| 【発明の名称】 |
液状化粧料 |
| 【発明者】 |
【氏名】高岸 郁夫 【住所又は居所】埼玉県草加市吉町4−1−8 ぺんてる株式会社草加工場内
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| 【要約】 |
【課題】化粧料内蔵タイプの塗布具に使用して耐水性が良好な液状化粧料を提供する。
【解決手段】皮膜形成剤をアクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸、メタクリル酸アルキル、酢酸ビニル、スチレンから選ばれるモノマーの重合体及び/又は共重合体(ポリスチレンは除く)のエマルジョンを使用した粧料内蔵タイプの塗布具に使用する液状化粧料。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 顔料とベタイン型アクリル酸系両性樹脂と水溶性有機溶剤と皮膜形成剤と水とから少なくともなり、粘度が1〜300mPa・sの範囲にある化粧料内蔵タイプの塗布具に使用する液状化粧料において、皮膜形成剤がアクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸、メタクリル酸アルキル、酢酸ビニル、スチレンから選ばれるモノマーの重合体及び/又は共重合体(ポリスチレンは除く)のエマルジョンであることを特徴とする液状化粧料。 【請求項2】 前記皮膜形成剤の使用量が固形分換算で液状化粧料全体の0.5〜10重量%であることを特徴とする請求項1項記載の液状化粧料 |
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、液を内蔵するタイプの塗布具に充填して使用され、塗布跡の耐水性が良好なアイライナー、アイブローなどに使用する液状化粧料に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、塗布具に内蔵されて使用されるタイプの液状化粧料は、着色剤としての染料を、水及び水溶性有機溶剤などの液媒体に溶解したものや、着色剤としての顔料を、ベタイン型アクリル酸系両性樹脂や疎水性モノマーと親水性モノマーの共重合体で水及び水溶性有機溶剤などの液媒体中に分散したものが知られている。これら従来の液状化粧料は染料を使用した場合、耐水性が不十分となり、また、顔料を用いた場合は分散剤が活性剤であれば定着用に水溶性の樹脂を添加したり、分散剤に水溶性の樹脂を用いた場合はその分散剤の定着性により耐水性を付与している。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の着色剤に顔料を用いて定着用の水溶性樹脂を添加したものや分散剤に水溶性の樹脂を用いたものは未だ耐水性が不十分で汗をかいたときなど塗布跡が徐々に無くなる問題点があった。これは、樹脂が元々水溶性であり汗の水分によって塗布跡が柔らかくなり皮膚との密着性が弱くなったときに皮膚が動くと剥がれる部分を生じる。この剥がれた部分が汗等で流れ出したりするために起こるものである。本発明は化粧料内蔵タイプの塗布具に使用出来、塗布跡の耐水性が良好な液状化粧料を提供することを課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、顔料とベタイン型アクリル酸系両性樹脂と水溶性有機溶剤と皮膜形成剤と水とから少なくともなり、粘度が1〜300mPa・sの範囲にある化粧料内蔵タイプの塗布具に使用する液状化粧料において、皮膜形成剤がアクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸、メタクリル酸アルキル、酢酸ビニル、スチレンから選ばれるモノマーの重合体及び/又は共重合体(ポリスチレンは除く)のエマルジョンであることを特徴とする液状化粧料を要旨とするものである。 【0005】以下、本発明の各構成要件について詳細に説明する。顔料は化粧品に使用出来るものであれば問題無く使用可能であり、具体的な例を挙げると、有機顔料では赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色226号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、橙色203号、橙色204号、橙色401号、黄色205号、黄色401号、青色201号、青色204号、青色404号等が挙げられ、無機顔料ではカーボンブラック、雲母金、マイカ、黄酸化鉄、赤酸化鉄、黒酸化鉄、黄土、黒酸化チタン、酸化チタン、酸化クロム、水酸化クロム、群青、紺青、マンガンバイオレット、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、カラミン、アルミニウム末等が挙げられる。これらの顔料は、単独或いは、他との組み合わせにより使用でき、その使用量は化粧料の色調などによっても異なるが少ない場合は塗布跡の発色が悪くなり多い場合は分散不足となり経時で沈降、色別れ等を発生し、ペン先での目詰まり等を起こす不具合が発生するため、インキ全量に対し0.3〜40重量%が好ましい。0.3重量%未満では発色が薄くて化粧料としての用を為さない。40重量%を超えて添加しても発色の向上は見られず添加する意味がない。 【0006】ベタイン型アクリル酸系両性樹脂は顔料の分散剤として使用するものである。その一例を挙げるとベタイン型アクリル酸型両性樹脂であるユカフォーマーR205S、ユカフォーマー510、ユカフォーマー104−D、ユカフォーマー204WL等がある。これらの使用量は顔料100重量部に対し5〜500重量部が好ましい。5重量部未満では顔料の分散安定化が不十分となり経時的な沈降を引き起こす恐れがある。500重量部を超えて使用しても分散安定化の向上は見られず経済的でなく、場合によっては液状化粧料の粘度が高くなり過ぎ塗布具によっては充填したとき化粧料がスムースに吐出しなくなる恐れがある。 【0007】アクリル酸、アクリル酸アルキル、メタクリル酸、メタクリル酸アルキル、酢酸ビニル、スチレンから選ばれるモノマーの重合体(ポリスチレンは除く)及び/又は共重合体のエマルジョンは塗布跡において皮膜を形成し耐水性を高める目的で使用するものである。アクリル酸アルキルとしてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル等が使用可能である。エマルジョンはこれらのモノマーを常法により乳化重合させたものが使用可能である。エマルジョンの具体例としては、ポリアクリル酸エチルエマルジョン、ポリアクリル酸ブチルエマルジョン、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体エマルジョン、アクリル酸エチル・メタクリル酸共重合体エマルジョン、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体エマルジョン、アクリル酸オクチル・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、アクリル酸オクチル・スチレン共重合体エマルジョン、アクリル酸・スチレン・メタクリル酸アンモニウム共重合体エマルジョン、アクリル酸ブチル・酢酸ビニル共重合体エマルジョン、メタクリル酸メチル・アクリル酸ブチル・アクリル酸オクチル共重合体エマルジョン、ポリ酢酸ビニルエマルジョン、ポリスチレン・アクリル酸エチルエマルジョン等がある。これらのエマルジョンの使用量は固形分換算で液状化粧料全体の0.5〜10重量%が好ましい。0.5重量%未満では耐水性向上の効果が小さく、10重量%を超えると塗布具の塗布部が乾燥して塗布不能になる不具合が発生する。 【0008】水溶性有機溶剤は化粧料としての種々の品質、例えば、塗布部を空気中に露出したまま放置したときに乾燥して使用不能になるのを遅らせるためや、低温時に化粧料が凍結するのを防止するため、更には各種の化粧料成分の溶解助剤等の目的で使用するものである。具体的には、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、ブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、ヘキシレングリコール、2−エチル1,3−ヘキサングリコール、グリセリン、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル等のエーテル、N−メチルピロリドン、2−フェノキシエタノールなどが使用出来る。これらは1種又は2種以上選択して併用できるものである。また、その使用量はインキ全量に対して2〜40重量%が好ましい。2重量%未満ではインキ中の各組成物の溶解不足や分散不足により不溶・凝集物を発生する恐れがある。40重量%を超えて添加してもその効果の向上は見られず添加することの意味が見い出せない。 【0009】水は主溶剤として使用するものである。 【0010】本発明においては以上の成分の他に必要に応じて、インキ組成物の粘度調整等の目的でポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシド、カルボキシビニルポリマー及び/又はその塩、アラビアガム、トラガカントガム、ローカストビーンガム、アルギン酸及び/又はその塩、カラギーナン、ゼラチン、カゼイン、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース及び/又はその塩、デンプングリコール酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル更には上記のものの誘導体等が挙げられる。 【0011】また、黴の発生によるインキの筆記具のインキ通路におけるインキの流出阻害を抑制するためにデヒドロ酢酸ナトリウム、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、安息香酸、安息香酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸エステルなどの防腐防黴剤を適量加えることもできる。 【0012】その他インキのpHを調整するために、各種のアルカリ化剤、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、アンモニア、有機アミン、アルカノールアミン、ヒドロキシアルキルアミノエタノール等や、香料、消泡剤などの添加剤を必要に応じて用いることもできる。 【0013】本発明の化粧料は主に化粧料内蔵タイプの塗布具に充填して使用することを目的としているが、塗布具からの化粧料の吐出を考えると化粧料の粘度は塗布具の機構にもよるが1〜300cpの範囲が望ましい。 【0014】本発明の化粧料を製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。例えば、分散されていない顔料を用いた場合にはボールミル、サンドグラインダー、ロールミル等の分散機により顔料を分散した後他の成分と混合することで得られる。顔料として既に分散されたものを使用する場合にはこれを他の成分と混合することで容易に得られる。このとき分散顔料を再度分散機に掛けて使用することは差し支えない。 【0015】 【作用】本発明は、皮膜形成剤を使用しているので塗布跡が乾燥すると塗布跡の表面に水不溶性の連続した皮膜を形成する。この水不溶性皮膜は水により膨潤をし難いから汗をかいても皮膚との密着性が弱くならないので皮膚を動かしても剥がれることは無く、かつ連続的な皮膜なのでもし一部剥がれても周りが密着して支えるので落ち難いものと推測される。更には、連続した皮膜中に着色剤である顔料が包まれ着色剤が水と接触しないので顔料が流れ落ちたりせず、鮮明な塗布跡を維持出来るものと考えられる。また、皮膜形成剤を構成する成分中にアクリル酸エステル又は酢酸エステルを含むのでそこに存在するアニオン性基であるカルボキシル基と顔料の分散剤であるアクリル酸系両性樹脂に存在するカチオン性基である4級アンモニウム基との間で静電的に引き合い、顔料が分散剤を介して被膜形成剤中により強固に保持されるので良好な耐水性が得られるものと推察される。 【0016】 【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する。実施例、比較例中の各インキの粘度は、50cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コーンローター10rpmにて測定、50cps以上600cps未満は(株)トキメック製ELD型粘度計標準コ−ンロ−タ−1rpmにて測定。測定時の温度は25℃であった。尚、各実施例中単に「部」とあるのは「重量部」を表す。 【0017】 実施例1カーボンブラックNo.4(カーボンブラック、大東化成工業(株)製) 7.0部プロピレングリコール 15. 0部ニッコールPBC−34 0. 8部メッキンスM(パラオキシ安息香酸メチル、上野製薬(株)製) 0.3部ユカフォーマーR205S(ベタイン型アクリル酸系両性樹脂、三菱化学(株) 製) 7.5部ダイトゾール5000SJ(アクリル酸n−ブチル・アクリル酸2−エチルヘキシル・メタクリル酸メチル共重合体エマルジョン、樹脂分50%、大東化成工業(株)製) 8.0部精製水 61.4部上記各成分のうちカーボンブラックNo.4とニッコールPBC−34とユカファオーマー205Sの全量と精製水18部を混合、撹拌した後3本ロールミルで5回通しを行い黒色ペーストを得た。このペーストをプロピレングリコールとメッキンスMと残りの精製水を混合、攪拌して均一溶解した液に添加して2時間攪拌した後ダイトゾール5000SJの全量を加えて更に1時間攪拌し、粘度7mPa・sの黒色液状化粧料を得た。 【0018】 実施例2コンジョウ(紺青、大東化成工業(株)製) 12.0部グリセリン 10.0部ユカフォーマー202(ベタイン型アクリル酸系両性樹脂、三菱化学(株)製) 6. 0部ニューサイドSC(デヒドロ酢酸ナトリウム、日本合成(株)製) 0. 4部ダイトゾール5000AD(アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル共重合体エマルジョン、樹脂分50%、大東化成工業(株)製) 16.0部CMC1290(カルボキシメチルセルロースのナトリウム塩、ダイセル(株) 製) 0.4部 精製水 55.2部上記各成分のうちコンジョウとユカフォーマー204WLの全量と精製水24部を混合、撹拌した後3本ロールミルで5回通しを行い青色ペーストを得た。このペーストをニューサイドSCとグリセリンの全量と精製水20.6部を混合し均一になるまで攪拌した液に加え2時間攪拌した。この液をCMC1290の全量を残りの精製水に混合、攪拌して均一溶解した液に添加して30分攪拌した後ダイトゾール5000ADを加え更に1時間攪拌して粘度238mPa・sの青色液状化粧料を得た。 【0019】 実施例3ヘリンドンピンクCN(赤色226号、大東化成工業(株)製) 2.0部カーボンブラックNo.4 5. 0部プロピレングリコール 15.0部ユカフォーマーR205S 7. 0部ニッコールPBC−34 0. 7部ポリゾールS−65(酢酸ビニル重合体エマルジョン、固形分50%、昭和高分子(株)製) 4.0部ペプタイドPA−100(ポリペプタイド、(株)ニッピ製) 2.0部メッキンスM 0.4部精製水 63.9部上記各成分のうちヘリンドンピンクCN、カーボンブラックNo.4とユカフォーマー205Sの全量と精製水13部を混合、撹拌した後ダイノーミル(新丸エンタープライゼス(株)製媒体分散機)にて5回通しを行い茶色分散液を得た。この分散液を残りの成分を混合、攪拌して均一溶解した液に添加して2時間攪拌し、粘度11mPa・sの茶色液状化粧料を得た。 【0020】実施例4実施例1のダイトゾール5000SJを24重量部に増やし、その分水を減じた以外は同様に為して粘度10mPa・sの黒色液状化粧料を得た。 【0021】実施例5実施例1のダイトゾール5000SJを1重量部に減じ、その分水を増やした以外は同様に為して粘度5mPa・sの黒色液状化粧料を得た。 【0022】比較例1実施例1のダイトゾール5000SJの代わりに水を加えた以外は同様に為して粘度6mPa・sの黒色液状化粧料を得た。 【0023】比較例2実施例2においてダイトゾ−ル5000ADの代わりに水を加えた以外は同様に為して粘度230mPa・sの青色液状化粧料を得た。 【0024】比較例3実施例3においてユカフォーマー205Sの代わりにジョンクリル61j(スチレン・アクリル酸共重合体のアンモニウム塩水溶液、ジョンソンポリマー(株)製)を0%添加し、その分水を減らした以外は同様に為して粘度13mPa・sの茶色液状化粧料を得た。 【0025】 【発明の効果】以上で得られた液状化粧料のうち実施例2及び比較例2は試作のナイロンフィラメントを束ねたペン先を有する塗布具に充填して試験用サンプルとした。また、実施例1、3及び比較例1、3、4、5は液状化粧料を筆穂と液室の間に弁を介在させてなる塗布具(Christian Dior、STYLINER ACCENT)の内溶液を抜いたものに充填して試験用サンプルとした。 【0026】「品質確認結果」 ■耐水性手の甲に塗布具にて約5cmの長さの線を5本引き、室温で10分乾燥した後に蛇口径8mmの水道から3リットル/分で吐出する水道水に塗布跡を5分曝したときの塗布跡の残った割合を目視で判定した。 ■塗布部乾燥性キャップを外して室温の無風室内に横向きに置いて一定時間毎に塗布したときに塗布できなくなるまでの時間を測定した。試験の結果を表1に示す。 【0027】 【表1】
【0028】以上詳細に説明したように、本発明に係る液状化粧料は化粧料内蔵タイプの塗布具に使用出来、かつ耐水性に優れたものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005511 【氏名又は名称】ぺんてる株式会社 【住所又は居所】東京都中央区日本橋小網町7番2号
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| 【出願日】 |
平成13年8月31日(2001.8.31) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−73220(P2003−73220A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月12日(2003.3.12) |
| 【出願番号】 |
特願2001−262980(P2001−262980) |
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