| 【発明の名称】 |
自動便蓋閉止装置 |
| 【発明者】 |
【氏名】長岡 弘敏 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内
|
| 【要約】 |
【課題】便蓋を閉め忘れた場合でも、自動的に便蓋を閉止し、便座からの放熱を防いで省エネルギーを図ることのできる自動便蓋閉止装置を提供する。
【解決手段】箱体10に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体10内には、一端を該箱体背板内側に固定された鞘部3に内設され、かつ、一端を固定されたバネ2によって付勢された押し棒1が、該鞘部3に遊嵌合し、上記押し棒1の略中間外周部には係合凹部121が周回しており、該係合凹部121は、タイマー7によって作動するレバー5によって着脱自在に係止されているとともに、上記押し棒1が箱体前板に穿たれた孔部Hより突出して便蓋を自動的に閉止する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体内には、一端を該箱体背板内側に固定された鞘部に内設され、かつ、一端を固定されたバネによって付勢された押し棒が、該鞘部に遊嵌合し、上記押し棒の略中間外周部には係合凹部が周回しており、該係合凹部は、タイマーによって作動するレバーによって着脱自在に係止されているとともに、上記押し棒が箱体前板に穿たれた孔部より突出して便蓋を閉止するようにされた自動便蓋閉止装置。 【請求項2】 上記押し棒が棒前部と棒本体から構成されるとともに、該棒前部を該棒本体に螺合することにより、伸縮自在とされ、かつ、上記係合凹部が上記棒本体の外周部に設けられた、請求項1記載の自動便蓋閉止装置。 【請求項3】 上記バネの反発力が、該バネの固定端を上記箱体背板に螺設されたネジのねじ込み度によって調節可能とされた、請求項1記載の自動便蓋閉止装置。 【請求項4】 上記棒前部先端には、クッション材が備えられた、請求項1記載の自動便蓋閉止装置。 【請求項5】 箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体は便蓋の開閉を検知するセンサを備えるとともに、その内部には、制御部と、タイマーと、モータからなる駆動部及び該駆動部からの力を伝達する駆動装置と、該駆動装置によって前後に移動する押し棒と、から構成され、該押し棒は、該箱体背板内側に設けられた軸受け部と、上記押し棒が挿通して往復自在となるように箱体前板に穿たれた孔部と、によって支承された自動便蓋閉止装置。 【請求項6】 上記駆動装置がウオーム歯車であるとともに、ウオーム機構により押し棒を往復させる、請求項5記載の自動便蓋閉止装置。
|
【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、便蓋に関する。さらに詳しくは、暖房機能を有する便座に用いられる便蓋に関する。 【0002】 【従来の技術】従来、暖房機能を有する暖房便座は、便器を使用するとき以外も常に、通電、加熱されており、とくに、便蓋を閉め忘れると、便座からの放熱が大きいため、エネルギーが無駄に消費されることとなる。そのため、省エネルギーの観点から、各種の改良がなされており、例えば、特開平11−299695号公報には、人がトイレ空間にいないことを検知する手段を用いて、便蓋を閉め忘れた場合、自動的に便蓋を閉止する自動閉止手段を備えた暖房便座が開示されている。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記閉止手段は、モーター、減速ギア、駆動ギア、従動ギア等の駆動装置が必要で、コストも高いものとなる。また、これらの装置は、最初から便器自体に組み込まれているため、既設の便器には適用できないという問題がある。そこで、既設の便器にも取付け可能であり、便蓋を閉め忘れた場合でも、自動的に便蓋を閉止して便座からの放熱を防ぎ、省エネルギーを図ることのできる自動便蓋閉止装置を提供することをその課題とする。 【0004】 【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解決するために考え出されたものであって、つぎのような技術的手段を講じている。すなわち、本願第1の発明によれば、箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体内には、一端を該箱体背板内側に固定された鞘部に内設され、かつ、一端を固定されたバネによって付勢された押し棒が、該鞘部に遊嵌合し、上記押し棒の略中間外周部には係合凹部が周回しており、該係合凹部は、タイマーによって作動するレバーによって着脱自在に係止されているとともに、上記押し棒が箱体前板に穿たれた孔部より突出して便蓋を閉止するようにされた自動便蓋閉止装置が提供される。 【0005】本発明の自動便蓋閉止装置は、上記のように構成されているため、構造が簡単であり、既設の便器のロータンク等に簡単に取付けることができる。その結果、低コストで、便蓋の閉め忘れによって生じるエネルギーの無駄な消費を防ぐことができる。 【0006】上記押し棒は、棒前部と棒本体から構成されるとともに、該棒前部を該棒本体に螺合することにより、伸縮自在とされ、かつ、上記係合凹部が上記棒本体の外周部に設けられることが好ましい。上記のように構成し、棒前部を棒本体にねじ込む長さを調節することにより、押し棒のストロ−クを調節することが可能となる。その結果、種々の形状の便器、便座に適用することができる。また、上記バネの反発力が、該バネの固定端を上記箱体背板に螺設されたネジのねじ込み度によって調節可能とされることが好ましい。このようにすることによって、バネの反発力を調節することができ、その結果、種々の重さの便蓋にも対応することができる。さらに、上記棒前部の先端には、便蓋を上げたとき、それの自動便蓋閉止装置への衝撃を緩和するため、クッション材が備えられることが好ましい。 【0007】つぎに、本願第2の発明によれば、箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体は便蓋の開閉を検知するセンサを備えるとともに、その内部には、制御部と、タイマーと、モータからなる駆動部及び該駆動部からの力を伝達する駆動装置と、該駆動装置によって前後に移動する押し棒と、から構成され、該押し棒は、該箱体背板内側に設けられた軸受け部と、上記押し棒が挿通して往復自在となるように箱体前板に穿たれた孔部と、によって支承された自動便蓋閉止装置が提供される。 【0008】本願第2発明の自動便蓋閉止装置は、上記のように構成されているため、既設の便器のロータンク等に簡単に取付けることができる。また、電子式タイマーを用いることにより、トイレの使用パターンに応じてタイマーの設定時間を種々に変えることができるため、便蓋の閉め忘れによって生じるエネルギーの無駄な消費を効率的に防ぐことができる。 【0009】上記駆動部はセンサからの信号とタイマーによって駆動し、上記駆動装置がウオーム歯車であるとともに、ウオーム機構により押し棒を往復させることが好ましい。このようにすることによって、上記センサが、便蓋の閉め忘れを検知し、タイマーとウオーム機構とを組み合わせて用いることにより、タイマー作動時間だけ、モータの回転運動を押し棒の往復運動に変換できるためである。このとき、センサとしてはとくに限定されず、光検知式、測距式等、公知のものが使用できる。 【発明の実施の形態】 【0010】以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照してより詳細に説明する。図1は、本願第1発明にかかる、自動便蓋閉止装置Aが、トイレが使用されず、便蓋が閉止されているときの状態を示す側断面図である。図1において、押し棒1は棒前部11と棒本体12から構成され、押し棒1を付勢するバネ2は、一端を箱体10の背板内側に固定された鞘部3に内設されており、バネ2の反発力は、箱体10の背板に螺設されたネジ4のねじ込み度によって、バネ2の固定端21を介して調節することが可能となっている。棒前部11の先端には、便蓋を上げたとき、その衝撃を緩和するためのクッション材111が備えられている。また、棒本体12には雌ネジが設けられており、棒前部11には雄ネジが設けられている。このように構成することにより、棒前部11を棒本体12にねじ込み、あるいは逆に回転させることによって押し棒1のストロークを可変とすることができる。符号9は本発明の自動便蓋閉止装置Aをロータンク等に掛止して用いるための係止部である。 【0011】つぎに、本願第1発明にかかる自動便蓋閉止装置Aの動作について説明する。図1において、軸53によって、回動自在に軸支されているレバー5は、通常、爪部51で棒本体12を押さえるように同図の矢印■の方向に付勢されている(付勢手段図は示さず)。レバー5の他端52は、タイマー7と連動する作動部8と協働してレバー5を、軸53を中心に上下に回動させ、棒本体12の外周部を周回する係合凹部121と、爪部51とが着脱自在となるように動作する。 【0012】図1においては、トイレが使用されず、便蓋が閉止された状態を示したが、図2においては、トイレ使用後、便蓋Fを閉め忘れたときに、本発明の自動便蓋閉止装置が作動する状態を示す側断面図を示す。このとき押し棒1は、便蓋Fの重みで箱体10に押し込まれた状態となる。図2からよくわかるように、この状態では、レバー5の爪部51が、押し棒1の棒本体12の外周部を周回する係合凹部121と係合するとともに、レバー5は同図の矢印■の方向に回動し、レバー5の他端52は、作動部8を上方に押し上げ、ゼンマイ等、機械式タイマー7に連動するスイッチをオンとする。スイッチがオンとなった時点で、タイマー7が作動し始め、設定時間が経過すると、今度は作動部8を下に押し下げ、レバー5は軸53を中心に回動し、レバー5の爪部51を上げる方向(矢印■)に動作して爪部51と係合凹部121との係合が解除される。上記係合が解除されると、バネ2によって付勢されている押し棒1は前方に突き出され、箱体前板に穿たれた孔部Hより突出し、便蓋を押して便座上に戻し、かくして便蓋を自動的に閉止することができる。 【0013】前記したように本発明においては、バネ2の反発力は、箱体10の背板に螺設されたネジ4のねじ込み度を調節することによって、バネ2の固定端21を介して、調節することが可能とされている。図3(A)、(B)は、バネ2の反発力を調節する状態を示す部分側断面図である。図3(A)は、バネ2の反発力を弱くした状態であり、図3(B)は、ネジ4をねじ込んでバネ2の反発力を強くした状態である。このように押し棒1のストロ−クが可変とされ、かつ、バネ2の反発力も調節可能とされているため、本発明の自動便蓋閉止装置Aは種々のタイプの便器に適用することが可能である。以上説明した本発明の自動便蓋閉止装置Aの斜視図を図4に示す。また、図5は、上記自動便蓋閉止装置Aを、吸盤S等の適当な掛止手段を用いて、ロータンクLに掛止した状態を示す側面図である。 【0014】つぎに、本願第2発明にかかる、自動便蓋閉止装置Bについて説明する。図6は、上記自動便蓋閉止装置Bの側断面図である。図6において、押し棒1は棒前部11とウオーム軸部13とから構成されるとともに、ウオーム軸部13の後端は、軸受け部14で支承され、棒前部11は、箱体に設けられた孔部Hに、往復自在に挿通されている。ウオーム軸部13は、駆動部61によって駆動されるウオーム歯車62と協働し、押し棒1を前後に往復運動させる。図6において、符号67はモータの電源としての電池である。 【0015】以下、本願第2発明にかかる自動便蓋閉止装置Bの動作について説明する。図7は、センサ66に接続された駆動部61のブロック図である。駆動部61は、制御部63、タイマー64及びモータ65で構成されており、モータ65の回転力はウオーム歯車62に伝達される。センサ66で便蓋が開いたことを検知した制御部63はタイマー64をスタートさせる。タイマー64には予め、人のトイレ使用時間、通常、数分〜数十分を設定しておき、その時間内に便蓋が閉められたなら、通常のトイレ使用と判断し、リセットする。 【0016】上記設定時間が経過してもセンサ66が、便蓋開の状態を示しているなら、制御部63は便蓋の閉め忘れと判断し、モータ65に前進の指令を発し、押し棒1が前方に押し出される。押し棒1は孔部Hから押し出されることによって、閉め忘れられた便蓋を前方に倒し閉止する。ついで、センサ66が便蓋が閉止されたと判断したなら、制御部63は、後進の指令を発し、押し棒1を元の位置に戻す。かくして、センサ66、駆動部61、ウオーム歯車62及びウオーム軸部13からなるウオーム機構と、を組み合わせて用いることにより、便蓋を自動的に閉止させることができる。 【0017】図8は、本発明の自動便蓋閉止装置Bの斜視図である。また、この自動便蓋閉止装置Bも図5同様、吸盤S等の適当な掛止手段を用いて、ロータンクLに掛止することができる。図8において、符号641はタイマー設定つまみである。図9(A)は、本発明の自動便蓋閉止装置Bが便蓋Fの閉め忘れを検知した状態を示す側面図であり、図9(B)は、自動便蓋閉止装置Bが便蓋Fの閉め忘れを検知し、自動的に便蓋Fを閉める状態を示す側面図である。 【0018】 【発明の効果】以上述べたように、本発明の請求項1に記載の発明によれば、箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体内には、一端を該箱体背板内側に固定された鞘部に内設され、かつ、一端を固定されたバネによって付勢された押し棒が、該鞘部に遊嵌合し、上記押し棒の略中間外周部には係合凹部が周回しており、該係合凹部は、タイマーによって作動するレバーによって着脱自在に係止されているとともに、上記押し棒が箱体前板に穿たれた孔部より突出して便蓋を閉止するようにされた自動便蓋閉止装置が提供される。上記のように構成されているため、構造が簡単であり、既設の便器のロータンク等に簡単に取付けることができる。その結果、低コストで、便蓋の閉め忘れによって生じるエネルギーの無駄な消費を防ぐことができる。 【0019】請求項2に記載の発明によれば、上記押し棒が棒前部と棒本体から構成されるとともに、該棒前部を該棒本体に螺合することにより、伸縮自在とされ、かつ、上記係合凹部が上記棒本体の外周部に設けられている。このように構成することにより、請求項1に記載の発明の効果に加えて押し棒の長さを調節することが可能となり、種々の形状の便器、便座に適用できるという効果が得られる。 【0020】請求項3に記載の発明によれば、上記バネの反発力が、該バネの固定端を上記箱体背板に螺設されたネジのねじ込み度によって調節可能とされている。このように、バネの反発力を調節することができるため、請求項1に記載の発明の効果に加え、種々の重さの便蓋にも対応することができる。 【0021】請求項4に記載の発明によれば、上記棒前部先端には、クッション材が備えられている。クッション材を備えることにより、請求項1に記載の発明の効果に加え、便蓋を上げたとき、それの自動便蓋閉止装置への衝撃を緩和することができる。 【0022】請求項5に記載の発明によれば、箱体に収められた自動的に便蓋を閉止させる装置であって、該箱体は便蓋の開閉を検知するセンサを備えるとともに、その内部には、制御部と、タイマーと、モータからなる駆動部及び該駆動部からの力を伝達する駆動装置と、該駆動装置によって前後に移動する押し棒と、から構成され、該押し棒は、該箱体背板内側に設けられた軸受けと上記押し棒が挿通して往復自在となるように箱体前板に穿たれた孔部によって支承された自動便蓋閉止装置が提供される。このように構成することによって、既設の便器のロータンク等に簡単に取付けることができる。また、トイレの使用パターンに応じてタイマーの設定時間を種々に変えることができるため、便蓋の閉め忘れによって生じるエネルギーの無駄な消費を効率的に防ぐことができる。 【0023】請求項6に記載の発明によれば、上記駆動部はセンサからの信号とタイマーによって駆動し、上記駆動装置がウオーム歯車であるとともに、ウオーム機構により押し棒を往復させることができる。このようにすることによって、請求項5に記載の発明に加え、センサが便蓋の閉め忘れを検知し、タイマーとウオーム機構を組み合わせて用いることにより、モータの回転運動を押し棒の往復運動に変換し、押し棒が便蓋を閉止した後、また、もとの状態に戻すことができるという効果がある。
|
| 【出願人】 |
【識別番号】000005832 【氏名又は名称】松下電工株式会社 【住所又は居所】大阪府門真市大字門真1048番地
|
| 【出願日】 |
平成13年12月17日(2001.12.17) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100111556 【弁理士】 【氏名又は名称】安藤 淳二
|
| 【公開番号】 |
特開2003−180561(P2003−180561A) |
| 【公開日】 |
平成15年7月2日(2003.7.2) |
| 【出願番号】 |
特願2001−382484(P2001−382484) |
|