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【発明の名称】 口腔用組成物
【発明者】 【氏名】中尾 彰

【氏名】藤沢考一

【要約】 【課題】

【解決手段】
【特許請求の範囲】
【請求項1】 アルキル鎖長が炭素数8〜16であるアルキルグルコシドを0.5〜5重量%および重量平均粒度が9〜13μmであり吸油量が90〜130cc/100gでありRDA値が70以下である沈降性シリカを10〜30重量%含有し、組成物全体のRDA値が50以下である歯磨組成物
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、象牙質の損傷や磨耗を低く抑えたステイン除去効果の高い歯磨組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ステインは食物中の成分が原因で起こると考えられている歯牙表面の色素沈着物であり、審美上の大きな問題である。このステインを除去するため通常の歯磨組成物には研磨剤を配合しており、一般に高い研磨力を有する研磨剤を用いると、ステイン除去効果も大きいといわれている。しかし、歯周病や過度のブラッシングにより歯肉が退縮すると歯の根元の象牙質が露出するが、象牙質はエナメル質よりも磨耗しやすいので、通常の研磨力以上を有する歯磨組成物を用いると象牙質を磨耗してしまうので好ましくない。これまでに研磨力が低くステイン除去力を高く保持しようとした研磨剤や歯磨剤が特表平11−508533号公報、特表平11−504918号公報、特表平11−504919号公報などにより提案されてきたが、研磨力が十分低く、かつ十分なステイン除去力を示すものはない。また、特開平1−125315号公報、特開平2−56413号公報、特開平5−163126号公報、特開平10−17443号公報などで提案された組成物はステインの形成を阻害するが、すでに歯牙に沈着しているステインを除去する効果は小さい。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は象牙質の損傷や磨耗を低く抑えたステイン除去効果の高い歯磨組成物を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】アルキル鎖長が炭素数8〜16であるアルキルグルコシドを0.5〜5重量%および重量平均粒度が9〜13μmであり吸油量が90〜130cc/100gでありRDA値が70以下である沈降性シリカを10〜30重量%配合し、組成物全体のRDA値が50以下である歯磨組成物が、象牙質の損傷や磨耗を低く抑え、かつステイン除去効果の高いことを見出した。
【発明の実施の形態】
【0005】本発明で用いるアルキルグリコシドのアルキル鎖長は炭素数8〜16である。アルキル鎖長の炭素数が8より短いと苦味が生じ、16より長いと発泡性が低下するので口腔用組成物としての使用が耐えがたくなることがある。アルキルグルコシドの量は0.5〜5重量%が好ましい。0.5重量%より少ないと口腔用組成物の発泡性が小さくなり使用感が低下する。5重量%より多いと、アルキルグルコシド由来の味や臭いが無視できなくなるので好ましくない。
【0006】本発明で用いる沈降性シリカは重量平均粒度が9〜13μm、吸油量が90〜130cc/100g、RDA値が70以下であり、5〜30重量%配合することができる。象牙質の磨耗の危険性を回避するために組成物全体のRDA値は象牙質の磨耗の危険性を回避するため50以下とし、このRDA値は沈降性シリカ配合量で調整することができる。
【0007】本発明の口腔用組成物は練歯磨、潤製歯磨、液状歯磨、口腔用パスタ、口中清涼剤、スプレー、泡などの剤型に調製することができる。本発明に係る口腔用組成物にはそれら剤型の相違により、それら種類に応じた適宜な成分、例えば有効成分、湿潤剤、粘結剤、保存剤、香味剤、界面活性剤、pH調整剤等の適当な成分を本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
【0008】有効成分には第四級アンモニウム塩やビグアニド系等のカチオン性殺菌剤、トリクロサンやイソプロピルメチルフェノール等の非イオン性殺菌剤、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、モノフルオルリン酸ナトリウム等のフッ化物、アミラーゼ、プロテアーゼ、リゾチーム、デキストラナーゼ等の酵素、ビタミンB、C、E等のビタミン類等が挙げられる。
【0009】粘結剤には、カルボキシメチルセルロースナトリウム、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等のセルロース誘導体、キサンタンガム、トラガントガム、カラヤガム、アラビヤガム、カラギーナンなどのガム類や、塩化O−[2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル]ヒドロキシエチルセルロース等のカチオン性増粘剤が挙げられる。
【0010】湿潤剤としてはグリセリン、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコール、キシリトール等が挙げられる【0011】保存剤としては、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンゾエート、安息香酸ナトリウム等が挙げられる。
【0012】香味剤には、サッカリンナトリウム、アセスルファームカリウム、ステビオサイド、ネオヘスペリジルジヒドロカルコン、グリチルリチン、ペリラルチン、タウマチン、アスパラチルフェニルアラニルメチルエステル、キシリトール、パラチノース、還元パラチノース、メントール、スペアミント油、ペパーミント油、レモン油、オレンジ油、セージ油、ローズマリー油、珪皮油、シソ油、冬緑油、丁子油、ユーカリ油、オイゲノール、プラムオイルが挙げられる【0013】界面活性剤は、上記アルキルグルコシドの他にも効果を損なわない範囲で配合することができる。アルキルグルコシド以外の界面活性剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ミリスチル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸塩、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ミリストリルサルコシン酸ナトリウムなどのアシルサルコシン酸塩、アシルグルタミン酸塩、パルミトイルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン塩、N−メチル−N−アシルアラニン塩などのアシルアミノ酸塩、ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸塩、ラウリルスルホ酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩などのアニオン性界面活性剤、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステルなどの糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステルなどの糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリコールラウレートなどのポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸のモノ−もしくはジ−エタノールアミド、ミリスチン酸のモノ−もしくはジ−エタノールアミドなどの脂肪酸ジエタノールアミド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリグリセリン脂肪酸エステルなどの非イオン性界面活性剤、ならびに、N−ラウリルジアミノエチルグリシン、N−ミリスチルジアミノエチルグリシンなどのN−アルキルジアミノエチルグリシン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、アルキルベタインイミダゾリニウムベタイン、アルキルスルホベタインなどのベタイン型界面活性剤などの両性界面活性剤が挙げられる。
【0014】pH調整剤には、クエン酸及びその塩、リン酸及びその塩、リンゴ酸及びその塩、グルコン酸及びその塩、マレイン酸及びその塩、アスパラギン酸及びその塩、グルコン酸及びその塩、コハク酸及びその塩、グルクロン酸及びその塩、フマル酸及びその塩、グルタミン酸及びその塩、アジピン酸及びその塩、塩酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ケイ酸ナトリウム等が挙げられる。
【0015】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳細するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例中の%は特に断らない限り重量%である。
【0016】表1に記載の配合割合で各成分を混合し、常法により歯磨組成物を得た。
【0017】
【表1】

【0018】実施例1〜2、比較例1〜4の口腔用組成物のRDA値とステイン除去力を以下の方法で評価したところ、表に示すように実施例1〜2は比較例1〜4よりもRDA値が低く、かつステイン除去力が高かった。
【0019】RDA試験:ヘファレンらの論文(Hefferrn et al., Journal of Dental Research, 55, 563-73, 1976)に記載されている方法に基づいて、RDA(Radioactive Dentine Abrasion)値を測定することにより行った。この方法は、歯磨剤や研磨剤の研磨量を測定するためにオーソライズされた方法で、詳細な手順などについては、特開昭62−87507号公報に記載されている。一般的な歯磨剤の場合RDA値は60ないし120程度の範囲内にある。
【0020】ステイン除去試験:歯磨剤及び研磨剤のステイン除去力は、ストゥキーらの論文(Stooky et al., Journal of Dental Research, 61, 1236-39, 1982)に記載されている方法を改良とした。方法を以下に示す。牛永久歯(門歯)のエナメル試片を4mm平方切り取り、透明ポリエステルレジンにはめ込み、試片表面を平滑化し、カオリンを用いて鏡面研磨した。試片表面を0.2mol/L塩酸に60秒浸漬し、次に飽和炭酸ナトリウム水溶液に30秒浸漬、つづいて1%フィチン酸水溶液に60秒浸漬した後、イオン交換水で洗浄した。
【0021】ステイン培地は1.02gのインスタントコーヒー、1.02gのインスタントティー、0.75gの豚胃ムチン、色素生産菌(Micrococcus luteus)24時間培養液を50mLを250mL滅菌トリプチケースソイ培地に添加し調製した。試片とステイン培地を37℃の恒温槽に10日間セットした。11日目に0.03g塩化鉄(III)六水和物を添加し、培地を毎日交換しながらL*が32〜35になるまで続けた。その後試片を取り出し、イオン交換水で丁寧に洗浄し、これを測定用試料とし、ベースラインとして、分光光度計(Minolta社)により、L*1、a*1、b*1を測定した。
【0022】試料を市販歯ブラシ(ナイロン毛)を設置したブラッシングマシーンにセットし、実施例1〜2及び比較例1〜2の3倍希釈スラリー液75mL中で、圧力150gで800往復させた後、1時間乾燥させた試料を分光光度計(Minolta社)により、L*2、a*2、b*2を測定した。さらに残存したステインを歯科用ハンドピースで除去した試料について、L*3、a*3、b*3を測定した。
【0023】ステイン除去(%)を以下の式に代入して得た。
【0024】
【数1】

【0025】
【発明の効果】本発明により、象牙質の損傷や磨耗を低く抑えたステイン除去効果の高い歯磨組成物を提供することができた。
【出願人】 【識別番号】000106324
【氏名又は名称】サンスター株式会社
【出願日】 平成13年8月31日(2001.8.31)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−73245(P2003−73245A)
【公開日】 平成15年3月12日(2003.3.12)
【出願番号】 特願2001−262916(P2001−262916)