| 【発明の名称】 |
浴室構造 |
| 【発明者】 |
【氏名】正角 詠子 【住所又は居所】茨城県つくば市和台32 積水化学工業株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】高齢により身体機能が低下した人及び疾病等により、片麻痺等の身体的ハンディキャップを負う人等であっても、利用利便性が良好な手すり付き浴室構造を提供する。
【解決手段】浴槽3、と該浴槽3に隣接した洗い場13と、洗い場13を挟んで浴槽3と対向する洗い場13の端辺の一端側に設けられた出入り口12と、前記端辺の他端側の洗い場に設けられた便器19とを有する浴室構造で、出入り口12の便器19側端部から浴槽3に向かう延長線と便器19の浴槽側端部から洗い場13の端辺と平行に延びる延長線との交差点付近に、縦手すり21が立設されている。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】浴槽と、該浴槽に隣接した洗い場と、前記洗い場を挟んで前記浴槽と対向する洗い場の端辺の一端側に設けられた出入り口と、前記端辺の他端側の洗い場に設けられた便器とを有する浴室構造において、出入り口の便器側端部から浴槽に向かう延長線と前記便器の浴槽側端部から前記洗い場の端辺と平行に延びる延長線との交差点付近に、縦手すりが立設されていることを特徴とする浴室構造。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、高齢により身体機能が低下した人及び疾病等により、片麻痺等の身体的ハンディキャップを負う人等であっても、利用利便性が良好な浴室構造に関するものである。 【0002】 【従来の技術】従来、手すり付きの浴室構造として、例えば特開2001−329702号公報において、図10に示すものが知られている。 【0003】この浴室構造では、浴室11内に、浴槽3と、この浴槽3に隣接して洗い場13と、この洗い場13の隅部に便器(不図示)が設けられており、浴槽には移乗台7が設けられ、さらに縦手すり21が、洗い場13の平面視略中央位置に設けられている。 【0004】この浴室11の壁面4には、この壁面4の延設方向に沿って、上,下或いは略水平に配置されるように、L字型壁面手すり14及び逆π字型壁面手すり15が設けられている。 【0005】このように構成された従来の手すり付きの浴室構造では、壁面手すり14、15を伝って移乗台7から浴槽3内へ、高齢により身体機能が低下した人及び疾病等により、身体的ハンディキャップを負う人等であっても容易に移動出来る。また縦手すり21を使用すると壁部に沿って伝い歩きをするよりも、短い距離で、浴槽まで到達でき、また、反対側からでも手が届きやすく、使用利便性が良好である。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、浴室の広さが大きく、例えば200cm×250cm以上になり、洗い場を挟んで浴槽と対向する壁面に、便器を超えて、洗い場の出入り口が設けられた場合、身体的ハンディキャップを負う人等が伝い歩きをするときに便器側の壁の手すりが使用できず、洗い場の中央部に縦手すりがあっても出入り口から手が届かず、伝い歩きができにくい、問題があった。 【0007】そこで、本発明の目的は、上記の問題点を解消し、高齢により身体機能が低下した人及び疾病等により、片麻痺の身体的ハンディキャップを負う人等であっても、利用利便性が良好な手すり付きの浴室構造を提供することを目的としている。 【0008】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するために、請求項1に記載された発明では、浴槽と、該浴槽に隣接した洗い場と、前記洗い場を挟んで前記浴槽と対向する洗い場の端辺の一端側に設けられた出入り口と、前記端辺の他端側の洗い場に設けられた便器とを有する浴室構造において、出入り口の便器側端部から浴槽に向かう延長線と前記便器の浴槽側端部から前記洗い場の端辺と平行に延びる延長線との交差点付近に、縦手すりが立設されている浴室構造を特徴としている。 【0009】このように構成された請求項1記載のものでは、出入り口および便器端から通行可能で、しかも手の届く距離離間した洗い場部分に縦手すりが立設されているので、利用者は縦手すりにつかまることにより、浴槽まで到達できる。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施の形態について、図示例と共に説明する。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については同一符号を付して説明する。 【0011】図1は、この発明の実施の形態の浴室構造を示す平面図である。なお、前記従来例と同一乃至均等な部分については、同一符号を付して説明する。まず、構成から説明すると、この実施の形態では、建築物としての個室ユニット建物A内に、箱体のサニタリーユニットからなる浴室11が設けられている。ここでこの浴室の大きさは約200cm×260cm×高さ220cmである。この浴室11には、脱衣室が隣接配置されていて、引き戸からなる出入り口12を介して連通するように構成されている。 【0012】この浴室11内には、平面視略長方形状の浴槽3と、この浴槽3に隣接すると共に浴室の一端側に配置される平面視略長方形状の洗い場13と、洗い場を挟んで前記浴槽3に対応する洗い場の端辺の一端側に出入り口12が設けられている。 また、洗い場13の前記端辺の他端側には洋式便器19が設けられている。洋式便器は便器本体19cと、この便器本体19cの左右に設けられた肘掛19a、19bとからなる。 【0013】また、浴槽3の長手方向の左右両側端縁には、移乗台7、7が設けられていて、上面7aを、浴槽3の縁部上面3aと略同じ高さとするように構成されている。浴室11には4つの壁面があり、浴槽3の奥側長辺に隣接する壁面41、壁面41の左に直交する壁面42、壁面41に対向する壁面43、壁面41の右に直交する壁面44が構成されている。なお、壁面43には、洗い場の出入り口12が設けられている。 【0014】この浴室11の壁面41には、浴槽上方に、この壁面41の延設方向に沿って上,下或いは略水平に配置されるように、分岐部を有する逆π字型手すり15が設けられている。 【0015】更に、洗い場13には、浴室用の椅子16が適当に置かれると共に、壁面42に接して便器19と浴槽3の間に湯おけ台17と、湯おけ台17の上方にU字状手すり17aと、図示省略のカラン及びシャワー装置とが設けられている。この湯おけ台17と、移乗台7との間の壁部には、補助手すり18が設けられている。 【0016】出入り口12側の壁面43には屈曲部14aを有するL字型壁面手すり14が設けられており、壁面44には横手すり20a,20bが設けられている。 【0017】出入り口12の便器19側端部から前記浴槽3に向かう延長線と前記便器19の浴槽3側端部から前記洗い場13の端辺と平行に延びる延長線との交差点付近に、縦手すり21が立設されており、前記縦手摺21は、利用者が出入り口12および便器19端から通行可能で、手の届く距離離間した、約60〜66cm離れている洗い場部分に立設されている。 【0018】図5に示すように、この縦手すり21の外表面には、上下等間隔に約5cmピッチで複数の固定穴21aが形成されている。また、この縦手すり21の外周に、発泡ウレタン樹脂製の短円筒状のすべり止め部材211が上下に動けるように嵌合配設され、すべり止め部材211の一部を貫通し、縦手すり21の固定穴21aに到達するピン212で固定されている。 【0019】そして、この縦手すり21の上端部21bには、図2に示すように、天井面部13aに、当接面部21eを当接して押圧される押圧部材21cが、上下方向に沿ってスライド摺動可能に挿通され、内蔵されたスプリング部材21dによって上方に付勢されている。 【0020】また、この縦手すり21の下端部21fには、図3又は図4に示すように、雄ねじ部21gが形成され、ネジ構造で着脱可能な円形蓋部材22によって開閉される洗い場13の床面部13bに形成された穴部13cの周壁の雌ねじ部13dに螺着可能となるように構成されている。 【0021】次に、この実施の形態の手すり付き浴室構造及び縦手すりの作用について説明する。図1において、縦手すり21が、洗い場13の、出入り口12およびトイレ19から約60〜66cm離れた場所に立設されているので、縦手すり21につかまることにより、浴槽3まで到達できる。そして、洗い場13において縦手すり21の周囲に、車椅子が通行可能な距離約60cm以上の空間が保持されているので、車椅子利用の場合と、伝い歩きの双方に対応できると共に、車椅子であっても、縦手すり21に邪魔されることなく自由に洗い場13を移動することが出来る。 【0022】この縦手すり21の外表面には、すべり止め部材211が上下に動かせるように嵌合配設され、ピン212で動かないように固定されるので握ったときに手が滑らず、発泡ウレタン製のものであるので、ぶつかっても怪我をせず安全である。またすべり止め部材211を使用する人に合った位置で止めることができ、使用利便性が良好である。 【0023】さらに、この縦手すり21を浴室11に装着する場合、図2に示すように天井面部13aに、縦手すり21の上端部21bに形成された押圧部材21cの当接面部21eを当接させて押圧すると、スプリング部材21dの付勢力に抗して、この押圧部材21cが、下方向に沿ってスライド摺動して、上端部21bの円筒部内に収納され、全長を短縮させる。 【0024】次に、この縦手すり21の下端部21fを、図3又は図4に示すように、洗い場13の床面部13bに形成された孔部13cに回転させながら挿入する。穴部13cでは、周壁の雌ねじ部13dに、下端部21fの雄ねじ部21gが螺着されて固定される。この縦手すり21を取り外す場合には、下端部21fを逆方向に回転させながら穴部13cから抜き出す。 【0025】このように利用者の身体的状況に応じて、縦手すり21を容易に着脱できる。このため、片麻痺等の進行状況に合わせて、縦手すり21を装着或いは撤去し、更に、使用利便性が良好である。 【0026】また、縦手すり21は、その両端を洗い場の天井と床に固定しているが、いずれか一方端でもよく、また、使用者が握れるのであれば、天井から吊り下げるようにしてもよく、洗い場13の床から突出させるように構成してもよい。また、天井と床面の固定される部分の裏に合板で補強を行い、下端部も前記上端部と同じ様にした方式で固定してもよい。 【0027】図6から図9は片麻痺のある利用者が浴室を利用する時の動線を説明するための平面図である。図6において、例えば、右麻痺のある利用者が出入り口12から浴槽3に向かう場合、壁面43のL字型壁面手すり部材14を左手で伝い、便器19の肘掛19a,19bを伝い、湯桶台17の上方のU字状手すり17aを伝い、洗い場13にある椅子16に至る。さらに壁面42の補助手すり18を伝い浴槽3の左側から移乗台7を経由し浴槽3に至る事ができる。 【0028】さらに、先ほどと同じ右麻痺のある利用者が浴槽3から出るとき、つまり浴槽を背に左側から出るときは、左手で壁面44の横手すり20bを伝い、壁面44から約60〜66cm離れた洗い場13の部分に縦手すり部材21が立設されているので,左手で縦手すり21を握り、出入り口12に至ることができる。 【0029】次に図7において、左麻痺のある利用者が、出入り口12からシャワー用の大きな椅子161を経由して浴槽3に向かう場合、右手で壁面44の横手すり20aを伝い、次に縦手すり21を握り、椅子161に至る。再び縦手すり21を握り、壁面44の横手すり20bを伝い、移乗台7を経由して浴槽3に至ることができる。 【0030】さらに、同じ左麻痺のある利用者が浴槽3から出るとき、先ほどと反対、つまり浴槽3を背に右側から出るときは右手で壁面42の補助手すり18を伝い、次にU字状手すり17aを伝い、椅子161に達することができる。さらにトイレ19の肘掛19b,19aを伝い、壁面43の手すり14を右手で伝い、出入り口12に至ることができる。 【0031】(変形例)次に図8、図9には図6、図7の壁面42の湯桶台17とその関連部および補助手すり18が、壁面44の手すり20bの位置と交換された場合の変形例が示されている。以下に、さらにその具体的動線例について説明する。なお、各椅子16,161と浴槽3の間の動線の説明は省略する。 【0032】図8において右麻痺のある利用者が、出入り口12から椅子16に向かう場合、左手で壁面43の手すり14を左手で伝い、便器19の肘掛19a,19bを伝い、縦手すり21を握り、椅子16に至ることができる。次に出入り口12に戻るときは左手で湯おけ台17の上方にU字状手すり17aを伝い、左手で壁面44の手すり14を伝い出入り口12に至ることができる。 【0033】また同じ、図8において左麻痺のある利用者が、出入り口12から椅子16に向かう場合、右手で壁面44の手すり14を伝い、次に縦手すり21を握り椅子16に至る。次に椅子16から出入り口12に戻るときは、右手で縦手すり部材21を握り、出入り口12に至ることができる。 【0034】図9において右麻痺のある利用者が、出入り口12から椅子161に向かう場合、左手で縦手すり21を握り、椅子161に至ることができる。次に椅子161から出入り口12に戻るときは左手で湯おけ台17の上方にU字状手すり17aを伝い、左手で壁面44の手すり14を伝い出入り口12に至ることができる。 【0035】また同じ、図9において左麻痺のある利用者が、出入り口12から椅子161に向かう場合、右手で壁面44の手すり20aを伝い縦手すり21を握り椅子161に至ることができる。次に左麻痺のある利用者が椅子161から出入り口12に戻るときは右手で縦手すり21を握り、右手で壁面44の手すり20aを伝い出入り口12に至ることができる。 【0036】以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。 【0037】例えば、前記実施の形態では、縦手すり21のすべり止め部材として発泡ウレタン製のすべり止め部材を用いているが、特にこれに限らず、例えば、さらに握りやすいハンドル状の滑り止め部材であってもよい。 【0038】 【発明の効果】請求項1記載の発明では、出入り口の便器側端部から浴槽に向かう延長線と前記便器の浴槽側端部から前記洗い場の端辺と平行に延びる延長線との交差点付近に、縦手すりが立設されている浴室構造を特徴としているので、利用者は出入り口および便器端から通行可能で、しかも手の届く距離離間した洗い場部分の縦手すりにつかまることにより、浴槽まで到達できる。 【0039】
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| 【出願人】 |
【識別番号】000002174 【氏名又は名称】積水化学工業株式会社 【住所又は居所】大阪府大阪市北区西天満2丁目4番4号
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| 【出願日】 |
平成14年3月1日(2002.3.1) |
| 【代理人】 |
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| 【公開番号】 |
特開2003−250713(P2003−250713A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【出願番号】 |
特願2002−55950(P2002−55950) |
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