| 【発明の名称】 |
加熱調理器 |
| 【発明者】 |
【氏名】川瀬 浩太郎 【住所又は居所】新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝ホームテクノ株式会社内
【氏名】田中 和博 【住所又は居所】新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝ホームテクノ株式会社内
【氏名】関川 一宏 【住所又は居所】新潟県加茂市大字後須田2570番地1 東芝ホームテクノ株式会社内
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| 【要約】 |
【課題】余計な電力消費を抑制する。調理性能を損なうことなく、油の飛び跳ねや油煙の発生を抑制する。
【解決手段】調理容器16が設定温度と同じ状態のまま一定時間が経過すると、調理容器16が自動的に設定温度よりも低い温度になる。従って、過度に調理容器16を加熱せずに調理を行なえる。また、調理容器16を設定温度より低く維持しているときには、調理容器16からの油の飛び跳ねや油煙の発生が抑制される。さらに、被調理物を調理容器16に投入すると、調理容器16を速やかに加熱するので、焼き肉性能の低下も殆どない。調理容器16は電磁誘導加熱されるので、調理容器16の速熱性が高まって熱応答が速く、調理性能がより向上する。 |
【特許請求の範囲】
【請求項1】 加熱する加熱手段と、調理容器の温度を検出する温度検出手段と、カウントする計時手段と、制御を行ない、第1の温度に維持しているときに所定温度以上低下したら、第2の温度にまで加熱すると共に、前記計時手段がカウントを行なった場合には、第1の温度による制御に移行させる制御手段とを備えたことを特徴とする加熱調理器。 【請求項2】 吸煙手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の加熱調理器。
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【発明の詳細な説明】【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、一般家庭において焼肉などを行うのに使用されるホットプレートなどの吸煙機能付きの加熱調理器に関するものである。 【0002】 【発明が解決しようとする課題】従来、この種の加熱調理器にあっては、被調理物を収容するための調理容器が所定温度に達するまで、調理容器に対し加熱を行なった後、焼き肉などの調理を行なうようにしているが、次のような不具合ある。すなわち、調理容器が安定温度に達した後に焼き肉などの調理を行なうために、どうしても最初は温度が高すぎて油煙が多量に発生したり、油が周囲に飛び跳ねてしまい、加熱調理器の周囲を汚してしまう。また、安定温度に達した後、調理に取り掛かるまでの間に電力などのエネルギーを余計に消費してしまう。 【0003】これに対して、近年吸煙機能を付加したホットプレートが、例えば特開平8−299195号公報などに開示されている。このホットプレートは、調理容器に相当する長方形状の金属製プレートと、金属製プレートを加熱するヒータと、金属製プレートの一対の両側に設けた吸引手段と、吸引手段の両外側に設けた吹出し手段とを備え、前記金属製プレートの下方にあって、吸引手段と吹出し手段との間に吸油煙手段であるターボファンを設けて構成される。 【0004】しかし、この種のホットプレートにおけるプレートは通常220℃〜250℃の制御温度に制御されるが、初回の加熱時には温度調節器の性能からこの制御温度が280℃〜300℃に達するのが一般的である。そのため、焼き肉時には油煙の吸引はできても、吸煙しきれない油の飛び跳ねが著しく発生してしまうものであった。また制御温度を低くすると、こうした油煙の発生や油の飛び散りは抑えられるが、焼き肉に時間が掛かって肉汁が流れ出し、美味しさが損なわれてしまう。 【0005】本発明は、このような問題点を解決しようとするもので、余計な電力消費を抑制し、しかも調理性能を損なうことなく、調理容器からの油の飛び跳ねや油煙の発生を抑制できる加熱調理器を提供することを目的とする。 【0006】 【課題を解決するための手段】本発明における請求項1の加熱調理器では、例えば調理容器に被調理物が投入されず、調理容器が設定温度と同じ第2の温度に維持されたまま一定時間が経過すると、調理容器は自動的に設定温度よりも低い第1の温度に移行する。従って、過度に調理容器を加熱することなく調理を行なうことができ、余計な電力消費を抑制できる。また、調理容器を第1の温度に維持しているときに、被調理物を調理容器に投入しても、調理容器の温度は低くなっているので、油の飛び跳ねや油煙の発生を抑制できる。しかも、被調理物を調理容器に投入することによって、調理容器が所定温度以上に低下すると、第2の温度にまで速やかに加熱するので、焼き肉性能の低下も殆どない。 【0007】本発明における請求項2の加熱調理器では、吸煙手段による吸煙機能との組み合せにより、油煙の発生が一層抑制される。しかも、吸煙するので加熱調理器周辺の空気が汚れない。 【0008】 【発明の実施形態】以下、本発明の加熱調理器の一実施例について図1〜図6を参照しながら説明する。なお、本実施例の加熱調理器はホットプレートである。 【0009】先ず、加熱調理器の機構的な構成を図1〜図3に基づき説明すると、1は調理器本体で、この調理器本体1は、下ケース2と、この下ケース2上に固定された上ケース3とによって、ほぼ四角形状をなした外殻が構成されている。上ケース3は、ほぼ枠状になっており、下面が開口しているとともに、上面にも開口部4を有している。また、上ケース3の内部には、耐熱性を有する樹脂製の容器受け板6が設けられている。この容器受け板6は、前記下ケース2上にねじ7などにより固定されている。容器受け板6には上面を開口した有底筒状の容器収容部8が形成されているとともに、この容器収容部8の一側である後側に位置して吸煙部9が形成されている。この吸煙部9は、上下に貫通する角筒状になっている。また、容器受け板6の容器収容部8内の底面上には、耐熱ガラスからなる天板10が設けられており、この天板10と容器受け板6との間には、後述する調理容器を電磁誘導加熱する加熱手段としての誘導加熱コイル11が設けられている。さらに図3に示すように、容器受け板6には、容器収容部8の中央部に位置して温度検出手段としての温度センサ12が設けられている。この温度センサ12は、前記天板10の中央部を貫通して上方へ突出している。これとともに、温度センサ12は、所定範囲上下動自在になっており、弾性部材としてのスプリング13により上方へ付勢されている。 【0010】そして、前記容器収容部8内に金属製の調理容器16が着脱自在に装着されるようになっている。この調理容器16は、上方へ突出した突縁部17を周囲に有し、上面の中央部で焼肉などの食材の調理を行うものである。なお、前記上ケース3の外周壁部は、調理容器16の突縁部17よりも高く位置している。また、調理容器16は、熱伝導性の良好な非磁性体材料、例えばアルミニウムやその合金などからなっていて、前記天板10に当接して支えられるものであり、調理容器16における天板10に当接する側すなわち下側には、磁性体材料からなる発熱体18が溶射または一体で取り付けられている。そして、前記誘導加熱コイル11に高周波電流を通電すると、発熱体18が発熱して調理容器16が加熱されるようになっている。また、前記温度センサ12が容器収容部8内に装着された調理容器16の底面に弾発的に当接して、この調理容器16の温度を検出し、この検出結果に応じて誘導加熱コイル11による加熱が行なわれるようになっている。 【0011】前記調理容器16内の上面には、前後方向へ延びるビード状の複数の突起19がほぼ全面に形成されている。また、前記調理容器16内の上面において、突起19間の底部は、後方すなわち前記吸煙部9の方へ向かって下降する方向に傾斜した傾斜面20になっている。さらに、調理容器16内の上面の最後部には、前記各傾斜面20を繋ぐようにして、これら傾斜面20よりもさらに深い凹溝状の凹部21が形成されている。この凹部21は、前記吸煙部9に沿っている。 【0012】また、前記吸煙部9の上側には、風ガイド板26が突設されており、この風ガイド板26を含めると、上ケース3の外周壁部の一辺は他の3辺よりも高く位置している。そして、風ガイド板26は、吸煙部9に連通し調理容器16の突縁部17との間へ開口した吸引手段としての吸煙口27を形成するものである。なお、風ガイド板26は、必須のものではなく、上ケース3の外周壁部の4辺をほぼ同じ高さに位置させてもよい。また、前記吸煙部9の上面開口にはパルプ製のフィルタ28が設けられている。さらに、調理器本体1内で前記吸煙部9の下方には送風機29が設けられている。この送風機29は、駆動装置である小型の高効率のモータ30と、このモータ30により回転駆動される吸煙用ファン31を上下同芯上に配置して構成される。前記モータ30は、前記容器受け板6の下側にねじ32などにより固定された整流板33に支持されている。また、前記吸煙用ファン31は、整流板33とともに容器受け板6に固定されたファンカバー34により覆われており、吸気側が前記吸煙部9に連通させてある。さらに、前記吸煙口27以外の三辺側、または吸煙口27の位置した側と相対向する側(他側)において、上ケース3および容器収容部8の外周壁部の上部間の隙間により、上ケース3と調理容器16との間に開口した吹出し手段としての排出口35が形成される。そして、前記吸煙用ファン31の排気側が下ケース2内の空間部36を介して前記排出口35に連通している。 【0013】さらに、前記調理器本体1の上面後部には表示および操作部41が設けられており、この表示および操作部41は、表示器としてのLEDランプ42の他に、操作手段としての運転スイッチ43や、設定温度を決めるための温度設定スイッチ44などを有している。 【0014】ここで、吸煙手段である送風機29の構成をさらに詳しく説明すると、送風機29を構成するモータ30ひいては吸煙用ファン31の回転軸Sは、図2に示すように調理容器16よりも外方に位置しているものの、吸煙用ファン31の外周部の一部は、容器収容部8の外周下部に潜るように、すなわち調理容器16と上下に交差するように配置される。また、本実施例におけるモータ30はDCブラシレスモータを使用している。この点に関し、従来吸煙用ファンの駆動装置は、隈取りモータや、整流子モータが専ら用いられてきた。しかし、これらは吸引能力を高めるために回転数を上昇させようとすると、回転による摩擦音が大きくなる欠点があった。本実施例では、駆動装置がDCブラシレスモータで構成されるため、回転による摩擦音などがなく、吸引能力を高めるために回転数を上昇させても、静かな運転音を保つことができる。また、従来よりも小形のモータ30でも、同等またはそれ以上の吸引能力を発揮できるため、調理器本体1の小形化も達成できる。 【0015】図4は、電気的な構成を示すブロック図である。同図において、51はマイクロコンピュータなどで構成される制御手段で、これは誘導加熱コイル11のみならず、他のモータ30やLED42なども制御するものである。制御手段51は、温度センサ12からの検出温度に基いて、誘導加熱コイル11の出力を制御する加熱制御手段52を備えており、この加熱制御手段52は誘導加熱コイル11による加熱時間をカウントするタイマ手段53を備えている。加熱制御手段52は、誘導加熱コイル11で調理容器16を加熱して、温度センサ12が決められた設定温度よりも低い第1の制御温度を検出するとその状態を維持し、そこで温度センサ12が所定温度以上の温度低下を検出すると、調理容器16が設定温度とほぼ同じ第2の制御温度となるように調理容器16を加熱すると共に、温度センサ12が第2の制御温度を検出したらタイマ手段53による時間計測を開始して、その後温度センサ12が所定温度以上の温度低下を検出することなく一定時間以上継続したら、調理容器16が第1の制御温度になるように加熱制御を移行するものである。また特に本実施例における加熱制御手段52は、温度設定スイッチ44により高めの設定温度を選択した場合に、温度センサ12が第1の制御温度を検出すると、その状態を維持すると共にタイマ手段53による時間計測を開始し、その後温度センサ12が所定温度以上の温度低下を検出することなく一定時間以上継続したら、調理容器16が第1の制御温度よりもさらに低い第3の制御温度になるように加熱制御を移行してその状態を継続し、そこで温度センサ12が所定温度以上の温度低下を検出すると、調理容器16が第2の制御温度となるように調理容器16を加熱する構成となっている。 【0016】次に、上記構成について、その作用を図5におけるフローチャートと、図6における温度センサ12の温度変化を示したグラフとに基づき説明する。 【0017】先ず、運転スイッチ43を押して加熱制御手段52による加熱制御を開始すると、誘導加熱コイル11に通電されて、調理容器16の底部の発熱体18が発熱し、この発熱体18と一体に構成された調理容器16に熱伝導により熱が伝わって、調理容器16が電磁誘導加熱される(ステップS1)。この調理容器16への加熱に伴ない、調理容器16の温度を検出する温度センサ12がステップS2で設定温度よりも低い第1の制御温度を検出すると、タイマ手段53で時間計時を開始すると同時に、予熱完了をLEDランプ42若しくは図示しない鳴動手段たるブザーで報知する。そして、温度センサ12の検出温度に大きな変化がなく、すなわち使用者が調理容器16に被調理物を投入することなくそのままの状態で報知した場合には、再度ステップS1およびステップS2の手順に戻り、調理容器16が第1の制御温度に維持されるように、加熱制御手段52が誘導加熱コイル11の出力を制御する。 【0018】一方、前記ステップS1およびステップS2において、調理容器16を第1の制御温度に維持するような加熱制御を行なっている最中に、使用者が焼き肉などの被調理物を調理容器16に投入して、実質的な調理を開始すると、調理容器16の温度が低下する。その際、温度センサ12が第1の所定温度Δt以上の温度低下を検出すると(ステップS3)、次のステップS4に移行して、加熱制御手段52は調理容器16が設定温度と同じ第2の制御温度に上昇するように、誘導加熱コイル11の出力を増加させる。こうして、調理時に調理容器16の温度を設定温度にまで加熱上昇させることで、焼き肉の焼き上がりなどの調理性能を阻害することなく、調理を行なうことが可能になる。 【0019】そして、調理容器16に肉などの食材を入れると、調理容器16の突起19から熱を受けて食材が加熱されるともに、食材の肉などから水分や油分が出る。この水分や油分は、調理容器16内の突起19間の底部の傾斜面20に伝わり、一部は熱により煙となって室内に上昇する。一方、上昇しない残りの水分や油分は、傾斜面20を伝わって吸煙部9の方へ流れ下り、凹部21に流れ込む。 【0020】ここで、モータ30に通電すると、吸煙用ファン31が回転して図1に鎖線の矢印で示すような空気流が生じる。すなわち、調理容器16内の空気が吸煙口27から吸い込まれ、フィルタ28、吸煙用ファン31、整流板33、下ケース2内の空間部36および排出口35を順次通って、上ケース3と調理容器16との間の隙間から調理面に排出される。前記空気中には調理によって発生した煙や水蒸気が含まれているが、吸煙口27内のフィルタ28を通るときに空気中の油分が除去され、油分の除去された空気が調理容器16へ還流される。そして、排出口35から排出される空気は、調理時に調理容器16内で発生する水蒸気や油分を吸煙口27の方へ導き、この吸煙口27からの吸煙を補助する。これにより、煙の室内への分散が抑制される。また、前述のように肉などの食材から発生した油分や水分は、突起19間を通過して吸煙口27の下方に位置する凹部21に集められるが、この凹部21に溜まった油分から発生した煙は、その上方近傍に吸煙口27が位置していることにより、この吸煙口27から確実に吸煙される。 【0021】また、調理容器16への加熱に伴ない調理容器16の温度が上昇して、温度センサ12が第2の制御温度を検出すると、加熱制御手段52はタイマ手段53による時間計測を開始する。調理容器16への被調理物の再投入により、一定時間A以内に温度センサ12が第2の所定温度(前述の所定温度Δtと同じ値であっても、異なっていてもよい)以上の温度低下を検出すると、タイマ手段53の時間計測はクリアされ、再度その時点から計測が開始されるが、例えば使用者による運転スイッチ43の切り忘れなどで、一定時間Aが経過しても温度センサ12が第2の所定温度以上の温度低下を検出しない場合には(ステップS6)、ステップS1およびステップS2の手順に戻り、調理容器16が設定温度よりも低い第1の制御温度になるように、加熱制御手段52によって誘導加熱コイル11の出力を低減させる。こうして、調理を行なっていない場合には、調理容器16の温度を設定温度よりも下げることで、無駄な電力消費を抑制することができる。 【0022】上記一連の手順において、調理の形態として焼き肉を想定した場合の一実施例として、第1の制御温度を210℃とし、第2の制御温度を250℃に設定する。また、タイマ手段53により第2の制御温度から第1の制御温度に移行させるまでの一定時間Aを1〜2分に設定する。さらに、第1の制御温度で調理容器16を加熱制御中に所定温度Δtの温度低下を検出して、第2の制御温度に移行させるときの所定温度の変化量(Δt)を、5〜20℃に設定する。 【0023】こうすると、設定温度(250℃)よりも若干低い温度(約210℃)で焼き肉を開始することになるので、調理容器16に肉を投入したときに、肉汁の急激な加熱が緩和され、油の飛び跳ねや油煙の発生が、従来の250℃に加熱された状態で焼き肉を行なう場合に比べて大幅に抑制される。しかも、調理容器16の温度低下を検出して速やかに加熱を開始して、調理容器16を高温(約250℃)に維持しようと動作するので、焼き肉に必要な火力そのものの低下は、焼き上がりに影響を及ぼすほど低下しない。因みに、実験によれば、味付けカルビ肉200グラムを調理した場合、調理容器16の外部に飛散した油の量は従来のものに比べて1/5に低減された。 【0024】また本実施例では、温度設定スイッチ44で選択した設定温度に応じて、加熱制御手段52による制御の仕方が若干異なっている。ここでは設定温度を複数段階、すなわち80℃,120℃,160℃,200℃,220℃の5段階に可変設定できるようになっているが、電力消費の少ない低温設定(80℃,120℃,160℃)の場合には、図6の温度特性線TLに示すように、上述のステップS1〜S6と同じ手順で加熱制御が行なわれる。すなわち運転スイッチ43を押すと、調理容器16が設定温度よりも10℃低い第1の制御温度に維持されるように、加熱制御手段52が誘導加熱コイル11の出力を制御し、その後、温度センサ12が第1の所定温度Δt以上の温度低下を検出したら、実質的な調理の開始と判断して、調理容器16を設定温度とほぼおなじ第2の制御温度にまで加熱上昇させる。そして、この状態で一定時間A(例えば2分)が経過しても、温度センサ12が第2の所定温度以上の温度低下を検出しない場合には、再び調理容器16が第1の制御温度になるように、誘導加熱コイル11の出力を低減させ、上記一連の動作を繰り返す。 【0025】一方、電力消費の多い高温設定(200℃,220℃)の場合には、図6の温度特性線THに示すように、運転スイッチ43を押すと、調理容器16が設定温度よりも10℃低い第1の制御温度に維持されるように、加熱制御手段52が誘導加熱コイル11の出力を制御する共に、温度センサ12の検出温度が第1の制御温度に達した時点でタイマ手段53による時間計測を開始する。そして、調理容器16への被調理物の投入により、一定時間(例えば2分)以内に温度センサ12が第1の所定温度Δt以上の温度低下を検出したら、実質的な調理の開始と判断して、タイマ手段53の時間計測をクリアし、調理容器16を設定温度とほぼおなじ第2の制御温度にまで加熱上昇させる。これに対して、一定時間が経過しても、温度センサ12が第1の所定温度Δt以上の温度低下を検出しない場合には、第1の制御温度よりもさらに低い(設定温度よりも20℃低い)第3の制御温度に調理容器16が維持されるように、誘導加熱コイル11の出力を低減する。すなわち予熱完了後、一定時間が経過しても調理容器16の温度低下を検出できない場合に、調理容器16の温度をさらに第3の制御温度に低下させることで、不必要な消費電力をさらに抑制できる。 【0026】その後加熱制御手段52は、調理容器16の温度を第3の制御温度に維持するように、誘導加熱コイル11の出力を制御するが、やがて温度センサ12が第3の所定温度(第1の所定温度Δtと同じ温度であってもよい)以上の温度低下を検出したら、実質的な調理の開始と判断して、調理容器16を設定温度とほぼおなじ第2の制御温度にまで加熱上昇させる。調理時に調理容器16の温度が設定温度にまで上昇するので、調理性能が阻害されることは殆どない。 【0027】温度センサ12が設定温度である第2の制御温度を検出すると、加熱制御手段52はタイマ手段53による時間計測を開始すると共に、調理容器16が第2の制御温度に維持されるように、誘導加熱コイル11の出力を制御する。そして、この状態で一定時間A(例えば2分)が経過しても、温度センサ12が第2の所定温度以上の温度低下を検出しない場合には、再び調理容器16が第1の制御温度になるように、誘導加熱コイル11の出力を低減させ、それ以降は上記一連の動作を繰り返す。 【0028】以上のように本実施例によれば、調理容器16を電磁誘導加熱する加熱手段としての誘導加熱コイル11と、調理容器16の温度を検出する温度検出手段としての温度センサ12と、加熱時間をカウントする計時手段としてのタイマ手段53と、調理容器16を通常の設定温度よりも低い第1の制御温度と通常の設定温度である第2の制御温度のいずれかに維持する加熱制御を行ない、調理容器16を第1の制御温度に維持しているときに、この調理容器16が所定温度以上低下したら第2の制御温度にまで調理容器16を加熱すると共に、調理容器16が第2の制御温度の状態のままタイマ手段53が一定時間Aのカウントを行なった場合には、第1の制御温度による加熱制御に移行させる制御手段(加熱制御手段52)とを備えている。 【0029】このようにすると、例えば調理容器16に被調理物が投入されず、調理容器16が設定温度と同じ第2の制御温度に維持されたまま一定時間Aが経過すると、加熱制御手段52は調理容器16を自動的に設定温度よりも低い第1の制御温度に移行させる。従って、過度に調理容器16を加熱することなく焼き肉などの調理を行なうことが可能になり、余計な電力消費を抑制できる。また、調理容器16を第1の制御温度に維持しているときに、被調理物を調理容器16に投入しても、調理容器16は設定温度よりも低くなっているので、油の飛び跳ねや油煙の発生を抑制できる。しかも、被調理物を調理容器16に投入することによって、調理容器16が所定温度以上に低下すると、第2の制御温度にまで調理容器16を速やかに加熱するので、焼き肉性能の低下も殆どない。さらに、調理容器16は誘導加熱コイル11によって電磁誘導加熱されるので、調理容器16の速熱性が高まって熱応答が速くなり、調理容器16は第1の制御温度から第2の制御温度に短時間に移行して、調理性能がより向上する。 【0030】また本実施例では、上記構成において調理容器16から発生する煙を吸い込む吸煙手段としての送風機29を備えている。こうすると、送風機29による吸煙機能との組み合せにより、油煙の発生が一層抑制される。しかも、吸煙するので加熱調理器周辺の空気が汚れない。 【0031】なお、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、上記実施例中における各設定温度,制御温度,時間の設定はあくまでも一例にすぎず、実際の加熱調理器の性能などを考慮して適宜変更すればよい。 【0032】 【発明の効果】本発明の請求項1の加熱調理器によれば、余計な電力消費を抑制し、しかも調理性能を損なうことなく、調理容器からの油の飛び跳ねや油煙の発生を抑制できる。 【0033】また、本発明の請求項2の加熱調理器によれば、吸煙手段を設けたことによる相乗効果で、油煙の発生を一層抑制できると共に、加熱調理器周辺の空気を汚れないようにすることができる。
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| 【出願人】 |
【識別番号】390010168 【氏名又は名称】東芝ホームテクノ株式会社 【住所又は居所】新潟県加茂市大字後須田2570番地1
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| 【出願日】 |
平成14年3月6日(2002.3.6) |
| 【代理人】 |
【識別番号】100080089 【弁理士】 【氏名又は名称】牛木 護
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| 【公開番号】 |
特開2003−250705(P2003−250705A) |
| 【公開日】 |
平成15年9月9日(2003.9.9) |
| 【出願番号】 |
特願2002−60166(P2002−60166) |
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