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【発明の名称】 新規第四アンモニウム化合物組成物
【発明者】 【氏名】ロベルト・ミルブラツト

【氏名】ソーニヤ・クライン

【氏名】フランツ・クラフエル・シエルル

【氏名】エリッヒ・ガッター

【氏名】アデルグンデ・オーバーハウザー

【要約】 【課題】低い固化点、水性媒体に対する良好な溶解性または分散性及び低い引火点を有し、それ故、第四アンモニウム化合物を配合するのに極めて適した第四アンモニウム化合物を含む組成物を提供すること。

【解決手段】a) 少なくとも一種の第四アンモニウム化合物、及びb) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコール、を含む、組成物。
【特許請求の範囲】
【請求項1】a) 以下の式(1)【化1】

[ 式中、R1は、12〜36個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状アルキルまたはアルケニル基、式R5CONH(CH2) n - で表される基または式R5COO(CH2)n - で表される基であり、ここで、R5は12〜36個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であり、そしてnは1〜8の数であり、R2、R3及びR4は、互いに独立して、同一かまたは異なってることができそして-CH3、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- 、-CH2CH2OH または-CH2CH(OH)CH2OH 基であり、そしてX - はアニオンである]で表される少なくとも一種の第四アンモニウム化合物、及びb) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコール、を含む、組成物。
【請求項2】 各々8〜36個の炭素原子を有する、脂肪アルコール及び非分枝状もしくは分枝状モノアルコールを含まない、請求項1の組成物。
【請求項3】 完成した組成物を基準として第四アンモニウム化合物a)の含有率が30〜90重量%、好ましくは40〜85重量%、特に好ましくは45〜85重量%である、請求項1または2の組成物。
【請求項4】 第四アンモニウム化合物a)が、(C12-C36)-、好ましくは(C14-C30)-、特に好ましくは(C16-C24)-アルキルトリメチルアンモニウム化合物である、請求項1〜3のいずれか一つの組成物。
【請求項5】 式(1) 中のアニオンX - が、塩化物アニオン、ヨウ化物アニオン、臭化物アニオン、メト硫酸アニオン、硫酸水素アニオン、乳酸アニオン及び/またはクエン酸アニオン、特に好ましくは塩化物アニオン及び/またはメト硫酸アニオンである、請求項1〜4のいずれか一つの組成物。
【請求項6】 第四アンモニウム化合物a)が、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドである、請求項1〜5のいずれか一つの組成物。
【請求項7】 完成した組成物を基準にして多価アルコールb)の含有率が、10〜70重量%、好ましくは15〜60重量%、特に好ましくは15〜55重量%である、請求項1〜6のいずれか一つの組成物。
【請求項8】多価アルコールb)が、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、へキシレングリコール、トリメチルペンタンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール及び/またはこれらの混合物である、請求項1〜7のいずれか一つの組成物。
【請求項9】 多価アルコールb)が、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-ノナンジオール、1,10- デカンジオール、1,2-デカンジオール、1,11- ウンデカンジオール、1,2-ウンデカンジオール、1,12- ドデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、2-メチル-2,4- ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール及び/またはこれらの混合物である、請求項8の組成物。
【請求項10】 多価アルコールb)が、1,6-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4- ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール及び/またはジプロピレングリコールである、請求項9の組成物。
【請求項11】 6〜8個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコールb)を含む、請求項1〜9のいずれか一つの組成物。
【請求項12】 1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを、完成した組成物を基準にして5重量%未満、好ましくは3重量%未満の割合で含む、請求項1〜11のいずれか一つの組成物。
【請求項13】 モノアルコールが、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びtert- ブタノール、好ましくはイソプロパノールである、請求項12の組成物。
【請求項14】 100 ℃未満、好ましくは95℃未満、特に好ましくは90℃未満、特に85℃未満の固化点を有する、請求項1〜13のいずれか一つの組成物。
【請求項15】 80℃を超える、好ましくは100 ℃を超える引火点を有する、請求項1〜14のいずれか一つの組成物。
【請求項16】 ペレット、フレーク、押出物、ペースト、圧縮物、粉末、エマルションまたは分散物の形である、請求項1〜15のいずれか一つの組成物。
【請求項17】 ペレットまたはフレーク、好ましくはペレットの形である、請求項16の組成物。
【請求項18】i) ──場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する分枝状または非分枝状モノアルコールを含む──少なくとも一種の第四アンモニウム化合物a)、ii) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコール、及びiii)場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する少なくとも一種の非分枝状または分枝状モノアルコール、を含む混合物を調製することを含む、請求項1〜17のいずれか一つの組成物の製造方法。
【請求項19】i) 以下の式NR1R2R3[ 式中、R1は、12〜36個の炭素原子を有する非分枝状もしくは分枝状アルキルまたはアルケニル基、式R5CONH(CH2) n - で表される基または式R5COO(CH2)n - で表される基であり、ここで、R5は12〜36個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であり、そしてnは1〜8の数であり、そしてR2及びR3は、互いに独立して、同一でも異なっていてもよくそして-CH3、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- または-CH2CH2(OH) である]で表される少なくとも一種の第三アミンを、ii) 以下の物質、すなわちa) R4X (式中、R4は、CH3-、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- または-CH2CH(OH)CH2(OH) であり、そしてXはCl、I 、Br、OSO3H またはメトスルフェートである)、及び/またはb) エチレンオキシド及び式HXの酸(式中、XはCl、I 、Br、OSO3H 、シトレートまたはラクテートである)から選択される少なくとも一種のアルキル化剤で、以下の物質、すなわちiii) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコール、及びiv) 場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する少なくとも一種の非分枝状または分枝状モノアルコール、の存在下に、アルキル化することを含む、請求項1〜17のいずれか一つの組成物の製造方法。
【請求項20】 化粧料組成物、皮膚用組成物または医薬用組成物、好ましくはヘアトリートメント組成物の調製に、請求項1〜17のいずれか一つの組成物を使用する方法。
【請求項21】 ヘアトリートメント組成物が、シャンプー、すすぎ落とすタイプのヘアコンディショナー、クリームリンス、クリアリンス、ヘアキュア、毛髪用着色剤及び毛染料、パーマネントウェーブ用組成物、毛髪用ジェル、またはエアロゾル、スプレーもしくは液体の形のヘアコンディショナーである、請求項20の方法。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、低い固化点、水性媒体に対する良好な溶解性または分散性及び低い引火点を有し、それ故、第四アンモニウム化合物を調合するのに極めて適した、第四アンモニウム化合物を含む組成物に関する。
【0002】
【従来の技術及び課題を解決するための手段】化粧料組成物、例えばヘアトリートメント組成物は、しばしば、長鎖アルキルまたはアルケニル基を有する難水溶性第四アンモニウム化合物を含む。このような組成物は、通常は、水性分散物、エマルション、マイクロエマルション、ジェルとしてかあるいはエアロゾルの形に調合され、そして例えばシャンプー、ヘアキュア、ヘアリンスなどとして使用される。
【0003】このような組成物の製造業者にとっては、カチオン性活性成分を多量に含む他、低い固化点及び水性媒体に対する良好な溶解性または分散性を有するフレーク、ペレットまたはペーストの形の配合材料または調合物として第四アンモニウム化合物を製造することが非常に有利である。
【0004】従来技術によれば、上記の要求は、短鎖アルコール、特にイソプロパノールを15〜20重量%の量で加えることによって達成できる。しかし、短鎖アルコールは沸点及び引火点が低いために、それらの使用には問題が残る。
【0005】国際特許出願公開第00/28950号に記載のように、上記の短鎖アルコールは、線状脂肪アルコール(例えば、セチルアルコール、ラウリルアルコール、ベヘニルアルコールまたはステアリルアルコール)で置き換えることができる。混合物の固化点または融点を100 ℃未満まで下げるためには、グリコール類、例えばプロピレングリコールまたは1,3-ブタンジオールが追加的に加えられる。国際特許出願公開第00/28950号では、更に、上記の脂肪アルコールは、他の脂肪アルコールを約10重量%未満の量でしか含まない均一な脂肪アルコールであるのが有利であると強調されている。
【0006】更に、国際特許出願公開第00/28950号には、脂肪アルコールを加えないで、短鎖アルコールをグリコール類に置き換えると、ペレット化できない調合物が生ずるとの記載がある。
【0007】
【課題を解決するための手段】驚くべきことに、第四アンモニウム化合物及び5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコールを含む組成物が、低い固化点及び融点、水性媒体に対する良好な溶解性及び分散性、並びに低い引火点を有することがここに見出された。驚くべきことに、この組成物は、各々8〜36個の炭素原子を有する、脂肪アルコール及び線状もしくは分枝状アルコールを含まないでいることができ、それでもなおペレット化またはフレーク化が可能であるほど室温で十分に堅くかつ脆さがある。該新規組成物は、それゆえ、第四アンモニウム化合物を調合するのに極めて適している。
【0008】本発明は、a) 以下の式(1)【0009】
【化2】

[ 式中、R1は、12〜36個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状アルキルまたはアルケニル基、式R5CONH(CH2) n - で表される基または式R5COO(CH2)n - で表される基であり、ここで、R5は12〜36個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基であり、そしてnは1〜8の数であり、そしてR2、R3及びR4は、互いに独立して、同一かまたは異なることができ、そして-CH3、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- 、-CH2CH2OH または-CH2CH(OH)CH2OH 基であり、そしてX - はアニオンである]で表される少なくとも一種の第四アンモニウム化合物、及びb) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコール、を含む組成物を提供する。
【0010】好ましい態様の一つでは、該組成物は、各々8〜36個の炭素原子を有する、脂肪アルコール及び線状もしくは分枝状モノアルコールを含まない。
【0011】第四アンモニウム化合物a)の割合は、完成した組成物を基準にして、好ましくは30〜90重量%、特に好ましくは40〜85重量%、とりわけ好ましくは45〜85重量%、更に特に好ましくは60〜82重量%である。驚くべきことに、本発明の組成物は、第四アンモニウム化合物a)を高重量割合で含みながらも、これと同時に低い融点及び固化点を有利に有し得ることが見出された。
【0012】第四アンモニウム化合物a)は、好ましくは、(C12-C36)-アルキルトリメチルアンモニウム化合物、特に好ましくは(C14-C30)-アルキルトリメチルアンモニウム化合物、特に好ましくは(C16-C24)-アルキルトリメチルアンモニウム化合物である。
【0013】特に好ましいものは、アルキル基がベヘニル、エルシル(erucyl)、セチルまたはステアリル基であるアルキルトリメチルアンモニウム化合物である。
【0014】式(1) 中のアニオンX - は、電荷のバランスをもたらす如何なる所望のアニオンであることができ、好ましくは塩化物アニオン、ヨウ化物アニオン、臭化物アニオン、メト硫酸アニオン、硫酸水素アニオン、乳酸アニオン及び/またはクエン酸アニオン、特に好ましくは塩化物アニオン及びメト硫酸アニオンである。
【0015】極めて好適な第四アンモニウム化合物a)は、ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドである。
【0016】完成した組成物を基準とした多価アルコールb)の割合は、好ましくは10〜70重量%、特に好ましくは15〜60重量%、とりわけ好ましくは15〜55重量%である。
【0017】多価アルコールb)は、分子中に少なくとも二個のOH基を有するものを意味すると理解されたい。この多価アルコールb)は、非分枝状または分枝状及び飽和または不飽和であることができる。加えて、この多価アルコールb)は、エーテル結合を介して結合された低分子量多価アルコールから構成されていてもよい。
【0018】適当な多価アルコールb)は、好ましくはペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘキシレングリコール、トリメチルペンタンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、デカンジオール、ウンデカンジオール、ドデカンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール及び/またはこれらの混合物である。
【0019】特に好ましい多価アルコールb)は、1,5-ペンタンジオール、1,2-ペンタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,7-ヘプタンジオール、1,2-ヘプタンジオール、1,8-オクタンジオール、1,2-オクタンジオール、1,9-ノナンジオール、1,2-ノナンジオール、1,10- デカンジオール、1,2-デカンジオール、1,11- ウンデカンジオール、1,2-ウンデカンジオール、1,12- ドデカンジオール、1,2-ドデカンジオール、2-メチル-2,4- ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール、ジグリセロール、トリグリセロール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、キシリトール、マンニトール及び/またはこれらの混合物である。
【0020】中でも好ましい多価アルコールb)は、1,6-ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、2-メチル-2,4- ペンタンジオール、2,2,4-トリメチル-1,3- ペンタンジオール及びこれらの混合物である。
【0021】特に有利な使用特性は、場合によっては他の多価アルコールb)と一緒に使用してもよい6〜8個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコールb)を含む組成物によって発揮される。
【0022】場合によっては、性能の更なる向上を図るために、本発明の組成物は、1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを含んでいてもよい。好ましいモノアルコールは、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びtert- ブタノール、特に好ましくはイソプロパノールである。完成した組成物を基準にして、該組成物は好ましくは5重量%未満、特に好ましくは3重量%未満の割合でこのようなモノアルコールを含む。また、このような1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを含まない組成物も、同様に好ましい態様の一つである。
【0023】本発明の組成物は、好ましくは、100 ℃未満、特に好ましくは95℃未満、とりわけ好ましくは90℃未満、更に特に好ましくは85℃未満の固化点を有する。
【0024】本発明の組成物の引火点は、好ましくは80℃を超え、特に好ましくは100 ℃を超える。
【0025】本発明の組成物は、例えば、ペレット、フレーク、押出物、ペースト、圧縮物(compacts)、粉末、並びにエマルションもしくは分散物の形であることができる。特に好ましい態様の一つでは、本発明の組成物はペレットまたはフレーク、特に好ましくはペレットの形である。
【0026】好ましい態様の一つでは、本発明の組成物は、以下の成分、すなわちi) ──場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する分枝状もしくは非分枝状モノアルコールを含む──少なくとも一種の第四アンモニウム化合物a)、ii) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコールb)、及びiii) 場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する少なくとも一種の非分枝状または分枝状モノアルコール、を含む混合物を調製することによって製造される。
【0027】好ましい態様の一つにおいては、成分i)〜iii)を混合し次いで──場合によっては攪拌しながら──加熱する。この際、その温度は、混合物が溶融物の形となるように選択される。好ましい温度は、70〜120 ℃、特に好ましくは80〜110 ℃である。他の好ましい態様の一つでは、成分i)は、溶融物として導入される。
【0028】成分i)の第四アンモニウム化合物a)は、1〜4個の炭素原子を有する少なくとも一種の非分枝状または分枝状モノアルコール、好ましくはエタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール及びtert- ブタノール、特に好ましくはイソプロパノールの存在下に第三アミンをアルキル化することによって公知の方法で製造することができる。この第四アンモニウム化合物は、好ましくは、ペレットとして、特に好ましくは粉末として使用される。好ましい態様の一つでは、該第四アンモニウム化合物は、5重量%未満、好ましくは3重量%未満の割合でモノアルコールを含む。更に別の好ましい態様の一つでは、第四アンモニウム化合物は、10〜25重量%の割合でモノアルコールを含む。本発明の組成物は、好ましくは、1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを合計で5重量%未満、特に好ましくは3重量%未満の割合で含む。同様に好ましい態様の一つでは、本発明の組成物は、1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールを含まない。
【0029】本発明の組成物中においてモノアルコールの所望の含有量を成立させるためには、成分i)及び/またはiii)を対応して選択及び計算するか、及び/またはモノアルコールを前もって成分i)からその一部または全てを取り除く。
【0030】更に別の好ましい態様の一つでは、モノアルコールの所望とする残留含有量を残して、本発明の組成物からモノアルコールを除去する。モノアルコールは、好ましくは、700 〜10 mbar 、好ましくは400 〜70 mbar 及び60〜90℃で除去する。またモノアルコールは、適当な蒸発装置(例えば薄膜蒸発器)で大気圧下、120 ℃までの温度において留去することもできる。
【0031】驚くべきことに、本発明の組成物は、i) 以下の式NR1R2R3( 式中、R1は、12〜36個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状アルキルまたはアルケニル基、式R5CONH(CH2) n - で表される基または式R5COO(CH2)n - で表される基であり、ここで、R5は、12〜36個の炭素原子を有するアルキルまたはアルケニル基でありそしてnは1〜8の数であり、そしてR2及びR3は、互いに独立して、同一でも異なっていてもよくそしてCH3-、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- または-CH2CH2(OH) である)で表される少なくとも一種の第三アミンを、ii) 以下の物質、すなわちa) R4X (式中、R4は、-CH3、CH3CH2- 、CH3CH2CH2-、CH3CH2CH2CH2- または-CH2CH(OH)CH2(OH) であり、そしてXは、Cl、I 、Br、OSO3H またはメトスルフェートである)、及び/またはb) エチレンオキシド及び式HXの酸(式中、XはCl、I 、Br、OSO3H 、シトレートまたはラクテートである)から選択される少なくとも一種のアルキル化剤で、以下の物質、すなわちiii) 5〜12個の炭素原子を有する少なくとも一種の多価アルコールb)、及びiv) 場合によっては、1〜4個の炭素原子を有する少なくとも一種の非分枝状または分枝状モノアルコール、の存在下に、アルキル化することによってその場“in situ"でも製造できることが見出された。
【0032】好ましくは、上記反応において、多価アルコールb)及び場合により使用される1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールの供給量は、本発明の組成物の好ましい例として上に挙げた組成に対応するように選択される。各々の含有量は、各成分を次いで追加または除去することによって調節することもできる。
【0033】好ましい態様の一つでは、1〜4個の炭素原子を有する非分枝状または分枝状モノアルコールは上記反応には使用されない。
【0034】上記方法によって製造される本発明の組成物は、均一なまたは不均一な溶融物として冷却することによってペレット、フレーク、押出物またはペーストの形に変えることができ、また冷却後に更に加工して、圧縮物、粉末、顆粒物、エマルションまたは分散物にすることができる。該組成物は、好ましくは、更に加工してペレットまたはフレーク、特に好ましくはペレットの形にする。
【0035】本発明の組成物は、一般的に、第四アンモニウム化合物を含む各種組成物の製造に適している。本発明の組成物は、化粧料組成物、皮膚用組成物及び医薬用組成物に特に適している。本発明の組成物は、中でもヘアトリートメント組成物の製造に適している。
【0036】よって、本発明は、第四アンモニウム化合物を含む各種組成物、好ましくは化粧料組成物、皮膚用組成物及び医薬用組成物、特にヘアトリートメント組成物の製造のために本発明の組成物を使用する方法も提供する。
【0037】好ましい組成物の例は、シャンプー、すすぎ落とすタイプのヘアコンディショナー、クリームリンス、クリアリンス、ヘアキュア、毛髪用着色剤(hair colorants)及び毛染料(hair tints)、パーマネントウェーブ用組成物、毛髪用ジェル、並びにエアロゾル、スプレー及び液体の形のヘアコンディショナー、ツー・イン・ワン型のシャワー用調合物、クリーム状シャワー用調合物、スキンケア組成物、デイクリーム、ナイトクリーム、ケアクリーム、滋養クリーム、ボディローション及び軟膏である。
【0038】化粧料組成物、皮膚用組成物及び医薬用組成物は、完成したこれらの組成物を基準にして、本発明の組成物を好ましくは0.1 〜15重量%、特に好ましくは1〜10重量%、とりわけ好ましくは1〜7重量%の量で含む。
【0039】また、化粧料組成物、皮膚用組成物及び医薬用組成物は、更に別の助剤及び添加剤として、全ての慣用の界面活性剤、油状物質、乳化剤及び共乳化剤、カチオン性ポリマー、成膜性物質、過脂肪剤、加湿剤、安定剤、生体活性成分(biogenic active ingredients) 、防腐剤、真珠光沢剤、染料及びフレグランス、溶剤、グリセロール、ハイドロトロープ剤、不透明化剤(opacifiers)、増粘剤、分散剤、タンパク質誘導体、例えばゼラチン、コラーゲン加水分解物、天然もしくは合成ポリペプチド、卵黄、レシチン、ラノリン及びラノリン誘導体、シリコーン、脱臭剤、角質溶解または角質軟化作用を有する物質、酵素、キャリア材料、酸化防止剤、紫外線保護フィルター剤、顔料及び酸化金属、及び抗菌有効剤を含み得る。
【0040】使用する界面活性剤は、陰イオン性、陽イオン性、非イオン性、両親媒性及び/または双性イオン性界面活性剤であることができる。好ましい非イオン性界面活性剤は、親水性基として、ポリオール基、ポリオールアルケニルエーテル基、またはポリオール基とポリグリコールエーテル基との組み合わせを含む。好ましいものは、8〜22個の炭素原子を有する線状脂肪アルコールまたはアルキル基中に8〜15個の炭素原子を有するアルキルフェノールにエチレンオキシド2〜30モル、またはエチレンオキシド2〜30モルとプロピレンオキシド5モルまで、またはプロピレンオキシドを5モルまで付加した付加生成物; グリセロールにエチレンオキシド1〜30モルを付加した付加生成物の(C12-C19)-脂肪酸モノ- またはジエステル; 飽和または不飽和(C8-C18)脂肪酸またはそれのエチレンオキシド付加生成物のグリセロールモノ- もしくはジエステル並びにソルビタンモノ- もしくはジエステル; (C8-C18)- アルキルモノ- またはオリゴグリコシド並びにこれらのエトキシル化された類似物; ひまし油または水素化されたひまし油にエチレンオキシド10〜60モルを付加した付加生成物; エトキシル化されたまたはエトキシル化されていないモノ- 、ジ- またはトリアルキルモノリン酸エステル、特にモノ- 、ジ- またはトリ(ラウリルテトラグリコールエーテル)o-リン酸エステル、及びモノ- 、ジ- またはトリ(セチルテトラグリコールエーテル)o-リン酸エステルである。
【0041】好ましい両親媒性界面活性剤は、(C8-C18)- アルキルまたはアシル基及び少なくとも一つの遊離のアミノ基及び少なくとも一つの-COOH または-SO3H 基を有する。好ましいものは、N-アシルグリシン、N-アルキルプロピオン酸、N-アルキルアミノ酪酸、N-アルキルイミノジプロピオン酸、N-ヒドロキシエチル-N- アルキルアミドプロピルグリシン、N-アルキルタウリン、N-アルキルサルコシン、2-アルキルアミノプロピオン酸及びアルキルアミノ酢酸であり、なおアルキル基は各々8〜18個の炭素原子を有する。特に好ましいものは、N-ココ(coco)アルキルアミノプロピオネート、ココアシルアミノエチルアミノプロピオネート、及び(C12-C18)-アルキルサルコシンである。
【0042】特に好適な双性イオン性界面活性剤は、ベタイン、例えばN-アルキル-N,N- ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアルキルジメチルアンモニウムグリシネート、N-アシルアミノプロピル-N-N- ジメチルアンモニウムグリシネート、例えばココアシルアミノプロピルジメチルアンモニウムグリシネート、2-アルキル-3- カルボキシメチル-3- ヒドロキシエチルイミダゾリン(なお、各々、アルキルまたはアシル基中に8〜18個の炭素原子を有する)及びココアシルアミノエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルグリシネートである。
【0043】上記化粧料組成物、皮膚用組成物及び医薬用組成物等の各種組成物は、好ましくは界面活性剤混合物を含み、この際、特に好ましいものは、5:1 〜1:5 の重量比の非イオン性界面活性剤と双性イオン性または両親媒性界面活性剤との混合物、あるいは双性イオン性界面活性剤及び両親媒性界面活性剤を含む任意の所望の混合物と非イオノゲン性界面活性剤との5:1 〜1:5 の重量比の混合物である。
【0044】適当な油状物質は、鉱物性、動物性、植物性または合成の全ての公知の油、脂肪及びワックスである。油及び脂肪成分として好ましいものは、全部で12〜24個の炭素原子を有するジアリルエーテル、全部で12〜26個の炭素原子を有する脂肪酸エステル、10〜32個の炭素原子を有する液状炭化水素、及びこれらの混合物である。適当な脂肪酸エステルは、例えば、パルミチン酸メチル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸n-ヘキシル、ステアリン酸n-ブチル及びイソノナン酸セチル/ステアリルである。特に好ましいものは、パラフィン油、ワセリン、植物油、合成トリグリセリド、例えばグリセリルトリカプリレート、並びにシリコーン油である。
【0045】使用し得る過脂肪剤は、例えば、ラノリン及びレシチン、及びポリエトキシル化またはアシル化されたラノリン及びレシチン誘導体、ポリオール脂肪酸エステル、モノグリセリド及び脂肪酸アルカノールアミドなどの物質である。適当な賦形剤(bodying agents)は、12〜22個、好ましくは12〜18個の炭素原子を有する脂肪アルコール、並びに部分(partial) グリセリドである。
【0046】使用し得る更に別の増粘剤は、ポリサッカライド、特にキサンタンガム、グァー・グァー、寒天、アルギン酸塩、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、比較的高分子量の脂肪酸ポリエチレングリコールモノ- またはジエステル、ポリアクリレート、ポリビニルアルコール及びポリビニルピロリドン; 例えばエトキシル化した脂肪酸グリセリドなどの界面活性剤; 例えばペンタエリトリトールまたはトリメチルプロパンなどのポリオールと脂肪酸とのエステル; 脂肪アルコールエトキシレートまたはアルキルオリゴグルコシド、並びに塩化ナトリウム及び塩化アンモニウムなどの電解質である。
【0047】適当なシリコーン化合物の例は、室温で、液状かまたは樹脂の形のいずれかであることができる、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、環状シリコーン、及びアミノ、脂肪酸、アルコール、ポリエーテル、エポキシ、フッ素及び/またはアルキルで変性されたシリコーン化合物である。
【0048】生体活性成分とは、例えばBisabolol (R) (ビサボロール) 、Allantoin (R)(アラントイン) 、Phytantriol (R) (フィタントリオール) 、Panthenol (R)(パンテノール)、AHA 、植物抽出物及びビタミン複合体などを意味するものと理解されたい。
【0049】使用し得る抗フケ剤は、Climbazole(R) (クリムバゾール) 、Octopirox (R)(オクトピロックス)、Oxiconazole (R) (オキシコナゾール)及びZinc Pyrethione (R) (ジンク・ピレチオン)である。
【0050】慣用の成膜性物質は、キトサン、微結晶性キトサン、四級化されたキトサン、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン- 酢酸ビニルコポリマー、アクリル酸系列のポリマー、第四セルロース誘導体、コラーゲン、ヒアルロン酸及びこれの塩、並びにこれらと類似の化合物である。
【0051】流動性を向上するためには、ハイドロトロープ剤、例えばエタノール、イソプロピルアルコール、プロピレングリコールまたはグルコースなどを使用することもできる。
【0052】適当な防腐剤は、例えば、フェノキシエタノール、ホルムアルデヒド溶液、パラベン類、ペンタンジオール及びソルビン酸である。
【0053】利用可能な加湿性物質は、例えば、パルミチン酸イソプロピル、グリセロール及び/またはソルビトールである。
【0054】助剤及び添加剤の全含有率は、好ましくは1〜50重量%、特に好ましくは5〜40重量%である。
【0055】以下の例は本発明を例示するものであるが、本発明はこれに限定されない。本発明の組成物の第四化合物の活性含有率(quat active content) は陽イオン滴定により測定した。固化点は温度をゆっくりと下げることによって測定した。
【0056】
【実施例】例1:(R) ゲナミン(Genamin) KDMP (イソプロパノールを約19%含むベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドのペレット状物,クラリアントGmbH社製)110.54gを、1000ml容積の丸底フラスコ中でジプロピレングリコール38.37 g中に混ぜ入れそして油浴中70〜90℃で溶融させた。均一な溶融物が得られたら、回転式蒸発器で最初は約700mbar の減圧をかけ、そして約3時間かけてイソプロパノールを留去した。この際、減圧を約22mbarまで連続的に高めた。次いで、揮発性溶剤の残留物を90℃の浴温度及び16mbarの減圧下に2時間かけて除去した。これにより透明な溶液が生じ、この溶液は69〜73℃で固化しそして90℃では再び完全に溶融した形で存在した。25℃では、この組成物はワックス様固形物であった。第四化合物活性含有率は70重量%であった。
例2:ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド75重量%、ジプロピレングリコール22重量%及びイソプロパノール3重量%からなる組成物を例1と同様にして調製した。これにより透明な溶液が生じ、この溶液は約73〜77℃で固化しそして90℃では再び完全に溶融した形で存在した。25℃では、この組成物はワックス様の固形物であった。第四化合物活性含有率は75重量%であった。
例3:ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド75重量%、1,6-ヘキサンジオール23.7重量%及びイソプロパノール1.3 重量%からなる組成物を例1と同様にして調製した。これにより透明な溶液が得られ、この溶液は約71℃で固化しそして90℃では再び完全に溶融した形で存在した。25℃では、この組成物はワックス様の固形物であった。その第四化合物活性含有率は75重量%であった。
例4:(R) Gemanin KDMP( イソプロパノールを約19%含むベヘニルトリメチルアンモニウムクロライドのペレット状物,クラリアントGmbH社製)を、74℃の温度及び約200mbar の圧力下に14時間、重量が一定になるまで減圧炉中で乾燥して溶剤を除去した(この際の重量損失量は、約19%の期待された溶剤量に相当した)。このように乾燥したペレットを粉砕して粉末としそして篩にかけた(篩幅:630 μm )。
【0057】乾燥しそして篩にかけたベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド4.9 gを、50ml容積のガラス製パウダーボトル中に入れそしてジプロピレングリコール5.1 gで処理した。このボトルを密閉した後、この混合物を約100 ℃で4時間加熱した。この間、混合物を均一にするためにこのサンプルをスパチュラを用いて数回攪拌した。これにより透明な溶液が得られ、この溶液は約45℃で固化しそして70℃では再び完全に溶融した形で存在した。その第四化合物活性含有率は49重量%であった。
例5:ベヘニルトリメチルアンモニウムクロライド49重量%及び1,6-ヘキサンジオール51重量%からなる組成物を例4と同様にして調製した。これにより透明な溶融物が得られ、この溶融物は約42℃で固化しそして70℃では再び完全に溶融した形で存在した。25℃では、この組成物はワックス様の固形物であった。その第四化合物活性含有率は49重量%であった。
化粧料調合物の調合例例3の本発明の組成物を溶融しそして低温の金属板上に垂らすことによってペレット化した。このようにして得られたペレットを次いで対応する調合物中に配合した。
例6: クリームリンスA 例3の組成物 2重量% (R) HOSTAPHAT (ホスタファート)KL 340 D 1.5 重量% (トリラウレス-4ホスフェート、クラリアント社製)
セチルアルコール 3重量% パラフィン油 1重量%B 水 92.5重量%C クエン塩 適宜量調製:I) Aを75℃で溶融する。
II) Bを75℃に加熱する。
III) BをAに混ぜ入れそして冷却する。
IV) Cを用いてpHを4に調節する。
例7: O/W型ハンドクリームA 例3の組成物 2.7重量% (R) HOSTACERIN(ホスタセリン) DGSB 6重量% (PEG-4ポリグリセロール2-ステアレート,クラリアント社製)
パラフィン油,高粘度品 10 重量% パルミチン酸イソプロピル 10 重量%B 水 70.9 重量% 防腐剤 適宜量C 香料 0.4重量%調製:I) Aを80℃で溶融する。
II) Bを80℃に加熱する。
III) BをAに混ぜ入れそして冷却する。
IV) Cを35℃で加える。
例8: 真珠光沢効果を有するヘアコンディショナーA 例3の組成物 2重量% (R) Genamin (ゲナミン)KSL 9重量% (PEG-5ステアリルアンモニウムラクテート,クラリアント社製)
(R) Hostaphat (ホスタフェート)KL 340 D 1.5 重量% (トリラウレス-4ホスフェート,クラリアント社製)
ホホバ油 1.0 重量%B (R) Tylose(チロース)H 100 000 YP2 1.5 重量% (ヒドロキシエチルセルロース,クラリアント社製)
C 水 合計を100 重量 %にする量D 香料 0.50% パンテノール 0.50% (R) Genapol (ゲナポール)PDC 4重量% (グリコールジステアレート,ラウレス-4,コカミドプロピル ベタイン,雲母及び二酸化チタン,クラリアント社製)
E クエン酸 適宜量調製:I) Aを75℃に加熱する。
II) BをC中に慎重に溶解しそして約75℃に加熱する。
III) 攪拌しながら、IIをI 中に加える。
IV) 攪拌しながら放冷し、30℃でIII にDを加える。
V) Eを用いてpHを4に調節する。
【出願人】 【識別番号】597109656
【氏名又は名称】クラリアント・ゲゼルシヤフト・ミト・ベシユレンクテル・ハフツング
【出願日】 平成14年6月18日(2002.6.18)
【代理人】 【識別番号】100069556
【弁理士】
【氏名又は名称】江崎 光史 (外3名)
【公開番号】 特開2003−89623(P2003−89623A)
【公開日】 平成15年3月28日(2003.3.28)
【出願番号】 特願2002−177179(P2002−177179)