| 【発明の名称】 |
電子カルテシステム |
| 【発明者】 |
【氏名】平井 正明 【住所又は居所】東京都新宿区西落合1丁目31番4号 日本光電工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】被検者の経時的数値データである生体信号を直接カルテ情報として電子記憶媒体に記憶保持し、その生体信号を適宜適切な波形処理ないし波形解析を簡便かつ迅速に行うことができる電子カルテシステムを提供する。
【解決手段】生体信号をデータ保持するデータ保持メモリと、患者の個人情報の表示と共に生体信号を波形表示する表示部と、前記表示部に前記生体信号を波形表示するためのデータ処理を行う処理部と、前記表示部における前記生体信号の表示形態を操作する操作部とを具備する電子カルテシステムにおいて、前記処理部には、前記生体信号をそれぞれ所要の処理方式によりデータ処理する特定処理部を備え、前記操作部を介して特定処理部において選択された処理方式により、前記データ保持メモリに保持された前記生体信号をデータ処理して、前記表示部に波形表示するよう構成する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 生体信号をデータ保持するデータ保持メモリと、患者の個人情報の表示と共に生体信号を波形表示する表示部と、前記表示部に前記生体信号を波形表示するためのデータ処理を行う処理部と、前記表示部における前記生体信号の表示形態を操作する操作部と、を具備する電子カルテシステムにおいて、前記処理部には、前記生体信号をそれぞれ所要の処理方式によりデータ処理する特定処理部を備え、前記操作部を介して特定処理部において選択された処理方式により、前記データ保持メモリに保持された前記生体信号をデータ処理して、前記表示部に波形表示するように構成したことを特徴とする電子カルテシステム。 【請求項2】 前記表示部には、患者の個人情報を表示する患者個人情報表示領域と、生体信号を表示するための生体信号波形表示領域と、前記生体信号を前記特定処理部において所要の処理方式でデータ処理する選択操作をするための選択表示領域とを設け、操作部によって前記選択表示領域に表示された所要の処理方式を選択操作することにより、前記特定処理部において選択された処理方式により前記生体信号をデータ処理して、前記生体信号波形表示領域に波形表示するように構成したことを特徴とする請求項1記載の電子カルテシステム。 【請求項3】 前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示するためのデータ処理方式は、帯域除去フィルタ、低域除去フィルタ、低域通過フィルタ、筋電除去フィルタ、ハムフィルタまたは体動除去フィルタのうち少なくともいずれか1つによりデータ処理することを特徴とする請求項1または2記載の電子カルテシステム。 【請求項4】 前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示するためのデータ処理方式は、指定された波形個所間の時間長さまたは指定された波形個所の物理量を即時に演算し、前記表示部は、前記時間長さまたは物理量を表示することを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1つに記載の電子カルテシステム。 【請求項5】 前記表示部は、患者に施された処置または処方を表示し、前記データ保持メモリに保持された前記生体信号は、前記処置または処方が患者に施された時点と関係付けられて保持され、前記処理部は、前記操作部により前記処置または処方のうち特定の処置または処方が指定されることにより、前記特定の処置または処方が施されたじてんにおける前記生体信号を、前記表示器に表示させるように処理することを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1つに記載の電子カルテシステム。 【請求項6】 前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示するためのデータ処理方式は、前記生体信号波形表示領域内の生体信号を拡大または縮小するデータ処理を行うことを特徴とする請求項1ないし5のうちいずれか1つに記載の電子カルテシステム。 【請求項7】 前記データ保持メモリにおいてデータ保持する前記生体信号は、デジタル信号であることを特徴とする請求項1ないし6のうちいずれか1つに記載の電子カルテシステム。 【請求項8】 前記生体信号は、心電図信号、脈波信号、または脳波であることを特徴とする請求項1ないし7のうちいずれか1つに記載の電子カルテシステム。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、心電計や脈波計等により被検者の心電図信号や脈波信号等の生体信号を検出測定するに際し、これらの検出測定された生体信号を波形情報としてカルテ情報と共に電子記憶媒体に記憶保持することにより、過去に測定された生体信号を適宜適切な波形処理ないし波形解析を行うことを可能とし、被検者の病態や疾患の迅速な解明と適正な診断および所見の開示とを行うことができると共に、医師による被検者に対する迅速かつ適確な治療および投薬等の処置を可能とする電子カルテシステムに関するものである。 【0002】 【従来の技術】現今において、コンピュータを使用して直接患者のカルテ情報を入力処理して、作成されたカルテ情報を保管および検索可能に構成する電子カルテシステムが知られている。また、計測され、紙でプリントアウトされた心電図ないし脈波等をスキャナ等で取り込み、電子カルテファイルに貼り付けるものや、計測された心電図ないし脈波等をJPEG形式等で取り込み、これを電子カルテファイルに貼り付けるという電子カルテシステムが提案されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の電子カルテシステムにおいては、コンピュータ操作により、蓄積された多数のカルテ情報の検索を簡便に行うことが可能であるが、例えば患者のカルテ情報の中で、心電図信号や脈波信号等の生体信号の情報について、紙でプリントアウトされスキャナされた心電図や脈波あるいはJPEG形式等で記録された心電図や脈波を画面表示できたとしても、十分な診断ができるほどの精度がなく、また適宜適切な波形処理ができないので、波形解析を行い診断を行うことは困難である。また、従来の電子カルテシステムにおいては、記憶保持された心電図や脈波等の生体信号を表示器において拡大ないし縮小して表示することは可能であるが、診断に必要な精度がなく、前記生体信号を多角的に処理して詳細な波形分析を行うことができない。そのため、例えば心電図の場合、虚血性心疾患、電解質異常、不整脈等の病態を、適確に診断することは困難である。 【0004】このような観点から、本発明者は、鋭意検討並びに試作を重ねた結果、生体信号を経時的数値データとして保持するためのデータ保持メモリと、患者の個人情報の表示と共に生体信号を波形表示するための表示部と、前記表示部に生体信号を波形表示するためのデータ処理を行う処理部と、前記表示部における生体信号の表示形態を操作するための操作部とを備えた電子カルテのシステム構成とし、前記処理部においては、前記生体信号を所要の処理方式によりデータ処理するように構成すると共に、前記表示部においては、少なくとも前記生体信号を波形表示するための表示領域を設け、前記生体信号のデータ処理方式を適宜選択することにより、前記表示部において波形表示された生体信号の異常状態を所要の波形診断手法に従って簡便に分析することができ、これにより患者に対する適正かつ迅速な病態や疾患の解明と共に、適確な治療および投薬等の処置を医師が可能となる電子カルテシステムを構築することができることを突き止めた。 【0005】また、この場合、前記電子カルテシステムの表示部には、患者の個人情報を表示する患者個人情報表示領域と、生体信号を表示するための生体信号波形表示領域と、前記生体信号を前記特定処理部において所要の処理方式でデータ処理する選択操作をするための選択表示領域とを設け、操作部によって前記選択表示領域に表示された所要の処理方式を選択操作することにより、前記特定処理部において選択された処理方式により前記生体信号をデータ処理して、前記生体信号波形表示領域に波形表示するように構成すれば、前述した表示波形の分析のための処理操作をより簡便にすることができることを突き止めた。 【0006】そして、前記電子カルテシステムにおける生体信号のデータ処理方式として、例えば生体信号として心電図信号を取り扱う場合には、心電図におけるP波の前方またはQ波の前方で興奮が起こっていない個所に基線(isoelectricline )を表示画面に描かせることができる。これにより、P波、Q波付近の波形形状を詳細に分析でき、診断に役立たせることができる。また、P−P間隔、R−R間隔、Q−Q間隔、QRS幅、Q−T間隔、PQ間隔、QRS波の振幅の測定を行うことができる。さらに、ST−T異常、T波の異常、異常U波、R−Rインターバル等の分析を容易かつ簡便に行うことができる。 【0007】すなわち、これらの心電図信号の表示波形の分析によって、次のような病態や疾患の解明を簡便かつ迅速に行うことができる。 (1)QRS幅の延長:〔心室期外収縮やQRS伝達障害等〕 (2)Q−T間隔の延長:〔虚血性心疾患、心不全、重症心筋障害、心筋炎、低K・Ca ・Mg 血症等〕 (3)Q−T間隔の短縮:〔電解質異常等〕 (4)PQ間隔の延長:〔房室ブロック等〕 (5)PQ間隔の短縮:〔WPW症候群等〕 (6)QRS波の振幅の増大:〔心室肥大等〕 (7)QRS波の振幅の減少:〔各種の異常等〕 (8)ST−J、STの上昇:〔虚血性心疾患、急性心筋梗塞、異型狭心症、冠動脈攣縮性狭心症、急性心膜炎等〕 (9)接合部(J点)性ST上昇・下降:〔心外膜下虚血(傷害)、急性心筋梗塞初期等〕 (10)ST−Tの下降:〔心内膜下虚血(冠動脈疾患)、高血圧性心疾患、大動脈弁狭窄症等〕 (11)接合部(J点)性ST下降:〔虚血性心疾患、狭心症(発作時)、急性心筋梗塞または異型狭心症発作時等〕 (12)T波の増高:〔急性心筋梗塞初期、電解質異常等〕 (13)T波の平低化(陰性化):〔心筋梗塞、冠不全による心筋虚血、心内膜下梗塞、電解質異常等〕 (14)二相性T波:〔心室肥大、ジキタリス中毒、虚血性心疾患等〕 (15)P波の有無、P波の形状、P波とQRS波の関連(16)Δ波(デルタ波)の有無(17)T波の形状【0008】従って、本発明の目的は、被検者の経時的数値データである生体信号を直接カルテ情報として電子記憶媒体に記憶保持し、その生体信号を適宜適切な波形処理ないし波形解析を簡便かつ迅速に行うことができる電子カルテシステムを提供することにある。そして、この電子カルテシステムの利用により、被検者の病態や疾患の迅速な解明と適正な診断および所見の開示並びに被検者に対する迅速かつ適確な治療ないし投薬等の処置を医師が行うことができるようにすることにある。 【0009】 【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するため、本発明に係る電子カルテシステムは、生体信号をデータ保持するデータ保持メモリと、患者の個人情報の表示と共に生体信号を波形表示する表示部と、前記表示部に前記生体信号を波形表示するためのデータ処理を行う処理部と、前記表示部における前記生体信号の表示形態を操作する操作部と、を具備する電子カルテシステムにおいて、前記処理部には、前記生体信号をそれぞれ所要の処理方式によりデータ処理する特定処理部を備え、前記操作部を介して特定処理部において選択された処理方式により、前記データ保持メモリにより保持された前記生体信号をデータ処理して、前記表示部に波形表示するように構成したことを特徴とする(請求項1)。 【0010】この場合、前記表示部には、患者の個人情報を表示する患者個人情報表示領域と、生体信号を表示するための生体信号波形表示領域と、前記生体信号を前記特定処理部において所要の処理方式でデータ処理する選択操作をするための選択表示領域とを設け、操作部によって前記選択表示領域に表示された所要の処理方式を選択操作することにより、前記特定処理部において選択された処理方式により、前記データ保持メモリにより保持された前記生体信号をデータ処理して、前記生体信号波形表示領域に波形表示するように構成することができる(請求項2)。 【0011】前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示させるためのデータ処理方式は、帯域除去フィルタ、低域除去フィルタ、低域通過フィルタ、筋電除去フィルタ、ハムフィルタまたは体動除去フィルタのうち少なくともいずれか1つによりデータ処理するよう構成することができる(請求項3)。 【0012】前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示するためのデータ処理方式は、指定された波形個所間の時間長さまたは指定された波形個所の物理量を即時に演算し、前記表示部は、前記時間長さまたは物理量を表示するよう構成することができる(請求項4)。 【0013】前記表示部は、患者に施された処置または処方を表示し、前記データ保持メモリに保持された前記生体信号は、前記処置または処方が患者に施された時点と関係付けられて保持され、前記処理部は、前記操作部により前記処置または処方のうち特定の処置または処方が指定されることにより、前記特定の処置または処方が施されたじてんにおける前記生体信号を、前記表示器に表示させるように処理することができる(請求項5)。 【0014】また、前記処理部における生体信号を前記表示部に波形表示するためのデータ処理方式は、前記生体信号波形表示領域内の生体信号を拡大または縮小するデータ処理を行うよう構成することができる(請求項6)。 【0015】さらに、前記データ保持メモリにおいて保持する前記生体信号は、デジタル信号とすることを特徴とする(請求項7)。 【0016】一方、前記生体信号は、心電図信号、脈波信号、または脳波とすることができる(請求項8)。 【0017】 【発明の実施の形態】次に、本発明に係る電子カルテシステムの実施例につき、添付図面を参照しながら以下詳細に説明する。 【0018】図1は、本発明に係る電子カルテシステムにおいて表示させる生体信号を計測するための計測装置の一実施例を示す概略ブロック系統図であり、図2は、本発明に係る電子カルテシステムの主要システム構成の一実施例を示す概略ブロック系統図である。すなわち、図1において、参照符号10a、10bは生体信号検出部であって、それぞれ心電図測定電極部10aと、脈波測定プローブ10bとを示す。そして、前記生体信号検出部10a、10bでそれぞれ検出された生体信号を波形表示するための処理部として、前記心電図測定電極部10aに対しては差動増幅器12、フィルタ13およびA/D変換器14を介してマイクロコンピュータ18が接続され。また、前記脈波測定プローブ10bに対してはフィルタ15およびA/D変換器16を介してマイクロコンピュータ18が接続されている。 【0019】さらに、前記マイクロコンピュータ(処理部)18には、前記生体信号をデータとして記憶保持するためのデータ保持メモリ20と、前記生体信号の波形を表示するための表示部22が設けられている(図1参照)。 【0020】次に、図2を参照して、電子カルテシステムの主要システム構成について説明する。すなわち、図2において、参照200はデータ保持メモリであり、患者情報(電子カルテ情報)が各患者毎にファイルとして保持されている。また、データ保持メモリ200には、前期計測装置のデータ保持メモリ20に保持された生体信号の経時的データ(波形データ)等が、メモリカード等の記録媒体を介在させて、あるいは院内LANを経由して、取り込みないし送信され、各患者毎にファイルとして保持されている。 【0021】また、参照符号180は処理部を示し、この処理部180はマイクロコンピューテタ等で構成され、データ保持メモリ200と、このデータ保持メモリ200に保持されている患者情報(電子カルテ情報)や波形データを表示するための表示部220と、生体信号の表示形態の操作および患者情報(電子カルテ情報)を操作(入力・変更等)するための操作部240とが接続されている。 【0022】このように構成された本実施例における電子カルテシステムにおいては、前記表示部220において、電子カルテ画面30として、例えば図3に示すようなフォーマットを設定することができる。すなわち、図3においては、ファイル/表示欄31が設けられ、次いで患者個人情報としての患者氏名32a、ID番号32b、性別32c、診断・症状33、検査種別34a、検査日時34b、病履歴35、処置・処方36等を表示する表示・記入欄からなる患者個人情報領域38が設けられる。 【0023】前記患者個人情報領域38と関連して、前記表示部220には、生体信号を波形表示するための生体信号波形表示領域40が設定される。図示例においては、前記生体信号波形表示領域40に、心電図波形表示領域40aと脈波波形表示領域40bとがそれぞれ設定されている。なお、生体信号としては、他に脳波等、種々の生体情報を表示させてもよい(図3参照)。 【0024】前記表示部220には、前記生体信号波形表示領域40に表示される生体信号波形について分析するために、必要なデータ処理を行うことができる選択可能なデータ処理操作を行うための選択表示領域42が設定される。本実施例においては、交流障害(ハム)によるノイズを除去するためのハムフィルタ処理操作を選択するための「ハムフィルタ」選択表示部42aと、体動によるノイズを除去するための体動除去フィルタ処理操作を選択するための「体動除去フィルタ」選択表示部42bが設定されている。また、前記選択表示領域42には、前記生体信号波形表示領域40に表示される生体信号波形を、適宜拡大または縮小処理操作を行うための「拡大」選択表示部43aと「縮小」選択表示部43bとが、それぞれ設定されている。 【0025】なお、前記表示部220の生体信号波形表示領域40に表示される生体信号波形を分析するための、必要なデータ処理方式については、操作部240として、例えばカーソルによって「ハムフィルタ」選択表示部42aおよび/または「体動除去フィルタ」選択表示部42bを選択可能とし、マイクロコンピュータ180において、カーソルにより選択されたフィルタによって、経時的数値データである生体信号を処理するように構成することができる(図3参照)。 【0026】その他、帯域除去フィルタ、低域除去フィルタ、低域通過フィルタ、筋電除去フィルタ等の選択表示部を設けて、それらのフィルタにより、処理するように構成してもよい。 【0027】また、前述した実施例においては、所要のデータ処理の選択操作を行うための手段として、前記表示部220に選択表示領域42を設定して、それぞれ所要のデータ処理の選択操作を行うように構成した場合を示したが、前記表示部220に選択表示領域42を設けることなく、操作部240において直接所要のデータ処理を選択実行するように構成することも可能である。 【0028】なお、経時的数値データである生体信号をデータ保持メモリ200に保存し、操作者に任意にフィルタを選択できるようにした利点は、フィルタの種類によって、フィルタ処理された生体信号の波形の歪みが異なってくるため、病症を示唆する微細な波形の変形部分が歪まない適切なフィルタを選択し、処理することができることにある。この点に関し、従来技術である紙でプリントアウトされスキャナされた生体信号波形あるいはJPEG形式で保存された生体信号波形では、このような処理は不可能である。 【0029】さらに、処置・処方36に表示される処置ないし処方は、その患者に施された時刻がデータ保持メモリ200に保持された生体信号と関連付けられるようにして保持するようにすることができる。そして、操作部240により、カーソルで特定の処置・処方36を指定すると、その指定された処置・処方が施された時点における生体信号が、生体信号波形表示領域40に表示されるように、マイクロコンピュータ180で処理させることも可能である(図3参照)。 【0030】次に、前述した本実施例に係る電子カルテシステムの表示部220に表示された波形の処理操作について説明する。 【0031】図4は、前記表示部220に心電図波形を拡大して表示した場合における、波形の処理操作例を示すものである。すなわち。図4においては、心電図の標準肢誘導の第I誘導波形(上段側)と第II誘導波形(下段側)とを波形表示したものである。この場合、操作部240を用い、第I誘導波形のQRSの終了部に、縦軸基線(参照カーソル)X1 としてカーソルを一致固定させ、次いでQRSの開始部に、縦軸基線(基準カーソル)X2 および横軸基線Y2 としてカーソルを移動させる。これにより、マイクロコンピュータ180による演算により、QRSの幅とSTの接合部(J点)における値(STj)をそれぞれ計測するものである。この場合、前記表示部220には、「0.16mV、100ms」として、前記STjの値(0.16mV)と、QRSの幅(100ms)とをそれぞれ表示させる。これは、データ保持メモリ200において保存されるデータが、経時的時間情報を伴う経時的数値データであるので、このような演算処理がマイクロコンピュータ180により可能なのである。従って、このような表示結果に基づいて、前述した生体信号の異常状態の波形診断手法により、患者の病態や疾患の迅速な解明を容易に達成することができる。なお、これらの点に関し、従来技術である紙でプリントアウトされスキャナされた生体信号波形あるいはJPEG形式で保存された生体信号波形では、このような処理は容易ではない。 【0032】また、図4に示す波形の処理操作例によれば、前記カーソルの移動によって、第I誘導波形(上段側)と第II誘導波形(下段側)との同期時点同士の確認も容易に行うことができ、患者の病態や疾患の解明に対する多角的な処理操作を簡便に実現することができる。 【0033】一方、図5は、前記表示部220に心電図波形を拡大して表示した場合における、波形の別の処理操作例を示すものである。すなわち。図5においては、表示部220に表示された波形の測定間隔を、任意の等間隔に設定し得るカーソル(デバイダ)Y3 により、PRの間隔で等間隔カーソルY3 を合わせて、P−P間隔の確認を行うものである。この場合、前記表示部220には、「HR:75、795ms」として、心拍数換算値(75/分)と、測定間隔(795ms)とをそれぞれ表示することができる。また、デバイダは、等間隔の縦線が表示されるので、特定のP−P間隔と、それと隣接するP−P間隔との、長短の比較も容易となる。これは、データ保持メモリ200において保存されるデータが、経時的時間情報を伴う経時的数値データであるので、このような演算処理がマイクロコンピュータ180により可能なのである。従って、不整脈の診断等については、特に有効である。そして、このような表示結果に基づいて、患者の病態や疾患の迅速な解明を容易に達成することができる。なお、以上の点に関し、従来技術である紙でプリントアウトされスキャナされた生体信号波形あるいはJPEG形式で保存された生体信号波形では、前述したような処理は容易ではない。 【0034】以上、本発明の好適な実施例について説明したが、本発明は前記実施例に限定されることなく、本発明の精神を逸脱しない範囲内において多くの設計変更を行うことができる。 【0035】 【発明の効果】前述した実施例から明らかな通り、本発明に係る電子カルテシステムによれば、生体信号をデータ保持するデータ保持メモリと、患者の個人情報の表示と共に生体信号を波形表示する表示部と、前記表示部に前記生体信号を波形表示するためのデータ処理を行う処理部と、前記表示部における前記生体信号の表示形態を操作する操作部と、を具備する電子カルテシステムにおいて、前記処理部には、前記生体信号をそれぞれ所要の処理方式によりデータ処理する特定処理部を備え、前記操作部を介して特定処理部において選択された処理方式により前記データ保持メモリにより保持された前記生体信号をデータ処理して、前記表示部に波形表示する構成としたことにより、記憶保持された生体信号に基づいて、生体信号の波形処理ないし波形解析を簡便かつ迅速に行うことができ、被検者の病態や疾患の迅速な解明と適正な診断および所見の開示並びに被検者に対する迅速かつ適確な治療ないし投薬等の処置を行うことができる。 【0036】また、本発明に係る電子カルテシステムにおいては、前記表示部には、患者の個人情報を表示する患者個人情報表示領域と、生体信号を表示するための生体信号波形表示領域と、前記生体信号を前記特定処理部において所要の処理方式でデータ処理する選択操作をするための選択表示領域とを設け、操作部によって前記選択表示領域に表示された所要の処理方式を選択操作することにより、前記特定処理部において選択された処理方式により前記生体信号をデータ処理して、前記生体信号波形表示領域に波形表示するよう構成することにより、生体信号の波形処理ないし波形解析の処理操作をより一層簡便にすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000230962 【氏名又は名称】日本光電工業株式会社 【住所又は居所】東京都新宿区西落合1丁目31番4号
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| 【出願日】 |
平成13年11月26日(2001.11.26) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100074147 【弁理士】 【氏名又は名称】本田 崇
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| 【公開番号】 |
特開2003−153864(P2003−153864A) |
| 【公開日】 |
平成15年5月27日(2003.5.27) |
| 【出願番号】 |
特願2001−359250(P2001−359250) |
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