| 【発明の名称】 |
リザーバー投与デバイス |
| 【発明者】 |
【氏名】中島 法子 【住所又は居所】埼玉県春日部市南栄町8番地1 埼玉第一製薬株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】
【解決手段】支持体フィルムと放出制御膜との間に薬剤貯蔵槽を有し、放出制御膜の支持体フィルムと接着した面とは反対の表面に粘着剤層と剥離ライナーを積層したリザーバー投与デバイスで、薬剤貯蔵槽と放出制御膜との間に薬剤貯蔵槽被覆膜を設けることにより、デバイスの保管中に薬剤貯蔵槽から薬剤液が流出するのを防止するようにしたデバイス。薬剤貯蔵槽被覆膜開放手段を設けたので、使用時には薬剤液を放出制御膜側に流出させることのできるリザーバー投与デバイス。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】経皮的、または経粘膜的に薬剤を投与するための、リザーバー投与デバイスであって、(a)薬剤含有液または薬剤含有ゲルに対して非透過性の支持体フィルム; (b)該支持体フィルムの中央部の下側に位置し、薬剤含有液または薬剤含有ゲルを含む薬剤貯蔵槽; (c)該薬剤貯蔵槽及び支持体フィルムの下側に位置し、その大きさは該薬剤貯蔵槽よりは大きいが、支持体フィルムよりは小さいフィルムであり、薬剤含有液または薬剤含有ゲルの非透過性の材料からなり、投与デバイスの使用時には、該貯蔵槽被覆膜と支持体フィルムのシール部を剥離するか、あるいは該貯蔵被覆膜の一部を引裂いて穴をあけるかのいずれかの方法により、薬剤含有液またはゲルを薬剤貯蔵槽から放出制御膜へ流出させる流出手段を備えた貯蔵槽被覆膜; (d)該貯蔵槽被覆膜の薬剤貯蔵槽が位置する面とは反対側にあって、該貯蔵槽被覆膜が位置するよりも外側の部分で支持体フィルムとヒートシールされた放出制御膜; (e)該放出制御膜の支持体フィルムとが接着した面とは反対側の表面に粘着剤が塗布された粘着剤層; (f)該粘着剤層の放出制御膜が接着している面とは反対の表面に位置し、支持体フィルムの大きさと同じ大きさであり、水、及び薬剤に対して非透過性で、剥離可能な剥離ライナー層;及び(g)該支持体フィルムと該貯蔵槽被覆膜とに設けた薬剤貯蔵槽開放手段;とからなることを特徴とするリザーバー投与デバイス。 【請求項2】経皮的、または経粘膜的に薬剤を投与するための、リザーバー投与デバイスであって、(a)水、薬剤含有液または薬剤含有ゲルに対して非透過性の支持体フィルム; (b)該支持体フィルムの中央部の下側に位置し、薬剤含有液または薬剤含有ゲルを含有する薬剤貯蔵槽; (c)該薬剤貯蔵槽及び支持体フィルムの下側に位置し、その大きさは該薬剤貯蔵槽よりは大きいが、支持体フィルムよりは小さいフィルムで、薬剤含有液または薬剤含有ゲルの非透過性の材料からなり、投与デバイスの使用時には、該貯蔵槽被覆膜と支持体フィルムとの間のシール部を剥離するか、あるいは該貯蔵被覆膜の一部を引裂いて穴をあけるかのいずれかの方法により、薬剤含有液またはゲルを薬剤貯蔵槽から放出制御膜へ流出させる流出手段を備えた貯蔵槽被覆膜; (d)該貯蔵槽被覆膜の、支持体フィルムのある面とは反対側にあって、該貯蔵槽被覆膜よりも外側の部位で支持体フィルムと1カ所または2カ所以上の箇所でヒートシールされた放出制御膜; (e)該放出制御膜の支持体フィルムとが接着した面とは反対側の表面の該薬剤貯蔵層の位置する個所を除いた表面に粘着剤が塗布された粘着剤層; (f)該粘着剤層の放出制御膜がある面とは反対側の表面に積層され、支持体フィルムの大きさと同じ大きさであり、薬剤成分及び水に対して非透過性で剥離可能な剥離ライナー層;及び(g)該支持体フィルムと該貯蔵槽被覆膜とに設けた薬剤貯蔵槽開放手段;とからなることを特徴とするリザーバー投与デバイス。 【請求項3】該薬剤貯蔵槽開放手段が、(i)該貯蔵槽被覆膜の周辺部位と支持体フィルムとの間に設けられた剥離性シール; (ii)該貯蔵槽被覆膜の中央部分と支持体フィルムの中央部分との間に設けられた非剥離性シール;及び(iii)(ii)の非剥離性シールの設けられた箇所の支持体フィルムの外表面に設けられた薬剤貯蔵槽開放タグ;とからなる薬剤貯蔵槽開放手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のリザーバー投与デバイス。 【請求項4】該貯蔵槽被覆膜が積層構造の薄膜であって、該薬剤貯蔵槽開放手段が、(i)該貯蔵槽被覆膜の周辺部位と支持体フィルムとの間に設けられた非剥離性シール; (ii)該貯蔵槽被覆膜中央部分と支持体フィルムの中央部分との間に設けられた非剥離性シール; (iii)該貯蔵槽被覆膜の積層構造のいずれかの層に、(ii)の非剥離シールの外側部分に位置する箇所に破線の切れ込み線を設けた貯蔵槽被覆膜;及び(iv)(ii)の非剥離性シールの設けられた箇所の支持体フィルムの外表面に設けられた薬剤貯蔵槽開放タグ;とからなる薬剤貯蔵槽開放手段であることを特徴とする請求項1または2に記載のリザーバー投与デバイス。 【請求項5】貯蔵槽被覆膜がポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、及びエチレン−酢酸ビニル共重合体から選ばれる高分子フィルム、またはアルミニウム、亜鉛、銅、及びスズから選ばれる金属箔フィルム、あるいは、それらの2以上のフィルムを積層した積層構造のフィルムのいずれかの薄膜であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載されたリザーバー投与デバイス。 【請求項6】貯蔵槽被覆膜が積層構造の薄膜であって、その積層構造の少なくとも1層を残して、引裂くための点線の切れ目線を設けた構造の薄膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載されたリザーバー投与デバイス。 【請求項7】貯蔵槽被覆膜がアルミニウムの薄膜であることを特徴とする請求項1または2に記載されたリザーバー投与デバイス。 【請求項8】放出制御膜が多孔質樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のリザーバー投与デバイス。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、薬剤を含む液状又はゲル状の調整物を経皮的又は経粘膜的に投与するリザーバー投与デバイスに関する。 【0002】 【従来の技術】薬物を皮膚あるいは粘膜を通して患者に投与する、いわゆる経皮投与製剤あるいは経粘膜投与製剤が、薬物を長期間にわたって一定の量を連続的に投与することが出来ること、また経口投与時に見られる胃腸障害等の副作用も回避できることから注目されるようになった。 【0003】経皮投与製剤あるいは経粘膜投与製剤は、薬剤が粘着剤層中に含まれたマトリックス投与デバイスと、薬剤貯蔵槽を有するリザーバー投与デバイスに分類される。マトリックス貼付剤は配合する薬剤の量が製剤の構造上限定されるが、リザーバー投与デバイスは薬剤貯蔵槽を有するため、マトリックス投与デバイスよりも多量の薬剤を保持することが出来る利点が注目されており、本発明もリザーバー投与デバイスに関するものである。 【0004】一般的には、リザーバー投与デバイスは微孔性放出制御膜の一つの面に薬剤溶液の非透過性素材からなる支持体で囲まれた薬剤貯蔵槽が設けられている。薬剤貯蔵槽には投与する薬剤の他に、1種又は2種以上の溶媒、及び吸収促進剤のほかに場合によっては安定化剤、溶解剤、増粘剤を含む溶液またはゲル状物が封入される。そして、放出制御膜の他の面には粘着剤が塗布されてなる粘着剤層が形成される等の何らかの患部への接着手段を有し、さらにその外側に粘着剤層を保護するために剥離可能な剥離ライナー層が設けられている製剤がよく知られている。 【0005】投与デバイスを使用するときには、最外部にある剥離ライナーを剥離して、患者の皮膚または粘膜に貼付剤の粘着剤層面を貼り付ける。薬剤は放出制御膜の細孔を通して徐々に放出され粘着剤を通過して患者の皮膚または粘膜から吸収される。 【0006】薬剤の種類によっては粘着剤層において薬剤が粘着剤に吸着して、皮膚または粘膜への放出が極端に少なくなることがしばしば見られる。このために放出制御膜の薬物貯蔵槽の直下部分には粘着剤を塗布しないリザーバー投与デバイスや、薬剤貯蔵槽の外周部分の粘着剤層に切れ目を入れることにより、剥離ライナーを除去する際に、薬剤貯蔵槽部分の粘着剤層部分が剥離ライナーと一緒に除去されるように工夫されたリザーバー投与デバイス等が検討されている。しかしながら、薬剤貯蔵槽部分に粘着剤を塗布しないリザーバー投与デバイスは、粘着剤層の塗布されていない部分に空間ができ、貼付剤の保存中にこの空間部に薬液が溜り、使用時に剥離フィルムを剥がす際に、薬剤液の損失が生ずることになり好ましくない。また、薬剤貯蔵槽の外周部分の粘着剤層部分に切れ目を入れても、使用時に剥離ライナーを除去する際に粘着剤が完全に剥がすことができずに、粘着剤の剥がし残り等が発生することがあるなどの問題点がある。 【0007】また、放出制御膜の薬剤貯蔵槽がある面とは反対側の表面全面に塗布されたタイプのリザーバー投与デバイスでは薬剤含有液又はゲルが保存期間中に常に粘着剤と接触することにより、薬剤含有液又はゲルに含まれる溶媒と粘着剤との組合せによっては粘着剤の粘着力が低下したり、薬剤含有液又はゲルの液漏れが生じることがあった。また、粘着剤層から溶媒が揮散するなどの問題等があった。更に、保存期間中に粘着剤層の粘着剤と薬剤、経皮吸収促進剤、又は溶媒との相互作用により、リザーバー投与デバイスを患部へ貼付した時に、薬剤の経皮吸収時間が遅くなることが見られることもあった。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、リザーバー投与デバイスにおいて、保存期間中に薬剤貯蔵層から放出制御膜を通して粘着剤層に対する薬剤含有液又はゲルの漏れ出しを防止する機構を設けて保存中に薬剤含有液又はゲルと粘着剤との相互作用及び溶媒の揮散等が生じるなどの問題点を解決したリザーバー投与デバイスを提供することにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】本発明者は上記の問題点を解決すべく鋭意研究を行なった。その結果、支持体フィルムと放出制御膜との間に薬剤貯蔵槽を有し、放出制御膜の支持体フィルムと接着した面とは反対の表面の全面、または薬剤貯蔵槽の下方部分を除いた表面に粘着剤層を設け、更にその外部にデバイスと同じ大きさの剥離ライナーを設けたリザーバー投与デバイスにおいて、薬剤貯蔵槽と放出制御膜との間に貯蔵槽被覆膜を設けた。この貯蔵槽被覆膜の大きさは、薬剤貯蔵槽よりも大きいが、支持体フィルムよりは小さいものであり、支持体フィルムと貯蔵槽被覆フィルムとの間に設けられた剥離シール部分を剥離するか、あるいは貯蔵槽被覆フィルムの一部を引裂いて穴をあけるか、のいずれかの薬剤貯蔵槽開放手段を備える構造とする。薬剤貯蔵槽は、保存時には支持体フィルム、貯蔵槽被覆膜で囲まれ密封された構造となっている。デバイスを使用する際には、該薬剤貯蔵槽開放手段を用いて貯蔵槽被覆膜を支持体フィルムから剥離させるか、または貯蔵槽被覆膜を引裂いて穴をあけることにより、貯蔵槽被覆膜と支持体フィルムの間にできた間隙、または貯蔵槽被覆膜にできた穴を通して、薬剤含有液またはゲルが薬剤貯蔵槽から放出制御膜側に流出し、薬剤含有液またはゲルが放出制御膜から粘着剤層を通して、または放出制御膜から直接に、皮膚または粘膜の貼付した部位に放出させることができる。投与デバイスの保存中は、貯蔵槽被覆膜が支持体フィルム部分に密着することによって薬剤含有液またはゲルを薬剤貯蔵槽内に保持することができ、リザーバー投与デバイスを製造した後、保存期間中に薬剤含有液またはゲルが薬剤貯蔵槽から流出することを防ぐことができ、その結果、粘着剤層の粘着力の低下や、溶媒の揮散等の問題を解決することができることを見出した。本発明はこれらの知見をもとに完成されたものである。 【0010】すなわち、本発明は経皮的に薬剤を投与するための、リザーバー投与デバイスであって、(a)薬剤含有液または薬剤含有ゲルに対して非透過性の支持体フィルム;(b)該支持体フィルムの中央部の下側に位置し、薬剤含有液または薬剤含有ゲルを含む薬剤貯蔵槽;(c)該薬剤貯蔵槽及び支持体フィルムの下側に位置し、その大きさは該薬剤貯蔵槽よりは大きいが、支持体フィルムよりは小さいフィルムであり、薬剤含有液または薬剤含有ゲルの非透過性の材料からなり、投与デバイスの使用時には、該貯蔵槽被覆膜と支持体フィルムのシール部を剥離するか、あるいは該貯蔵被覆膜の一部を破壊し穴をあけるかのいずれかの方法により、薬剤含有液またはゲルを薬剤貯蔵槽から放出制御膜へ流出させる流出手段を備えた貯蔵槽被覆膜;(d)該貯蔵槽被覆膜の薬剤貯蔵槽が位置する面とは反対側にあって、該貯蔵槽被覆膜が位置するよりも外側の部分で支持体フィルムとヒートシールされた放出制御膜;(e)該放出制御膜の支持体フィルムとが接着した面とは反対側の表面に粘着剤が塗布された粘着剤層;(f)該粘着剤層の放出制御膜が接着している面とは反対の表面に位置し、支持体フィルムの大きさと同じ大きさであり、水、及び薬剤に対して非透過性で、剥離可能な剥離ライナー層;及び(g)該支持体フィルムと該貯蔵槽被覆膜とに設けた薬剤貯蔵槽開放手段;とからなることを特徴とするリザーバー投与デバイスに関するものである。 【0011】 【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施形態について、図1、図2及び図3を参照しつつ説明するが、本発明はこの特定の態様に限定されるものではない。 【0012】図1に本発明のリザーバー投与デバイスの一態様である投与デバイス01の拡大図とその拡大断面図、及びリザーバー投与製剤を使用する際の状態の断面図を示した。該投与デバイス01は、形状は円形であり、支持体フィルム1、貯蔵槽被覆膜3、放出制御膜5、粘着剤層7、及び剥離ライナー8の積層体として構成されている。支持体フィルム1と貯蔵槽被覆膜3との間の空間部に、薬剤貯蔵槽2が構成されている。本投与デバイス01において、粘着剤層7は放出制御膜5の支持体フィルム1と反対側の表面全面に塗布されている。支持体フィルム1と、貯蔵槽被覆膜3はともに、薬剤含有液またはゲルに対して非透過性であり、薬剤含有液またはゲルが漏出しない部材で構成されている。貯蔵槽被覆膜3の大きさは投与デバイスの大きさよりも小さい。 【0013】ヒートシール部6は放出制御膜5の貯蔵槽被覆膜3よりも外側に位置する個所に、1個または2個以上のトラックとして外周部分に設けられ、通常は同心円状に適宜の間隔で、トラックが適宜の幅、例えば一つのトラックのシール幅は数ミリメートル程度、好ましくは2mm〜6mmで、トラック間の間隔は、好ましくは3mm〜15mmであるように形成されている。このヒートシール部6は永続的ヒートシールとも呼ばれる場合があり、薬剤含有液またはゲルがそのヒートシール部から漏出しないように、該支持体フィルム1と放出制御膜5とを完全に固着できるように形成されており、該放出制御膜5と該貯蔵槽被覆膜3とのあいだには、薬剤含有液またはゲルが通過するための若干の空隙がある構造となっている。 【0014】粘着剤層7は、該放出制御膜5の支持体フィルム1と接着された面とは反対側の表面上に形成され、該粘着剤層7は、本発明のリザーバー投与デバイスを患部の皮膚または粘膜へ貼り付ける際の粘着手段を提供するものである。本発明において、該粘着剤層7は該放出制御膜5の支持体フィルム1が接着する面とは反対側の表面に厚さが20μm〜300μmの厚さに、好ましくは50μm〜150μmの厚さとなるように感圧性接着剤を塗布して形成する。感圧性接着剤は、慣用の感圧性接着剤の中から自由に選択して用いることができる。 【0015】剥離ライナー8は粘着剤層7の放出制御膜5に接着した面とは反対側の表面に積層される。該剥離ライナー8は粘着剤層7と放出制御膜5を、投与デバイスの保管時に保護する役割をはたす。従って、該剥離ライナー8の大きさは、該投与デバイスと同じ大きさであることが好ましい。該剥離フィルム8は該投与デバイスを使用する時は、粘着剤層から剥離して取り除く。 【0016】該投与デバイス01の貯蔵槽被覆膜3と支持体フィルム1には、投与デバイスを使用する際に薬剤含有液またはゲルを薬剤貯蔵槽2から放出制御膜5へ流出させるための薬剤貯蔵槽開放手段が設けられている。この薬剤貯蔵槽開放手段は、(i)貯蔵槽被覆膜3の外周部分と、支持体フィルム1との間を接着する剥離性シール11;(ii)貯蔵槽被覆膜3の中央部分と相対する支持体フィルムの中央部分との間に設けられた強固な非剥離性シール14;及び(iii)支持体フィルム1の中央部で(ii)の非剥離性シール14が接着したとは反対側の面に接着した薬剤貯蔵槽開放タグ13;とからなる。本投与デバイスを使用する際には、この薬剤貯蔵槽開放タグ13を上方に引くことにより、貯蔵槽被覆膜3の外周部と支持体フィルムとの間に設けられた剥離性シール11が剥がされることにより、薬剤貯蔵槽2の中の薬剤含有液またはゲルが薬剤貯蔵槽2から放出制御膜5へと流出し、放出制御膜及び粘着剤層を通して皮膚または粘膜に薬剤含有液、またはゲルが放出される機構になっている。 【0017】図2に、本発明のリザーバー投与デバイスの第二の形態である投与デバイス02の拡大図と該デバイスの拡大断面図を示した。該投与デバイス02は、図1の投与デバイス01とは、放出制御膜5の支持体フィルム1がある面とは反対側の面に、薬剤貯蔵槽2の下方部分を除いた外周部分に、感圧接着剤を塗布して粘着剤層7を設けた点を除いて、第一の形態の投与デバイス01と同じである。 【0018】次に、本発明のリザーバー投与デバイスの第三の形態は、貯蔵槽被覆膜3が張力によって引き破れ易い素材であるか、または最外層部分に破線などの切れ込みを施された積層構造のラミネートフィルムからなる。薬剤貯蔵槽開放手段は、薬剤貯蔵槽開放タグ13、支持体フィルム1と貯蔵槽被覆膜3との中央部に施された非剥離性シール14、及び貯蔵槽被覆膜3の外周縁部と支持体フィルムとの間の非剥離性シール15とからなり、薬剤貯蔵槽開放タグ13部分を、デバイスの上方方向に引っ張ることにより、貯蔵槽被覆膜3が切裂かれてできた穴から、薬剤貯蔵槽2から薬剤含有液またはゲルが放出制御膜側に流出する構造となっている。 【0019】図3に、本発明のリザーバー投与デバイスの第三の形態の一つである投与デバイス03の拡大図と、該デバイスの一方向の拡大断面図、及び該投与デバイスの使用時の断面図とを示した。該投与デバイス03は、支持体フィルム1、薬剤貯蔵槽2、放出制御膜5、ヒートシール部6、粘着剤層7、剥離ライナー8は第一の形態の投与デバイス01と同じである。貯蔵槽被覆膜3は金属膜の箔膜であり、該貯蔵槽被覆膜3の外周部は支持体フィルム1との間でヒートシールなどの非剥離性シール15で接着され、該貯蔵槽被覆膜3の中央部と支持体フィルム1の中央部分も強固な非剥離性シール14で接着されている。更に、該非剥離性シール14とは反対側の支持体フィルム1の表面中央部には、薬剤貯蔵槽開放タグ13が取り付けられている。図3の第三形態の投与デバイスは放出制御膜の外表面の全面に粘着剤層を設けている。 【0020】次に本発明のリザーバー投与デバイスの各構成要素について説明する。支持体フィルムは、薬剤含有液またはゲルが実質的に非透過性であり、皮膚または粘膜面の動きに追随性のある素材であれば、その部材は特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、ポリウレタンから選択される高分子から選ばれるフィルムを用いることができる。また、これらの素材とアルミニウム箔等の金属箔から選ばれる1種または2種以上のフィルムを積層した材料も用いることができる。さらに、上記の高分子フィルムにアルミニウム等の金属を蒸着したフィルム、または発泡フィルム、紙などとの積層体も用いることができる。例えば、ポリエチレン−ポリ塩化ビビリデン−ポリエチレンの積層フィルムが好適に用いることができる。支持体フィルムと内部チャックフィルムとの間に設けられる薬剤貯蔵槽部は当業者に周知の方法で容易に形成することができ、例えば成型シール機などを用いて金型成型により形成することができる。 【0021】放出制御膜としては、適宜の速度で薬物含有液またはゲル中の各成分を透過できるものであればその種類は特に限定されないが、例えば微孔質または多孔質のフィルムを用いることができ、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネート、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンビニルアルコール共重合体などのフィルムを用いることができる。より具体的には、多孔質ポリエチレンフィルムや多孔質エチレン酢酸ビニル共重合体フィルムなどが強度や風合い、ヒートシールなどの易加工性の面から好適である。放出制御膜の厚さは、5μm〜200μm、好ましくは20μm〜150μmが適している。そして、放出制御膜と支持体フィルムとはそれぞれの外周部で強固な非剥離性シールで接着されており、そのシールはヒートシールが好ましく、1mm〜6mmの幅のシールを1mm〜15mmの間隔で複数本、好ましくは2〜4本のシールを設けることが好ましい。 【0022】本発明のリザーバー型投与デバイスを皮膚面または粘膜面に貼り付けるために、投与デバイスの放出制御膜表面に塗布する粘着剤としては、皮膚面や粘膜面に投与デバイスを固定できる慣用の感圧粘着剤から、適宜選択して使用することができる。例えば、アクリル酸エステル重合体、ポリイソブテン、ポリイソブチレン、スチレン−イソプレン−スチレンブロック重合体、天然ゴム、ビニルエーテル共重合体、ポリジメチルシロキサン、メタクリル酸エステル重合体などをベースポリマーとする感圧性粘着剤を塗布することが好ましい。これらのうちで、ポリイソブチレン系及びポリイソブチレン型とスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体の混合型からなる感圧性粘着剤が好ましい。また場合によって、脂環族飽和炭化水素樹脂、脂肪族炭化水素樹脂、脂環族不飽和炭化水素樹脂、ロジンエステル、水素添加ロジングリセリンエステル、テルペン樹脂などの粘着付与剤、及び/またはポリイソプレン、ポリブテン、ヤシ油、精製ラノリン等の軟化剤を配合することもできる。そして、粘着剤層の厚さは、好ましくは20μm〜300μm、さらに好ましくは50μm〜150μmの厚みとなるように、感圧接着剤を塗布して形成する。 【0023】剥離ライナーは、本発明リザーバー投与デバイスの保管時にデバイスの粘着剤層及び放出制御膜を保護するためのものであって、粘着剤層の支持体フィルムとは反対の表面に貼付され、本発明の投与デバイス使用時に粘着剤層から本剥離ライナーを剥がして投与デバイスを、皮膚、または粘膜の表面に貼付する。本剥離ライナーは、薬剤、水、及び溶媒類の非透過性の素材であればいずれのものであっても用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリエチレンビニルアセテート、ポリエチレンテレフタレートなどの高分子フィルム、アルミニウム、亜鉛などの金属箔、紙、及び繊維から選ばれるフィルム、または2種以上の素材を積層したラミネートフィルムをあげることができる。剥離ライナーの厚さは、50μm〜150μmのものが好適に用いることができる。また、該剥離ライナーの粘着剤層と接着する面にシリコンなどで薄いコーティング膜を施すことも可能である。 【0024】貯蔵槽被覆膜は、本発明の第一及び第二の形態の投与デバイスにおいては、薬剤含有液またはゲル中の各成分が実質的に非透過性であり、皮膚または粘膜面の動きに追随性のある素材であれば、その部材は特に限定されないが、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、ポリウレタンから選択される高分子から選ばれるフィルムの単層のフィルム、あるいはそれらから選ばれる2種以上のフィルムを積層したラミネートフィルムのいずれかを用いることができる。そして、その厚さは10μm〜100μmのものが好ましく、厚さが500μmより厚いものは貯蔵槽被覆膜の機能が発揮できなくなり好ましくない。 【0025】本発明の第三の形態の投与デバイスにおいては、薬剤貯蔵槽開放タグを上方へ引いたときに生ずる張力によって破損する素材の貯蔵槽被覆膜を用いるか、または張力によって破損するように破線の切れ目線を入れた貯蔵槽被覆膜のいずれかを用いる。そして、貯蔵槽被覆膜の素材としては薬剤含有液、またはゲル中の各成分の非透過性の膜であり、上記の機能が発揮できるものであれば特に限定されるものではなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリカーボネート、エチレンビニルアルコール共重合体、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンーメタクリル酸共重合体、及びポリウレタンから選択される高分子フィルム、あるいはアルミニウム、亜鉛、銅、及びスズなどの金属から選ばれる金属箔の単層のフィルム、またはそれらから選ばれる2種以上のフィルムを積層したラミネートフィルムのいずれかを用いることができる。また、貯蔵槽被覆膜が高分子フィルムの場合にはその表面にアルミニウム、亜鉛などの金属を蒸着させることも可能である。そして、その厚さは10μm〜50μmのものが好ましい。単層フィルムにおいては、500μm以上の厚さのフィルムでは引裂き難くなるので好ましくない。ラミネートフィルムにおいてはその中間部分に、非剥離性シールと外周部の非剥離性シールとの間に、積層構造の少なくとも1層を残して破線、または点線などの切れ目線を設けたものが好適である。 【0026】本発明のリザーバー投与デバイスにおいて、貯蔵槽被覆膜3の中央部分とそれに対する支持体フィルム1の中央部分には、薬剤貯蔵槽開放手段の一つとして強固な非剥離性シール14が施されているが、このシール14は、非剥離性のシールであって、ヒートシールで接着するのが好適である。このシールの大きさは半径1mm〜5mmの円形状になされるのが好適であるが、必ずしも円形でなくても、例えば、四角形、六角形のような多角形の形状であってもよい。 【0027】前記の非剥離性シールのある面とは反対の支持体フィルムの外面には薬剤貯蔵槽開放タグ13が取り付けられているが、その形状は指で摘めて上方方向へ引き上げることができればよく、また材質も、プラスチック製、布製、硬質の紙製のもので、該タグを引き上げる際の、張力に対して耐えるだけの強度がある素材であればよい。 【0028】第一または第二の形態のリザーバー投与デバイスの貯蔵槽被覆膜3の周辺部分と支持体フィルムとの間には剥離可能性のシール11が施されている。剥離可能性のシール11は、薬剤貯蔵槽開放タグ13を上方に引いた場合に、その張力によって、この剥離可能性のシール11が剥離される強度の接着力があればよく、このシール11は例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、天然ゴム、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、ポリイソブチレン、アクリル酸エステル共重合体、アクリル酸エステル重合体、メタアクリル酸エステル共重合体、及びメタアクリル酸エステル重合体などから選ばれる感圧性粘着剤と必要時に適当な粘着付与剤を用いて、粘着力を調節した粘着剤により接着したシールを挙げることが出来る。また、貯蔵槽被覆膜としてエチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂をその全面またはシール部分にグラビア塗膏したフィルムを用いて接着したシールも好適である。この場合貯蔵槽被覆膜と支持体フィルムとのシールは熱をかけることによってシールされるが、通常のヒートシールとはことなり、再剥離可能なシールとなる。一方、第三の形態のリザーバー投与デバイスにおいては、貯蔵槽被覆膜3の周辺部と支持体フィルム1との間は強固な接着が必要となり、好ましくは貯蔵槽被覆膜と支持体フィルム1とをヒートシールして接着することが好適である。第一、第二、及び第三の形態の投与デバイスともに、このシールの幅は1mm〜5mmであり、1本または2本以上のシールが施される。 【0029】薬剤含有液またはゲルに含まれる薬剤の種類は、経皮吸収可能な薬剤であれば特に限定されないが、例えば、モルヒネ及びその塩、フェンタニール、ブプレノルフィン、ジヒドロキシエトルフィンなどの麻薬性鎮痛剤;インドメタシン、イブプロフェン、フルルビプロフェン、ケトプロフェン、ジクロフェナク、メフェナム酸、ピロキシカム、メロキシカム、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコールなどの非ステロイド系抗炎症剤;コルチゾン、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、デキサメサゾン、ジプロピオン酸ベタメサゾン、吉草酸ベタメサゾン、トリアムシノロンなどのステロイド系抗炎症剤;ベンドロフルメチアジド、ポリチアジド、メチクロチアジド、トリクロルメチアジド、ヒドロクロチアジドなどの利尿剤; 【0030】プラゾシン、ドキサゾシン、タムスロシンなどの排尿障害治療剤;ジアゼパム、ニトラゼパム、クロルプロマジン、レセルピン、ハロペリドールなどの向精神薬;バルビタール、チオペンタール、フェノバルビタール、シクロバルビタールなどの催眠剤;バルプロ酸ナトリウム、メプロバメートなどの抗てんかん剤; 【0031】クロルゾキサゾン、レボドーパなどの抗パーキンソン病薬;塩酸メトクロプラミド、トクロプラミドなどの制吐剤;インシュリン、テストステロン、エストラジオール、プロゲステロンなどのホルモン剤;ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、四硝酸ペンタエリスリトール、ジピリダモールなどの冠血管拡張薬; 【0032】塩酸ニカルジピン、塩酸ジルチアゼム、ニフェジピン、ニルジピンなどのカルシウム拮抗剤;フマル酸ケトチフェン、ロタラニドなどの抗アレルギー薬;ツルブテロールサルブタモール、フマル酸ホルモテロールなどの抗ぜんそく薬;ニコチンなどの禁煙補助剤などをあげることができるが、これらに限定されることはない。 【0033】薬剤含有液またはゲルは、経皮吸収用または経粘膜吸収製剤として適する液状またはゲル状(半固形状)であればよく、特に限定されることはない。薬物含有液またはゲルは、水溶液またはグリセリンなどの非水溶液、またはエタノール含有水溶液など、適宜の液状形態の薬剤含有液、またはゲル化剤によってゲル状態とした薬剤含有ゲルを用いることができる。薬、剤含有液に含まれる薬剤の濃度も特に限定されず、当業者が適宜選択することができる。薬剤含有液の調整も当業者に周知・慣用の調整方法を適宜選択することができる。薬剤含有液またはゲルの調整にあたっては、1種または2種以上の製剤用添加物を用いることができるが、それらの必要性及び種類は、製剤形態の種類に応じて当業者が適宜選択することが可能である。 【0034】薬剤含有液またはゲルには、一般に外用剤として用いられる溶剤、及び経皮、経粘膜吸収促進剤を用いることができる。例えば、イソプロパノール、エタノール、ベンジルアルコール、ノナノール、デカノール、ドデカノールなどのアルコール類、グリセリン、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ブチレングリコールなどの多価アルコール類、n−ヘプタン、n−ノナンなどの高級アルカン類、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、オレイン酸、ミリスチン酸などの高級脂肪酸類、モノカプリル酸グリセリン、モノカプリン酸グリセリン、ミリスチン酸イソプロピル、オレイン酸ヘプチルなどの高級脂肪酸エステル類、l−メントール、シネオールなどのテルペン類、ハッカ油などの精油類、乳酸、クエン酸、酒石酸などのオキシカルボン酸類、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドンなどのアミド類などがあげられる。 【0035】また、そのほかゼラチン、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどの水溶性高分子、ワセリン、流動パラフィンなどの油性基剤、防腐剤、着色料、乳化剤、保存剤などを製剤用添加剤として用いることができるが、これらに限定されるものではない。 【0036】なお、本発明のリザーバー型投与デバイスの形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、四角形、多角形などのいずれの形状でもよいが、好ましくは円形または四角形の形状である。投与デバイスの大きさも特に限定されないが、薬物を放出する面の面積が、例えば、3cm2〜200cm2の範囲であることが利便性の点から好ましい。 【0037】 【実施例】以下本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実験例に限定されるものではない。 【0038】実施例1図1に示される本発明の投与デバイスを製造した。成型シール機を用いて、ポリエチレン−ポリ塩化ビニリデン−ポリエチレンで積層された支持体フィルム(バリアロンCX−26、厚み64μm、旭化成工業株式会社)を圧力5kgf/cm2、金型温度45℃で、直径18mm、容積約1.0mLのドーム状の凹部(■とする)を作成した。次に、■の深さが約1/2になるように■の中央部を凸状に押し上げ、凸部の頂点が濡れないように■の凹部分に50(V/V)%エタノール水溶液を0.4mL加え、■の凸部の頂点付近にホットボンド(HB−80、太陽電気産業株式会社)を微量付着させた。その上に、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂がグラビア塗膏(20g/m2)された直径24mmのポリエステル製の内部剥離可能フィルム(E5100、厚み16μm、東洋紡エステル株式会社)の樹脂塗膏面を■側にして置き、このフィルムの中心部分とのホットボンドが少量付着している■の凸部を接着させた。その後、圧力2kgf/cm2、金型温度80℃で、リング状(内径20mm、外径21.2mm、シール幅0.6mm)に支持体フィルムと内部剥離可能フィルムを熱圧着し、50(V/V)%エタノール水溶液を封じ込め、薬剤貯蔵槽を作った。さらにこの上から、ポリエチレン製の多孔性放出制御膜(セティーラE25LMS、厚み25μm、東燃化学株式会社)をかぶせ、圧力5kgf/cm2、金型温度140℃で、■の中心から同心円状に2重の熱癒着(最内円:内径29mm、外径31mm、癒着幅1mm、最外円:内径35mm、外径43mm、癒着幅4mm)をした。 【0039】ポリイソブチレン系粘着剤として MML−100(トーネックス株式会社)、ハイモール4H(日本石油化学株式会社)、ESCORETZ 1202U(トーネックス株式会社)を溶剤のn−ヘプタンに混合溶解させ、コーティング試験機(ダイカジャパン製、Mathis LTE−S(M))を用いて、表面をシリコン処理されたポリエステル製の剥離ライナー(PET10011、リンテック株式会社)に200μmの厚みで塗膏し、乾燥温度50℃で10分間乾燥した後、表面をシリコン処理された易剥離性の剥離紙(ブルーグラシン、王子タック株式会社)で粘着面を覆い、厚み約80μmの粘着層を得た。この粘着層を一辺約60mmの四角形に切断し、易剥離性の剥離紙を剥離後、粘着面を圧力5kgf/cm2で放出制御膜の上に圧着した。最後に直径40mmに裁断し、内部剥離可能フィルム外部剥離手段取外しタグとして、内部剥離可能フィルムと接着されている支持体フィルムの凹部に輪状にしたポリエステル製のフィルム(厚み16μm、幅2mm、円周約20mm)の一部を少量のホットボンドで接着し、本発明のリザーバー型投与デバイスを製造した。 【0040】実施例2図2に示される本発明の投与デバイスを製造した。このデバイスは、実施例1の薬物拡散部の粘着層を取り除いた構造となっている。実施例1で使用したものと同じポリイソブチレン系粘着剤を一辺約60mmの四角形に切断し、その中心部を直径26mmに打ち抜き、易剥離性の剥離紙を剥離後、粘着面を圧力5kgf/cm2で放出制御膜の上に圧着した。それ以外は、実施例1と同様の方法で投与デバイスを製造した。 【0041】実施例3図3に示される本発明の投与デバイスを製造した。このデバイスは、実施例1の内部剥離可能フィルムの代わりに内部切断可能フィルムを使用し、支持体フィルムと接着されている。実施例1と同様に成型シール機を用いて支持体フィルムを成型し、■の中心部も凸状に変形させ、その外周の凹部分に50(V/V)%エタノール水溶液を0.4mL加えた。その後、凸部の頂点付近と凹部分の直径20mm〜22mm付近にホットボンド(HB−80、太陽電気産業株式会社)を付着させ、その上に、直径24mmのアルミニウム製の内部切断可能フィルム(アルミ箔、厚み15μm、サン・アルミニウム工業株式会社)を置き、内部切断可能フィルムの中心部分と外周を支持体フィルムと接着させ、50(V/V)%エタノール水溶液を封じ込めて薬剤貯蔵槽を作った。その後の放出制御膜の熱癒着や粘着層の圧着、内部剥離可能フィルム外部剥離手段取外しタグの接着は実施例1と同様に行った。 【0042】比較例1ポリエチレン−ポリ塩化ビニリデン−ポリエチレンで積層された支持体フィルム(バリアロンCX−26、厚み64μm、旭化成工業株式会社)を圧力5kgf/cm2、金型温度45℃で、直径16mm、容積約0.5mLのドーム状の凹部を作成した。この凹部に50(V/V)%エタノール水溶液を0.4mL加え、放出制御膜(セティーラE25LMS、厚み25μm、東燃化学株式会社)をかぶせ、圧力5kgf/cm2、金型温度140℃で、凹部の中心から同心円状に3重の熱癒着(最内円:内径20mm、外径28mm、癒着幅4mm、最外円:内径38mm、外径46mm、癒着幅4mm)をし、放出制御膜と支持体フィルム間に50(V/V)%エタノール水溶液を封じ込め、薬剤貯蔵槽を作った。その後の粘着層の圧着は実施例1と同様に行った。 【0043】試験例1:密封性試験試験に用いる前に、各デバイスの上には20g分銅を乗せ、30分以上放置後に液の漏れがないことを確認した。その後、50(V/V)%エタノール水溶液が封入されている各デバイスを40℃(相対湿度65%)恒温室に保存し、その重量を経時的に測定した。結果を表1に示す。表中の数字は、50(V/V)%エタノール水溶液残量の変化を残存率(%)平均値(n=3)で記載した。 【0044】 【表1】
試験開始時の液体重量を100.3%とした場合の液体残存量(%):平均値(n=3) 【0045】試験例2:皮膚への展着性50(V/V)%エタノール水溶液を封入した各デバイスを25℃(成り行き湿度)恒温室に7日間保存し、その後の皮膚への展着性を官能評価した。また、官能評価を行う際には各デバイスを皮膚に貼付し、外部剥離手段が存在するものはそれを取り除いた。また、各デバイスは、製造後にデバイス上に20g分銅を乗せ、30分以上放置後に液の漏れがないことを確認した後、試験に用いた。結果を表2に示す。 【0046】 【表2】
【0047】 【発明の効果】本発明のリザーバー投与デバイスは、薬剤貯蔵槽と放出制御膜との間に、貯蔵槽被覆膜を設けて、デバイスの保存中に薬剤貯蔵槽から薬剤含有液又はゲルを放出制御膜へ流出することを防止し、本デバイスを使用する際にはこの貯蔵槽被覆膜を支持体フィルムから剥離する機構を備えることにより、本発明のリザーバー投与デバイスを保管中に、薬剤含有液又はゲルが薬剤貯蔵槽からの流出が防げ、粘着剤の粘着力が低下や、また長期間(6ケ月)保管した後に、薬剤含有液又はゲルの漏れや、溶媒の揮散を防止することができた。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000174622 【氏名又は名称】埼玉第一製薬株式会社 【住所又は居所】埼玉県春日部市南栄町8番地1
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| 【出願日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−34634(P2003−34634A) |
| 【公開日】 |
平成15年2月7日(2003.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−252112(P2001−252112) |
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