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【発明の名称】 電気掃除機
【発明者】 【氏名】鳥澤 陽
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【氏名】佐藤 毅
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【氏名】日高 利信
【住所又は居所】神奈川県秦野市堀山下43番地 東芝テック株式会社秦野工場内

【要約】 【課題】製造が容易な電気掃除機を提供する。

【解決手段】連通口53を掃除機本体の後部パネル51に設ける。連通口53に複数の排気孔67を備えた多孔体66を取り付ける。掃除機本体に直接排気孔67を複数設ける必要がなくなるため、製造を容易にできる。各排気孔67から排出する排気風を掃除機本体の外部で互いに干渉させる。電動送風機の吸引力を低下させずに各排気孔67から排出する排気風の風速を低下できる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 電動送風機を備えた掃除機本体と、この掃除機本体に設けられ前記電動送風機の排気側に連通した連通口と、この連通口に取り付けられ、前記電動送風機からの排気風を前記掃除機本体の外部へと排出させる複数の排気孔を備え前記掃除機本体とは別体で形成された多孔体とを具備したことを特徴とした電気掃除機。
【請求項2】 多孔体は、可撓性を有し掃除機本体の外側側方へと突出したことを特徴とした請求項1記載の電気掃除機。
【請求項3】 多孔体の各排気孔は、電動送風機からの排気風を掃除機本体の外部で互いに干渉させることを特徴とした請求項1または2記載の電気掃除機。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動送風機を備えた電気掃除機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の電気掃除機としては、たとえば図10および図11に示す構成が知られている。この図10および図11に示す電気掃除機は、射出成形にて樹脂成形した掃除機本体としてのケース体1を備え、このケース体1の前側略中央には、吸気口2が開口している。また、このケース体1内には、この吸気口2から吸気する電動送風機3が収容されている。さらに、このケース体1の後側には、電動送風機3からの排気風が排出される排気孔としての複数の排気口4が開口している。これら排気口4は、比較的小径の略円形状に形成されてケース体1の幅方向および高さ方向に沿ってそれぞれ設けられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の電気掃除機では、ケース体1に比較的小径の円形状の排気口4を複数設けるために、このケース体1を射出成形する金型に小径ピンを精度よく複数配列しなければならないので、この金型の製作が煩雑である。また、この金型にてケース体1を何度も成形している間にこの金型の小径ピンが欠けるなどこの金型が損傷するおそれがあるので、この金型のメンテナンスに手間がかかる。このため、このケース体1の製造が容易でないという問題点を有している。
【0004】本発明はこのような点に鑑みなされたもので、製造が容易な電気掃除機を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の電気掃除機は、掃除機本体に設けられた連通口に取り付けられ電動送風機からの排気風を掃除機本体の外部へと排出させる複数の排気孔を備え掃除機本体とは別体で形成された多孔体を具備したものである。そして、連通口に複数の排気孔を備えた多孔体を取り付けることにより、掃除機本体に直接排気孔を複数設ける必要がなくなるため、製造が容易になる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電気掃除機の第1の実施の形態の構成を図1ないし図5を参照して説明する。
【0007】図1ないし図5において、11は掃除機本体で、この掃除機本体11は、電動送風機12の駆動にて生じる吸気風とともに吸い込んだ塵埃を、着脱可能な図示しない集塵パックにて集塵する電気掃除機である。
【0008】また、この掃除機本体11は、上面を開口した合成樹脂製の下部ケース13を備えており、この下部ケース13の上面には、上部ケース14aが取り付けられるとともに、下部ケース13の後述の集塵室上面を開閉可能に閉塞する合成樹脂製の開閉蓋14bが回動自在に軸支されている。ここで、これら下部ケース13、上部ケース14a、および開閉蓋14bによりケース体15が構成されている。
【0009】そして、このケース体15の進行方向における前側下面には、旋回自在であり回転可能である図示しない旋回輪が取り付けられている。また、このケース体15の進行方向における後側側面には、大径の従動後輪16が回転自在に設けられている。よって、このケース体15は、これら旋回輪および従動後輪16により被掃除面としての床面を走行可能である。
【0010】さらに、図3に示すように、掃除機本体11の前側略中央には、外部から空気を吸引する吸気口としての本体吸込口21が開口されている。この本体吸込口21には、彎曲可能な細長略円筒状の接続管としてのホース体22が連通接続される。このホース体22の先端には、電動送風機12の動作モードなどが選択可能な手許操作部23が設けられている。この手許操作部23には、掃除機本体11内の電動送風機12などの駆動状態を所定の状態に設定する複数の設定ボタン24が設けられているとともに、掃除する際に作業者が把持する把持部25が基端側に向けて突設されている。
【0011】また、この手許操作部23の下側には、細長略円筒状の隙間ノズル26がこの手許操作部23の軸方向に沿って回動可能に取り付けられ、この手許操作部23の先端には、伸縮可能な細長略円筒状の延長管27が着脱可能に連通接続される。さらに、この延長管27の先端には、例えば室内の床面の絨毯などの上に設置させて、この絨毯上の塵埃を吸い込む吸込口体としての床ブラシ28が着脱可能に連通接続される。またさらに、この床ブラシ28と延長管27との接続部の下側には、この延長管27の軸方向に沿って略矩形状の突出部29が床ブラシ28側に突出して形成されている。
【0012】そして、図4に示すように、本体吸込口21に連通した掃除機本体11内前側には、集塵パックが着脱可能に取り付けられて収容される集塵室31が区画形成されている。この集塵室31は、下部ケース13に対して開閉蓋14bを回動させることにより開口する。また、この集塵室31の排気側である後側の掃除機本体11内の一側には、この集塵室31の後側に連通した電動送風機室32が区画形成されている。この電動送風機室32には、電動送風機12が掃除機本体11の進行方向に略沿って収容されている。
【0013】さらに、この電動送風機室32の吸気側と集塵室31の排気側とは、下部ケース13の側面部に対して略垂直に立設した隔壁体としての平板状の隔壁用リブ33にて区画されている。そして、この隔壁用リブ33の略中心部には、集塵室31の本体吸込口21と電動送風機室32とを連通させる図示しない通気口が開口されている。
【0014】一方、電動送風機12の吸気側には、この電動送風機12の吸気側を覆うファンカバー34が取り付けられており、このファンカバー34の中心部には、吸気風を吸入する吸入口35が開口されている。そして、この電動送風機12は、吸入口35を隔壁用リブ33の図示しない通気口の同心状に連通させた状態で、電動送風機室32内に収容されている。
【0015】さらに、掃除機本体11内における電動送風機室32の側方には、この電動送風機32と連通された電源コード収容部としてのコードリール室41が区画形成されている。このコードリール室41には、電動送風機12を通過した排気風の一部が排出される。
【0016】また、コードリール室41には、略円筒形状のコードリール42が、掃除機本体11の幅方向に軸方向が略沿った状態で収容されている。このコードリール42は、中心軸部43を有しており、この中心軸部43は、電動送風機室32側がこの電動送風機室32に向かって拡径され、排気風流通孔44が形成されている。この排気風流通孔44には、コードリール室41に排出された電動送風機12からの排気風が流入する。
【0017】そして、このコードリール42の外周面には、このコードリール42の周方向に沿って電源コード45が巻き付けられている。ここで、この電源コード45は、先端側にプラグ部45aが形成されており、基端側は、電動送風機12と電気的に接続されている。このプラグ部45aは、図示しない壁面に設けた外部電力供給口としてのコンセント部に取り外し可能に接続されて、このコンセント部を介して外部電力を電動送風機12へと供給する。
【0018】またさらに、ケース体15の後側面上側には、略矩形板状の後部パネル51が、長手方向を掃除機本体11の幅方向に略沿わせた状態で取り付けられている。この後部パネル51は、たとえばABS樹脂などの合成樹脂にて射出成形されている。また、この後部パネル51は、長手方向である掃除機本体11の幅方向の両端が、この掃除機本体11の幅方向に突出した略円弧状にそれぞれ形成されている。
【0019】ここで、この後部パネル51の掃除機本体11の高さ方向上側の一端における掃除機本体11の幅方向の略中心域には、略矩形状の凸部51aが形成されている。この凸部51aは、後部パネル51の厚さ方向である掃除機本体11の進行方向後向きに突出し、突出部29の外形寸法よりも大きい内形寸法を有した袋状に形成されている。このため、たとえばこの電気掃除機にて掃除をしていないときなどには、この凸部51aに突出部29が嵌挿されて、この凸部51aにて、延長管27および床ブラシ28を床面の面方向に対して略垂直な状態に保持する。
【0020】また、この後部パネル51には、この後部パネル51の幅方向である掃除機本体11の高さ方向の下側に、略矩形状の嵌合突片51bが形成されている。この嵌合突片51bは、掃除機本体11の高さ方向下側に突出し、この掃除機本体11の幅方向に沿って複数、たとえば5つ形成されている。
【0021】さらに、この後部パネル51におけるこれら凸部51aおよび嵌合突片51b以外の外周全域には、この外周に略沿って嵌合段部51cが設けられている。これら嵌合突片51bおよび嵌合段部51cにより、後部パネル51はケース体15に嵌合して取り付けられている。
【0022】そして、この後部パネル51の長手方向の仮想中心線よりもやや一側寄りである、後部パネル51における電動送風機室32の後側とコードリール室41の後側との中間域には、平板状の区画リブ52が設けられている。この区画リブ52は、この後部パネル51の厚さ方向である掃除機本体11の進行方向前側、すなわちケース体15の内側方向に突出し、掃除機本体11の高さ方向に略沿って設けられている。
【0023】また、この区画リブ52にて区画された後部パネル51の電動送風機室32の後側には、略矩形状の連通口53が設けられている。この連通口53は、後部パネル51における凸部51aよりも掃除機本体11の下側の全域にわたって設けられている。さらに、この連通口53は、長手方向が掃除機本体11の幅方向に略沿って設けられている。そして、この連通口53は、後部パネル51をこの後部パネル51の厚さ方向に貫通して設けられている。
【0024】またさらに、この連通口53内には、この連通口53の幅方向および長手方向である掃除機本体11の高さ方向および幅方向に略沿って複数、たとえば2列ずつ略等間隔の格子状に形成された略矩形平板状の格子リブ54が設けられている。この格子リブ54は、後部パネル51と略等しい厚さ寸法に形成され、この格子リブ54における掃除機本体11の進行方向前側の面は、後部パネル51における掃除機本体11の進行方向前側の面と略面一となっている。そして、この格子リブ54により、連通口53は、掃除機本体11の高さ方向および幅方向に、たとえば3列ずつ、計9個の略矩形状に分割されている。
【0025】さらに、連通口53における掃除機本体11の高さ方向の上側の外周、および連通口53における区画リブ52に対向する外周には、これら外周全域にわたって、平板状のリブ55が形成されている。このリブ55は、掃除機本体11の進行方向前側に略沿った水平方向に突出して正面視略L字状に形成されている。また、このリブ55は、突出方向の寸法である幅寸法が、区画リブ52の突出方向の寸法である幅寸法よりも小さく形成されている。
【0026】またさらに、連通口53における掃除機本体11の高さ方向の下側の外周には、この外周に沿って平板状のリブ56が形成されている。このリブ56は、掃除機本体11の進行方向前側に略沿った水平方向に突出して形成されている。また、このリブ56は、幅方向である掃除機本体11の進行方向に略沿った水平方向の寸法が、リブ55の幅寸法と略等しく形成されている。そして、このリブ56は、長手方向である掃除機本体11の幅方向の寸法が、格子リブ54における掃除機本体11の高さ方向に略沿った部分の間の寸法と略等しく形成されている。
【0027】また、区画リブ52の連通口53側の面には、この区画リブ52の面方向に垂直な方向、すなわち掃除機本体11の幅方向に突出した略矩形状の係合爪部61が設けられている。この係合爪部61は、区画リブ52の連通口53側の面における連通口53の幅方向の略中心域に設けられている。さらに、この係合爪部61は、連通口53の幅寸法よりも小さい長手寸法を有している。そして、この係合爪部61は、長手方向が区画リブ52の長手方向、すなわち掃除機本体11の高さ方向に略沿って形成されている。
【0028】同様に、リブ55の掃除機本体11の上側における連通口53側の面には、このリブ55の面方向に垂直な方向、すなわち掃除機本体11の高さ方向下向きに突出した略矩形状の係合爪部62が設けられている。この係合爪部62は、連通口53の長手方向の略中心域に設けられ、係合爪部61と略等しい形状を有している。また、この係合爪部62は、長手方向が掃除機本体11の幅方向に略沿って形成されている。
【0029】さらに、係合爪部61に対向するリブ55の掃除機本体11の幅方向の面である連通口53側の面には、この係合爪部61と略等しい形状を有した係合爪部63が設けられている。この係合爪部63は、掃除機本体11の幅方向に沿った連通口53側に突出して設けられている。そして、この係合爪部63は、連通口53の長手方向の仮想中心線について、係合爪部61と略対称な位置、すなわち連通口53の幅方向の略中心域に設けられている。
【0030】また、リブ56の連通口53側の面には、係合爪部62と略等しい形状を有した略矩形状の係合爪部64が設けられている。この係合爪部64は、連通口53側である掃除機本体11の高さ方向上向きに突出して設けられている。さらに、この係合爪部64は、連通口53の幅方向の仮想中心線について係合爪部62と対称な位置、すなわちリブ56の連通口53側の面における連通口53の長手方向の略中心域に設けられている。
【0031】これら係合爪部61,62,63,64は、格子リブ54の掃除機本体11の進行方向前側の面よりも後部パネル51の厚さ方向、すなわち掃除機本体11の進行方向前側に設けられている。このため、これら係合爪部61,62,63,64の掃除機本体11の進行方向後側の面と格子リブ54の掃除機本体11の進行方向前側の面との間には間隙65が形成されている。
【0032】そして、連通口53には、この連通口53と略等しい略矩形状を有した略矩形板状の多孔体66が取り付けられている。この多孔体66は、掃除機本体11とは別体で形成されている。さらに、この多孔体66は、たとえば可撓性を有する部材などにて間隙65と略等しい厚さ寸法に形成され、図2に示すように格子リブ54および係合爪部61,62,63,64にて着脱可能に挟持されている。
【0033】また、この多孔体66には、比較的小径の略円形状の複数の排気孔67が設けられている。これら排気孔67は、多孔体66の厚さ方向である掃除機本体11の進行方向に略沿った水平方向に貫通して設けられている。さらに、これら排気孔67は、それぞれ連通口53に対応した位置、すなわちこの多孔体66を連通口53に取り付けた状態で格子リブ54と当接しない位置に、多孔体66の長手方向および幅方向に略沿って略等間隔に離間されてそれぞれ並べて設けられている。
【0034】さらに、この多孔体66の掃除機本体11の進行方向前側の面には、この多孔体66と略等しい略矩形状のフィルタ71が取り付けられている。このフィルタ71は、たとえばスポンジなどの多孔部材にて形成され、多孔体66よりも大きい厚さ寸法を有している。また、このフィルタ71は、係合爪部61,62,63,64よりも掃除機本体11の進行方向前側に突出している。
【0035】ここで、連通口53は、各排気孔67およびフィルタ71を介して電動送風機12の排気側と連通されている。そして、各排気孔67からは、図5に示すように、フィルタ71を経由した電動送風機12からの排気風がこれら排気孔67の開口方向に略沿った方向、すなわち掃除機本体11の進行方向前側から後側に向けた水平方向である風向72に沿って連通口53を介して排出される。
【0036】またさらに、区画リブ52にて区画された後部パネル51のコードリール室41の後側には、略楕円形状のコード口73が形成されている。このコード口73は、掃除機本体11の幅方向に長径方向が略沿った状態で形成されている。さらに、このコード口73は、掃除機本体11の高さ方向の上側寄りに形成されている。そして、このコード口73の内側面は、掃除機本体11の進行方向前側に突出した略円錐形状の傾斜面となっている。
【0037】また、このコード口73内の上側には、略矩形状のコード引出口74が設けられている。このコード引出口74は、掃除機本体11の幅方向に長手方向が略沿った状態で、掃除機本体11の進行方向に略沿った水平方向に後部パネル51を貫通して開口されている。このコード引出口74からは、電源コード45が掃除機本体11の外部に引き出されるとともに電動送風機12を通過した排気風が排出される。さらに、このコード引出口74は、電源コード45のプラグ部45aの外形よりも開口面積が小さく形成されており、これによりこのプラグ部45aがコードリール室41に入り込むことが防止される。
【0038】次に、上記第1の実施の形態の動作を説明する。
【0039】まず、掃除機本体11の開閉蓋14bを下部ケース13に対して回動させて掃除機本体11の集塵室31を開口し、この集塵室31に図示しない集塵パックを取り付けた後、開閉蓋14bを下部ケース13に対して回動させて集塵室31を閉塞する。
【0040】次いで、先端に床ブラシ28が連通接続された延長管27の基端をホース体22の手許操作部23の先端に連通接続するとともに、このホース体22の基端を掃除機本体11の本体吸込口21に連通接続する。
【0041】この状態で、掃除機本体11のコード口73のコード引出口74から電源コード45のプラグ部45aを引き出して、このプラグ部45aを壁面のコンセント部に接続する。
【0042】この後、ホース体22の把持部25を把持した状態で、このホース体22の手許操作部23の所定の設定ボタン24をオンし、掃除機本体11内の電動送風機12を駆動させる。
【0043】すると、床ブラシ28の先端から空気とともに塵埃が吸い込まれて吸気風となる。そして、この塵埃を含んだ吸気風は、床ブラシ28から延長管27およびホース体22を順次通過した後、掃除機本体11の本体吸込口21へと導かれて、この掃除機本体11の集塵室31内に収容された集塵パックへと送られる。
【0044】このとき、この集塵パック内へと送られた吸気風に漂う塵埃は、この集塵パックを通過する際に、この集塵パックに捕捉されて、この集塵パック内に集塵される。
【0045】さらに、この集塵パックを通過した吸気風は、隔壁用リブ33の図示しない通気口を介して電動送風機室32および電動送風機12のファンカバー34の吸入口35へと吸気される。
【0046】そして、この吸気風は電動送風機12を通過して排気風となり、コードリール室41およびフィルタ71へと排出される。
【0047】ここで、コードリール室41へと排出された排気風は、このコードリール室41に収容されたコードリール42の排気風流通孔44を介してこのコードリール42に排出され、電源コード45を冷却して、コード引出口74を介して掃除機本体11の外部へと排出される。
【0048】一方、フィルタ71へと排出された電動送風機12からの排気風は、この排気風に残留した塵埃をこのフィルタ71にて集塵される。そして、この排気風は、多孔体66の各排気孔67を介して各連通口53から掃除機本体11の外部へと、各排気孔67の開口方向に略沿った方向、すなわち掃除機本体11の進行方向に略沿った水平方向である風向72に沿って排出される。
【0049】上述したように、上記第1の実施の形態によれば、後部パネル51に連通口53を設け、この連通口53に比較的小径の複数の排気孔67を有する多孔体66を取り付けたことにより、後部パネル51自体に直接複数の排気孔67を設ける必要がなくなる。このため、この後部パネル51を射出成形するための金型に小径ピンなどを複数設ける必要がなくなるとともに、多孔体66は射出成形用の金型ではなく製作およびメンテナンスの容易な抜き型にて製作可能であるため、製造を容易にできる。
【0050】また、掃除機本体11の一部を構成する格子リブ54の内側に多孔体66を取り付けて、多孔体66が直接には掃除機本体11の外部に露出しないことから、略板状であって複数の排気孔67が形成されて強度が大きくない多孔体66が、掃除中などに家具などの障害物に衝突した際の衝撃などにて破損することを防止できる。
【0051】なお、上記第1の実施の形態において、係合爪部61,62,63,64は、多孔体66を連通口53に確実に取り付けられれば、係合爪部61,63および係合爪部62,64のいずれか一方でもよく、正面視半円形状など他の形状でもよい。
【0052】次に、本発明の第2の実施の形態を図6および図7を参照して説明する。
【0053】この図6および図7に示す実施の形態は、図1ないし図5に示す実施の形態と基本的に同様の構成を有しているが、格子リブ54の掃除機本体11の進行方向前側の面の略中心域には、この格子リブ54に略沿って後部パネル51の厚さ方向の断面視で略半円状の溶着部75が形成されている。さらに、多孔体66は、連通口53に設置された後、たとえば高周波などにて揺動されることにより溶着部75と高速に擦り合わされて溶着され、連通口53に固定されて取り付けられている。
【0054】そして、集塵室31に図示しない集塵パックを取り付け、電源コード45のプラグ部45aを壁面のコンセント部に接続し、把持部25を把持しつつ所定の設定ボタン24にて電動送風機12を駆動させるなど、第1の実施の形態と同様に掃除する。
【0055】上述したように、上記第2の実施の形態によれば、多孔体66を後部パネル51の連通口53に取り付けるなど、第1の実施の形態と同様の構成を有することにより、第1の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0056】また、多孔体66は、溶着部75を介して格子リブ54の掃除機本体11の進行方向前側の面全てに溶着されるため、より確実かつ強固にこの多孔体66を連通口53に固定できる。
【0057】さらに、係合爪部61,62,63,64を設ける必要がなくなるため、後部パネル51の構造がより簡単になるので、この後部パネル51をより容易に製造できる。
【0058】なお、上記各実施の形態において、排気孔67は、開口方向が掃除機本体11の進行方向前側から後側に向かって上方向に傾斜していてもよい。この場合には、電動送風機12からの排気風が各排気孔67の開口方向に略沿った方向、すなわち掃除機本体11の進行方向後向き上方向に排出されるため、床面の上などの塵埃をこの排気風にて拡散させなくできる。
【0059】また、排気孔67は、電動送風機12からの排気風の下流側であるケース体15の外側の開口面積を、電動送風機12からの排気風の上流側であるケース体15の内側の開口面積よりも大きく形成してもよい。この場合には、各排気孔67から排出される排気風がこれら排気孔67の開口方向に対してこれら排気孔67の径方向に傾斜した、いわゆる放射状に排出されるため、これら排気孔67から排出される排気風が互いに干渉する。この結果、電動送風機12からの排気風の風量を低下させずともこの排気風の風速を低下できるので、この排気風にて床面の上などの塵埃を拡散させなくできるとともに、この排気孔67から排出される排気風にて発生する騒音を低減できる。
【0060】次に、本発明の第3の実施の形態を図8および図9を参照して説明する。
【0061】この図8および図9に示す実施の形態は、図6および図7に示す実施の形態と基本的に同様の構成を有しているが、格子リブ54は、掃除機本体11の高さ方向に沿った部分がこの掃除機本体11の高さ方向に沿って掃除機本体11の進行方向前側および後側に交互に突出した凸弧状、いわゆる波状に形成されている。
【0062】また、多孔体66は、溶着部75を介して連通口53に高周波などにて溶着されて取り付けられていることにより、格子リブ54の形状に略沿った波状に変形されている。このため、各排気孔67は、開口方向が互いに交差し、これら排気孔67から排出される排気風は、これら排気孔67の開口方向に略沿った方向、すなわち図9に示す風向76,77,78にそれぞれ沿って掃除機本体11の外部に排出されて互いに干渉する。
【0063】そして、集塵室31に図示しない集塵パックを取り付け、電源コード45のプラグ部45aを壁面のコンセント部に接続し、把持部25を把持しつつ所定の設定ボタン24にて電動送風機12を駆動させるなど、第2の実施の形態と同様に掃除する。
【0064】さらに、電動送風機12からの排気風は、各排気孔67の開口方向に略沿った方向、すなわち風向76,77,78に沿って掃除機本体11の外部へと排出される。
【0065】ここで、各排気孔67の開口方向は互いに交差していることにより、これら排気孔67から排出される排気風は互いに干渉し合い、この排気風の風速が掃除機本体11の外部で減衰される。
【0066】上述したように、上記第3の実施の形態によれば、多孔体66を後部パネル51の連通口53に溶着部75を介して溶着して取り付けるなど、第2の実施の形態と同様の構成を有することにより、第2の実施の形態と同様の作用効果を奏することができる。
【0067】また、各排気孔67の開口方向が互いに交差していることにより、これら排気孔67の開口方向に略沿って排出された排気風は、掃除機本体11の外部で互いに干渉し合う。この結果、電動送風機12からの排気風の風量を低下させずとも、各排気孔67から排出される排気風の風速を低下できる。加えて、電動送風機12からの排気風の風量を低下させなくてよいため、電動送風機12の吸引力を低下させなくできる。
【0068】なお、上記第3の実施の形態において、格子リブ54の掃除機本体11の高さ方向に沿った部分は、この掃除機本体11の高さ方向に沿って掃除機本体11の進行方向前側および後側に交互に突出した、後部パネル51の厚さ方向の断面視で略三角波状でもよい。
【0069】また、上記第2および第3の実施の形態において、多孔体66は、連通口53に接着剤などにて接着されていてもよい。
【0070】さらに、上記各実施の形態において、多孔体66は、格子リブ54の掃除機本体11の進行方向前側の面に略沿った形状に形成されていれば、可撓性を有する部材にて形成しなくてもよい。
【0071】そして、区画リブ52、リブ55およびリブ56を、後部パネル51の外側面である掃除機本体11の進行方向後側の面に形成し、多孔体66を後部パネルの外側面に取り付ける構成にもできる。
【0072】またさらに、多孔体66を掃除機本体11の側方であるこの掃除機本体11の進行方向後側に突出させてもよい。この場合には、この多孔体66が可撓性を有することにより、この多孔体66がバンパの役割も果たすので、ケース体15の進行方向後側が掃除の際などに壁などに衝突して傷つけることを防止できる。
【0073】さらに、従動後輪16に、電動送風機12の排気側と連通した排気口を設け、この排気口に多孔体66を取り付けてもよい。この際には、この多孔体66を従動後輪16から掃除機本体11の側方に突出させて、この多孔体66にバンパの役割を持たせてもよい。
【0074】
【発明の効果】本発明の電気掃除機によれば、連通口に複数の排気孔を備えた多孔体を取り付けることにより、掃除機本体に直接排気孔を複数設ける必要がなくなるため、製造を容易にできる。
【出願人】 【識別番号】000003562
【氏名又は名称】東芝テック株式会社
【住所又は居所】東京都千代田区神田錦町1丁目1番地
【出願日】 平成13年12月26日(2001.12.26)
【代理人】 【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄 (外1名)
【公開番号】 特開2003−190047(P2003−190047A)
【公開日】 平成15年7月8日(2003.7.8)
【出願番号】 特願2001−395041(P2001−395041)