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【発明の名称】 圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転する機構部品を用いて座席を昇降動作および転回動作をさせる事を特徴とする車椅子。
【発明者】 【氏名】佐藤 昌徳

【要約】 【課題】肢体不自由な車椅子の利用者が、少ない介助者または一人で車椅子から乗り降りできる様に座席シートが自動で昇降および転回動作をする機構を設ける。

【解決手段】圧縮空気圧または油圧の発生機器またはボンベを搭載し、座席シート2が、伸縮シリンダー8の伸縮動作によって昇降および転回する。そして、その動作を座席方向切替ハンドル11でコントロールする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転するシリンダーを用いて、座席が昇降動作および転回動作をする様にした車椅子。
【請求項2】 圧縮空気圧または油圧の発生器を搭載しかつ、その圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転するシリンダーを用いて、座席が昇降動作および転回動作をする様にした車椅子。
【請求項3】 圧縮空気圧または油圧の発生源にボンベを搭載しかつ、その圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転するシリンダーを用いて、座席が昇降動作および転回動作をする様にした車椅子。
【請求項4】 圧縮空気圧または油圧の発生器を搭載しかつ、その圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転動作をする機構を使用して構成する昇降または転回機構によって、座席が昇降動作および転回動作をする様にした車椅子。
【請求項5】 圧縮空気圧または油圧の発生源にボンベを搭載しかつ、その圧縮空気圧または油圧により伸縮または回転動作をする機構を使用して構成する昇降または転回機構によって、座席が昇降動作および転回動作をする様にした車椅子。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本考案は、車椅子の座席の改良または改善に属する。
【0002】
【従来の技術】従来の車椅子の座席の昇降動作は、電動機を用いてクランクおよびギヤを組み合わせて昇降動作に変えていた。また、簡易の人力による昇降動作も、先の電動機を用いるのと同じ様に、クランクやギヤを組み合わせて実現されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】人力による昇降動作は、その作業者に非常に大きな負担がかかりまた、作業者以外にも車椅子の利用者の立ち上がり動作の介助の為に、もう一人以上の介助者を必要とした。その為に、一人の車椅子利用者に対して介助者が複数人必要であり、それは車椅子利用者の生活の負担になり、その人達が不在の時には車椅子利用者は車椅子に乗り降りするのも難しい状況になっていた。
【0004】また、電動機によって昇降動作をする方式の場合には、電源および電動機が非常に大きく重く、その事が車椅子の活動範囲を狭めていた。たとえば、電動では車椅子を折り畳む事が出来ないため、長距離の移動が一般車両では難しい状況を作っている。
【0005】
【課題を解決するための手段】圧縮空気圧または油圧の発生機器を搭載し、座席に圧縮空気圧または油圧によって伸び縮みまたは回転する機構をもった機器を取り付け、簡単な操作で自動的に座席が昇降動作および転回動作をするようにした事を特徴とする車椅子である。この場合に、同じ動作をする機構としては、圧縮空気圧等を用いる機器の方が電動機等の回転機器を利用する構造より、単純であり、その為に部品点数が減され、軽い車椅子を提供できる。また、部品点数の削減が遂行されるので、折りたたみ機構にも対応しやすい。
【0006】
【発明の実施の形態】図1に示すように、座席シート2の前部に座席固定支点6を設けて、同じく座席シート2の後部に設けられた伸縮シリンダー用ロッド側支点7とで水平を保っている。ここに、伸縮シリンダー8はロッドが縮んだ状態である。
【0007】伸縮シリンダー8は、伸縮シリンダー用ロッド側支点7と反対側の固定端に、伸縮シリンダー用固定支点9を設けて支えられている。
【0008】この伸縮シリンダー8は、座席方向切替ハンドル11によって、伸びる動作と縮む動作を切り替える様にする。その方法は、圧縮空気圧または油圧の圧力の発生した側の経路を、伸縮シリンダー8の伸びる動作側および、縮む動作側の供給口に対して、座席方向切替ハンドル11を経由して接続し、動作を選択できるように接続する。
【0009】ここで、伸縮シリンダー8のロッド12が伸びる動作をした場合には、図2の様に、座席シート2が肘当て1と共に、昇降および転回動作を行う。
【0010】この時に、車椅子の利用者は肘当てに手を乗せた状態のまま、体を前傾にする事により、重心が前に移動して自分の足の軸線上に近づく。自分で立てると考えられる位置まで重心が移動したら、座席方向切替ハンドル11を停止の位置に操作して座席シート2の動作を停止させる。
【0011】その位置から、車椅子の利用者は肘当て1に体重を掛けつつ、上体を起こして立ち上がる事ができる。
【0012】次に、図2に示す様に座席シート2が昇降および転回している所に、車椅子の利用者が腰を掛けて、座席方向切替ハンドル11を操作して座席シート2を水平位置に倒す様にする。
【0013】他に、圧縮空気圧または油圧の圧力を利用し回転をするような構造をもつ、転回シリンダーも存在する。それを、利用した例が図3である。
【0014】すなわち、転回シリンダー13の回転動作を伝える軸に、座席シート2の座席固定支点6の座席シート2側を固定して、回転動作で座席シート2が軸につれて回転していくようにする。
【0015】この場合には、シリンダー用ロッド側支点7は、図3または図4の水平位置支え14に見られるように単に、座席シート2が水平に保たれるように支えるだけの機能しか持たなくて良い。
【0016】この様子を、図4において示す。この図は、転回シリンダー13の回転軸が座席シート2の水平位置にきているところであるが、その時には、転回シリンダー13と、水平位置支え14によって座席シート2が水平を保っている。
【0017】このとき転回シリンダー13は、一定の角度以上には転回しないように回転角度を機構上で制限しておく事が、安全上望ましい。
【0018】また、転回シリンダー13を用いた構造の時にも、回転方向を座席方向切替ハンドル11で切替る事が出来るように組み立てておく、その方法は図1で使用されている伸縮シリンダー8の場合と同じく、転回シリンダー13の圧縮空気圧または油圧の供給口に座席方向切替ハンドル11を経由して接続し、回転方向を座席指定切り替えハンドル11にて決定する。
【0019】次に、転回機構にパンタグラフを採用したものである。この機構であると伸縮シリンダー8の伸縮長さが短くて良く、構造的にも強固となり小型化にむき易い。なお、図5は伸縮シリンダー8が縮んだ状態の図であり、図6は伸縮シリンダー8が伸びた状態の図である。
【0020】伸縮シリンダー8が短くて済む場合には、伸縮動作をする場合に必要とする圧縮空圧源や油圧源の消費が少なくなるために、圧縮空気や油圧の発生器も小型化できる為、更なる軽量化や小型化が望めるようになる。
【0021】ただし、パンタグラフの場合には機構が複雑な為、車椅子の使用者のために、安全を考慮した機器の設計が望ましい。すなわち、パンタグラフ固定側16とパンタグラフ可動側15の間に手や指を挟んだりする事が無いように保護カバーなどを取り付ける事が、設計上重要である。
【0022】次に、ゴム製の伸縮性をもった蛇腹18,19を用いた実施例をあげる。図8、図9はその例である。動作原理は図1の伸縮シリンダー8を用いたものと同じであるが、ゴム製の蛇腹18,19は、その製作時にいかようにでも形状を決められるので、車椅子の設計に大きな自由を与える。
【0023】このゴム製の蛇腹18,19を採用すれば車椅子の重量も軽くなり、車椅子の形状も自由に設定出来る為、車椅子の使用者の要求を取り入れた非常に使い易い車椅子が製作できる。
【0024】また、このゴム製の蛇腹18,19を用いた機構は、車椅子使用者にとって危険が少なく安全な車椅子を提供できる。
【0025】伸縮シリンダーは、複数使用する事が出来る。この場合には、座席シート2をいくつかに分割して、例えば図10に示す様に、その各々に伸縮シリンダーを取り付けると、図11のような動作を実現でき、車椅子の使用者にとって更に、最適な使用状態を実現する事ができる。
【0026】この座席シート2の分割は、車椅子の使用者に対して、その体の状態に合わせた形状に変化させ得る構造を車椅子に与えるものであり、この構造を適切に選ぶ事によって、車椅子の使用者が自ら立ち上がるのに、充分な環境を与える事になる。
【0027】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような効果を奏する。
【0028】座席方向切替ハンドル11を操作する事によって、介助者または車椅子利用者本人でも車椅子の座席に対していつでも昇降動作を行わせる事ができる。その為に、車椅子利用者は慣れてくれば自分自身でいつでも座席の昇降および転回機構を利用する事が出来、介助者の手を借りなくても自分ひとりでも立ち上がる練習も出来るようになり、リハビリの大きな手助けとなるものである。
【0029】この場合、車椅子の利用者の健康状態に応じて介助者が介助するわけであるが、それと共に座席シート2の昇降および転回動作を自由な位置にて停止させる事が出来るため、車椅子の利用者の体の状態に応じた無理のない利用がかなうものである。
【0030】従って、車椅子の使用者がリハビリを行いたいときに、慣れてくれば一人で操作出来るため、介助者や周りの人に気兼ねなくいつでもどこでもリハビリができる。
【0031】また、機構が単純であるために、実施する場合の機器が軽く、部品点数も著しく削減できるため、車椅子本体の重さも軽くできる。その為、車椅子を車両で運ぶにも大掛かりな設備が不要になり、車椅子利用者の行動範囲を広げる事の一助になる。
【0032】さらに、動作をする為のエネルギーの発生源をボンベ等にすれば、消耗した場合に重点済みのボンベと交換すれば直ちに、使用できる。これは、充電時間が必要なバッテリー方式などよりも必要な時に直ちに使用できるので、車椅子の使用者の生活に与える負担が少ない。
【出願人】 【識別番号】502092464
【氏名又は名称】佐藤 昌徳
【出願日】 平成14年2月7日(2002.2.7)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−230601(P2003−230601A)
【公開日】 平成15年8月19日(2003.8.19)
【出願番号】 特願2002−71036(P2002−71036)