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【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】竹本 律雄
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【氏名】横山 広
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【要約】 【課題】ダストが流入して収容される透明又は半透明の集塵室の内面に傷がつくのを未然に防止し、いつまでも見栄えを損うことがない集塵室を備えた電気掃除機を提供すること。

【解決手段】この電気掃除機は、電動送風機(8,24)と、この電動送風機により吸い込まれたダストを収容し、この収容されたダストが外部から見えるように透明又は半透明部分を有する集塵室(7,23)とを備え、この集塵室の透明又は半透明部分における集塵室の内面にハードコート層(10、30)が設けられていることを特徴とする。
【特許請求の範囲】
【請求項1】電動送風機と、該電動送風機によってダストが吸引、収容され且つ該収容されたダストが外部から見えるように少なくとも一部が透明又は半透明の部分を有する集塵室とを備えた電気掃除機において、前記集塵室の透明又は半透明の部分における集塵室の内面にハードコート層を設けたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項2】電動送風機と、該電動送風機によってダストが吸引、収容され且つ該収容されたダストが外部から見えるように透明又は半透明の部分を有するダストカップとを備え、該ダストカップが集塵室を有する電気掃除機において、前記集塵室の透明又は半透明の部分における集塵室の内面にハードコート層を設けたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項3】電動送風機と、吸気口および集塵室を有し前記電動送風機によって前記吸気口から吸い込まれたダストを含む空気が渦流となって流れダストが前記集塵室内に蓄積され且つ該蓄積されたダストが外部から見えるように前記集塵室が透明又は半透明から成るダストカップとを備えた電気掃除機において、前記集塵室の内面にハードコート層を設けたことを特徴とする電気掃除機。
【請求項4】前記集塵室の内面にシボ加工が設けられ、且つ該シボ加工の内面にハードコート層が設けられていることを特徴とする請求項1、2又は3記載の電気掃除機。
【請求項5】前記ハードコート層がUVコート層から成る請求項1乃至4のいずれかに記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は透明又は半透明の集塵室を有する電気掃除機の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電気掃除機は、集塵室の中に溜まったダストの量が見えるように集塵室が透明又は半透明に形成されているものが知られている。特にサイクロン式の電気掃除機ではダストを含む空気をダストカップ内に旋回流として流入させて空気中のダストを自重等でダストカップの下部の集塵室に落下させて堆積するようにしている。このようなサイクロン式のダストカップでは、ダストが溜まってもダストカップ内の圧力や温度の変化が生じにくいので、ダストの溜まり具合をセンサ等で検出するのが難しいため内部に溜まったダストの量を使用者が視認可能に集塵室が透明又は半透明の材料から形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、集塵室内に流入するダストには砂や小さな金属塊(例えば小さなネジ等)の固形物が含まれることが多く、このような固形物が集塵室の内面を傷つけてしまうことが度々あった。特に、サイクロン式の電気掃除機では固形物がダストカップ内を激しく旋回しつつ集塵室内に流入するためダストカップ内の傷みは一層大きい。このように、集塵室の内面が傷つけられるとこの傷にダストの汚れが付着し、従来の透明又は半透明の集塵室では、汚れや傷が外部から見えるために、集塵室の見栄えをきわめて損なうという問題があった。
【0004】この見栄えの悪さを無くすために、透明又は半透明の集塵室の内面に予めシボ(梨地模様の細かい凹凸)を設けて集塵室の透明又は半透明部分をスリガラスの様にすることが試みられている。しかし、この場合でも、集塵室の内面が固形物を含むダストによって傷つけられることは避けられず、特に、細かいダストが傷に付着し、上述の如く、集塵室の見栄えを損なう。しかも、傷によってひび割れが生じ、集塵室、ひいてはダストカップの寿命が短くなるという問題があった。
【0005】本発明の目的は、ダストを収容する集塵室の内面に傷がつかないようにしてダストによる汚れが付着するのを防止し、且つ集塵室の美観を長期に亘って確保すると共に集塵室の強度を増大することができる電気掃除機を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するために本発明では、ダストが収容され、この収容されたダストが外部から見えるように透明又は半透明の部分を有する集塵室の内面に、透明又は半透明部分が傷つかないように、ハードコート層を設けるようにしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1を参照すると、本発明をハンデイ型の電気掃除機に適用した場合の実施の形態が示してある。この実施形態における電気掃除機は、掃除機本体1を備え、この掃除機本体は本体ケ−ス2を有する。この本体ケースは後ケース3とこの後ケースに着脱可能に取付けられた前ケース4とから構成されている。
【0008】本体ケース2内には集塵フィルタ6が配置され、前ケース4内には集塵フィルタによって区画された集塵室7が形成されている。後ケース3内には電動送風機8が配置され、この電動送風機は前ケース4に設けられた吸込開口9を通してダスト(塵埃)を集塵室7内に吸い込む。
【0009】電動送風機5を作動させると、集塵フィルタ6の内部室6aが負圧になり、これによって集塵室7が負圧になる。この集塵室の負圧によりダストが吸込開口9を通して集塵室7内へ吸引されていき、ダストがこの集塵室に溜まっていく。
【0010】ここで、集塵室7に溜まったダストが外部から見えるように、集塵室7を形成する前ケース4の一部又は全部が透明又は半透明に形成されている。又、この透明又は半透明の部分における前ケース4の内面にハードコート層10が設けられている。図1には集塵室7の内面に設けられたハードコート層10の一部が示されている。
【0011】透明又は半透明の部分を形成する一つの実施例では、前ケースが透明又は半透明の樹脂成形品から形成される。これとは別に、例えば、前ケース4の一部、例えば、上半部を切り欠いて窓を形成し、この窓に透明又は半透明の板を取付けるようにしてもよい。この場合には、集塵室に溜まったダストを電気掃除機の上方から見ることができる。
【0012】ハードコート層10は、ダストの中に含まれた金属塊等の硬い固形物が激しく衝突しても容易に傷がつかない層から形成されており、この実施例ではUVコート層又はフッ素コート層から成っている。ここで、このハードコート層10は集塵室7を形成する前ケース4の材質(例えば、ABS又はPP)よりも硬いことが好ましい。このハードコート層は、集塵室7の一部が透明又は半透明である場合には、その透明又は半透明の部分に設けられる。この場合にも、透明又は半透明部分に傷がつきにくいので視認可能な状態を維持することができると共に、傷のつきにくいハードコート層は滑りやすいからダストの付着を防止することができる。尚、ハードコート層を透明又は半透明の部分以外の部分に設けてもよい。このようにすると、集塵室全体の傷の発生を未然に防止することができ、この結果、傷から生ずるひび割れ等が発生することなく集塵室の寿命を長くすることができる。
【0013】ここで、このハードコート層は、集塵室7の透明又は半透明部分に適用されたとき、集塵室内のダストがなお外部から見えるように、透明又は半透明状態で形成されることが必要である。尚、このハードコート層は、上述の如き、UVコート層などに限定されることなく、種々の材料の層を設けることができ、又、その適用として塗装や吹き付けなど種々の方法を用いることができる。
【0014】集塵室を半透明にするには、一例として、色を付けたり、シボ加工(上述の如く梨地模様の細かい凹凸)を施したりすることによって形成される。このように、集塵室7を半透明にすると、集塵室内のダストをいわゆるぼかし状態で見ることができるので、不快さを与えることがない。この場合にも、半透明の集塵室の内面にハードコート層10が設けられる。特に、シボ加工を施した上からこのハードコート層を設けると、細かいダストがシボの溝に進入することがなく見栄えを損うことがない。
【0015】図2を参照すると、本発明をサイクロン式の電気掃除機に適用した場合の実施の形態が示してある。この電気掃除機は、公知であるので簡単に述べると、本体ケ−ス20に着脱自在に載置される集塵容器(ダストカップ)21を備えている。このダストカップは、吸い込んだ空気とダストとを渦流として流すサイクロン容器22とこのサイクロン容器の下方で一体に形成されたダストを収容する収容容器23、即ち、集塵室とを有する。尚、図中、符号24は吸入口25を通してダストをダストカップ内に吸い込むための電動送風機を示す。
【0016】空気とダストとはサイクロン容器内で旋回されこの旋回中にダストが自重等で下方に落下し、集塵室23内に堆積されていく。
【0017】このようなサイクロン式の電気掃除機では、中に溜まったダストの量が見えるように透明又は半透明の材料から形成されたダストカップが設けられることがある。又、中に溜まったダストが外部から見えると見栄えが悪いので予め内面にシボ(梨地模様の細かい凹凸)を設けたダストカップが用いられることもある。
【0018】本発明では、透明又は半透明のダストカップの内面又はシボ加工が施された上からハードコート層30が設けられる。このハードコート層は上述の実施例と同様に、ダストカップの材質より硬い、例えば、UVコート層あるいはフッ素コート層から成っている。これにより、ダストがたとえ激しく衝突しても透明又は半透明の部分に傷がつくことなく、いつまでもダストの量を視認可能な状態に維持することができる。また、ハードコート層であれば、静電気等により付着したダストも滑りやすいのでサイクロン式のダストカップではダストが自重で落下し易いという効果を奏することができる。
【0019】この実施例ではダストカップ全体を透明又は半透明にしてもよいし、溜まったダストの量が外部から見えるように、少なくとも集塵室23のみを透明又は半透明にしてもよい。ハードコート層30はこの透明又は半透明の部分に塗装又は吹き付けなど任意の手段によって設けられる。このハードコート層30は、上述の実施例のハードコート層10と同様であるので、更なる説明を省略する。
【0020】尚、上述の実施の形態では本発明をハンデイ型およびサイクロン式の電気掃除機に適用したが、本発明を他の形式の電気掃除機に適用することができる。
【0021】
【発明の効果】上述の如く、本発明によれば、集塵室の透明又は半透明の部分における内面にハードコート層を設けたことによって、たとえ集塵室に流入するダストが激しく衝突しても集塵室の内面に傷がつくことがない。従って、集塵室のダストの量を視認可能な状態にいつまでも維持することができ、集塵室の見栄えを全く損うことがないという実益がある。
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町1丁目1番地
【出願日】 平成14年2月28日(2002.2.28)
【代理人】 【識別番号】100082670
【弁理士】
【氏名又は名称】西脇 民雄 (外1名)
【公開番号】 特開2003−250729(P2003−250729A)
【公開日】 平成15年9月9日(2003.9.9)
【出願番号】 特願2002−53273(P2002−53273)