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【発明の名称】 |
乳房検査用超音波スキャン装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】難波 清 |
【課題】一度に両側乳房の一定したスキャンを可能にし、検査時間を大幅に短縮できると共に、画像データの信頼性の向上と検査部位の再現性を向上することができ、その結果、高い費用効果比を得ることができる乳房検査用超音波スキャン装置を提供する。
【解決手段】乳房検査用超音波スキャン装置は、被検者の乳房を前胸壁上に固定した(鎮座)状態で保持可能な乳房固定装具1と、乳房固定装具1に回動可能に取付けられると共に、超音波プローブ3が固定可能にされたプローブ支持体2とから成り、プローブ支持体2が回動して超音波プローブ3が乳房に沿ってスキャンする。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 被検者の乳房を前胸壁上に固定した(鎮座)状態で保持可能な乳房固定装具と、該乳房固定装具に回動可能に取付けられると共に、超音波プローブが固定可能にされたプローブ支持体とから成り、該プローブ支持体が回動して前記超音波プローブが乳房に沿ってスキャンするようにしたことを特徴とする乳房検査用超音波スキャン装置。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、乳癌検診の際に使用される超音波検査スキャン装置に関し、とくに両側全乳房の自動スキャンを可能にする乳房検査用超音波スキャン装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】近年の乳癌患者の急激な増加に伴い、画像診断を用いた乳癌検診が普及しつつある。従来、乳癌の画像検診は、欧米ではマンモグラフィ(乳房専用エックス線装置)を用いて行われてきた。 【0003】しかしながら、上記マンモグラフィによる画像検診の欠点として、小さめの乳房、脂肪が少なく乳腺が発達した乳房における異常陰影の検出の困難さや撮影や読影の技術の困難さが挙げられている。これらの欠点は、欧米に比べて40歳台の若い年齢層に乳癌の発症が多い日本では特に大きな問題となっている。このような欠点を補う検査方法として、近年、超音波検査の重要性が認識されており、近い将来我が国だけでなく欧米でも超音波検査が乳癌検診に導入されることが予測される。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】現在、乳癌検診における超音波検査(乳房スキャン)は、医師又は技師により用手的に各々独自の方法で行われているが下記のような問題点がある。 【0005】以下、従来の検査方法を示しながら問題点を示す。図8及び図9に示すように、先ず、被検者Cを検査用ベッドの上に仰臥位で寝た状態にする。このままでは、乳房Bが両側に垂れるため検査ができない。このため、検査側の背中にタオルTなどを置き、被検者の姿勢をやや斜位にして右上肢を適度に外転位にして、右乳房が胸壁の上に固定(以下、鎮座させるという)状態にする。すなわち、超音波プローブによる乳房Bのスキャンをし易くするために、被検者の体位を横向きに傾斜させて乳房Bを前側胸壁に上に鎮座させる必要がある。したがって、この方法では、片側の乳房毎にしかスキャンできないという問題があった。 【0006】次に、超音波探触子(以下、プローブという)と乳房皮膚との間に空気が入らず、かつプローブがスムースに操作できるように、被検者の乳房に検査用のゼリーを塗布する。検者は被検者の右側に腰掛け、左手で超音波検査装置を操作し、右手でプローブを把持し、乳房の上を隈なく動かしながらスキャンを行ない、乳房内部を写し出すモニター画像でもって観察する。右乳房のスキャンが終わると、被検者の左乳房が高くなるように斜めに傾け、右と同様の操作を行なう。プローブの動かし方は検者や施設によって様々であり規格はとくにない。検者が異常を発見すると、その部位でプローブを慎重に動かしモニター上で最も適切と判断した画像を静止画として記録する。施設によっては、その部分の動画像をビデオに録画している。そして、モニター上の部位表示で概ねの位置をマークする。しかしながら、検者の技量の差異による見落とし、検者毎の異なるスキャン方法による検査部位の再現性の低下、モニター上での大まかな部位表示による検査部位の再現性の低下といった問題がある。 【0007】すなわち、上記従来方法は以下に列記するような問題点があり、乳房スキャンの効率化及び安定化、検診の精度管理、費用効果比の面で解決が必要である。 (1)被検者が左右の体位を変換することによる検査時間の長さと煩雑さ。 (2)検者の技量の差異に画像データの信頼性低下。 (3)検者毎のスキャン方法の違いによる検査部位の再現性の低下。 (4)モニター上での大まかな部位表示による検査部位の再現性の低下。 そこで、本発明は一度に両側乳房の一定したスキャンを可能にし、検査時間を大幅に短縮できると共に、画像データの信頼性の向上と検査部位の再現性を向上することができ、その結果、高い費用効果比を得ることができる乳房検査用超音波スキャン装置を提供することを目的とするものである。 【0008】 【課題を解決するための手段】この目的を達成するため本発明の乳房検査用超音波スキャン装置は、被検者の乳房を前胸壁上に固定した(鎮座)状態で保持可能な乳房固定装具と、該乳房固定装具に回動可能に取付けられると共に、超音波プローブが固定可能にされたプローブ支持体とから成り、該プローブ支持体が回動して前記超音波プローブが乳房に沿ってスキャンするようにしたことを特徴とする。 【0009】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面に示す実施例に基づいて説明する。図1は本発明に係る乳房固定用装具の一部正面図、図2は乳房固定用装具の全体構成を示す摸式図、図3は乳房固定装具を被検者に装着した状態を示す説明図、図4は本発明に係るプローブ支持体を示す斜視図、図5はプローブ支持体に超音波プローブを取付けた状態を示す一部断面側面図、図6はプローブ支持体を示す一部断面平面図、図7はプローブ支持体の駆動機構を示す要部拡大断面図、図8及び図9は従来の検査方法を示す説明図である。 【0010】 【実施例】本発明に係る乳房検査用スキャン装置は、大略、乳房固定用装具1と超音波プローブ3を固定するプローブ支持体2とから構成される。 【0011】図1乃至図3に示すように、乳房固定用装具2は、被検者Cの背中から側胸壁に当て、当該固定具1を胸部にしっかりと固定する圧迫胸帯4と、円環状の乳房嵌合部5の二つの構成部分からなる。圧迫胸帯4は被検者Cの体型に応じて、大・中・小の3つのサイズを用意する。圧迫胸帯4は主に伸縮布、乳房嵌合部5はアルミニウム等の軽金属で作られる。圧迫胸帯4と乳房嵌合部5、左右の乳房嵌合部5同士は各々容易に脱着できる構造とするのが良い。乳房嵌合部5の最も内側には後述するプローブ支持体2の回転輪9が装着される溝6が設けられ、内部にはボールベアリング7が取付けられると共に、乳房嵌合部5の外下側に、プローブ支持体2を回動させるための駆動装置(モーター8、回転輪17など)が内蔵される。 【0012】図4乃至図6に示すように、プローブ支持体2は、乳房固定用装具2の乳房嵌合部5に嵌合可能にされた回転輪9と、この回転輪9の中央に立設された支柱10とから構成され、支柱10には、超音波プローブ3のコードの絡み止め機構11が設けられている。プローブ支持体2も乳房嵌合部5と同様に乳房に係る重量負荷を軽減する目的で、アルミニウム等の軽金属を材料としている。 【0013】さらに、プローブ支持体2には、回転輪9の直径に渡って山型の架橋板12が設けられ、この架橋板12には超音波プローブ3を装着するためのプローブ装着口13が開設されている。プローブ装着口13は、最大8cmの長さの超音波プローブ3が装填できるような長方形の開口13であり、この開口13は原則的に世界の主要メーカーの高周波超音波プローブが全てが装入かつ固定可能な大きさとされている。開口13内には、3本の固定ネジ15を持つプローブ挟持板14が設けられ、このプローブ挟持板14でもって超音波プローブ3を固定できるようにされている。 【0014】架橋板12の頂部(被検者の乳頭位置に当たる部分)は被検者の乳頭が傷付かないように凹ませてあり、ここから、支柱10が立設されている。支柱10の途中には環状の凹みが設けられここに前記コードの絡み止め機構11が回転自在に嵌め込まれるようになっている。絡み止め機構11は2連の円環からなり、一方が、超音波プローブ3のコードを止めるための係止リング11a、他方が支柱10への取付リング11bとなっている。 【0015】回転輪9は、乳房嵌合部5のリング状の溝6に入る形で装填される。図7に示すように、回転輪9の外周には摩擦係数の高いゴムベルト16などを貼り、乳房固定用装具2側に内臓されたモーター8に連結された回転タイヤ17に接触させて回転させる。 【0016】次に、本発明装置の使用方法について説明する。先ず、被検者Cはベッドの上に置かれた圧迫胸帯4を背中側にして、頭を枕上に置き仰臥位になり、上肢を約120度外転した姿勢をとる。次いで、圧迫胸帯4を、左右方向に微調整し、外下側から側胸壁に落ちた脂肪や乳房の一部を乳房嵌合部5の輪の中に入れるように締める。輪の中に乳房全体が概ね入るようにして、正中部で左右の乳房嵌合部5を締結する。最後に、用手的に乳房嵌合部5内に乳房が中心になるように乳房全体を収める。この状態で超音波プローブ3を固定したプローブ支持体2の回転輪9を乳房嵌合部5のリング状溝6に取付けてスキャン操作を行なうことで、プローブ支持体2が回動して超音波プローブ3が乳房に沿って自動的にスキャンする。 【0017】本発明装置では、超音波検査による乳癌検診において、仰臥位のまま乳房を前胸壁上にしっかりと固定できるので、自動スキャンを容易にすることができる。スキャン操作の安定した迅速化と、再現性の向上が可能になる。例えば、回転速度をおよそ15秒/回転と仮定すると、両側の乳房を同時にスキャンすれば15秒でスキャンは終了する。片側ずつ行なってもスキャンのみに要する時間は両側で30秒であり、位置固定の操作時間を加えても1分〜1分30秒ということになる。さらに、回転方向を時計回りにすることで、病変の部位は起線からの回転角度と乳頭中心からの距離(mm単位)の二つの因子で決定されることになり、画像データの再現性が正確に簡単に確保される。角度は連結支持部に設置した回転認識センサーの情報を画像データに転送することで得られ、乳頭からの距離はモニター画像データ上で容易に選られる。すなわち、本発明装置はコンピューターに直結させて読影報告システムやコンピューター支援診断装置との連結発展を可能にする。 【0018】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、左右の乳房が外側に垂れないようにするために左右別々に仰臥位上肢外転位の体勢をとるだけで、左右同時に乳房が胸壁上で鎮座することを可能にした。これにより超音波装置による回転式自動スキャンを容易に行なうことができる。すなわち、本発明は同時に両側乳房の一定したスキャンを可能にし、検査時間を大幅に短縮できると共に、画像データの信頼性の向上と検査部位の再現性を向上することができ、その結果、高い費用効果比を得ることができるという優れた効果がある。
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| 【出願人】 |
【識別番号】501370392 【氏名又は名称】難波 清
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| 【出願日】 |
平成13年9月20日(2001.9.20) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100087228 【弁理士】 【氏名又は名称】衞藤 彰
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| 【公開番号】 |
特開2003−88525(P2003−88525A) |
| 【公開日】 |
平成15年3月25日(2003.3.25) |
| 【出願番号】 |
特願2001−286330(P2001−286330) |
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