| 【発明の名称】 |
染毛剤 |
| 【発明者】 |
【氏名】川岸 俊雄 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地 富士写真フイルム株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】強力な染色性を有し、形成された色素が高い耐久性を有する酸化染毛剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(1)で表わされる1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物の少なくとも1種を用いる染毛剤。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下記一般式(1)で表わされる1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物の少なくとも1種を用いることを特徴とする染毛剤。 【化1】
一般式(1)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜10のアリールオキシ基を表し、R2はヒドロキシル基、-C(-N-)=N-基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基及びホスフィニコ基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数10以下のアルキル基を表し、Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、アゾリル基又はアリールオキシ基を表す。 【請求項2】 前記一般式(1)におけるXが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする請求項1記載の染毛剤。 【請求項3】 前記一般式(1)におけるR2がヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基及びホスフィニコ基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数8以下のアルキル基を表し、かつ、Xが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする請求項1記載の染毛剤。 【請求項4】 前記一般式(1)におけるR1がメチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチルであり、R2がヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数8以下のアルキル基を表し、かつ、Xが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする請求項1記載の染毛剤。 【請求項5】 前記一般式(1)で表される化合物及び顕色剤を用い、酸化剤成分の作用で色素を形成し染毛することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の染毛剤。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、新規な、1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物を含有させた染毛剤に関するものであり、染毛処理の際に色調に優れ、均染性、耐洗浄性に優れる染毛剤に関する。 【0002】 【従来の技術】染毛剤には、一時的着色剤、半永久染毛剤、永久染毛剤がある。酸化染毛剤は永久染毛剤の中で最も広く使用されているものであり、染毛剤中の顕色剤が毛髪に浸透した後に酸化縮合が起こり発色し、結果として毛髪を化学的に染着するため染着力が強く、色持ちが良い。この酸化染毛剤は、通常顕色剤(酸化染料とも呼ばれる)を含む第一剤と、酸化剤を含む第二剤とを使用時に混合した後、毛髪に塗布して染毛する2剤型が多いが、粉末剤で使用時に水と混合して用いる1剤型や、3剤以上の多剤型もある。何れの場合も、酸化染毛剤は酸化縮合反応によって化学的に毛髪を染める。酸化染毛剤における顕色剤としてはオルト-又はパラ-フェニレンジアミン、オルト-又はパラ-アミノフェノールがよく知られている。これらの顕色剤によって得られる色合いは、カプラー(カップラーとも呼ばれる)を共存させることにより変えることができることが知られている。しかしながら、昨今の染毛に対する意識の変化により、これまでにない色調に染毛できる新規な染毛剤が強く求められるようになった。1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物はハロゲン化銀カラー写真感光材料に用いるカプラーとして優れた性能を発揮することが知られているヘテロ環化合物である。特表平11−507068号公報には1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物を含有する染毛剤組成物が開示されているが、これまでに知られている化合物には染毛剤用途に十分な性能を発揮するものはなかった。本発明者は、染毛剤用途に極めて有用な1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物を見出し、これを用いることにより、強力な染色性と高い耐久性を得ることができる染毛剤を見出した。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】本発明は、強力な染色性を有し、形成された色素が高い耐久性を有する酸化染毛剤を提供することを目的とする。また本発明は、このような染毛剤用として有用な1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記課題は以下に示す手段によって達成される。 (1)下記一般式(1)で表わされる1H−ピラゾロ[1,5−b]−1,2,4−トリアゾール化合物の少なくとも1種を用いることを特徴とする染毛剤。 【0005】 【化2】
【0006】一般式(1)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基、炭素数1〜5のアルコキシ基又は炭素数6〜10のアリールオキシ基を表し、R2はヒドロキシル基、-C(-N-)=N-基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基及びホスフィニコ基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数10以下のアルキル基を表し、Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、アゾリル基又はアリールオキシ基を表す。 (2)前記一般式(1)におけるXが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする(1)項記載の染毛剤。 (3)前記一般式(1)におけるR2がヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基及びホスフィニコ基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数8以下のアルキル基を表し、かつ、Xが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする(1)項記載の染毛剤。 (4)前記一般式(1)におけるR1がメチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチルであり、R2がヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基及びカルボキシル基からなる群から選択される少なくとも1つを有する総炭素数8以下のアルキル基を表し、かつ、Xが水素原子又は塩素原子であることを特徴とする(1)項記載の染毛剤。 (5)前記一般式(1)で表される化合物及び顕色剤を用い、酸化剤成分の作用で色素を形成し染毛することを特徴とする(1)〜(4)のいずれか1項に記載の染毛剤。 【0007】 【発明の実施の形態】一般式(1)で表わされる化合物について詳しく説明する。一般式(1)において、R1は炭素数1〜5のアルキル基(詳しくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、t−ブチル、イソブチル、1−ペンチル、4−メチル−1−ブチル、ネオペンチル、t−アミル等)、炭素数1〜5のアルコキシ基(詳しくは、メトキシ、エトキシ、1−プロピルオキシ、2−プロピルオキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、1−ペンチルオキシ、ネオペンチルオキシ等)、又は炭素数6〜10のアリールオキシ基(詳しくは、フェノキシ、2−メトキシフェノキシ、4−メトキシフェノキシ、2,6−ジメトキフェノキシ等)を表す。 【0008】R1で表される基はさらに置換基を有していてもよく、好ましい置換基としては、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子)、シアノ基、ヒドロキシル基、ニトロ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10のアルコキシ基で、例えば、メトキシ、エトキシ、1−ブトキシ、2−ブトキシ、イソプロポキシ、t−ブトキシ、シクロペンチルオキシ、シクロヘキシルオキシ、2−メトキシエトキシ、2−(2−エトキシ)エトキシエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜10のアリールオキシ基で、例えば、フェノキシ、2−ナフトキシ)、カルバモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜10のカルバモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジメチルカルバモイルオキシ、N−ブチルカルバモイルオキシ)、スルファモイルオキシ基(好ましくは炭素数1〜10のスルファモイルオキシ基で、例えば、N,N−ジエチルスルファモイルオキシ、N−プロピルスルファモイルオキシ)、アシル基(好ましくは炭素数1〜10のアシル基で、例えば、ホルミル、アセチル、ピバロイル、ベンゾイル、シクロヘキシルカルボニル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜10のアルコキシカルボニル基で、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜10のカルバモイル基で、例えば、カルバモイル、N,N−ジブチルカルバモイル、N−エチル−N−オクチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル)、アミノ基(好ましくは炭素数10以下のアミノ基で、例えば、アミノ、メチルアミノ、シクロヘキルアミノ)、アニリノ基(好ましくは炭素数6〜12のアニリノ基で、例えば、アニリノ、N−メチルアニリノ)、カルボンアミド基(好ましくは炭素数2〜10のカルボンアミド基で、例えば、アセトアミド、ベンズアミド、テトラデカンアミド)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜10のウレイド基で、例えば、ウレイド、N,N−ジメチルウレイド、N−フェニルウレイド)、【0009】アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜10のアルコキシカルボニルアミノ基で、例えば、メトキシカルボニルアミノ、エトキシカルボニルアミノ、t−ブトキシカルボニルアミノ、シクロヘキシルオキシカルボニルアミノ)、スルホンアミド基(好ましくは炭素数1〜10のスルホンアミド基で、例えば、メタンスルホンアミド、ブタンスルホンアミド、ベンゼンスルホンアミド)、スルファモイルアミノ基(好ましくは炭素数1〜10のスルファモイルアミノ基で、例えば、N,N−ジプロピルスルファモイルアミノ)、アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜10のアルキルチオ基で、例えば、エチルチオ、オクチルチオ、シクロヘキシルチオ)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基で、例えば、フェニルチオ)、ヘテロ環チオ基(好ましくは炭素数1〜10のヘテロ環チオ基で、例えば、2−ベンゾチアゾリルチオ、2−ピリジルチオ、1−フェニルテトラゾリルチオ)、アルキルスルフィニル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキルスルフィニル基で、例えば、メタンスルフィニル)、アルキルスルホニル基(好ましくは炭素数1〜10のアルキルスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、オクチルスルホニル、シクロヘキシルスルホニル)、スルファモイル基(好ましくは炭素数10以下のスルファモイル基で、例えば、スルファモイル、N−メチルスルファモイル)、ホスフィノイルアミノ基(ジエトキシホスフィノイルアミノ、ジオクチルオキシホスフィノイルアミノ)、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、ホスフィニコ基が挙げられる。 【0010】R2は少なくとも一つのヒドロキシル基、、-C(-N-)=N-基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基、もしくはホスフィニコ基を有する総炭素数10以下のアルキル基を表し、R2で表されるアルキル基としては、詳しくは、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、1−ブチル、2−ブチル、t−ブチル、イソブチル、1−ペンチル、4−メチル−1−ブチル、ネオペンチル、t−アミル、1−ヘキシル等が挙げられる。R2で表されるアルキル基が有してもよいアルコキシアルコキシ基としては、2−メトキシエトキシ、2−エトキシエトキシ等が挙げられる。R2で表されるアルキル基が有してもよいモノアルキルアミノ基としては、N−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N−プロピルアミノ、N−(2−メトキシエチル)アミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−カルボキシメチルアミノ等が挙げられる。R2で表されるアルキル基が有してもよいジアルキルアミノ基としては、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジプロピルアミノ、N,N−ビス(2−メトキシエチル)アミノ、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N,N−ビス(カルボキシメチル)アミノ等が挙げられる。R2で表されるアルキル基は、さらに置換基を有していてもよく、好ましい置換基はR1で表される基が有してよい置換基として挙げたものと同じである。ただし、R2で表されるアルキル基は、その置換基も含めた総炭素数が10以下である。 【0011】Xは水素原子、塩素原子、臭素原子、アゾリル基、又はアリールオキシ基を表す。Xで表されるアゾリル基としては、ピラゾリル、イミダゾリル、1,2,4−トリアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、又はテトラゾリルが挙げられ、Xで表されるアリールオキシ基としてはフェノキシ、1−ナフトキシ、又は2−ナフトキシが挙げられ、これらのアゾリル基及びアリールオキシ基は、さらに置換基を有していてもよく、好ましい置換基はR1で表される基が有してよい置換基として挙げたものと同じである。 【0012】次に、一般式(1)で表される化合物の好ましい範囲について説明する。R1は炭素数1〜5のアルキル基又はアルコキシ基が好ましく、メチル、エチル、イソプロピル又はt−ブチルがさらに好ましい。R2は、少なくとも一つのヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基、カルボキシル基、ホスホノ基又はホスフィニコ基を有するアルキル基が好ましく、少なくとも一つのヒドロキシル基、アルコキシアルコキシ基、モノアルキルアミノ基、ジアルキルアミノ基又はカルボキシル基を有するアルキル基がより好ましく、さらに総炭素数が8以下であることが特に好ましい。Xは水素原子又は塩素原子が好ましい。 【0013】次に、一般式(1)で表される化合物の好ましい具体例を示すが、本発明はこれらによって限定されない。 【0014】 【化3】
【0015】 【化4】
【0016】 【化5】
【0017】 【化6】
【0018】 【化7】
【0019】 【化8】
【0020】 【化9】
【0021】 【化10】
【0022】 【化11】
【0023】 【化12】
【0024】一般式(1)で表される化合物は、米国特許第4,540,654号、特公平4−79350号、同4−79351号、特開平5−186470号、及び特開平11−265044号明細書に記載された方法、及び該明細書に引用された公知の文献に記載された方法にしたがって合成できる。以下に一般式(1)で表される化合物の具体的合成例を示すが、他の例示化合物についても同様にして合成できる。 【0025】合成例1(例示化合物の合成) 例示化合物C-66は、下記スキームに従い合成することができた。 【0026】 【化13】
【0027】中間体(c)の合成市販のピバロイルアセトニトリルとヒドラジンから合成した中間体(a)30.0g(0.216mol)とクロロブチロニトリルからPinner反応で合成した中間体(b)40.9g(0.238mol)をメタノール120mlに加え、室温で2時間攪拌した。塩酸ヒドロキシルアミン18.1g(0.260mol)をメタノール180mlにあらかじめ溶解し、28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液52ml(0.26mol)を加えて中和し、析出した塩化ナトリウムを濾過して除き、ヒドロキシルアミンのメタノール溶液を調製し、先の反応混合物を加えた。室温で2時間攪拌後、水に注ぎ、析出した沈殿を濾取した。風乾して中間体(c)37.8g(収率68%)を得た。 【0028】中間体(d)の合成中間体(c)25.9g(0.100mol)及びN,N-ジエチルアニリン35.8g(0.240mol)をN,N-ジメチルアセトアミド50mlに加え、氷水で冷却して攪拌した。4-クロロ-3-ニトロベンゼンスルホニルクロリド28.2g(0.110mol)を約30分間かけて5回に分けて添加した。そのままの温度で1時間攪拌後、室温で一夜放置した。反応混合物に酢酸エチル300mlを加え、2回水洗し、飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/酢酸エチルの混合溶媒)で精製し、中間体(d)13.8g(収率57%)を得た。 【0029】例示化合物C-66の合成中間体(d)5.0g(21mmol)とビス(2−メトキシエチル)アミン6.7g(50mmol)をN-メチルピロリドン15mlに加え、120℃で3時間攪拌した。冷却後、酢酸エチルと水を加えて抽出し、有機層を飽和食塩水で洗浄した。有機層を減圧下に濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:クロロホルム/メタノールの混合溶媒)で精製し、4.3g(収率61%)の例示化合物C-66を得た。 【0030】合成例2(例示化合物C-4の合成) 例示化合物C-4は、下記スキームに従い上記合成例1(例示化合物C-66の合成)と同様に合成することができた(下記中間体(e)〜(h)が上記中間体(a)〜(d)に相当)。 【0031】 【化14】
【0032】本発明における一般式(1)の化合物は、染毛剤組成物全体に対して0.001質量%〜40質量%配合されるのが好ましく、更に好ましくは0.01質量%〜30質量%である。 【0033】本発明の一般式(1)の化合物は通常、カプラーと呼ばれる化合物であり、顕色剤(酸化染料とも呼ばれる)と呼ばれる化合物等とともに髪に浸透し、酸化剤の働きで色素を形成する結果、染毛する方式に用いることが好ましい。 【0034】本発明においては、一般式(1)で表される化合物以外に、さらに別の1種以上のカプラーを併用してもよく、本発明に用いることができるカプラーの骨格としてハロゲン化銀写真感光材料の分野で知られている活性メチレン、5−ピラゾロン、ピラゾロアゾール、フェノール、ナフトール、ピロロトリアゾールと総称される化合物群が挙げられる。これらのカプラーとしてはリサーチ・ディスクロージャー(以下RDと略す) No.38957(1996年9月),616〜624頁,”x.Dye imageformers and modifiers”に引用されている化合物の骨格をもった化合物を好ましく使用することができる。 【0035】これらのカプラーはいわゆる2当量カプラーと4当量カプラーとに分けることができる。2当量カプラーのアニオン性離脱基として作用する基としては、ハロゲン原子(例えばクロル、ブロム)、アルコキシ基(例えばメトキシ、エトキシ)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ、4−シアノフェノキシ、4−アルコキシカルボニルフェノキシ)、アルキルチオ基(例えばメチルチオ、エチルチオ、ブチルチオ)、アリールチオ基(例えばフェニルチオ、トリルチオ)、アルキルカルバモイルオキシ基(例えばメチルカルバモイルオキシ、ジメチルカルバモイルオキシ、エチルカルバモイルオキシ、ジエチルカルバモイルオキシ、ジブチルカルバモイルオキシ、ピペリジルカルバモイルオキシ、モルホリルカルバモイルオキシ)、アリールカルバモイルオキシ基(例えばフェニルカルバモイルオキシ、メチルフェニルカルバモイルオキシ、エチルフェニルカルバモイルオキシ、ベンジルフェニルカルバモイルオキシ)、アルキルカルボニルオキシ基(例えばメチルカルボニルオキシ、イソブチルカルボニルオキシ)、アシルオキシオキシ基(例えばアセトキシ、プロピオニルオキシ、ブチロイルオキシ、ベンゾイルオキシ)、N原子で結合する含窒素複素環基(例えばピラゾリル、イミダゾリル基、ベンゾトリアゾリル基)等が挙げられる。 【0036】また、4当量カプラーのカチオン性離脱基として作用する基としては、水素原子、ホルミル基、カルバモイル基、置換基を有するメチレン基(置換基としては、アリール基、スルファモイル基、カルバモイル基、アルコキシ基、アミノ基、水酸基等)、アシル基、スルホニル基等が挙げられる。 【0037】本発明において併用してもよいカプラーは、総炭素数が20以下であり、ヒドロキシル基、アルコキシ基、スルホンアミド基、スルファモイルアミノ基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基、ホスフィニコ基等の水溶性基を少なくとも一つ以上有することが好ましい。 【0038】顕色剤(酸化染料とも呼ばれる)としては、例えばp−フェニレンジアミン、p−トルエンジアミン、2−クロロ−p−フェニレンジアミン、p−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、レゾルシン、m−フェニレンジアミン、5−アミノ−2−メチルフェノール、4−ニトロ−o−フェニレンジアミン、2−ニトロ−p−フェニレンジアミン、ピクラミン酸およびそれらの塩から選ばれる1種または2種以上の化合物を添加することにより、良好な染毛効果を得ることができる。これらの化合物の配合量は、染毛剤組成物の0.001質量%〜30質量%が適当であり、染毛効果の点から好ましくは0.01質量%〜20質量%である。 【0039】酸化剤としては、例えば、過酸化水素、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過ホウ酸カリウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、ピロリン酸塩の過酸化水素付加物、過酸化尿素、過酸化メラミン等を用いることができ、好ましくは過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウムである。これらは水溶液として用いてもよい。この酸化剤の使用量は、特に制限するものではないが、顕色剤1モルに対し、好ましくは0.5モル〜50モル、より好ましくは1モル〜20モル、特に好ましくは2モル〜10モルである。 【0040】本発明の染毛剤には、上記の化合物の他、2,4−ジアミノフェネトール、1−メトキシ−2−アミノ−4−(2−ヒドロキシエチル)アミノベンゼン、およびそれらの塩、あるいは「医薬部外品原料規格」(1991年6月発行、薬事日報社)に収載されている染料を配合することができる。 【0041】本発明の染毛剤は、本発明の効果が損われない範囲で通常の染毛剤に用いられる他の成分を配合することができる。例えば油性成分としては、天然油脂、高級脂肪酸、ステロール類、エステル油、炭化水素油、高級アルコール等が挙げられ、好ましくは天然油脂、高級脂肪酸、ステロール類、エステル油である。天然油脂としては、例えばアボガド油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、小麦胚芽油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、コメヌカ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の液体油脂が挙げられる。 【0042】高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)等が挙げられる。ステロール類としては、例えば、コレステロール、フィトステロール等が挙げられる。 【0043】エステル油としては、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、セチル−2−エチルヘキサノエート、エチルヘキシルパルミテート等が挙げられる。 【0044】炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。高級アルコールとしては、ラウリルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、セトステアリルアルコール等の直鎖高級アルコール、モノステアリルグリセリンエーテル(バチルアルコール)、2−デシルテトラデシノール、ラノリンアルコール、ヘキシルドデカノール、イソステアリルアルコール、オクチドデカノール等の分岐鎖高級アルコールが挙げられる。 【0045】またグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、コンドロイチン硫酸塩、ヒアルロン酸塩、ジグリセリン、1,3−ブチレングリコール、ピロリドンカルボン酸塩、ソルビトール、マルチトール、ラクトース、オリゴ糖、小麦ポリペプタイド等の保湿剤、メチルフェニルポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ゴム状ジメチルポリシロキサン、アミノ変性ポリシロキサン等のシリコーン類を配合することができる。 【0046】また、チオグリコール塩酸、L−アスコルビン酸塩、亜硫酸水素塩、ハイドロサルファイト塩、硫酸水素塩等の酸化防止剤及び安定化剤、コラーゲン加水分解物、ケラチン加水分解物、シルクプロテイン加水分解物、エラスチン加水分解物、大豆蛋白加水分解物等の蛋白質加水分解物及びこれらの四級化物を配合することも可能である。また、乳化剤として、他の両親媒性物質や、界面活性剤を用いることも可能である。 【0047】非イオン性界面活性剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油誘導体等のポリオキシエチレン系界面活性剤、オクチルポリグリコシド等のアルキルポリグリコシド類、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリンアルキルエーテル等のポリグリセリン系界面活性剤、マルチトールヒドロキシアルキルエーテル等の糖アルコールヒドロキシアルキルエーテル類、脂肪酸ジエタールアミド等が挙げられ、高級脂肪酸塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、リン酸エステル類、アルキル硫酸塩類、アルキル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩類等のアニオン性界面活性剤、アミノ酸類、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアミンオキサイド等のカチオン性界面活性剤等を適宜併用できる。 【0048】更に、例えば、エタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノール、ベンジルアルコール等の低級アルコール類、2−エチルヘキシルアルコール、2−ヘキシルデシルアルコール、2−デシルテトラデシルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、セチルアルコール等の高級アルコール類等を配合することができる。また、金属イオン封鎖剤及び防腐剤として、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩類、フェナセチン、EDTA及びその塩、パラベン類、スズ酸塩類等が挙げられ、高分子化合物としては、ポリ(ジメチルアリルアンモニウムハライド)型カチオン性高分子、ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及び牛脂脂肪酸より得られるタロイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性高分子、ポリエチレングリコール、エピクロルヒドリン、プロピレンアミン及びヤシ油脂肪酸より得られるココイルアミンの縮合生成物型であるカチオン性高分子、ビニルピロリドン、ジメチルアミノメタアクリレート共重合体型カチオン性高分子、第4級窒素含有セルロースエーテル型カチオン性高分子類等が挙げられる。 【0049】また、ラウリン酸ジエタノールアミド、カルボキシメチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、キサンタンガム、カラギーナン、アルギン酸塩、ペクチン、フェーセラン、アラビアガム、ガツチガム、カラヤガム、トラガントガム、カンテン末、ベントナイト、架橋性ポリアクリル酸塩等の増粘剤を配合することも可能である。 【0050】更に、本発明においては、塩酸、硫酸、硝酸、リン酸、ピロリン酸、酢酸、乳酸、クエン酸、コハク酸、酒石酸、リンゴ酸、レブリン酸、およびこれらのナトリウム、カリウム、アンモニウム塩等のpH調製剤、色素、香料等を配合することも好ましく用いられる。本発明の染毛剤の使用時のpHは、特に制限するものではないが、一般的には3〜12、好ましくは5〜11である。 【0051】本発明の染毛剤は、1剤型、あるいは酸化染料及びカプラーを含む第1剤と酸化剤を含む第2剤からなる2剤型、あるいはそれ以上の多剤型のいずれであってもよく、例えば液状物、クリーム状物、ゲル状物等、ケラチン繊維の特にヒトの毛髪の染色を行うのに適する他のあらゆる状態で供することが可能である。また、保存時に粉体で使用時に水を加えることにより液状物、クリーム状物、ゲル状物等となることも好ましい。また、この染毛剤は推進剤の存在下でエアゾル容器中に包装されることも好ましい。 【0052】 【実施例】以下に本発明を実施例により、更に詳細に説明するが本発明はこれらに限定されるものではない。 【0053】実施例1表1に示したヘアクリームタイプの本発明例及び比較例の染毛用組成物を調製し、染毛効果と毛髪に与える影響を比較した。使用直前に1剤と2剤とを1:1の質量比で混合し、白髪に塗布した。30℃で30分間処理し、水洗し、シャンプーを行い、風乾した。染毛効果及び毛髪に与える影響は以下の基準で判定した。 <染毛効果の基準> <毛髪に与える影響>◎:極めてよく染まる ◎:非常に艶があり、しなやかである○:良く染まる ○:艶があり、ややしなやかである△:やや染まる △:どちらともいえない×:ほとんど染まらない ×:艶がなく、ごわつく【0054】 【表1】
【0055】 【化15】
【0056】表1より、本発明の染毛剤は染毛効果に優れるのみならず、毛髪に与えるダメージが極めて少ないことがわかる。また、本発明に規定する化合物を用いた場合には、紫味を帯びた染色が可能になることがわかった。 【0057】実施例2(耐洗浄性試験)実施例1にて上記の染色性評価を行った後、毛束を2等分し、一方を市販シャンプー液に浸して10回手もみ洗いした後、乾燥した。これを10回繰り返し、シャンプーの前後の毛束を並べて肉眼で比較し、耐洗浄性を以下の基準で評価した。 ◎:全く褪色しない○:かすかに褪色する△:褪色がはっきりわかる×:褪色が著しい(均染性試験)実施例1の染毛剤組成物の試料1〜6を用いて10人のパネラーの頭髪を染毛処理し、染毛時の均染性を以下の基準で評価した。 ◎:均一に染まった○:殆ど均一に染まった△:染まり具合にややムラができた×:はっきりと染めムラができた【0058】得られた結果を表2に示す。表2より本発明に規定する化合物を用いた染毛組成物は均染性に非常に優れ、更に耐洗浄性も良好であることがわかる。 【0059】 【表2】
【0060】 【発明の効果】本発明の染毛剤は、染色性が良好で、色味を調節でき、染毛処理の際に均染性に優れ、更に形成された色素の耐久性が高く耐洗浄性の良好な染毛剤組成物を与える。また、本発明の染毛剤は、毛髪に与えるダメージも効果的に低減されている。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005201 【氏名又は名称】富士写真フイルム株式会社 【住所又は居所】神奈川県南足柄市中沼210番地
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| 【出願日】 |
平成13年7月19日(2001.7.19) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100076439 【弁理士】 【氏名又は名称】飯田 敏三
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| 【公開番号】 |
特開2003−34626(P2003−34626A) |
| 【公開日】 |
平成15年2月7日(2003.2.7) |
| 【出願番号】 |
特願2001−220400(P2001−220400) |
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