| 【発明の名称】 |
医療廃棄物の無害化処理装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】山野辺 貢市
【氏名】細井 建紀
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| 【要約】 |
【課題】高圧熱風を循環させて袋体内の廃棄物を加熱滅菌すると同時に、廃棄物を溶融軟化させてから押圧して容積を減少させる。
【解決手段】バケットコンベア部の上方、且つ、前記加熱処理部に配して周面に小孔を具えた給気管と排気管を固定して上下動させる可動板と、底面から前記給排気管を出し入れして上下動する該可動板を上下動可能に設けた押圧装置とからなる。この加熱処理部において、前記バケットを側面から加熱する第1の加熱部と下方から加熱する第2の加熱部と上方から加熱する第3の加熱部をそれぞれ設け、前記押圧装置により前記袋体内の廃棄物を圧縮し、前記可動板を押し下げて該袋体内に刺し込んだ供給管から、熱風吹込装置で発生させた高圧熱風を吹き込んで前記廃棄物を加熱滅菌させると共に、該押圧装置の押圧により加熱溶融させて容積を縮小させる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 医療廃棄物を収容する複数のバケットを所定方向に歩進回転しながら移送するバケットコンベア部と、前記バケットに収容した前記医療廃棄物を加熱滅菌する加熱処理部と、前記加熱処理部の後位置で、加熱滅菌された該医療廃棄物を圧縮してケーキ状物にする圧縮処理部と、該圧縮処理部から前記ケーキ状物を排出させる排出処理部とからなる処理装置において、前記バケットコンベア部の走行路に沿って両側に配した側面板の内部を歩進回転しながら移動し、医療廃棄物を収容するバケットを走行方向に連続して設けてなるバケットコンベア部と、該バケットコンベア部の上方、且つ、前記加熱処理部に配して周面に複数の小孔をそれぞれ具えると共に、下端に先端球面部を夫々設けた給気管と排気管とをそれぞれ下部に取り付けて上下動可能に装着してなる可動板と、前記給排気管を底面部から出し入れ可能に装着させて上下動可能に設けてなる押圧装置と、前記加熱処理部において、前記バケットを側面から加熱する第1の加熱部と、下方から加熱する第2の加熱部と、上方から加熱する第3の加熱部とをそれぞれ設けてなり、前記押圧装置を該バスケット内に押し下げて前記袋体内に収容した廃棄物を圧縮させると共に、前記可動板を押し下げて前記押圧装置の底面部から下方に突出させた前記給排気管を該袋体内の廃棄物中に突き刺し、該給気管に連結した熱風吹込装置から高圧熱風を吹き込んで前記廃棄物を加熱滅菌させると共に、該押圧装置の底面部により加熱溶融させた前記廃棄物の容積を圧縮して縮小させることを特徴とする医療廃棄物の無害化処理装置。 【請求項2】 複数の給排気管を設けた可動板は、ロッドを介して上下動可能に第1の油圧シリンダに取り付け、前記押圧装置の底面部から前記給排気管を出入可能に装着した可動板を前記押圧装置内に収容して、該底面部に連結した案内杆と、該押圧装置を上下動させる第2油圧シリンダとを連動させてなり、前記可動板および押圧装置を同時または別個に上下動させるようにしてなることを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物の無害化処理装置。 【請求項3】 前記加熱処理部において、バケットコンベア部の走行路の両側に位置した両側面板にそれぞれ第1の加熱部を設けると共に、前記バケットコンベア部の下側に位置した基台に第2の加熱部を設け、さらに前記押圧装置の底面部の下部に第3の加熱部を設けてなることを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物の無害化処理装置。 【請求項4】 前記熱風吹込装置は、押圧送風機と空気加熱機とからなり、分岐弁を介して前記熱風吹装置に連結する給気パイプに接続した給気管と該給気管と対をなす排気管に接続する排気パイプに臭気防止用フィルタ及び細菌防止用フィルタからなる脱臭除菌装置を接続して構成した閉回路内を循環する排気ガスを利用して、前気熱風吹込装置からの高温熱風により袋体内の廃棄物を加熱滅菌させることを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物の無害化処理装置。 【請求項5】 前記圧縮処理部及び排出処理部は、それぞれパイプに連結した風量調整ダンパーを介して脱臭送風機により吸引して防臭フィルタを介して外部に排気するようにしてなることを特徴とする請求項1記載の医療廃棄物の無害化処理装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、廃棄物の無害化処理装置に関し、特に、医療廃棄物を熱風を循環させながら加熱滅菌させて無害化する処理装置に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、医療機関などにおいて発生する医療廃棄物を無害化する処理技術の一つである加熱溶融方式は、廃棄物を加熱することによりプラスチック製品を溶融させて注射針などの金属部材を滅菌させた後に安全のために溶融させたプラスチックで包み込んで圧縮固形化してケーキ(塊)として処理している。 【0003】ここで、滅菌処理を行う各種加熱方式に付いて説明すると、マイクロ波照射による加熱の場合、医療廃棄物に含まれる水分を加熱する。しかし、約3mmの波長以下の水滴は加熱できないし、廃棄物に付着している細菌も死滅しない。また、廃棄物中に注射針等の金属が混入しているとスパーク現象が生じてプラスチック製品が発火する可能性があり、その上、電磁波シールドは困難である。 【0004】低周波誘電加熱は、医療廃棄物のもつ誘電体損失を利用して加熱するものであるが、誘電体損失の低い材料は加熱できないし、電磁波シールドも困難である。また、遠赤外線ヒーター加熱は、遠赤外線効果を利用して袋体内を加熱するものであるが、袋体の内部まで遠赤外線は届かず、遠赤外線を遮るものだけを加熱する。スチーム吹込加熱は、高温スチームを袋体内に吹き込んで加熱するが、大気圧になった瞬間に温度が100℃以下に下がるので、加熱効果が低い。また後工程で120℃以上に加熱する場合、凝縮水がエネルギーロスとなる。 【0005】病院などで発生したゴミ等を袋体内に収容する医療廃棄物には、例えば、注射針、輸液セット、チューブ、人工心肺などの一般廃棄物と、血液透析用のダイアライザーのような高温で軟化溶融する高温処理物と、紙製オムツなどのように給排気管を当該廃棄物の入った袋体に突き刺して熱風加熱することが困難な廃棄物とに大別される。この場合、袋体内にオムツだけをまとめて収容することもあり、袋体内に多くの空隙を有して嵩張る欠点があった。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】前記した一般廃棄物と高温処理物は、熱風温度の調整により加熱滅菌を行って容積を減少させることができる。他方、使用済み紙製オムツは濡れていて多大な容積を有するため、熱風加熱のみでは短時間に所定温度に上昇せず、外部加熱を加えてオムツを短時間で温度上昇をはかることが必要となる。 【0007】そのため本発明にあっては、廃棄物を圧縮させる押圧体とバケットコンベア部の両側に配した側面板とバケットコンベア部の下面とに夫々加熱部を設け、廃棄物を四方から加熱できるようにする。これにより、オムツは加熱処理部での高圧熱風によって加熱すると共に、四方に配した各加熱部による加熱手段により加熱し、前記押圧体による所定圧力により圧縮処理部での圧縮工程の前段階において予備的な圧縮を行い,圧縮処理部における圧縮作業を短縮させ、医療廃棄物を短時間にコンパクトなケーキ状物に形成することを目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、医療廃棄物を収容する複数のバケットを所定方向に歩進回転しながら移送するバケットコンベア部と、前記バケットに収容した前記医療廃棄物を加熱滅菌する加熱処理部と、前記加熱処理部の後位置で、加熱滅菌された該医療廃棄物を圧縮してケーキ状物にする圧縮処理部と、該圧縮処理部から前記ケーキ状物を排出させる排出処理部とからなる処理装置において、前記バケットコンベア部の走行路に沿って両側に配した側面板の内部を歩進回転しながら移動し、医療廃棄物を収容するバケットを走行方向に連続して設けてなるバケットコンベア部と、該バケットコンベア部の上方、且つ、前記加熱処理部に配して周面に複数の小孔をそれぞれ具えると共に、下端に先端球面部を夫々設けた給気管と排気管とをそれぞれ下部に取り付けて上下動可能に装着してなる可動板と、前記給排気管を底面部から出し入れ可能に装着させて上下動可能に設けてなる押圧装置と、前記加熱処理部において、前記バケットを側面から加熱する第1の加熱部と、下方から加熱する第2の加熱部と、上方から加熱する第3の加熱部とをそれぞれ設けてなり、前記押圧装置を該バスケット内に押し下げて前記袋体内に収容した廃棄物を圧縮すると共に、前記可動板を押し下げて該押圧装置の底面部から下方に突出させた前記給排気管を該袋体内の廃棄物中に突き刺し、該給気管に連結した熱風吹込装置から高圧熱風を吹き込んで循環させながら前記廃棄物を加熱滅菌させると共に、該押圧装置の底面部による押圧により加熱溶融させて容積を縮小させることを特徴とする。 【0009】また、本発明における複数の給排気管を設けた可動板は、ロッドを介して上下動可能に第1の油圧シリンダに取り付け、前記押圧装置の底面部から前記給排気管を出入可能に装着した可動板を前記押圧装置の内部に収容して該底面部に連結した案内杆と、該押圧装置を上下動させる第2油圧シリンダとを連動させてなり、前記可動板および押圧装置を同時または別個に上下動させるようにしてなることを特徴とする。 【0010】さらに、本発明における前記加熱処理部において、バケットコンベア部の走行路の両側に位置した両側面板にそれぞれ第1の加熱部を設けると共に、前記バケットコンベア部の下側に位置した基台に第2の加熱部を設け、さらに前記押圧装置の下部に第3の加熱部を設けてなることを特徴とする。 【0011】また、本発明における前記熱風吹込装置は、押圧送風機と空気加熱機とからなり、分岐弁を介して前記熱風吹装置に連結する給気パイプに接続した給気管と該給気管と対をなす排気管に接続する排気パイプに臭気防止用フィルタ及び細菌防止用フィルタからなる脱臭除菌装置を接続して構成した閉回路内を循環する排気ガスを利用して、前気熱風吹込装置からの高温熱風により袋体内の廃棄物を加熱滅菌させることを特徴とする。 【0012】さらにまた、本発明における前記圧縮処理部及び排出処理部は、それぞれパイプに連結した風量調整ダンパーを介して脱臭送風機により吸引して防臭フィルタを介して外部に排気するようにしてなることを特徴とするものである。 【0013】そのため、オムツなどを加熱する場合,高圧熱風のみでは短時間に所定温度まで上昇させるのに熱量が不足する時は、外部の加熱手段により、廃棄物を収容したバケットを四方から加熱して短時間に所定温度に上昇させて加熱滅菌することができる。さらに、加熱滅菌と同時に、廃棄物を溶融軟化させてから押圧して容積を減少させ、次工程で行う圧縮工程の前工程において予備的に圧縮し、それによって圧縮工程の作業時間を短縮化することができる。その上、高温の排気空気は装置外に排出せず、再び加熱処理部に循環させるので熱を有効に利用できる。 【0014】 【発明の実施の形態】本発明に係る実施の形態を図面に基づいて説明すると、図1に示した医療廃棄物Mの無害化処理装置1は、廃棄物Mを内部に収容する薄い樹脂製の袋体Pを収容する複数のバケット2をY方向に移送するバケットコンベア部3と、袋体内の廃棄物Mを加熱滅菌させた後に圧縮させる第1の加熱処理部5および第2の加熱処理部5aと、加熱滅菌した廃棄物Mを圧縮して容積を減少させてケーキ状部Cに形成する圧縮処理部6と、該圧縮処理部6の下方に設置して医療廃棄物から排出される廃液を収集する廃液受部7と、前記圧縮処理部で処理されたケーキ状部Cを油圧シリンダなどからなる送出手段(図示せず)により外部に排出させる排出処理部9とで構成してある。 【0015】バケットコンベア部3は、図2に示す如く、無端帯状をしたコンベア3a上に複数のバケット2、2を一定間隔ごとに設け、各バケット2は断面略コ字形をして、進行方向のY方向と直交ないし垂直方向の両側又は一側にそれぞれ開口部を設けてある。バケット2の底板部分は、平面状をなすように第1の部材2aと第2の部材2bとの端部を互いに突き合わせた部分を折り曲げできる構造にしてある。該バケットコンベア部3の走行方向の両端部分において、上方から下方また下方から上方に回動しながらの移動を容易にするため、断面L字形をした両部材2a、2bに分割して向かい合わせに配して設けてある。 【0016】図1、3において、無害化処理装置1のパネル板(図示せず)を省略し、向かい合わせて平行で水平に設置させた一対のフレーム11、11の略四隅部に、それぞれ支柱12、12を取り付けて樹立させて門型に形成してある。該フレーム11、11には、図1のY方向に支持板13、13を一定間隔ごとに取り付け、前記フレームの内部に略水平に設けた基台14上を走行するバケットコンベア部3に設けた前記バケット2内に、内部に廃棄物Mを収容した袋体Pを収容する。このコンベアは公知の駆動装置により歩進回転するもので、バケットコンベア部3の歩進距離は、Y方向におけるバケット2の長さと同じ距離ごとに前進する。 【0017】バケットコンベア部3の両側に位置させて前記フレーム11,11上に、それぞれ側面板17、17を設け、各側面板17の間を歩進前進するバケット2の両端に設けた開口部は、該側面板によって閉鎖された状態となる。このバケットコンベア部3の走行方向の手元側に位置する廃棄物Mを収容した袋体Pの投入個所(図示せず)から、両側を前記側面板17,17で閉鎖されていてバケット2内に該袋体を収容する。 【0018】歩進前進するバケット2が、図1に示すように、第1加熱処理部5に位置すると加熱滅菌を行う。また、バケット2の両側に位置し、且つ、第1及び2の加熱処理部の近辺に位置する側面板17、17にはヒータなどの第1の加熱部18、18を設けてあり、前記バケットコンベア部3の下面に位置した基板14にヒータなどの第2の加熱部15を設けてある。さらに、加熱処理部内には上下動可能に取り付けた押圧体28の下部にヒータなどの第3の加熱部28aを設けてあり、廃棄物を収容したバケット2を四方から加熱するようにしてある。第3の加熱部28aによる外部加熱により、オムツなどを短時間に所定温度に上昇させることができる。 【0019】加熱処理部5、5aは、バケットコンベア部3の走行路上に位置して設けた圧縮処理部6の前位置に配し、その位置において加熱滅菌を行うと共に、加熱軟化させた廃棄物Mを圧縮して内部空隙を減少させて容積を減少させる。 【0020】図3、4において、前記フレーム11、11と直交して樹立させた支持板13、13の上部に張り渡して設けた上面板19上に、第1油圧シリンダ20を設置する。油圧シリンダ20の下方に位置したロッド20aの下端に、平面が方形をした可動板21を取り付け、該可動板21は前記バケットコンベア部3上に位置するバケット2の上方に位置している。尚、図3、4において、給気管22と排気管23が重なって見難いので、給気管22の位置を中央部に図示してある。 【0021】可動板21には、中央下側に位置させて対をなして給気管22の上部を取り付け、且つ、中央上側に位置させてそれぞれ対をなして排気管23の上部を取り付けてある(図5)。この給気管22及び排気管23の下端は、それぞれ先細状に形成すると共に、鋭角でなく小さな円弧状をした先端球面部22a,23aを形成してある(図4)。そのため、給排気管の先端球面部が固い廃棄物に当接すると、該廃棄物は球面部に沿って逃げることができるので給排気管に突き刺さることがない。 【0022】万が一にも廃棄物Mが給気管22に刺さった場合、該給気管22が一ケ所に静止して袋体P内に熱風を吹込み続けると、廃棄物に局部過熱現象が生じてプラスチック製品が発火する可能性がある。これを防止するため、第1油圧シリンダ20を上下に小さく揺動させて該廃棄物が給気管22から抜き出せるような装置あるいはプログラムを備えることが好ましい。第2の加熱処理部においても同様に構成してある。 【0023】さらに、給排気管を取り付けた可動板21は、油圧シリンダ20のロッド20aを中心に水平方向に回転させると、該給排気管と前記ダイアライザーのような硬い廃棄物が遭遇した場合、滑って前記廃棄物への貫通を回避できる。また、油圧シリンダ20で給排気管を押し下げて袋体P内に突き刺す工程において、所定の時間内に袋体P内に突き刺す工程が完了しない場合は、これらの動作を制御するプログラム上の判断回路により突き刺し動作の異常を感知し、一旦、給排気管を引き上げた後、バケットコンベア部を進行方向の前後に寸動させて位置を変え、改めて給排気管を突き刺して前記ダイアライザーのような硬い廃棄物を回避させるようにしてある。 【0024】給排気管22、23の壁面には、熱風又は排気が連通する複数の小孔を任意間隔に設けてあるので、図4に示す如く、押圧装置25および可動板21を押し下げて、給排気管22、23を袋体Pに突き刺してから、図9に示すように、熱風吹込装置37に連結した給気管22から吹き込まれた高圧熱風は、バケット2内の廃棄物Mを収容した袋体P内に圧入して廃棄物Mを約10分程度加熱して滅菌する。その後、袋体P内からの排気は、図面に矢印で示すように排気ブロワーに連結した各排気管23から吸収される。 【0025】給排気管22、23の下部外周を密封するシール装置46、47を押圧装置25の底面部28にそれぞれ取り付け(図3、4)、高圧熱風や袋体P内からの排気が外部に漏出するのを防止している。このシール装置46、47は、例えば、リング状のアダプターを介して押圧装置の底面部28に取り付けてあり、可動板21と前記アダプターとの間にスプリングを装着して給排気管22、23を限られた範囲で水平方向に動きやすくしている。そのため、先端球面部22a、23aが硬い廃棄物に当たると左右に逃げることができる。 【0026】熱風吹込装置37は、高圧空気を発生させるための押込送風機37aは高温高圧送風機が好ましく、また、高圧空気を加熱する空気加熱機37bは、例えば高温ヒータが好ましいが、これに限るものではなく、さらに、分岐弁38を介して給気管22から袋体P内に高圧熱風を吹き込んで該廃棄物を加熱滅菌する。加熱処理部5、5aにおける滅菌時間は夫々約10分間であり、また、熱風吹込装置37の熱源は、熱風や蒸気を用いるが、その他の公知の熱源を用いてもよいことはもちろんである。 【0027】図3、4に示した第1の加熱処理部5において、加熱滅菌させた廃棄物Mを圧縮して袋体P内の空隙を狭めて容積を減少させるための押圧装置25について説明する。上面板19に設けた対をなす案内部26、26内に上下動可能に挿通させた案内杆27,27は、前記可動板21の両側部分に設けたガイド筒27a、27aに上下動可能に貫通している。案内杆27の下端は、バケット2内に出入可能に配して上方を開口させた立方体状に形成した押圧装置25の底面部28に取り付けてある。 【0028】上面板19の両側部分に設置した軸承部29,29に回転軸30を水平方向に回転可能に軸承し、一端に第1ピニオン31を軸着した回転軸30の中間部分に夫々第2ピニオン32、32を軸着させてある。第1ピニオン31は、前記支持板13に取り付けた第2油圧シリンダ34のロッドに連結したシャフト35の側面に設けたラックと噛合している。また、第2ピニオン32、32は、前記案内杆27、27の側面に設けたラックと噛合し、該回転軸30の回転により押圧装置25を上下動させる。 【0029】加熱処理部5、5aに隣接してバケットコンベア部3の走行路に設けた圧縮処理部6は、バケット2内に収容した袋体P内の廃棄物Mを圧縮するため、上下動可能に設けた油圧ピストン6a及びその制御装置6bなどで構成されている。医療廃棄物Mは、加熱処理部5、5aにより加熱溶融されるため、プレスで押圧変形させて袋体P内の空隙を狭めると共に、廃棄物の容積を圧縮してケーキ状部Cを形成する。この圧縮処理部6内に漂う悪臭は後記する脱臭装置により吸収除去する。 【0030】排出処理部9は、バケットコンベア部3の移送方向であるY方向の端部に設けてあり、前記圧縮処理部6で押圧して容積を縮小させた廃棄物Mを収容した袋体Pをケーキ状部Cに押圧変形し、油圧シリンダ(図示せず)などによって、ローラーコンベア10上を送り出す排出処理部9により排出口8からケーキ状物Cを外部に排出する。この排出処理部6内に漂う悪臭は後記する脱臭装置により吸収除去する。 【0031】図7は加熱処理を行うための配管状態を示したフローチャートで、熱風吹込装置37は押込送風機37aと空気加熱器37bとからなり、押込送風機37aは高温高圧送風機が好ましいが、それ以外のものでもよい。この送風機からの風を例えば電熱ヒータなどからなる空気加熱機37bで高温に加熱し、給気パイプ36と給気管22を介して袋体P内に給気する。この供給管22と対をなす排気管23に連なる排気パイプ40は、例えば、臭気除去用の活性炭フィルタ44aと細菌除去用のフィルタ又はHEPAフィルタ44bとからなる脱臭除菌装置44を介して前記熱風吹込装置37に連結して、該熱風吹込装置で発生させた高温熱風を循環させるようにしてある。この排気パイプ40に連結してフィルタ44と熱風吹込装置37と給気管22とは連結してある。この熱風吹込装置37からの高圧熱風は送風機1台による風量であるから、吐出と吸入との空気量にかい離は生じない。図中、分岐弁38はスタート直後、空のバケット部の加熱処理のための作動を防止するためのものである。 【0032】袋体P内において滅菌処理した熱風は、前記脱臭除菌装置44を介して再び熱風吹込装置37、給気パイプ36を通って給気管22から袋体P内に吹き込んで高温滅菌させるもので、このように高温ガスを循環させながら加熱滅菌する。この場合、本装置の外部に排気空気を排出すると、該装置が設置してある室内に悪臭を漂わせて作業環境を劣化させ、また、熱エネルギーを無駄に排出すると該室内温度を上昇させるという問題点があるが、本装置は、熱風を循環させて有効に利用するものである。尚、給排気管22、23は上下動するので、それに対応するパイプ36、40は耐熱ホースとしてある。 【0033】図8に示した脱臭装置50について説明すると、本装置の圧縮処理部6及び排出処理部9或は本装置内の適宜個所が、夫々風量調節バンパー51を介して脱臭送風機52に連結され、この脱臭送風機52による排気を除臭するため活性炭からなる第2の脱臭フィルタ53を介して大気に開放してある。 【0034】この悪臭除去回路は、上記した加熱循環回路とは別回路であり、悪臭を含む空気は高温ではないので室内に排出しても室温を上昇させることがなく、悪臭も生じないので快適に作業することができる。 【0035】前記した脱臭除菌装置44と給排気管22、23と熱風吸込装置37とをパイプで連結して閉回路を形成してある。さらにまた、給気管22から吹き出す温度は約150〜200℃であるが、廃棄物は室温、例えば20度前後であり、循環する高温空気は冷えても約80度を維持しているため、該80度程度の余熱を利用できれば、室温20度から80度めで上昇させるエネルギーが不要になるため、その分、節エネ効果を図ることが出来る。このように、排気された熱の再利用により省エネ効果は30%以上となり経済的に有効であり、また、高温排気空気を装置外部に排出せずに循環させて悪臭の飛散や菌及びウイルスの飛散を防止し、室内における作業環境を向上させることができる。 【0036】次に、本実施形態の作用について説明すると、処理すべき医療廃棄物Mを所定の大きさないし容量を有する合成樹脂製の袋体Pに収容し、バケットコンベア部3に設けたバケット2内に投入する。この袋体Pを収容したバケットを有するバケットコンベア部3の歩進回転により、断続的にY方向に前進する。そして、第1の加熱処理部5および第2の加熱処理部5aの位置で熱風吹込装置37からの高圧熱風を加熱給気管22を介して袋体P内に吹込んで加熱滅菌を行う。 【0037】第1加熱処理部5において、押圧装置25および可動板21を押し下げて、バケットコンベア部のバケット2内に収容した袋体Pを押圧装置の底面部28で圧縮させると共に、給排気管22、23を有した可動板21を押し下げ、袋体P内に刺し込んだ給排気管から高圧熱風を吹き込んで加熱滅菌する。さらに押圧装置の底面部28で押圧して袋体Pを圧縮させて内部の空隙を狭めて廃棄物の容積を減少させる(図4)。給排気管22、23を有した可動板21と、前記加熱部28aを底面部28に有した押圧装置25の降下位置は、適宜センサー(図示せず)により所定位置まで降下すると停止する構成にしてある。 【0038】バケットコンベア部の走行路の側面で、且つ、第1加熱処理部5に位置する側面板17、17に設けた第1の加熱部18およびバケットコンベア部3の下面に位置する第2の加熱部15、さらに、押圧装置25の下面に位置する第3の加熱部28aとによって廃棄物Mを四方から加熱して所定温度に上昇させた廃棄物P内の空隙を狭めて容積を減少させる。この予備的な圧縮工程により、その後に行う圧縮処理部6における圧縮工程の作業時間を短縮できる。また、加熱処理部における予備的な圧縮工程により,圧縮処理部における圧縮作業が殆ど不要になる程、圧縮させるケーキ状物を形成することも可能である。 【0039】熱風吹込装置37で発生する高温熱風は、100ないし200℃、好ましくは150ないし180℃の熱風である。即ち、200℃以上で加熱するとプラスチック製品が発煙して発火する危険があり、100℃以下では滅菌温度に不足するので、温度降下率を見込んで150℃ないし180℃なら、給気管22から出た熱風が排気管23に到達するまでは滅菌温度、即ち少なくとも100℃以上を維持することができる。 【0040】第1加熱処理部5において加熱滅菌された廃棄物Mは、バケットコンベア3の歩進回転により前進し、第2の加熱処理部5aにおいて、前記と同様に熱風を給気管22から袋体P内の廃棄物Mに吹き込んで再度加熱滅菌するが、第1の加熱処理部5で加熱されているため、第2の加熱処理部5aに給気管22から吹き出された熱風による袋体P内の廃棄物Mの温度上昇は早い。そのため、第2の加熱処理部5aでの滅菌処理を短時間で行うことができる。この場合、脱臭除菌装置44と袋体P内とを連通させて高温の排気空気を外部に排出せずに循環させて利用すると省エネ効果を高め、室温の上昇を防ぐと共に、悪臭を防いで菌、ウイルスを室内に飛散させることがなく、作業環境を綺麗に保つことが出来る。 【0041】図9、10は他の実施の形態を示すもので、押圧装置を有した加熱処理部を4連して設けた場合、前側から3連で連続的に加熱滅菌させ、ついで、4連目で加熱処理した後に、廃棄物を圧縮させる方法が最も加熱効率がよい。しかし、必ずしもこの方法に限らず、4連の加熱処理部の前側から段階的に加熱しながら圧縮して容積を減少させる方法でもよい。このように押圧装置を有した加熱処理装置を4連有していると、そのバリエーションを自由に変更することができる。この場合、本実施例では、加熱処理部を2ケ有しているが1ケでもよく、医療廃棄物の量などに応じて自由にその数を増減させることができる。 【0042】排気パイプ40に連結した脱臭除菌装置44は、医療廃棄物Mから生じる悪臭と共に,無害化処理装置1の内外および室内の悪臭や浮遊する雑菌を排気と共に吸い込んで脱臭除菌できるため、室内を無菌でクリーンに保つことができ、作業環境を良好に維持して、脱臭除菌装置44と袋体P内に連通させて熱風を循環させて有効利用を図ることが出来る。 【0043】この構成例においては、例えば、制御プログラムに基づいて所要の制御を行うコンピュータを用いた制御部(図示せず)を設けてある。そして、この制御部によって、バケットコンベア部3のモータ(図示せず)への通電のタイミングおよび時間、加熱処理部5、5aにおける熱風発生装置37による熱風の発生および時間、圧縮処理部6おける油圧シリンダなどの動作タイミング並びに排出処理部9における排出装置の動作タイミングなどを適切に制御する構成とすればよい。 【0044】医療廃棄物の多くは、プラスチック、例えばポリエチレン、ポリプロピレン,塩化ビニールなどによって出来ている。そして、塩化ビニールを高炉還元材料として使用する場合は,予め脱塩酸工程で塩化水素ガスを脱離させて炭化物という形で還元材料にすればよい。この脱塩酸工程でできる塩酸は、表面に酸化被膜のない鋼板を製造する場合の重要な原材料となる。さらに、各種燃料に使用することができる利点がある。 【0045】 【発明の効果】本発明は、加熱処理部において内部に医療廃棄物を収容した袋体内に給気管及び排気管を刺し込んで熱風を吹き込んで直接加熱するため、医療廃棄物の材質に関係なく短時間で加熱することができるので短い時間で滅菌処理を行うことができる。その上、該加熱処理部の両側面と下面と上面とにそれぞれ加熱部を設けて、高圧熱風の他に外部から加熱できるようにして前記廃棄物を確実に滅菌処理を行うと共に容積を減少させることが出来て取り扱いが便利となる利点がある。また、高温の排気空気を循環させて循環加熱に利用するようにしたことにより、環境をクリーンに保ち、省エネ効果を高めることが出来る。
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| 【出願人】 |
【識別番号】599123083 【氏名又は名称】有限会社山貴 【識別番号】592173308 【氏名又は名称】株式会社アイバック
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| 【出願日】 |
平成14年8月22日(2002.8.22) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100069062 【弁理士】 【氏名又は名称】田代 和夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−190229(P2003−190229A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月8日(2003.7.8) |
| 【出願番号】 |
特願2002−241965(P2002−241965) |
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