| 【発明の名称】 |
集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物 |
| 【発明者】 |
【氏名】樫村 淳
【氏名】水谷 武雄
【氏名】渡辺 一郎
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| 【要約】 |
【課題】摂取することにより、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させることができる飲食物を提供する。
【解決手段】本発明は、パラチノースを摂取することにより、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させる剤を提供する。また、本発明は、前記集中力及び注意力を持続させる剤を含む飲食物を提供する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】パラチノースを含んでなる集中力及び注意力を持続させる剤。 【請求項2】請求項1記載の剤を含む飲食物。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、集中力及び注意力を持続させる剤及び該剤を含む飲食物に関する。より詳細には、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させる剤、及び該剤を含む飲食物に関する。 【0002】 【従来の技術】集中力及び注意力が高まると、理解力や発想力が高まることは既に知られていることである。そこで、いかにして集中力及び注意力を高めるかについて、様々な角度から検討されてきている。 【0003】ここで、「集中」している状態とは、適度にリラックスしかつ適度に緊張をしている精神状態をいうとされる。また、集中力には、大きく分けて2つの種類に分かれ、瞬間の集中力及び持続の集中力があるとされている。瞬間の集中力とは、瞬発的に発揮される力で自分の能力を最大限に引き出すことで生まれる力をいうとされ、例えば突然の危険回避能力、発想能力、スポーツにおける判断・対処能力が挙げられる。持続の集中力とは、単調な作業を長時間し続けたり、長い単位での一つのものごとを根気よく取り組み、最後までやり遂げる力をいうとされ、例えば単純な計算作業能力、短期記憶の再生能力、自動車等の運転中の注意力及び受験勉強中の学習能力の持続が挙げられる。 【0004】集中力を高めるため方法として、これまでに食品による方法、アロマセラピーやお香などの「におい」による方法、心身リフレッシュ集中法、自己コントロール法、意欲充実集中法、ストレス解消集中法、一点注意集中法、環境整備集中法、座禅呼吸法などが知られている。 【0005】食品をとることにより集中力を向上させる方法として、以下の方法が知られている。 【0006】一つは、精神の緊張を高めるとされるハーブ、レモングラスと、苛立ちを抑え精神を安定させかつリラックスを生み出すとされるカルシウムとの組み合わせにより、集中に不可欠な緊張とリラックスの適度なバランスを生みだすことができ、結果として集中力が増すとされている。 【0007】また、別の方法として、ショ糖を摂取することにより集中力が改善されることが知られている。そのメカニズムは明らかではないが、その一つとして血糖値の上昇によるものではないかとされている。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】現代社会では、老若男女を問わず、特に受験勉強や仕事の上で、集中力及び注意力が要求される機会が多くなっている。また、食品を摂取することにより、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続することができれば、受験勉強や仕事の上で非常に有益である。そこで、食品として摂取可能な素材を使用し、上記問題点を解決することが望まれていた。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明は、摂取することにより、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させる剤を提供することに関する。 【0010】また、本発明は、前記集中力及び注意力を持続させる剤を含む飲食物を提供することに関する。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明者は、上記の課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パラチノースを摂取することにより、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させることが出来ることを見いだし、本発明を完成するに至った。 【0012】パラチノース(palatinose)とは、別名イソマルツロース(isomaltulose)ともいい、グルコースがフラクトースにα−1,6−グルコシル結合することにより構成された二糖である。パラチノース一水和物結晶の特性は次に示す通りである。融点は123〜124℃、比旋光度は[α]20D+97.2、フェーリング溶液還元力はグルコースの52%、水100gに対する溶解度は、20℃で38.4g、40℃で78.2g、そして60℃で174.9gである。水溶液の甘味の質は良好で、甘味度はショ糖の約42%である。 【0013】パラチノースは、天然において蜂蜜や甘蔗汁中に見いだされる。また、細菌や酵母に由来するα−グルコシルトランスフェラーゼがショ糖に作用した場合に生じる転位生成物中にも存在する。 【0014】工業的には、パラチノースは、ショ糖にプロタミノバクター・ルブラン(Protaminobacter rubrum)やセラチア・プリムチカ(Serratia plymuthica)等の細菌が生み出すα−グルコシルトランスフェラーゼを作用させることにより、ショ糖の大部分がパラチノースに変換される。 【0015】本発明でいう「集中力及び注意力」とは、発想、判断、計算、記憶などの思考を必要とする作業を行う際、それらの作業に関係する思考を主に行い、その作業効率を上げようとする精神的能力を意味する。このような思考を必要とする作業には、例えば単純な計算作業、短期記憶の再生能力、自動車などの運転中の注意力、受験勉強中の学習作業、連想ゲーム、クロスワードパズル又はしりとりなどの言葉遊び、囲碁又は将棋などの頭を使うゲーム、ボール運び又は時間配分などの作戦が必要となるスポーツが挙げられる。 【0016】本発明でいう「集中力及び注意力を持続させる剤」としては、例えば結晶パラチノース、パラチノースシロップ又はトレハルロースシロップのようなシロップがある。結晶パラチノース(商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製)は、パラチノース(含結晶水)を99.0%以上含んでいる。パラチノースシロップ(商品名 パラチノースシロップ−ISN又は−TN、新三井製糖株式会社製)は、パラチノースを11〜17%含んでおり、パラチノースの他にトレハルロースを含んでいる。トレハルロースシロップ(商品名 ミルディア−75又は85、新三井製糖株式会社製)は、パラチノースを8〜13%含んでおり、パラチノースの他にトレハルロースを含んでいる。 【0017】その他、「集中力及び注意力を持続させる剤」としては、例えば結晶パラチノース又はパラチノースシロップを含むフォンダン、顆粒、タブレット、粉末混合剤(酸味料、甘味剤、シュガーエステル、香料などを含む)、シロップなどがある。 【0018】本発明の集中力及び注意力を持続させる剤を含む飲食物としては、例えば、清涼飲料水、ニアウォーター、スポーツ飲料、ゼリー飲料、コーヒー飲料などの各種飲料、ソフトゼリー、ハードキャンディー、チョコレート、チューインガムなどの各種食品などがあげられる。また、本発明の集中力及び注意力を持続させる剤を、コーヒー、紅茶、ココアなどに甘味剤として添加し、摂取してもよい。 【0019】本発明では、これらの集中力及び注意力を持続させる剤又は該剤を含む飲食物を摂取することにより、集中力及び注意力を高めるとともに、集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させることができる。 【0020】クレペリン検査は、元来、一桁の2数の足し算を30分間行うことにより、被験者の仕事や行動面での特徴を明らかにする心理検査である。しかし、近年クレペリン検査が、集中力及び注意力をはかる方法として利用されることが増えている。クレペリン検査の詳細な方法は、左端から順番に並んでいる数字の足し算を繰り返し(1回目)、1分間経ったところで次の行に移り、2行目の左端から同じように足し算を繰り返す(2回目)。以下同様にして、号令に合わせて1分間ごとに行を変え、各行の左端から計算をしていく。通常、クレペリン検査は、この作業を前半15分間(15行、15回目)繰り返し、休憩を5分はさみ、そして後半15分間(15行)繰り返す。 【0021】クレペリン検査による集中力及び注意力の持続性は、以下のようにして観察することができる。まず、試験サンプルを飲む直前にクレペリン検査を行い、試験直前の作業到達量のポイント(15行の平均値)を初期値とする。引き続き、試験サンプルを摂取し、一定時間経過後に再びクレペリン検査を行う。一定時間経過後における作業到達量のポイント(15行の平均値)が、初期値に比べて増加したポイント数を計算し、この増加したポイント数により、集中力及び注意力の持続性を観察することができる。より信頼性の高い値を観察する場合、被験者の数を複数とし、複数の被験者による増加したポイント数の平均値を求める。 【0022】増加したポイント数は、以下の式1により求められる。複数の被験者を用いた場合、複数の被験者による増加したポイント数の平均値が増加したポイント数となる。 【0023】 【式1】式1; 増加したポイント数=(一定時間経過後における作業到達量のポイント)−(試験直前の作業到達量のポイント) 【0024】また、クレペリン検査開始後、より長い時間が経過した後の作業到達量のポイントが試験直前の作業到達量のポイントより高くかつ試験直前の作業到達量のポイントと統計的に有意差が認められる場合、被験物質は集中力及び注意力を持続させることができることがさらに明らかとなる。そこで、対応のある2群の平均値の差のt検定を行うことにより、増加したポイント数が統計的に有意であるかどうかを確認することができる。 【0025】対応のある2群の平均値の差のt検定を行う場合、試験直前の作業到達量のポイント(被験者数と同じだけ得られる)と一定時間経過後における作業到達量のポイント(被験者数と同じだけ得られる)を用いる。前記t検定による判定では通常、5%以下の危険率(p<0.05)又は1%以下の危険率(p<0.01)により有意差の有無が判定される。 【0026】甘味を有する素材についてクレペリン検査を実施する場合、甘味度が等しいことが望ましい。甘味度が等しくない場合、甘味度の高い群の作業到達量が甘味度の低い群の作業到達量より精神的な理由で向上することが考えられるからである。 【0027】前述の通り、対照としてのショ糖の甘味度を100とした場合、パラチノースの甘味度は42である。そこで、パラチノースとショ糖の摂取重量は等しく設定し、パラチノースには高甘味度甘味料であるアスパルテーム及びアセスルファムカリウムを添加して、ショ糖と等甘味度に調整する。なお、下記の予備試験及び図1に示すように、アスパルテーム及びアセスルファムカリウム混合物は、クレペリン検査による作業到達量をほとんど増加させない。 【0028】下記の実施例1及び図2に示すように、パラチノース(試験群)は、クレペリン検査において、集中力及び注意力を持続させる効果を有することがわかった。パラチノースを摂取後の90分、150分において、作業到達量の増加はそれぞれ約6.7ポイント、約5.6ポイントである。このことは、パラチノースの摂取により、集中力及び注意力の上昇をより一定に持続させることができることを示している。 【0029】一方、ショ糖(比較群)は、パラチノースと同様に、90分後において、作業到達量の増加は約6.1ポイントである。しかし、150分後において、作業到達量の増加は約3.4ポイントであり、90分後の値と比較すると約半分である。 【0030】また、t検定による2群の平均値の差の判定では、パラチノース(試験群)は、初期値と比較して、90分後の場合1%以下の危険率で有意差有りと認められ、150分後の場合5%以下の危険率で有意差有りと認められる。一方、ショ糖(比較群)は、初期値と比較して、90分の場合1%以下の危険率で有意差有りと認められ、150分の場合危険率17%となり有意差無しと認められる。 【0031】以上のことから、パラチノースは、ポイントを有意に増加させる時間がショ糖と比較して長いことが明らかである。 【0032】集中力及び注意力の持続性を観察する別の方法として、系列記憶テストがある。該テストは、正解ポイント数を短期記憶の再生能力として測定し、集中力及び注意力の持続性を観察するものである。具体的には、無意味な語のカタカナ又は数桁の数字の書かれた単語カードのような用紙を、1枚につき2秒間連続し、数枚提示する。引き続き、回答用紙に何番目の用紙に何が書かれていたかを思い出して記入し、これを数回繰り返す。何番目の用紙に何が書かれていたかを正解した場合、1ポイントとする。 【0033】系列記憶テストによる集中力及び注意力の持続性は、以下のようにして観察することができる。まず、試験サンプルを飲む直前に系列記憶テストを行い、試験直前の短期記憶の再生能力ポイントを初期値とする。引き続き、試験サンプルを摂取し、一定時間後に系列記憶テストを行う。系列記憶テストは、5桁の数字が書かれた単語カードを1枚につき2秒間連続し、5枚提示する。回答用紙に回答を記入し、これを5回繰り返し1セットの試験とする。従って、全てを正解した場合は25ポイントとなる。このように系列記憶テストでは、一定時間経過後における短期記憶の再生能力のポイントが、初期値に比べて有意に増加したか否かを判定し、集中力及び注意力の持続性を観察することができる。 【0034】増加したポイント数は、以下の式2により求められる。 【0035】 【式2】式2; 増加したポイント数=(一定時間経過後における短期記憶の再生能力のポイント)−(試験直前の短期記憶の再生能力のポイント) 【0036】甘味を有する素材について系列記憶テストを実施する場合、クレペリン検査の場合と同様に甘味度が等しいことが望ましい。そこで、クレペリン検査の場合と同様に、パラチノースとショ糖の摂取重量は等しく設定し、パラチノースには高甘味度甘味料であるアスパルテーム及びアセスルファムカリウムを添加して、ショ糖と等甘味度に調整する。 【0037】下記の実施例2及び図3に示すように、パラチノース(試験群)は、系列記憶テストにおいて、集中力及び注意力を持続させる効果を有することがわかった。パラチノースを摂取後の90分、150分において、系列記憶テストのポイント数の増加はそれぞれ約3.0ポイント、約4.1ポイントである。一方、ショ糖(比較群)は、それぞれ約3.3ポイント、約1.9ポイントである。 【0038】また、t検定による2群の平均値の差の判定では、パラチノース(試験群)は、初期値と比較して90分及び150分後のいずれにおいても1%以下の危険率で有意差が認められる。一方、ショ糖(比較群)は、90分の場合被験者間のポイントにばらつきがみられるため、パラチノース(試験群)より若干増加したポイント数が高いが5%以下の危険率で有意差が認められ、150分後の場合5%以下の危険率で有意差が認められる。 【0039】以上のことから、パラチノースは、ポイント数を有意に増加させる時間がショ糖と比較して長いことが明らかである。 【0040】以上に示したクレペリン検査及び系列記憶テストの結果から総合的に判断すると、ショ糖の摂取は集中力及び注意力を短期的に上昇させることができるが、集中力及び注意力を長時間にわたりかつより一定に持続させることができないことを示している。 【0041】一方、パラチノースはショ糖に比べて集中力及び注意力をより長時間にわたりかつより一定に持続させることが可能であることが明らかである。 【0042】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。 【0043】 【実施例】予備試験1)試験手順24歳〜59歳の健康な男女7人(男性6人、女性1人)を被験者として選び、被験者は、試験当日朝食をとらずに試験開始前12時間以上、絶食状態になるようにした。 【0044】まず、何も摂取せずに15分間のクレペリン検査(15回分)を行い、初期値とした。その後、200mLの蒸留水にアスパルテーム0.12g及びアセスルファムカリウム0.12gを溶解した飲料200mLを5分間以内に摂取させた。 【0045】飲料を摂取後の90分及び150分に、15分間のクレペリン検査(15回分)をおこない、被験者の増加したポイント数の平均値を求めた。その結果を、図1に示す。 【0046】2)試験結果図1に示すように、アスパルテーム及びアセスルファムカリウム混合物は、クレペリン検査による作業到達量をほとんど増加させない。なお、150分後の検査では、作業到達量の増加がわずかに認められるが、被験者がクレペリン検査に慣れてきたことによるものと思われる。 【0047】実施例1本発明の剤である結晶パラチノース(商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製)40g及びアスパルテーム0.06g、アセスルファムカリウム0.06gを、200mLの蒸留水に溶解し、本発明の剤を含む飲料を製造した(一人分)(実施例1で製造した飲料である)。 【0048】アスパルテーム及びアセスルファムカリウムのこの添加は、パラチノース40gを200mLの蒸留水に溶解した飲料の甘味度が、ショ糖40gを200mLの蒸留水に溶解した場合の飲料と等甘味度になる量である。 【0049】1)試験手順予備試験とは別の25歳〜59歳の健康な男女14人(男性12人、女性2人)を被験者として選び、被験者の年齢が偏らないように7人ずつ2グループ(試験群、比較群)に分けた。 【0050】被験者は、試験当日朝食をとらずに試験開始前12時間以上、絶食状態になるようにした。 【0051】まず、何も摂取せずに15分間のクレペリン検査(15回分)を行い、初期値とした。その後、試験群には、実施例1の飲料200mLを、比較群にはショ糖40gを200mLの蒸留水に溶解した飲料200mLを5分間以内に摂取させた。 【0052】各飲料を摂取後の90分及び150分において、各々15分間のクレペリン検査をおこない、各群において被験者の増加したポイント数の平均値を求めた。また、対応のある2群間のt検定による有意差検定を行った。その結果を、図2に示す。 【0053】2)試験結果図2に示すように飲料を摂取後の90分において、試験群の場合、約6.7ポイントの作業到達量の増加が認められ、また比較群の場合、約6.1ポイントの作業到達量の増加が認められた。 【0054】飲料を摂取後の150分において、試験群の場合、約5.6ポイントの作業到達量の増加が認められ、一方比較群の場合、約3.4ポイントの作業到達量の増加が認められた。このことより、飲料を摂取後の150分において、試験群は比較群と比較して明らかによい結果を示すことが判る。 【0055】また、試験群の場合、90分後における作業到達量の増加は約6.7ポイント、150分後における作業到達量の増加は約5.6ポイントであることから、作業到達量の経時的低下は小さい。一方、比較群の場合、90分後における作業到達量の増加は約6.1ポイント、150分後における作業到達量の増加は約3.4ポイントであり、作業到達量は経時的に明らかに減少した。 【0056】次に、対応のある2群のt検定により、初期値と90分及び初期値と150分の値について有意差検定を行った。その結果、試験群の場合90分の作業到達量は1%以下の危険率で有意差有りと判定され、150分の作業到達量においても5%以下の危険率で有意差有りと判定された。しかし、比較群の場合90分の作業到達量は1%以下の危険率で有意差有りと判定されたが、150分の作業到達量は危険率が17%になったため、有意差無しと判定された。 【0057】以上のことから、パラチノースは、有意に作業到達量を増加させるとともに、長時間にわたりかつより一定に有意な作業到達量の増加を維持することがわかった。 【0058】実施例21)試験手順予備試験とは別の25歳〜59歳の健康な男女14人(男性12人、女性2人)を被験者として選び、被験者の年齢が偏らないように7人ずつ2グループ(試験群、比較群)に分けた。 【0059】被験者は、試験当日朝食をとらずに試験開始約12時間以上、絶食状態となるようにした。 【0060】まず、何も摂取せずに系列記憶テスト(5桁の数字カード5枚一組を5回)を行い、正解ポイント数を初期値とした。その後、試験群には、実施例1の飲料200mLを、比較群にはショ糖40gを200mLの蒸留水に溶解した飲料200mLを5分以内に摂取させた。 【0061】各飲料を摂取後の90分及び150分後において、各々系列記憶テストを行い、各群において被験者の増加したポイント数の平均値を求めた。その結果を、図3に示す。 【0062】2)試験結果図3に示すように試験群の場合、飲料摂取後の90分において約3.0ポイントの増加、150分において約1.9ポイントの増加が認められた。また、対応のある2群のt検定により、初期値と90分及び初期値と150分のポイントについて有意差検定を行った。その結果、いずれの場合においても1%以下の危険率で有意差有りと判定された。 【0063】一方、比較群の場合、飲料摂取後の90分において約3.3ポイントの増加、150分において1.9ポイントの増加が認められた。また、対応のある2群のt検定により、初期値と90分及び初期値と150分のポイントについて有意差検定を行った。その結果、いずれの場合においても5%以下の危険率で有意差有りと判定された。 【0064】以上のことから、試験群及び比較群にいずれにおいても、90分及び150分において初期値に対する有意差が認められた。しかし、危険率の値から判断すると、試験群は、比較群に比べてより安定したかつより有意なポイントの増加を長時間持続させることができることが明らかになった。 【0065】実施例3以下の配合で、本発明の剤(フォンダン)を製造した。結晶パラチノースを120kg/時間の速度で二軸エクストルーダーの原料投入口から投入し、160〜200℃で溶融させた。引き続き、水を5.6kg/時間で注入して冷却し、微結晶化させた。最後にパラチノースシロップを100kg/時間で注入し、冷却しながら混合した。 【0066】 結晶パラチノース 120 重量%(商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製) パラチノースシロップ 100 重量%(商品名 パラチノースシロップ−ISN、新三井製糖株式会社製) 【0067】実施例4結晶パラチノース(粉末)を使用し、本発明の剤(顆粒)を製造した。結晶パラチノース(商品名 結晶パラチノース−IC、28〜68メッシュ、70%以上、新三井製糖株式会社製)を40kg/時間の速度で二軸エクストルーダーの原料投入口から投入し、160〜180℃で溶解させた。引き続き、水を2kg/時間の速度で添加し、冷却・析出させ粉体を得た。この粉体を篩分し、顆粒(10〜40メッシュ、99%以上)を得た。 【0068】実施例5以下の配合で、本発明の剤(タブレット)を製造した。製造は、下記に示す配合の混合粉末に300kg/cm2の打錠圧をかけ、直径18mm,厚さ5mm,重量1.5gであるタブレットを成形した。 【0069】 粉砕パラチノース 55 重量%(実施例4で製造した剤をアトマイザー粉砕機で粉砕したもの) クエン酸 1 重量% シュガーエステル 1 重量% アスパルテーム 0.05 重量% ビタミンP 0.0002重量% 水 0.6 重量% レモン香料 適量【0070】実施例6以下の配合で、本発明の剤(粉末混合剤)を、定法に従い万能混合機を使用して製造した。 【0071】 結晶パラチノース 84.7 重量%(商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製) 粉末果汁 10 重量% 無水クエン酸 3 重量% クエン酸ナトリウム 0.4 重量% L−アスコルビン酸 0.5 重量% アスコルビン酸ナトリウム 0.3 重量% リボフラビン(含有量10重量%) 0.1 重量%【0072】実施例7実施例5で製造した剤(タブレット)を使用し、本発明の剤を含む糖衣錠菓を製造した。コーティングパン中に、実施例5で製造した剤(タブレット)を入れ、配合(a)のシロップと粉末還元パラチノースを交互に1:2(重量比)の比率でソフトコーティングし、引き続き配合(b)のシロップでハードコーティングをおこなった。コーティング後、常温の空気を使用し風乾した。 【0073】 (a)ソフトコーティング用 粉末還元パラチノース 62 重量%(商品名 還元パラチノース(typeGS)、新三井製糖株式会社製) アラビアガム 6.5 重量% 水 31.5 重量% (b)ハードコーティング用 粉末還元パラチノース 65 重量%(商品名 還元パラチノース(typeGS)、新三井製糖株式会社製) アラビアガム 3.5 重量% 水 31.5 重量% レモン香料 適量【0074】実施例8実施例6で製造した剤(粉末混合剤)を使用し、本発明の剤を含む飲料を製造した。製造は、実施例5で製造した剤25gを熱湯200mLに溶解することによりおこなった。 【0075】実施例9以下の配合で、本発明の剤を含む清涼飲料水を製造した。製造は、以下の原料を熱湯250mLに溶解した後、飲料缶(250mL用)に充填することによりおこなった。 【0076】 結晶パラチノース 8 重量%(商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製) クエン酸 0.15 重量% ビタミンC 0.03 重量% 塩化ナトリウム 0.05 重量% 塩化カリウム 0.04 重量% 塩化カルシウム 0.012 重量% 炭酸マグネシウム 0.002 重量% グルタミン酸ナトリウム 0.006 重量% ステビア 0.01 重量% ビタミンP 0.0004重量% 香料 適量【0077】実施例10以下の配合で、本発明の剤を含むハードキャンディーを製造した。まず結晶パラチノース、トレハルロースシロップ及び水を溶解槽に添加し加熱攪拌して溶解した。次に、700mmHgの圧力下、120℃の温度まで減圧加熱し、クエン酸、アスパルテーム、ビタミンP、レモン香料を混合した。約70〜80℃まで冷却後、1粒が4gになるように成形し、個包装した。 【0078】 結晶パラチノース 70 重量% (商品名 結晶パラチノース−IC、新三井製糖株式会社製) トレハルロースシロップ 40 重量% (商品名 ミルディア−75、新三井製糖株式会社製) クエン酸 2 重量% アスパルテーム 0.07 重量% ビタミンP 0.003 重量% 水 15 重量% レモン香料 適量【0079】実施例11以下の配合で、本発明の持続させる剤を含むゼリー飲料(オレンジ味)を製造した。まずパラチノースシロップと水を混合した後、90℃まで加熱しながら少しずつゲル化剤を加えて溶かした。次に、70℃まで冷却後、残りの原料を添加してかく拌、溶解させた。この溶解物をチアーパックに充填し、シール後、90℃、20分間で殺菌をおこない、冷却をした。 【0080】 パラチノースシロップ(Bx.75) 15 重量% (商品名 パラチノースシロップ−TN、新三井製糖株式会社製) ゲル化剤 1 重量% 1/5濃縮オレンジ果汁 4 重量% 水 80 重量% クエン酸 0.35 重量% クエン酸ナトリウム 0.20 重量% ビタミンC 0.6 重量% β−カロチン 0.01 重量% ステビア 0.01 重量% ビタミンP 0.0004重量% オレンジ香料 適量【0081】 【発明の効果】本発明の集中力及び注意力を持続させる剤を摂取することにより集中力を高めることができるとともに、集中力がより長時間にわたりかつより一定に持続させることが可能となる。 【0082】
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| 【出願人】 |
【識別番号】501190941 【氏名又は名称】新三井製糖株式会社
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| 【出願日】 |
平成13年7月24日(2001.7.24) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085545 【弁理士】 【氏名又は名称】松井 光夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−34643(P2003−34643A) |
| 【公開日】 |
平成15年2月7日(2003.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−223004(P2001−223004) |
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