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【発明の名称】 浴槽洗浄装置
【発明者】 【氏名】佐々木 健二
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】大場 正行
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】野原 俊和
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【氏名】古庄 一
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号 東陶機器株式会社内

【要約】 【課題】使用者の使い勝手を向上させるとともに安定した洗浄性能を有する浴槽洗浄装置を提供する。

【解決手段】浴槽洗浄装置に関し、自動排水栓が開いた後、所定の待機時間を経過すると洗浄工程を開始するとともに待機時間を任意に設定できることを特徴としたので、自動排水栓が開いた後、所定の待機時間を経過すると洗浄工程を開始するので、浴室まで行って浴槽水の排水を確認したり、浴槽蓋を閉める煩わしい作業を省くことができて利便性が向上する。さらに、待機時間を任意に設定できるので、待機時間を短くして排水から洗浄工程終了までの時間を短縮させることや、排水に時間を要する大きな浴槽などでは逆に待機時間を延長させることができ、種々の条件に対応が可能になり使用者の使い勝手が向上すると共に安定した洗浄性能が得られる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 湯水の流路を開閉する湯水開閉弁と、湯水の流量を検出する流量検出手段と、洗剤を貯留する洗剤タンクと、洗剤タンクに貯留された洗剤を圧送する圧送手段と、湯水開閉弁を通って流入した湯水に圧送された洗剤を混入して洗浄液を生成する洗剤混合部を有する洗浄液生成装置と、浴槽に取付けられる洗浄ノズルと、湯水供給源と洗浄液生成装置とを連結する第1管路と、洗浄液生成装置と洗浄ノズルとを連結する第2管路と、浴槽の排水栓を遠隔操作で開閉される自動排水栓と、洗浄液生成装置と自動排水栓の作動を制御する制御装置と、洗浄液生成装置と自動排水栓の操作を行なうリモコンを備えた浴槽洗浄装置であって、自動排水栓が開いた後、所定の待機時間を経過すると洗浄工程を開始するとともに待機時間を任意に設定できることを特徴とする浴槽洗浄装置。
【請求項2】 自動排水栓を開いた後にリモコンで浴槽洗浄の操作を行なう場合、設定した待機時間と自動排水栓が開いている状態の時間差を算出して洗浄工程を開始するようにしたことを特徴とする請求項1に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項3】 洗浄工程開始までの待機時間中に自動排水栓が遠隔操作された場合、洗浄工程を停止することを特徴とする請求項1乃至2に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項4】 洗浄工程中は自動排水栓の遠隔操作を受け付けないとともにその旨を報知することを特徴とする請求項1乃至3に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項5】 リモコンには自動排水栓の開閉状態が表示されることを特徴とする請求項1乃至4に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項6】 洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が設定値以下になった場合、その旨を報知するとともに、流量低下時間を補って湯水の噴射時間を延長することを特徴とする請求項1乃至5に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項7】 洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が設定値以下となって所定時間を超えた場合、洗浄工程を停止するとともにその旨を報知することを特徴とする請求項1乃至6に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項8】 洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が未検出あるいは設定値以上になった場合、洗浄工程を停止するとともにその旨を報知することを特徴とする請求項1乃至7に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項9】 洗剤タンク内の洗剤量が設定量以上になった場合、その旨を報知するとともに洗浄操作を行なうことができることを特徴とする請求項1乃至8に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項10】 洗剤タンク内の洗剤量が設定量以下になった場合、洗剤補充を報知することを特徴とする請求項1乃至9に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項11】 洗剤タンク内の洗剤量が設定量以下になった後、リモコンで浴槽洗浄の操作を所定回数行うと、浴槽洗浄の操作を受け付けないとともにその旨を報知することを特徴とする請求項1乃至10に記載の浴槽洗浄装置。
【請求項12】 洗浄工程中に圧送手段が設定範囲以外の電流値を検出した場合は、洗浄工程を変更または停止するとともにその旨を報知することを特徴とする請求項1乃至11に記載の浴槽洗浄装置。
【発明の詳細な説明】【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、浴槽洗浄装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の浴槽洗浄装置においては、例えば特開平3−234236号に開示されているように、浴槽の長手方向の内壁に洗剤及び水を噴霧する微噴霧ノズルと水噴射ノズルが、上縁面には浴槽蓋の開閉状態を検知する蓋スイッチが、底面には排水弁が設けられている。従来技術での浴槽洗浄方法は、浴槽底面の排水弁を開けて浴槽内の温水を排出した後、浴槽蓋を閉めて蓋スイッチが閉成状態を検出した後、洗剤選択弁を開くとともにエアコンプレッサを起動させ、洗剤タンクから洗剤供給路を介して洗剤を微噴霧ノズルまで吸引し、浴槽内に噴霧する。その後、洗剤選択弁を閉じてエアのみを噴射し洗剤粒子の付着を促進する。次に、水選択弁を開いて微噴霧ノズルに供給され浴槽内に水と混合させ洗剤粒子を希釈し流動化する。最後に水元弁を開いて水噴射ノズルから水が噴射され浴槽内壁の汚れを洗い流す。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の技術では、浴槽底面の排水弁を開いて浴槽水を排水した後、浴槽蓋を閉じて蓋スイッチが閉成状態を検出してから洗浄工程を開始するため、浴槽水の排水状態の確認や浴槽蓋をするために浴室内まで行く必要があり煩わしい作業が発生する。水噴射ノズルの供給源が水道水の場合、洗浄工程の水噴射中に台所などで同時に水を使用した場合、水噴射ノズルに供給される水の流量は低下するため、浴槽全体に十分水が噴射されず、汚れや洗剤の洗い残しが発生し浴槽洗浄が不完全な状態となる。さらに、不完全な状態を使用者に報知できないので、そのままの状態で放置され、入浴のためにお湯をはっても汚い状態で入浴することになる。洗剤タンクには、洗剤量を検出する手段を備えていないので、洗剤がない状態で洗浄工程が開始されると浴槽に付着した汚れを落すことができず、浴槽洗浄が不完全な状態で終了することになる。洗剤を吸引するエアコンプレッサが故障した場合は、洗浄工程が開始されても洗剤を吸引できず浴槽内に洗剤を噴霧することはできない。そのため、浴槽洗浄は不完全な状態で終了する問題が発生する。本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、使用者の使い勝手を向上させるとともに安定した洗浄性能を有する浴槽洗浄装置を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するために、本発明においては、湯水の流路を開閉する湯水開閉弁と、湯水の流量を検出する流量検出手段と、洗剤を貯留する洗剤タンクと、洗剤タンクに貯留された洗剤を圧送する圧送手段と、湯水開閉弁を通って流入した湯水に圧送された洗剤を混入して洗浄液を生成する洗剤混合部を有する洗浄液生成装置と、浴槽に取付けられる洗浄ノズルと、湯水供給源と洗浄液生成装置とを連結する第1管路と、洗浄液生成装置と洗浄ノズルとを連結する第2管路と、浴槽の排水栓を遠隔操作で開閉される自動排水栓と、洗浄液生成装置と自動排水栓の作動を制御する制御装置と、洗浄液生成装置と自動排水栓の操作を行なうリモコンを備えた浴槽洗浄装置であって、自動排水栓が開いた後、所定の待機時間を経過すると洗浄工程を開始するとともに待機時間を任意に設定できることを特徴とする浴槽洗浄装置を提供する。本発明に係る浴槽洗浄装置においては、自動排水栓が開いた後、所定の待機時間を経過すると洗浄工程を開始するので、浴室まで行って浴槽水の排水を確認したり、浴槽蓋を閉める煩わしい作業を省くことができて利便性が向上する。さらに、待機時間を任意に設定できるので、待機時間を短くして排水から洗浄工程終了までの時間を短縮させることや、排水に時間を要する大きな浴槽などでは逆に待機時間を延長させることができ、種々の条件に対応できる利点がある。
【0005】請求項2では、自動排水栓を開いた後にリモコンで浴槽洗浄の操作を行なう場合、設定した待機時間と自動排水栓が開いている状態の時間差を算出して洗浄工程を開始するようにしたので、洗浄工程開始までの時間を自動で設定でき、待機時間の短縮が図られる。
【0006】請求項3では、洗浄工程開始までの待機時間中に自動排水栓が遠隔操作された場合、洗浄工程を停止するので、浴室内に入浴者がいるときに誤ってリモコンで浴槽洗浄の操作が行なわれても、入浴者が自動排水栓を手動で閉めることで洗浄工程を停止できる。それにより、入浴者が湯水や洗浄液を浴びることはなく迅速に安全確保できる効果がある。
【0007】請求項4では、洗浄工程中は自動排水栓の遠隔操作を受け付けないとともにその旨を報知するようにしたので、洗浄工程中に自動排水栓が閉められて湯水や洗浄液が浴槽に貯まって汚れや洗浄液が残る洗浄不良を防止する効果がある。
【0008】請求項5では、リモコンに自動排水栓の開閉状態が表示されるので、わざわざ浴室まで行かずに自動排水栓の開閉状態を確認でき利便性が向上する効果がある。
【0009】請求項6では、洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が設定値以下になった場合、その旨を報知するとともに、流量低下時間を補って湯水の噴射時間を延長するので、使用者は、リモコンで洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が低下していることを認識でき、台所などで使用している水を止めるなどの対処が迅速にできる。また、流量が低下した分を自動で補うので、湯水の噴射不足による汚れや洗剤の洗い残しを防止する効果がある。
【0010】請求項7では、洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が設定値以下となって設定時間を超えた場合、洗浄工程を停止するとともにその旨を報知するので、湯水の噴射不足による汚れや洗剤を洗い残した状態で放置または、洗い残した状態でお湯張りされることを防止する効果がある。
【0011】請求項8では、洗浄工程中に洗浄液生成装置に供給される湯水の流量が未検出あるいは設定値以上になった場合、洗浄工程を停止するとともにその旨を報知するので、使用者に洗浄液生成装置に異常が生じたことを認識させる効果がある。
【0012】請求項9では、洗剤タンク内の洗剤量が設定量以上になった場合、その旨を報知するとともに洗浄操作を行なうことができるので、使用者に洗剤があることを認識させることができる。また、設定量以上で操作できるようにしたので、洗剤不足による圧送手段の故障を未然に防止できる効果がある。
【0013】請求項10では、洗剤タンク内の洗剤量が設定量以下になった場合、洗剤補充を報知するので、使用者に洗剤量が減少したことを認識させることができ、洗剤補充を促すことができる効果がある。
【0014】請求項11では、洗剤タンク内の洗剤量が設定量以下になった後、リモコンで浴槽洗浄の操作が所定回数行われると、浴槽洗浄の操作を受け付けないとともにその旨を報知するようにしたので、洗剤不足による圧送手段の故障を未然に防止できる効果がある。
【0015】請求項12では、洗浄工程中に圧送手段が設定範囲以外の電流値を検出した場合は、洗浄工程を変更または停止するとともに、その旨を報知するので、使用者に浴槽洗浄が完全な状態で終了していないまたは圧送手段に異常が生じたことを認識させる効果がある。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の実施例に係る浴槽洗浄装置について説明する。図1〜4に示すように浴室ユニット100内に浴槽200が配設されている。洗い場101側の浴槽200の側面は、エプロン202により覆われ、視界から遮断されている。浴室側壁102の浴槽200裏面に対峙する部分、より詳しくは浴槽200の洗い場101側の隅部裏面に対峙する部分に洗浄液生成装置1が取付けられている。浴室ユニット100の床上に配設され、図示しない湯水供給源から延びる湯水配管300に接続された分岐金具301から軟質合成樹脂製の軟質ホース2が延び、洗浄液生成装置1に接続している。洗浄液生成装置1から延びる軟質合成樹脂製の軟質ホース3が、浴槽200の洗い場101側の側壁に取付けられた一対の洗浄ノズル4と、前記側壁と向かい合う側壁に取付けられた一対の洗浄ノズル4とに接続されている。分岐金具301、洗浄液生成装置1、軟質ホース2、3は、エプロン202により浴室使用者の視線から遮断されている。
【0017】洗浄液生成装置1の上方で浴槽リム面201上には、洗剤を注入するための洗剤注ぎ口204と、浴槽200の排水栓を自動または手動で遠隔操作できる自動排水栓203がそれぞれ取付けられている。洗浄液生成装置1の作動を制御する制御装置400は浴室ユニット100の天井に配設されている。自動排水栓203、浴槽洗浄を操作するリモコン401は浴室ユニット100外の側壁(例えば脱衣所や台所)に取付けられている。
【0018】図5に示すように洗浄液生成装置1は、軟質ホース2に接続する入口ポート5を有している。湯水の流れに関して入口ポート5、吸気弁6、電磁弁により開閉制御されるパイロット式の湯水開閉弁7、大気開放弁8、昇降弁9、逆止弁10、洗剤混合部11が管路によって順次接続されている。昇降弁9、逆止弁10、洗剤混合部11は、入口ポート5、吸気弁6、湯水開閉弁7、大気開放弁8の下方に配設されている。
【0019】図5に示すように洗剤混合部11に隣接して洗剤タンク12が配設されている。洗剤タンク12の下部には、フロートスイッチ14、底壁に洗剤抜き栓13、側壁にはポンプ15が配設されている。ポンプ15の上部には、入力端子15bが周囲環境と遮断するための気密パッキン17が取付けられている。さらに、遮蔽板16と洗剤タンク12の間にはポンプ15を包囲するように防水パッキンを設け、ポンプ15の入力端子15bを周囲環境から遮断している。ポンプ15の吸込み口にはフィルター15aが配設されている。ポンプ15から延びる軟質チューブ18が逆止弁19に接続している。逆止弁19は洗剤混合部11に接続している。
【0020】図5に示すように湯水の流れに関して洗剤混合部11の下流に定流量弁等の流量調節弁20が配設されている。流量調節弁20の下流に出口ポート21が配設されている。出口ポート21は軟質ホース3に接続されている。
【0021】図5に示すように入口ポート5、吸気弁6、湯水開閉弁7、大気開放弁8、昇降弁9、逆止弁10,19、洗剤混合部11、流量調整弁20、出口ポート21は一体に組付けられて第1組立体Aを形成している。洗剤タンク12とポンプ15とフロートスイッチ14とは一体に組付けられて第2組立体Bを形成している。洗浄液生成装置1の第1組立体Aと第2組立体Bとは支持金具22に取付けられている。支持金具22に1つまたは複数の開口穴が備えられている。支持金具22は、浴室側壁102に予め取付けられた支持材23に開口穴が係合し、浴室側壁102に取付けられる。
【0022】図6に示すように洗浄ノズル4は軟質ホース3に接続されたノズル継手4aを有している。ノズル継手4aの雄ねじ部が、浴槽200の側壁に形成された取付け穴に浴槽200の外側から挿入されている。雌ねじが形成された継手固定具4bが、浴槽200の内側から前記取付け穴に挿入されパッキン4cを介してノズル継手4aに螺合され、浴槽200側壁を挟持して、当該側壁に取付けられている。ノズル本体4dが、浴槽200の内側からノズル継手4aに形成された一対のキー4a´が、ノズル本体4dに形成された一対のキー溝4d´に係合して挿入されている。
【0023】図7に示すように自動排水栓203の遠隔操作部は、手動で排水栓を開閉させる操作ボタン部203aと電動で開閉させる駆動部203bを備えている。手動あるいは電動操作によって遠隔操作部本体203c内の押しボタン203dが押し下げられると排水栓を開いた状態で保持される。再度、押しボタン203dが押し下げられると排水栓は閉じられる。自動排水栓203は、排水栓の開閉状態を検出するために押しボタン203d内部にマグネット203eを、遠隔操作部本体203cには、マグネット203eに反応する近接スイッチ203fが取付けられていて、反応の有無によってリモコン401に表示するようにしている。
【0024】図8に示すようにリモコン401は、洗浄ボタン402とふろ栓ボタン403を備えている。また、洗浄工程が行われていることや異常を表示するための洗浄ランプ404と、洗浄液生成装置1に供給される湯水の流量を検出して異常を表示する水量不足ランプ405と、洗剤残量を検出して洗剤補充を報知する洗剤補充ランプ406と、排水栓の開閉状態や動作を表示するふろ栓開ランプ407(表示は排水栓閉ランプでもよい。)を備えている。
【0025】図9を参照しつつ本実施例に係る浴槽洗浄装置の作動を説明する。制御装置400に通電すると、リモコン401に備えられた洗剤補充ランプ406が点灯する。自動排水栓203が開いた状態であれば、自動排水栓203の近接スイッチ203fとマグネット203e間に距離が生じ、近接スイッチ203fが反応していないことを制御装置400が認識してリモコン401のふろ栓開ランプ407に点灯指示をする。(自動排水栓203が閉じている場合は消灯している。)浴槽洗浄を行なう前に洗剤を浴槽リム201面の洗剤注ぎ口204から注入すると、所定量以上でフロートスイッチ14がONとなり、洗剤補充ランプ406が消灯し、洗浄ボタン402の操作を受け付けられるようにする。これによりポンプ15の故障となる空運転を防止でき、信頼性が高まる。
【0026】自動排水栓203が開いて洗浄工程開始までの待機時間の設定を行なう。制御装置400には予め標準の待機時間(例えば10分)が設定されている。待機時間を変更する場合は、リモコン401のふろ栓ボタン403をある一定の時間(例えば2秒以上)長押しすると、その時点での待機時間を表示するようにランプが点灯する。その後、洗浄ボタン402を押す(約1秒)と標準より延長(例えば15分)、短縮(例えば0分)できるようになっている。各表示方法としては、標準の場合は、ふろ栓開407、洗剤補充406、水量不足405の各ランプが点滅する。延長の場合は、ふろ栓開407、洗剤補充406、水量不足405、洗浄404の各ランプが点滅、短縮の場合は、ふろ栓開407、洗剤補充406の各ランプが点滅し、待機時間の長さに応じて点滅するランプの数を決めている。
【0027】次に、洗浄ボタン402の操作から洗浄工程開始までについて説明する。浴槽200に残り湯がある場合に洗浄ボタン402を操作すると、制御装置400の指令により自動排水栓203を開き、残り湯を排水する。このとき、自動排水栓203の近接スイッチ203fとマグネット203e間に距離が生じ、近接スイッチ203fが反応していないことを制御装置400が認識して待機時間のカウントが始まる。リモコン401で設定した待機時間を経過すると湯水開閉弁7が開いて警告のための湯水が噴射して洗浄工程に入る。また、浴槽200の残り湯を排水した後に洗浄ボタン402を操作すると、自動排水栓203が閉じた状態であれば、前述と同様設定した待機時間後に警告のための湯水が噴射して洗浄工程に入る。自動排水栓203が開いた状態で洗浄ボタン402を操作すると、制御装置400が自動排水栓203の開いている時間(自動排水栓203の近接スイッチ203fとマグネット203e間に距離が生じ、近接スイッチ203fが反応していないことを制御装置400が認識したときから)をカウントして設定した待機時間との時間差を算出して警告のための湯水が噴射して洗浄工程に入る。
【0028】浴槽洗浄の工程は次の通りである。浴槽200に残り湯がある場合にリモコン401の洗浄ボタン402を操作すると、制御装置400の指令に基づいて自動排水栓203が開いて残り湯を排水する。(図9の(1))その後、リモコン401で設定した待機時間後に、まず、湯水開閉弁7が開いて、図示しない湯水供給源から分岐金具301と軟質ホース2とを通って湯水が、入口ポート5から洗浄液生成装置1へ流入し、管路を経て洗剤混合部11に到達し、出口ポート21を通って洗浄液生成装置1から流出する。湯水は軟質ホース3を通って洗浄ノズル4に到達し、洗浄ノズル4から短時間噴出する。(図9の(2))これにより、浴室ユニット100内にいる人に浴槽洗浄の開始が警告される。浴室ユニット100内にいる人の目に万一、湯水が入ったとしても湯水には洗剤が混入されていないので安全である。従って、本実施例に係る浴槽洗浄装置は従来の浴槽洗浄装置に比べて安全性は高い。
【0029】湯水の警告噴射から所定時間経過後に洗浄工程が開始される。制御装置400の指令によりポンプ15が所定時間作動した後停止する。(図9の(3))洗剤タンク12内の洗剤が洗剤混合部11へ圧送される。洗剤混合部11内に滞留する湯水に洗剤が混入され、洗剤混合部11内で洗浄液が生成される。洗剤混合部11内に滞留する湯水に洗剤を混入するので洗浄液生成装置1へ供給される湯水の水圧が変動しても常に所望の適性濃度の洗浄液を生成することができる。制御装置400の指令により湯水開閉弁7が開き、洗剤混合部11内の洗浄液は流量調整弁20を通って適正流量に調整された後、軟質ホース3を通って洗浄ノズル4へ圧送され、洗浄ノズル4から噴出して浴槽内面に付着する。浴槽200内面に付着した汚れが洗浄液中に溶解する。洗浄液の噴射に連続して湯水のみの噴射が行なわれ、汚れを溶解した洗浄液が洗い流された後、湯水開閉弁7が閉じる。(図9の(4))以上により浴槽200内面の初期洗浄が終了する。初期洗浄により本洗浄に先立って浴槽200内面に付着した毛髪などのゴミを洗い流すことができる。また、浴槽200内面に付着した水垢等の汚れを落し易い状態にすることができる。この結果、本洗浄の洗浄効果が高まる。
【0030】制御装置400の指令によりポンプ15が所定時間作動した後停止する。洗剤タンク12内の洗剤が洗剤混合部11へ圧送される。洗剤混合部11内に滞留する湯水に洗剤が混入され、洗剤混合部11内で洗浄液が生成される。(図9の(5))所定時間後、湯水開閉弁7が開いた後閉じる。洗剤混合部11内の洗浄液が洗浄ノズル4の手前まで圧送される。(図9の(6))所定時間経過後、湯水開閉弁7が再度所定時間開いた後閉じる。洗浄ノズル4の手前にある洗浄液が全量噴射される。(図9の(7))以上により洗浄液が浴槽200内面に付着する。洗浄ノズル4の手前にある洗浄液の塊のみを噴射するので洗浄液は湯水によって希釈することなく浴槽200内面に付着する。この結果、洗浄液の洗浄作用が十分に発揮される。初期洗浄により落ち易くなった浴槽200内面の汚れは容易に洗浄液に溶解する。
【0031】制御装置400の指令により図9の(5)〜(7)の工程が複数回繰返される。この結果、洗浄液の噴射と所定時間の待機と湯水のみの噴射と所定時間の待機とからなる工程が複数回繰返され浴槽200内面に付着した汚れが十分に洗い落される。洗浄液の噴射と湯水の噴射との間に所定の待機時間があるので浴槽200内面に付着した洗浄液は所定時間洗い流されることなく浴槽200内面上に滞留する。この結果、洗浄液の汚れ溶解作用が十分に発揮される。洗浄液の噴射と所定時間の待機と湯水のみの噴射と所定時間の待機とからなる工程を複数回繰返すことにより洗浄効果が高まるとともに洗剤の無駄使いが抑制される。制御装置400の指令により湯水開閉弁7が所定時間開いた後閉じる。洗浄ノズル4から湯水のみが所定時間噴射され(図9の(8))、浴槽100がすすぎ洗い流されて洗浄が終了する。
【0032】次に非定常時の作動について説明する。本発明では、浴槽洗浄を行うために浴室内まで入る煩わしい動作を省くために自動排水栓203の開状態を検出してから設定した待機時間を経過した後、洗浄工程を開始するようにした。そのため、考えられる危険な状態や不具合状態に対して次のような対策をとる。浴室ユニット100内に入浴者がいて、浴室外から使用者が誤って洗浄ボタン402を操作した場合、前述と同様の作動で自動排水栓203が開いて洗浄工程を開始する。使用者が誤操作したことに気付いて再度、洗浄ボタン402を操作すると、洗浄工程を停止することができる。入浴者が自動排水栓203の開状態に気付いた場合は、自動排水栓203を手動で操作ボタン203aを閉めることによって、近接スイッチ203fにマグネット203eが近づいて近接スイッチ203fが反応することによって、制御装置400が自動排水栓203の閉状態を認識し洗浄工程を停止する。浴室ユニット100内で洗浄工程を停止することができるので、わざわざ浴室ユニット100外に出て操作する煩わしさがなくなる。また、迅速に洗浄工程を停止することができるので、湯水や洗浄水を浴びる心配もなく安全である。洗浄工程中、リモコン401の洗浄ボタン402を操作すると洗浄工程は停止する。一方、ふろ栓ボタン403は浴槽200内に湯水や洗浄液が貯まって洗浄不良が生じないようにするため、受付けないようにロックが掛けられる。また、自動排水栓203を手動で操作した場合も、近接スイッチ203fにマグネット203eが近づいて近接スイッチ203fが反応することによって、自動排水栓203が閉状態であることを制御装置400が認識して自動排水栓203に開くように指令をだすようにしている。このため、洗浄工程中に自動排水栓203が閉められて湯水や洗浄液が浴槽200内に貯まるようなことはない。
【0033】次に、洗浄工程中に想定される事態に対する対処方法について説明する。洗浄工程中に洗浄液生成装置1に供給される湯水の流量が設定範囲外を検出した場合の作動について説明する。洗浄液生成装置1には湯水の流量を検出する流量検出手段24が備えられている。洗浄工程中に台所等で同時に水を使用した場合、洗浄液生成装置1に供給される湯水の流量は低下し、洗浄に必要な流量を下回る可能性がある。このように湯水の流量が設定値をある時間下回った場合、リモコン401の水量不足ランプ405が点滅して使用者に水量が不足が発生していることを報知する。この報知によって、使用者が台所などでの水の使用を控えると洗浄液生成装置1への湯水の流量は回復するとともにリモコン401の水量不足ランプ405の点滅も消灯する。湯水の流量が低下した分は、制御装置400が時間を読み取ってその分を補って湯水の噴射時間を延長する。水量不足が所定時間継続した場合は、洗浄工程を停止して洗浄が十分でなかったことをリモコン401の水量不足ランプ405を点灯させ報知する。
【0034】断水中や湯水開閉弁7の動作に不具合が生じた場合は、洗浄工程段階で流量検出手段24が湯水の流量を検出しないので、非定常状態または異常状態であると制御装置400が判断して洗浄工程を停止するとともに、水量不足ランプ405が点滅して使用者に報知する。洗浄液生成装置1の管路部品や流量調整弁20が破損した場合は、湯水の流量が設定値以上流れるため、異常状態であると制御装置400が判断して洗浄工程を停止するとともに水量不足ランプ45が点滅して使用者に報知する。
【0035】浴槽洗浄が繰返し行われると、洗剤タンク12内の洗剤が減少する。所定量以下になるとフロートスイッチ14がOFF状態となり、リモコン401の洗剤補充ランプ406が点灯して使用者に洗剤補充を促すようにしている。洗剤補充ランプ406が点灯している状態で洗浄ボタン402を操作しても浴槽洗浄は行なわれるが、洗浄ボタン402の操作が所定回数(例えば洗剤補充ランプ406点灯後、3回)行われた後は、洗剤はポンプ15の吸込み口以下まで減少する。そのような状態になった場合は、洗剤の圧送量が減少して十分な洗浄ができなくなるので、洗浄ボタン402の操作を受付けないようにしてある。ポンプ15が洗剤を圧送するときに制御装置400はポンプ15の電流値を検出しているため、通常とは異なった状態、例えばポンプ15内に異物が詰まった状態では電流値が上昇する。電流値が設定値を超えた場合、制御装置400はポンプ15の異常と判断して洗浄工程を停止する。さらにリモコンの洗剤補充ランプが点滅して使用者に故障を報知する。
【0036】本発明の浴槽洗浄装置は、この他にも小さい子供のいたずらによる操作を未然に防止するため、洗浄ボタン402とふろ栓ボタン403を同時に2秒以上押すと全てのランプが点灯してリモコン401にロックが掛かり操作を受付けないようになる。点灯したランプは所定時間を経過すると消灯する。同様に洗浄ボタン402とふろ栓ボタン403を同時に2秒以上押すとリモコン400のロックが解除される。
【0037】尚、本発明は前述の実施例に限定されることなく、様々な実施の形態をとることができる。例えば洗浄開始までの待機時間の設定やチャイルドロックの設定は、リモコン401の洗浄ボタン402とふろ栓ボタン403を組合せて押すようにしたが、それぞれ専用の設定ボタンを設けてもよい。また、待機時間や異常状態の表示はランプの点灯数によって行なうようにしたが、リモコンに画面を設けて、数字や文字を使って報知してもよい。さらに音声で報知してもよい。
【出願人】 【識別番号】000010087
【氏名又は名称】東陶機器株式会社
【住所又は居所】福岡県北九州市小倉北区中島2丁目1番1号
【出願日】 平成14年2月28日(2002.2.28)
【代理人】
【公開番号】 特開2003−250712(P2003−250712A)
【公開日】 平成15年9月9日(2003.9.9)
【出願番号】 特願2002−54530(P2002−54530)