| 【発明の名称】 |
電気掃除機 |
| 【発明者】 |
【氏名】西中 旭 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】岡 康弘 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】太田 博司 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】吉村 宏 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】二宮 光治 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
【氏名】佐藤 昌宏 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号 シャープ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】複数種類の床に適合する吸込口を吸込口体に備えた電気掃除機を提供する。
【解決手段】電動送風機13の運転によって発生する気流とともに塵埃を吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置20に導入して塵埃を捕集する。吸込口には第1の吸込口81と第2の吸込口82とがあり、これを吸込口切替装置90で切り替え使用する。第2の吸込口82は第1の吸込口81よりも開口面積が狭く、高速の吸込気流が発生する。第1の吸込口81と吸込口切替装置90との間には吸込通路83を設け、第2の吸込口82と吸込口切替装置90との間には吸込通路85を設けるとともに、吸込通路85は吸込通路83の上に重ねて配置する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設けたことを特徴とする電気掃除機。 【請求項2】 前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。 【請求項3】 前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせたことを特徴とする請求項2に記載の電気掃除機。 【請求項4】 前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置することを特徴とする請求項3に記載の電気掃除機。 【請求項5】 電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に複数の吸込口を設けるとともに、これらの吸込口を切り替え使用する吸込口切替装置を設けたことを特徴とする電気掃除機。 【請求項6】 前記複数の吸込口のそれぞれから前記吸込口切替装置に至る吸込通路を上下に重ねて配置したことを特徴とする請求項5に記載の電気掃除機。 【請求項7】 前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の電気掃除機。 【請求項8】 前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせたことを特徴とする請求項7に記載の電気掃除機。 【請求項9】 前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路が前記第1の吸込口の上方に設けられていることを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の電気掃除機。 【請求項10】 前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置することを特徴とする請求項8に記載の電気掃除機。 【請求項11】 前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路の一部が着脱可能又は開閉可能な蓋により構成されていることを特徴とする請求項7〜請求項10のいずれかに記載の電気掃除機。 【請求項12】 前記蓋を透明又は半透明の材料で成形したことを特徴とする請求項11に記載の電気掃除機。 【請求項13】 前記吸込口切替装置は前記第1の吸込口に連通する吸込通路と前記第2の吸込口に連通する吸込通路とを選択的に閉ざす切替弁を含み、この切替弁の回動軸は気流の上流側に配置されていることを特徴とする請求項7〜請求項12のいずれかに記載の電気掃除機。 【請求項14】 前記吸込口体に左右一対の後方突出部を形設し、これら後方突出部の間に掃除機本体を配置し且つ回動自在に連結するとともに、この後方突出部の一方に前記吸込口切替装置を配置したことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の電気掃除機。 【請求項15】 電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口にこの吸込口の開口面積を調節する開口面積調節装置を設けたことを特徴とする電気掃除機。 【請求項16】 前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータの駆動が可能となることを特徴とする請求項15に記載の電気掃除機。 【請求項17】 前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、このアジテータの前記吸込口からの出具合を制御する出し入れ装置を設けたことを特徴とする請求項15に記載の電気掃除機。 【請求項18】 前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータが前記出し入れ装置により稼働位置に突出せしめられることを特徴とする請求項17に記載の電気掃除機。 【請求項19】 前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設け、これらの吸込口の1個以上に前記開口面積調節装置を設けたことを特徴とする請求項15〜請求項18のいずれかに記載の電気掃除機。 【請求項20】 各々吸込口開口を備えるとともに前記吸込口体に着脱自在に結合する複数のカバーを設け、カバー毎に吸込口開口の面積を変えることにより前記開口面積調節装置を構成することを特徴とする請求項15〜19のいずれかに記載の電気掃除機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は電気掃除機の吸込口部の構成に関する。 【0002】 【従来の技術】電気掃除機では、電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する。カーペットを使用している家庭のため、カーペットから塵埃をかき出すアジテータを吸込口に設けた電気掃除機も多くなっている。アジテータを備えた電気掃除機の例を特開昭61−191329号公報や特開平8−164095号公報に見ることができる。 【発明が解決しようとする課題】 【0003】電気掃除機の吸込口は、特定種類の床に適合する吸込口が必ずしも他の種類の床に適合するとは限らない。そこで本発明は、複数種類の床に適合する吸込口を吸込口体に備えた電気掃除機を提供することを目的とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため、本発明電気掃除機は次のような構成とする。 【0005】(1)電気掃除機の運転によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設けた。 【0006】この構成によれば、複数の吸込口を簡単に用いることができる。 【0007】(2)上記のような電気掃除機において、前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることとした。 【0008】この構成によれば、2種類の吸込口を用いることができる。 【0009】(3)上記のような電気掃除機において、前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせた。 【0010】この構成によれば、開口面積の広い吸込口によって広い範囲に吸塵力を及ぼすとともに、開口面積の狭い吸込口によって高速の吸込気流を発生させることができる。 【0011】(4)上記のような電気掃除機において、前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置することとした。 【0012】この構成によれば、気流の流速の速い第2の吸込口が第1の吸込口の前方にあるので、部屋の隅の掃除がしやすい。 【0013】(5)電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に複数の吸込口を設けるとともに、これらの吸込口を切り替え使用する吸込口切替装置を設けた。 【0014】この構成によれば、吸込口切替装置の操作により複数の吸込口の中から所望のものを選択して使用できる。 【0015】(6)上記のような電気掃除機において、前記複数の吸込口のそれぞれから前記吸込口切替装置に至る吸込通路を上下に重ねて配置した。 【0016】この構成によれば、吸込通路をコンパクトにまとめることができる。 【0017】(7)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることとした。 【0018】この構成によれば、2種類の吸込口を切り替え使用できる。 【0019】(8)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせた。 【0020】この構成によれば、開口面積の広い吸込口によって広い範囲に吸塵力を及ぼすとともに、開口面積の狭い吸込口に切り替えたときには高速の吸込気流を発生させることができる。 【0021】(9)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路が前記第1の吸込口の上方に設けられていることとした。 【0022】この構成によれば、第2の吸込口から吸込口切替装置に至る吸込通路のごみ詰まり処理が容易となる。 【0023】(10)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置させた。 【0024】この構成によれば、気流の流速の速い第2の吸込口が第1の吸込口の前方にあるので、部屋の隅の掃除がしやすい。 【0025】(11)上記のような電気掃除機において、前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路の一部が着脱可能又は開閉可能な蓋により構成されていることとした。 【0026】この構成によれば、蓋を外したり開いたりすることにより吸込通路のごみ詰まり処理を簡単に行うことができる。 【0027】(12)上記のような電気掃除機において、前記蓋を透明又は半透明の材料で成形した。 【0028】この構成によれば、吸込通路内のごみ詰まりの状況を蓋を開けなくても確認できる。 【0029】(13)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置は前記第1の吸込口に連通する吸込通路と前記第2の吸込口に連通する吸込通路とを選択的に閉ざす切替弁を含み、この切替弁の回動軸は気流の上流側に配置されていることとした。 【0030】この構成によれば、回動軸に塵埃がからまりにくくなる。 【0031】(14)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体に左右一対の後方突出部を形設し、これら後方突出部の間に掃除機本体を配置し且つ回動自在に連結するとともに、この後方突出部の一方に前記吸込口切替装置を配置した。 【0032】この構成によれば、吸込口配置個所と吸込口切替装置の配置個所とが基本的に分かれることとなり、吸込口まわりの構成をコンパクトにできる。 【0033】(15)電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口に開口面積調節装置を設けた。 【0034】この構成によれば、床の種類に応じて開口面積を調節することができる。 【0035】(16)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータの駆動が可能となることとした。 【0036】この構成によれば、アジテータ駆動に適した面積の吸込口でアジテータを駆動することができる。 【0037】(17)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、このアジテータの前記吸込口からの出具合を制御する出し入れ装置を設けた。 【0038】この構成によれば、必要なときだけアジテータを突出させ、不必要なときは吸込口の中にアジテータを引っ込めることができる。 【0039】(18)上記のような電気掃除機において、前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータが前記出し入れ装置により稼働位置に突出せしめられることとした。 【0040】この構成によれば、必要なときだけアジテータ駆動に適した面積に調節された吸込口からアジテータを突出させ、不必要なときは吸込口の中にアジテータを引っ込めることができる。 【0041】(19)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設け、これらの吸込口の1個以上に前記開口面積調節装置を設けた。 【0042】この構成によれば、掃除の目的に応じて複数の吸込口を使い分けると同時に、その吸込口の面積を目的に応じて調節できる。 【0043】(20)上記のような電気掃除機において、各々吸込口開口を備えるとともに前記吸込口体に着脱自在に結合する複数のカバーを設け、カバー毎に吸込口開口の面積を変えることにより前記開口面積調節装置を構成することとした。 【0044】この構成によれば、吸込口体の内部に複雑な機構を設けなくても吸込口の開口面積を調節できる。 【0045】 【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態である電気掃除機1の構造を図1〜図9に基づき説明する。電気掃除機1はいわゆるアップライトタイプのものである。電気掃除機1の構造を説明するにあたり、電気掃除機1を前に置き、その後に使用者が立って電気掃除機1を操作するという形で使用者が立つ側が電気掃除機1の後方側、その反対側を電気掃除機1の前方側(正面側)と定義する。左右に関しては、電気掃除機1を前方(正面)から見たとき、観察者の左手側を電気掃除機1の左側、その反対側を電気掃除機1の右側と定義する。 【0046】電気掃除機1は大きく二つの部分に分かれる。その一つは掃除機本体10であり、他の一つは吸込口体70である。吸込口体70を形づくるシェル(例えば合成樹脂の射出成型品からなる)は次のような構造を有する。まず中央に平箱状のシェル中央部71があり、その左右にシェル側部72、73の部分が設けられる。シェル側部72、73の後部はシェル中央部71よりも後方に突き出し、後方突出部74、75を形成している。吸込口体70は全体としてコの字形の平面形状を有し、後方突出部74、75の間に掃除機本体10を受け入れる。掃除機本体10の構成、特に各要素の空間内の配置は、掃除機本体10が長手方向を垂直にした状態で保持されているものとして説明を進める。 【0047】掃除機本体10は二つのシェル部分から形づくられている。その一つは円筒形の送風機シェル11、他の一つは送風機シェル11から突出する集塵装置保持部12である。送風機シェル11の内部には電動送風機13が配置される(図5参照)。電動送風機13の軸線は送風機シェル11の軸線と略平行で、共に略水平状態にある。 【0048】送風機シェル11は軸線を略水平状態にして吸込口体70の後方突出部74、75の間に配置され、その軸線上に配置した支軸を後方突出部74、75に嵌合させている。後方突出部74の側では送風機シェル11の端面から突出する支軸14aが後方突出部74に設けた軸受部76に軸支される。後方突出部75の側では電動送風機13のモータ軸の延長である駆動軸15が後方突出部75の中に入り込む。この駆動軸15を包む筒状の支軸14bを送風機シェル11の端面から突出させ、この筒状の支軸14bを後方突出部75に設けた軸受部77に軸支させる。これら左右の支軸14a、14bにより送風機シェル11は水平軸線まわりに回動できるよう吸込口体70に連結される。 【0049】集塵装置保持部12は中空で、全体として細長い、すなわち長手方向を有する形状となっており、その長手方向は送風機シェル11の軸線と略直角状態にある。集塵装置保持部12の突出位置は送風機シェル11の中央ではなく、左右いずれかに偏っている。第1実施形態では送風機シェル11の左側から集塵装置保持部12が突出する。 【0050】集塵装置保持部12の一方の側面には後述する集塵装置の底部及び頂部を支える台座部16及びオーバーハング部17を設ける。台座部16は送風機シェル11より立ち上がる形で設けられており、オーバーハング部17は集塵装置保持部12の側面に形設されている。台座部16とオーバーハング部17は送風機シェル11の上方空間に位置を占める。すなわち集塵装置保持部12の右側に位置する。台座部16とオーバーハング部17の間には後部支持壁18が設けられる(図3、図6参照)。後部支持壁18は集塵装置保持部12の側面に形設される。 【0051】20は集塵装置である。集塵装置20は細長い円筒形のダストカップ21の中で気流を高速旋回させてサイクロン方式で塵埃を捕集するものである。図5に見られるようにダストカップ21の内部は水平隔壁22により上下2室に区画される。下方の区画は遠心分離室23、上方の区画は排気室24である。 【0052】遠心分離室23の一方の側面には流入口25が設けられる。流入口25は遠心分離室23の内周壁に沿って旋回気流を生じさせるような位置と角度に設定される。 【0053】遠心分離室23の中心には排気筒26が配置される。排気筒26は下面が閉じ、上面が開口となった円筒形の籠状部材であって、水平隔壁22の中心に形設した通気口27に上面開口部を接合し、水平隔壁22から垂下する形で支持される。排気筒26の外周面にはナイロン等の合成繊維で織った細かいメッシュのフィルター28が貼着される。 【0054】排気筒26の下端にはスタビライザー29が装着される。スタビライザー29は4枚の翼片を放射状に組み合わせ、水平断面を十字形としたものであり、その先端はダストカップ21の底面近くまで届く。スタビライザー29は気流からの塵埃の分離を促進し、またダストカップ21の底に溜まった塵埃の動きを抑制する働きをする。 【0055】排気室24には流出口30が形設される。図6に見られるように、流入口25と流出口30は集塵装置20の集塵装置保持部12に対面する側の側面に設けられる。流入口25と流出口30は同じ方向、すなわち略左方を向く。 【0056】集塵装置20の流入口25に対しては第1の通気路31が設けられ、流出口30に対しては第2の通気路32が設けられる。第1の通気路31は吸込口体70の吸込口(詳細は後述する)に連通するものであり、吸込口から吸い込んだ気流を流入口25に導く。第2の通気路32は電動送風機13の吸入口に連通するものであり、流出口30から出た気流を電動送風機13に導く。 【0057】第1の通気路31の主たる部分はフレキシブルホース33によって構成される。フレキシブルホース33の一端は集塵装置保持部12に水平に設けた接続管34(図6参照)の一端に固定される。接続管34の他端が第1の通気路31の出口35となり、ここに集塵装置20の流入口25が接続する。流入口25接続時の気密を保つため、出口35にはシールリング36が装着されている。フレキシブルホース33の他端は吸込口体70のシェル側部72の上面に突出した接続管78に着脱自在に嵌合する。接続管78は吸込口に連通している。 【0058】なお第1の通気路31の主たる部分をフレキシブルホース以外の管状体によって構成することもできる。例えば複数本の硬質のパイプを伸縮自在に接続したもので置き換えることもできる。要は掃除機本体10を直立させたときと倒したときとの接続管34と接続管78の間の距離変動を吸収でき、且つ内部の圧力が大気圧より低下してもつぶれることのない管状体であればよい。 【0059】第2の通気路32は集塵装置保持部12の中空部自体によって構成される。この中空部の上部は隔壁12a(図5参照)によって区切られ、従って第2の通気路32はオーバーハング部17の方には連通しない。集塵装置保持部12の側面には、集塵装置20の流出口30に対応する位置に、第2の通気路32の入口37が形設される。流出口30接続時の気密を保つため、入口37にはシールリング38が装着されている。 【0060】図5に見られるように、第2の通気路32の下端は送風機シェル11の底まで届く。この第2の通気路32の下端の側壁に出口39が設けられる。出口39には電動送風機13の吸入口13aが気密保持兼用の防振クッション40を介して直接接続されている。 【0061】集塵装置20は、その長手方向を集塵装置保持部12の長手方向と一致させる形で集塵装置保持部12に押しつける動作を通じ、集塵装置保持部12への取付が遂行される。より具体的に言えば台座部16及びオーバーハング部17と後部支持壁18とによって囲まれた空間に集塵装置20を挿入する動作を通じて取付がなされるものである。挿入を容易にするため、また保持を確実なものにするため、次のような工夫が施されている。 【0062】オーバーハング部17の下面は右上がりの斜面とし、オーバーハング部17の右側ほど台座部16との間隔が開くようにする。集塵装置20も上面を右上がりの斜面とし、左の方ほど高さが低く、右の方ほど高さが高くなるようにする。このように構成することにより、集塵装置20を右側から挿入するのが楽になるとともに、挿入の最終段階では斜面によるくさび作用で集塵装置20が下の方に押され、台座部16の上にしっかりと着座する。 【0063】オーバーハング部17の下面と集塵装置20の上面が斜面となっていることは次のような効果ももたらす。すなわち集塵装置20を挿入する際、集塵装置20が所定の方向を向いていないと、すなわち水平面内における角度が所定角度になっていないと、最後まで挿入することができない。これは流入口25及び流出口30を第1の通気路31の出口35及び第2の通気路32の入口37にきちんと合わせるのに役立つ。 【0064】台座部16の上面には背の低いガイドリブ41が左右に延びるよう設けられ、集塵装置20の底面にはガイドリブ41に係合する溝42が設けられる(図3参照)。ガイドリブ41は集塵装置保持部12に届く少し手前で終わり、溝42もそれに対応する長さとなっている。 【0065】ガイドリブ41は集塵装置20を挿入する際の案内となる。集塵装置20をある地点まで挿入するとガイドリブ41の端と溝42の端が出会い、集塵装置20は溝42の深さ分落ち込む。このようになると、集塵装置20を再び溝42の深さ以上持ち上げないかぎり集塵装置20を右方へ引き出すことはできない。溝42とガイドリブ41との係合により、集塵装置20の下部は前後方向の力(後方には後部支持壁18が控えているので、特に前方に向かって加わる力)に対しても抵抗を生じ、外れにくい。 【0066】集塵装置20の右側面の上端にはスライド式のラッチ43が装着される。ラッチ43は図示しないバネにより常時上方に押し上げられており、集塵装置20の挿入の最終段階でオーバーハング部17の縁に係合する。このようになると、前記図示しないバネに抗してラッチ43を押し下げ、オーバーハング部17から離脱させないかぎり、集塵装置20を集塵装置保持部12から取り外すことはできない。 【0067】台座部16の内部構造を図4に示す。台座部16は送風機シェル11及び集塵装置保持部12とは別部品として成形され、送風機シェル11に固定されるものであり、その内部は左右方向に延びる垂直隔壁44と、垂直隔壁44の前方に設けられた水平隔壁45により、3室に区分されている。その3室とはフィルター室46、排気室47、及び照明手段室48である。 【0068】フィルター室46は送風機シェル11に設けた通気口49を介して電動送風機13が排気を行う排気空間50に連通する。フィルター室46の上部にはフィルター51が挿入されている。フィルター51は集塵装置20のフィルター28を通り抜けた細かい塵埃を捕集するためのものであり、フィルター28よりもさらに濾過性能の高い、例えばHEPA(high-efficiency particulate air)フィルターが使用される。フィルター室46の天井部は開閉自在な蓋52となっていて、フィルター51が目詰まりした場合は蓋52を開けてフィルター51を取り出し、掃除又はフィルター交換を行うことができる。 【0069】フィルター51で塵埃を捕捉された気流は垂直隔壁44に設けた通気口53を通って排気室47に入る。排気室47の正面には水平なスリットを複数個、上下方向に並べて配置した形の排気口54が形設されており、気流はここから排出される。 【0070】照明手段室48は排気室47の真下に位置し、照明手段55を格納する。照明手段55としては白熱電球、蛍光管、LEDといった一般的なものを用いる。照明手段55の放つ光を透過させるため、台座部16の前半分及びその上面部、すなわち排気室47と照明手段室48の部分は透明又は半透明の合成樹脂により成形された照明カバー16aとなっている。ダストカップ21も透明又は半透明の材料で形成しておけば、照明手段室48から排気室47を通って上面に抜ける光によりダストカップ21の内部が照らし出され、集塵状態の確認が一層容易になる。照明カバー16aを取り外せば照明手段55の交換等のメインテナンス作業を容易に行うことができる。 【0071】台座部16の前半分全体を透明又は半透明とするのでなく、照明手段室48の正面だけを透明又は半透明の材料で形成しても構わない。なお照明手段室48の天井や通気口49の側壁面には排気室47に通じる小径の通気口56を設ける。 【0072】オーバーハング部17の内部には制御部60が配置される(図5参照)。制御部60と電動送風機13とはリード線を介して接続される。制御部60は電気掃除機1全体の動作を司るものである。オーバーハング部17の上面前部は各種スイッチボタンの並んだ操作パネル部61となる。オーバーハング部17に操作パネル部61を設けたので、操作がしやすい。 【0073】集塵装置保持部12の先端には別成形のハンドル62が固定される。送風機シェル11の下面後部からは斜め下に向かってブラケット63が突き出し、これに車輪64が取り付けられる(図7参照)。車輪64は送風機シェル11の左右両端に1個ずつ設けられるものである。車輪64の前方には支持脚65が、これも左右1個ずつ形設される。集塵装置保持部12を垂直に立てれば、掃除機本体10は車輪64と支持脚65により床の上に4点支持される。 【0074】次に吸込口体70の構造を説明する。前述の通り、吸込口体70は平箱状のシェル中央部71の左右にシェル側部72、73の部分を設け、シェル側部72、73の後部を後方突出部74、75としたものである。シェル中央部71とシェル側部72、73は例えば合成樹脂により一体成形される。図2に示すように、シェル側部72、73の内部天井面には前後方向に延びる補強リブ79が複数条形設されている。補強リブ79の前端はシェル側部72、73の前方の角まで届く。このため、吸込口体70の衝突強度が向上する。 【0075】シェル中央部71とシェル側部72、73の下面は開口となっており、図3に見られるような形状の底板80がこの開口を閉ざす。底板80の前方部分80aには複数の吸込口が形設される。底板80の後方部分80bは後の方ほど高くなる斜面となっている。 【0076】第1実施形態では底板80の前方部分80aに2個の吸込口が前後に並ぶ形で設けられる。第1の吸込口81は左右に細長く、後述するベルト駆動部を除く吸込口体70の幅にほぼ等しい幅を有する。第2の吸込口82は第1の吸込口81に平行する形で、第1の吸込口81の前方に位置して形設される。第2の吸込口82は複数のスリットを直列に並べた形状をしており、各スリットの開口面積を合計しても第1の吸込口81の開口面積よりずっと小さい。 【0077】第1の吸込口81及び第2の吸込口82に対し、それぞれ独立した吸込通路が設けられる。第1の吸込口81に対する吸込通路83はシェル中央部71側の下面に形成されている(図7参照)。吸込通路83は漏斗のような形状を呈し、正面から見て左側に偏った位置に流出口84が設けられている。 【0078】第2の吸込口82に対する吸込通路85は吸込通路83の上に重なるように配置される。吸込通路85はシェル中央部71の上面側と、それに対し間隔を置いて着脱可能に取り付けられた蓋86との間に形成される。蓋86は透明又は半透明の材料で成形され、吸込通路85の中の様子を外からのぞくことができるようになっている。吸込通路85の流出口87は吸込通路85の後部中央付近に設けられる。蓋86は着脱可能でなく開閉可能であってもよい。すなわちシェル中央部71に回動可能にヒンジ結合するか、スライド可能に結合しておいてもよい。 【0079】シェル側部72の後方突出部74の内部には吸込口切替装置90を配置する。吸込口切替装置90はその弁箱91の前面に上下2連の流入口92、93を有する。下の流入口92は吸込通路83の流出口84に接続され、上の流入口93は図示しないホースを介して吸込通路85の流出口87に接続される。 【0080】弁箱91の上面には流入口92、93に共通する流出口94が設けられる。流出口94は第1の通気路31の始まりとなる接続管78に接続される。接続管78はシェル側部72に一体成形されている。接続管78は弁箱91と一体に成形してもよい。 【0081】弁箱91の中には垂直面内で回動する切替弁95が配置される。切替弁95は回動軸96に取り付けられ、回動軸96の回動に伴って回動する。回動により切替弁95は流入口92、93の一方を選択的に閉ざし、他方を開く。回動軸96の一端は弁箱91の外に突き出し、そこにレバー97が固定されている。レバー97の先端はシェル側部72の上面に形設した窓98から突出する。 【0082】切替弁95の切替動作を歯切れ良く行うため、回動軸96又はレバー97に図示しないトグルバネを連係させている。なお回動軸96は弁箱91の内部において気流の上流側にあたる箇所に配置され、切替弁95が塵埃の影響を受けにくくなっている。 【0083】吸込口体70の底面には第1及び第2の接地支持部が設けられる。第1の接地支持部101は第2の吸込口82の近傍、この場合には第2の吸込口82の両端に設けられた車輪により構成される。 【0084】第2の接地支持部102は底板80に形設された左右一対の突起により構成される。第2の接地支持部102は第1の吸込口81の後方に設けられる。この箇所は底板80の後方部分80bの傾斜が始まるあたりでもある。集塵装置保持部12を直立させたときは図7に示すように第2の接地支持部102が吸込口体70の支えとなり、第1の接地支持部101は床から浮き上がる。 【0085】103は吸込口体70の前端から突出するガイド部である。ガイド部103は第2の吸込口82の前方に位置し、ほぼ吸込口体70の全幅に等しい幅を有する。ガイド部103の下面は第2の吸込口82に向かって次第に低くなる斜面104となる。斜面104の前端は先端は第2の吸込口82の入口より3mm程度高くなっている。 【0086】第1の吸込口81にはアジテータ110が設けられる。アジテータ110としては円筒形の回転体の周囲に所定のスキュー角をもって複数条の剛毛の列を植え込んだものを使用するのが一般的であるが、剛毛の列に代え、ゴムや軟質合成樹脂の薄片を装着したものを使用してもよい。アジテータ110は軸線が第1の吸込口81の横幅方向と同様の方向となり、外周部の一部を第1の吸込口81から外に突出させる形で吸込口体70の内部に軸支される。 【0087】アジテータ110の回転動力源となるのは電動送風機13の駆動軸15である。図5に見られるように駆動軸15には原動プーリー111が固定され、この原動プーリー111と、アジテータ110の軸に固定した駆動プーリー112(図1参照)とにベルト113が巻き掛けられる。原動プーリー111及びベルト113はシェル側部73の内部に位置する。なお、駆動軸15に別体の原動プーリー111を固定するということをしないで、ベルト113を駆動軸15に直接巻き掛けてもよい。 【0088】電動送風機13の運転中にアジテータ110の回転を止めることができるよう、駆動プーリー112と並べてアイドラー(図示せず)を配置する。ベルト113がアイドラーに掛かった状態ではアイドラーが空転するのみで、アジテータ110には動力が伝わらない。 【0089】ベルト113の掛け替えを行うためのベルト掛替装置120がシェル側部73の内部に設けられる。ベルト掛替装置120はベルト113を図示しないフォークで挟み、このフォークを動かしてベルト113を駆動プーリー112からアイドラーへ、またその逆へと掛け替えるものであるが、詳細説明は省く。シェル側部73の上面にはベルト掛け替え操作を行うためのレバー121が突出している。 【0090】次に電気掃除機1の動作を説明する。使用していないとき、すなわち保管時の電気掃除機1は集塵装置保持部12が直立状態にあり、掃除機本体10は2個ずつの車輪64と支持脚65により床の上に4点支持されている。吸込口体70においては第2の接地支持部102が吸込口体70の支えとなり、第1の接地支持部101は床から浮き上がっている(図7参照)。アジテータ110も床には接触していない。 【0091】電気掃除機1を使用するときは、図示しないコードを伸ばして電源コンセントに接続し、片手でハンドル62を持って図8のように集塵装置保持部12を傾け、清掃作業態勢へと姿勢変換する。すると掃除機本体10がてこのように作用する。すなわちハンドル62がてこの力点、車輪64がてこの支点、支軸14a、14bがてこの作用点となり、支軸14a、14bが吸込口体70の後部を持ち上げる。支持脚65は床から離れる。 【0092】ハンドル62の高さが床から60〜80cm程度になるまで掃除機本体10を傾けると、第2の接地支持部102が床から離れ、第1の吸込口81及び第2の吸込口82を有する底板80の前方部分80aが床とほぼ平行になる。そして第1の接地支持部101及びアジテータ110が床に接触する(図9参照)。60〜80cmというのは平均的な体格の成人が清掃作業のため電気掃除機1を押したり引いたりするときのハンドル62の高さである。 【0093】この状態で第2の吸込口82の入口の床からの高さ(図9のH1)が0.8〜2mmになるように第1の接地支持部101の突出度を設定する。第2の吸込口82はこの距離(0.8〜2mm)までは床に接近するが、ここで第1の接地支持部101が床に当たり、それ以上には接近しない。 【0094】ここで操作パネル部61の所定のスイッチを操作し、電動送風機13を駆動する。電動送風機13は吸入口13aより第2の通気路32、集塵装置20、第1の通気路31を通じて吸込口体70に吸引力を及ぼす。 【0095】吸込口切替装置90が第1の吸込口81を選択した状態になっていれば第1の吸込口81から気流が吸い込まれる。吸込口切替装置90が第2の吸込口82を選択した状態になっていれば第2の吸込口82から気流が吸い込まれる。ベルト掛替装置120を操作し、ベルト113が駆動プーリー112に掛かった状態にすればアジテータ110が駆動される。 【0096】吸込口切替装置90とベルト掛替装置120を連動させ、第1の吸込口81を選択したときはアジテータ110を駆動することも非駆動にすることもできるが、第2の吸込口82を選択したときには常にアジテータ非駆動となるようにしておくとよい。 【0097】吸込口切替装置90で第1の吸込口81が選択され、ベルト掛替装置120ではアジテータ駆動が選択されたものとして説明を進める。回転するアジテータ110は床又は床に敷かれた敷物から塵埃をかき上げる。軟質の床材(例えば毛足の長さが4〜20mmのカーペット)の上でアジテータ110を回転させるときは第1の接地支持部101が軟質床材に沈み込む。このためアジテータ110や第1の吸込口81が軟質床材に近づき、塵埃のかき出しや吸引が力強く行われる。第1の接地支持部101の正面から見た幅に制限を加えておけば(例えば第1の接地支持部101の合計の正面幅を第1の吸込口81の幅の半分以下とする、あるいは接地支持部101の各々の幅を10〜20mmとする)、第1の接地支持部101の軟質床材への沈み込みは確実なものになる。 【0098】上記のように、カーペットの上では第1の接地支持部101がカーペットの毛足の中に沈み込み、底板80の前方部分80aが吸込口体70を支持する。そのため、カーペットの上での操作性は確保される。アジテータ110の外周と第1の吸込口81の後縁との間隔(図9のG1)を5〜10mmにしておくと操作性と吸込性能が両立する。 【0099】また床からガイド部103の先端までの高さ(図9のH2)は床から第2の吸込口82の入口までの高さ(図9のH1)より3mm程度(3〜4.5mm程度でよい)高くなっているので、底板80の前方部分80aがカーペットに当たった状態でもカーペットの上の塵埃を排除しない。米粒大のごみであればその上をガイド部103が乗り越え、第1の吸込口81に誘い込む。ごみの乗り越え性能を確保するため、斜面104の傾斜は水平面に対し40〜50゜を超えないようにするのがよい。 【0100】アジテータ110のかき上げた塵埃は第1の吸込口81から流入する気流とともに吸込口切替装置90の流入口92に入り、吸込口切替装置90の流出口94から第1の通気路31に入る。第1の通気路31を通り抜けた気流は集塵装置20の流入口25から遠心分離室23に入る。 【0101】流入口25から流入した気流は排気筒26の周囲を高速で旋回する。気流中の塵埃は遠心力で気流から分離され、ダストカップ21の底に溜まる。塵埃を分離した旋回気流は排気筒26に吸い込まれ、排気室24に抜ける。遠心分離されなかった塵埃はフィルター28で濾過される。排気室24に抜けた気流は流出口30より流出する。 【0102】遠心分離室23の中で旋回する気流は、排気筒26の周囲ばかりでなく、スタビライザー29の周囲も旋回する。その際気流がスタビライザー29の翼片に衝突すると気流中の塵埃が気流から離れてダストカップ21の底に落ちる。塵埃の吸引を続けるとダストカップ21の底の方から塵埃の塊が成長するが、スタビライザー29はこの塵埃塊の動きを抑制し、塵埃が再び舞い上がるのを防ぐ役割を果たす。 【0103】集塵装置20を出た気流は第2の通気路32に入る。第2の通気路32は電動送風機13の吸入口13aまで略同一平面でつながっており、気流は何にも遮られたり邪魔されたりすることなく吸入口13aに直進する。集塵装置保持部12の中空部自体が第2の通気路32を構成しているため、大面積の通気路とすることができ、この点でも気流の流通効率が向上する。 【0104】電動送風機13に吸い込まれた気流は排気空間50(図4参照)に吐出され、通気口49を抜けて台座部16のフィルター室46に入る。フィルター28で濾過されなかった細かな塵埃をフィルター51で濾過された後、気流は排気室47に入り、排気口54から排出される。 【0105】暗がりを掃除するときは照明手段55を点灯して電気掃除機1の周囲を照らし、状況を確認する。これにより、吸い込んではならないものを吸い込んでしまう事故を防ぐことができる。掃除機本体10を回動させれば光が上下に振れ、広い範囲を照らすことができる。 【0106】照明手段55を点灯するとその上の水平隔壁45が熱をもつ。しかしながら第1実施形態の場合、照明手段室48の外(上)を排気が通過するため、放熱が十分に行われて水平隔壁45の温度はさほど上昇しない。従って明るい照明を得るために消費電力の大きい照明手段55を配置したとしても過熱を抑えることができる。 【0107】また前述の通り、水平隔壁45には排気室47と照明手段室48を連通する小径の通気口56が設けられている。この通気口56の存在により、排気室47を排気が高速で通過する際に照明手段室48から空気が吸い出され、冷却効果がさらに増進される。吸い出された分の空気が埋め合わせられるよう、照明手段室48の下部に空気の流入口を設けておく。 【0108】照明カバー16aを透明又は半透明の合成樹脂で成形したことに加えて、集塵装置20のダストカップ21も透明又は半透明の合成樹脂で成形することとすれば、照明手段55を点灯した際、照明手段55の放つ光によりダストカップ21の中まで照らし出されることになる。これにより、ダストカップ21の中の塵埃蓄積状況を容易に確認することができる。 【0109】部屋の隅を掃除するときにはレバー97を操作して吸込口切替装置90を第2の吸込口82の方に切り替える。硬質の床の上では第1の接地支持部101が第2の吸込口82の入口と床との間隔を安定して所定の値(0.8〜2mm)に保つ。そのため第2の吸込口82と床との間に塵埃の通り道が確保される。第2の吸込口82は第1の吸込口81に比べ開口面積が小さく、狭い箇所に吸引力が集中する。従って第2の吸込口82の入口には高速の吸込気流が発生し、アジテータの回転を伴う吸込方式より強力な吸引力が塵埃に及ぼされる。 【0110】第2の吸込口82を使用するとき、吸い込んだ気流は透明又は半透明の蓋86の下を通る。従って、塵埃の吸込状況を直接目視で確認することができる。第2の吸込通路85にごみが詰まった場合には蓋86を取り外して詰まりの原因となっているごみを取り除くことができる。 【0111】塵埃の吸い込みに使用できるのは第1の吸込口81と第2の吸込口82だけではない。フレキシブルホース33も利用できる。図3のようにフレキシブルホース33を接続管78から抜き、フレキシブルホース33の先端に隙間ノズルや家具用ブラシといった吸込ツールを取り付ければ、吸込口体70を届かせにくい狭い場所や高い場所の掃除を行うことができる。 【0112】清掃作業が済んだら電気掃除機1を不使用時の置き場所まで運び、集塵装置保持部12を直立させる。すると吸込口体70の後部が下がり、第2の接地支持部102が床に当たって吸込口体70の支えとなり、第1の接地支持部101は床から浮き上がる。アジテータ110の外周も床から浮き上がる。従って、この時点でまだ電動送風機13が駆動中であったとしても、アジテータ110が床をこすることがなく、床を傷つけない。 【0113】集塵装置保持部12を直立させているかぎり、アジテータ110の外周は床に触れない。従って長時間そのままで置いたとしてもアジテータ110に植えた剛毛(あるいは、ゴムや軟質合成樹脂の薄片)が変形することはない。 【0114】集塵装置20に大量の塵埃が蓄積されたらラッチ43を外して集塵装置20を引き抜き、内部の塵埃を捨てる。必要があればフィルター28も清掃する。それから集塵装置20を元通りにセットする。前述のようにダストカップ21を透明又は半透明の材料で成形することとすれば、塵埃の蓄積具合を確認しやすい。 【0115】図10に本発明の第2実施形態に係る電気掃除機1aを示す。電気掃除機1aの構造は殆ど第1実施形態の電気掃除機1と同じなので、第1実施形態の電気掃除機1と共通する構成要素には第1実施形態の説明の際に使用したのと同じ符号を付し、説明は省略する。 【0116】電気掃除機1aは吸込口体70からのフレキシブルホース33の導出角度に特色を有する。第1実施形態の電気掃除機1ではフレキシブルホース33を接続する接続管78はほぼ真上に向かって突出していた。第2実施形態の電気掃除機1aでは接続管78aが後方に傾斜して設けられている。 【0117】接続管78aの傾斜角度は、集塵装置保持部12を傾けて清掃作業態勢をとったとき、すなわちハンドル62を床から60〜80cmの高さに下ろしたとき、吸込口体70から集塵装置保持部12に至る間のフレキシブルホース33の空間内配置が側面から見て略直線状をなすような角度とされる。言葉を変えれば、側面から見たとき、接続管78aが接続管34を指向するような角度とされる。 【0118】吸込口体70からのフレキシブルホース33の導出角度を上記のように設定することにより、塵埃吸引時の第1の通気路31の形状が一層ストレートなものとなり、気流の流通効率が向上する。また電気掃除機1aでは吸込口切替装置90の流出口部を斜め後方に延長して吸込口体70の外に突出させ、これを接続管78aとしており、構成のシンプル化と組立性の向上が図られている。 【0119】第1実施形態及び第2実施形態に共通して言えることであるが、第2の吸込口82、及び吸込通路85の幅を極限まで広げてもよい。すなわち吸込口体70の左右側壁の肉厚しか残らないところまで第2の吸込口82と吸込通路85(その入口部)の幅を広げるのである。吸込口体70の強度は少し低下するが、第2の吸込口82の吸い込み幅が広くなり、さらなる吸込力の向上につながる。 【0120】図11及び図12に本発明の第3実施形態に係る電気掃除機200を示す。電気掃除機200はいわゆるキャニスタータイプのものである。すなわち2個の大車輪202と1個の自在前車輪(図示せず)とにより床面上に支持される掃除機本体201に電動送風機及び集塵装置(いずれも図示せず)が内蔵されている。この掃除機本体201にサクションホース203及び接続管204を介して吸込口体210が接続される。接続管204にはハンドル205が設けられている。 【0121】吸込口体210は左右方向に細長いシェル211を有する。シェル211の底面には第1及び第2の接地支持部が設けられる。第1の接地支持部212は吸込口体210の前部に設けられた左右1対の車輪により構成され、第2の接地支持部213は吸込口体210の後部に設けられた左右1対の車輪により構成される。床面に対する滑動性を確保できるのであれば、車輪以外の手段、例えばそり状の突起などを採用してもよい。 【0122】214は吸込口体210を接続管204に接続するための継手管である。継手管214の根元は半円筒形であり、支軸215により吸込口体210に連結されている。継手管214は吸込口体210に対し垂直面内において所定角度範囲内での回動が可能である。すなわち吸込口体210は接続管204に対し所定角度範囲内で首振り運動を行う。 【0123】吸込口体210には床に面して吸込口216が形設されている。また吸込口体210の内部には吸込口216の開口面積を調節する開口面積調節装置220が設けられている。 【0124】開口面積調節装置220は前後にスライドするシャッター221により構成される。シャッター221を後方にスライドさせて実線位置に置けば、吸込口216は全開状態となり、広い範囲に吸引力を及ぼす。この吸引力は、カーペットが吸込口216に吸い付かない程度に設定される。 【0125】シャッター221を前方にスライドさせて破線位置に置けば、吸込口216の開口幅が狭くなり、狭い範囲に強い吸引力を及ぼす。これにより流速の速い、強い吸気流が発生するので、フローリングの床や部屋の隅を効率よく掃除することができる。 【0126】シャッター221をスライドさせるのは、例えばレバーによって行うことができる。シャッター221につまみを設け、このつまみをシェル211の外に突出させてもよい。シャッター221の前後位置が歯切れ良く切り替わり、また切り替わった後の位置が安定して保持されるよう、適宜のスナップ機構(例えばトグルバネ)をシャッター221に対し設けておくとよい。 【0127】図13及び図14に本発明の第4実施形態を示す。本実施形態を含め、以下の実施形態では吸込口体の部分のみを図示するものとする。この第4実施形態は第3実施形態の吸込口体210の構造に改変を加えたものであり、多くの部分で第3実施形態と共通の構成を有する。従って、説明の重複を避けるため、第3実施形態と共通する構成要素には第3実施形態の説明の際に使用したのと同じ符号を付し、説明は省略する。同じ原則を第5実施形態以降の実施形態の説明にも適用し、既出の構成要素には前に使用した符号を使用して説明を省略するものとする。 【0128】第4実施形態では次のような仕組みでシャッター221をスライドさせる。すなわち図13に見られるように、シャッター221の両側縁を受け入れる樋状のガイド222a、222bをシェル211の内面に形設する。シャッター221の上面には前後方向に延びるラック223を形設する。そしてラック223にかみ合うピニオン224を支軸225により吸込口体210の内部に回転自在に支持する。吸込口体210の上面には窓226を設け、ここからピニオン224の一部を露出させる。ピニオン224に指をかけてピニオン224を回転させればシャッター221をスライドさせることができる。 【0129】シャッター221の一方の側縁には複数のノッチ227が形設されている。ガイド222aの内部に設けられた図示しないクリックストップ装置がノッチ227に係合し、シャッター221の動きに歯切れ良さを加えるとともに、シャッター221を所定位置に保持する。図13の例で言えば、実線で示す後退位置と、破線P1で示す第1前進位置、及び破線P2で示す第2前進位置(ガイド222a、222bが行き止まりになっているので、シャッター221はそれ以上前進しない)に保持する。後退位置から第1前進位置P1、第2前進位置P2へと前進するにつれ、吸込口216の開口面積が減少する。 【0130】シャッター221が第2前進位置P2まで前進したとき、吸込口216は「最小開口面積」となる。「最小開口面積」は、電動送風機が過熱しない程度の風量を確保できる面積であるものとする。 【0131】クリックストップ装置は例えば板バネで構成することができる。シェル211の材質によっては、シェル211と一体にバネを成形することも可能である。鋼球と圧縮コイルバネの組み合わせを用いてもよい。 【0132】シャッター221に対しクリックストップ手段を設けるのでなく、ピニオン224に対しクリックストップ手段を設けてもよい。 【0133】図15に本発明の第5実施形態を示す。この実施形態ではシャッター221の前縁に切欠228を設け、シャッター221自体は吸込口216の端まで移動するものの、そこまで移動したとしても、切欠228により「最小開口面積」の吸込口開口が確保されるものとした。シャッター221をスライドさせるにあたっては、第3実施形態あるいは第4実施形態で紹介したスライド機構のいずれかを使用することができる。 【0134】図16に本発明の第6実施形態を示す。この実施形態ではシャッター221にスリット229を形設した。スリット229は第5実施形態の切欠228と同じく、シャッター221が吸込口216の端まで移動した場合でも「最小開口面積」の吸込口開口を確保する役割を果たす。第5実施形態と同様、シャッター221のスライドには第3実施形態あるいは第4実施形態で紹介したスライド機構のいずれかを使用することができる。 【0135】図17に本発明の第7実施形態を示す。この実施形態では、第5実施形態の構成に加え、吸込口216の左右に別の吸込口216aを形設した。吸込口216aの長手方向はシェル211の前後方向に沿っている。 【0136】この構成によれば、吸込口216の吸引力の及ばない箇所の塵埃を吸込口216aから吸い込むことができる。また吸込口216にカーペットや布団が吸い付いて吸い込みが止まったとしても、電動送風機の過熱を防ぐに足る風量の空気が吸込口216aから吸い込まれる。 【0137】吸込口216aは常時開口することとしてもよく、あるいはシャッターにより開閉可能としてもよい。 【0138】図18に本発明の第8実施形態を示す。この実施形態では、第6実施形態の構成に加え、シャッター221の左右の縁近くに別のスリット229aを形設した。スリット229aの長手方向はシェル211の前後方向に沿っている。 【0139】この構成によれば、スリット229では吸引力を及ばない箇所にスリット229aから吸引力を及ぼすことができる。またスリット229にカーペットや布団が吸い付いて吸い込みが止まったとしても、スリット229aにより「最小開口面積」の吸込口開口を確保することができる。 【0140】図19に本発明の第9実施形態を示す。この実施形態ではシェル211の内部に平板状でなく円筒形のシャッター221aが配置されている。シャッター221aは吸込口216に臨む開口230及び継手管214に臨む開口231を有する。開口231の前後の縁にはストッパ232及び233が形設されている。シャッター221aはストッパ232がシェル211の天井面に当たる位置と、ストッパ233が吸込口216の縁に当たる位置との間で回動可能である。 【0141】図示しないが、シェル211の外にはシャッター221aを回動させるための操作レバー又はダイヤルが突出しており、これを操作してシャッター221aの角度を変えると開口230と吸込口216の重なり具合が変わる。これにより、吸込口216の開口面積を調節することができる。 【0142】図20に本発明の第10実施形態を示す。この実施形態では、第4実施形態の構成に加え、吸込口216の前にもう一つの吸込口216bを設けた。吸込口216bは「最小開口面積」のものである。シェル211の内部には吸込口216bを常時閉鎖するよう付勢されたシャッター234が設けられている。シャッター234を付勢するのはバネであっても重力であってもよい。 【0143】吸込口216、216bの間には吸込口216bから吸い込んだ空気を継手管214の方向へ誘導する気流ガイド235が形設されている。第4実施形態と異なり、シャッター221は吸込口216を完全に閉ざす位置まで前進する。 【0144】吸込口216を完全に閉鎖した状態で吸込口体210に吸引力を働かせると、付勢力に抗してシャッター234が持ち上がり、吸込口216bから空気が流入する。これにより「最小開口面積」の吸込口開口が確保される。また吸込口体210の前部に強い吸引力を及ぼすことができる。 【0145】シャッター221とシャッター234とをリンク機構や歯車機構で連結し、シャッター221が前進するとシャッター234が開き、シャッター221が後退するとシャッター234が閉じるようにしてもよい。この場合、シャッター221を電動機で駆動するようにしてもよい。 【0146】図21に本発明の第11実施形態を示す。この実施形態では吸込口体210の中にアジテータ240を配置している。アジテータ240は吸込口216に面する位置にあり、図示しない電動機を動力源として回転する。 【0147】アジテータ240は吸込口216から所定量(5〜10mm)突出した状態で稼働され、不使用時にはシェル211の中に引き込まれる。アジテータ240の出具合を制御するのが出し入れ装置241であって、これは次のように構成される。 【0148】まず、シェル211の内部に支軸242を中心に垂直面内で回動する左右1対のアーム243を設ける。アーム243の揺動端にアジテータ240が回転自在に支持される。アーム243は支軸244を中心に回動するカムディスク245により揺動せしめられる。カムディスク245の側面には閉ループ状の溝カム246が形設され、アーム235に取り付けられたローラ状のカムフォロワ247がこの溝カム246に係合する。 【0149】カムディスク245には操作レバー248が固定される。操作レバー248は窓226から突出しており、これを指で操作してカムディスク245を回動させればアーム243が揺動し、アジテータ240の高さは実線で示す引き込み状態から破線で示す突出状態へ、あるいはその逆へと変化する。 【0150】シェル211の後部にはアジテータ240を駆動する電動機の電源回路に接続したスイッチ250が配置されている。スイッチ250は常開型であり、シャッター221が後退して吸込口216が全開状態になったとき、シャッター221に設けた突部251に押されて閉じる。このように、吸込口216の開口面積がアジテータ240の駆動に適する大きさとされたとき、はじめて電動機への通電が可能になる。 【0151】上記のように吸込口216を全開状態としておいて操作レバー248を操作し、アジテータ240を吸込口216の外へ所定量突出させる。それから、ハンドル205のところに設けた図示しない手元スイッチを操作し、電動機に通電してアジテータ240を回転させる。これにより、カーペット等から塵埃をかき上げて吸い込むことができる。操作レバー248の角度を変えてやればアジテータ240の突出量を微調整することができる。 【0152】フローリングの床や畳の上を掃除するときにはアジテータ240をシェル211の中に引っ込め、シャッター221を前進させて吸込口216の開口面積を狭める。この時、アジテータ240が上昇してシャッター221が通れる隙間が生じてからシャッター221が前進する必要がある。但し、アジテータ240が上昇しないうちにシャッター221が前進を開始したとしても、それによりスイッチ250が開くので、手元スイッチがON状態であったとしてもアジテータ240の駆動用電動機は停止する。従って、回転中のアジテータ240にシャッター221が触れて騒音を発したり、アジテータ240又はシャッター221が破損したりすることはない。 【0153】手元スイッチをなくし、スイッチ250だけで電動機をON/OFF制御するようにすることも可能である。シャッター221を前進させるときにはシャッター221の前端がアジテータ240に届く前にスイッチ250が確実に開いているようにシャッター221とアジテータ240の間隔を設定しておく。 【0154】シャッター221をスライドさせるにあたっては、第3実施形態あるいは第4実施形態で紹介したスライド機構のいずれかを使用することができる。第4実施形態のピニオン224をカムディスク245に連結、あるいは一体成形してもよい。このようにすれば、出し入れ装置241がシャッター221に連動することとなり、シャッター221が吸込口216の開口面積をアジテータ駆動に適する大きさまで広げたときに、出し入れ装置241がアジテータ240を稼働位置に突出させる。 【0155】図22に本発明の第12実施形態を示す。この実施形態も第11実施形態と同様、吸込口体210の中に図示しない電動機により駆動されるアジテータ240を有するが、その出し入れ装置241の構造が第11実施形態と異なる。 【0156】アジテータ240を回転自在に支持する左右一対のアーム243は支軸242aのところで折れ曲がり、「へ」の字の形をなしている。アーム243の短辺部243aはシャッター221に形設した突部251aに向き合う。アーム243は図示しないバネ等により図22において時計方向に付勢されている。 【0157】シャッター221が後退して吸込口216が全開状態になると、アーム243は前記付勢力により回動限界まで回動し、アジテータ240は吸込口216から所定量突出する(図22の実線状態)。この状態でアジテータ240を駆動するとカーペット等から塵埃をかき上げながら吸い込むことができる。 【0158】フローリングの床や畳の上を掃除するときにはシャッター221を前進させて吸込口216の開口面積を狭める。この時、突部251aがアーム243の短辺部243aを押すのでアーム243は付勢力に抗して反時計方向に回動し、図22の破線位置に持ち上げられる。これにより、アジテータ240はシェル211の内部に引っ込むので、シャッター221は障害なく前進できる。 【0159】このように出し入れ装置241はシャッター221に連動しており、シャッター221が吸込口216の開口面積をアジテータ駆動に適する大きさまで広げたときに、出し入れ装置241によりアジテータ240が稼働位置に突出せしめられる【0160】第12実施形態でも、第11実施形態と同じようにアジテータ240を駆動する電動機の電源回路にスイッチを接続し、このスイッチがシャッター221により開閉せしめられるものとし、シャッター221が後退して吸込口216が全開状態になったときに電動機への通電が可能になるようにしておくとよい。あるいはこのスイッチにより電動機がON/OFF制御されるようにしておくとよい。 【0161】図23〜図25に本発明の第13実施形態を示す。第13実施形態は、吸込口体210に着脱自在に結合する複数のカバーにより開口面積調節装置220を構成したことを特徴とする。 【0162】図23には2個のカバー260、261が示されている。カバー260、261はシェル211の底面に取り付けられる。シェル211の底面は図24又は図25に見られるように全面的な開口となっている。 【0163】カバー260、261は弾性に富む合成樹脂により成形され、縁の部分はシェル211を外側から包むように立ち上がっている。立ち上がった縁の部分の内面とシェル211の外面との間には図24又は図25に見られるような凹凸係合部262が設けられており、これによりカバー260、261は結合状態を維持する。 【0164】カバー260には開口面積の大きい吸込口開口263が形設されている。カバー261には、その前端部分に「最小開口面積」の吸込口開口264が形設されている。 【0165】シェル211にカバー260を装着した状態(図24参照)では、吸込口開口263が広い範囲に吸引力を及ぼす。この吸引力は、カーペットが吸込口開口263に吸い付かない程度に設定される。 【0166】カバー260を外してカバー261に入れ替えた状態(図25参照)では、吸込口開口264が狭い範囲に強い吸引力を及ぼす。これにより流速の速い、強い吸気流が発生するので、フローリングの床や部屋の隅を効率よく掃除することができる。 【0167】上記構成では2個のカバー260、261により吸込口開口の面積を大小2段階に切り換えるものとしたが、カバーの数を増やせば吸込口開口面積をさらに多段階に調節することができる。 【0168】また上記構成ではシェル211の底面を全面開口としたが、全面開口とはせず、第3〜第12実施形態と同様にシェル211が底面部に吸込口216を有する形とし、吸込口216の開口面積を複数のカバーで変化させる構成としてもよい。 【0169】第13実施形態の構成に第11実施形態、第12実施形態のアジテータ240を組み合わせることも可能である。アジテータ240を駆動できる大きさの吸込口開口を有するカバーが取り付けられたときにはアジテータ240が稼働位置に突出し、アジテータ240を駆動できない大きさの吸込口開口を有するカバーが取り付けられたときには、このカバーに設けた突部によりアーム243が押し上げられ、アジテータ240がカバーよりも上の位置で保持されるようにしておけばよい。 【0170】また第11実施形態のスイッチ250と同じような働きをするスイッチを設け、アジテータ240を駆動できる大きさの吸込口開口を有するカバーが取り付けられたときにはこのスイッチが閉じてアジテータ240の駆動が可能になり、アジテータ240を駆動できない大きさの吸込口開口を有するカバーが取り付けられたときにはこのスイッチが開いてアジテータ240が駆動されないようにしておくとよい。 【0171】第3実施形態から第13実施形態まで、吸込口体210の中の1個の吸込口(吸込口216)に対し開口面積調節装置220が設けられるものであった。他の吸込口(吸込口216a、216b)を設けるときも、吸込口が複数であるのに対し吸込通路は1個であった。この構成を改め、第1実施形態のように、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設け、これら複数の吸込口の1個以上に開口面積調節装置220を設けることとしてもよい。 【0172】以上、本発明の各種実施形態につき説明したが、この他、発明の主旨を逸脱しない範囲で更に種々の変更を加えて実施することができる。 【0173】また本件特許願の特許請求範囲のうち、掃除機本体と吸込口体の連結を構成要件とする請求項に係る発明は適用対象がアップライトタイプの電気掃除機に限定されるが、それ以外の請求項に係る発明は、アップライトタイプの電気掃除機にも、掃除機本体と吸込口体をホースで連結するキャニスタータイプの電気掃除機にも、等しく適用可能である。 【0174】 【発明の効果】本発明は以下に掲げるような効果を奏するものである。 【0175】(1)電気掃除機の運転によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設けたから、吸込口体は一つでありながら複数の吸込口を簡単に用いることができる。 【0176】(2)上記のような電気掃除機において、前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることとしたから、2種類の吸込口を用いることができる。 【0177】(3)上記のような電気掃除機において、前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせたから、開口面積の広い吸込口によって広い範囲に吸塵力を及ぼすとともに、開口面積の狭い吸込口によって高速の吸込気流を発生させることができる。 【0178】(4)上記のような電気掃除機において、前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置することとしたから、気流の流速の速い第2の吸込口が第1の吸込口の前方にあるので、部屋の隅の掃除がしやすい。 【0179】(5)電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口体に複数の吸込口を設けるとともに、これらの吸込口を切り替え使用する吸込口切替装置を設けたから、吸込口切替装置の操作により複数の吸込口の中から所望のものを選択して使用できる。単一の吸込口体が複数の吸込口を備えているので、吸込口体をつけ替える手間がいらない。 【0180】(6)上記のような電気掃除機において、前記複数の吸込口のそれぞれから前記吸込口切替装置に至る吸込通路を上下に重ねて配置したから、吸込通路をコンパクトにまとめることができる。吸込口体の幅が広げられてしまうことがない。 【0181】(7)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記複数の吸込口が第1の吸込口及び第2の吸込口からなることとしたから、2種類の吸込口を切り替え使用できるものであり、切替装置の構成を単純化できる。 【0182】(8)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第1の吸込口及び第2の吸込口の開口面積を互いに異ならせたから、開口面積の広い吸込口によって広い範囲に吸塵力を及ぼすとともに、開口面積の狭い吸込口に切り替えたときには高速の吸込気流を発生させることができる。従って、カーペットに対しては開口面積の広い吸込口を使用し、硬い床に対しては開口面積の狭い吸込口を使用して高速気流により強力な吸塵力を得るといった具合に、掃除対象によって異なる吸塵態様を選択することができる。 【0183】(9)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路が前記第1の吸込口の上方に設けられていることとしたから、第2の吸込口から吸込口切替装置に至る吸込通路に万一ごみが詰まったとしても、その処理が容易である。 【0184】(10)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置によって切替使用される前記第2の吸込口の開口面積を前記第1の吸込口の開口面積よりも小さくし、且つこの第2の吸込口の少なくとも一部は第1の吸込口の前方に位置させたから、気流の流速の速い第2の吸込口が第1の吸込口の前方に存在することになり、部屋の隅や壁際の掃除がしやすい。 【0185】(11)上記のような電気掃除機において、前記第2の吸込口から前記吸込口切替装置に至る吸込通路の一部が着脱可能又は開閉可能な蓋により構成されていることとしたから、蓋を外したり開いたりすることにより吸込通路のごみ詰まり処理を簡単に行うことができる。吸込通路に汚れがこびりついた場合にも容易に掃除できる。 【0186】(12)上記のような電気掃除機において、前記蓋を透明又は半透明の材料で成形したから、吸込通路内のごみ詰まりの状況を蓋を開けなくても確認できる。塵埃が吸い込まれて行く状況も観察できる。 【0187】(13)上記のような電気掃除機において、前記吸込口切替装置は前記第1の吸込口に連通する吸込通路と前記第2の吸込口に連通する吸込通路とを選択的に閉ざす切替弁を含み、この切替弁の回動軸は気流の上流側に配置されていることとしたから、回動軸に塵埃がからまりにくくなる。従って、切替弁の動きが重くなったり、あるいは切替弁を完全に閉ざすことができないといった動作不良が発生しにくい。 【0188】(14)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体に左右一対の後方突出部を形設し、これら後方突出部の間に掃除機本体を配置し且つ回動自在に連結するとともに、この後方突出部の一方に前記吸込口切替装置を配置したから、吸込口配置個所と吸込口切替装置の配置個所とが基本的に分かれることとなり、吸込口まわりの構成をコンパクトにできる。特に、吸込口体の前後方向の幅を切りつめることができる。 【0189】(15)電動送風機の駆動によって発生する気流とともに塵埃を吸込口体の吸込口から吸い込み、吸い込んだ気流を集塵装置に導入して塵埃を捕集する電気掃除機において、前記吸込口に開口面積調節装置を設けたから、床の種類に応じて開口面積を調節し、床の種類に合った吸込風速を得ることができる。 【0190】(16)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータの駆動が可能となることとしたから、アジテータ駆動に適した面積の吸込口でアジテータを駆動することができ、アジテータの効果を最大限に発揮させることができる。 【0191】(17)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体内にアジテータを設けるとともに、このアジテータの前記吸込口からの出具合を制御する出し入れ装置を設けたから、必要なときだけアジテータを突出させ、不必要なときは吸込口の中にアジテータを引っ込めることができる。これにより、アジテータが不必要に床を傷つけることも、アジテータに無用の消耗が生じることも防止できる。 【0192】(18)上記のような電気掃除機において、前記吸込口の開口面積が前記開口面積調節装置によりアジテータ駆動に適する大きさとされたときに前記アジテータが前記出し入れ装置により稼働位置に突出せしめられることとしたから、必要なときだけアジテータ駆動に適した面積に調節された吸込口からアジテータを突出させ、不必要なときは吸込口の中にアジテータを引っ込めることができる。これにより、アジテータの効果を最大限に発揮させることができるとともに、アジテータが不必要に床を傷つけることも、アジテータに無用の消耗が生じることも防止できる。 【0193】(19)上記のような電気掃除機において、前記吸込口体に、互いに独立した吸込通路に連通する複数の吸込口を設け、これらの吸込口の1個以上に前記開口面積調節装置を設けたから、掃除の目的に応じて複数の吸込口を使い分けると同時に、その吸込口の面積を目的に応じて調節できる。 【0194】(20)上記のような電気掃除機において、各々吸込口開口を備えるとともに前記吸込口体に着脱自在に結合する複数のカバーを設け、カバー毎に吸込口開口の面積を変えることにより前記開口面積調節装置を構成することとしたから、吸込口体の内部に複雑な機構を設けなくても吸込口の開口面積を調節できる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005049 【氏名又は名称】シャープ株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市阿倍野区長池町22番22号
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| 【出願日】 |
平成14年2月6日(2002.2.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100085501 【弁理士】 【氏名又は名称】佐野 静夫
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| 【公開番号】 |
特開2003−204904(P2003−204904A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月22日(2003.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−29010(P2002−29010) |
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