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【発明の名称】 外用剤
【発明者】 【氏名】横幕 敦司
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】芹澤 哲志
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【氏名】江川 真
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号 ライオン株式会社内

【要約】 【課題】

【解決手段】奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を含有することを特徴とする外用剤。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を含有することを特徴とする外用剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、育毛剤、養毛剤、頭髪用洗浄剤等を含む外用剤に関し、特に優れた養育毛効果を有する皮膚用に好適な外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、抜け毛を予防または抑制して、頭髪の生育や発毛を促す育毛剤等の外用剤の薬効成分としては、センブリエキス、ビタミンEアセテート、ミノキシジール等の血管拡張剤、トウガラシチンキ等の刺激剤、パントテン酸、ビオチン等のビタミン類、ホルモン剤、抗炎症剤、殺菌剤等が使用されてきた。しかし、これらの作用は弱く、充分な効果を得ることはできなかった。また、特開平8−337515号公報では、N−アシルアミノ酸に育毛効果があり、中でも奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸またはそのアルカリ金属塩・アルカリ土類金属塩およびエタノールアミン塩に、上述の成分に比べ優れた育毛効果があることが報告されている。
【0003】しかしながら、上記成分を用いても依然実際の育毛効果は充分ではなく、実使用でも効果があらわれる有効成分の開発が望まれていた。
【0004】本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、顕著な養育毛効果を与える養育毛剤等の外用剤を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、N−アシルアミノ酸及びその塩のうち、奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を有効成分として使用した場合、顕著な養育毛効果を与えることを見出し、本発明をなすに至った。
【0006】従って、本発明は、奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を含有することを特徴とする外用剤を提供する。
【0007】以下、本発明につき更に詳細に説明すると、本発明の外用剤は、奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を配合したものであるが、ここで配合されるN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩に用いることができるN−アシルアミノ酸とは、アミノ酸中のアミノ基の少なくとも一つが、アシル基によりアシル化されたものである。
【0008】上記アシル基を有するN−アシルアミノ酸の製造に使用されるアミノ酸としては、天然由来のアミノ酸、非タンパク性アミノ酸あるいは化学合成により製造されたアミノ酸のいずれも使用でき、例えば、α−アミノ酸,β−アミノ酸,γ−アミノ酸,δ−アミノ酸,脂肪族アミノ酸,芳香族アミノ酸,複素環アミノ酸,中性アミノ酸,酸性アミノ酸,塩基性アミノ酸があり,さらに具体的には、アラニン,バリン,ロイシン,イソロイシン,メチオニン,トリプトファン,フェニルアラニン,グリシン,セリン,トレオニン,システイン,チロシン,アスパラギン,グルタミン,アスパラギン酸,グルタミン酸,β−アラニン,リシン,アルギニン,オルニチン,ヒドロキシリシン,シトルリン,5−アミノレブリン酸,γ−アミノ酪酸などが用いられる。
【0009】本発明においては、N−アシルアミノ酸として、好ましくは下記一般式(I)で表される化合物が用いられる。
【0010】
【化1】

【0011】但し、上記式(I)中、Rは置換基を有していてもよい偶数炭素数の脂肪族炭化水素基を表し、R1及びR2はそれぞれ水素原子,アルキル基,ヒドロキシアルキル基,アリール基,ヒドロキシアリール基,−(CH2yCOOHまたは−(CH2zNH2を表し、これらの基は各々その炭素原子に結合した水素原子の一部がカルボキシル基(−COOH)あるいはアミノ基(−NH2)で置換されていてもよい。ここで、上記アルキル基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、ヒドロキシアリール基の炭素数は、特に制限されるものではないが、炭素数1〜10であり、アルキル基及びヒドロキシアルキル基の場合は特に1〜5であると、より好適である。
【0012】また、x,y及びzは各々0〜4の整数を表す。上記一般式(I)において、Rで表される脂肪族炭化水素基は直鎖、分岐あるいは飽和、不飽和のいずれのものでもよく、置換基を有していてもよいが、好ましくはCH3(CH2n−で表される基が挙げられる。ここで、上記nは、特に制限されるものではないが、1〜27の範囲の奇数の整数であることが好ましく、より好ましくは、5〜19の範囲の奇数である。炭素数が上記範囲を逸脱する場合は、本発明の効果が十分得られない場合がある。
【0013】更に、上記N−アシルアミノ酸としては、α−アミノ酸からなるものが好ましく、具体的には、ロイシン,イソロイシン,アスパラギン酸,バリン,メチオニン等が好適であり、これらの中でも特に、本発明においてはN−アシルイソロイシンが好ましく用いられる。
【0014】本発明に使用されるN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩として使用される塩基性アミノ酸としては、天然由来のアミノ酸、非タンパク性アミノ酸あるいは化学合成により製造されたアミノ酸のいずれも使用でき、例えばリシン,ヒスチジン,アルギニン,オルニチン等が挙げられる。これらの中でも、特にアルギニンが好適に使用される。なお、上記N−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩の合成方法は、公知の合成方法を採用することができる。また、外用剤への配合には、N−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩を用いること以外に、N−アシルアミノ酸と塩基性アミノ酸を外用剤の配合プロセスの中で混合し、塩を形成させることもできる。
【0015】上記奇数炭素数アシル基を有するN−アシルアミノ酸の塩基性アミノ酸塩の配合量は、使用目的、処方形態等に応じて適宜決定することができるが、通常は外用剤全体に対し0.001〜50%(質量%、以下同様)の範囲で使用すると好適であり、0.01〜20%であるとより好ましい。配合量が0.001%未満では本発明の効果が得られない場合があり、また、50%を超える場合はそれ以上の効果の増加が得られず、不経済となる場合がある。
【0016】本発明の外用剤の剤型は、特に制限されるものではなく、例えば可溶化系、乳化系、分散系、油−水二層系など種々の剤型として用いることができ、例えば液状、エアゾール、チック、ジェル、クリーム、ローション等の剤型で使用することができる。更には、本発明の外用剤を不織布等に含浸させ、シート状として使用することもできる。これらは各剤型の常法に準じて製造することができ、使用に際して容器を使用する場合はその材質、形状に特に制限はなく、通常用いられるものを使用することができる。そして、各剤型の常法に従って常用量で使用することによって、すぐれた養育毛効果が発揮される。
【0017】なお、本発明の外用剤には、本発明の効果を妨げない範囲で上記成分以外に任意の成分を配合することができる。任意成分としては、例えば、多価アルコール、界面活性剤、油脂類、シリコーン類、ガス類、香料、上記成分以外のビタミン類、ホルモン類、アミノ酸類、皮膚機能亢進剤、角質向上剤、紫外線吸収剤、溶剤、酸化防止剤、pH調整剤、色素、清涼化剤、植物エキス等が挙げられ、これらを配合して育毛剤、育毛スプレー、ヘアトニック、ヘアリキッド、ヘアローション、ヘアスプレー、シャンプー、リンス等の頭髪用剤、その他各種医薬品、化粧料などの外用剤として利用できる。
【0018】
【実施例】次に本発明を実施例に基づき具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、下記例において%は、質量%である。
【0019】[実施例1〜5、比較例1〜3]表1に示す組成からなる実施例1〜5、比較例1〜3のローションタイプの養育毛剤を常法により調製し、その育毛効果を評価した。
【0020】育毛評価は、以下の方法で行なった。まず、体重2.5kgのニュージーランドホワイト種雄ウサギの背部を除毛し、休止期にあるもののみを8羽、実験に供した。除毛した背部に被験試料を各0.2mlずつ、週2回、60日間塗布し、休止期毛が成長期毛に変換する日数を調べた。その結果を表1に示す。なお、表1中の「促進日数」とは、休止期毛から成長期毛への変換が、エタノールのみを塗布した場合に比べて何日間促進されたかを示すものである。また、育毛効果の評価は以下の基準に従った。育毛効果促進日数 〜6日…無効、7〜20日…有効、21日〜…著効【0021】
【表1】

【0022】[実施例6]下記表2に示す組成の養育毛剤を常法に準じて調製した。
【0023】
【表2】

【0024】*香料は下記配合のものを使用した。
ラベンダー油1.0(香料中の質量%)、レモン油1.0、オレンジ油0.2、イランイラン油1.0、ベンジルベンゾエート10.0、ベンジルアセテート1.0、セレストライド0.5、オイゲノール0.5、ゲラニルニトリル0.5、メチルジヒドロジャスモネート5.0、イソEスーパ1.5、ライムトール0.5、リナロール10.0、リナリルアセテート10.0、リラール10.0、γ−メチルヨノン3.0、エチレンブラシエート1.0、ガラクソライド50%ベンジルベンゾエート溶液1.0、β−フェニルエチルアルコール5.0、サンタロール0.5、ベチベリルアセテート1.0、アセチルセレドン2.0、ベルガモット油1.0、ゲラニオール1.0、セージクラリー油0.5、ヘキシルサリシレート0.5、ジャスミンアブソリュート0.1、ヒドロキシシトロネロール0.1、リグストラール0.1、トリエチルシトレート0.5、ジプロピレングリコール30.0【0025】[実施例7]下記表3に示す組成からなる育毛スプレーを常法に準じて調製した。
【0026】
【表3】

【0027】*N−メタクリロイルエチル−N,N−ジメチルアンモニウム・α−N−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体【0028】[実施例8]下記表4に示す組成のA油相部とB水相部とを70℃でそれぞれ溶解し、B水相部にA油相部を加えて均一乳化した。さらに、冷却しながらC香料を加えて養毛ヘアクリームを調製した。
【0029】
【表4】

【0030】[実施例9]下記表5に示す組成の養毛ボディーローションを調製した。
【0031】
【表5】

【0032】[実施例10]下記表6に示す組成の養毛シャンプーを調製した。
【0033】
【表6】

【0034】
【発明の効果】本発明の外用剤は、優れた養育毛効果を与える。
【出願人】 【識別番号】000006769
【氏名又は名称】ライオン株式会社
【住所又は居所】東京都墨田区本所1丁目3番7号
【出願日】 平成13年9月17日(2001.9.17)
【代理人】 【識別番号】100079304
【弁理士】
【氏名又は名称】小島 隆司 (外1名)
【公開番号】 特開2003−89619(P2003−89619A)
【公開日】 平成15年3月28日(2003.3.28)
【出願番号】 特願2001−281686(P2001−281686)