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【発明の名称】 食器洗浄機
【発明者】 【氏名】大島 功治
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】西山 修二
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】三津 愛子
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【要約】 【課題】電解により発生する次亜塩素酸により食器を洗浄する食器洗浄機において、汚れの量により、必要な次亜塩素酸量は異なり、そのことは洗浄性にや安全性に大きな影響を与えるが、通常汚れの量に係わらず発生させる次亜塩素酸量は一定量であった。

【解決手段】濁度センサーを設け、測定された濁度から汚れ量を推定することができ、汚れ量に応じて、電気分解条件を変えることで次亜塩素酸発生量を制御し、結果として洗浄不足を防止することができるだけでなく、次亜塩素酸が多く発生しすぎることによる危険を防止でき、安全性も確保することができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 食器を収納し、かつ洗浄水を貯水可能な洗浄水貯水部を有する洗浄槽と、少なくとも1対の電極から成る電解水生成装置と、該洗浄水貯水部の洗浄水を吸引し吐水する洗浄水供給手段と、洗浄水の濁度を測定する濁度センサー設け、前記電極が前記洗浄水貯水部に設置され、複数回の洗浄工程を有する食器洗浄機において、前記濁度センサーにより測定した濁度あるいは濁度から推定される汚れ量応じて通電時間あるいは洗浄回数あるいは電流値を制御することを特徴とする食器洗浄機。
【請求項2】 前記濁度は、1回目の洗浄工程において、規定時間前記洗浄水供給手段を動作させた後にその動作を止め、前記濁度センサーによって洗浄水の濁度を測定することを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
【請求項3】 前記濁度センサーは前記電解水生成装置の下流側に設けたことを特徴とする請求項1あるいは請求項2何れか記載の食器洗浄機。
【請求項4】 前記濁度あるいは濁度から推定される汚れ量に応じて投入する食塩量を決定することを特徴とする請求項1及至請求項3何れか記載の食器洗浄機。
【請求項5】 前記1回目の洗浄工程において前記濁度センサーにより測定された濁度が所定値以上であると、この1回目の洗浄工程での電気分解を行なわずに2回目以降の洗浄工程において電気分解を行うことを特徴とする請求項1及至請求項4何れか記載の食器洗浄機。
【請求項6】 電気分解を行うことが決定した2回目以降の洗浄工程の開始前あるいは開始時に、食塩を添加することを利用者に報知する報知手段を設けたことを特徴とする請求項5記載の食器洗浄機。
【請求項7】電気分解モードの条件としてこの電気分解を行なう洗浄工程の継続時間を決定すると共に、前記洗浄回数により計算された電気分解を行う洗浄工程以外の総洗浄時間と合計し、洗浄終了までの時間として利用者に報知することを特徴とする請求項1記載の食器洗浄機。
【請求項8】 洗浄工程の終了時に前記電極間の抵抗値をモニタリングすると共に前記濁度センサーにより濁度を測定し、該抵抗値が規定値以上となり、前記濁度が規定値以下になると次の洗浄工程を行なわないことを特徴とする請求項1及至請求項7何れか記載の食器洗浄機。
【請求項9】 不揮発性記憶装置を有し、該不揮発性記憶装置に洗浄槽洗浄後に前記濁度センサーによって測定された濁度を初期濁度として記録し、最終の洗浄工程で前記濁度センサーにより測定した濁度と、前記初期濁度の差が規定値以上となった時、前記濁度センサーが有するセルを含む洗浄槽を洗浄することを決定することを特徴とする請求項1及至請求項8何れか記載の食器洗浄機。
【請求項10】 不揮発性記憶装置を有し、該不揮発性記憶装置に1回目の洗浄工程において前記濁度センサーによって測定された濁度を記録し、該濁度を累計した値が所定量を越えると、前記濁度センサーが有するセルを含む洗浄槽を洗浄することを決定することを特徴とする請求項1及至請求項9何れか記載の食器洗浄機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は食器洗浄機に係り、特に安全で洗浄効果が高い洗浄方法に関する【0002】
【従来の技術】通常、食器類洗浄装置においては洗浄槽に食器類を収納し該洗浄槽に水道水またはお湯を導入し、ポンプにより洗浄槽底部の水を洗浄ノズルへ圧送し、食器類に洗浄水を勢いよく噴射することにより食器類に付着していた汚れを除去する。汚れた水は外部へ排出される。これらの洗浄工程を数回行い、食器類の清浄化を行う構成となっている。また、食器洗浄機の循環経路中に電極を設け、食塩を入れた洗浄水を電解することにより次亜塩素酸を多く含む洗浄水により食器を洗浄する方法が特開平5−137689に記載されている【0003】
【発明が解決しようとする課題】次亜塩素酸は有機物と反応し、有機物を分解する際次亜塩素酸も消失してしまう。そのため、汚れ量が多い食器を洗浄する際に次亜塩素酸を発生させても、次亜塩素酸は洗浄水中の有機物とすぐに反応し消失してしまうため、汚れ量が多い時に満足な洗浄性を得るためには次亜塩素酸を多量に発生させる必要がある。しかし、汚れ量が少ない時には少量の次亜塩素酸でも満足な洗浄性を得ることができ、逆に多量の次亜塩素酸を発生させると、無駄な次亜塩素酸を生成するコストが無駄になる問題や、高濃度の次亜塩素酸に利用者が触れる可能性があるなどの安全性に問題が生じてくる。このように、汚れの量に応じて必要な次亜塩素酸は異なり、そのことは高い洗浄性と安全性を共に実現するためには重要な要因となっている。しかし、上記特開平5−137689では、汚れの量については全く記載されていない。そのため、汚れの量が多い時は次亜塩素酸が不足し、十分な洗浄性が得られない問題があり、汚れの量が少ない時は必要のない量の次亜塩素酸を発生させてしまい、コストが無駄に高くなったり、安全性や、食器洗浄機の耐久性が悪くなる問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段および作用・効果】上記目的を達成するために請求項1記載の発明は、食器を収納し、かつ洗浄水を貯水可能な洗浄水貯水部を有する洗浄槽と、前記洗浄水貯水部の洗浄水を吸引して食器へ向けて吐水する洗浄水供給手段と、前記洗浄水貯水部の洗浄水を電気分解する少なくとも1対の電極と、洗浄水の濁度を測定する濁度センサーとを設け、複数回の洗浄工程を有する食器洗浄機において、少なくとも1つの洗浄工程において電気分解を行う電気分解モードを有し、前記濁度センサーにより測定した濁度により、前記電気分解モードの条件を決定することを特徴とする。
【0005】本発明によれば、濁度から汚れ量を推定することができるため、電気分解モードの条件を洗浄性に大きな影響を与える汚れ量を考慮して決定することができ、洗浄不足や、過剰洗浄などを防止することができる。ここで、電気分解モードの条件とは、電極へ通電する電流値,通電を継続する時間,洗浄回数の何れか、または、これらの複数の組み合わせである。また、洗浄工程とは、洗浄水を洗浄槽内に給水し、給水された洗浄水をポンプのような洗浄水供給手段で循環することにより、ノズルから洗浄水を噴射しながら食器を洗浄し、さらに洗浄終了後に洗浄水を排水するという一連の流れのことであって、複数回の洗浄工程を有するとは、所定の使用者の操作に基づいて、洗浄工程を自動的に複数回繰り返すことである。電極へ通電する電流値を大きくすることによって、単位時間当たりに発生する次亜塩素酸の量を多くすることができ、結果的に通電開始から通電終了までに生成する次亜塩素酸の総量を多くすることが可能となる。また、通電を継続する時間を長くすることにより、同様に通電終了までに生成する次亜塩素酸の総量を多くすることが可能となる。汚れ量と、高い洗浄性を実現するために必要な次亜塩素酸の総量は比例関係にあるため、汚れ量が多い時つまり濁度が高い時は電流値を高く、通電時間を長くし、汚れ量が少ない時つまり濁度が低い時は電流値を低く、通電時間を短くするのが望ましい。この結果、汚れ量が多い食器であっても充分に洗浄することができ、また、濁度が低い時に、次亜塩素酸濃度が高くなりすぎることが防止でき、安全性や、食器洗浄機の耐久性を確保することができる。また、電気分解を行う洗浄工程は、洗浄工程の一部あるいは全ての時間において通電を行う洗浄工程のことであり、それ以外の洗浄工程を電気分解を行う洗浄工程以外の洗浄工程とする。また、電気分解を行う洗浄工程における洗浄時間は全ての時間通電を行う場合は基本的に通電時間と同じである。また、洗浄回数とは水の置換回数であり、電気分解を行う洗浄工程以外の洗浄工程を何回実施するか、つまりすすぎ回数と、予洗いの実施、未実施を決定することにより求められる。このように制御することにより、汚れ量が多い時は満足いく洗浄性が得られないことを防止し、汚れ量が少ない時は無駄な電力削減、使用水の削減、洗浄時間の短縮を実現することができる。
【0006】また、請求項2記載の発明は、前記食器洗浄機は、1回目の洗浄工程において、規定時間前記洗浄水供給手段を動作させた後にその動作を止め、前記濁度センサーによって洗浄水の濁度を測定することを特徴とする。
【0007】本発明によれば、通常洗浄条件の決定を洗浄の初期段階に行うことができ、洗浄時間決定前の無駄な洗浄を防止することがでる。さらに、洗浄前においては洗浄水中に汚れが含まれていないため、汚れ量の指標とすることができないが、規定時間前記洗浄水供給手段を動作することで、汚れが食器からある程度脱離した所で濁度を測定することで、濁度を汚れ量の指標とすることができる。また、洗浄水供給手段の動作を止めることで、発泡や、水の流れによる濁度の測定誤差を防ぐことができる。
【0008】また、請求項3記載の発明は、前記濁度センサーは前記電極の下流側に設けたことを特徴とする。
【0009】本発明により、濁度センサーへは電極によって生成された次亜塩素酸濃度の高い洗浄水が流れる。よって濁度センサーの表面に汚れが蓄積することによる濁度の測定誤差を防止することができる【0010】また、請求項4記載の発明は、前記食器洗浄機は、前記濁度あるいは濁度から推定される汚れ量に応じて投入する食塩量を決定することを特徴とする。
【0011】本発明によれば、電気分解モードの条件を変更するだけでは、測定された濁度に適した次亜塩素酸を発生するために必要な食塩量が不足し、洗浄性が悪くなることを防止することができる。さらに、食塩量を無駄に多く投入することを防止でき、ランニングコストの削減につなげることができる。
【0012】また、請求項5記載の発明は、前記食器洗浄機は、前記1回目の洗浄工程において前記濁度センサーにより測定された濁度が所定値以上であると、この1回目の洗浄工程での電気分解を行なわずに2回目以降の洗浄工程において電気分解を行うことを特徴とする。
【0013】本発明によれば、1回目の洗浄工程は予洗いと位置づけ2回目以降の洗浄工程において電気分解を行うことによって、汚れ量が非常に多い時に1回目の洗浄工程において電気分解を行うと洗浄時間が長くなりすぎてしまうことがなく、その結果、汚れ量が非常に多い条件でも効率的に洗浄することが可能となる。
【0014】また、請求項6記載の発明は、前記食器洗浄機は、電気分解を行うことが決定した2回目以降の洗浄工程の開始前あるいは開始時に、食塩を添加することを利用者に報知する報知手段を設けたことを特徴とする。
【0015】本発明によれば、通常洗浄開始時に食塩を投入するため、2回目以降の洗浄工程においては食塩が不足してしまい、必要量の次亜塩素酸を発生させることができない問題を防止することができる。
【0016】また、請求項7記載の発明は、前記食器洗浄機は、電気分解モードの条件としてこの電気分解を行なう洗浄工程の継続時間を決定すると共に、前記洗浄回数により計算された電気分解時間を行う洗浄工程以外の総洗浄時間と合計し、洗浄終了までの時間として利用者に報知することを特徴とする。
【0017】本発明によれば、濁度あるいは濁度から推定される汚れ量により洗浄終了までにかかる時間が変化するが、その時間を利用者が知ることができる。また、電気分解を行う洗浄工程以外の洗浄工程における総洗浄時間とは、電気分解を行う洗浄工程の前に行われる部分つまり予洗い工程と、後に行われる部分つまりすすぎ工程の総時間のことを示す。
【0018】また、請求項8記載の発明は、前記食器洗浄機は、洗浄工程の終了時に前記電極間の抵抗値をモニタリングすると共に前記濁度センサーによる濁度を測定し、該抵抗値が規定値以上となり、前記濁度が規定値以下になると次の洗浄工程を行なわないことを特徴とする。
【0019】本発明によれば、汚れ量が少なくなり、食塩量が少なくなれば、すすぎは十分であることを示しているため、余分なすすぎを減らすことができ、洗浄時間の短縮や、洗浄水の削減を実現することができる。
【0020】また、請求項9記載の発明は、前記食器洗浄機は不揮発性記憶装置を有し、該不揮発性記憶装置に洗浄槽洗浄後に前記濁度センサーによって測定された濁度を初期濁度として記録し、最終の洗浄工程で前記濁度センサーにより測定した濁度と、前記初期濁度の差が規定値以上となった時、前記濁度センサーが有するセルを含む洗浄槽を洗浄することを決定することを特徴とする。
【0021】本発明によれば、的確な時期に洗浄槽を洗浄することで、洗浄槽を清潔に保てるとともに、濁度センサーのセル上に付着した汚れを除去することができ、濁度の測定誤差を減らすことが可能となる。
【0022】また、請求項10記載の発明は、前記食器洗浄機は不揮発性記憶装置を有し、該不揮発性記憶装置に1回目の洗浄工程において前記濁度センサーによって測定された濁度を記録し、該濁度を累計した値が所定量を越えると、前記濁度センサーが有するセルを含む洗浄槽を洗浄することを決定することを特徴とする。
【0023】本発明によれば、的確な時期に洗浄槽を洗浄することで、洗浄槽を清潔に保てるとともに、濁度センサーのセル上に付着した汚れを除去することができ、濁度の測定誤差を減らすことが可能となる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下に本発明の第一の実施の形態を、添付図面により詳細に説明する。図1において1は洗浄槽で、2は食器を洗浄する洗浄水を洗浄槽1に供給する給水管であり、3は給水を開閉する給水弁、4は食器を洗浄する洗浄水を噴射するノズルであり、噴射口5を設けている。また6は洗浄水を循環する洗浄水供給手段である洗浄ポンプであり、7は洗浄水を排水する排水ポンプである。8は洗浄槽の水が貯まっていることを示す貯水部であり、9は洗浄槽貯水部に貯まった水を電気分解することにより酸性水およびアルカリ水を生成する電極である。10は電極の制御を行う制御部、11は電極9と電解制御部10を接続するハーネスであり、電極9、ハーネス11,電解制御部10から電解水生成装置12が構成されている。13はフィルター兼用カバー、14は洗浄水を加熱するヒーター、20は食器を収納する籠、30は食器である。
【0025】本実施形態の動作の説明を行う。使用者が食器30を食器籠20に載せ洗浄槽1内にセットした後、食塩を適量投入する。図示されてない運転開始ボタンを使用者が押すと、給水弁が開き水道水または水道水を加熱した温水が吐水口2から洗浄槽1に供給され、貯水部に洗浄水が貯水される。所定量の洗浄水が洗浄槽に貯まった後、洗浄ポンプ5が駆動され洗浄水がノズル3の噴射口4より食器類へ噴射され食器類の洗浄を行なう。洗浄開始後、食器上の汚れがある程度落ちる時間が経過した後、濁度センサー12により洗浄水の濁度を測定する。洗浄水の濁度は洗浄水中の汚れ量と比例関係となっていることから、その濁度により汚れ量を推定することができる。その後、洗浄工程中に電極9間に電圧を印可し電気分解を行い、洗浄水の洗浄性を高めながら洗浄を行い、その時の電気分解の条件は濁度センサー12により測定した濁度あるいは濁度により推定された汚れ量により決定される。一定時間食器類の洗浄を行った後、洗浄ポンプ5を停止し、排水ポンプ6を駆動し汚れた洗浄水の排水を行い、第一回の洗浄工程を終了する。二回目以降の洗浄工程では、同様の動作を行い、食器類の洗浄シーケンスが終了し、次に食器類の乾燥シーケンスを実施し、洗浄サイクルが完了する。このように、汚れ量に応じて生成する次亜塩素酸量を制御することが可能となり、次亜塩素酸が不足して洗浄が不十分となったり、過剰の次亜塩素酸を無駄に発生させることを防止することが可能となる。濁度と汚れ量との相関関係については後で詳しく記述する。
【0026】次に濁度センサー12の構成例について添付図面を用いて詳細に説明する。図2において、50は発光ダイオード、51はセル板、52は光、53はフォトダイオードであり、54は導水路である。但し、光は赤外線、可視光のどちらにすることも可能である。洗浄水が流れる導水路には、ガラス状のセル板が埋め込まれており、発光ダイオード50に電圧を印可することで発した光はセル板を透過し、一部の光は溶液に吸収され、一部の光は透過し、フォトダイオードに達する。フォトダイオード側では透過した光の量に応じて電流が流れ、さらに電流量に応じて電圧が発生する。光の透過量は濁度が大きくなるにつれて減少し、発生する電圧もそれに応じて低くなる。そこで、洗浄水中に汚れが含まれていない水に光を透過させた時に発生する電圧を濁度0の時の電圧として、汚れた洗浄水に光を透過させた時に発生する電圧から、その時の洗浄水の濁度を推定することができる。しかし、セルに汚れが蓄積することにより、基準となる濁度0の点での電圧値が変化してくるため、濁度0での電圧値をこまめに測定する必要がある。そのため、本実施の形態においては、洗浄水中に汚れが含まれていない時の濁度は、汚れがほとんど残っていないと思われる、前回洗浄時の最終洗浄工程における濁度を使用することが望ましく、この結果洗浄を行うたびに濁度0の点を測定することができるため、セルに汚れが蓄積し、濁度が変化しても0点により補正することが可能となり、誤差を少なくすることが可能となる。
【0027】次に実際に濁度と、汚れ量が比例関係にあるかを調べた結果を図3、図4に示す。通常、洗浄水中の汚れには、溶解性有機物と、非溶解性有機物があり、量の測定手段が異なってくる。溶解性有機物量はTOC(化学的酸素要求量)により測定することができ、非溶解性有機物量は秤量することで求めることができる。図3はTOCにより求めた溶解性有機物の炭素換算量と、秤量により求めた非溶解性有機物の量の相関関係を示すグラフであり、この2つには比例関係があることが分かる。つまりTOCを、洗浄水中の溶解性有機物と非溶解性有機物を合わせた汚れ量の指標とすることが可能であることが分かる。さらに図4は、TOCと濁度の相関関係を示したグラフであり、この結果から濁度とTOCには比例関係があることが分かる。以上の結果から、濁度を溶解性有機物と非溶解性有機物を合わせた汚れ量を示す指標とすることができる。但し、TOC測定方法は、フィルターにかけた洗浄水をTOC測定装置により測定し、秤量方法は、フィルターにより濾過し、フィルター重量の変化を汚れの重量とした。
【0028】次に濁度により電気分解の条件を制御する制御フローについて図5のフローチャートを用いて詳細に説明する。利用者が運転開始スイッチを押すと(S1)、1回目の洗浄工程が開始する(S2)。さらに濁度測定工程により洗浄水の濁度を測定する(S3)。但し、濁度測定工程については後程詳細に記述する。次に測定した濁度Dがcより大きいときは(S4Yes)、汚れ量が通常想定される量より多いため、2回目電気分解洗浄へ移行する(S5)。濁度がc以下である時には(S4No)、通常想定されるレベルの汚れ量であるため、1回目の洗浄工程で電気分解を行い、その汚れ量に応じて電解条件を決定する電解条件決定工程を行う(S6)。その後、電解条件決定工程において決定された食塩量を利用者に報知し、利用者はそこで食塩を投入する(S7)。その後、決定された電解条件によって洗浄を実施する電気分解洗浄工程が行われる(S8)。但し、電解条件決定工程、電気分解洗浄工程については後程詳細に記述する。その後、2回目の洗浄工程、3回目の洗浄工程が行われ(S9,10)、最終の洗浄工程を行い(S11)洗浄が終了する。
【0029】濁度測定工程サブルーチン(S3)について図6のフローチャートを用いて説明する。最初にポンプ動作が開始する(S3−1)と同時にカウンタがスタートする(S3−3)。洗浄時間tがt0を越えると(S3−4Yes)ポンプ動作を停止させ(S3−4)、その時の洗浄水の濁度を測定する(S3−5)。ここで、t0は食器上から洗浄水中に大きな汚れが溶出するまでの時間であり、1分から5分程度が適当である。また、濁度測定時にポンプ動作を停止させることにより、泡や水の流れによる測定誤差を防止することが可能となる。
【0030】次に電解条件決定工程サブルーチン(S6)について図7のフローチャートを用いて説明する。濁度Dがaより小さい時、濁度が低く、汚れが少ないことを示しているため、通電時間を短くし、電流量を小さくし、食塩量を少なくすることが望ましく、通電時間t1、電流量i1、食塩量s1、洗浄回数n1に設定する(S6−2)。また、濁度Dがa以上であり、b以下である場合は(S6−3Yes)、標準的な汚れ量であることを示しているため、通電時間や、電流量や、食塩量は標準的にすることが望ましく、通電時間t2、電流量i1、食塩量s2、洗浄回数n2に設定する(S6−3)。さらに濁度Dがbより大きい場合は(S6−3No)汚れ量が非常に多いことを示しているため、通電時間は長く、電流量は大きくし、食塩量を多くすることが望ましく、通電時間t3、電流量i3、食塩量s3、洗浄回数n3に設定する(S6−5)。但し、洗浄回数とは水の置換回数のことであり、汚れ量が多い時つまり濁度が高いときは、汚れをより確実に落とすことと、食塩を洗浄水中からなくすために洗浄回数を多くすることが必要であり、濁度が低いときには簡単に洗浄され、食塩も少ない置換回数で洗浄水中から無くなるため、洗浄回数を少なくすることができる。また、通電時間がt1、t2である時は電気分解洗浄工程における洗浄時間の初期設定時間をtsとすると、t1,t2<tsとなるため、洗浄時間はtsのままとなる(S6−6、S6−7)が、通電時間がt3である場合は、t3>tsとなるため、洗浄時間は通電時間と同じt3にまで延長する(S6−8)。このように、汚れ量に応じて電流量、通電時間、食塩量、洗浄回数を決定することにより、洗浄性が不十分となることを防止できさらに無駄に電力や、水、食塩を消費することを防止することが可能となる。
【0031】次に電気分解洗浄工程サブルーチン(S8)について図8のフローチャートを用いて説明する。ポンプ動作スタート(S8−1)後、電気分解を開始すると同時に通電時間、通電時間カウンタをスタートする(S8−2)。その時、電解条件決定工程において決定した条件で洗浄水の電気分解を開始し(S8−3)、そのまま洗浄を続け、通電時間カウンタがタイムアップすると(S8−4Yes)電気分解を終了する(S8−5)。さらに洗浄時間カウンタがタイムアップするまで洗浄を続けて(S8−6)、ポンプ動作を停止し、(S8−7)洗浄工程が終了する(S8−8)。
【0032】次に2回目電気分解洗浄(S5)について図9のフローチャートを用いて詳細に説明する。前述したように通常は1回目の洗浄工程で電気分解を行うが、汚れ量が非常に多い時には、1回目の洗浄で電気分解を行うと、満足いく洗浄性を実現するためには通電時間が長くなり過ぎてしまう。そのため、1回目で予洗いし、汚れ量が減った2回目の洗浄工程で電気分解をするのが望ましい。1回目の洗浄工程は予洗い工程となり(S5−1)、ポンプ動作が開始すると同時に(S5−2)、洗浄時間カウンタをスタートさせる(S5−3)。その後、カウンタがタイムアップすると(S5−4Yes)、ポンプ動作を停止し(S5−5)洗浄工程が終了する(S5−6)。但し、1回目の洗浄工程の洗浄時間は、軽く予洗いができていれば十分であるため、1分〜5分程度洗浄すれば良い。次に2回目の洗浄工程に入ると(S5−7)、その時点での濁度D2を1回目の洗浄工程の最初に測定した濁度D1から推定する。この2回目の洗浄工程での濁度推定方法は後程説明する。濁度D2が推定されるとその値に基づき、1回目に電気分解を行う場合と同様の電解条件決定工程が行われ(S5−8)、電解条件が決定し、そこで決定した食塩量を利用者に報知する(S5−9)。利用者はそこで食塩を洗浄槽内に投入し、決定した電解条件において、電気分解洗浄工程が行われる(S5−10)。その後、3回目、4回目と、最終の洗浄工程により、すすぎが行われ(S5−11、S5−12、S5−13)、洗浄が終了する(S5−14)。但し、電解条件決定工程において、食塩量を報知する工程があるが、もちろん自動で食塩を添加することも可能である。このように、汚れ量が非常に多い時は洗浄工程の2回目に電気分解を行うことで、洗浄時間が長くなりすぎるのを防止することができる。
【0033】次に濁度D1から濁度D2を推定する方法について説明する。1つ目は洗浄水中の汚れは食器や洗浄槽の壁面に付着している汚れが、洗浄工程ごとに洗浄水中に溶出したものである。さらに2つ目は食器洗浄機通常使用時に水を置換する際、洗浄に使用された汚れた洗浄水は全て排水することができず、水が少量食器洗浄機底部に残存してしまい、食器からの汚れの溶出が無くても、新しく入れた洗浄水中に汚れが含まれてしまう。例えば、洗浄水3リットルに対して約300cc程度汚水が残存すれば、希釈率は約10分の1となり、前回洗浄時の汚れの10分の1の量の汚れが含まれることになる。そのため、この2つを考慮すると、通常洗浄回数Xとその時の濁度D(x)には(1)式の関係が成り立っている。D(x)=(D1−B)*X+B(A、Bは定数)…(1)また、A、Bは前述した2つの要因により、決定され同種の食器洗浄機であれば、ほぼ同じであるため、事前に決定することが可能である。この結果2回目の洗浄工程における濁度D2をD1から推定することが可能である。また、濁度D2を推定せずに、直接測定するのでももちろん良いが、再び濁度を測定するよりは推定するほうが簡易的である。
【0034】次に、前述した通電時間t、電流量i、必要食塩量sの初期設定方法を説明する。これらの電気分解条件を決定するためには、ある汚れ量において、必要な次亜塩素酸量が重要となってくる。そこで、図7には汚れ量と、その時に必要な次亜塩素酸量を示している。但し、必要な次亜塩素酸量とは、満足いく洗浄性つまり洗剤規定量使用時の洗浄性レベル以上の洗浄性を得るために必要な次亜塩素酸量である。このグラフから、汚れ量が増加するに従って、必要な次亜塩素酸量が直線的に増加していることが分かる。また、このグラフから1回目に電気分解を行うレベルの汚れ量の中で、汚れ量レベルを3段階に分けた。汚れ量レベル1は、予洗いを全くせず食器洗浄を行っておりり、食器点数も規定量近く入れているレベルの汚れ量である。また、汚れ量レベル2とは、皿に付着している汚れ量は標準的であるが、食器点数が規定量の5から6割程度であるか、多い汚れ量であっても、軽く1回予洗いをしてから、食器洗浄機で洗浄するレベルの汚れ量である。最後に汚れ量レベル3とは、軽い汚れであるか、食器点数が極端に少ないか、しっかり予洗いをしてから食器洗浄機で洗浄するレベルの汚れ量である。通常食器洗浄機利用時には、軽く予洗いをしてから使用する場合が多く、食器点数も規定量近くまでは入れずに洗浄を行うことが多いため、通常使用時の汚れ量レベルはレベル2であることが想定される。
【0035】ここで、それぞれの汚れ量レベルにおける必要な次亜塩素酸量を図7のグラフから読みとると、レベル1の時は約2300mg程度必要であり、レベル2の時は1300mg程度、レベル3の時は800mg程度必要である。食器洗浄機の1洗浄工程当たりの洗浄水量を3.5リットルとすると、それぞれ、660mg/リットル、371mg/リットル、228mg/リットル生成させることが必要となっている。さらに、例えば総通電時間を30分に固定すると、それぞれ22mg/リットル・分、12mg/リットル・分、7.6mg/リットル・分の次亜塩素酸を生成することが必要である。このように、それぞれのレベルにおける1分当たりに生成する必要な次亜塩素酸濃度、を把握することができ、この結果から、電極の性能や、電源の容量、可能な洗浄時間の範囲を考慮することで、食塩量や、電流値を決定することが可能となる。
【0036】但し、図7の試験はBL洗浄試験法を用い、汚れ量をいくつか振ったときに種種の次亜塩素酸量で試験を行い、洗浄性が初めて洗剤レベルに達した時の次亜塩素酸量を、必要次亜塩素量とした。また、汚れ量としては洗浄開始直後の洗浄水のTOCをそのまま用いた。但し、BL洗浄試験法とはベターリビングが示すBL規格に基づいて作った洗浄試験方法である。汚れの種類は蛋白、澱粉、油脂を総合的に含んでおり、具体的にはカレー、ハムエッグ、豚カツ、みそ汁、ご飯、牛乳、トマトジュース、お茶である。評価は目視により食器それぞれをA、B、Cの3段階に分け、Aを2点、Bを1点、Cを0点とした際の得点を、食器点数に2をかけた値で割り、洗浄率(%)を求めた。つまり全てA評価であると100%となり、全てC評価であると0%である。また、基材は実際の食器を用い、BL規格で決められた形、大きさのものを選定して使用した。
【0037】前述したように濁度あるいは濁度から推定される汚れ量により食塩量が決定されるが、利用者による投入間違いや、自動で投入する場合でも、食塩状態等の誤差により、規定量投入されない場合がある。それを防ぐために抵抗値により食塩量が規定量に達しているかをチェックする制御フローを図11のフローチャートを用いて詳細に説明する。利用者が運転開始スイッチを押すと(S30)、濁度測定工程が行われ(S3)、その後、電解条件決定工程により(S6)電解条件が決定される。決定された電解条件の中の食塩量と、あらかじめ記録してある食塩量と、抵抗値の関係から、規定抵抗値r1を決定する(S33)。そこで実際の抵抗値Rを測定(S33)、その抵抗値Rが、規定抵抗値r1より大きくなっていると(S34Yes)、食塩量が不足していることを示しているため、食塩添加報知手段が作動し(S36)、利用者に食塩を追加投入する必要があることを知らせる。その後、食塩を利用者が添加したと思われる時間t2が経過すると(S36Yes)、電気分解洗浄工程(S37)を行い、洗浄工程が終了する(S38)。
【0038】また、通常1回目の洗浄工程における濁度測定時点でその濁度から洗浄回数を決定するが、より正確に洗浄終了時期を判定するために洗浄工程のたびに濁度と、食塩量を測定し、その2つの値から洗浄を終了することを判断することが望ましい。そのような制御フローを、図12の制御フローを用いて詳細に説明する。洗浄工程は洗浄と、すすぎの面から、最低でも2回以上必要であるため、洗浄工程1回目は通常通り行われる。また、ここでは1回目の洗浄工程において電気分解洗浄を行った時のフローを示す。2回目以降の洗浄工程である、n回目の洗浄工程において(S41)、洗浄工程開始ポンプ動作開始後(S42)、洗浄時間カウンタがスタートし(S43)、通常の洗浄工程が実施される。カウンタがタイムアップすると(S44Yes)、ポンプ動作が停止し(S45)、濁度と抵抗値が測定される(S46)、濁度が規定濁度d3より小さく抵抗値が規定抵抗値r3より大きくなった時(S47Yes)、汚れの残存も少なく、食塩もほぼ洗浄水中から無くなっていることを示しているため、洗浄がそこで終了する。しかし、濁度が規定濁度d3より大きいか、抵抗値が規定抵抗値r3より小さい時は、汚れが残存しているか、食塩が洗浄水中に多く残っていることを示しているため、洗浄工程n+1が実施される。このように、洗浄回数をその時の濁度と、抵抗値によって決定することにより、余分な洗浄を防ぐことが可能となる。また、洗浄回数を初期に測定した濁度D1により決定すると利用者が食塩を多量に入れすぎた時には食塩が置換しきれず残存してしまう問題があるがそれも防止することが可能となる。
【0039】また、通常利用者は汚れ量がレベル2の点で洗浄を行うが、汚れ量がレベル3の時は、通電時間が初期設定された1回目の洗浄工程の洗浄時間よりも長くなるため、総洗浄時間も長くなる。また、2回目電気分解洗浄レベルにおいては予洗い洗浄工程が入るため、この時も洗浄時間が長くなる。そのため、汚れ量レベルと、洗浄時間を利用者に報知するのが望ましい。図13、図14において、70は汚れ量表示部、71は洗浄時間表示部であり、72は操作パネル、73は洗浄条件選択スイッチ、74は運転開始スイッチである。但し、図14は図13の操作パネル72の拡大図である。汚れ量表示部71は汚れ量に応じてランプが点く長さを変え、利用者が視覚的に汚れ量を認識することが可能となる。また、汚れ量レベル1,2,3,2回目電気分解洗浄レベルをそのまま表示する方法や、レベルによって点灯するランプの位置を変えたり、ランプの色を変えたりする方法もある。また、洗浄時間表示部70には電気分解モードの条件決定後からの洗浄時間が数字としてそのまま表示され、さらに洗浄始まると、表示された数字がカウントダウンされ、残洗浄時間が分かるようにするのが望ましい。但し洗浄時間は電気分解を行う洗浄工程における洗浄時間と、すすぎ工程における洗浄時間との和であり、さらに2回目電気分解レベルにおいては、予洗い工程における洗浄時間もプラスされる。また、電気分解を行う洗浄工程における洗浄時間はレベル1,2の時は初期設定から変更が無いため、tsとなり、レベル3の時は通電時間と同じt3となる。また、すすぎ時間は決定されたすすぎ回数に基づいて計算される。このように、汚れ量と洗浄時間を表示させることで、利用者は、汚れの残存量と、かかる洗浄時間の関係を把握することができるようになる。この結果、自分の都合に合わせて、急いで洗浄を行いたい時は予洗いを行ったり、時間に余裕のある時はそのまま食器洗浄機に投入したりすることが可能となる。
【0040】次に濁度センサー12の望ましい設置位置について図1を用いて説明する。ガラス状のセル板に汚れが蓄積すると、濁度が変化することは前述したが、より正確な濁度を測定するためには、それをできるだけ防止することが重要である。そのため、濁度センサー12を、電極9の下流側近傍に設けるのがのぞましい。この結果、濃度の高い次亜塩素酸水が、セル板が設けられた導水路を通過するため、セル板の導水路内側の表面を自動的に洗浄することが可能となり、汚れの蓄積を防止することができる。
【0041】前述したように濁度センサーの設置位置により汚れの蓄積をある程度防止することは可能である。しかし、長期間使用しているとある程度汚れが蓄積してきてしまうため、食器の洗浄とは別に定期的に次亜塩素酸によりセル板の洗浄を実施することが望ましい。また、セル板に汚れが蓄積する際には、洗浄槽にも同様に汚れが蓄積していることが想定されるため、セル板と洗浄槽を同時に洗浄するのがより効率的である。そこで、セル板を含む洗浄槽を洗浄する時期を決定する方法について記述する。1つめは、セル板を含む洗浄槽洗浄後の濁度を濁度0として、濁度の変化を見る方法であり、制御フローを図15のフローチャートを用いて説明する。運転開始スイッチをonすると(S51)、数回の洗浄工程終了後、最終の洗浄工程に入る(S52)。最終の洗浄工程ではポンプ動作を開始し(S53)、ポンプ動作開始とともに洗浄時間カウンタをスタートさせる(S54)。その後、カウンタがタイムアップするまで洗浄を続け(S55Yes)、ポンプ動作を停止する(S57)。ポンプ動作を停止したまま、濁度Dを測定し(S57)濁度Dと、前回の洗浄槽洗浄直後に測定したD0(m)との差をとり、その差が規定値xより大きいと(S58Yes)、洗浄槽洗浄フラッグに1が立ち(S59)、洗浄水の排水を行い洗浄が終了する(S60)。洗浄終了後、洗浄槽洗浄フラッグに1が立っていないときは(S61No)、特に動作を行わない(S62)。一方洗浄槽洗浄フラッグに1が立っている場合は(S61Yes)、洗浄槽の洗浄を行う(S63)。但し洗浄槽の洗浄は次亜塩素酸による食器の洗浄と同様に行われ、電気分解洗浄工程と同じ洗浄を行い、その後数回のすすぎ工程を行う。洗浄槽洗浄終了後、上水を投入し、初期濁度D0を測定し(S64)、D0(m)をD0(m+1)に書き換える。但し、ここでmとは、前回までに洗浄槽の洗浄を行った回数であり、今回初めて洗浄槽の洗浄を行う場合はm=0である。D0(0)は初期設定された濁度である。そのため、上記フローの場合、次回の洗浄からは、濁度Dと新しく測定された初期濁度D0(m+1)とを比較することになる。また、上記フローでは洗浄槽の洗浄を食器洗浄機が自動で行う方法であるが、利用者が手動で行う方法も考えられ、その場合、洗浄終了後に利用者に洗浄槽を洗浄するように報知する報知手段や、洗浄槽の洗浄を行う指示食器洗浄機に与える入力スイッチなどを付けるのが望ましい。このように、濁度センサーのセルの汚れをセルがキレイである状態の初期濁度D0と比較することでセルを含む洗浄槽の洗浄時期を的確に把握することができる。また、洗浄槽を洗浄後の濁度を初期濁度D0として随時更新することにより、セルに傷が付いたり、洗浄槽を洗浄することでも落ちなくなってしまった汚れなどが付着した場合でも、洗浄槽洗浄時期を的確に判断することができる。
【0042】また、セル板の洗浄時期を決定する方法としては、洗浄回数をカウントし、その回数が規定値に達したら洗浄することを決定する方法があるが、汚れ量が異なると、汚れの蓄積度合いも異なり、汚れ量が多い程汚れが多く蓄積する。そこで、洗浄時の汚れの総量を濁度により推定し、その結果により洗浄槽を洗浄する時期を決定する方法があり、その制御フローを図16のフローチャートを用いて説明する。利用者が運転開始スイッチを押すと(S70)、x+1回目の洗浄における1回目の洗浄工程が始まり(S71)、濁度測定工程が行われ(S3)、濁度が測定される。この時の濁度Dを前回洗浄までの濁度あるいは濁度から推定される汚れ量の和である不揮発性記憶装置に記憶されているS(x)に加算し、それはS(x+1)となる。その時S(x+1)がS1より大きくなっていると(S74Yes)、洗浄槽洗浄フラッグに1が立つ。その後、電気分解洗浄工程が行われ(S8)、洗浄工程が終了し(S77)、2回目から最終の洗浄工程を行い(S78)、洗浄を終了する(S79)。洗浄終了後、洗浄槽洗浄フラッグに1が立っていない場合は(S80No)、動作は行われず、洗浄槽洗浄フラッグに1が立っている場合は(S80Yes)、セル板の洗浄を含む洗浄槽の洗浄が行われ(S82)、Sがクリアされる。このように、定期的にセル板を含む洗浄槽の洗浄を行うことで、濁度の測定誤差を防止するとともに、洗浄槽を清潔に保つことができる。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号
【出願日】 平成14年2月1日(2002.2.1)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−225191(P2003−225191A)
【公開日】 平成15年8月12日(2003.8.12)
【出願番号】 特願2002−26143(P2002−26143)