トップ :: A 生活必需品 :: A61 医学または獣医学;衛生学




【発明の名称】 マイナスイオン発生外用貼付剤
【発明者】 【氏名】鈴木 洋司

【氏名】秋谷 貴仁

【氏名】今村 弘

【要約】 【課題】外力を加えない静止状態で、常時安定的にマイナスイオンを発生させる外用貼付剤の提供。

【解決手段】マイナスイオン発生粉体組成物を含有する貼付剤であって、含有されるマイナスイオン発生粉体組成物が、■トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末が、100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるものであるか、■トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合してなるものである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末が下記(1)式に示される量で配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有してなる外用貼付剤。
100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
【請求項2】 トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末が下記(2)式に示される量で配合されてなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有してなる外用貼付剤。
25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
【請求項3】 前記トルマリン粉末が、リチア電気石を微粉砕したものを50重量%以上含むものである請求項1または2項に記載のマイナスイオン発生外用貼付剤。
【請求項4】 帯電防止剤または導電性物質をさらに含有してなる請求項1から3のいずれか1項に記載されたマイナスイオン発生外用剤。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トルマリン粉末を含有した外用貼付剤に係り、さらに詳しくは、トルマリンによる空気のマイナスイオン化の効果を発揮するマイナスイオン発生外用貼付剤に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、薬剤を経皮的に投与する手段として、粘着性の基剤層に薬効成分を含有させ皮膚に貼着する外用貼付剤、さらには、外傷部を被覆して保護するための薬効成分を含まない外用貼付剤が多用されている。これらの外用貼付剤は、基本的には、支持体の片面に粘着性の基剤成分を含有する基剤層(膏体層)と、該基剤層上を被覆する剥離シート(ライナー)とから成る形態を採用している。
【0003】このような外用貼付剤としては、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、硬膏剤等の製剤があり、適度な粘着性を有し、皮膚表面部に貼付されることにより、粘着性の基剤層(膏体層)に含有された薬効成分が経皮的に生体内に吸収されて、所望の治療効果を発揮することとなる。
【0004】そのような外用貼付剤に適用し得る薬効成分としては、古くからサリチル酸メチル、l−メントール等の成分に加え、インドメタシン、ケトプロフェン、4−ビフェニル酢酸を始めとする消炎・鎮痛薬がメインであるが、最近では、ニトログリセリンあるいは硝酸イソソルビッドのような狭心症治療薬、さらには禁煙補助薬であるニコチンなどを含有する医療用の外用貼付剤が登場してきている。
【0005】一方、薬効成分を含有しない医薬部外品用の貼付剤としては、化粧用の貼付剤として、皮膚に潤いを与える保水剤を含有するパックマスク用貼付剤、あるいは足部のふくらはぎ等に貼付して、その清涼感により疲れを取り去る水性パップ剤など、種々の貼付剤が登場してきている。
【0006】ところで、近年注目されている機能の一つに、空気をマイナスイオン化することによる、人体に対して新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、血圧降下、疲労防止、安眠、鎮痛などの種々の効果が知られている。かかる考え方に立脚して、マイナスイオンを発生させる種々の家電製品、例えばエアコン製品も登場しており、さらにはマイナスイオン化の機能を付加させた建築材料、例えば、壁材、合成皮革などが提供されてきている。これらの製品におけるマイナスイオンの発生源となるマイナスイオン発生材料としては、トルマリン粉末が使用されている。
【0007】しかしながら、元来、トルマリン粉末はマイナスイオンを発生しないものであり、例えば、空気の乱流、温度差、湿度差、圧力、摩擦力等の外力としての外的作用がないと、その電気的特性を発揮しない。したがって、単にトルマリン粉末を含有させただけでは、マイナスイオンによる効果は得られない。そのため、希土類元素を含む鉱石の粉末をトルマリン粉末と共に含有させることにより、マイナスイオンの発生を促進することが試みられている。しかしながら、希土類元素を含む鉱石を併用した場合には、マイナスイオンの発生は促進されるものの、その発生が安定せず、さらに放射線を放射するマイナス面があり、必ずしも安全であるとはいいきれない。
【0008】本発明者らは、トルマリン粉末について、外力を加えない静止状態でマイナスイオンを十分に発生させることができる条件等について鋭意研究・実験を行ったところ、ジルコニウム化合物の粉末とともにトルマリン粉末を使用すると、放射線の放射はきわめて微量であり、しかも、トルマリンからのマイナスイオンの発生は、トルマリン粉末単独で使用した場合よりもきわめて多量であることを見いだし、特異的なマイナスイオン発生粉体組成物を提案してきている(例えば、特願2001−060241)。
【0009】今回、かかるマイナスイオン発生粉体組成物の用途について種々検討を行い、そのひとつとして、外用貼付剤にマイナスイオン発生粉体組成物を含有させ、人体の皮膚表面に貼付させた場合には、マイナスイオンが有する、極めて良好な効果を有効に発揮し得るものとなることを確認し、本発明を完成した。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】すなわち本発明は、放射線の放射が極めて少ないものであり、トルマリン粉末のマイナスイオン発生機能を向上させ、静止状態でもマイナスイオンが多く発生し、人体皮膚表面に貼付した場合に、確実にマイナスイオンを発生させ、新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、疲労防止、安眠などの効果を上げ得る、外用貼付剤を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するための、請求項1に記載の本発明は;トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末を、下記式(1): 100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部 (1)
で示される量で配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生外用貼付剤である。
【0012】また、請求項2に記載の本発明は;トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を、下記式(2): 25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部 (2)
で示される量で配合してなるマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたことを特徴とするマイナスイオン発生外用貼付剤である。
【0013】すなわち、上記で提案されるマイナスイオン発生外用貼付剤によれば、支持体上に積層される基剤層(膏体層)に、トルマリン粉末と、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末、あるいは電融安定化ジルコニウム粉末とが特定混合比率で配合されたマイナスイオン発生粉体組成物を含有する外用貼付剤である。
【0014】このマイナスイオン発生粉体組成物にあっては、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末、あるいは電融安定化ジルコニウム粉末により、トルマリン粉末のマイナスイオン生成の働きが向上されている。したがって、常時安定的にマイナスイオンが生成されるとともに、希土類元素を含有する鉱石の粉末を使用していないことにより、放射線の放射はほとんどなく、人体に対して安全なマイナスイオン発生外用貼付剤が得られるのである。
【0015】さらに、本発明の請求項3に記載の外用貼付剤は、請求項1または2に記載の貼付剤において、マイナスイオン発生粉体組成物に使用するトルマリン粉末が、リチア電気石(エルバイトトルマリン)を微粉砕したものを50重量%以上含むものである外用貼付剤である。
【0016】この外用貼付剤によれば、マイナスイオン発生粉体組成物に使用されるトルマリン粉末は、エルバイトトルマリンを微粉砕したものが50重量%以上含むもので構成されている。このエルバイトトルマリンを微粉砕したものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するので、任意の顔料を含有させて、淡色系の色から濃色系の色まで任意の色に着色した基剤層を有する外用貼付剤を得ることができるようになる。
【0017】また、本発明の請求項4に記載の外用貼付剤は、帯電防止剤または導電性物質をさらに含有した外用貼付剤である。すなわち、このマイナスイオン発生外用貼付剤にあっては、帯電防止剤または導電性物質が含有されているので、外用貼付剤自体が静電気を帯電するのを防止できる。したがって、発生するマイナスイオンが静電気により中和されて、マイナスイオンの発生量が減少してしまうことがない。そのため、特に静電気の発生し易い冬場においても安定的にマイナスイオン効果を示すマイナスイオン発生外用貼付剤が得られる利点を有している。
【0018】
【発明の実施の形態】以下に、本発明が提供する外用貼付剤の詳細について、具体的に説明する。本発明が提供するマイナスイオン発生外用貼付剤は、その基本的な形態は、支持体の片面に粘着性の基剤成分を含有する基剤層(膏体層)と、該基剤層(膏体層)上を被覆する剥離シート(ライナー)とからなるものである。したがって、マイナスイオン発生粉体組成物は、粘着性の基剤成分を含有する基剤層(膏体層)に含有されるのが好ましい。
【0019】本発明で使用される支持体としては、柔軟性を有すると共に、外用貼付剤に自己支持性を付与し、かつ膏体層に含有される基剤成分の染み出しを防止する役目を果たすものが好ましい。
【0020】そのような支持体としては、貼付剤を構成する成分を安定に保持し、貼付時に皮膚に追従する柔軟性を持つものであれば特に限定されない。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニル共重合体、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、レーヨン等の合成ポリマー、セルロース等から成るフィルム、織布、不織布、発泡体等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を積層して用いてもよい。
【0021】一方、本発明の外用貼付剤において使用される剥離シートとしては、貼付剤の構成成分を安定に保持し、粘着剤層(膏体層)から容易に剥がすことのできるものであれば特に限定されない。例えば、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、上質紙、グラシン紙等から成るものが挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を積層して用いてもよい。
【0022】ところで、本発明が提供するマイナスイオン発生外用貼付剤の形態としては、基本的には、パップ剤、プラスター剤、テープ剤、硬膏剤等であり、プラスター剤あるいはテープ剤等の剤型にあっては、マイナスイオン発生粉体組成物は、粘着剤層に含有される。そのような粘着剤としては、マイナスイオン発生粉体組成物を均一に含有することができ、かつ常温で皮膚に対して長時間貼付し得る感圧接着性を有する(共)重合体であれば特に限定されず、従来のプラスター剤あるいはテープ剤等に使用されている粘着剤成分であれば、どのようなものでも使用することができる。
【0023】より具体的には、例えばアクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤及びシリコン系粘着剤等が使用できる。アクリル系粘着剤としては、例えば炭素数4〜18の脂肪族アルコールと(メタ)アクリル酸とから得られる(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主体とする(共)重合体が好適に使用される。また(メタ)アクリル酸アルキルエステ及び該(メタ)アクリル酸アルキルエステルと共重合可能な官能性モノマーとの共重合体であってもよい。
【0024】ゴム系粘着剤としては、例えば、天然ゴム、合成イソプレンゴム、ポリイソブチレン、ポリウレタン、ポリイソプレン、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体を主成分とするものが用いられる。
【0025】さらに、ポリブテン、ポリイソブチレン等の液状ゴム、水素添加石油樹脂、ロジン、水素添加ロジン、流動パラフィン、植物油、ラノリン等の軟化剤を配合することもでき、必要に応じて、脂肪酸エステル類、高級アルコール類等の界面活性剤を配合することもできる。
【0026】上記粘着剤に対しては、必要に応じて、安定化剤、充填剤、架橋剤等の添加剤を添加することもできる。
【0027】一方、本発明の外用貼付剤がパップ剤の剤型をとる場合には、マイナスイオン発生粉体組成物は、パップ剤の基剤中に均一に含有される。そのようなパップ剤の基剤として用いられる成分は、従来から一般的に使用されているものが用いられる。例えば、水性パップ剤においてはアルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ゼラチン、プルラン、ペクチン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸ナトリウム、アクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体、メチルビニルエーテル等の1種または2種以上の水溶性高分子物質が配合される。その配合量は、基剤の強度および冷却の設定能、あるいは製造時の作業性等によって異なるが、通常膏体全重量に対して3〜30重量%である。
【0028】水溶性高分子物質からなる水性パップ基剤の基剤成分を架橋する場合、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、硫酸マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化第二鉄、水酸化アルミニウム、リン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、クエン酸カルシウム、アルミニウムグリシナール等の多価金属、あるいはポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリグリセリンジグリシジルエーテル等が用いられ、これらの架橋剤の配合量は膏体全重量に対して0.001〜5重量%が好ましく、より好ましくは0.005〜3重量%である。
【0029】さらに、基剤中にはカオリン、ベントナイト、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機塩及びエチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等の多価アルコールを配合することができ、その配合量は膏体全重量に対して5〜65重量%が好ましく、より好ましくは10〜40重量%である。
【0030】本発明における水性パップ剤は水分を含有するが、水分含有量は膏体全重量に対して30〜80重量%であり、好ましくは35〜75重量%、より好ましくは40〜60重量%である。水分含有量が30重量%未満では、温感刺激剤によるパップ剤の温感作用を十分発揮することができず、また80重量%を越えた場合にはパップ剤の保形性が失われ、ダレや剥離時の膏体残りを起こし、好ましくない。
【0031】本発明における水性パップ剤のpHは、3.0〜9.0に調整され、好ましくは3.5〜8、より好ましくは4〜7である。pHが3.0未満では酸性が強すぎることによる皮膚刺激が発生し、また9.0を越えた場合には皮膚の腐食損傷等不都合な作用が発生するため好ましくない。
【0032】以上の外用貼付剤中に含有される、マイナスイオン発生粉体組成物は、■トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末(比重B、平均粒子径b)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末が、100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部配合されてなるものであるか、■トルマリン粉末(比重A、平均粒子径a)と電融安定化ジルコニウム粉末(比重C、平均粒子径c)との混合粉末であって、トルマリン粉末100重量部に対し電融安定化ジルコニウム粉末を25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部配合してなるものである。
【0033】この場合、本発明で使用できるトルマリンは、一般式:(Na,Ca,K)(Al,Fe,Li,Mg,Mn)3(BO3)3(Al,Cr,Fe,V)6(SiO6)3(O,OH,F)4で表される珪酸塩鉱物であり、電荷の自発分極性を有し、著しい圧電性や集電性を示すことから電気石とも称されている。このトルマリンとしては、一般式:Na(Li,Al)3(BO3)3Al6(SiO6)3(OH)4で示されるエルバイトトルマリン(リチア電気石)と呼ばれるもの、一般式:NaFe3(BO3)3Al6(SiO6)3(OH)4で示されるショールトルマリンと呼ばれるもの、一般式:NaMg3(BO3)3Al6(SiO6)3(OH)4で示されるドラバイトトルマリンと呼ばれるものが知られているが、いずれのものも使用が可能である。これらのトルマリンは、従来から室内空気のイオン化にトルマリン粉末が有効であるとして使用されてきたものである。
【0034】トルマリンの粉末粒子は自発分極により常に静電気を帯びているので、これに水分子が触れると、瞬間的に放電して、水素ガスとヒドロキシルイオンとを生成し、水を弱アルカリ化する作用を有している。そして、空気中において、同様に水分が電気分解されて生成したヒドロキシルイオンが空気中に放出されることによって、空気がマイナスイオン化される。このようなマイナスイオン化した空気は、人体に対して新陳代謝の促進、血行促進、疲労回復、食欲増進、安眠、鎮痛など数々の好影響を与えるといわれている。
【0035】したがってトルマリン粉末粒子の大きさは、小さいほど水分子と接触する面積が大きくなり、マイナスイオンの発生が効果的に行われることになり、好ましいものである。そのようなトルマリン粉末の好適な大きさは、平均粒子径で、0.01〜1,000μmであり、好ましくは0.05〜100μm、最も好ましくは0.1〜20μmである。1,000μmを越えるとマイナスイオンの発生効果が少なくなるばかりでなく、塗料や合成樹脂に含有させて塗膜や合成樹脂成型品を作製したときに、平滑な表面が得られにくくなり、また、0.01μmより小さくなると均一に分散させることが困難となる場合がある。
【0036】また、トルマリン粉末の自発分極により帯電する静電気は、物質を吸着する作用あるいは反発する作用を有しており、これにより消臭効果、抗菌効果が発揮される。さらに、トルマリンは、遠赤外線放射率の高い材料であることが知られている。なお、トルマリンはその自発分極性を恒常的に有しているので、上記した効果は、化学反応により失われたり経時的に劣化したりすることはない。
【0037】本発明で使用するトルマリンとしては、リチア電気石が好ましい。このリチア電気石はエルバイトトルマリンと呼ばれている。このおおよそ淡色のピンク、緑、青色を呈したエルバイトトルマリンを粉末化したものは、光の散乱によってほぼ白色を呈するものである。したがって、リチア電気石を粉末化したものを外用貼付剤の膏体中に分散させれば、任意の染料や顔料を膏体中に含有させることによって、かかる膏体層の色合いを淡色から濃色まで自由に設計できる。
【0038】例えば、淡色系に着色する場合には、エルバイトトルマリンを単独で使用するのが最も好ましいが、ショールトルマリンやドラバイトトルマリンと混合して使用することも可能である。使用可能なエルバイトトルマリンとショールトルマリンやドラバイトトルマリンとの混合比率は、50/50〜100/0であり、好ましくは70/30〜100/0であり、さらに好ましくは80/20〜100/0である。
【0039】トルマリンと共に本発明で併用するジルコニウム化合物としては、ケイ酸ジルコニウム、金属ジルコニウム、酸化ジルコニウム、炭酸ジルコニルアンモニウム、オキシ塩化ジルコニウム、電融安定化ジルコニウム(電融安定化酸化ジルコニウムと称する場合があり、本明細書において両者は同義である。)、安定化ジルコニアなどがあげられる。特に好ましいのは、電融安定化ジルコニウムである。
【0040】これらのジルコニウム化合物は、純度100%のものが最も好ましいが、必ずしも純度100%でなくてもマイナスイオン生成機能を励起活性させ、マイナスイオン発生の向上が認められるものである。ジルコニウム化合物の純度は70%以上であれば本発明の効果が認められ、好ましくは80%以上、最も好ましくは90%以上である。
【0041】電融安定化ジルコニウムは、特にトルマリンのマイナスイオン生成機能を活性化させる作用が強く、最も好ましいものである。
【0042】ケイ酸ジルコニウムは、ジルコンサンドを鉄ボールなどで粉砕し、粉砕物から鉄粉を除去し、分級することにより得られる。金属ジルコニウムは、ジルコンサンドから炭化ジルコニウムを調製し、これを四塩化ジルコニウムとし金属ジルコニウムを得ることができる。酸化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアルカリ分解してジルコン酸アルカリとし、これを酸に溶解させジルコニル溶液とし、これから水酸化ジルコニルを得て、これを酸化することにより得られる。また、酸化ジルコニウムはパデライトを原料とし、これから不純物を除去して得ることもできる。炭酸ジルコニルアンモニウムは、ジルコニル溶液から炭酸ジルコニルを得て、これから炭酸ジルコニルアンモニウムを得ることができる。ジルコンサンドを、石炭を添加してアーク溶融すると安定化ジルコニアを得ることができる。
【0043】電融安定化ジルコニウムは、ジルコンサンドをアーク溶融することにより得ることができる。
【0044】本発明で使用するマイナスイオン発生粉体組成物を得るには、例えば、上記したジルコニウム化合物または電融安定化ジルコニウムを粉砕して、ジルコニウム化合物の粉末もしくは電融安定化ジルコニウム粉末とし、これをトルマリン粉末と混合することにより行われ、これにより、トルマリンのマイナスイオン生成機能が向上でき、しかも放射線放射のないマイナスイオン発生粉体組成物が得られるものである。
【0045】しかしながら、単に混合しただけでは、必ずしもマイナスイオン生成機能を向上させることができるとは限らないものであることが判明した。本発明者らによる種々の研究の結果、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の個数の三分の一以上存在するときにマイナスイオン生成機能が向上することが判明した。特に、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末が、トルマリン粉末の個数の2倍以上存在するときに最もマイナスイオン生成機能が向上するものである。トルマリン粉末の個数よりもジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末の個数が少なくなるに従って、マイナスイオン生成機能は減少し、トルマリン粉末の個数の三分の一未満になるとマイナスイオンの生成機能は急速に少なくなる。
【0046】電融安定化ジルコニウム粉末の場合には、トルマリン粉末に作用してマイナスイオン生成させる機能が強いので、他のジルコニウム化合物の粉末と異なり、トルマリン粉末の個数の四分の一未満になるまではマイナスイオンの生成機能は急速に少なくなることはない。一方、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末の個数がトルマリン粉末の個数より10倍以上多くなった場合には、マイナスイオン生成機能の向上はわずかとなり、しかもジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末を多量に使用することは、経済的な面から効果的ではないものである。
【0047】したがって、本発明においては、ジルコニウム化合物の粉末の個数は、トルマリン粉末の1/3〜10/1の個数を存在させるのが好ましく、電融安定化ジルコニウム粉末の場合にはトルマリン粉末の1/4〜10/1の個数を存在させるのが好ましいものである。
【0048】すなわち、トルマリン粉末の比重がA(g/cc)で平均粒子径a(cm)とした場合、比重B(g/cc)で平均粒子径b(cm)のジルコニウム化合物の粉末は、トルマリン粉末100重量部に対して100Bb/3Aa〜1000Bb/Aa重量部を混合するのがよい。好ましくは、50Bb/Aa〜500Bb/Aa重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、100Bb/Aa〜300Bb/Aa重量部を混合するのがよい。
【0049】また、比重C(g/cc)で平均粒子径c(cm)の電融安定化ジルコニウム粉末にあっては、トルマリン粉末100重量部に対して25Cc/Aa〜1000Cc/Aa重量部を混合するのがよい。好ましくは、40Cc/Aa〜400Cc/Aa重量部を混合するのがよく、最も好ましくは、70Cc/Aa〜250Cc/Aa重量部を混合するのがよい。
【0050】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末を、上記したとおりの混合比率で混合することにより、マイナスイオン生成機能は向上する。よりその機能の向上を効率的にするには、トルマリン粉末1個に対してジルコニウム化合物の粉末が1/3個(ジルコニウム化合物の粉末1個に対してトルマリン粉末3個)〜10個、またはトルマリン粉末1個に対して電融安定化ジルコニウム粉末が1/4個(電融安定化ジルコニウム粉末1個に対してトルマリン粉末4個)〜10個が精密に分散されるのが望ましい。
【0051】トルマリン粉末と、ジルコニウム化合物の粉末や電融安定化ジルコニウム粉末とを均一に分散する方法としては、通常使用されている撹拌翼型の混合機、空気流型混合機で粉末状態のままで混合してもよいし、粉末を水などの液体中に分散させ、撹拌翼を使用して混合してもよく、また、液流で混合してもよい。さらには、精密分散状態に混合するための特殊混合機、例えば、ラモンドスターラーを使用したラモンドミキサーなどを使用して混合してもよい。
【0052】通常使用されている混合機を使用する場合にあっては、混合する粉末の平均粒径が同じである場合、比重の大きい粉末が下層に集中することになり、精密分散状態を確保することが難しくなる傾向がある。したがって、トルマリン粉末の比重がA、ジルコニウム化合物の粉末の比重がBの場合、ジルコニウム化合物の粉末の平均粒径はトルマリン粉末の平均粒径のA/B倍にするのが好ましく、トルマリン粉末の比重がA、電融安定化ジルコニウム粉末の比重がCの場合、電融安定化ジルコニウム粉末の平均粒径はトルマリン粉末のA/C倍にするのが好ましい。
【0053】なお、本発明の外用貼付剤にあっては、必ずしも必須ではないが、粘着剤層(膏体層)を、静電気を帯電しないように帯電防止化あるいは導電化させることができる。このような帯電防止化あるいは導電化させることにより、貼付剤自体が静電気を帯電することによる発生したマイナスイオンの中和が阻害され、マイナスイオンの発生量が少なくなることがない。したがって、特に静電気の発生しやすい冬場においても、安定的にマイナスイオン効果を示す外用貼付剤が得られるもので好ましい。
【0054】上記の粘着剤層を帯電防止化するためには、粘着剤成分に帯電防止剤および/または導電性物質を配合させることにより実施しうる。そのような帯電防止剤としては、多価アルコールの部分的脂肪酸エステル、多価アルコールの部分的脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アルコールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸アミンのエチレンオキサイド付加物、脂肪族アミドのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、アルキルナフトールのエチレンオキサイド付加物、ポリエチレングリコールなどのノニオン系帯電防止剤;第1級アミン塩、第3級アミン、第4級アンモニウム化合物、ピリジン誘導体などのカチオン系帯電防止剤;硫酸化油、金属石鹸、硫酸化エステル油、硫酸化アミド油;オレフィンの硫酸エステル塩、多価アルコールの硫酸エステル塩、アルキル硫酸エステル塩、脂肪酸エチルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸とホルマリンの混合物、コハク酸エステルスルホン酸塩、リン酸エステル塩などのアニオン系帯電防止剤;カルボン酸誘導体、イミダゾリン誘導体などの両性帯電防止剤等、一般的に繊維に帯電防止性を付与するのに使用されるものであればいずれのものでも使用できる。
【0055】また、導電性物質としては、導電性酸化チタン(酸化チタン表面をSn−Sb系化合物で処理したもの)粉末、カーボンブラック粉末、銀、銅、ニッケル、アルミニウム、ステンレス、鉄などの金属よりなる粉末、金属細片または金属短繊維、有機繊維もしくは無機繊維、または合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を金属または金属酸化物などで被覆したものが使用できる。
【0056】また、電子共役系ポリマーの粉末や、有機繊維もしくは無機繊維または合成樹脂粉末、もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆したものも使用できる。電子共役系ポリマーとしてはアニリン、ピロール、チオフェンまたはそれらの誘導体の中から選ばれた1種のモノマーを重合したものが挙げられる。
【0057】電子共役系ポリマーとしては、アニリン、o−メチルアニリン、m−メチルアニリン、o−エチルアニリン、m−エチルアニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、o−アニシジン、m−アニシジン、o−クロロアニリン、m−クロロアニリン、ピロール、N−メチルピロール、3−メチルピロール、3・4−ジメチルピロール、チオフェン、3−メチルチオフェン、3−メトキシチオフェンなどのモノマーを、ドーパントの存在下に酸化重合剤と接触せしめることにより重合させ、得ることができる。
【0058】ドーパントとしては、一般に使用されているアクセプター性のものならいずれのものでも使用できる。例えば、塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;5弗化リン等のルイス酸;塩化水素、硫酸等のプロトン酸;塩化第2鉄等の遷移金属化合物;過塩素酸銀、弗化ホウ素銀等の遷移金属化合物、クロル酢酸、p−トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸(塩)、ナフタレン1・5ジスルホン酸(塩)などの有機酸(塩)が挙げられる。
【0059】酸化重合剤としては、一般に使用される過マンガン酸、過マンガン酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム等の過マンガン酸(塩)類;三酸化クロム等のクロム酸類;硝酸銀等の硝酸塩類;塩素、臭素、沃素等のハロゲン類;過酸化水素、過酸化ベンゾイル等の過酸化物;ペルオキソ二硫酸、ペルオキソ二硫酸カリウム等のペルオキソ酸(塩)類;次亜塩素酸、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム、塩素酸アトリウム、塩素酸カリウム等の塩素酸(塩)類;塩化第二鉄等の遷移金属塩化物;酸化銀等の金属酸化物などが挙げられる。
【0060】合成樹脂粉末もしくは無機粉末の表面を電子共役系ポリマーで被覆するには、■電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーと、酸化重合剤および必要に応じてドーパントを含有する処理液に、モノマーが実質的に重合する前に合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方法、■電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーを含有する処理液と、酸化重合剤と必用によりドーパントを含有する処理液に合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬する方法、■酸化重合剤と、必要によりドーパントを含有する処理液に、合成樹脂粉末もしくは無機粉末を浸漬した後、この処理液中に電子共役系ポリマーを形成し得るモノマーを添加する方法などがある。
【0061】このようにして電子共役系ポリマーで被覆した合成樹脂粉末もしくは無機粉末は、その表面が電子共役系ポリマーで被覆されるばかりでなく内部の表面近傍に電子共役系ポリマーが浸透して電子共役系ポリマー層が形成されているので、導電層が剥離して導電性が損なわれることがなく好ましいものである。
【0062】また、本発明の外用貼付剤にあっては、支持体自体を、静電気を帯電しないように帯電防止化あるいは導電化させることもできる。かかる支持体の帯電防止化あるいは導電化は、支持体を構成する織布あるいは不織布を、導電性織布あるいは不織布とし、これを使用することもできる。なお、織布、不織布を帯電防止化あるいは導電化するには、粘着剤層(膏体層)を帯電防止化あるいは導電化するのと同様の方法を適宜適用し、行うことができる。
【0063】本発明が提供するマイナスイオン発生外用貼付剤を製造するには、通常の製剤学的分野で行われている外用貼付剤を製造する技術が、そのまま適用し得る。例えば、外用貼付剤のひとつの剤型としての水性パップ剤は、膏体層を構成する各成分をよく練合してペースト状に調製し、これを、紙、織布、不織布、プラスチックフィルム等の支持体に適宜50〜300g/mになるように塗布し、さらにポリエチレンフィルム等のライナーで被覆した後、所望の大きさに裁断して、製造することができる。
【0064】また、外用貼付剤の別の剤型として粘着テープ剤の調製は、具体的には、接着性を有する(共)重合体、例えばスチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体、軟化剤、粘着付与剤、抗酸化剤および充填剤等を、攪拌期中で150〜200度程度にて加熱溶解し、そこにマイナスイオン発生粉体組成物を添加してさらに均一になるまで攪拌し、均一な膏体を得る。かくして調製された膏体を、ライナー上に適宜50〜300g/mになるように塗布し、支持体をラミネートする。このようにして調製されたマイナスイオン発生粉体組成物含有膏体層を有する支持体を、所望の大きさに裁断して、本発明の外用貼付剤を得ることができる。
【0065】以上のようにして調製される本発明の外用貼付剤にあっては、粘着基剤層(膏体層)にマイナスイオン発生粉体組成物を均一に含有し、それにより常時マイナスイオンを発生させるものであるが、かかる膏体層に、必要に応じて通常の薬効成分を含有させることもできる。
【0066】そのような薬効成分としては、殺菌剤、局所麻酔剤、抗ヒスタミン剤、消炎鎮痛剤、収斂剤、ビタミン剤、抗真菌剤、冠血管拡張剤、降圧剤、末梢神経麻痺剤、副腎皮質ホルモン、昆虫忌避剤、生薬エキス等の生理活性を有する薬剤が挙げられ、これらを1種または2種以上配合してもよい。
【0067】特に、本発明のマイナスイオン発生外用貼付剤にあっては、マイナスイオン発生粉体組成物が有するマイナスイオンの発生効果により、膏体層に含有される薬効成分が有する薬理効果が相乗的に発揮され、良好な治療効果が得られることが期待される。
【0068】
【実施例】以下に、本発明が提供するマイナスイオン発生外用貼付剤について実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0069】実施例1〜4および比較例1〜2:下記の表1中に示した配合組成をもとに、上記した製造方法に基づき、本発明の外用貼付剤であるテープ剤を製造した。なお、実施例1および実施例3における珪酸ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末の混合比率は、珪酸ジルコニウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であり、実施例2および実施例4における電融安定化ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末の混合比率は、電融安定化ジルコニウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であった。
【0070】また、比較のために、実施例1〜4の組成で使用した珪酸ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末に替え、エルバイトトルマリンのみを使用した比較例1〜2の配合により、外用貼付剤(テープ剤)を得た。
【0071】
【表1】


【0072】実施例5〜8および比較例3〜4:下記の表2中に示した配合組成をもとに、上記した製造方法に基づき、本発明の外用貼付剤である水性パップ剤を製造した。なお、実施例5および実施例7における珪酸ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末の混合比率は、珪酸ジルコニウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であり、実施例6および実施例8における電融安定化ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末の混合比率は、電融安定化ジルコニウム粉末/エルバイトトルマリン粉末≒3/1であった。
【0073】また、比較のために、実施例5〜8の組成で使用した珪酸ジルコニウム粉末とエルバイトトルマリン粉末に替え、エルバイトトルマリンのみを使用した比較例1〜2の配合により、外用貼付剤(水性パップ剤)を得た。
【0074】
【表2】


【0075】実施例9〜12:実施例5〜8における配合のうち、エルバイトトルマリン粉末に代えてショールトルマリン粉末(比重3.0、平均粒径3μm)を使用する以外は同じ条件で外用貼付剤である水性パップ剤を製造した。
【0076】試験例1:放射線放射量試験エルバイトトルマリン粉末(比重3.0、平均粒径3μm)と希土類元素を含有するモナザイト粉末(比重4.6、平均粒径2μm)とを、エルバイトトルマリン粉末1個に対しモナザイト粉末が1個対応するように配合しマイナスイオン発生粉体組成物「M」(比較例5)を得た。得られた比較例5のマイナスイオン発生粉体組成物「M」、実施例1および2で使用するマイナスイオン発生粉体組成物のそれぞれを15g採取し、それぞれをポリエチレン製袋に入れて、測定用のサンプルを作製した。
【0077】これらのサンプルについて、アロカ社製のサーベイメーター(ガイガーカウンター)を用いて放射線の放射量を測定した。その結果を表3に示す。
【0078】
【表3】

【0079】試験例2:マイナスイオン数測定試験以上のようにして得られた実施例1〜8、および比較例1〜8の外用貼付剤について、マイナスイオン数の性能評価を行い、その結果を、表4に示した。
【0080】マイナスイオン数は、IC−1000イオンカウンター(ユニバーサル企画)を使用し、測定室(温度25℃、湿度75%、無風状態、測定器以外の電気製品の電源を切った状態)で行った。外用貼付剤は、10×14cmに裁断したものを、基台紙に貼付し、外から力などを加えず、基台紙を、貼付剤が貼付されている面を内側にして直径7cmの円筒状に丸め、この円筒の一端にイオン数測定器の空気吸入口が沿うようにして測定した数値である。
【0081】
【表4】

【0082】上記の結果からも明らかなように、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末または電融安定化ジルコニウム粉末と、トルマリン粉末とを外用貼付剤の基剤層(膏体層)に含有させた本発明の外用貼付剤は、静止状態でも確実にマイナスイオンを発生するものであることが確認できた。
【0083】これに対し、トルマリン粉末(エルバイトトルマリン)のみを単独で含有させた、比較例の外用貼付剤は、静止状態ではマイナスイオンを発生させていないものであった。
【0084】
【発明の効果】以上、実施の形態とともに詳細に説明したように、本発明の外用貼付剤は、トルマリン粉末に対して、電融安定化ジルコニウムを除くジルコニウム化合物の粉末、あるいは電融安定化ジルコニウム粉末を特定比率で含有するマイナスイオン発生粉体組成物を含有させたマイナスイオン発生外用貼付剤であり、トルマリンのマイナスイオン発生機能が大幅に向上されているものである。
【0085】特に、本発明のマイナスイオン発生外用貼付剤は、希有元素を含有する鉱石を使用しないでマイナスイオンを発生させるものであり、放射線の放射量は極めて微量であり、人体に対して安全である。
【0086】このことは、実施例1、実施例2で使用するマイナスイオン発生粉体組成物および比較例5のマイナスイオン発生粉体組成物「M」の対比から明らかなように、本発明のマイナスイオン発生粉体組成物の放射線量は、実施例1では0.09μSV/hr、実施例2では0.06μSV/hrであり、これは1年間に換算するとそれぞれ0.79ミリSV/年、0.53ミリSV/年となり、一方、比較例5のモナザイト粉末を含有するマイナスイオン発生粉体組成物「M」は0.75μSV/hrであり、同様に1年間に換算すると6.57ミリSV/年となる。
【0087】国際放射線防護委員会(ICRP)は、一般人については、実効線量当量の限度として1年間について1.0ミリSVとすることを勧告している。本発明のマイナスイオン発生外用貼付剤が、人体に対して安全であるのに対して、モナザイトを含有するマイナスイオン発生粉体組成物Mを使用したマイナスイオン発生外用貼付剤は、国際放射線防護委員会勧告の一般人についての実効線量当量の限度を超える放射線を放射しているので、人体に対しての安全性に懸念があることがわかる。
【0088】その点から判断すれば、本発明が提供するマイナスイオン発生外用貼付剤は、人体に貼付されることにより、確実にマイナスイオンを発生させるものである。また、マイナスイオンの有する新陳代謝の促進、血行促進、鎮痛、快眠、鎮咳、制汗、食欲増進、血圧降下、疲労防止等の効果が有効に発揮でき、現代人のストレス解消等に適用し得るものであり、その有用性は多大なものである。
【出願人】 【識別番号】598028051
【氏名又は名称】株式会社 日本ハネック
【識別番号】000000077
【氏名又は名称】アキレス株式会社
【出願日】 平成13年6月20日(2001.6.20)
【代理人】 【識別番号】100083301
【弁理士】
【氏名又は名称】草間 攻
【公開番号】 特開2003−2826(P2003−2826A)
【公開日】 平成15年1月8日(2003.1.8)
【出願番号】 特願2001−186213(P2001−186213)