| 【発明の名称】 |
電気掃除機 |
| 【発明者】 |
【氏名】麻田 和彦 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
【氏名】広瀬 徹 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器産業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】電気掃除機において、電動機の回転速度が信頼性の面から低く設定されているため、電動機に必要なトルクが大きくなり、これに伴なって、電動機、電気掃除機ともに形状、重量が大きくなり、使い勝手の悪いものであった。
【解決手段】巻線102を有する固定子103、その外側に設けた回転子106を有する電動機107と、軸流ファン108およびケース110を有する電動送風機100を有する構成とすることにより、高効率での高速回転が可能になり、小型、軽量で、吸引性能の高い電気掃除機を実現できるようになる。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 巻線を有する固定子と前記固定子の外側に回転自在に設けた回転子を有する電動機と、前記回転子の外側に取り付けられた軸流ファンと、前記軸流ファンの外側に固定して設けられたケースを有する電動送風機とを備えた電気掃除機。 【請求項2】 回転子の回転速度が毎分50000回転以上とした請求項1記載の電気掃除機。 【請求項3】 固定子とケースをつなぐ棒状の支持体を、通風路内に設けた請求項1または2に記載の電気掃除機。 【請求項4】 回転子は永久磁石と前記永久磁石の外側に設けた継鉄を有し、前記永久磁石が発する磁束は巻線と磁気結合し、前記巻線に電流を供給するインバータ回路を有する請求項1記載の電気掃除機。 【請求項5】 固定子は3個の溝に3本の巻線による3相とし、第1の溝と第2の溝の間に第1の巻線を設け、第2の溝と第3の溝の間に第2の巻線を設け、第3の溝と第1の溝の間に第3の巻線を設け、永久磁石は2極とした請求項4記載の電気掃除機。 【請求項6】 巻線に電流を供給するインバータ回路を有し、前記インバータ回路は、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子は発生する熱をケースに伝え、前記ケースは通風路内を通過する空気に放熱する請求項1記載の電気掃除機。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭や工場、店舗、事務所などにおいて使用される電気掃除機に関するものである。 【0002】 【従来の技術】特開2001−304172号公報に開示されている従来の電気掃除機の電動送風機は、図5に示すように、動翼22を有するインペラ21は遠心形であり、これを回転駆動する電動機29は固定子31の内側に回転軸32を有した回転子33を有したインナーロータ形であり、交流整流子電動機と呼ばれる構成のものとなっている。 【0003】このような構造により、空気がゴミと一緒に吸い込まれて、電気掃除機として作用するものとなっている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】このような従来の技術においては、交流整流子電動機としたことにより回転の速度に限界があり、信頼性の面から毎分50000回転以下の回転速度に限定されるものであった。 【0005】しかるに電動機29に必要なトルクは、動力出力パワーを回転速度で除したものに比例することから、速度に限界があるということは、トルクの必要値がある程度高いものとなり、電動機29の形状が大であり重量も大となって、電気掃除機の形状および重量も大となって、使い勝手が悪くなると第1の課題を有するものであった。 【0006】また、特開2001−304172号公報には、交流整流子電動機の代わりにインバータ駆動によるものとしても良いとされているが、回転子を固定子の内側に設けるインナーロータ形の電動機の場合、インバータから高周波電流が固定子の巻線に供給され、また回転子が発する磁界も固定子に高周波をもたらすことから、固定子を構成する鉄心の損失、すなわち鉄損が発生するものとなる。 【0007】ここで、固定子は普通、回転子に比して鉄重量が大であることから損失が大となり、電動機の効率が低い電気掃除機となるという第2の課題を有していた。 【0008】さらに、毎分50000回転以上という高速域においては、回転子に働く遠心力が大きくなることによる強度アップが必要となり、また遠心形のファンは効率が低下していくという傾向があり、そのためたとえ信頼性についての割り切りを行い、また電動機の効率の低下を許したとしても、ファンの効率もまた低いものとなり、結局はゴミの吸い込み性能の悪い電気掃除機となってしまうという第3の課題もまた有しているものであった。 【0009】本発明は前記従来の課題を解決するもので、小型、軽量で使い勝手が良く、吸い込み性能の高い電気掃除機を実現することを目的とする。 【0010】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記第1〜第3の課題を解決するために、巻線を有する固定子と前記固定子の外側に回転自在に設けた回転子を有する電動機と、前記回転子の外側に取り付けられた軸流ファンと、前記軸流ファンの外側に固定して設けられたケースを有する電動送風機を有する構成とすることにより、高効率での高速回転も可能な小型・軽量の電動機とし、使い勝手が良く、吸い込み性能の高い電気掃除機を実現するものである。 【0011】 【発明の実施形態】本発明の請求項1に記載の発明は、上記課題を解決するために、巻線を有する固定子と前記固定子の外側に回転自在に設けた回転子を有する電動機と、前記回転子の外側に取り付けられた軸流ファンと、前記軸流ファンの外側に固定して設けられたケースを有する電動送風機を有する構成とすることにより、高周波が作用する固定子が小型であって鉄損が少なく、よって高効率での高速回転も可能な小型、軽量の電動機とし、使い勝手が良く、吸い込み性能の高い電気掃除機を実現するものである。 【0012】また請求項2に記載した発明は、特に、請求項1記載の回転子の回転速度を、毎分50000回転以上としたことにより、発生トルクが小さい小型の電動機と、小型のファンによる小型の電気掃除機とし、取り分け使い勝手が良いものとすることができるものである。 【0013】また請求項3に記載した発明は、特に、請求項1または2に記載の固定子とケースをつなぐ棒状の支持体を、通風路内に設けたことにより、圧損の小さい通風路の実現しながら、確実に電動機の支持を行うことができ、効率の高い電気掃除機を実現するものである。 【0014】また請求項4に記載した発明は、特に、請求項1記載の回転子は、永久磁石と前記永久磁石の外側に設けた継鉄を有し、前記永久磁石が発する磁束は巻線と磁気結合し、前記巻線に電流を供給するインバータ回路を有する構成としたことにより、特に効率が高く、また高速回転における信頼性の確保ができる電気掃除機が実現できるものである。 【0015】また請求項5に記載した発明は、特に、請求項4記載の固定子は、3個の溝に3本の巻線による3相とし、第1の溝と第2の溝の間に第1の巻線を設け、第2の溝と第3の溝の間に第2の巻線を設け、第3の溝と第1の溝の間に第3の巻線を設け、永久磁石は2極としたことにより、簡単な構成でありながら固定子に作用する周波数を最小限に抑えて鉄損を低減し、また巻線の長さも最小限に抑えて銅損も低減し、結果として低損失の電気掃除機の実現を図るものである。 【0016】また請求項6に記載の発明は、特に、請求項1記載の巻線に、電流を供給するインバータ回路を有し、前記インバータ回路は、スイッチング素子を有し、前記スイッチング素子は発生する熱をケースに伝え、前記ケースは通風路内を通過する空気に放熱する構成としたことにより、スイッチング素子の冷却を効果的に行い、小型・軽量で信頼性の高い電気掃除機を実現するものである。 【0017】 【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。 【0018】(実施例1)図1は、本発明の第1の実施例における電気掃除機の電動送風機の断面図である。 【0019】図1において、電動送風機100は、厚さ0.35mmの無方向性の珪素鋼板を積層して構成した鉄心101に巻線102を巻いて固定子103としており、固定子103の外側には、ボールベアリング104、105によって回転自在に設けた回転子106を有する電動機107、および回転子106の外側に取り付けられた軸流ファン108、先端に設けたスピンナ109を有している。 【0020】そしてさらに、軸流ファン108の外側には、固定して設けられたアルミニウム製のケース110を有したものとなっているものである。 【0021】本実施例においては、回転子106は、永久磁石111、112と、永久磁石111、112の外側に設けた鉄板で構成し磁束を通しやすくするための管状の継鉄113を有しており、永久磁石111、112が発する磁束は、巻線102と磁気結合しているものとなっている。 【0022】また、固定子103は、中心に回転しない鉄製のシャフト114を有しており、固定子106のシャフト114は、ケース110との間に、棒状の支持体115を設けて固定されている。 【0023】なお、ケース110と回転子106の間の空間は、通風路116となり、支持体115は通風路116内に設けた構成となっているものである。 【0024】これにより、ほぼ通風路116が直線となり、通風路116での圧損を最小に抑えた上で、支持体115による固定子103の支持が行えるものとなり、効率の高い電動送風機100が実現されるものとなる。 【0025】さらにまた、本実施例では、シャフト114がボールベアリング105の部分の前後にて中空となっており、巻線102からの配線117は、ボールベアリング105の少し上に開けられた開口部よりシャフト114の中空部を通り、さらに支持体115の内部の空洞部分を経て、ケース110の外部に引き出されているものとなっている。 【0026】ただし、アウターロータという構造にする上で、シャフト114を固定とすることは必ずしも必要なものではなく、シャフト114を回転させるような構造であってもかまわない。 【0027】本実施例では、インバータ回路118が配線117の根本に接続されており、巻線102には、インバータ回路118から電流の供給が、なされるものとなっている。 【0028】インバータ回路118は、例えばバッテリや交流電源を整流した直流電源などを入力して動作し、プリント配線板119、IGBTによって構成され、プリント配線板119にハンダ付けされたスイッチング素子120、121が、ビス122、123によって、アルミニウム製のケース110の外壁に取り付けられている。 【0029】したがって、スイッチング素子120、121から発生する熱はケース110に伝えられ、さらにケース110から通風路116内を通過する空気に放熱する構成となっているものである。 【0030】なお、図1においては、スイッチング素子数として2個のみを図示しているものとなっているものであるが、一般に直流を入力して3相を出力させるインバータ回路として、6石構成が良く用いられており、そのようなインバータ回路を採用するためには、スイッチング素子数が6個として、それぞれケース110にビス等で固定して、各スイッチング素子から発せられる熱を、ケース110に伝えるという構成をとるものとなるものであって、スイッチング素子数がいくつであっても、同様である。 【0031】また、電動機107の種類も、永久磁石111、112を使用した、一般にブラシレスDCモータと呼ばれるような本実施例の構成以外に、例えばインダクションモータとし、回転子に短絡導体を有するものもあるが、そのような種類の電動機であっても、インバータ回路の構成部品であるスイッチング素子の冷却が合理的に行われると言う点には、変わりはないものである。 【0032】また、パワーモジュールと呼ばれるような、複数のスイッチング素子、および場合によっては駆動回路まで含めた構成が1つのパッケージに封入された部品で、装置を構成する場合でも、パッケージごとケース110に固定して熱をケース110に伝えることができる。 【0033】ケース110に、インバータ回路118のスイッチング素子120、121以外の発熱部品を取り付けても良く、例えばインバータ回路118の電源として、例えば100ボルト60ヘルツの商用電源からダイオードを使用した整流回路の出力の直流電源としている場合などにおいては、そのダイオードなどから発生する熱を効果的に逃がす構成として、やはりケース110へのビス止めなどが適している場合もある。 【0034】本実施例においては、回転子106および軸流ファン108の回転速度は、毎分60000回転としている。 【0035】図2は、本実施例の電気掃除機の外観図である。 【0036】図2において、胴部200には内部に電動機送風機100などが内臓されている。 【0037】胴部200には、管状の延長管201、202が接続されていて、その先端に床ノズル203が連なっている。 【0038】また、掃除作業がしやすい様、ベルト204が胴部200につながれていて、使用者は肩から下げて使用することができるものとなっている。 【0039】本実施例では、延長管202と床ノズル203の間、および延長管202と延長管201の間は着脱が自在となっており、延長管202を取り外すこともできるものとなっている。 【0040】延長管202を取り外した場合、延長管201と床ノズル203は、やはり脱着自在であり、すなわち延長管201の先に床ノズル203を、カチッと取り付けることができ、短くしても使用することができることから、例えば自動車の中などのような狭い場所での使用も楽にできるものとなっている。 【0041】その場合には、バッテリを内蔵したコードレス形のものや、自動車のバッテリからの直流24ボルト電源を、シガライタなどのプラグから引いてきて、インバータ回路118を動作させ使用するものなどとすると、自動車内の床やシートの上などを掃除する際の使い勝手が最高となる。 【0042】図3は、本実施例の電動送風機100の断面図を示している。 【0043】図3において、固定子103の鉄心101は、0.35mmの厚さの珪素鋼板を積層して構成されているが、3個の溝301、302、303に3本の巻線による3相とし、第1の溝301と第2の溝302の間に第1の巻線304を設け、第2の溝302と第3の溝303の間に第2の巻線305を設け、第3の溝303と第1の溝301の間に第3の巻線306を設けている。 【0044】なお、本実施例においては、第1の巻線304、第2の巻線305、第3の巻線306は、いずれも直径1.2mmのエナメル線を28回巻いて構成しているものを用いている。 【0045】永久磁石111は、ネオジ焼結形の磁石片311、312によって構成し、内側すなわち固定子103に対向する側がS極となるように着磁されている。 【0046】一方、永久磁石112は、やはりネオジ焼結形の磁石片313、314によって構成し、内側すなわち固定子103に対向する側がN極となるように着磁されている。 【0047】これにより、磁石片311、312の繋ぎ目付近、および磁石片313、314の繋ぎ目付近での若干の磁束密度の低下はあるが、2極の永久磁石111、112として動作するものとなる。 【0048】本実施例では、巻線102が3相の集中巻となるため、製造しやすく、またコイルエンド部分が短く電動機107の軸方向の長さが短く、小型になる上、銅損が少なく効率の高いものとすることができる。 【0049】また、2極であることから、固定子103に作用する磁束および電流の周波数が低く抑えられることから、鉄心101の鉄損が抑えられるほか、インバータ回路118から出力すべき周波数が低くて済み、構成も簡単となる。 【0050】また、回転子106が固定子103の外側にあるアウターロータの構成となっていることから、永久磁石111、112を構成する磁石片311、312、313、314に働く遠心力は、継鉄113で受けることができ、インナーロータの場合のような永久磁石の飛散防止のための非磁性SUS管なども必要なく、安全に高速回転を行わせることができ、非磁性SUS管などによる磁路の磁気抵抗の増大による性能低下や、部品点数の増加もなく構成できるものとなる。 【0051】また、アウターロータとしていることから、固定子103の鉄心101に必要な鉄の量が少なくて済むものとなる。 【0052】特に鉄損を低減しようとする場合、同一周波数・磁束密度であれば、使用する鉄の体積に比例して鉄損が生ずるものとなるが、本実施例では鉄心101に使用される鉄の量が少ない分、鉄損が小さくなり有利に作用するものとなる。 【0053】また、同時に鉄心101のコストが安く抑えられるという、優れた効果も生じさせられている。 【0054】なお、継鉄113に作用する磁束は、ほぼ直流であり高周波分はほとんど含まないものであることから、珪素鋼板など高価な材質のものを使用する必要はなく、強度の大きい鉄材を使用したものとなり、軸流ファン108となる部分も捻り出しや、削り出しなどの工法により、一体として製造したものとしてもかまわない。 【0055】発明者らの計算によれば、電気掃除機として吸い込み性能を十分発揮させる設計においては、回転速度を毎分60000回転、直径50mm程度の軸流ファン108とした場合、継鉄の厚さが5mm程度あれば強度的に問題無く、同時に永久磁石111、112、および巻線102の電流による起磁力による磁束密度は、最大条件においてほぼ1テスラ程度となり、磁気的にも構造的にも能力が良く発揮された合理的なものとすることができる。 【0056】インダクション形の構成とした場合には、回転子内の磁束は直流ではなくなり、スベリ周波数に相当するものとなるが、固定子と比較するとかなり低いことから、やはり固定子に使用する鉄心101の損失が低減され、やはりトータルとしての効率が高く得られるという効果が得られるものとなる。 【0057】図4は、本実施例の電気掃除機の特に胴部200の部分をカットした状態を示す一部欠載要部断面図である。 【0058】図4において、ケース110から3本の支持体115を設け、回転子106および軸流ファン108を回転駆動させる電動送風機100を設けている。 【0059】本実施例においては、支持体115は、通過する空気の抵抗をなるべく小さくし、排気側の圧損を抑えるため、断面が飛行機の翼のように流線型をとったものとし、空力学的な性能が相当優れている。 【0060】そして、電動送風機100の風上側に集塵用の紙パック330を配している。 【0061】これにより、空気と共に吸い込まれたゴミは、紙パック330に捕らえられるものとなり、紙パック330がゴミで満たされた場合には、使用者が紙パック330を取り出してゴミ箱等に捨て、空の新しい紙パックを装着して、再び使用することができるものとなる。 【0062】このため、ゴミを捨てる際、手を汚したりすることもなく、手軽に作業が行える電気掃除機とすることができるものとなっている。 【0063】ただし、紙パック330の代わりに集塵部分を持つもの、例えばサイクロンなどを応用したものでもよい。 【0064】 【発明の効果】以上のように、本発明によれば、使い勝手が良く、吸い込み性能の高い電気掃除機を実現できるものである。
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| 【出願人】 |
【識別番号】000005821 【氏名又は名称】松下電器産業株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1006番地
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| 【出願日】 |
平成14年1月11日(2002.1.11) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100097445 【弁理士】 【氏名又は名称】岩橋 文雄 (外2名)
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| 【公開番号】 |
特開2003−204902(P2003−204902A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月22日(2003.7.22) |
| 【出願番号】 |
特願2002−4105(P2002−4105) |
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