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【発明の名称】 スティック型掃除機
【発明者】 【氏名】山田 岳
【住所又は居所】新潟県西蒲原郡吉田町大字西太田字潟向2084番地2 ツインバード工業株式会社内

【氏名】谷口 修一
【住所又は居所】新潟県西蒲原郡吉田町大字西太田字潟向2084番地2 ツインバード工業株式会社内

【要約】 【課題】気流の経路を可能な限り短くして性能の低下を防ぎつつ重心を可能な限り低くすることができるスティック型掃除機を提供する。

【解決手段】下方にノズル3が設けられた掃除機本体2と、サイクロン16と、電動送風機18と、この電動送風機18に給電するためのコードリール26よりなる。サイクロン16をノズル3よりも上方で且つ掃除機本体2の下方に設ける。電動送風機18を外側サイクロン筒20の上方に設けると共に、コードリール26を掃除機本体2の排気路25下方寄り拡幅部30に設ける。ノズル3から電動送風機18に至る気流の経路が短く形成されて、圧力損失が大きくなってしまうことを防止できる。スティック型掃除機1全体の重心が低い位置となる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 下方に吸込口が設けられた掃除機本体と、この掃除機本体に設けられた集塵機構と、電動送風機と、この電動送風機に給電するためのコードリールよりなり、前記集塵機構を前記吸込口よりも上方で且つ前記掃除機本体の下方に設け、前記電動送風機を前記集塵機構の上方に設けると共に、前記コードリールを前記掃除機本体の下方寄りに設けたことを特徴とするスティック型掃除機。
【請求項2】 前記電動送風機から掃除機本体の下方で開口する排気口に至る排気路を前記掃除機本体内に形成すると共に、この排気路中に前記コードリールを配したことを特徴とする請求項1記載のスティック型掃除機。
【請求項3】 前記排気路中に拡幅部を形成すると共に、この拡幅部に前記コードリールを収容したことを特徴とする請求項2記載のスティック型掃除機。
【請求項4】 前記拡幅部に前記排気口を下向きに設けたことを特徴とする請求項3記載のスティック型掃除機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、スティック型掃除機に関するものであり、特に不使用時に立てて保管することができるスティック型掃除機に関するものである。
【0002】
【発明が解決しようとする課題】従来、この種のスティック型掃除機としては、例えば特開平8−173363号公報に記載されているようなものが知られている。これは、掃除機本体の下方に床ブラシ(吸込口)を設け、掃除機本体内の下方寄りに集塵室(集塵機構)を設けると共に、掃除機本体内の上方寄りに電動送風機及びコードリールを設けたものである。そして、このスティック型掃除機は、使用時にコードリールからコードを引き出して家庭用交流電源に接続し、電動送風機を駆動することで、床ブラシから気流とともに塵埃を吸引し、この塵埃を集塵室で捕捉することで床等の掃除がなされる。また、このスティック型掃除機は、不使用時にコードリールにコードを巻き付け、床ブラシを下にした状態で掃除機本体を自立させておくことで保管される。
【0003】しかしながら、これらのスティック型掃除機は、重量物である電動送風機及びコードリールが掃除機本体内の上方寄りに設けられているため、重心が高く不安定になってしまい、保管時に倒れやすくなってしまうという虞があった。また、スティック型掃除機において重心が高いということは、使用者の手元寄りに重心があるということであり、使用者が掃除機を重く操作し辛いと感じてしまうという虞があった。
【0004】そこで、特開平6−209881号公報等に記載されているような構造にすることも考えられる。これは、本体(掃除機本体)の下方に床ノズル(吸込口)を設け、本体内の中央から上方寄りに集塵室(集塵機構)を設け、本体内の下方寄りに電動送風機を設けると共に、本体内の上方にコード巻取装置(コードリール)を設けたものである。しかしながら、これらのスティック型掃除機では、床ノズルから吸い込まれた塵埃を含んだ気流が本体内上方寄りの集塵室を経て、本体内下方寄りの電動送風機に流れることになり、気流の経路が長くなることで圧力損失が大きくなってしまうという問題があった。特に、サイクロン筒内で気流と塵埃を分離するサイクロン式掃除機の場合、原理的に、サイクロン筒にその上方から気流を導入し、同じくその上方からサイクロン筒の外へ気流を排出する必要があるため、気流の経路が著しく長くなり、圧力損失がより大きくなってしまうという問題があった。
【0005】本発明は以上の問題点を解決し、気流の経路を可能な限り短くして性能の低下を防ぎつつ重心を可能な限り低くすることができるスティック型掃除機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明のスティック型掃除機は、下方に吸込口が設けられた掃除機本体と、この掃除機本体に設けられた集塵機構と、電動送風機と、この電動送風機に給電するためのコードリールよりなり、前記集塵機構を前記吸込口よりも上方で且つ前記掃除機本体の下方に設け、前記電動送風機を前記集塵機構の上方に設けると共に、前記コードリールを前記掃除機本体の下方寄りに設けたものである。
【0007】本発明は以上のように構成することにより、掃除機本体下方の吸込口から吸入された気流が、この吸込口よりも上方の集塵機構を通過して、更にこの集塵機構よりも上方の電動送風機に至るようにすることで、吸込口から電動送風機に至る気流の経路が短く形成されると共に、掃除機本体の下方寄りに重量物であるコードリールが配されることで、スティック型掃除機全体の重心が低い位置となる。
【0008】また、本発明のスティック型掃除機は、前記電動送風機から前記掃除機本体の下方で開口する排気口に至る排気路を掃除機本体内に形成すると共に、この排気路中に前記コードリールを配したものである。
【0009】本発明は以上のように構成することにより、電動送風機から排出された気流が排気路を通ってコードリールを冷却した後、掃除機本体下方の排気口から外部に排出される。
【0010】また、本発明のスティック型掃除機は、前記排気路中に拡幅部を形成すると共に、この拡幅部に前記コードリールを収容したものである。
【0011】本発明は以上のように構成することにより、排気路を流通する気流がコードリールを収容した拡幅部で広がることで、気流の流速が低下する。
【0012】更に、本発明のスティック型掃除機は、前記拡幅部に前記排気口を下向きに設けたものである。
【0013】本発明は以上のように構成することにより、排気口より下方に向けて気流は排気される。
【0014】
【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について、図1及び図2に基づいて説明する。1は本発明のスティック型掃除機であり、これは縦長形状の掃除機本体2と、この掃除機本体2の下方に取り付けられた吸込口たるノズル3と、掃除機本体2の上方に取り付けられたハンドル4とで構成されている。前記ノズル3は、掃除機本体2の下方に形成された第一の接続部5に対して着脱自在に取り付けられている。そして、前記掃除機本体2の下部には、後述するサイクロン16を固定するための係合部6が設けられている。また、前記ハンドル4は、掃除機本体2の上方に形成された回動部7によって折り畳み自在に軸支されていると共に、ハンドル4の基端側には、このハンドル4を起こした状態で保持するためのフック8が設けられており、このフック8が前記掃除機本体2の上部に形成された係合部9と係合するように構成されている。また、前記ハンドル4の握り部4a近傍には操作スイッチ10が設けられており、この操作スイッチ10を操作することで、後述する電動送風機18に電力が供給/遮断されるように構成されている。
【0015】前記第一の接続部5と連通して、掃除機本体2の下部側面に第二の接続部11が形成されている。この第二の接続部11には、可撓な吸引ホース12の先端側に設けられた接続口13が着脱自在に取り付けられている。また、前記吸引ホース12の基端側は、掃除機本体2の中央部側面に形成された第三の接続部14に固定されている。更に、この第三の接続部14は、掃除機本体2に対して着脱自在に取り付けられた集塵機構たるサイクロン16の渦流発生手段17に連通するように形成されている。そして、この渦流発生手段17の上方で、前記回動部7の下方に位置して電動送風機18が掃除機本体2内に配置されいている。前記電動送風機18は、その軸心19を掃除機本体2の上下方向に配置している。
【0016】前記サイクロン16は、軸心19を中心として外筒たる外側サイクロン筒20と内筒たる内側サイクロン筒21からなる二重構造をなし、集塵機構を形成する。前記内側サイクロン筒21は先端に向って先細となるほぼ円錐形であって、その基端部に設けられる前記渦流発生手段17は、第三の接続部14側から空気を導入して渦流を発生させて外側サイクロン筒20に導出する外渦発生装置22と、下方、すなわち外側サイクロン筒20の底部からの上昇した空気を導入して渦流を発生させ内側サイクロン筒21の内側に導出する内渦発生装置23とを一体に形成している。更に内側サイクロン筒21の基端中央にメッシュ状フィルター24が設けられ、このフィルター24を介して内側サイクロン筒21の内側と電動送風機18の上流側18aは連通している。
【0017】また、電動送風機18に横向きに配置される下流側18bに一端を接続する排気路25は、掃除機本体2の背面側の上下方向に該掃除機本体2と一体成形され、その下端には前記ノズル3が取り付けられている。この排気路25はダクト状であってその幅Aは上下方向に沿ってほぼ同幅か或いは下方がやや幅大となるテーパ形状に形成されており、この排気路25の下部、ひいては前記掃除機本体2の下方寄りに電動送風機18に給電するためのコードリール26を収容する。コードリール26は軸線27を軸線19にほぼ直交するようにリール本体28を回動自在に設けると共に、このリール本体28に電源コード29を巻き付けて収容する。このために排気路25にはコードリール26の取付位置において前記幅Aより大きいコードリール26を収容するために、幅Aより大きい幅Bに形成された拡幅部30が両側の段部30aを介して設けられている。そして、コードリール26下方に排気路25の排出口31が、前記拡幅部29と一体に掃除機本体2の下方で斜め下向きに開口している。尚、掃除機本体2のコードリール26の近傍に電源コード29のプラグ29aの引き出し口32が形成される。
【0018】次に前記構成についてその作用を説明する。掃除機本体2に外側サイクロン筒20、内側サイクロン筒21等をセットし、更に電源コード29を引き出し口32より引き出してプラグ29aをコンセントに接続し、そして操作スイッチ10を操作して電動送風機18を駆動すると、塵埃を含んだ空気がノズル3から吸引され、第一の接続部5、第二の接続部11、吸引ホース12、第三の接続部14、渦流発生手段17の外渦発生装置22を経て外側サイクロン筒20内に至る。この際、流入した空気は、外渦発生装置22によって導かれて、外側サイクロン筒20の内周面に沿って螺旋状に下降する渦流となり、この渦流に含まれる比較的重い塵埃が渦流による遠心力によって除去される。そして、渦流が外側サイクロン筒20の底部に至ると上昇に転じ、内側サイクロン筒21の外周面に沿って螺旋状に上昇する。ここで、内側サイクロン筒21の外周面に沿って上昇する渦流は、内渦発生装置23によって案内され、内側サイクロン筒21の内周面に沿って再び螺旋状に下降する渦流となる。そして、底部に至ると、その渦流は中央付近で上昇に転じる。このとき、渦流に混じった綿埃等の比較的軽い塵埃や細かい塵埃が渦流から分離して底部に溜まる。更に、内側サイクロン筒21内で上昇した渦流は、メッシュ状フィルタ24を経由して細かい塵埃が除去され、更に上方位置にある電動送風機18の上流側18a、下流側18bから下方に向かう排気路25を介して排出口31より排気される。尚、排気路25を通過する際に気流は拡幅部30に設けたコードリール26を通り抜けてこのコードリール26を冷却するとともに、気流の速度が低下し、そして拡幅部30と一体な排出口31に至り、斜め下向きに排気される。また、気流速度が低下することで騒音が低減される。
【0019】このようにして清掃終了後、外側サイクロン筒20、内側サイクロン筒21を掃除機本体2から取り外す。そして、外側サイクロン筒20から内側サイクロン筒21を取り外すことによって外側サイクロン筒20に溜まった塵埃をゴミ箱に捨て、塵埃を除去する。
【0020】以上のように、前記実施例では、下方にノズル3が設けられた掃除機本体2と、この掃除機本体2に設けられた集塵機構を形成するサイクロン16と、電動送風機18と、この電動送風機18に給電するためのコードリール26よりなり、前記サイクロン16を前記ノズル3よりも上方で且つ前記掃除機本体2の下方に設け、前記電動送風機18を前記サイクロン16の上方に設けると共に、前記コードリール26を前記掃除機本体2の下方寄りに設け、前記掃除機本体2の下方のノズル3から吸入された気流が、このノズル3よりも上方のサイクロン16を通過して、更にこのサイクロン16よりも上方の電動送風機18に至るようにすることで、ノズル3から電動送風機18に至る気流の経路が短く形成されて、圧力損失が大きくなってしまうことを防止できる。更に、掃除機本体2の下方寄りに重量物であるコードリール26が配されることで、スティック型掃除機1全体の重心が低い位置となる。
【0021】また、前記電動送風機18から掃除機本体2の下方で開口する排気口31に至る排気路25を掃除機本体2内に形成すると共に、この排気路2中に前記コードリール26を配し、電動送風機18から排出された気流が排気路25を通ってコードリール26を冷却した後、掃除機本体2下方の排気口31から外部に排出され、排気口31からの排気を掃除機本体2の下方で放出する。
【0022】更に、前記排気路25中に拡幅部30を形成すると共に、この拡幅部30に前記コードリール26を収容したことにより、気流の流速を低下させて、騒音を低減することができると共に、コードリール26を容易に取り付けることができる。
【0023】しかも、前記拡幅部29に前記排気口31を下向きに設けたことにより、排気口31における気流の速度を低く保ったまま下方に向けて排気できる。
【0024】尚、本発明は前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では、コードリールをサイクロンの後方となる位置に設けたが、サイクロンの下方となる位置に設けてもよい。また、集塵機機構として二重式のサイクロンを用いたが、一重式のサイクロンを用いてもよく、またサイクロン以外の集塵機構を用いてもよい。
【0025】
【発明の効果】本発明のスティック型掃除機は、下方に吸込口が設けられた掃除機本体と、この掃除機本体に設けられた集塵機構と、電動送風機と、この電動送風機に給電するためのコードリールよりなり、前記集塵機構を前記吸込口よりも上方で且つ前記掃除機本体の下方に設け、前記電動送風機を前記集塵機構の上方に設けると共に、前記コードリールを前記掃除機本体の下方寄りに設けたものであり、掃除機本体下方の吸込口から吸入された気流が、この吸込口よりも上方の集塵機構を通過して、更にこの集塵機構よりも上方の電動送風機に至るようにすることで、吸込口から電動送風機に至る気流の経路が短く形成されて、集塵性能の低下を防ぐことができると共に、掃除機本体の下方寄りに重量物であるコードリールが配されることで、スティック型掃除機全体の重心が低い位置となるので、保管時には安定して自立させておくことができると共に、使用時には使用者が軽い操作感で操作することができる。
【0026】また、本発明のスティック型掃除機は、請求項1において、前記電動送風機から掃除機本体の下方で開口する排気口に至る排気路を掃除機本体内に形成すると共に、この排気路中に前記コードリールを配したものであり、電動送風機から排出された気流が排気路を通ってコードリールを冷却した後、掃除機本体下方の排気口から外部に排出されるので、排気口からの排気を掃除機本体の下方で放出し、直接排気を吸い込まないようにすることができる。
【0027】更に、本発明のスティック型掃除機は、請求項2において、前記排気路中に拡幅部を形成すると共に、この拡幅部に前記コードリールを収容したものであり、排気路を流通する気流がコードリールを収容した拡幅部で広がることで、気流の流速が低下するので、騒音を低減することができる。
【0028】また、本発明のスティック型掃除機は、請求項3において、前記拡幅部に前記排気口を下向きに設けたものであり、排気口から下方に放出し、直接排気を吸い込まないようにすることができる。
【出願人】 【識別番号】000109325
【氏名又は名称】ツインバード工業株式会社
【住所又は居所】新潟県西蒲原郡吉田町大字西太田字潟向2084番地2
【出願日】 平成14年1月16日(2002.1.16)
【代理人】 【識別番号】100080089
【弁理士】
【氏名又は名称】牛木 護
【公開番号】 特開2003−204907(P2003−204907A)
【公開日】 平成15年7月22日(2003.7.22)
【出願番号】 特願2002−8040(P2002−8040)