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【発明の名称】 食器洗浄機
【発明者】 【氏名】嘉藤 由秋
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【氏名】野津 真澄
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【氏名】細木 忠治
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【氏名】津森 衛
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【氏名】為石 芳正
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16 ホシザキ電機株式会社内

【要約】 【課題】洗浄工程終了後に洗浄液がノズルホルダに残留せず、洗浄液がすすぎ工程後に後垂れするのを防ぐ。

【解決手段】洗浄液が供給されるノズルヘッダ41の下部位置に、洗浄ノズルホルダ43が設けられる。洗浄ノズルホルダ43に洗浄ノズル44が接続される。洗浄ノズルホルダ43を貫通するすすぎ水管路46に、環状部材47が連設される。洗浄ノズルホルダ43内部に、環状部材47周りに回転可能に嵌合されるノズルカラー58が配置される。このノズルカラー58の形状が、円錐形状とされると共に、その円錐形状の裾野が洗浄ノズル44の根元部まで延在される。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 洗浄液が供給されるノズルヘッダ(41)と、該ノズルヘッダ(41)の下部位置に設けられる洗浄ノズルホルダ(43)と、該洗浄ノズルホルダ(43)に連設される洗浄ノズル(44)と、前記洗浄ノズルホルダ(43)を貫通して該ノズルホルダ(43)が周りを回転可能なすすぎ水管路(46,47)と、前記すすぎ水管路(46,47)の終端部分に接続されたすすぎノズル(53)とを、食器が収容される洗浄槽(12)内の上部に備える食器洗浄機において、前記洗浄ノズルホルダ(43)内部に配置され、該洗浄ノズルホルダ(43)の底面に固定されると共に前記すすぎ水管路(46,47)の周りに回転可能に嵌合されるノズルカラー(58,66,68)の形状を、円錐形状にすると共に該円錐形状の裾野を前記洗浄ノズル(44)の根元部まで延在したことを特徴とする食器洗浄機。
【請求項2】 前記すすぎ水管路(46)の前記ノズルカラー(58,66,68)が嵌合される部分を厚肉の環状部材(47)にすると共に、該環状部材(47)の上端部の形状を、前記円錐形状に連続する傾斜面(47a)とした請求項1記載の食器洗浄機。
【請求項3】 前記ノズルカラー(66)における円錐形状の裾野上端が、前記洗浄ノズル(44)の根元部における内周下端より上方に臨むよう設定した請求項1または2記載の食器洗浄機。
【請求項4】 前記ノズルカラー(58,68)の底面に、前記洗浄ノズルホルダ(43)の回転軸周りの全周に亘って該ノズルホルダ(43)の内底面に密着する環状のリブ(63,72)を設けた請求項1〜3の何れかに記載の食器洗浄機。
【請求項5】 前記環状のリブ(72)は、前記ノズルカラー(68)の回転軸方向に沿う断面形状が、該ノズルカラー(68)の底面から突出するにつれて幅が小さくなるよう設定される請求項4記載の食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、洗浄槽内の上部に設けられた洗浄ノズルホルダから洗浄ノズルに洗浄液を供給し、この洗浄液を洗浄槽内の食器に噴射する食器洗浄機に関し、更に詳細には、洗浄工程終了後に洗浄液が洗浄ノズルホルダに残留しない構造を持った食器洗浄機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】飲食に供した皿やコップ等の食器を自動的に洗浄するための食器洗浄機が、喫茶店やレストラン等の厨房や一般家庭に設置され、広く使用されるに至っている。図6は、従来の食器洗浄機の要部斜視図である。この食器洗浄機10の本体11には、図示しない開閉扉等で液密に密閉される洗浄槽12が画成されており、この洗浄槽12の上部に、上部噴射組立体20が設けられ、洗浄槽12の下部には、上部噴射組立体20に対向する下部噴射組立体30が設けられ、洗浄槽12に収容されて両噴射組立体20,30間に置かれた図示しない食器が各噴射組立体20,30から噴射される洗浄液やすすぎ水を受けて洗浄されるよう構成される。なお、上部噴射組立体20と下部噴射組立体30とは、上下対称の構成となっている。
【0003】図7は、上部噴射組立体20の縦断面図である。この上部噴射組立体20は、下方が開口し側部に洗浄液供給管21が接続される椀状のノズルヘッダ22と、上方が開口しノズルヘッダ22の下部外周に隙間を持って嵌合されて軸心Xを中心に回転可能に取り付けられた椀状の洗浄ノズルホルダ23と、このノズルホルダ23から放射状に延びる3本の洗浄ノズル24とを備える。
【0004】前記洗浄ノズルホルダ23の下部には、ノズルヘッダ22の側部から挿通されてノズルヘッダ22内部で直角に折れ曲がったすすぎ水供給管25の下端部が突出されており、この下端部に有底中空ボルト26が螺着固定されることで、すすぎノズル27のすすぎノズルホルダ28がボルト26周りに回転可能に取り付けられる。
【0005】前記洗浄ノズルホルダ23底部とすすぎノズルホルダ28との間のすすぎ水供給管25下端部外周には、ノズルホルダ回転支持板29が螺着固定されており、このノズルホルダ回転支持板29が、洗浄ノズルホルダ23の底部に設けられたボールベアリング31を支持するようになっている。
【0006】このボールベアリング31は、洗浄ノズルホルダ23内部に取り付けられたノズルカラー32によって底面方向に突出するように抑えられており、このノズルカラー32は、洗浄ノズルホルダ23内部において肉厚が厚く成形されたすすぎ水供給管25の肉厚部25aの外周に回転可能に嵌合されている。
【0007】前述した上部噴射組立体20では、洗浄工程において洗浄液供給管21からノズルヘッダ22内に洗浄液が供給されると、この洗浄液は、図7の矢印a方向に流れて洗浄ノズルホルダ23内に入り、次に各洗浄ノズル24に供給されて洗浄槽12内に噴射される。洗浄ノズル24および洗浄ノズルホルダ23は、この噴射の反力により、軸心Xを中心に回転する。
【0008】次のすすぎ工程に入ると、洗浄液の供給が停止され、すすぎ水供給管25からすすぎ水が供給される。このすすぎ水は、すすぎ水供給管25から有底中空ボルト26の側部に穿設された通孔26aを通り、各すすぎノズル27に供給されて洗浄槽12内に噴射される。すすぎノズル27およびすすぎノズルホルダ28は、この噴射の反力により、軸心Xを中心に回転する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記食器洗浄機10で洗浄液を用いた洗浄工程が終わり、すすぎ工程に入るときは、洗浄液供給管21からの洗浄液の供給が停止される。前記洗浄ノズルホルダ23やノズルヘッダ22内に残留した洗浄液は、洗浄ノズル24の噴射孔や、洗浄ノズルホルダ23底部の隙間、すすぎ水供給管25の肉厚部25aとノズルカラー32との間の嵌合部分の隙間から、上部噴射組立体20の外部に排出されるようになっている。
【0010】しかし、従来の食器洗浄機10の洗浄ノズルホルダ23の構造では、図7に示す如く、ノズルカラー32の外周部と該ノズルホルダ23の底面側部との間に溝33が形成されており、また、すすぎ水供給管25の肉厚部25a頭部とノズルカラー32の頭部との間に溝34が形成されているため、これらの溝33,34に洗浄液が残留してしまう。これらの溝33,34に洗浄液が残留すると、すすぎ工程が終了して洗浄槽12の扉を開いたときの振動で洗浄液が上部噴射組立体20から滴下し、すすぎ工程で洗浄液が洗い流された食器の表面に洗浄液が後垂れしてしまうという不具合が生じる。
【0011】また、前記洗浄ノズルホルダ23の金属板製の底面23aが絞り加工で製造されるのに対し、この底面23a上に置かれるノズルカラー32は樹脂成形で製造されるため、両方の面の密着性が悪く、ノズルカラー32の周辺部をタッピングネジ36で締め付けても、図8に示すように、両面間に隙間37が残り、この隙間37に表面張力で残留した洗浄液が食器に後垂れするという問題がある。なお、タッピングネジ36ではなく、強い力で締め付けることができるボルト,ナットのような部材を用いれば、この隙間37を無くすことも可能であるが、ボルトやナットを用いるにはそれだけ取付用の広いスペースが必要となり、タッピングネジ36しか入らない狭いスペースにボルト,ナットを取り付けることはできないのが現状である。
【0012】
【発明の目的】本発明は、従来の技術に係る食器洗浄機に内在している前記欠点に鑑み、これを好適に解決するべく提案されたものであって、洗浄工程終了後に洗浄液がノズルホルダに残留せず、また、洗浄液がすすぎ工程後に後垂れすることのない構造を持った食器洗浄機を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決し、所期の目的を達成するため、本発明に係る食器洗浄機は、洗浄液が供給されるノズルヘッダと、該ノズルヘッダの下部位置に設けられる洗浄ノズルホルダと、該洗浄ノズルホルダに連設される洗浄ノズルと、前記洗浄ノズルホルダを貫通して該ノズルホルダが周りを回転可能なすすぎ水管路と、前記すすぎ水管路の終端部分に接続されたすすぎノズルとを、食器が収容される洗浄槽内の上部に備える食器洗浄機において、前記洗浄ノズルホルダ内部に配置され、該洗浄ノズルホルダの底面に固定されると共に前記すすぎ水管路の周りに回転可能に嵌合されるノズルカラーの形状を、円錐形状にすると共に該円錐形状の裾野を前記洗浄ノズルの根元部まで延在したことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】次に、本発明に係る食器洗浄機につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。なお、食器洗浄機自体の基本的な構成は、図6を参照して従来の技術で説明したものと同じであるので、その説明は省略する。
【0015】図1は、本発明の一実施例に係る食器洗浄機の上部噴射組立体40の縦断面図である。本実施例に係る上部噴射組立体40は、洗浄液を流す管路とすすぎ水を流す管路とを分離した2重管構造になっており、ノズルヘッダ41と、このノズルヘッダ41の内部に洗浄液を導入する洗浄液導入口42と、ノズルヘッダ41の下部外周に隙間を持って嵌合し回転可能に支持される洗浄ノズルホルダ43と、該洗浄ノズルホルダ43に連設される複数の洗浄ノズル44とを備える。
【0016】更に、前記ノズルヘッダ41の側部にすすぎ水導入口45が開口するすすぎ水管路46は、ノズルヘッダ41内部で中心軸X方向に曲げられ、すすぎ水管路46の端部にはすすぎ水管路46の一部を構成する厚肉の環状部材47が液密に連設されている。この環状部材47の下端部は洗浄ノズルホルダ43の底面から若干突出しており、この底面に、中空ボルト48が、支持部材としてのノズルホルダ支持板49を介して螺着固定されている。
【0017】前記中空ボルト48の下端部には、有底中空ボルト51が、すすぎノズルホルダ52を介して螺着固定されている。このすすぎノズルホルダ52にはすすぎノズル53が連設されており、前記すすぎ水導入口45からすすぎ水管路46に供給されたすすぎ水は、有底中空ボルト51の中空部から側部通孔51aを通って各すすぎノズル53に供給され、該ノズル53の図示しない噴射孔から洗浄槽12内の食器にすすぎ水が噴射される。すなわち、すすぎ水管路46を構成する環状部材47の終端部分に、中空ボルト48および有底中空ボルト51を介してすすぎノズル53が接続される。なお、すすぎノズル53の噴射孔からすすぎ水が噴射される反力によって、該すすぎノズル53およびすすぎノズルホルダ52は有底中空ボルト51の外周囲を回転する。
【0018】前記洗浄ノズルホルダ43は、薄い金属板を椀状に絞り加工して製造され、側面に設けたノズル取付穴に洗浄ノズル44の根元部が差し込まれて溶接等により固定される。洗浄ノズルホルダ43の上端開口部には、厚手の例えば樹脂製でなるリング状部材55が嵌合され、このリング状部材55が、ノズルヘッダ41の下端部外周に隙間56を持って嵌合される。リング状部材55の、ノズルヘッダ41側面直下に当たる部分には、全周に亘る凹溝57が設けられており、この凹溝57内に溜まった水が、隙間56を通って洗浄ノズルホルダ43内に入るようになっている。
【0019】前記洗浄ノズルホルダ43内に設けられている厚肉の環状部材47の上端部分には、内径部から外径部に向かうにつれて下方向に向かって約45度程度で傾斜する傾斜面47aが設けられている。そして、この環状部材47の外周囲に回転可能に嵌合される樹脂成形体で成るノズルカラー58は、円錐形状を成し、その傾斜する上面の最上端は、傾斜面47aの下端部と略連続する位置になっている。このため、本実施例の食器洗浄機では、環状部材47の上端とノズルカラー58の上端との間には、図7に示す従来技術のような溝34は形成されない。
【0020】更に、前記ノズルカラー58の外周部分(裾野部分)は、前記洗浄ノズルホルダ43の側周面まで延在し、その先端は滑らかに洗浄ノズル44の根元部まで延びている。これにより、本実施例の食器洗浄機では、ノズルカラー58と洗浄ノズルホルダ43との間に、図7に示す従来技術のような大きな溝33は形成されない。
【0021】前記ノズルカラー58は、洗浄ノズルホルダ43の底面にタッピングネジ60によりネジ止めされ、ボールベアリング(ベアリング)61がノズルカラー58に保持される。このボールベアリング61は、前記ノズルホルダ支持板49の上面で転動可能となっており、洗浄ノズル44から洗浄液が噴射した時に洗浄ノズルホルダ43が環状部材47周りに回転する。この洗浄ノズルホルダ43は、ノズルホルダ支持板49を介してすすぎ水管路46(すなわち、図6に示すすすぎ水供給管25)によって支持される。
【0022】図2は、ノズルカラー58の底部の拡大図である。本実施例では、ノズルカラー58の底部のボールベアリング61に隣接する部分(ボールベアリング61の保持部より外周側)に、軸Xを中心とする環状のリブ63を突設してあり、このリブ63が、洗浄ノズルホルダ43の内底面に密着するようになっている。なお、実施例ではリブ63は一重であるが、複数のリブを径方向に離間して同心的に設けるようにしてもよい。
【0023】前述したように、洗浄ノズルホルダ43は絞り加工されているのに対し、ノズルカラー58は樹脂成形品であるため、両者間には隙間64が存在してしまう。しかも、両者間をタッピングネジ60のような締付力の弱い結合部材で結合せざるを得ないという事情がある。しかるに、本実施例では、幅の狭いリブ63の部分だけが洗浄ノズルホルダ43の内底面に接触(略線接触)する構成としているため、タッピングネジ60の締付力だけでもリブ63が全周に亘って洗浄ノズルホルダ43の内底面に密着し、隙間64に残る洗浄液がリブ63と洗浄ノズルホルダ43の内底面との間を通ってボールベアリング61の保持部から漏れ出るのは防止される。
【0024】
【実施例の作用】次に、前述した本実施例の食器洗浄機の作用について説明する。
【0025】本実施例に係る食器洗浄機では、洗浄工程に入ると、前記洗浄液導入口42からノズルヘッダ41内に洗浄液が供給され、この洗浄液はノズルヘッダ41内部から洗浄ノズルホルダ43内に入り、環状部材47の傾斜面47aとノズルカラー58の傾斜する上面に沿って洗浄ノズル44方向に流れ、洗浄ノズル44の噴射孔から洗浄槽12内に噴射される。この噴射の反力が洗浄ノズル44に加わるため、洗浄ノズルホルダ43は、環状部材47の周りに回転し、洗浄液は洗浄槽12内に満遍なく噴射される。
【0026】洗浄工程が終了して洗浄液導入口42から供給される洗浄液がストップすると、ノズルヘッダ41内部の洗浄液は自重により洗浄ノズルホルダ43内に入り、続いて前記傾斜面47aおよびノズルカラー58の上面に沿って洗浄ノズル44の方向に流れ、噴射孔から洗浄槽12内に排出される。また、環状部材47とノズルカラー58との嵌合部分の摺接面に残留する洗浄液も自重により摺接面から洗浄槽内に滴下する。
【0027】すすぎ工程に入ると、すすぎ水導入口45からすすぎ水管路46内にすすぎ水が供給され、このすすぎ水は、有底中空ボルト51の通孔51aからすすぎノズル53内に入り、洗浄槽12内に噴射される。この噴射による反力がすすぎノズル53に加わることで、すすぎノズル53は有底中空ボルト51の周りを回転し、これにより満遍なくすすぎ水が洗浄槽12内に噴射される。
【0028】図6に示すように、洗浄槽12内に設けられた下部噴射組立体30からもすすぎ水が吹き上げられ、すすぎ水の飛沫が洗浄槽12内に充満し、すすぎ水の飛沫が図1の洗浄ノズルヘッダ41の周面に付着し、壁面を伝ってすすぎ水が前記凹溝57に集められる。このすすぎ水は、隙間56を通って洗浄ノズルホルダ43内に入り、内部の壁面を伝い、壁面に付着した洗浄液を希釈しながら、環状部材47の傾斜面47aおよびノズルカラー58の上面を流れ、洗浄ノズル44の噴射孔から洗浄槽12内に滴下し、洗浄ノズルホルダ43内の残留洗浄液がすすぎ水で洗い流される。
【0029】本実施例に係る食器洗浄機は、洗浄工程後に洗浄ノズルホルダ43内に残る洗浄液が、従来と比べて図7の溝33,34が無い分だけ少なく、このため、僅かなすすぎ水が隙間56から洗浄ノズルホルダ43内に入ることで、該ノズルホルダ43内部に残留する洗浄液は奇麗に洗い流される。また、環状部材47とノズルカラー58との間の嵌合部分の摺接面に入ったすすぎ水も、自重によって摺接面を下に流れ、ここに残留する洗浄液を希釈しながら洗浄槽12内に滴下する。
【0030】前記ノズルカラー58内部に入ったすすぎ水は、図2に示す隙間64内にも入る。この隙間64に残留する洗浄液がすすぎ水で希釈され、溢れた部分は、洗浄ノズル44に流れ、該ノズル44の噴射孔から洗浄槽12内に排出されるが、タッピングネジ60によって狭くなった部分に表面張力によって残留する洗浄液は、希釈されたまま隙間64内に残留することになる。
【0031】すすぎ工程が終了したとき、洗浄槽12の扉が開けられ、洗浄槽12内の食器が外部に取り出される。この扉の開閉時で生じる振動は、前記洗浄ノズルホルダ43に加わるが、本実施例では、図2に示すように、リブ63が洗浄ノズルホルダ43の内底面に密着しているため、振動が加わっても隙間64内に残留する希釈された洗浄液がボールベアリング61の保持部から食器に滴下することはない。
【0032】以上述べたように、本実施例の食器洗浄機では、食器を洗浄した後の洗浄液の後切れが良くなり、ノズルホルダ内部に残留する洗浄液量を少なくしたので、少ないすすぎ水がノズルホルダ内に入るだけでノズルホルダ内を奇麗に洗い流すことが可能となり、洗浄液のすすぎ工程後の後垂れを防止できると共に、使用するすすぎ水量を少なくでき、ランニングコストの低減を図ることができる。
【0033】
【別実施例】図3〜図5は、別実施例に係る食器洗浄機の要部を示すものであって、前述した実施例と異なる部分についてのみ説明すると共に、同一部材には同じ符号を付して示すこととする。図3に示す第1の別実施例に係るノズルカラー66の外周部分(裾野部分)は、前述した実施例と同様に、前記洗浄ノズルホルダ43の側周面まで延在し、その先端は滑らかに洗浄ノズル44の根元部まで延びている。またこの外周部先端の底面は、洗浄ノズルホルダ43における内底面の輪郭に略沿うよう形成され、ノズルカラー66の外周部先端底面と洗浄ノズルホルダ43の内底面との間に大きな隙間が形成されないよう構成されている。これにより、洗浄工程の終了時において洗浄ノズルホルダ43内に残留する洗浄液の量が低減し、すすぎ工程においてすすぎ水により残留洗浄液は短時間で希釈排出され、すすぎに要する時間が短縮してすすぎ性能が向上する。
【0034】また、前記ノズルカラー66における外周部先端の上端、すなわち傾斜する上面の最下端(円錐形状の裾野上端)は、前記洗浄ノズル44の根元部(洗浄ノズルホルダ43に対する洗浄ノズル44の連設端)における内周下端より上方(ノズル内側)に臨むよう設定されている。すなわち、ノズルカラー66の傾斜する上面に沿って流れる洗浄液が、洗浄ノズル44の根元部下端より下方に臨む洗浄ノズルホルダ43の側周面に当って抵抗が発生することはなく、該洗浄液は洗浄ノズル44内に円滑に導入される。従って、洗浄工程が終了した際にノズルヘッダ41から洗浄ノズルホルダ43内に入った洗浄液は、ノズルカラー66の上面に沿って洗浄ノズル44内に円滑に流れ、洗浄液は素早く排出される。これにより、例えば洗浄工程の終了後、ノズルから後垂れが終わるのを待ってからすすぎ工程へ移行するようタイマーで制御される場合に、次のすすぎ工程への待ち時間を短縮することができると共に、すすぎ水による残留洗浄液の排出に要する時間も短くし得る。
【0035】図4および図5に示す第2の別実施例に係るノズルカラー68は、前述した第1の別実施例と同様に構成される他に、その底部における前記タッピングネジ60によるネジ止め位置より外周側、すなわち洗浄ノズルホルダ43に穿設されるネジ用の通孔70より洗浄ノズル44の根元部側に、前記軸Xを中心とする環状のリブ72が突設され、このリブ72が、洗浄ノズルホルダ43の内底面に密着するようになっている。またこのリブ72は、前記ノズルカラー68の回転軸方向に沿う断面形状が、該ノズルカラー68の底面から突出するにつれて幅が小さくなる、例えば逆三角形状に設定される。これにより、前記タッピングネジ60でノズルカラー68を洗浄ノズルホルダ43の底面にネジ止めする際に、前記リブ72が洗浄ノズルホルダ43の内底面に圧縮されながら確実に密着する。なお、前記ネジ用の通孔70は、前記ボールベアリング61の保持部より外側に設けられている。すなわち、ノズルカラー68や洗浄ノズルホルダ43の加工精度にバラツキがあっても、前記リブ72による確実なシールが達成され、洗浄工程において前記ネジ用の通孔70やボールベアリング61の保持部から洗浄液が漏れてホルダ内圧力が低下し、これにより洗浄能力が低下するのは防止される。また、洗浄工程後の残留洗浄液の後垂れも確実に防止することができる。なお、ノズルカラー68の底部に、複数のリブ72を同心状に設けてもよい。
【0036】実施例では、洗浄ノズルホルダと洗浄ノズルとが別体で構成されて溶接等により接続される場合で説明したが、洗浄ノズルホルダと洗浄ノズルとが一体成形されているものであってもよく、この構成ではノズルカラーが内部に配設されるホルダからノズルに移行する部分がノズルの根元部となる。また実施例では、洗浄ノズルホルダがノズルホルダ支持板に対してボールベアリングを介して回転可能に載置されるよう構成したが、ノズルホルダ支持板やボールベアリングを省略し、環状部材の外周囲に回転可能に嵌合されたノズルカラー、その他の手段により上下方向の位置決めを行なうと共に回転可能とする構成を採用し得る。更に、前述した実施例ではノズルカラーの底部にリブを突設したが、洗浄ノズルホルダの内底面に同様のリブを突設し、該リブをノズルカラーの外底面に密着させる構成を採用し得る。
【0037】
【発明の効果】以上に説明した如く、本発明に係る食器洗浄機では、洗浄ノズルホルダ内部に配置されるノズルカラーの形状を円錐形状にすると共にその裾野を洗浄ノズルの根元部まで延在するよう構成したから、ノズルホルダ内に残留する洗浄液を洗浄ノズルに効率的に導びいて噴射孔から外部に排出することができる。すなわち、食器洗浄後の洗浄液の後切れが良くなり、しかもすすぎ工程後の洗浄液の後垂れもなくなり、更に、使用するすすぎ水の量を少なくできるためランニングコストが低減する。またノズルカラーの底面に、洗浄ノズルホルダの内底面に密着する環状のリブを設けたので、両者の加工精度が低くてもノズルホルダの内底面にリブを密着させることができ、両者の間から洗浄液が漏れ出るのを防止し得る。
【0038】なお、ノズルカラーにおける円錐形状の裾野上端を、洗浄ノズルの根元部における内周下端より上方に臨むよう設定したことで、ノズルホルダ内に残留する洗浄液を洗浄ノズルに円滑に導びいて排出することができ、すすぎ工程へ移行するまでの待ち時間を短縮することができる。更に、前記リブの断面形状を、ノズルカラーの底面から突出するにつれて幅が小さくなるよう設定したから、該リブは洗浄ノズルホルダに対して確実に密着し、シール性が向上する。
【出願人】 【識別番号】000194893
【氏名又は名称】ホシザキ電機株式会社
【住所又は居所】愛知県豊明市栄町南館3番の16
【出願日】 平成14年7月4日(2002.7.4)
【代理人】 【識別番号】100076048
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 喜幾
【公開番号】 特開2003−235779(P2003−235779A)
【公開日】 平成15年8月26日(2003.8.26)
【出願番号】 特願2002−196393(P2002−196393)