本発明の組成物は、液晶を形成することができる少なくとも一つの界面活性剤を含む。液晶を形成することができる界面活性剤の量は、例えば、組成物の全重量に対して、0.05から20重量%の活性物質、さらに好ましくは0.1から10重量%の活性物質の範囲とすることができる。
【0034】これらの界面活性剤は、アニオン性、カチオン性、両性または非イオン性界面活性剤、およびこれらの混合物から選択することができる。これらは、液状、半固形状、またはロウ状、および水または油中に分散可能であってもよい。
【0035】好ましくは、2から12、好ましくは2から10の範囲のHLB(親水親油バランス)値を有する界面活性剤を使用する。
【0036】本発明の組成物で用いられる両親媒性界面活性剤は、親油性部分と親水性部分とを有する。
【0037】親油性部分は、8から30、好ましくは10から28の炭素原子を有する、少なくとも一つの飽和または不飽和の直鎖または分枝鎖、例えばオレイル、ラノリル、テトラデシル、ヘキサデシル、イソステアリル、ラウリル、ステアリル、ヤシ油由来の酸、またはアルキルフェニル鎖を含む。
【0038】親水性部分が非イオン性基である場合には、オキシエチレン鎖(一般的には2から50のオキシエチレン基のもの)、ポリグリセロール基、ポリオール基、オキシアルキレン化ポリオール基、および、例えばオキシアルキレン化、特にオキシエチレン化された糖またはソルビトール基、並びにこれらの混合物から選択された基を含むことができる。親水性部分がアニオン性である場合には、リン酸基、ホスファチジルコリン基、およびこれらの混合物から選択された基を含むことができる。
【0039】両親媒性界面活性剤は、例えば以下から選択することができる:非イオン性界面活性剤:・直鎖または分枝鎖状ポリグリセロールアルキルエーテル、例えばポリグリセリル-2オレイルエーテルまたはポリグリセリル-4オレイルエーテル。
・8から26の炭素原子を含むアルキル鎖を有するエトキシル化アルキルフェノール、例えば9つの炭素原子を含むアルキル鎖を有するエトキシル化アルキルフェノール(CTFA名:ノノキシノール(Nonoxynol))、例えばノノキシノール-2、例えばRhone-Poulenc社からIgepal CO-210の商品名で市販されている製品、およびこれらの混合物。
・8から30の炭素原子を含む脂肪酸から誘導されたポリオールのエステル、およびこれらのオキシアルキレン化、特にオキシエチレン化された誘導体であって、前記ポリオールは、好ましくは、糖、C−Cアルキレングリコール、グリセロール、ポリグリセロール、ソルビトール、ソルビタン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、およびこれらの混合物から選択される。オキシアルキレン化されたポリオールのエステルは、例えば、1から20オキシアルキレン基、特に1から20オキシエチレン基を含むことができる。
【0040】グリセロールエステルとして、モノグリセリド、例えばモノオレイン(オレイン酸グリセリル);モノリノレイン(リノール酸グリセリル);モノラウリン(ラウリン酸グリセリル)、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0041】ポリグリセロールエステルとして、ジグリセリルモノイソステアラート、ジグリセリルオレアート、トリグリセリルモノオレアート、ジグリセリルジステアラート、ペンタグリセリルトリステアラート、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0042】オキシエチレン化グリセロールエステルとして、例えば、20オキシエチレン単位を含むオキシエチレン化グリセロールステアラート、例えばGoldschmidt社からTagat Sの商品名で市販されているものを挙げることができる。
【0043】ソルビタンエステルとして、例えば、ソルビタンステアラート、例えばICI社からSpan 60の商品名で市販されている製品、ソルビタンラウラート、例えばICI社からSpan 20の商品名で市販されている製品、ソルビタンパルミタート、例えばICI社からSpan 40の商品名で市販されている製品、ソルビタントリステアラート、例えばICI社からSpan 65の商品名で市販されている製品、ソルビタンオレアート、例えばICI社からSpan 80の商品名で市販されている製品、およびソルビタントリオレアート、例えばICI社からSpan 85の商品名で市販されている製品を挙げることができる。オキシエチレン化ソルビタンエステルとして、ポリソルバート、例えばICI社からTween 40の商品名で市販されているポリソルバート21、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0044】糖エステルとして、以下の糖:スクロース、グルコース、フルクトース、マンノース、ガラクトース、アラビノース、キシロース、マルトース、セロビオース、ラクトース、トレハロース、ラフィノース、またはゲンチアノースから誘導されたものを挙げることができる。例えば、スクロースココアート、スクロースモノオクタノアート、スクロースモノデカノアート、スクロースモノラウラート、スクロースモノミリスタート、スクロースモノパルミタート、スクロースモノステアラート、スクロースモノオレアート、スクロースモノリノレアート、スクロースジオレアート、スクロースジパルミタート、スクロースジステアラート、スクロースジラウラート、スクロースジリノレアート、スクローストリステアラート、オクチル-β-グルコフラノシドのエステル、Scotia Lipid Teknik社から市販されているガラクトリピド、およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0045】・8から30の炭素原子を含むアルコールから誘導されたポリオールエーテル、特に糖エーテル、例えばグルコースエーテル、特にアルキルポリグルコシド(APG)、例えばデシルグルコシド((C9/C11アルキル)ポリグルコシド(1、4))、例えばKao Chemical社からMydol 10またはHenkel社からPlantaren 2000の商品名で市販されている製品;カプリリル/カプリルグルコシド、例えば、Seppic社からOramix CG 110の商品名で市販されている製品;セテアリルグルコシド、任意にセテアリルアルコールとの混合物、例えばSeppic社からMontanov 68の商品名、Goldschmidt社からTegocare CG90の商品名、およびCognis社からEmulgade KE3302の商品名で市販されているもの;アラキジルグルコシド、例えばアラキジルおよびベヘニルアルコールとの混合物の形態、Seppic社からMontanov 202の商品名で市販されている混合物、およびこれらの混合物。
・オキシエチレン化シリコーン、例えばDow Corning社からDC2-5695の商品名で市販されている製品。
・エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのブロックポリマー、特にポロキサマー、例えばUniqema社からSynperonic PE/L81の商品名で市販されているポロキサマー231。
・およびこれらの混合物。
【0046】アニオン性界面活性剤・8から22の炭素原子、好ましくは8から18の炭素原子を含むカルボン酸およびカルボン酸の塩、例えばオレイン酸カリウム、ラウリン酸カリウム、10-ウンデセン酸カリウム(potassium 10-undecenoate)、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム、およびステアリン酸カリウム;
・ホスホン酸またはリン酸のエステルおよび塩、例えば天然または合成のリン脂質、ホスホグリセリド、糖脂質、スフィンゴ脂質、例えばセラミド、レシチンまたはリゾレシチン;
・ジオレイルリン酸ナトリウムのようなリン酸ジエステル;
・4-ドデシルベンゼンスルホナートのようなアルカンスルホナートおよびそれらの塩;
・スルホコハク酸塩、例えばジブチルスルホコハク酸ナトリウムまたはジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム;
・アルキルスルファートとそれらの塩、例えばラウリルスルファートとその塩;
・ホスファチジルコリン誘導体、例えばジオレイルホスファチジルコリン;
・およびこれらの混合物。
【0047】カチオン性界面活性剤・第四級アルキルイミダゾリン誘導体、例えばアルキル(ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド、特にステアリル(ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド;
・エトキシル化アミン、例えば少なくとも14の炭素原子を含むアルキル鎖を有するオキシエチレン化アルキルアミン;
・アルキルアミン、例えばジメチルアルキルアミンとそれらの誘導体、例えば、Akso Nobel社からArmeen 18Dの商品名で市販されている製品、またはジアルキルジメチルアミンとそれらの誘導体、例えば、ジドデシルジメチルアンモニウムブロマイド;
・第四級アルキルベンジル誘導体、例えば塩化ベンザルコニウム;
・およびこれらの混合物。
【0048】両性および双性イオン性界面活性剤・アルキルベタイン、例えばオレイルベタイン;
・アルキルアミドプロピルベタイン、例えばSanyo社からLebon 2000 HGの商品名で市販されているコカミドプロピルベタイン;
・およびこれらの混合物。
【0049】異なるカテゴリーの一以上の界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性、両性または双性イオン性)の混合物も使用することができる。
【0050】本発明の好ましい実施態様によれば、両親媒性界面活性剤は、非イオン性界面活性剤、特にポリオールエステルおよびエーテル、オキシアルキレン化ポリオールエステル、さらに好ましくはソルビタンエステル、糖エステル、糖エーテル、およびこれらの混合物から選択される。
【0051】本発明の特定の実施態様では、両親媒性界面活性剤は、スクロースココアート(ヤシ油脂肪酸ショ糖エステル)、スクロースモノオクタノアート、スクロースモノデカノアート、スクロースモノラウラート、スクロースモノミリスタート、スクロースモノパルミタート、スクロースモノステアラート、スクロースモノオレアート、スクロースモノリノレアート、スクロースジオレアート、スクロースジパルミタート、スクロースジステアラート、スクロースジラウラート、スクロースジリノレアート、スクローストリステアラート、スクロースパルミタート/ステアラート、およびこれらの混合物から選択される少なくとも一つのスクロースエステルを含む。
【0052】本発明の別の特異的な実施態様によれば、両親媒性界面活性剤が、アルキルポリグルコシドから選択される少なくとも一つのグルコースエーテルを含む。
【0053】特に、両親媒性界面活性剤の例として、スクロースココアートとソルビタンステアラートとの混合物、特にICI社からArlatone 2121の商品名で市販されているソルビタンステアラートとスクロースココアートとの混合物を用いることができる。両親媒性界面活性剤の例として、Crodesta SL40の商品名でCroda社から市販されているスクロースココアート;Croda社からCrodesta F160、F140、F110、F90およびF70の商品名で市販されているスクロースステアラートであって、これらはそれぞれ、73%のモノエステルと27%のジ-およびトリエステル、61%のモノエステルと39%のジ-、トリ-およびテトラエステル、52%のモノエステルと48%のジ-、トリ-およびテトラエステル、45%のモノエステルと55%のジ-、トリ-およびテトラエステル、および39%のモノエステルと61%のジ-、トリ-およびテトラエステルからなる、スクロースパルミタート/ステアラートを示す;スクロースモノラウラート;スクロースモノステアラート;スクロースジステアラート;スクローストリステアラート、およびこれらの混合物、例えば、Croda社からCrodesta F50、F70、F110およびF160の商品名で市販されている製品であって、これらはそれぞれHLB(親水親油バランス)値が5、7、11および16である;20%のモノエステルと80%のジ-、トリ-およびポリエステルからなるRyoto SugarエステルB-370としてMitsubishiから市販されているスクロースベヘナート;Tegocare 450の商品名でGoldschmidt社から市販されているメチルグルコースとポリグリセロール-3とのジステアラート;メチルO-ヘキサデカノイル-6-D-グルコシド;O-ヘキサデカノイル-6-D-マルトシド;スクロースポリコットンシーダート(Sucrose polycottonseedate)(CTFA名);およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0054】両親媒性界面活性剤は、これら種々の好ましい界面活性剤の混合物から構成できる。
【0055】本発明に係る組成物の水相は、少なくとも水を含む。水相の量は、一般的に、組成物の全重量に対して、40から99重量%、好ましくは60から95重量%の範囲である。水の量は、水相の全部または一部を占めることができ、一般的には、組成物の全重量に対して、少なくとも30重量%である。
【0056】本発明の組成物は、水相または油相に、一以上の親水性、親油性および/または両親媒性有機溶媒であって生理学的に許容できるもの、すなわち十分に寛容され、かつ化粧に許容できる感触を与えるものを含むことができる。
【0057】有機溶媒は、組成物の全重量の1から50%、好ましくは2から20%を占めることができる。有機溶媒は、親水性有機溶媒、親油性有機溶媒、両親媒性溶媒、およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。
【0058】有機溶媒の中では、例えば、1から8の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖状低級モノアルコール、例えばエタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロパノールまたはイソブタノール;ポリオール、例えばプロピレングリコール、イソプレングリコール、ブチレングリコール、グリセロールまたはソルビトール;モノ-またはジアルキルイソソルビドであって、そのアルキル基が1から5の炭素原子を有するもの、例えばジメチルイソソルビド;ポリエチレングリコール、特に6から80のエチレンオキシドを有するもの;エチレングリコールエーテル、例えばジエチレングリコールモノメチルまたはモノエチルエーテル;プロピレングリコールエーテル、例えばジプロピレングリコールメチルエーテル;ポリオールエステルおよびエーテル、例えばポリプロピレングリコール(PPG)エステル、特にポリプロピレングリコール(PPG)と脂肪酸のエステル、またはPPGと脂肪アルコールのエーテル、例えばPPG-23オレイルエーテルおよびPPG-36オレアート;脂肪酸エステル、例えばジイソプロピルアジパートまたはジオクチルアジパート;アルキルベンゾアート;およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0059】本発明に係る組成物の油相は、一般的に、組成物の全重量に対して、3から60重量%、好ましくは5から30重量%を占める。
【0060】本発明に係るエマルションの油相の性質は、重要ではない。かくして油相は、あらゆる脂肪性物質、特に化粧品または皮膚科学の分野で通常用いられる油からなるとすることができる。油相は、一般的に、少なくとも一つの油を含む。
【0061】本発明の組成物で用いることができる油としては、例えば、−動物由来の炭化水素油、例えばペルヒドロスクアレン;
−植物由来の炭化水素油、例えば4から10の炭素原子を含む脂肪酸の液状トリグリセリド、例えば、ヘプタン酸またはオクタン酸のトリグリセリド、または例えば、ヒマワリ、トウモロコシ、ダイズ、キュウリ、クレープシード、ゴマ、ヘーゼルナッツ、アプリコット、マカダミア、アララ、ヒマワリ、ヒマシ、またはアボカド油、カプリル/カプリン酸のトリグリセリド、例えばStearineries Dubois社から市販されているもの、またはDynamit Nobel社からMiglyol 810、812および818の商品名で市販されているもの、ホホバ油またはカリテバター油;
−合成エステルおよびエーテル、特に脂肪酸、例えば式RCOORおよびRORの油[ここでRは8から29の炭素原子を有する脂肪酸の残基を示し、Rは3から30の炭素原子を含む分枝または非分枝の炭化水素鎖を示す]の油、例えばパーセリン(Purcellin)油、イソノニルイソノナノアート、イソプロピルミリスタート、2-エチルヘキシルパルミタート、2-オクチルドデシルステアラート、2-オクチルドデシルエルカート、またはイソステアリルイソステアラート;ヒドロキシル化エステル、例えばイソステアリルラクタート、オクチルヒドロキシステアラート、オクチルドデシルヒドロキシステアラート、ジイソステアリルマラート、クエン酸トリイソセチル、または脂肪アルコールのヘプタノアート、オクタノアートまたはデカノアート;ポリオールエステル、例えばプロピレングリコールジオクタノアート、ネオペンチルグリコールジヘプタノアート、およびジエチレングリコールジイソノナノアート;およびペンタエリトリトールエステル、例えばペンタエリトリチルテトライソステアラート;
−鉱物または合成由来の直鎖または分枝鎖状の炭化水素、例えば揮発性であってもなくてもよい流動パラフィン、これらの誘導体、流動ワセリン、ポリデセン、または水素化ポリイソブテン、例えばパーラーム油;
−8から26の炭素原子を有する脂肪アルコール、例えばセチルアルコール、ステアリルアルコール、およびこれらの混合物(セテアリルアルコール)、オクチルドデカノール、2-ブチルオクタノール、2-ヘキシルデカノール、2-ウンデシルペンタデカノール、オレイルアルコール、またはリノレイルアルコール;
−アルコキシル化、特にエトキシル化脂肪アルコール、例えばオレス-12、セテアレス-12、およびセテアレス-20;
−部分的に炭化水素および/またはシリコーン含有フッ素化油、例えば日本国特許公開第2−295912号公報に開示されているもの。フッ素化油としては、BNFL Fluorochemicals社から“FLUTEC PC1(登録商標)”および“FLUTEC PC3(登録商標)”の名称で市販されているペルフルオロメチルシクロペンタンおよびペルフルオロ(1,3-ジメチルシクロヘキサン);ペルフルオロ(1,2-ジメチルシクロブタン);ペルフルオロアルカン、例えば、3M社から“PF 5050(登録商標)”および“PF 5060(登録商標)”の商品名で市販されているドデカフルオロペンタンおよびテトラデカフルオロヘキサン、またはAtochem社から“FORALKYL(登録商標)”の商品名で市販されているブロモペルフルオロオクタン;3M社から“MSX 4518(登録商標)”の商品名で市販されているノナフルオロメトキシブタン、およびノナフルオロエトキシイソブタン;またはペルフルオロモルホリン誘導体、例えば3M社から“PF 5052(登録商標)”の商品名で市販されている4-(トリフルオロメチル)ペルフルオロモルホリンも挙げることができる;
−シリコーン油、例えば周囲温度で液状またはペースト状の、直鎖または環状シリコーン鎖を含む揮発性または不揮発性ポリメチルシロキサン(PDMS)、特にシクロポリジメチルシロキサン(シクロメチコーン)、例えばシクロへキサシロキサン;2から24の炭素原子を有する、アルキル、アルコキシまたはフェニル基をペンダントの位置に含む、またはアルキル、アルコキシまたはフェニル基をシリコーン鎖末端に含むポリジメチルシロキサン;またはフェニル化シリコーン、例えばフェニルトリメチコーン、フェニルジメチコーン、フェニルトリメチルシロキシジフェニルシロキサン、ジフェニルジメチコーン、ジフェニルメチルジフェニルトリシロキサン、(2-フェニルエチル)トリメチルシロキシシリカート、およびポリメチルフェニルシロキサン;
−これらの混合物を挙げることができる。
【0062】上記油のリストにおいて用語“炭化水素油”は、主として炭素および水素原子、任意にエステル、エーテル、フッ素化、カルボン酸および/またはアルコール基を含むあらゆる油を意味すると解する。
【0063】油相に存在することができる他の脂肪物質は、例えば、8から30の炭素原子を含む脂肪酸、例えばステアリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸;ロウ、例えばラノリンロウ、ミツロウ、カルナウバまたはキャンデリラロウ、パラフィンまたは亜炭ロウ、またはマイクロクリスタリンロウ、セレシンまたはオゾケライト、または合成ロウ、例えばポリエチレンロウまたはフィッシャートロプシュロウ;ゴム、例えばシリコーンゴム(ジメチコノール);またはシリコーン樹脂、例えばトリフルオロメチルC1−4アルキルジメチコーン、およびトリフルオロプロピルジメチコーンである。
【0064】これらの脂肪性物質は、所望の特性、例えばコンシステンシーまたは質感を有する組成物を調製するために、当業者によって変更された様式で選択することができる。
【0065】本発明の特定の実施態様では、本発明の組成物は、少なくとも一つのシリコーン油、好ましくは揮発性シリコーン油を含み、これは例えば、環状または直鎖状ポリジメチルシロキサンおよびこれらの混合物から選択することができる。環状ポリジメチルシロキサンまたはシクロメチコーンは、約3から9のケイ素原子、好ましくは4から6のケイ素原子を含み、かつ、例えば、シクロヘキサジメチルシロキサンおよびシクロペンタジメチルシロキサンとすることができる。揮発性直鎖状ポリジメチルシロキサンは、好ましくは、約3から9のケイ素原子を含む。揮発性直鎖状ポリジメチルシロキサンは、一般的に、25℃において、5cSt以下の粘度を有するが、シクロメチコーンは、一般的に、25℃において、10cSt以下の粘度を有する。
【0066】公知の通り、本発明の全ての組成物は、化粧品および皮膚科学分野で一般的なアジュバント、例えば親水性または親油性ゲル化および/または増粘剤;モイスチャライジング剤;皮膚軟化剤;親水性または親油性活性成分;フリーラジカル処置剤;金属イオン封鎖剤;酸化防止剤;防腐剤;塩基性化または酸性化剤;香料;顔料;被膜形成剤;着色剤;およびこれらの混合物、を一つ以上含むことができる。
【0067】これらの種々のアジュバントの量は、当該技術分野で慣例的に用いられているものである。
【0068】ゲル化剤としては、例えば、親水性ポリマー、カルボキシビニルポリマー、例えばカーボマー;ポリサッカリド、例えばグアーガムまたはキサンタンガム、およびセルロース誘導体、例えばヒドロキシエチルセルロース;または水溶性または水分散性シリコーン誘導体、例えばアクリルシリコーンおよびカチオン性シリコーンを挙げることができる。親油性ゲル化剤、例えば変性クレーまたは変性ポリサッカリドも用いることができる。
【0069】本発明の組成物に用いることができる活性成分としては、例えば、モイスチャライジング剤、例えばタンパク加水分解物、およびポリオール、例えばグリセロール、グリコール、例えばポリエチレングリコール、および糖誘導体;天然抽出物;抗炎症剤;プロシアニドール(procyanidol)オリゴマー;ビタミン、例えばビタミンA(レチノール)、ビタミンE(トコフェロール)、ビタミンB5(パンテノール)、ビタミンB3(ナイアシンアミド)、これらのビタミンの誘導体(特にエステル)、およびこれらの混合物;尿素;カフェイン;脱色剤、例えばコウジ酸、ヒドロキノン、およびコーヒー酸;サリチル酸とその誘導体;α-ヒドロキシ酸、例えば乳酸およびグリコール酸、およびこれらの誘導体;レチノイド、例えばカロテノイドおよびビタミンA誘導体;サンスクリーン剤;ヒドロコルチゾン;メラトニン;藻類、真菌、植物、酵母または細菌の抽出物;酵素;ステロイド;抗菌活性成分、例えば2,4,4'-トリクロロ-2'-ヒドロキシジフェニルエーテル(またはトリクロサン)、3,4,4'-トリクロロカルバニリド(またはトリクロカルバン)および上記の酸、および特にサリチル酸とその誘導体;つや消し剤、例えば繊維;引き締め剤;およびこれらの混合物を挙げることができる。
【0070】ステロイドの例としては、デヒドロエピアンドロステロン(すなわちDHEA)、および(1)その生物学的誘導体および前駆体、特にDHEA塩およびエステル、例えばDHEAスルファートおよびサリチラート、7-ヒドロキシ-DHEA、7-ケト-DHEA、または7-ヒドロキシ-および7-ケト-DHEAエステル、特に3-β-アセトキシ-7-オキソ-DHEA、および(2)その化学的誘導体および前駆体、特にサポゲニン、例えばジオスゲニンまたはヘコゲニン、および/またはこれらの誘導体、例えばヘコゲニン(hecogenin)アセタート、および/またはこれらを含む天然抽出物、特にヤマノイモ (Dioscorea)種、例えば野生ヤマノイモ(yam)の抽出物を挙げることができる。
【0071】サンスクリーン剤(またはUVスクリーニング剤)は、有機スクリーニング剤、物理スクリーニング剤、およびこれらの混合物から選択することができる。
【0072】本発明の組成物は、本発明の組成物に用いることができる化学スクリーニング剤として、化粧品分野で用いることができるあらゆるUVAおよびUVBスクリーニング剤を含むことができる。
【0073】UVBスクリーニング剤としては、例えば、(1)サリチル酸誘導体、特にホモメンチルサリチラートおよびオクチルサリチラート;
(2)ケイ皮酸誘導体、特にParsol MCXの商品名でGivaudan社から市販されている2-エチルヘキシルp-メトキシシンナマート;
(3)液状β,β-ジフェニルアクリラート誘導体、特に2-エチルヘキシルα-シアノ-β,β-ジフェニルアクリラートまたはオクトクリレンであって、UVINUL N539の商品名でBASF社から市販されているもの;
(4)p-アミノ安息香酸誘導体;
(5)Eusolex 6300の商品名でMerck社から市販されている4-メチルベンジリデンショウノウ;
(6)Merck社からEusolex 232の商品名で市販されている2-フェニルベンズイミダゾール-5-スルホン酸;
(7)1,3,5-トリアジン誘導体、特に:−Uvinul T150の商品名でBASF社から市販されている、2,4,6-トリス[p-(2'-エチルヘキシル-1'-オキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン、および−Uvasorb HEBの商品名でSigma 3V社から市販されている、ジオクチルブタミドトリアゾン(dioctyl butamido triazone);
(8)これらのスクリーニング剤の混合物を挙げることができる。
【0074】UVAスクリーニング剤としては、例えば、(1)ジベンゾイルメタン誘導体、特にParsol 1789の商品名でGivaudan社から市販されている4-(tert-ブチル)-4'-メトキシジベンゾイルメタン;
(2)任意に部分的または完全に中和された形態の、Chimex社からMexoryl SXの商品名で市販されているベンゼン-1,4-[ジ(3-メチリデンショウノウ-10-スルホン酸)];
(3)ベンゾフェノン誘導体、例えば−2,4-ジヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-1);
−2,2',4,4'-テトラヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-2);
−2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-3)であって、BASF社からUvinul M40の商品名で市販されているもの;
−2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸(ベンゾフェノン-4)、およびそのスルホナート形態(ベンゾフェノン-5)であって、Uvinul MS40の商品名でBASF社から市販されているもの;
−2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-6);
−5-クロロ-2-ヒドロキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-7);
−2,2'-ジヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン(ベンゾフェノン-8);
−2,2'-ジヒドロキシ-4,4'-ジメトキシベンゾフェノン-5,5'-ジスルホン二酸の二ナトリウム塩(ベンゾフェノン-9);
−2-ヒドロキシ-4-メトキシ-4'-メチルベンゾフェノン(ベンゾフェノン-10);
−ベンゾフェノン-11;
−2-ヒドロキシ-4-(オクチルオキシ)ベンゾフェノン(ベンゾフェノン-12);
(4)ベンゾフェノン基を含むシラン誘導体またはポリオルガノシロキサン;
(5)アントラニラート、特に、Neo Helipan MAの商品名でHaarman & Reimer社から市販されているメンチルアントラニラート;
(6)一分子当たり少なくとも2つのベンザゾリル基または少なくとも一つのベンゾジアゾリル基を含む化合物、特にHaarman & Reimer社から市販されている1,4-ビス-ベンズイミダゾリル-フェニレン-3,3',5,5'-テトラスルホン酸とその塩;
(7)N-置換ベンズイミダゾリル-ベンザゾールまたはベンゾフリル-ベンザゾールのケイ素誘導体、特に−2-[1-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンズオキサゾール;
−2-[1-[3-[1,3,3,3-テトラメチル-1-[(トリメチルシリル)オキシ]ジシロキサニル]プロピル]-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンゾチアゾール;
−2-[1-(3-トリメチルシラニル)プロピル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンズオキサゾール;
−6-メトキシ-1,1'-ビス-(3-(トリメチルシラニル)プロピル)-1H,1'H-[2,2']ジベンズイミダゾリル-ベンズオキサゾール;
−2-[1-(3-(トリメチルシラニル)プロピル)-1H-ベンズイミダゾール-2-イル]ベンゾチアゾール;
(これらについては、EP-A-1028120号公報に開示されている);
(8)トリアジン誘導体、特にTinosorb Sの商品名でCiba Geigy社から市販されている2,4-ビス[4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシフェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、およびTinosorb Mの商品名でCiba Geigy社から市販されている2,2'-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];および(9)これらの混合物を挙げることができる。
【0075】いくつかの上記スクリーニング剤の混合物、およびUVBスクリーニング剤とUVAスクリーニング剤との混合物も使用することができる。また、物理的スクリーニング剤との混合物も使用することができる。
【0076】挙げることができる物理的スクリーニング剤は、酸化チタン(非晶質二酸化チタン、またはルチルおよび/またはアナターゼ形態の結晶質二酸化チタン)、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、もしくはこれらの混合物を含む。これらの金属酸化物は、マイクロメートルまたはナノメートルサイズの粒子形態とすることができる(ナノ顔料)。ナノ顔料の形態では、平均粒径は、例えば、5から100nmの範囲である。ナノ顔料は、本発明の組成物に好適に用いられる。
【0077】さらに、これらの顔料は、任意にその表面を疎水性にする処理をした後に、特にメイクアップ組成物に用いられる;かかる処理は当業者に公知の方法に従って実施することができる;この顔料は、特に、PDMSのようなシリコーン化合物および/またはポリマーで被覆することができる。
【0078】もちろん、当業者であれば、本発明にかかる組成物に本来的に備わっている有利な特性が、企図される添加によって有害な影響を受けないように、または実質的に有害な影響を受けないように、本発明にかかる組成物に加えられる任意の添加剤を選択することに注意を払うであろう。
【0079】本発明にかかる組成物は、ジェル、ローション、乳液、多少滑らかなクリーム、またはペーストの形態で提供することができる。これらの組成物は、通常の方法に従って調製される。
【0080】この組成物は、皮膚に害のない、そして一般的には3から8、好ましくは4.5から7の範囲のpHを示す。
【0081】本発明の組成物は、ケラチン物質(皮膚、髪、頭皮、睫毛、眉毛、爪または粘膜)をケア、処理、保護、洗浄、メイクアップ除去および/またはメイクアップするための製品として用いることができる。例えば、顔、手、または身体用の保護、処理またはケアクリーム、保護またはケア用ボディミルク、または、皮膚および/または粘膜(唇)のケアのためのジェルまたはフォームである。
【0082】本発明の組成物は、サンスクリーン剤を含むことができ、かくして日光保護製品として用いることもできる。
【0083】組成物は、特に皮膚、眉毛、睫毛および唇をメイクアップするためのメイクアップ製品、例えばフェイスクリーム、ファンデーション、マスカラまたはリップスティックとして用いることができる。かかる製品は、一般に顔料を含む。
【0084】本発明にかかる組成物は、顔および/または身体の皮膚を洗浄するための、および/または髪を洗浄するための、リンスアウト製品またはリーブイン製品、例えば、髪のケアおよびコンディショニングのために含むヘア製品として用いることもできる。
【0085】本発明の主題は、リンスアウトまたはリーブインヘア製品としての、上記組成物の化粧的使用である。
【0086】本発明の主題は、皮膚および/または目の洗浄および/またはメイクアップ除去のための製品としての、上記組成物の化粧的使用である。
【0087】本発明の別の主題は、皮膚、髪、頭皮、睫毛、眉毛、爪または粘膜のケア用製品としての、上記組成物の化粧的使用である。
【0088】本発明の別の主題は、メイクアップ製品としての上記組成物の化粧的使用である。
【0089】本発明の別の主題は、日光保護製品(太陽および/または日焼け装置のUV線からの保護)としての上記組成物の化粧的使用である。
【0090】本発明の別の主題は、ケラチン物質(皮膚、頭皮、髪、睫毛、眉毛、爪、または粘膜)の化粧的処理の方法であって、上記組成物をケラチン物質に適用することを特徴とする方法である。ケラチン物質は、特に皮膚である。
【0091】以下の例は、本発明のよりよい理解を可能にするものであって、その本質を制限するものではない。量は他に言及しない限り重量パーセントで示されている。
【0092】
【実施例】
実施例1:クリーム相A(油相)
ココイルポリグルコシドとセチル、ステアリルアルコール(35/65)との混合物(Seppic社のMontanov 82) 3%ダイズ油 10%シクロヘキサジメチルシロキサン 5%流動ワセリン 10%ステアリン酸 0.5%相B(水相)
グリセロール 5%カーボマー 0.5%トリエタノールアミン 0.5%水 100%とする適量相CHMW2220(Dow Corning) 2%香料 0.1%【0093】方法:相Bを、熱い条件下で撹拌して調製した。相Aをこれに添加した。この混合物を冷却し、相Cを分散の低剪断で加えた。
【0094】適用時に非常に柔らかく、脂っぽい感触がなく、かつ、適用後に潤いのある良好な感触を与える白色クリームを得た。
【0095】
実施例2:クリーム相A(油相)
スクロースモノ-およびジパルミタート/ステアラート(Goldschmidt社のTegosoft PSE 141 G) 2%ステアリルアルコール 1%シクロヘキサジメチルシロキサン 2%イソヘキサデカン 5%ステアリン酸 0.5%相B(水相)
グリセロール 5%カーボマー 0.5%トリエタノールアミン 0.5%水 100%とする適量相CHMW2220(Dow Corning) 4%香料 0.1%【0096】方法:相Bを、熱い条件下で撹拌して調製した。相Aをこれに添加した。この混合物を冷却し、相Cを分散の低剪断で加えた。
【0097】適用時に非常に柔らかく、脂っぽい感触がなく、かつ、適用後に潤いのある良好な感触を与える白色クリームを得た。
【0098】
実施例3:スプレー可能な流体相A(油相)
揮発性シリコーン 10%ミネラルオイル 10%レシチン 3%水素化レシチン 1%相B(水相)
グリセロール 5%水 100%とする適量防腐剤 適量相CHMW2220(Dow Corning) 2%香料 0.1%【0099】方法:レシチンを、熱い条件下(70℃)で撹拌しながら脂肪相に溶解した。さらに、水相を熱い条件下で調製した。相Aを相Bに注ぎ、プレエマルションを撹拌しながら調製した。このプレエマルションを高圧装置(500バール、2回)に通した。この混合物を冷却し、相Cを優しく撹拌しながら添加した。
【0100】適用時に非常に新鮮かつ軽く、良好な潤い感を有し、皮膚を柔軟かつマット(つや消し)にする流体を得た。この流体は、直接またはスプレーにより適用することができる。
【出願人】 【識別番号】391023932
【氏名又は名称】ロレアル
【氏名又は名称原語表記】LOREAL
【出願日】 平成14年10月15日(2002.10.15)
【代理人】 【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武 (外7名)
【公開番号】 特開2003−128519(P2003−128519A)
【公開日】 平成15年5月8日(2003.5.8)
【出願番号】 特願2002−301039(P2002−301039)