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【発明の名称】 ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した外用剤
【発明者】 【氏名】森 俊晴
【住所又は居所】静岡県志太郡岡部町入野65−1 日興製薬株式会社内

【氏名】河野 正登
【住所又は居所】静岡県志太郡岡部町入野65−1 日興製薬株式会社内

【要約】 【課題】ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した外用剤は、光や熱に弱く、経時的安定性がよくない。また、配合する界面活性剤の種類によっては、肌への刺激の一因となっていた。

【解決手段】(A)ビタミンC誘導体の一種又は二種以上0.01〜10.0重量%(B)油溶性甘草エキス0.001〜0.30重量%(C)アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体0.10〜5.0重量%(D)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタン0.01〜1.0重量%(A)〜(D)を配合した外用剤を提供することで解決する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】(A)ビタミンC誘導体の一種又は二種以上0.01〜10.0重量%(B)油溶性甘草エキス0.001〜0.30重量%(C)アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体0.10〜5.0重量%(D)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタン0.01〜1.0重量%(A)〜(D)を配合することを特徴とするビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した外用剤。
【請求項2】 アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンは、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体であることを特徴とする請求項1に記載のビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した外用剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した外用剤で、経時的安定性がよく、低刺激で感触のよい外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】健康で美しい肌を保つために、外用剤を使用することは大切な要素の一つである。また、毎日使用するものであるので、低刺激で感触がよく経時的に安定した外用剤が望まれている。
【0003】さらに従来から、外用剤においては、肌を白くするために美白剤が使用されていた。
【0004】美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、プラセンタエキス等が知られているが、肌への刺激から、油溶性甘草エキスやビタミンC誘導体が使用されていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスは、光や熱に弱く、経時的安定性が極めて悪いという欠点を有していた。
【0006】また、油溶性甘草エキスは製剤化が難しく、油溶性甘草エキスの配合量や界面活性剤の種類によっては、製剤の分離が起きてしまい、問題となっていた。
【0007】さらに、界面活性剤の種類によっては、界面活性剤の配合量も増え、肌への刺激の一因となっていた。
【0008】そこで、特許第3126543号に記載されているように、ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合する場合は、顆粒状にするなどの工夫がなされていた。
【0009】また、特開2000−212060には、ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスを配合した場合の酸化安定性をよくする方法が記載されている。
【0010】しかしながら、特許第3126543号の方法では、顆粒状であるために、溶解する液が必要で使用時に極めて不便であった。また、溶解する液に関しても、ビタミンC誘導体と油溶性甘草エキスの溶解性の問題により処方上での制約が多く、低刺激で感触がよい外用剤は得られていなかった。
【0011】さらに、特開2000−212060の方法は、酸化安定性はよくなるものの、製剤の安定性にはまだまだ問題があった。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、(A)ビタミンC誘導体の一種又は二種以上0.01〜10.0重量%(B)油溶性甘草エキス0.001〜0.30重量%(C)アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体0.10〜5.0重量%(D)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタン0.01〜1.0重量%(A)〜(D)を配合することにより、上記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明の外用剤は、(A)ビタミンC誘導体の一種又は二種以上0.01〜10.0重量%(B)油溶性甘草エキス0.001〜0.30重量%(C)アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体0.10〜5.0重量%(D)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタン0.01〜1.0重量%(A)〜(D)を配合することを特徴とするものである。
【0014】本発明の外用剤に用いられるアクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンは、好ましくはアクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体であることを特徴とする。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の外用剤に用いられる各成分について具体的に説明する。
【0016】まず、ビタミンC誘導体であるが、本ビタミンC誘導体は、化粧料、食品及び外用剤に使用できる水溶性のビタミンC誘導体であれば、特に限定されるものではない。好ましくは、リン酸L−アスコルビルマグネシウム、リン酸L−アスコルビルナトリウムがあり、特に好ましくはリン酸L−アスコルビルナトリウムである。配合量としては、0.01〜10.0重量%が好ましい。さらに好ましくは2.5〜7.5重量%である。配合量が0.01重量%より少ないと十分な美白効果が表れず、外用剤として好ましくない。また、10.0重量%より多いと、ビタミンC誘導体の溶解度から安定性が悪くなり好ましくない。
【0017】油溶性甘草エキスは、化粧料、食品及び外用剤に使用できる油溶性甘草エキスであれば、特に限定されるものではない。配合量としては、0.001〜0.30重量%である。好ましくは0.01〜0.20重量%である。配合量が0.001重量%より少ないと十分な美白効果が現れず、外用剤として好ましくない。0.30重量%より多いと50℃での熱安定性が極めて悪くなり好ましくない。
【0018】アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体は、化粧料及び外用剤に使用できるアクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体であれば、特に限定されるものではない。配合量としては、0.10〜5.0重量%であり、好ましくは0.30〜1.50重量%である。配合量が0.10重量%より少ないと十分な安定性が得られず好ましくない。さらに5.0重量%より多いとベタベタ感が強くなり、外用剤として適していない。
【0019】モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタンとしては、化粧料、食品及び外用剤に使用できるモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタンであれば、特に限定されるものではない。配合量としては、0.01〜1.0重量%であり、好ましくは0.05〜0.50重量%である。配合量が0.01重量%より少ないと十分な安定性が得られず好ましくない。また、1.0重量%より多いと皮膚への刺激が感じられ外用剤として適していない。
【0020】さらに本発明では、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体を配合することが好ましく、具体的には株式会社成和化成製のSIMULGEL600(商標名)がある。
【0021】さらに本発明では、感触改良剤として、シリコーン油を配合することもでき、化粧料及び外用剤で使用できるシリコーン油であれば、特に限定されるものではない。具体的には、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等を配合することが好ましく、配合量としては、0.01〜5.0重量%である。
【0022】また、本発明には高分子も感触改良剤として配合することができ、具体的には、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、マルメロ抽出物、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、プルラン等がある。配合量としては、0.001〜5.0重量%である。
【0023】また、本発明に使用できる成分としては本発明の効果を損なわない質的、量的範囲で上記以外の任意の成分を配合することができ、化粧料に通常配合される成分、例えば、乳化剤、油性成分、界面活性剤、保湿剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、各種ビタミン剤、着色剤、増粘剤、紫外線吸収剤、薬効成分、無機塩類等を配合することができる。
【0024】つぎに、本発明の実施例及び比較例を挙げて、より具体的に明らかにする。なお、以下において配合量は重量%である。
【0025】実施例1、比較例1〜6下記の表1に示す配合処方に従い美容液を調整した。得られた供試美容液の安定性、美白効果及び感触について評価した。評価は以下の基準に従い行った。得られた結果を表1に併記する。経時安定性は50℃で1ヶ月後の分離状況から判断した。
◎:極めて良好○:特に問題はない×:悪い【0026】
【表1】


【0027】前記表1中のSIMULGEL600(商標名)は、株式会社成和化成製であり、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体である。
【0028】前記表1の結果から明らかなように、実施例1においては、50℃での安定性、美白効果及び感触に優れた美容液が得られることがわかる。
【0029】比較例1においては、リン酸L−アスコルビルナトリウムの量が少なすぎるために、十分な美白効果が実感できず、美容液として適していない。
【0030】比較例2においては、リン酸L−アスコルビルナトリウムの量が多く、美白効果には優れているものの、50℃での安定性が極めて悪く、また感触もベタベタ感が強くなり、美容液として好ましくない。
【0031】比較例3においては、油溶性甘草エキスの量が少なすぎるために、十分な美白効果が実感できず、美容液として適していない。
【0032】比較例4においては、油溶性甘草エキスの量が多く、美白効果には優れているものの、50℃で甘草エキスの塊が析出するなど安定性が極めて悪く、美容液として好ましくない。
【0033】比較例5においては、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体であるSIMULGEL600(商標名)の量が少なく、50℃で二層に分離して安定性が著しく悪く、好ましくない。
【0034】さらに、比較例6においては、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンとイソヘキサデカンと精製水の混合体であるSIMULGEL600(商標名)の量が多すぎるために、安定性は良好であるが、アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体とモノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)とモノオレイン酸ソルビタンの感触が強くなり、ベトベト感が出て美容液としては好ましくない。
【0035】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明の外用剤は、(A)ビタミンC誘導体の一種又は二種以上0.01〜10.0重量%(B)油溶性甘草エキス0.001〜0.30重量%(C)アクリル酸アミド・アクリルジメチルタウリン酸ナトリウム共重合体0.10〜5.0重量%(D)モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)及び/又はモノオレイン酸ソルビタン0.01〜1.0重量%(A)〜(D)を配合することにより、経時的安定がよく、低刺激で感触に優れた効果を奏する。
【出願人】 【識別番号】397032415
【氏名又は名称】日興製薬株式会社
【住所又は居所】静岡市曲金5丁目7番15号
【出願日】 平成13年8月30日(2001.8.30)
【代理人】 【識別番号】100066968
【弁理士】
【氏名又は名称】宇野 晴海
【公開番号】 特開2003−73219(P2003−73219A)
【公開日】 平成15年3月12日(2003.3.12)
【出願番号】 特願2001−260572(P2001−260572)